JPH07209893A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH07209893A
JPH07209893A JP6004183A JP418394A JPH07209893A JP H07209893 A JPH07209893 A JP H07209893A JP 6004183 A JP6004183 A JP 6004183A JP 418394 A JP418394 A JP 418394A JP H07209893 A JPH07209893 A JP H07209893A
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JP
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developer
toner
fine particles
image forming
forming method
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JP6004183A
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English (en)
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Katsumi Matsuura
克巳 松浦
Yoshihiko Eto
嘉彦 江藤
Masanari Asano
真生 浅野
Yoshiaki Takei
良明 武居
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高耐久性の有機感光体を使った画像形成法を
提供する。 【構成】 感光体表面層に下記一般式〔B1〕〔B2〕で
表される構造単位を主成分とするバインダー樹脂を用
い、現像剤には特定のシリカ微粒子を用いる画像形成方
法。 〔式中、R1,R2は水素原子、炭素数1〜6の置換、無
置換のアルキル基、置換、無置換アリール基、R1とR2
で形成されるC4〜C10の環状炭化水素環残基を表す。
又、R3,R4,R5及びR6は各々水素原子、ハロゲン原
子、炭素数1〜6の置換、無置換のアルキル基、C4
10の環状炭化水素残基、置換、無置換のアリール基を
表す。l,m,p,qは1〜4の整数である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の感光体と現像剤を
用いて像形成を行う画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電子写真法を用いた画像形成に用い
られる感光体は、従来のセレンやカドミウム系感光体か
ら環境適合性及び生産性に優れた有機光導電性感光体
(以下有機感光体と言う)にその主流が移っている。
【0003】しかしながら前記有機感光体は前記セレン
系感光体に比して帯電性、感度、残留電位等の電子写真
特性が繰り返し使用中に疲労劣化し易く、毎分50枚以上
の高速複写機等に使用されるドラム形状の感光体には前
記セレン等の無機系感光体が主流を占めている。
【0004】そこで、前記高速複写機等にも充分適性の
ある有機感光体の開発が要望され、前記疲労劣化と最も
関係の深い有機感光体の最表面層に用いられるバインダ
ー樹脂の改良、研究が行われ、クリーニングブレード等
に対して耐摩耗性が大きく、且つ有機材料と共に感光層
を形成したとき電子写真特性にも優れたバインダー樹脂
の開発が進められてきた。
【0005】このようなバインダー樹脂として種々のポ
リカーボネート樹脂が提案されており、その一つとして
特開平4-179961号公報記載のジオキシビフェニール炭酸
エステルを構成単位として含むポリカーボネート共重合
体樹脂(本発明に用いられるポリカーボネート樹脂で以
後BPBタイプポリカーボネートと略称する)が知られ
ていて、該樹脂が耐摩耗性に優れていることが記載され
ている。
【0006】本発明者等は、前記種々のポリカーボネー
ト樹脂のうち従来から耐摩耗性に優れているとされてい
るBPZタイプポリカーボネート(2つのフェニレン環
を結合する中心炭素原子を含むシクロヘキシル環を有す
るポリカーボネート)と、前記本発明に係るBPBタイ
プポリカーボネートとをそれぞれ表面層のバインダー樹
脂として含有させた2種類の感光体を作成し、これら感
光体の耐摩耗性をテーバー式摩耗試験機を用いて測定す
ると、これらのバインダーは両方共ビスフェノールAタ
イプのポリカーボネートに比べて著しく良好な特性を示
した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記BP
Bタイプのポリカーボネート共重合体樹脂を最表面層に
用いた有機感光体でも実際の複写機を用いて繰り返し画
像形成を行った場合、前記有機感光体の機械的強度即
ち、クリーニングプロセス等の擦過に対する耐摩耗特性
は使用される現像剤によって大きく変動することが確か
められた。即ち前記テーバー摩耗試験による評価では機
械的強度が大きく耐摩耗性に優れた有機感光体であって
も実際の複写機での試験では必ずしも十分な耐摩耗性が
発現されないことがわかった。
【0008】本発明は前記実情に鑑みて提案されたもの
であり、その目的とするところは、前記課題を解決し高
速度の電子写真プロセスにも充分適性のある有機感光体
を用いた画像形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、少なくと
も電子写真感光体に対して帯電、露光、現像、転写及び
クリーニングを行う工程を有する画像形成方法におい
て、前記感光体の表面層に含有されバインダー樹脂とし
て下記一般式〔B1〕で表される構造単位と下記一般式
〔B2〕で表される構造単位との共重合体樹脂を主成分
として用い、前記帯電及び露光により前記感光体上に形
成された静電荷像を現像して可視化する現像剤成分とし
て少なくともトナーと、表面を総炭素数6以上の有機化
合物で修飾されたシリカ微粒子とを含有することを特徴
とする画像形成方法により達成される。
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R1,R2は水素原子、炭素数1〜
6の置換、無置換のアルキル基、置換、無置換アリール
基、R1とR2で形成されるC4〜C10の環状炭化水素環
残基を表す。
【0012】又、R3,R4,R5及びR6は各々水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の置換、無置換のアル
キル基、C4〜C10の環状炭化水素残基、置換、無置換
のアリール基を表す。l,m,p,qは1〜4の整数で
ある。〕なお上記発明の好ましい実施態様としては、前
記シリカ微粒子が数平均粒径0.01〜0.5μmで、現像剤中
トナーに対して0.01〜10重量%含有される。0.01重量%
より少ないと現像性が劣化し、10重量%を越えると黒ス
ジ、白スジの発生防止の効果が小さい。
【0013】また本発明の前記の目的は、少なくとも電
子写真感光体に対して帯電、露光、現像、転写及びクリ
ーニングを行う工程を有する画像形成方法において、前
記感光体の表面層に含有されバインダー樹脂として前記
一般式〔B1〕で表される構造単位と下記一般式〔B2
で表される構造単位との共重合体樹脂を主成分として用
い、前記帯電及び露光により前記感光体上に形成された
静電荷像を現像して可視化する現像剤成分として少なく
ともトナーと、表面を前記炭素数6以上の有機化合物で
修飾されたシリカと、有機微粒子とを含有することを特
徴とする画像形成方法により達成される。
【0014】なお上記発明の好ましい実施態様として
は、前記有機微粒子が数平均粒径0.05〜3.0μmであり、
現像剤中トナーに対して0.1〜5.0重量%とされる。0.1
より少ないと黒スジや白スジの発生防止に効果がなく、
5.0重量%を越えると現像性が劣化する。
【0015】なお上記静電荷像とは、静電気で形成され
る帯電像及びその反転像のどちらで形成されたものでも
よい。
【0016】本発明の画像形成方法に用いられる感光体
はその最表面層に前記一般式〔B1〕で表される構造単
位と一般式〔B2〕で表される構造単位とを含み、重量
平均分子量5〜20万の共重合体樹脂をバインダーの主成
分として含有することにより、優れた電子写真特性及び
機械的耐摩耗性が付与される。
【0017】前記一般式〔B1〕で表される構造単位の
化合物例としては、以下のB1−1〜B1−16が挙げら
れ、一般式〔B2〕で表される構造単位の化合物例とし
ては、以下のB2−1〜B2−7が挙げられる。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】前記両構造の共重合体化合物としては下記
のものが挙げられるが本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0025】
【化9】
【0026】上記のうち、共重合体化合物中のx,yの
比率(共重合比)はx:y=95:5〜5:95の範囲であ
り、さらに好ましくは95:5〜50:50の範囲である。
【0027】前記yの比率が50%を越えると感度低下及
び機械的強度が低下する為、yの比率を50%以下とする
ことが好ましい。
【0028】前記したバインダーとして用いられる本発
明の共重合体化合物に併用して用いてもよいバインダー
としては、例えば次のものを挙げることができる。なお
前記併用されるバインダー樹脂はバインダー樹脂総量の
50重量%未満とされる。
【0029】(1) ポリエステル (2) メタクリル樹脂 (3) アクリル樹脂 (4) ポリ塩化ビニル (5) ポリ塩化ビニリデン (6) ポリスチレン (7) ポリビニルアセテート (8) スチレン共重合樹脂(例えば、スチレン-ブタヂ
エン共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合
体、等) (9) アクリロニトリル系共重合体樹脂(例えば、塩化
ビニリデン-アクリトロニトリル共重合体、等) (10) 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 (11) 塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体 (12) シリコーン樹脂 (13) シリコーン-アルキッド樹脂 (14) フェノール樹脂(例えば、フェノール-ホルムア
ルデヒド樹脂、クレゾールホルムアルデヒド樹脂、等) (15) スチレン-アルキッド樹脂 (16) ポリ-N-ビニルカルバゾール (17) ポリビニルブチラール (18) ポリビニルホルマール (19) ポリヒドロキシスチレン 次に本発明に係る感光体の感光層に含有される電荷発生
物質(CGM)としては次の代表例で表される有機顔料
が用いられる。
【0030】(1) モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、トリ
アゾ顔料、金属錯塩アゾ顔料等のアゾ顔料 (2) ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミド等のペリレ
ン顔料 (3) アントラキノン誘導体、アントアントロン誘導
体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導
体、ビオラントロン誘導体及びイソビオラントロン誘導
体等多環キノン顔料 (4) インジゴ誘導体及びチオインジゴ誘導体等のイン
ジゴイド顔料 特に本発明の電子写真感光体においては、CGMとして
フルオレノン系ジスアゾ顔料、多環キノン顔料、ペリレ
ン顔料、フタロシアニン顔料等の有機系顔料が用いられ
ることが好ましい。
【0031】前記のような有機顔料を用いた具体的なC
GMとしては、特願平4-55246号に記載されているフル
オレノン系ジスアゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン系
顔料、特開昭64-17066号に記載のオキシチタニルフタロ
シアニン顔料等が好ましく用いられる。
【0032】次に本発明に係る感光体の感光層に含有さ
れる電荷輸送物質(CTM)としては特に制限はない
が、例えばオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導
体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導
体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導
体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘
導体、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチア
ゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン
誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェ
ナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ-N-ビニ
ルカルバゾール、ポリ-1-ビニルピレン、ポリ-9-ビニル
アントラセン等が挙げられる。
【0033】前記CTMのうち特に好ましいものとして
特願平4-55246号に記載されたスチリル系CTMが用い
られる。
【0034】本発明において感光層には感度の向上、残
留電位〜反復使用時の疲労低減等を目的として、一種又
は二種以上の電子受容性物質を含有せしめることができ
る。
【0035】前記電子受容性物質の添加割合は、重量比
で本発明に用いられる有機系顔料:電子受容性物質=10
0:0.01〜200、好ましくは100:0.1である。
【0036】かかる層への電子受容性物質の添加割合は
重量比で全CTM:電子受容性物質=100:0.01〜100、
好ましくは100:0.1〜50である。
【0037】又、本発明の酸化防止剤の添加量はCTM
100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50
重量部、特に好ましくは1〜25重量部である。
【0038】又、本発明の感光体には、その他、必要に
より感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有して
もよく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
【0039】また本発明の電子写真感光体には必要に応
じて導電性基体と感光層の間に中間層を設けることがで
きる。
【0040】又、前記中間層は接着層又はブロッキング
層等として機能するもので、前記バインダー樹脂の外
に、例えばポリビニルアルコール、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、塩化ビニル-酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重
合体、カゼイン、N-アルコキシメチル化ナイロン、澱粉
等が用いられる。
【0041】本発明の電子写真感光体の構成に用いられ
る導電性支持体としては、主として下記のものが用いら
れるが、これらにより限定されるものではない。
【0042】1)アルミニウム板、ステンレス板などの
金属板 2)紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラ
ミネートもしくは蒸着によって設けたもの 3)紙あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上
に、導電性ポリマ、酸化インジウム、酸化錫などの導電
性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けたもの。
【0043】本発明の感光体は、図1(a)及び(b)
に示すように導電性支持体1上にCGMを主成分とする
CGL2と本発明に使用されるCTMを主成分として含
有するCTL3との積層体より成る感光層4を設ける。
同図(c)及び(d)に示すようにこの感光層4は、導
電性支持体1上に設けた中間層5を介して設けてもよ
い。このように感光層4を二層構成としたときに最も優
れた電子写真特性を有する電子写真感光体が得られる。
又、本発明においては、同図(e)及び(f)に示すよ
うに前記CTMを主成分とする層6中に微粒子状のCG
M7を分散してなる感光層4を導電性支持体1上に直接
あるいは、中間層5を介して設けてもよい。
【0044】更に前記感光層4の上には必要に応じて保
護層8を設けてもよい。
【0045】ここで感光層4を二層構成としたときにC
GL2とCTL3のいずれを上層とするかは、帯電極性
を正、負のいずれを選ぶかによって決定される。すなわ
ち負帯電型感光層とする場合は、CTL3を上層とする
のが有利であり、これは該CTL3中のCTMが、正孔
に対して高い輸送能を有する物質であるからである。
【0046】又、二層構成の感光層4を構成する電荷発
生層(CGL)2は、導電性支持体1もしくは電荷輸送
層(CTL)3上に直接あるいは必要に応じて接着層も
しくはブロッキング層などの中間層を設けた上に、次の
方法によって形成することができる。
【0047】(1) 真空蒸着法 (2) CGMを適当な溶剤に溶解した溶液を塗布する方
法 (3) CGMをボールミル、サンドグラインダ等によっ
て分散媒中で微細粒子状とし必要に応じて、バインダー
と混合分散して得られる分散液を塗布する方法。
【0048】即ち具体的には、真空蒸着、スパッタリン
グ、CVD等の気相堆積法あるいはディッピング、スプ
レー、ブレード、ロール法等の塗布方法が任意に用いら
れる。
【0049】このようにして形成されるCGL2の厚さ
は、0.01μm〜5μmであることが好ましく、更に好まし
くは0.05μm〜3μmである。
【0050】またCTL3の厚さは、必要に応じて変更
し得るが通常5μm〜30μmであることが好ましい。この
CTL3における組成割合は、本発明のCTM1重量部
に対してバインダー0.1〜5重量部とするのが好ましい
が、微粒子状のCGMを分散せしめた感光層4を形成す
る場合は、CGM1重量部に対してバインダーを5重量
部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0051】またCGLをバインダー中分散型のものと
して構成する場合には、CGM1重量部に対してバイン
ダーを5重量部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0052】次に前記感光体を用いて画像を形成する画
像形成方法について説明する。例えばアルミニウムドラ
ム上に中間層を設け、該中間層上にCGL及びCTLを
この順に有する感光層を設けた感光体を、回転し、帯電
器により絶対値で300〜1200V、好ましくは400〜1000V
に帯電される。
【0053】次いでコンピューター又はスキャナ等から
の画像信号Kによりレーザー装置又はLED装置のレー
ザー光又はLED光を変調し、得られた変調光Lを露光
して感光体ドラム上に静電荷像を形成する。この静電荷
像は二成分系現像剤又は一成分系現像剤Tを充填した現
像装置により非接触で正規現像方式又は反転現像方式に
より現像される。
【0054】現像ロールはN,S交互の複数の磁極を有
する磁石ロールと、その外周にあって該磁石ロールと相
対的に回転するスリーブとを有し、磁性キャリアと非磁
性トナーから成る二成分系現像剤又は磁性トナーのみを
主成分とする一成分系現像剤を磁気的に穂立を形成し、
50〜1000μmの層厚で例えば順方向に搬送して感光体ド
ラム上の静電荷像を現像して可視像を形成する。
【0055】なおスリーブと感光体ドラムとは100〜200
0μmの間隙(Dsd)を介して対峙され、現像剤の前記穂
立は感光体ドラムに非接触の状態でDC,ACバイアス
印加下に正規又は反転現像される。
【0056】前記正規現像の場合は、例えば負帯電性感
光体に対して正帯電性現像剤により、50〜300Vの負の
DCバイアスと、VP-P300〜4000V、好ましくは1000〜
35000V、周波数100〜3000HzのACバイアス印加下に
現像される。
【0057】前記反転現像の場合は、例えば負帯電性感
光体に対して負帯電性現像剤が用いられ、通常感光体ド
ラムの表面電位に近い負のDCバイアスと前記ACバイ
アスの印加下に現像される。
【0058】なお前記ACバイアスの半波電圧VP-P1/2
は好ましくはDCバイアスより高い電圧とされ、DCバ
イアスより低いとトナーの感光体への飛翔が不充分とな
り、高濃度、鮮明な画像が形成されにくくなる。
【0059】ところで、本発明に係る前記BPBタイプ
のポリカーボネート樹脂は、前記したようにテーバー摩
耗試験では明らかに耐摩耗性が優れているにもかかわら
ず、前記樹脂を表面層を形成するCTLのバインダー樹
脂として用いた感光体を電子写真プロセスに使用した場
合、感光層の摩耗による画像劣化が大きいことが判明し
た。
【0060】即ち前記感光体を繰り返し使用して像形成
を行った場合、感光層表面層が現像剤やクリーニングブ
レード等により摺擦され徐々に摩耗し画質が劣化して行
くが、特に前記したようにACバイアスの半波電位V
P-P1/2>DCバイアスのような高いACバイアス印加下
に像形成が行われた場合は、主として画像濃度低下や筋
状の欠陥を生ずることが判明した。
【0061】前記のような疲労劣化を生ずる理由として
は、従来から現像剤には該現像剤の流動性を高め、現像
性を良好ならしめるためシリカに代表される流動化剤を
含有せしめるのが通例であるが、前記流動化剤は例えば
シリカ又は有機基により低度に修飾されたシリカがしば
しば使用されるが、このような流動化剤を含有した現像
剤を用いて繰り返し像形成を行った場合、次第に感光体
を摩耗損傷して行き、特に筋状の画像欠陥を発生するも
のと推察される。特に前記高いACバイアス印加下では
前記筋状欠陥の外に顕著な画像濃度の低下を招くものと
判断される。
【0062】前記従来の流動化剤としては、例えば特開
昭61-173275号、特開昭63-139361号、特開昭64-91141
号、特公平2-45188号、特公平2-56666号、特公平3-1031
1号等の各号公報に酸化ケイ素、炭化ケイ素、ケイ酸金
属塩、チタン酸金属塩等の無機微粒子等が知られている
が、これらは一般に硬質であって感光層を著しく摩耗さ
せ、繰り返し像形成の過程で感光体の感光層表面を著し
く摩耗劣化せしめることが多い。
【0063】本発明では、現像剤の流動化剤として総炭
素数6以上の有機化合物で表面が修飾されたシリカ微粒
子を使用することを特徴としており、それによって現像
剤の流動性を高め、かつ現像時及びクリーニング時での
現像剤による摺擦、摩耗が緩和され、特に高いACバイ
アス印加下に繰り返し像形成を行った場合の画像濃度低
下及び筋状故障が著しく改善される。
【0064】また本発明では総炭素数6以上の有機化合
物でその表面が修飾されたシリカ微粒子と共に後述する
有機微粒子を含有することを特徴としており、前記有機
化合物で修飾されたシリカ微粒子の作用を助長し、現像
剤による摺擦、摩耗をより一層緩和すると共に感光体上
に形成されるトナーフイルミングを除去する作用があ
り、前記画像濃度低下及び筋故障が充分に除去される。
【0065】次に本発明の画像形成方法に用いられる現
像剤につき説明する。
【0066】本発明に用いられる現像剤は二成分系現像
剤又は一成分系現像剤のいづれであってもよいが、現像
剤の流動性、摩擦帯電性にすぐれていることから二成分
系現像剤が主流であり、通常磁性キャリアと非磁性トナ
ーと、本発明に係る有機化合物で修飾されたシリカ微粒
子、必要に応じて該シリカ微粒子の外に更に前記シリカ
微粒子より大粒径の有機微粒子を含有するものとされ
る。また前記トナーは結着樹脂と共にカーボンブラック
等の着色剤、離型剤及び必要により荷電制御剤等が含有
される。
【0067】なお、本発明で云う修飾されたシリカ微粒
子の修飾とは、総炭素数6以上の有機化合物がシリカ微
粒子の表面に化学的な結合により存在してもよく、又、
常に表面に物理的な付着状態で存在してもよいことを意
味する。以下具体的な例を示す。
【0068】本発明において使用可能な総炭素数6以上
の有機化合物で修飾されたシリカ微粒子としては、例え
ば特開昭62-61058号に記載される下記構造のものがあ
る。
【0069】〔1〕二酸化ケイ素から成るシリカ微粒子
の表面に位置するケイ素原子に酸素原子を介して有機基
を有するケイ素原子が化学的に結合されたものであり、
該有機基を有するケイ素原子を、R1Si基、R1R2Si基、R1
R2R3Si基で表したとき、R1Si基ではR1は炭素数6以上
の飽和若しくは不飽和の脂肪族有機基又は少なくとも1
つの環式炭化水素基を有する有機基であり、R1R2Si基及
びR1R2R3Si基ではR1,R2及びR3は水素原子、飽和若
しくは不飽和の脂肪族有機基又は少なくとも1つの環式
炭化水素基を有する有機基であり、R1+R2の総炭素数
又はR1+R2+R3の総炭素数が6以上とされる。
【0070】斯かる二酸化ケイ素の微粉末は、表面ケイ
素原子がシラノール基となっている二酸化ケイ素の微粉
末を、R1R2R3X、R1R2SiX2若しくはR1SiX3(Xはハロゲ
ン原子を表す。)で示される有機ケイ素化合物と反応さ
せることにより、二酸化ケイ素粒子の表面ケイ素原子
に、酸素原子を介して、R1R2R3Si基若しくはR1R2Si基又
はR1Si基のケイ素原子を結合せしめることによって得る
ことができる。この場合において、R1R2R3SiXで示され
る有機ケイ素化合物を用いたときには、そのケイ素原子
が二酸化ケイ素粒子の表面ケイ素原子の1個に、酸素原
子を介して結合すると考えられるが、R1R2SiX2で示され
る有機ケイ素化合物を用いたときには、表面ケイ素原子
の2個に酸素原子を介して結合する反応のほか、他の有
機ケイ素化合物分子のケイ素原子と結合する反応あるい
は既に表面ケイ素原子に結合したもののケイ素原子と結
合する反応等が生ずると考えられる。更に有機ケイ素化
合物としてR1SiX3で示されるものを用いる場合には更に
複雑な反応が生ずる。
【0071】以上に説明した、二酸化ケイ素粒子の疎水
化処理剤ともいうべき有機ケイ素化合物の具体的代表例
を挙げると次の通りである。R1SiX3で示されるものとし
ては、オクチル-トリクロルシラン、デシル-トリクロル
シラン、ノニル-トリクロルシラン、(4-t-プロピルフェ
ニル)-トリクロルシラン、(4-t-ブチルフェニル)-トリ
クロルシラン、その他があり、R1R2SiX2で示されるもの
としては、ジペンチル-ジクロルシラン、ジヘキシル-ジ
クロルシラン、ジオクチル-ジクロルシラン、ジノニル-
ジクロルシラン、ジデシル-ジクロルシラン、ジドデシ
ル-ジクロルシラン、ジヘキサデシル-ジクロルシラン、
(4-t-ブチルフェニル)-オクチル-ジクロルシラン、ジオ
クチル-ジクロルシラン、ジデセニル-ジクロルシラン、
ジノネニル-ジクロルシラン、ジ-2-エチルヘキシル-ジ
クロルシラン、ジ-3,3-ジメチルペンチル-ジクロルシラ
ン、その他があり、R1R2R3SiXで示されるものとして
は、トリヘキシル-クロルシラン、トリオクチル-クロル
シラン、トリデシル-クロルシラン、ジオクチル-メチル
-クロルシラン、オクチル-ジメチル-クロルシラン、(4-
t-プロピルフェニル)-ジエチル-クロルシラン、その他
がある。
【0072】以上のうち、R1R2R3SiCl若しくはR1R2SiCl
2で示される化合物の合成法については、例えば文献:M
ethoden der Organischen Chemie 13/5におけるMetallo
rganische Verbindungen Si(Houlen-Weyl, GEORG THIR
ME VRRLAG, STUTTGART 1980年刊)に詳述されている。
またこれらのハロゲン-オレガノシランとケイ素化合物
のシラノール基との反応についても同文献に詳細に記述
されており、当業者は容易に入手することができる。
【0073】〔2〕オレガノポリシロキサン類で被覆処
理されたシリカ微粒子が用いられる。前記オレガノポリ
シロキサン類としては例えば特開平2-287459号に記載さ
れるシリコーンオイルが好ましく用いられ、必要により
有機溶剤で適宜希釈し、吹き付け又は浸漬塗布により通
常0.001〜0.1μm厚に被覆して形成される。本発明で使
用可能なシリコーンオイルは下記一般式で示される。
【0074】
【化10】
【0075】式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基、
R′はアルキル、ハロゲン変性アルキル、フェニル、変
成フェニル等のシリコーンオイル変性基、R″は炭素数
1〜3のアルキル基又はアルコキシ基であり、化合物例
としてγ-メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロ
ルフェニルシリコーンオイル等がある。
【0076】また本発明では特開昭62-61058号公報にて
記載される側鎖にアミンを有する下記構造式で示される
ものが好ましく用いられる。
【0077】
【化11】
【0078】(ここで、R1,R4,R5はアルキル基、
アリール基を表し、R2はアルキレン基又はフェニレン
基を表し、R3は水素、アルキル基、アリール基を表
す。m,nは1以上の整数であり、R1〜R5の総炭素数
が6以上である。) 上記、ケイ酸澱粉体の側鎖にアミンを有するシリコーン
オイルによる処理は、例えば、次のようにして行い得
る。必要に応じて加熱しながらケイ酸澱粉体を激しく撹
乱しておき、これに上記側鎖にアミンを有するシリコー
ンオイルあるいはその溶液をスプレー若しくは気化して
吹きつけるか、シリカ微粉体をスラリー状にしておき、
これを撹拌しながら側鎖にアミンを有する前記シリコー
ンオイル又はその有機溶剤溶液を添加して被覆される。
【0079】〔3〕また特開平4-20466号公報に記載さ
れるシランカップリング剤で処理されたシリカ微粒子も
使用可能である。
【0080】本発明に使用可能なシランカップリング剤
としては、例えばジフェニルエトキシシラン、ヘキシル
プロピルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシ
シラン、p-ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン等が
あり、これらはシリカ微粒子に浸漬法、スプレー法等に
より被覆し、加熱(150℃、2時間)処理してカップリ
ング処理される。
【0081】必要によりカップリング処理後更に〔1〕
項で先に述べた比較的高分子のシラン化合物を重層して
もよい。
【0082】上記、ケイ酸澱粉体の側鎖にアミンを有す
るシリコーンオイルによる処理は、例えば、次のように
して行い得る。必要に応じて加熱しながらケイ酸澱粉体
を激しく撹乱しておき、これに上記側鎖にアミンを有す
るシリコーンオイルあるいはその溶液をスプレー若しく
は気化して吹きつけるか、シリカ微粉体をスラリー状に
しておき、これを撹拌しながら側鎖にアミンを有する前
記シリコーンオイル又はその有機溶剤溶液を添加して被
覆される。
【0083】前記本発明に係る有機微粒子を構成する樹
脂としては、例えばアクリル系重合体(例えば特開昭60
-186851号公報に記載のアクリル系重合体)、アクリル
・スチレン系重合体(例えば特開昭60-185852号公報に
記載のアクリル・スチレン系重合体)、含窒素付加重合
性単量体の重合体もしくは共重合体(例えば特開昭60-1
86853号公報に記載の含窒素付加重合性単量体の重合体
もしくは共重合体)、付加重合性カルボン酸の重合体も
しくは共重合体(例えば特開昭60-186868号公報に記載
の付加重合性カルボン酸の重合体もしくは共重合体)、
フッ素樹脂(例えば特願昭62-67997号明細書に記載のフ
ッ素樹脂)、シリコーン樹脂(例えば特願昭62-131258
号明細書に記載のシリコーン樹脂)等の樹脂を好ましく
用いることができる。
【0084】斯かる有機微粉体粒子の数平均粒径は、0.
05〜3μm、特に0.15〜0.5μmの範囲内にあることが好
ましい。平均粒径が過小のときには耐ブロッキング性が
悪くなり、一方過大のときには画質が低下しやすい。有
機微粉体粒子の添加割合は、トナーの全体の0.1〜3重
量%が好ましい。含有割合が過大のときにはトナーの流
動性が低下し、画質が低下する。一方過小のときにはク
リーニング性が低下する。
【0085】有機微粉体粒子の形態としては、特に球形
のものが好ましい。球形のものを用いることによりトナ
ーの流動性が向上し、クリーニング性も良好となる。
【0086】以上の微粉体粒子は、単独で用いてもよい
し、2種以上のものを併用してもよい。特に、無機微粉
体粒子と有機微粉体粒子とを併用する場合にはさらに優
れた効果が発揮される。すなわち、感光体の表面を損傷
することなく、当該感光体の表面を良好に研磨して常に
清浄な状態に維持することができ、しかもクリーニング
性及び耐ブロッキング性が格段に向上する。
【0087】また本発明に係る有機微粒子としては、例
えば特開昭64-91141号公報記載の有機微粒子に表面エネ
ルギーの小さい物質、例えばフッ素樹脂又はシリコーン
樹脂を被覆して成る複合微粒子も含まれる。
【0088】また特開昭64-91142号公報記載の有機微粒
子に壁開性若しくは延展性を有する物質、例えばポリオ
レフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、部分ケン化
脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、パラフ
ィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールエス
テル等を被覆して成る複合微粒子も含まれる。
【0089】次に本発明に係る現像剤を構成するトナー
は、結着剤、カーボンブラック等の着色剤、離型剤及び
荷電制御剤等を予備混合後、溶解・混練し、得られた混
練物を冷却、粉砕、分級して成る平均粒径5〜30μmの
球形又は不定形トナーとされる。
【0090】なお球形トナーは分級後、熱処理等の特殊
処理が必要となり、コスト高となる外、クリーニング性
が良くないなどの理由で通常不定トナーが用いられ、該
トナーの結着樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、
スチレン-アクリル系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹
脂、スチレン-アクリロニトリル樹脂、スチレン-アクリ
ル-ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル-結晶性ポリ
エステルグラフト樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポ
リビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、フェノール
樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。着色剤としては、
例えばカーボンブラック、クロムイエロー、デュポンオ
イルレッド、キノリンイエロー、フタロシアニンブルー
等が挙げられる。
【0091】荷電制御剤としてはニグロシン系染料、4
級アンモニウム塩化合物、アルキルピリジニウム化合物
及び2価以上の金属を含む有機性の塩類ないしは錯体等
を用いることができる。
【0092】離型剤としては、例えば数平均分子量(該
数平均分子量は高温GPCでのポリスチレン分子量換算
値を示す)が1500〜5000の低分子量ポリエチレン、低分
子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン-ポリプロ
ピレン共重合体等のポリオレフィンワックス、さらに、
マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシ
ュワックス等の高融点パラフィンワックス、等を用いる
ことができる。
【0093】前記トナーは、キャリアと混合して2成分
現像剤として用いられる。
【0094】2成分現像剤を構成するキャリアとして
は、従来公知のキャリアを使用することができ、鉄、ニ
ッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む
合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属化合物
の粒子に、フッ化ビニリデン-四フッ化エチレン共重合
体、テトラフルオロエチレン、2,2,2-トリフルオロエチ
ルメタクリレート、ペンタフルオロ-n-プロピルメタク
リレート等のフッ素樹脂、及びこれらフッ素樹脂と他の
樹脂との共重合体樹脂を被覆してなるキャリアを好まし
く用いることができ、現像剤中トナーの含有割合は2〜
7重量%とされる。
【0095】かかるキャリアの体積平均粒径は20〜200
μmの範囲が好ましく、特に30〜150μmの範囲が好まし
い。なお、体積平均粒径は湿式分散機を備えたレーザ回
折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパテ
ック(SYMPATEC)社製)により測定されたものである。
【0096】前記構成の現像剤において、前記有機微粒
子若しくは複合微粒子は現像剤中のトナーより小粒径と
され適量混合されることにより現像剤の流動性を良好な
らしめると共に、緩やかな研磨作用を有しているので、
像形成中トナー付着、金属粉等の異物付着により疲労し
た感光体の表面層を緩やかに研磨して感光層をリフレッ
シュし、感光体に高耐久性を付与すると共に本発明の感
光体と併用して用いることにより多数枚の画像形成時に
おいても黒スジや白スジ状の画像欠陥の発生がない良好
な画質を得ることができる。
【0097】なおトナーの体積平均粒径の測定はコール
ター社製コールターカウンターにより測定された。
【0098】以上は本発明の画像形成方法に用いる現像
剤として二成分系現像剤を中心に説明したが、本発明で
は一成分系現像剤を用いるものであってもよい。
【0099】前記一成分現像剤は磁性トナーを主成分と
する現像剤であり、キャリアを不要としているので、現
像剤中のトナー濃度の制御が不要であり、キャリアの疲
労に基づく現像剤の劣化がなく、装置が簡単になるなど
の利点を有する。
【0100】一成分現像剤のトナーは二成分系現像剤の
トナーとは異なり、トナー中に好ましくは平均粒径0.1
μm以下の磁性粉を30〜70重量%分散含有される。
【0101】また前記磁性粉は着色しているので、カー
ボンブラック等の着剤を減量又は除くことができる。
【0102】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明の実施の態様はこれにより限定されるもので
はない。
【0103】(1) 感光体の作成 (感光体1〜5及び比較例感光体1)ポリアミド樹脂
「CM−8000」(東レ(株)製)30gをメタノール900ml
と、1-ブタノール100mlの混合溶媒中に投入し、50℃で
加熱溶解した。室温に冷却した後、この溶液を用いて、
外径40mm、長さ270mmのアルミニウムドラム上に、浸漬
塗布して厚さ0.5μmの中間層を形成した。次いでポリビ
ニルブチラール樹脂「エスレックBx−1」(積水化学
(株)製)5gをメチルエチルケトン1000ml中に溶解し、
CGMとしてCuKa特性X線回折パターンにおけるブラッ
ク角2θピークが少なくとも9.6°±0.2°及び27.2°±
0.2°を持つチタニルフタロシアニン顔料10gを混合し
た後、サンドミルを用いて20時間分散を行い、次いでこ
の分散液を前記中間層上に浸漬塗布して2μm厚のCG
Lを形成した。
【0104】その後下記構造のCTM200gと例示化合
物B−1(但しx:y=80:20、重量平均分子量7万)
の共重合体樹脂200gをジクロロメタン1000ml中に溶解
した。この液を前記CGL上に浸漬塗布して、20μm厚
のCTLを形成し、100℃で1時間加熱して感光体1を
得た。
【0105】
【化12】
【0106】次に前記CTLのバインダー用共重合体樹
脂として例示化合物B−1に代えて例示化合物B−2,
B−7,B−12,B−20(いずれもx:y=80:20、重
量平均分子量8万)を用いた他は感光体1と同様にして
感光体2,3,4,5を得た。
【0107】次に前記CTLのバインダー用樹脂として
例示化合物B−1に代えて前記BPAポリカーボネート
樹脂(重量平均分子量7万)を用いた他は感光体1と同
様にして比較感光体1を得た。
【0108】
【化13】
【0109】 (2) トナー1の作成 結着剤樹脂 ポリエステル樹脂 100重量部 着色剤 カーボンブラック 10重量部 離型剤 低分子ポリプロピレン(数平均分子量Mn=2500) 3重量部 以上の成分を混合、溶融、混練、粉砕、分級して二成分
系現像剤用不定形トナーを得た。
【0110】 (3) トナー2の作成 結着剤樹脂 ポリエステル樹脂 100重量部 着色剤 カーボンブラック 1重量部 磁性材料 平均粒径0.1μmのフェライト微粉末 50重量部 離型剤 低分子ポリプロピレン(数平均分子量Mn=2500) 3重量部 以上の成分を混合、溶融、混練、粉砕、分級して一成分
系現像剤用不定形トナーを得た。
【0111】(4) キャリアの作成 体積平均粒径80μmの球形フェライト粒子にスチレン-メ
チルメタクリレート共重合樹脂を0.3μm厚に被覆して二
成分系現像剤用キャリアを得た。
【0112】〔実施例1〜9〕トナー1を表1で示され
るように有機化合物で表面修飾されたシリカ微粒子と混
合し、各2成分系トナーを得た。これらのトナー5重量
部を前記(4)のキャリア95重量部と混合し、実施例1
〜9、比較例1,2の現像剤を得た。
【0113】これらの現像剤と感光体1〜4、比較例感
光体を表1のように組み合わせデジタルプリンターLP−
3110(コニカ(株)製)改造機で画像形成を行った。この
際の現像条件は非接触(現像スリーブと感光体間隔450
μm)且つ帯電電位、DCバイアス、ACバイアス条件
を表1の如く設定した。
【0114】尚、現像剤に添加したシリカ種類は下記の
ごとくであり、添加量はトナーに対する重量%で示し
た。
【0115】シリカの種類 1.ヘキシル-ジクロルシランでシリカ表面を修飾した
もの一次粒径20mμm 2.ジオクチル-ジクロルシランでシリカ表面を修飾し
たもの一次粒径20mμm 3.ジヘキサデシル-ジクロルシランでシリカ表面を修
飾したもの一次粒径20mμm 4.ベンジル-オクチル-ジクロルシランでシリカ表面を
修飾したもの一次粒径40mμm 5.ジオクチル-ジクロルシランでシリカ表面を修飾し
たもの一次粒径20mμm 比較.プロピル-ジメチルクロルシランでシリカ表面を
修飾したもの これによって得られた画像を、初期画像及び5万プリン
ト後の画像で評価し、表1に結果を示した。
【0116】表1の画像評価から判るように本発明にお
いて用いられる特定のポリカーボネート共重合体を用い
た感光体と総炭素数6以上の有機化合物で修飾されたシ
リカ微粒子との組み合わせで得られる画質は5万プリン
ト後の画質においても画像濃度及びスジ故障評価におい
て初期の特性がほとんどそのまま維持されるのに対し、
バインダーに本発明以外のBPAバインダを用いた感光
体では5万プリント後の濃度低下及びスジ故障の発生が
あり、又、本発明の感光体であっても表面の総炭素数が
5以下の有機化合物で修飾されたシリカ微粒子を用いた
場合は、5万プリント後のスジ故障が発生している。
【0117】〔実施例10〕前記磁性トナーから成るトナ
ー2に表1に記載されたシリカを添加混合し1成分現像
剤を得た。これを表1に記載された現像条件でLP−31
10プリンターで画像を作成し評価を行った。(但し、現
像スリーブと感光体間隙350μm)1成分現像の場合でも
本発明の感光体と現像剤の組み合わせは、初期及び5万
プリント後の画質について良好な結果を得ることができ
た。
【0118】〔実施例11〕(2)で作成したトナー1に
トナー100重量部に対し、0.6重量部のジオクチル-ジク
ロルシランで表面修飾したシリカ微粒子(20mμm)及び
ポリメチルメタクリレート有機微粒子(0.5μm)0.4重
量部を混合し、トナーを作成した。このトナー5重量部
を(4)で作成したキャリア95部と混合し、現像剤を作
成し、これらを表1で示されるよう感光体2及び表中で
示される現像条件のもとにデジタルプリンターLP−31
10(コニカ(株)製)改造機で画像形成を行った。これら
の組み合わせで得られた画像は初期特性は良好であり、
且つ10万プリンター後の画質もほとんど初期特性と同等
のものが得られた。
【0119】
【表1】
【0120】
【発明の効果】本発明により高感度で最高プリント濃度
(Dm)が高く、耐刷性の高い、有機感光体を用いた画
像形成法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感光体感光層の構成を示す断面図
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4,4′,4″ 感光層 5 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 13/08 (72)発明者 武居 良明 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも電子写真感光体に対して帯
    電、露光、現像、転写及びクリーニングを行う工程を有
    する画像形成方法において、前記感光体の表面層に含有
    されバインダー樹脂として下記一般式〔B1〕で表され
    る構造単位と下記一般式〔B2〕で表される構造単位と
    の共重合体樹脂を主成分として用い、前記帯電及び露光
    により前記感光体上に形成された静電荷像を現像して可
    視化する現像剤成分として少なくともトナーと、表面を
    総炭素数6以上の有機化合物で修飾されたシリカ微粒子
    とを含有することを特徴とする画像形成方法。 【化1】 〔式中、R1,R2は水素原子、炭素数1〜6の置換、無
    置換のアルキル基、置換、無置換アリール基、R1とR2
    で形成されるC4〜C10の環状炭化水素環残基を表す。
    又、R3,R4,R5及びR6は各々水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜6の置換、無置換のアルキル基、C4
    10の環状炭化水素残基、置換、無置換のアリール基を
    表す。l,m,p,qは1〜4の整数である。〕
  2. 【請求項2】 前記シリカ微粒子が数平均粒径0.01〜0.
    5μmで現像剤中トナーに対して0.01〜10重量%含有され
    る請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 表面を前記炭素数6以上の有機化合物で
    修飾されたシリカ微粒子と、有機微粒子とを含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記有機微粒子が数平均粒径0.05〜3.0
    μmであり、現像剤中トナーに対して0.1〜5.0重量%含
    有される請求項3に記載の画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162767A (ja) * 2000-11-24 2002-06-07 Fuji Xerox Co Ltd 像担持体及びこれを用いた画像記録装置、並びに画像記録方法
JP2011248249A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

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