JPH07213655A - 複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法 - Google Patents
複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法Info
- Publication number
- JPH07213655A JPH07213655A JP6003982A JP398294A JPH07213655A JP H07213655 A JPH07213655 A JP H07213655A JP 6003982 A JP6003982 A JP 6003982A JP 398294 A JP398294 A JP 398294A JP H07213655 A JPH07213655 A JP H07213655A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shell
- club head
- golf club
- lining
- air bag
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製造時間の短縮、低コストおよび強度の向上
を図ったクラブヘッドの製造法を提供する。 【構成】 シェルにクラブフェース(21)、ヘッド本体
(22)、ソール部(28)を形成し、その中空部(24)と
連通する開口を上端部に設け、かつ、中空部(24)の内
周壁にライニングを張り、内部に亜硝酸ソーダ、塩化ア
ンモニウム等の混合物を入れた膨張気袋(40)を中空部
(24)に収納してから、開口に被覆クラウン(50)を封
着したものを、加熱し、混合物に化学反応を起こして膨
張させ、その膨張圧によりライニング(30)および被覆
クラウン(50)をシェル内周壁の圧着させ、又、被覆ク
ラウン(50)の熱硬化によりシェル(20)に密着させ
る。
を図ったクラブヘッドの製造法を提供する。 【構成】 シェルにクラブフェース(21)、ヘッド本体
(22)、ソール部(28)を形成し、その中空部(24)と
連通する開口を上端部に設け、かつ、中空部(24)の内
周壁にライニングを張り、内部に亜硝酸ソーダ、塩化ア
ンモニウム等の混合物を入れた膨張気袋(40)を中空部
(24)に収納してから、開口に被覆クラウン(50)を封
着したものを、加熱し、混合物に化学反応を起こして膨
張させ、その膨張圧によりライニング(30)および被覆
クラウン(50)をシェル内周壁の圧着させ、又、被覆ク
ラウン(50)の熱硬化によりシェル(20)に密着させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合材ゴルフ用クラブ
ヘッドの製造法に関し、特に適当な温度で膨張させた膨
張気袋の膨張圧により複合材料と金属シェルとを密着成
型する複合材料ゴルフ用クラブヘッド製造法に関する。
ヘッドの製造法に関し、特に適当な温度で膨張させた膨
張気袋の膨張圧により複合材料と金属シェルとを密着成
型する複合材料ゴルフ用クラブヘッド製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単一材料で造られたゴルフ用クラ
ブヘッドは、単にその材料の特性を備えるのみで、硬
さ、柔軟さ、あるいは強度などが要求される各部位に、
これらの特性を適宜に与えることはできない。従って、
衝撃による亀裂や繰り返し使用による摩耗が生じ易く、
又、ヘッド本体の重量アンバランスから打球動作に悪影
響を及ぼすことに鑑み、近年は、クラブヘッドをその各
部位に要求される特性に応じて異なる材質で形成するよ
うになっている。例えば、シェルを硬質金属で形成し、
冠部は比較的軽量なカーボン繊維で造る等により、クラ
ブヘッドにいくつかの特性を融合させている。
ブヘッドは、単にその材料の特性を備えるのみで、硬
さ、柔軟さ、あるいは強度などが要求される各部位に、
これらの特性を適宜に与えることはできない。従って、
衝撃による亀裂や繰り返し使用による摩耗が生じ易く、
又、ヘッド本体の重量アンバランスから打球動作に悪影
響を及ぼすことに鑑み、近年は、クラブヘッドをその各
部位に要求される特性に応じて異なる材質で形成するよ
うになっている。例えば、シェルを硬質金属で形成し、
冠部は比較的軽量なカーボン繊維で造る等により、クラ
ブヘッドにいくつかの特性を融合させている。
【0003】この種のクラブヘッドは例えば図4に示す
ごとく、シェル11、被覆クラウン12およびクラブフ
ェース板13からなり、その製造方法は、図5に示すよ
うなステップで行われる。即ち、 a)シェル成型:このシェル11の成型は、ヘッド本体
111およびソール部112の成型を含み、内部は中空
であり、上端は適当な広さで開口しており、又、正面は
くぼみ部113を設け、かつ、そのくぼみ部113に
は、中空部に通じる貫通孔114を穿設する。この貫通
孔114にはガス吹き込み管を貫挿する。 b)冠部処理:上記シェル11の上端開口に複合材料か
らなる被覆クラウン12を嵌設して冠部を形成し、そし
て、この被覆クラウン12の周縁よりスカート部121
を、上記シェル11の中空内部側壁の適当な範囲までに
対して下向きに延伸させる。 c)熱圧処理:上記ガス管より高圧ガスを吹き込み、被
覆クラウン12をシェル上端部の開口に封着させると共
に、スカート部121を緊密にしてシェル11の内周壁
に密着させ、この後、焼付炉内で加熱することで被覆ク
ラウン12を硬化させて、シェル11と強固に接合成型
する。 d)クラブフェース板接着:上記貫通孔114からガス
吹込管を抜き、そして、シェル11のくぼみ部113に
クラブフェース板13を強固に接着してクラブヘッドを
完成し、更にシェル11のヘッド本体111の上端ネッ
ク部にクラブシャフトを装着してゴルフクラブが完成す
る。
ごとく、シェル11、被覆クラウン12およびクラブフ
ェース板13からなり、その製造方法は、図5に示すよ
うなステップで行われる。即ち、 a)シェル成型:このシェル11の成型は、ヘッド本体
111およびソール部112の成型を含み、内部は中空
であり、上端は適当な広さで開口しており、又、正面は
くぼみ部113を設け、かつ、そのくぼみ部113に
は、中空部に通じる貫通孔114を穿設する。この貫通
孔114にはガス吹き込み管を貫挿する。 b)冠部処理:上記シェル11の上端開口に複合材料か
らなる被覆クラウン12を嵌設して冠部を形成し、そし
て、この被覆クラウン12の周縁よりスカート部121
を、上記シェル11の中空内部側壁の適当な範囲までに
対して下向きに延伸させる。 c)熱圧処理:上記ガス管より高圧ガスを吹き込み、被
覆クラウン12をシェル上端部の開口に封着させると共
に、スカート部121を緊密にしてシェル11の内周壁
に密着させ、この後、焼付炉内で加熱することで被覆ク
ラウン12を硬化させて、シェル11と強固に接合成型
する。 d)クラブフェース板接着:上記貫通孔114からガス
吹込管を抜き、そして、シェル11のくぼみ部113に
クラブフェース板13を強固に接着してクラブヘッドを
完成し、更にシェル11のヘッド本体111の上端ネッ
ク部にクラブシャフトを装着してゴルフクラブが完成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな製造ステップで形成されたクラブヘッドは次のよう
な欠点がある。 1.被覆クラウン12をシェル11上端開口に封着する
時に、ガス吹込孔を経て圧縮空気機より高圧ガスを供給
しなければならず、設備全体のコストが高くつき、かつ
成型時間も長くなることにより生産量を大幅に向上でき
ない。 2.高圧ガスを吹き込むために、シェル11の正面に貫
通孔114を穿設する工程を必要とし、又、この貫通孔
114はクラブフェース板13の張り付け被着により封
じられるが、シェル11に貫通孔114を形成したこと
により、強度に問題が生じ、クラブヘッド全体の強度に
悪影響をもたらす。
うな製造ステップで形成されたクラブヘッドは次のよう
な欠点がある。 1.被覆クラウン12をシェル11上端開口に封着する
時に、ガス吹込孔を経て圧縮空気機より高圧ガスを供給
しなければならず、設備全体のコストが高くつき、かつ
成型時間も長くなることにより生産量を大幅に向上でき
ない。 2.高圧ガスを吹き込むために、シェル11の正面に貫
通孔114を穿設する工程を必要とし、又、この貫通孔
114はクラブフェース板13の張り付け被着により封
じられるが、シェル11に貫通孔114を形成したこと
により、強度に問題が生じ、クラブヘッド全体の強度に
悪影響をもたらす。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、シェル内部に膨張気袋を入れ、こ
の膨張気袋の膨張圧により、被覆クラウンおよびライニ
ングをシェルに密着接合する構成とすることにより、製
造時間を短縮し、かつ工程を削減すると共に、クラブヘ
ッド全体の強度を向上できる複合材ゴルフ用クラブヘッ
ド製造法を提供することを目的とする。
なされたものであり、シェル内部に膨張気袋を入れ、こ
の膨張気袋の膨張圧により、被覆クラウンおよびライニ
ングをシェルに密着接合する構成とすることにより、製
造時間を短縮し、かつ工程を削減すると共に、クラブヘ
ッド全体の強度を向上できる複合材ゴルフ用クラブヘッ
ド製造法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、クラブフェー
ス(21)、ヘッド本体(22)およびソール部(23)から
なる複合材ゴルフ用クラブヘッドの製造法であって、適
宜な金属材質にてなるシェル(20)の上端部に、その中
空内部(24)と連通する適当な大きさの開口を設け、ヘ
ッド本体(22)の側端縁上部にシェル(20)の中空内部
(24)と連通する通孔(25)を設け、シェル(20)の内
周壁にカーボン繊維強化複合材料のライニング(30)を
張り合わせ、亜硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニ
ウム(NH4Cl)および水(H2O)の混合物を入れた伸縮
性ゴム質の膨張気袋(40)を前記中空内部(24)に収納
し、そして前記開口にカーボン繊維強化複合材料の被覆
クラウン(50)を封着するクラブヘッド粗材成型ステッ
プと、該クラブヘッド粗材を加熱装置にて適当な温度に
加熱し、前記膨張気袋(40)内の亜硝酸ソーダ、塩化ア
ンモニウムおよび水の混合物を下記の反応式 NaNO2+NH4Cl+H2O→NaCl+N2+3H2O の化学反応を生じさせ、生じた窒素ガスおよび水により
当該膨張気袋(40)を膨張させ、この膨張圧によって、
前記ライニング(30)および被覆クラウン(50)をシェ
ル(20)内周壁および上端面に緊密に接合させると共
に、被覆クラウン(50)を熱硬化させ、シェル(20)と
密着接合させてクラブヘッドを形成する熱圧処理ステッ
プとからなる。
ス(21)、ヘッド本体(22)およびソール部(23)から
なる複合材ゴルフ用クラブヘッドの製造法であって、適
宜な金属材質にてなるシェル(20)の上端部に、その中
空内部(24)と連通する適当な大きさの開口を設け、ヘ
ッド本体(22)の側端縁上部にシェル(20)の中空内部
(24)と連通する通孔(25)を設け、シェル(20)の内
周壁にカーボン繊維強化複合材料のライニング(30)を
張り合わせ、亜硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニ
ウム(NH4Cl)および水(H2O)の混合物を入れた伸縮
性ゴム質の膨張気袋(40)を前記中空内部(24)に収納
し、そして前記開口にカーボン繊維強化複合材料の被覆
クラウン(50)を封着するクラブヘッド粗材成型ステッ
プと、該クラブヘッド粗材を加熱装置にて適当な温度に
加熱し、前記膨張気袋(40)内の亜硝酸ソーダ、塩化ア
ンモニウムおよび水の混合物を下記の反応式 NaNO2+NH4Cl+H2O→NaCl+N2+3H2O の化学反応を生じさせ、生じた窒素ガスおよび水により
当該膨張気袋(40)を膨張させ、この膨張圧によって、
前記ライニング(30)および被覆クラウン(50)をシェ
ル(20)内周壁および上端面に緊密に接合させると共
に、被覆クラウン(50)を熱硬化させ、シェル(20)と
密着接合させてクラブヘッドを形成する熱圧処理ステッ
プとからなる。
【0007】
【作用】上記の製造法によれば、シェルの中空内部にカ
ーボン繊維強化複合材料のライニングを張り合わせ、次
に亜硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニウム(NH4
Cl)および水(H2O)の混合物を入れた膨張気袋を前記
中空内部に収納し、この後、カーボン繊維強化複合材料
の被覆クラウンをシェルの開口部に封着させてクラブヘ
ッドの成形粗材を形成してから、このクラブヘッド粗材
を加熱装置によって適当な温度に加熱して、膨張気袋内
の亜硝酸ソーダ、塩化アンモニウムおよび水の混合物に
化学反応を起こさせ、これにより生じた窒素ガスおよび
水により膨張気袋を膨張させ、この時の膨張圧でもって
ライニングおよび被覆クラウンを、シェル内周壁および
上端面に緊密接合させると共に、被覆クラウンが熱硬化
してシェルと密着接合することでクラブヘッドが形成さ
れるので、従来の製造法のように中空内部に高圧ガスを
吹き込むための貫通孔をくりぬく必要がなく、これによ
り製品の強度を向上でき、又、圧縮空気機などの設備も
必要ないので全体の設備にかかるコストを低減でき、更
には成型時間の短縮により生産量を大幅に増やすことが
できる。
ーボン繊維強化複合材料のライニングを張り合わせ、次
に亜硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニウム(NH4
Cl)および水(H2O)の混合物を入れた膨張気袋を前記
中空内部に収納し、この後、カーボン繊維強化複合材料
の被覆クラウンをシェルの開口部に封着させてクラブヘ
ッドの成形粗材を形成してから、このクラブヘッド粗材
を加熱装置によって適当な温度に加熱して、膨張気袋内
の亜硝酸ソーダ、塩化アンモニウムおよび水の混合物に
化学反応を起こさせ、これにより生じた窒素ガスおよび
水により膨張気袋を膨張させ、この時の膨張圧でもって
ライニングおよび被覆クラウンを、シェル内周壁および
上端面に緊密接合させると共に、被覆クラウンが熱硬化
してシェルと密着接合することでクラブヘッドが形成さ
れるので、従来の製造法のように中空内部に高圧ガスを
吹き込むための貫通孔をくりぬく必要がなく、これによ
り製品の強度を向上でき、又、圧縮空気機などの設備も
必要ないので全体の設備にかかるコストを低減でき、更
には成型時間の短縮により生産量を大幅に増やすことが
できる。
【0008】請求項2にあるように、加熱装置は焼付炉
であって、その焼き付け温度を140℃ないし160℃
とすることで、上記の化学反応を起こして膨張気袋を膨
張させ、又、請求項3にあるように、このようにして膨
張した上記膨張気袋を刃物具でかき破り、膨張気袋内に
残留した化学反応生成物を、シェルに設けた通孔より放
出し、この後、シャフトを通孔に挿着接合するようにす
れば、効率よくゴルフクラブを完成させることができ
る。
であって、その焼き付け温度を140℃ないし160℃
とすることで、上記の化学反応を起こして膨張気袋を膨
張させ、又、請求項3にあるように、このようにして膨
張した上記膨張気袋を刃物具でかき破り、膨張気袋内に
残留した化学反応生成物を、シェルに設けた通孔より放
出し、この後、シャフトを通孔に挿着接合するようにす
れば、効率よくゴルフクラブを完成させることができ
る。
【0009】
【実施例】本発明の複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法
は、その比較的優れた実施例を示す図1に見られるごと
く、主として、適当な金属材料によって造られるシェル
(20)、ライニング(30)、膨張気袋(40)および被覆
クラウン(50)を含み、図2に示すように、その製造ス
テップは、下記の順で行われる。
は、その比較的優れた実施例を示す図1に見られるごと
く、主として、適当な金属材料によって造られるシェル
(20)、ライニング(30)、膨張気袋(40)および被覆
クラウン(50)を含み、図2に示すように、その製造ス
テップは、下記の順で行われる。
【0010】a)粗材成形:シェル(20)に、クラブフ
ェース(21)、ヘッド本体(22)およびソール部(23)
を備え、その内部を中空内部(24)とし、かつ、その上
端部に適当な大きさの開口を設け、更に、ヘッド本体
(22)の側端上部にシェル(22)の中空内部(24)と連
通する通孔(25)を設ける。更に、前記中空内部(24)
の側壁にカーボン繊維強化複合材料のライニング(30)
を張り合わせた後、伸縮性に富むゴム材からなる膨張気
袋(40)を収納し、そして、この膨張気袋(40)内に亜
硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニウム(NH4Cl)
および水(H2O)の混合物を封入し、最後に、シェル(2
0)上端面にカーボン繊維強化複合材料の被覆クラウン
(50)を封着してゴルフ用クラブヘッドの成形粗材を完
成する。
ェース(21)、ヘッド本体(22)およびソール部(23)
を備え、その内部を中空内部(24)とし、かつ、その上
端部に適当な大きさの開口を設け、更に、ヘッド本体
(22)の側端上部にシェル(22)の中空内部(24)と連
通する通孔(25)を設ける。更に、前記中空内部(24)
の側壁にカーボン繊維強化複合材料のライニング(30)
を張り合わせた後、伸縮性に富むゴム材からなる膨張気
袋(40)を収納し、そして、この膨張気袋(40)内に亜
硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アンモニウム(NH4Cl)
および水(H2O)の混合物を封入し、最後に、シェル(2
0)上端面にカーボン繊維強化複合材料の被覆クラウン
(50)を封着してゴルフ用クラブヘッドの成形粗材を完
成する。
【0011】b)熱圧処理:上記クラブヘッド成形粗材
を焼付炉に入れ、炉内温度を140℃〜160℃にして
上記の膨張気袋(40)内の亜硝酸ソーダ、塩化アンモニ
ウムおよび水の混合物に化学反応を生じさせる。その反
応式は次の通りである。 NaNO2+NH4Cl+H2O→NaCl+N2+3H2O この反応で生じた窒素ガスや水などが膨張気袋(40)を
膨張させ、その時の膨張圧を用いてライニング(30)お
よび被覆クラウン(50)をシェル(20)内周壁および上
端面に張り付け、接着させると同時に、被覆クラウン
(50)が熱硬化してシェル(20)と密着接合してクラブ
ヘッドを形成する。
を焼付炉に入れ、炉内温度を140℃〜160℃にして
上記の膨張気袋(40)内の亜硝酸ソーダ、塩化アンモニ
ウムおよび水の混合物に化学反応を生じさせる。その反
応式は次の通りである。 NaNO2+NH4Cl+H2O→NaCl+N2+3H2O この反応で生じた窒素ガスや水などが膨張気袋(40)を
膨張させ、その時の膨張圧を用いてライニング(30)お
よび被覆クラウン(50)をシェル(20)内周壁および上
端面に張り付け、接着させると同時に、被覆クラウン
(50)が熱硬化してシェル(20)と密着接合してクラブ
ヘッドを形成する。
【0012】c)ゴルフクラブ形成:クラブヘッドにシ
ャフトを装着する前に、シェル(20)の通孔(25)より
膨張気袋(40)を刃物具などでかき破って、その膨張気
袋(40)内に残留した化学反応後の生成物、塩化ナトリ
ウムや水、窒素ガスを通孔(25)より放出させ、しかる
後にシャフトを通孔(25)に挿着接合してゴルフクラブ
を完成させる。
ャフトを装着する前に、シェル(20)の通孔(25)より
膨張気袋(40)を刃物具などでかき破って、その膨張気
袋(40)内に残留した化学反応後の生成物、塩化ナトリ
ウムや水、窒素ガスを通孔(25)より放出させ、しかる
後にシャフトを通孔(25)に挿着接合してゴルフクラブ
を完成させる。
【0013】上記をまとめて帰納して見ると、本発明は
次のような利点がある。 1.製造全工程を一貫して行うことができ、又、高圧ガ
スを供給するための設備を必要としないばかりでなく、
その工程も不要となるため成型時間の短縮および低コス
ト化が可能となり、量産性に適する。 2.シェルとクラブフェース板は同一材質の金属で一体
成形しているが、それぞれを異なる材質の金属で製造し
てもよく、クラブヘッドの幅広い設計が可能となる。 3.完成したクラブヘッドには孔穴を持たないため、機
械的強度を向上して均一な特性のクラブヘッドを提供で
きる。
次のような利点がある。 1.製造全工程を一貫して行うことができ、又、高圧ガ
スを供給するための設備を必要としないばかりでなく、
その工程も不要となるため成型時間の短縮および低コス
ト化が可能となり、量産性に適する。 2.シェルとクラブフェース板は同一材質の金属で一体
成形しているが、それぞれを異なる材質の金属で製造し
てもよく、クラブヘッドの幅広い設計が可能となる。 3.完成したクラブヘッドには孔穴を持たないため、機
械的強度を向上して均一な特性のクラブヘッドを提供で
きる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、膨張気
袋に入れた混合物の化学反応により膨張気袋を膨張さ
せ、その十分な膨張圧でもってライニングや被覆クラウ
ンをシェルに貼着接合したため、成型が容易にかつ短時
間に行えることにより、作業能率が向上して生産性を高
めることができ、孔穴を持たないことにより機械的強度
も向上する。又、クラブヘッドの各部位に必要に応じた
特性の材料を用いることができるので、理想的な強度が
得られる設計を行うことができる。
袋に入れた混合物の化学反応により膨張気袋を膨張さ
せ、その十分な膨張圧でもってライニングや被覆クラウ
ンをシェルに貼着接合したため、成型が容易にかつ短時
間に行えることにより、作業能率が向上して生産性を高
めることができ、孔穴を持たないことにより機械的強度
も向上する。又、クラブヘッドの各部位に必要に応じた
特性の材料を用いることができるので、理想的な強度が
得られる設計を行うことができる。
【図1】 本発明の複合材製ゴルフ用クラブヘッドの1
実施例を示す分解斜視図
実施例を示す分解斜視図
【図2】 本発明の複合材製ゴルフ用クラブヘッド製造
法の流れを示した図
法の流れを示した図
【図3】 本発明の製造法に含まれる製造ステップにお
けるシェル内の膨張気袋を示した断面図
けるシェル内の膨張気袋を示した断面図
【図4】 従来の製造法によるゴルフ用クラブヘッドの
斜視図
斜視図
【図5】 従来の製造法の流れを示した図
20 シェル 21 クラブフェース 22 ヘッド本体 23 ソール部 24 中空内部 25 通孔 30 ライニング 40 膨張気袋 50 被覆クラウン
Claims (3)
- 【請求項1】 クラブフェース(21)、ヘッド本体(2
2)およびソール部(23)からなる複合材ゴルフ用クラ
ブヘッドの製造法であって、 適宜な金属材質にてなるシェル(20)の上端部にその中
空内部(24)と連通する適当な大きさの開口を設け、ヘ
ッド本体(22)の側端縁上部に、シェル(20)の中空内
部(24)と連通する通孔(25)を設け、シェル(20)の
内周壁に、カーボン繊維強化複合材料のライニング(3
0)を張り合わせ、亜硝酸ソーダ(NaNO2)、塩化アン
モニウム(NH4Cl)および水(H2O)の混合物を入れた
伸縮性ゴム質の膨張気袋(40)を前記中空内部(24)に
収納し、そして前記開口にカーボン繊維強化複合材料の
被覆クラウン(50)を封着するクラブヘッド粗材成型ス
テップと;該クラブヘッド粗材を加熱装置にて適当な温
度に加熱し、前記膨張気袋(40)内の亜硝酸ソーダ、塩
化アンモニウムおよび水の混合物を下記の反応式 NaNO2+NH4Cl+H2O→NaCl+N2+3H2O の化学反応を生じさせ、生じた窒素ガスおよび水により
当該膨張気袋(40)を膨張させ、この膨張圧によって、
前記ライニング(30)および被覆クラウン(50)をシェ
ル(20)内周壁および上端面に緊密に接合させると共
に、被覆クラウン(50)を熱硬化させ、シェル(20)と
密着接合させてクラブヘッドを形成する熱圧処理ステッ
プと;からなる複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法。 - 【請求項2】 上記加熱装置が焼付炉であって、該焼付
炉の温度を140℃〜160℃とする請求項1記載の複
合材ゴルフ用クラブヘッド製造法。 - 【請求項3】 膨張した上記膨張気袋(40)を刃物具で
かき破り、膨張気袋(40)内に残留した化学反応生成物
を、シェル(20)に設けた通孔(25)より放出し、この
後、シャフトを通孔(25)に挿着接合してゴルフクラブ
を完成させる請求項1記載の複合材ゴルフ用クラブヘッ
ド製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6003982A JP2562277B2 (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6003982A JP2562277B2 (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07213655A true JPH07213655A (ja) | 1995-08-15 |
JP2562277B2 JP2562277B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=11572249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6003982A Expired - Lifetime JP2562277B2 (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | 複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562277B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001340499A (ja) * | 2000-05-31 | 2001-12-11 | Meian Kokusai Gigyo Kofun Yugenkoshi | ゴルフクラブヘッド及びその成型方法 |
JP2003310807A (ja) * | 2002-04-16 | 2003-11-05 | Fu Sheng Industrial Co Ltd | ゴルフ・クラブヘッドの製造方法 |
JP2003310808A (ja) * | 2002-04-16 | 2003-11-05 | Fu Sheng Industrial Co Ltd | ゴルフ・クラブヘッド |
WO2004052471A1 (ja) * | 2002-12-06 | 2004-06-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ |
JP2005052314A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Ota Precision Industry Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
US6881292B2 (en) * | 2003-02-09 | 2005-04-19 | Fu Sheng Industrial Co., Ltd. | Golf club head and manufacturing method therefor |
JPWO2004052474A1 (ja) * | 2002-12-06 | 2006-04-06 | 横浜ゴム株式会社 | 中空ゴルフクラブヘッド |
JP2008114080A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Acushnet Co | ゴルフクラブヘッド |
JP2008183436A (ja) * | 2008-04-28 | 2008-08-14 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
US7607992B2 (en) * | 2006-03-03 | 2009-10-27 | Sri Sports Limited | Golf club head |
US7862453B2 (en) * | 2004-04-28 | 2011-01-04 | Sri Sports Limited | Golf club head |
US8663026B2 (en) * | 2007-02-07 | 2014-03-04 | Alden J. Blowers | Golf club having a hollow pressurized metal head |
-
1994
- 1994-01-19 JP JP6003982A patent/JP2562277B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001340499A (ja) * | 2000-05-31 | 2001-12-11 | Meian Kokusai Gigyo Kofun Yugenkoshi | ゴルフクラブヘッド及びその成型方法 |
JP2003310807A (ja) * | 2002-04-16 | 2003-11-05 | Fu Sheng Industrial Co Ltd | ゴルフ・クラブヘッドの製造方法 |
JP2003310808A (ja) * | 2002-04-16 | 2003-11-05 | Fu Sheng Industrial Co Ltd | ゴルフ・クラブヘッド |
US7470201B2 (en) | 2002-12-06 | 2008-12-30 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Hollow golf club head |
WO2004052471A1 (ja) * | 2002-12-06 | 2004-06-24 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ |
JPWO2004052474A1 (ja) * | 2002-12-06 | 2006-04-06 | 横浜ゴム株式会社 | 中空ゴルフクラブヘッド |
CN1332725C (zh) * | 2002-12-06 | 2007-08-22 | 横滨橡胶株式会社 | 制造高尔夫杆头的方法 |
US6881292B2 (en) * | 2003-02-09 | 2005-04-19 | Fu Sheng Industrial Co., Ltd. | Golf club head and manufacturing method therefor |
JP2005052314A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Ota Precision Industry Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
US7862453B2 (en) * | 2004-04-28 | 2011-01-04 | Sri Sports Limited | Golf club head |
US7607992B2 (en) * | 2006-03-03 | 2009-10-27 | Sri Sports Limited | Golf club head |
JP2008114080A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Acushnet Co | ゴルフクラブヘッド |
US8663026B2 (en) * | 2007-02-07 | 2014-03-04 | Alden J. Blowers | Golf club having a hollow pressurized metal head |
US20140338785A1 (en) * | 2007-02-07 | 2014-11-20 | Alden J. Blowers | Golf club having a hollow pressurized metal head |
US9555293B2 (en) * | 2007-02-07 | 2017-01-31 | Alden J. Blowers | Golf club having a hollow pressurized metal head |
JP2008183436A (ja) * | 2008-04-28 | 2008-08-14 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | ゴルフクラブヘッドの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2562277B2 (ja) | 1996-12-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2562277B2 (ja) | 複合材ゴルフ用クラブヘッド製造法 | |
US5410798A (en) | Method for producing a composite golf club head | |
JP2002336389A (ja) | ゴルフ・クラブヘッド及びその製造方法 | |
US6991560B2 (en) | Golf club head with a vibration-absorbing structure | |
JP2003144590A (ja) | ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 | |
JP2005013711A (ja) | 複合材コアを具備する中空ゴルフクラブ | |
WO1998056470A1 (en) | Golf club | |
JP3898554B2 (ja) | ゴルフ・クラブヘッド | |
TWI220880B (en) | Method for the production of shoe soles, especially in mechanical shoes production | |
JPS621739B2 (ja) | ||
JPH09665A (ja) | ゴルフ用クラブヘッドの製法 | |
US20050064956A1 (en) | Golf club head and process for making the same | |
JP2005052314A (ja) | ゴルフクラブヘッドの製造方法 | |
US20060063605A1 (en) | Golf club head and golf club | |
JP2003310807A (ja) | ゴルフ・クラブヘッドの製造方法 | |
JPH07155682A (ja) | 軟質成型物の塗装方法 | |
US20220274355A1 (en) | Method of manufacturing a composite rim | |
JP2003205054A (ja) | ゴルフウッドクラブのヘッド | |
TWM648177U (zh) | 具有柄部內仁結構之匹克拍 | |
JPH08257175A (ja) | ゴルフ用ウッドクラブヘッド | |
TW200514604A (en) | Golf club head | |
CN1225341C (zh) | 超大高尔夫球杆头的制造方法 | |
US20050020384A1 (en) | Golf club head and manufacturing method therefor | |
TW514545B (en) | Method for producing ultra-large golf club head | |
JPH1015828A (ja) | サンド・ブラスト用ノズル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960716 |