JPH07209895A - 画像転写シート - Google Patents

画像転写シート

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JPH07209895A
JPH07209895A JP674194A JP674194A JPH07209895A JP H07209895 A JPH07209895 A JP H07209895A JP 674194 A JP674194 A JP 674194A JP 674194 A JP674194 A JP 674194A JP H07209895 A JPH07209895 A JP H07209895A
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image
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transfer sheet
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JP674194A
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English (en)
Inventor
Yosuke Kitagawa
陽介 北川
Ryuichi Hoshikawa
隆一 星川
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の主な目的は、複写装置等により極めて
簡単に転写用の画像を形成でき、しかも転写した画像が
高い堅牢度を有するものとなる転写用シートを提供する
ことである。 【構成】本発明は、下記の画像転写シート、及び画像転
写方法を提供するものである。 1.熱転写条件下において耐熱性を有する合成樹脂フィ
ルムからなる基体シート上に、熱硬化性樹脂の硬化皮膜
からなる保護膜層を形成し、該保護膜層上にホットメル
ト接着剤層を形成してなる画像転写シート。 2.上記項1に記載の画像転写シートのホットメルト接
着剤層上に、複写装置を用いて転写用画像を鏡像状態で
担持させ、該ホットメルト接着剤層と被転写体とを当接
させ、加熱加圧処理を施こした後、被転写体から基体シ
ートを剥離することを特徴とする画像転写方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーコピー機、ワー
プロの出力プリンター等により形成した画像を、被転写
体上に転写する為に用いる画像転写シート、及び該画像
転写シートを用いる画像転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物品上に画像を形成する方法のひとつと
して、転写シートを用いる方法がある。この方法は、剥
離性を有する基体シート上に予め図柄模様を印刷形成し
ておき、これと物品とを当接させ、加熱や加圧、あるい
は第3の媒体の介在により、その図柄模様をシート側か
ら物品上へと転移させることにより物品上に画像を形成
する方法である。かかる転写シートは、通常、数層以上
からなる多層構造からなり、各層を各々別個に印刷して
図柄を形成させたものであるが、印刷工程の煩雑さや各
印刷工程に用いる製版に要するコストが非常に高くつく
こと等から、これらを改善する努力が続けられている。
【0003】この様な状況下において、近年、電子写真
方式を利用したカラーコピー機が一般に普及してきたこ
とにともない、カラーコピー機を用いて所望の画像を複
写する方法によって転写シートの作製を簡易化しようと
する試みがなされている。この様な方法に用いる転写シ
ートとしては、従来、紙類がこの種の複写操作に汎用さ
れてきた関係上、グラシン紙等の普通紙や加工紙を基体
シートとして用い、これにホットメルト接着剤層を形成
したものが用いられている。
【0004】しかしながら、この様なシートに、カラー
コピー機を用いて所望の転写用画像を複写して転写シー
トを製造する方法では、次のような問題点がある。
【0005】1.貯蔵中に転写シートのカール現象(反
り)が生じ易く、コピー機へ給紙されなかったり、紙づ
まりの原因となる。
【0006】2.かかる転写シートを用いて被転写体上
に形成された画像は、摩擦堅牢度や耐熱性に劣る。
【0007】3.この様な方法で形成される画像は、下
地を隠蔽する能力に乏しい為、白色や淡色以外の被転写
体上では鮮明な色を発現できず、用途が限定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的とす
るところは、複写装置等により極めて簡単に転写用の画
像を形成でき、しかも転写した画像が高い堅牢度を有す
るものとなる転写用シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き従来技術の課題を解消すべく鋭意研究を重ねてきた。
その結果、転写シートの貯蔵中に発生するカール現象
は、基体シートの材質に起因するものであることを見出
し、基体シートとして、厚さ50μm〜150μm程度
の耐熱性を有する合成樹脂のフイルムを用いる場合に
は、給紙の安定性が阻害されることなく、貯蔵中に発生
するカールの問題が解消され、更に、該シート上に、熱
硬化性樹脂の硬化皮膜からなる保護膜層を介して、ホッ
トメルト接着剤層を形成した複層構造のシートによれ
ば、これを用いて形成される転写画像の堅牢度が向上し
て、上記したような画像転写シートに関する従来の問題
点をことごとく解消することが可能となることを見出
し、ここに本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、下記の画像転写シート、
及び画像転写方法を提供するものである。
【0011】1.熱転写条件下において耐熱性を有する
合成樹脂フィルムからなる基体シート上に、熱硬化性樹
脂の硬化皮膜からなる保護膜層を形成し、該保護膜層上
にホットメルト接着剤層を形成してなる画像転写シー
ト。
【0012】2.上記項1に記載の画像転写シートのホ
ットメルト接着剤層上に、複写装置を用いて転写用画像
を鏡像状態で担持させ、該ホットメルト接着剤層と被転
写体とを当接させ、加熱加圧処理を施こした後、被転写
体から基体シートを剥離することを特徴とする画像転写
方法。
【0013】本発明の画像転写シートでは、基体シート
として、熱転写条件下において耐熱性を有する合成樹脂
フィルムを用いる。本発明者の研究によれば、従来の転
写シートにおける貯蔵中に発生するカール現象は、基体
シートとして紙類を用い、その上に合成樹脂類をベース
としたホットメルト接着剤層が形成されているために、
各層の吸湿性に差が生じることによるものであることが
判明した。そして、従来の常識に反して、基体シートと
して紙類ではなく合成樹脂フィルムを用いる場合には、
コピー機における給紙の安定性は何等阻害されることは
なく、貯蔵中に発生する転写シートのカールの問題が完
全に解消されることが判った。
【0014】この様な基体シートとして用いる合成樹脂
フィルムは、通常、被転写体上に画像を転写する際に被
転写体と画像転写シートとを当接させて加熱加圧により
画像を転写するために、かかる熱転写条件下において収
縮、軟化、破断等を生じることのない耐熱性を有するも
のであることが必要である。例えば、この様な加熱加圧
による熱転写の代表的な方法としては、100℃以上の
温度において、250g/cm2 程度の圧力条件の下で
10秒間程度保持する方法があるが、この様な転写条件
を採用する場合には、基体シートは、同様の転写条件に
おいて、収縮、軟化、破断等を生じることのない耐熱性
を有するものであることが必要である。
【0015】本発明では、基体シートとしては、上記し
た耐熱性の条件を満足するものであって、シート状に加
工できるものであれば、樹脂の種類に関係なくいずれも
使用可能であるが、本発明での使用に適する代表的な合
成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリオレ
フィン、アセテート系樹脂、アセタール系樹脂等を挙げ
ることができる。本発明においては、特に、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムは、カール防止
性、給紙特性、転写時の耐熱性等において最も良好な結
果が得られる点で非常に好ましいものである。
【0016】基体シートの厚さは、特に限定的ではない
が、通常、厚さ50μm〜150μm程度とすればよ
い。
【0017】尚、合成樹脂フィルムとして、透明または
半透明のものを用いれば、転写操作時に被転写体上にお
ける画像の形成位置を極めて容易に決定することがで
き、従来の紙類を基体シートとする場合に不透明のもの
を採用せざるを得なかった為に、画像の形成位置の決定
が困難であったという不都合を解消できる。
【0018】基体シートとして用いる合成樹脂フィルム
は、被転写体上に形成する画像に所望される表面光沢度
に応じて、グロス調とすることもできるし、マット調と
することもできる。マット調とする場合には、公知の各
種マット加工方法を採用すればよい。
【0019】本発明の画像転写シートでは、上述の基体
シート上に、熱硬化性樹脂の硬化皮膜からなる保護膜層
を形成する。かかる保護膜層は、転写時において画像を
担持したホットメルト接着剤層を基体シートから円滑に
剥離する作用をすると共に、転写時において上記したホ
ットメルト接着剤層とともに被転写体へ移行し、転写後
における画像を保護することにより、画像の摩擦堅牢
性、耐熱性、耐ブロッキング性等の諸堅牢度を大幅に向
上させる働きをする。該保護膜層を形成する熱硬化性樹
脂としては、基体シートから容易に剥離し得るものを用
いるが、これは使用する基体シートの種類に応じて、剥
離性を考慮して、公知の熱硬化性樹脂から適宜選択すれ
ばよい。一般に、基体シートと親和性の低い熱硬化性樹
脂を選択し、この硬化皮膜を保護膜層とすれば、基体シ
ートからの剥離性が良好となる。熱硬化性樹脂として
は、硬化により三次元網目構造を形成する樹脂のほか、
部分架橋性のものも用いることができる。
【0020】尚、基体シートに対しては、保護膜層の剥
離特性を補助することを目的として、シリコーン、テフ
ロン等を含む公知の離型剤を用いて、常法に従って離型
処理を施すこともでき、この場合には、保護膜層を形成
する熱硬化性樹脂の選択の幅をより広くすることができ
る。
【0021】また、熱硬化性樹脂の硬化皮膜からなる保
護膜層は、耐熱性が良好であることから、熱転写時に基
体シートを補強して収縮、軟化、破断等を生じ難くする
働きもする。このため、保護膜層を形成していない場合
と比べると、比較的耐熱性の低い材料も基体シートとし
て使用することが可能となり、保護膜層の存在により基
体シートの選択の幅が広くなる。尚、該保護膜層の耐熱
性が良好であることから、被転写体がTシャツ等の衣料
品であって洗濯後にタンブラー乾燥機等を用いて80℃
以上の高温にさらされる場合にも、かかる保護膜層の存
在によって転写画像の変質を防ぐことができ、他の衣類
を汚染する不都合も防止できる。
【0022】該保護膜層は、転写後に後述のホットメル
ト接着剤層とともに被転写体へ移行するため、ホットメ
ルト接着剤と親和性が良好であることが好ましく、また
被転写体上に転写した後画像の上部に位置することか
ら、皮膜形成時に透明性が高いことが好ましい。
【0023】この様に、本発明においては、保護膜層
は、画像を担持したホットメルト接着剤層を基体シート
から剥離するという従来の剥離層と同様の働きに加え
て、熱転写時に基体シートを補強する働きや、画像を構
成するトナーに含まれる熱可融性ポリマーとホットメル
ト接着剤の2者による被転写体への接着強度の不足分を
補強して転写画像の諸堅牢度を大きく向上させるという
従来にない働きをするものである。更に、該保護膜層
は、後述する工程で該保護膜層の上にホットメルト接着
剤層を形成する際に、ホットメルト接着剤が基体シート
と表面接着するのを防止する働きをし、更に、ホットメ
ルト接着剤層に画像を複写して担持させる際や加熱加圧
による被転写体への画像の転写の際等にもホットメルト
接着剤が基体シートと表面接着するのを防止する働きを
する。
【0024】以上のような保護膜層に要求される各種の
要件を考慮すると、保護膜層を形成する熱硬化性樹脂と
しては、例えば、アルキッドメラミン樹脂、ブチル化メ
ラミン樹脂等の変性メラミン樹脂、ウレタン変性エポキ
シ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等の変性エポキシ
樹脂、イソシアネート架橋ウレタン樹脂、ポリイソシア
ネート樹脂等のウレタン系もしくは尿素系樹脂、その
他、ジアリルフタレート樹脂、変性(メタ)アクリル樹
脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエーテルエーテルケト
ン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等を好ましい
ものとして例示することができるが、上記の諸特性を具
備するものであればこれらに限定されるものではない。
本発明では、基体シートとしてPETフィルムを用いる
場合には、保護膜層を形成する熱硬化性樹脂として、変
性メラミン樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、
尿素系樹脂等から選ばれたものを単独または2種以上組
み合わせて用いることが特に好ましい。
【0025】上記した保護膜層は、熱硬化性樹脂を主成
分とする水性または油性の溶液または分散液を基体シー
ト上に塗工し、熱処理して硬化皮膜とすることによって
形成できる。保護膜層の厚さは、通常、0.5μm〜2
0μm程度とすればよい。
【0026】尚、保護膜層を形成する際に用いる溶液又
は分散液中には、本発明の目的を逸脱しない範囲内で、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種フィラー類、粘度調節
剤、界面活性剤、香料、防虫剤、抗菌消臭剤、忌避剤、
螢光増白剤、可塑剤、架橋剤、難燃剤等、公知の薬剤を
添加しても差し支えない。
【0027】本発明の画像転写シートは、上記した保護
膜層上に、ホットメルト接着剤層を形成したものであ
る。該ホットメルト接着剤層は、複写装置等を用いて転
写用の画像を転写シートに複写する場合に画像を構成す
るトナー類を担持するものであり、また、転写と同時に
これらのトナー類を被転写体上へ強固に接着させる作用
もする。
【0028】ホットメルト接着剤としては、使用される
トナー類の種類に応じて、公知のものから適宜選択して
使用すればよいが、画像を構成するトナー類を担持する
働きをすることから、トナー類とある程度の相溶性を有
していることが好ましく、且つ転写後においては透明性
の高い皮膜を形成することが必要とされる。また、ホッ
トメルト接着剤層は、上記した保護膜層と共に被転写体
へ移行するため、保護膜層を形成する熱硬化性樹脂と親
和性が良好であることが好ましい。通常、ウレタン系樹
脂、飽和ポリエステル系樹脂、ナイロン樹脂、エチレン
酢酸ビニル共重合体樹脂等を各単独であるいは2種以上
のものを組み合わせたものをベースポリマーとする公知
の配合のホットメルト接着剤を用いることによって、本
発明の目的に合致したホットメルト接着剤層を形成する
ことができる。特に、これらの内で、ウレタン系樹脂、
飽和ポリエステル系樹脂等は、市販の各種トナー類との
相溶特性及び上述の保護膜層との親和性が良好で、且つ
透明性にも優れたものであり、これをベースポリマーと
するホットメルト接着剤を用いることによって、良好な
ホットメルト接着剤層を形成できる。
【0029】尚、ホットメルト接着剤層の形成方法とし
ては、公知のいかなる方法を採用しても差し支えなく、
特に限定されるものではないが、表面平滑性を考慮すれ
ば、散布法を採用するよりも、Tダイ法、各種のコーテ
ィング方法、キャスティング法等を採用することが好ま
しく、これらの方法により複写特性に優れた平滑な表面
を有するホットメルト接着剤層が形成される。ホットメ
ルト接着剤層の厚さは、特に限定されるものではない
が、通常30μm〜120μm程度とすればよい。
【0030】尚、本発明の転写シートは、連続帯状の基
体シートを用いて、上記した各層を順次形成した後、使
用に際してそれを枚葉の状態にカットして用いることが
でき、また、予め枚葉にカットされた基体シート上に上
記各層を順次形成することによって得ることもできる。
【0031】次に、本発明の画像転写シートを用いて被
転写体上に画像を形成する方法について、転写用画像を
転写シートに担持させる方法として、カラーコピー機と
通常呼ばれている電子写真方式(静電複写方式と呼称さ
れる場合もある)の複写装置を用いて画像を転写シート
に複写する方法を採用した場合を例に挙げて説明する。
【0032】まず、画像転写シートのホットメルト接着
剤層上にトナーが担持されるような方向で給紙される様
に、カラーコピー機に該転写シートをセットし、続い
て、絵はがきや写真等を用いて所望の画像をその転写シ
ート上に鏡像のフルカラー状態で複写する。そして斯く
して得られた転写シートのホットメルト接着剤層(複写
面)を被転写体と当接させ、ホットプレス、アイロン、
シリンダープレスなどを用いて、加熱加圧を施し、その
後被転写体から基体シートを剥離することにより、被転
写体上に、上記で用いた絵はがきや写真等の画像がフル
カラー状態で形成される。
【0033】尚、被転写体が白色や淡色である場合に
は、上記の方法により十分な鮮明さを有するフルカラー
画像を形成できるが、被転写体が濃色の有色材料である
場合には、被転写体上の転写画像を形成する位置に、下
地を隠蔽する白色又は淡色の隠蔽層を設けた後、その部
分に上記と同様の方法により画像を形成することによっ
て、鮮明なフルカラー画像を形成できる。この際、下地
隠蔽層を設ける方法としては、酸化チタン,亜鉛華、硅
酸アルミ、炭酸カルシウム等の如き白色の隠蔽性物質を
含んだ印刷インキ、捺染ペースト、塗料等を用いて塗工
手段により形成する方法や同様の白色の隠蔽性物質を含
んでなる白色の転写シートを製造し、該転写シートをフ
ルカラー画像の外郭と同一又はそれよりも一回り大きな
形状にカットした後、これを用いて転写により隠蔽層を
形成する方法等を採用できる。しかしながら、効率よく
下地を隠蔽でき、かつ表面平滑性が良好となる点におい
て転写シートを用いる方法が好ましい。
【0034】尚、この際、下地隠蔽用の転写シート中
に、活性炭等の吸着性物質を含む吸着層を共存積層させ
ておけば、被転写体が昇華性の色素分で着色されている
場合に、良好な下地隠蔽性を発揮できる。
【0035】本発明の画像転写シートが適用される被転
写体としては、特に限定はなく、転写時の加熱加圧条件
に耐え得るものであればいずれも使用できるが、代表例
として、木綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、
キュプラ、ポリノジック、アセテート等の再生又は半合
成繊維、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、
ポリオレフィン系、ポリビニル系等の合成繊維、ガラス
繊維、カーボンファイバー、金属繊維等の無機繊維等の
あらゆる繊維により構成される織物、編物、混紡布、混
織編物、不織布及びそれらの各縫製品等を挙げることが
でき、その他合成樹脂フィルム等もその対象とされる。
【0036】尚、上記説明において、本発明の画像転写
シートに転写用画像を担持させる手段として、電子写真
方式の複写装置を例に挙げたが、転写シートに画像を担
持させる方法としては、複写装置を用いる方法に限定さ
れことはなく、例えばワープロの出力プリンターやパソ
コンのプリンター等も使用でき、更に、白黒の複写装置
を使用できることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】本発明の画像転写シートは、下記の様な
優れた特徴を有するものである。
【0038】(1)基体シートとして合成樹脂フィルム
を採用したことにより、貯蔵中に発生する転写シートの
カール現象を完全に防止することができる。従って、複
写装置を用いて画像を複写する際に、複写装置へ転写シ
ートが給紙されないといった状態や該装置中に転写シー
トがつまってしまうという不都合を解消できる。
【0039】(2)基体シートとして透明又は半透明の
ものを使用できることにより、被転写体上での画像の位
置決めを容易に行なうことができる。
【0040】(3)保護膜層の存在により、転写画像の
諸堅牢度を大幅に向上できる。
【0041】(4)被転写体上に下地隠蔽性の部位を設
ける方法を採用すれば、本発明画像転写シートを用い
て、濃色の被転写体上にも鮮明なカラー画像を転写でき
る。
【0042】本発明画像転写シートは、上記した様な優
れた特徴を有するものであり、複写装置等を用いた簡単
な方法によって転写シート上に転写用の画像を形成で
き、しかも転写して得た画像は堅牢度が非常に高いもの
となり、非常に有用性の高い画像転写シートである。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例において「部」とあるのは、「重量部」を意
味する。
【0044】実施例1 基体シートとして、両面をサンドマット加工した厚さ1
00μmのPETフィルムを用い、その一方の面につい
てシリコーン離型剤を用いてグラビアコーティングによ
り離型処理を行なった。続いて該処理面上に、エポキ−
803(ウレタン変性エポキシ樹脂;三井東圧化学社
製)20部,ユーバン20 SE60(ブチル化メラミ
ン樹脂;三井東圧化学社製)5部、及びトルエン75部
からなるインキを厚さ5μmとなる様にグラビアコーテ
ィングし、180℃で30秒間の熱処理を施こすことに
よって、保護膜層を形成した。更に、該保護膜層上に、
ハーデックAHM340(飽和ポリエステル樹脂;旭化
成工業社製)100部を厚さ50μmとなる様にTダイ
方式にて熔融コーティングし、ホットメルト接着剤層を
形成することによって、本発明の画像転写シートを得
た。
【0045】斯して得られた転写シートをA−4サイズ
にカットし、これを電子写真方式のカラーコピー機(キ
ャノン カラーレーザーコピア550)に通し、F−1
レーシングカーのグラビア写真を反転コピーすることに
よって、該転写シートのホットメルト接着剤層に上記グ
ラビア写真による画像を鏡像状態に担持させた。
【0046】続いて、白色綿ニット製のTシャツの胸部
に、上記転写シートの画像を担持した面を当接させ、熱
プレス機を用いて、160℃、250g/cm2 、10
秒の転写条件で加熱加圧処理を施こし、冷却の後、Tシ
ャツから基体シートを剥離すると、Tシャツの胸部に原
稿のグラビア写真に忠実で鮮明なカラー写真調の画像が
転写形成された。
【0047】この様に転写形成された図柄模様は、風合
が柔軟であり、且つ耐摩擦性、耐洗濯性、耐ドライクリ
ーニング性に優れていた。しかも、洗濯後のタンブラー
乾燥においてもブロッキング性が全く認められなかっ
た。
【0048】比較例1 保護膜層を形成しないことを除き、他は全て実施例1と
同様にして転写シートを得た。
【0049】その後、該転写シートを用いて、実施例1
と全く同様にして白色綿ニットTシャツの胸部にF−1
レーシングカーの画像を転写形成した。
【0050】斯くして得られたTシャツ上の図柄模様
は、実施例1のものに比し、明らかに劣った諸堅牢度を
有し、しかもダンブラー乾燥にかけたところ、ブロッキ
ングが起こり、他の洗濯物を汚染してしまった。
【0051】実施例2 基体シートとして厚さ100μmのPETフィルムを用
い、その一方の面上に、クリスボン3454(ポリウレ
タン樹脂;大日本インキ化学工業社製)20部、コロネ
ートHL(ポリイソシアネート樹脂;日本ポリウレタン
社製)3部、レオロシールMT−10(シリカ粉末;徳
山曹達社製)2部、トルエン75部からなるインキを厚
さ10μmとなるようにグラビアコーティングし、15
0℃で40秒間の熱処理を施こすことによって、保護膜
層を形成した。
【0052】続いて、該保護膜層上にコーファインP−
603(ポリウレタン樹脂;旭硝子社製)100部を厚
さ75μmとなる様にTダイ方式にて熔融コーティング
してホットメルト接着剤層を形成することにより本発明
の画像転写シートを得た。
【0053】斯くして得られた転写シートをA−3サイ
ズにカットし、これを電子写真方式のカラーコピー機
(富士ゼロックスAcolor635)に通し、人物の
カラーグラビア写真を反転コピーすることによって、該
転写シートのホットメルト接着剤層に上記グラビア写真
によるフルカラー画像を鏡像状態で担持させた。
【0054】続いて、コンピュータカッティングマシン
を用いて、この転写シート上のコピーされたグラビア写
真の人物の形状に沿って、ハーフカット状態(基体シー
トを残したまま、画像を担持したホットメルト接着剤層
及び保護膜層のみをカットした状態)にカッティング処
理を行なった後、当該人物像以外の部分に存するホット
メルト接着剤層及び保護膜層を剥離除去した。
【0055】一方、酸化チタン等を含有することにより
下地隠蔽性を有する白色の転写シート(商品名:エラス
トフィルム;松井色素化学工業所社製)を別に用意し、
上記で用いたものと同じコンピュータカッティングマシ
ンを用いて、該グラビア写真の人物の形状よりも1mm
大きくした外郭を有するような形状に沿ってハーフカッ
ト状態でカッティング処理を行なった後、上記同様、不
要部に存するインキ層を剥離除去した。
【0056】得られた白色の転写シートを、黒色綿ニッ
ト上に160℃、250g/cm2、10秒の転写条件
で加熱加圧処理し、冷却の後、黒色綿ニットから基体シ
ートを剥離することにより、該黒色綿ニット上に人物の
外郭状に下地を隠蔽する部位を設けた。
【0057】続いて、その隠蔽部位上に、人物のフルカ
ラー画像を鏡像状態で担持した上記転写シートを当接さ
せ、160℃、250g/cm2 、10秒の転写条件で
加熱加圧処理を施こし、冷却の後、基体シートを剥離す
ることにより、下地隠蔽性に優れた人物のフルカラー画
像を該黒色綿ニット上に形成した。
【0058】かかる転写画像は、風合が柔軟であり、且
つ耐摩擦性,耐洗濯性,耐ドライクリーニング性に優れ
ていた。しかも、洗濯後のタンブラー乾燥においても、
ブロッキング性が全く認められなかった。
【0059】尚、上記にてA−3サイズにカットした本
発明の画像転写シートは、1ヶ月経過後においても、カ
ール現象を示さず、何の支障もなくカラーコピー機に給
紙できる性能を有していた。
【0060】比較例2 実施例2において、PETフィルムに換えてグラシン紙
を用いる以外は、全て同様にして、人物のフルカラー画
像を鏡像状態で担持した転写シートを得た。そして、該
転写シートを用いる以外、全て実施例2と同様にして、
黒色綿ニット上に人物のフルカラー画像を転写形成し
た。
【0061】この方法では、基体シートとして用いたグ
ラシン紙が不透明であったことから、白色転写シートに
よる隠蔽部位を十分に確認できず、隠蔽部位からはみ出
したところに人物画像が形成され、極めて不都合かつ商
品価値を損ねる結果となった。この隠蔽部位からはみ出
した部分では、人物画像から黒色の下地が透けて見え、
極めて美観が害された状態であった。
【0062】尚、このグラシン紙を基体シートとして用
いた転写シートをA−3サイズにカットして1ヶ月貯蔵
しておくと、カール現象が発生してカラーコピー機に給
紙できない状態となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写条件下において耐熱性を有する合
    成樹脂フィルムからなる基体シート上に、熱硬化性樹脂
    の硬化皮膜からなる保護膜層を形成し、該保護膜層上に
    ホットメルト接着剤層を形成してなる画像転写シート。
  2. 【請求項2】 基体シートがポリエチレンテレフタレー
    トフィルムである請求項1記載の画像転写シート。
  3. 【請求項3】 ホットメルト接着剤層がウレタン系樹脂
    又は飽和ポリエステル系樹脂をベースポリマーとして含
    んでなるホットメルト接着剤により形成されたものであ
    る請求項1記載の画像転写シート。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の画像転写シートのホッ
    トメルト接着剤層上に、複写装置を用いて転写用画像を
    鏡像状態で担持させ、該ホットメルト接着剤層と被転写
    体とを当接させ、加熱加圧処理を施こした後、被転写体
    から基体シートを剥離することを特徴とする画像転写方
    法。
  5. 【請求項5】 被転写体が転写画像形成位置に下地隠蔽
    層を形成した有色材料である請求項4に記載の画像転写
    方法。
JP674194A 1994-01-26 1994-01-26 画像転写シート Pending JPH07209895A (ja)

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