JPH07208975A - オフセットフィーラを有した測定システム - Google Patents

オフセットフィーラを有した測定システム

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JPH07208975A
JPH07208975A JP392294A JP392294A JPH07208975A JP H07208975 A JPH07208975 A JP H07208975A JP 392294 A JP392294 A JP 392294A JP 392294 A JP392294 A JP 392294A JP H07208975 A JPH07208975 A JP H07208975A
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Application number
JP392294A
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English (en)
Inventor
Keizo Uchiumi
敬三 内海
Kunio Hara
邦夫 原
Yasuhiro Kurahashi
康浩 倉橋
Yuzo Takeuchi
雄三 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makino Milling Machine Co Ltd
Original Assignee
Makino Milling Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型などの被測定物の深穴の内奥部の位置デ
ータや内のり寸法などをオフセットフィーラ付きの測定
ヘッドで自動的に高精度に測定可能な測定システムを提
供する。 【構成】 オフセットフィーラ21付きの変位検出形測
定ヘッド19でリングゲージ29を測定し、そのときの
C軸中心位置データを位置読取り手段41から例えば4
5°毎に記憶手段45に取り込み記憶する。実測時にそ
の実測位置データと記憶手段45に記憶した位置データ
とから補正された位置データを出力する補正手段43を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変位検出形測定ヘッドを
用い、被測定物の形状精度や寸法を測定する測定システ
ムに関し、特に変位検出形測定ヘッドの先端にオフセッ
トフィーラを有した測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】測定システムに使用する測定ヘッドに
は、接触検知形測定ヘッドと変位検出形測定ヘッドがあ
る。接触検知形測定ヘッドは、そのフィーラが被測定物
に接触した瞬間の機械のX,Y,Zの送り軸でなる直交
座標の位置データを記録することにより寸法検出をする
ものである。X,Y,Z軸に平行な測定面の測定は可能
であるが、斜めの面や曲面の測定を行うと接触させる方
向によって測定値に誤差が生じる問題点がある。よって
この様な斜めの面や曲面の測定を行う場合は変位検出形
測定ヘッドを使用する。変位検出形測定ヘッドは、例え
ば特公昭54−43230号公報に開示のように、測定
ヘッドの本体にフィーラをばね支持し、フィーラが被測
定物に当接したとき、その接触面の法線方向に平行移動
式に変位するように構成され、フィーラの変位の各x軸
成分、y軸成分、z軸成分を検出する差動トランスや光
学式リニアスケール等の距離センサが設けられている。
そして被測定物を実測する場合は、所定の基準変位量に
なるまで測定ヘッドを被測定物に押し込み、そのときの
直交座標の位置データを記録するものである。
【0003】通常、変位検出形測定ヘッドには、フィー
ラ軸心と測定ヘッドの検出軸心とを一致させたものが用
いられるが、それでは検出がむずかしい形状の被測定物
がある。例えば深穴形状の金型の穴内奥部の内のり寸法
を測定する場合、測定ヘッド本体と金型とが干渉するこ
とがよくある。これを回避するために、測定ヘッド本体
は深穴の外側に位置させ、内奥部に届く長さのフィーラ
を測定ヘッドに取付けて測定する方法がある。これはフ
ィーラのたわみが大きくなったり、フィーラの自重が大
きくなるため測定ヘッドの検出部の初期ひずみが大とな
ったりして、精度の良い測定が行なわれない問題点があ
る。
【0004】そこで、フィーラ軸心と測定ヘッドの検出
軸心とがずれているオフセットフィーラが用いられる。
オフセットフィーラは長さを長くしなくても、測定ヘッ
ド本体を深穴の内部にある程度入れ、内奥部の測定位置
へオフセットフィーラを当接させることができる(図2
参照)。内奥部の内のり寸法を測定する場合、一点目の
測定はできるが、対向する二点目にオフセットフィーラ
を当接させる場合は、測定ヘッドをZ軸まわりのC軸方
向に180°回転しなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように被測定物
と測定ヘッド本体とが干渉する場合は、オフセットフィ
ーラを用い、適宜C軸方向に回転させ、オフセットフィ
ーラ先端部を被測定箇所に当接させて測定する。しかし
この測定結果には測定ヘッド本体をC軸方向に回転させ
たことによる誤差を含むのである。
【0006】ここでオフセットフィーラ付きの変位検出
形測定ヘッドを2種類のC軸方向回転位置に割り出した
姿勢で、被測定物のある一点の座標値を測定する場合を
考える。この様子を図9に示す。図9は変位検出形測定
ヘッド19にオフセットフィーラ21が取付けられ、被
測定物11の点Pの座標値を測定しようとしている状態
をZ軸方向つまり変位検出形測定ヘッド19の先端側か
ら検出軸線方向に見た図である。オフセットフィーラ2
1がX軸方向を向く姿勢にC軸を割出して点Pに当接し
た状態(状態1)と、オフセットフィーラ21がY軸方
向を向く姿勢にC軸を割出して点Pに当接した状態(状
態2)とを示している。この2種類の姿勢で測定した結
果は本来ならば同一でなければならないが、実際には、
変位検出形測定ヘッド19内のx,y,z軸方向の各距
離センサの特性による検出値のばらつき、検出軸を支持
しているばねの等方性のばらつき、C軸中心と検出軸心
とのずれ等の要因により、同一にはならない。よって干
渉を回避するためにC軸方向に回転しただけでは誤差を
含み、高精度な測定は行えないことがわかる。
【0007】また変位検出形測定ヘッドをC軸方向に回
転せず、オフセットフィーラのみを干渉しない方向に付
け替える方法もあるが、これでは測定の自動化ができ
ず、しかもオフセットフィーラの取付精度のばらつきが
新たに問題になる。一方、変位検出形測定ヘッドを備え
た測定機械は、例えばX,Y,Zの各送り軸にリニアス
ケールを設けたり、送り軸用モータの回転軸にロータリ
エンコーダを設けたりして直交座標の位置データを出力
できるようになっている。その位置データは、フィーラ
が予め定めた基準変位量だけ変位したことを測定ヘッド
が検出したときのC軸中心における前記リニアスケール
やロータリエンコーダから得た座標値である。普通、C
軸中心と変位検出形測定ヘッドの検出軸心とを一致させ
るように測定機械は作られる。よって、フィーラ中心軸
線と変位検出形測定ヘッドの検出軸線とが一致していれ
ば問題はないが、一致していないオフセットフィーラの
場合は、このオフセット量と、C軸回転角度とを用いて
フィーラ先端球部中心の座標値を演算する必要がある。
しかし、この演算が面倒である。
【0008】本発明は、上記問題点を解消せんとするも
ので、オフセットフィーラを取付けた変位検出形測定ヘ
ッドをC軸方向に適宜回転位置決めして金型などの三次
元任意形状をした被測定物の座標位置や寸法等を自動的
に、高精度に測定可能な測定システムを提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、変位検
出形測定ヘッドにより、既知の寸法のマスタゲージを所
定のNCプログラムに従って測定し、オフセットフィー
ラの先端球部中心がマスタゲージの所定位置に位置決め
されたときのC軸中心位置を各C軸方向回転角度毎に測
定し、変位検出形測定ヘッドを基準C軸回転位置に割出
したときの前記C軸中心位置データとの偏差をそれぞれ
記憶しておき、被測定物を測定したときの実測位置デー
タに当該実測時と同じC軸方向回転位置における前記記
憶した位置データの偏差を加算し、変位検出形測定ヘッ
ドを基準C軸位置に割出して測定したときの補正位置デ
ータに変換して出力するようにしたものである。
【0010】さらに詳述すると、測定ヘッドの検出軸心
とフィーラ先端球部の中心とがずれたオフセットフィー
ラを有し、NC装置の指令により被測定物の測定を行う
測定システムにおいて、前記オフセットフィーラが被測
定物に当接したときの前記オフセットフィーラの変位量
を検出する変位検出形測定ヘッドと、前記変位検出形測
定ヘッドと被測定物との間で、検出軸線方向のZ軸とこ
れに直交するX,Y軸の3軸方向の相対送りを行う直動
送り手段と、前記Z軸まわりのC軸方向に前記変位検出
形測定ヘッドを回転割り出しする回転送り手段と、前記
変位検出形測定ヘッドで検出した変位量が所定の値にな
ったときの前記直動送り手段の位置データを読取る位置
読取り手段と、前記変位検出形測定ヘッドにより既知の
寸法のマスタゲージを所定のNCプログラムに従って測
定し、前記オフセットフィーラの先端球部中心が前記マ
スタゲージの所定位置に位置決めされたときのC軸中心
の位置データを各C軸回転角度毎に測定し、前記変位検
出形測定ヘッドを基準C軸回転位置に割出したときの前
記C軸中心位置データとの偏差をそれぞれ記憶する記憶
手段と、前記変位検出形測定ヘッドで被測定物を測定し
た実測位置データに当該実測時と同じC軸回転位置にお
ける前記記憶手段に記憶した位置データの偏差を加算
し、前記変位検出形測定ヘッドを基準C軸回転位置に割
出して測定したときの補正位置データに補正して出力す
る補正手段と、を具備したオフセットフィーラを有した
測定システムが提供される。
【0011】また、前記変位検出形測定ヘッドで被測定
物を測定し、前記補正手段で補正された複数の補正位置
データから前記被測定物の寸法や平行度、直角度等を演
算して出力する演算手段を更に具備したオフセットフィ
ーラを有した測定システムが提供される。また、前記記
憶手段は、前記変位検出形測定ヘッドにより既知の寸法
のマスタゲージを所定のNCプログラムに従って測定
し、前記オフセットフィーラの先端球部中心が前記マス
タゲージの所定位置に位置決めされたときのC軸中心の
位置データを各C軸回転角度毎に測定して記憶するよう
に構成され、前記補正手段は、前記変位検出形測定ヘッ
ドで被測定物を測定した実測位置データに、当該実測時
と同じC軸回転位置における前記記憶手段に記憶した位
置データと前記基準C軸回転位置における位置データと
の偏差を都度算出して加算し、補正位置データを出力す
るように構成されたオフセットフィーラを有した測定シ
ステムが提供される。
【0012】
【作用】記憶手段に予め記憶された位置データの偏差を
用いて被測定物の実測位置データを補正することは、フ
ィーラがオフセットしているためのフィーラ先端球部中
心と検出軸心との幾何学的な位置ずれの補正のみなら
ず、変位検出形測定ヘッドの検出姿勢の変化による誤差
も併せて補正でき、あたかも変位検出測定ヘッドを同一
姿勢のままで(基準C軸回転位置に固定したままで)、
各点の測定をしたことと等価となる。このようにして、
被測定物の座標位置や寸法等の測定が自動的に、高精度
に行える。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。図1は、NC工作機械を利用した本発明によるオフ
セットフィーラを有した測定システムの基本構成図であ
る。図2は、オフセットフィーラ付きの変位検出形測定
ヘッドの拡大正面図である。図3は、図2の III−III
矢視によるオフセットフィーラ付きの変位検出形測定ヘ
ッドの側面図である。図4は、リングゲージの測定手順
を示す説明図である。図5は、オフセットフィーラの先
端球部中心をリングゲージの中心に位置決めし、変位検
出形測定ヘッドをC軸方向に45°毎に回転割出しした
ときのC軸中心位置を示した模式図である。図6は、C
軸回転角度を45°毎に変えてリングゲージを測定した
ときのC軸中心位置データ及び基準C軸位置データとの
偏差を記憶した表を示す図である。図7は、実測位置デ
ータを補正した補正位置データを45°毎に示した表を
示す図である。図8は、金型などの被測定物の深穴の内
奥部の内のり寸法を測定する様子を示す説明図である。
【0014】まず図1を用いて本発明のオフセットフィ
ーラを有した測定システムの構成を説明する。NC装置
3を備えたNC工作機械1は、ベッド5上を左右の(紙
面に垂直な)X軸方向に移動するテーブル7と、ベッド
5上を前後のZ軸方向に移動するコラム13を有する。
テーブル7にはイケール9が載置され、イケール9には
ワーク11が取付けられている。一方コラム13の前面
には主軸頭15が上下のY軸方向に移動可能に設けら
れ、主軸頭15には主軸17が水平方向に軸支されてい
る。主軸17は主軸頭15の後端部に設けられた主軸モ
ータ31で回転駆動される。通常主軸17先端には工具
(図示せず)を装着し、NC装置3から指令されるNC
プログラムに基づいて工具とワーク11との間でX,
Y,Z軸方向の相対送りを行ってワーク11を加工す
る。ワーク11を加工後主軸17に装着された工具を図
示しない自動工具交換装置(ATC)を用いて変位検出
形測定ヘッド19と交換する。本発明では、変位検出形
測定ヘッド19にはオフセットフィーラ21が取付けら
れており、今度はNC装置3から測定用のNCプログラ
ム指令を受けて前記加工したワーク11の形状精度や寸
法を測定する。
【0015】変位検出形測定ヘッド19の構造は、その
検出軸が測定ヘッド本体にばね支持され、フィーラが被
測定面に当接するとその法線方向に平行移動式に変位
し、この変位をx,y,z軸方向に設けた距離センサで
検出するようにしてある(例えば特公昭54−4323
0号公報参照)。検出軸の先端には真直ぐなフィーラを
取付けることもできるし、本発明のようなオフセットフ
ィーラ21を取付けることもできる。
【0016】X,Y,Zの各軸、すなわちテーブルの左
右動、主軸頭の上下動、コラムの前後動の各移動量や停
止位置は、X,Y,Zの各送り軸に設けた光学式の位置
読取りスケール(リニアスケール)23,25,27で
検出する。このリニアスケールに替えて、X,Y,Z軸
の送りモータに内蔵されたロータリエンコーダの出力か
ら検出しても良い。
【0017】一方、主軸モータ31は、Z軸まわりのC
軸方向の回転割出しが可能なものを採用している。した
がって主軸17に装着した変位検出形測定ヘッド19は
その先端のオフセットフィーラ21が適切な方向を向く
様にC軸方向に回転割り出し可能である。C軸の回転中
心と変位検出形測定ヘッド19の検出軸線とは一致する
ように作られているが、厳密に言うと若干のずれはまぬ
がれない。
【0018】なお、イケール9には既知の寸法のマスタ
ゲージとしてリングゲージ29が取付けられている。図
2は、変位検出形測定ヘッド19で金型(被測定物)1
1の深穴33の内奥部の内のり寸法を測定すべく、オフ
セットフィーラ21の先端球部を測定箇所へ当接した状
態を示している。真直ぐなフィーラを用いると変位検出
形測定ヘッド19本体が深穴33の内壁と干渉するのが
よくわかる。主軸17がC軸回転すると、距離センサ等
の内蔵された変位検出部も主軸17とともに回転し、変
位信号はスリップリング機構(図示せず)を介し、コネ
クタ部35を通過して主軸頭側へ伝達される。
【0019】図3は、オフセットフィーラ21の向きが
X軸の正方向と一致している状態を示している。これ
は、オフセットフィーラ21の向き、すなわち変位座標
系をx,y,z軸と定義すると、NC工作機械1の送り
手段で構成される機械座標系X,Y,Z軸とx,y,z
軸とが同じ向きになっている場合である。C軸を回転さ
せるということは、z軸まわりにx,y軸を回転させる
ことに相当し、その回転角度をθとすると、図3の状態
はθ=0°である。参考に前述の図9の状態1はθ=0
°であり、状態2はθ=90°である。
【0020】ここで図1に戻り構成の説明を続ける。N
C装置3から測定用のNCプログラム指令が発せられる
と、オフセットフィーラ21がワーク11に当接し、変
位検出形測定ヘッド19からのx,y,z軸方向の各変
位量成分Ex ,Ey ,Ez が入力され、(Ex 2 +Ey
2 +Ez 2 )の平方根を求める演算、つまり、√(E x
2 +Ey 2 +Ez 2 )の演算を行って刻々の合成変位量
を算出するとともに、この合成変位量が予め定めた基準
変位量となった時点のX,Y,Z軸のリニアスケールの
位置データを読取る位置読取り手段41が設けられる。
位置読取り手段41は、検出中の変位量が基準変位量と
なったことを検知するとNC装置3へ軸送り停止命令を
発し、次いで位置データの後段への出力を終えると、N
C装置3へ次ブロックへ進むよう作業続行指令を出す。
【0021】ワーク11の実測定を行う前に、オフセッ
トフィーラ21を取付けた変位検出形測定ヘッド19で
リングゲージ29を測定することとする。測定する順序
は図4に示すように、まず点Aにオフセットフィーラ2
1の先端球部を荒位置決めさせる。そこからX軸方向へ
アプローチし、リングゲージ29の内円の点Bの位置デ
ータを測定する(経路)。次にX軸方向を反対側にた
どる経路を通り点Cの位置データを測定する。点Bと
点Cの位置データからその中点Dの位置を演算で求め、
C軸中心が点Dと一致するようにX軸送りを行う(経路
)。点Dから今度はY軸方向に経路をたどってアプ
ローチさせ、点Eの位置データを得る。そこからY軸方
向を反対側にたどる経路を通り点Fの位置データを測
定する。点Eと点Fの位置データからこのリングゲージ
29の中心Gを演算で求め、オフセットフィーラ21の
先端球部中心がこの中心Gに位置するようにX,Y軸の
位置決めを行う。そしてこの時のC軸中心の位置データ
を位置読取り手段41で読取り、記憶手段45へ記憶す
る。
【0022】図5は、θ=0°〜315°間を45°毎
にC軸回転割出しを行い、図4で説明した方法を用いて
リングゲージ29の中心位置Gにオフセットフィーラ2
9の先端球部中心を位置決めしたときのC軸中心位置、
点a、点b、…点hを変位検出形測定ヘッド19の外径
円と共に模式的に表わしたものである。その点a、点
b、…点hの位置データと基準C軸回転位置データ(本
実施例ではθ=0°のときの点aの位置データ)との偏
差を記憶手段45内に各θ毎に記憶した結果を図6に表
形式で示している。本実施例ではθ=0°を基準C軸回
転位置としたが、θ=45°でも他の任意の角度でも基
準C軸回転位置として選定できる。
【0023】次にワーク11の実測をNC装置3からの
所定の測定用NCプログラムに従って行う。その時に得
たある測定点の実測位置データとC軸のθの値とが位置
読取り手段41から補正手段43へ入力される。すると
その時のθに対応する位置データの偏差を記憶手段45
から受け取り、実測位置データに加算して補正位置デー
タを得る。その補正演算を各θについて行い、補正位置
データを求めたものが図7に示されている。
【0024】金型(被測定物)11の深穴33の内奥部
の内のり寸法、すなわち点Q、と点Sとの距離lを測定
する様子が図8に示されている。まずC軸をθ=0°と
してオフセットフィーラ21の先端球部を点Qに基準変
位量だけ当接させ、そのときのC軸中心の位置データ
(XQ ,YQ ) を位置読取り手段41から補正手段43
へ入力し、補正手段43は補正位置データ(XQ
Q ) を演算手段47へ出力する。次にC軸をθ=18
0°としてオフセットフィーラ21の先端球部を点Sに
基準変位量だけ当接させ、そのときのC軸中心の位置デ
ータ(XS ,YS ) を位置読取り手段から補正手段43
へ入力する。補正手段43は記憶手段45からθ=18
0°の偏差データ(ΔX180 ,ΔY180)を受け取り、点
Sの補正位置データ(XS +ΔX180 ,YS +ΔY180)
を算出して演算手段47へ出力する。演算手段47はX
Q −(XS +ΔX180)の演算をしてX方向の距離l′を
演算してディスプレイやプリンタなどの出力手段へ出力
する。このことは図8に点線で示すように点Sの位置デ
ータを点Qと同じθ=0°の姿勢の変位検出形測定ヘッ
ド19で測定したのと等価である。よって補正手段43
から出力される補正された位置データは、オフセットフ
ィーラ21を取付けた変位検出形測定ヘッド19をC軸
方向に回転させたことによるC軸中心の幾何学的な位置
ずれのみならず、x,y,z軸方向の各距離センサの特
性による検出値のばらつき、検出軸を支持しているばね
の等方性のばらつき、C軸中心と検出軸心とのずれ等に
起因する誤差がすべて校正されているのでl=l′と考
えて差し支えない。
【0025】図6の例では、各θにおけるC軸中心位置
データとθ=0°の基準C軸回転位置データとの偏差デ
ータの両方を記憶手段45に記憶させたが、C軸中心位
置データは記憶せず、θ=0°の基準C軸回転位置デー
タとの偏差データだけを記憶しても良い。またC軸中心
位置データだけを記憶手段45に記憶しておき、補正手
段43で実測位置データから補正位置データを算出する
過程で、記憶手段45からθ=0°の位置データと当該
θにおける位置データとを受け取り、都度偏差データの
引き算を行うようにしても良い。
【0026】このようにしてNC工作機械1により加工
された金型などのワーク11の形状や寸法を、ワーク1
1の段取り替えなしに同一の工作機械を測定機械として
用い、自動的に、高精度にワーク11の位置データ、寸
法、平行度、直角度等が測定可能なオフセットフィーラ
を有した測定システムが得られる。本測定システムで測
定した結果、加工し足りない部分は再加工を施して所望
の寸法に仕上げることも容易に行える。本実施例ではN
C工作機械の主軸にオフセットフィーラ付きの変位検出
形測定ヘッドを装着したタイプの測定システムを開示し
たが、三次元測定機の主軸にオフセットフィーラ付きの
変位検出形測定ヘッドが装着されているタイプの測定シ
ステムも本発明に含まれる。また、既知の寸法のリング
ゲージ29を用いているので、変位検出形測定ヘッドか
ら出力される変位データそのものも較正することができ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるオフ
セットフィーラを有した測定システムによれば、金型な
どの被測定物の深穴内奥部の内のり寸法を測定したりす
る場合、測定ヘッド本体と被測定物とが干渉することな
く、しかもフィーラをいたずらに長くしなくても測定で
きる。また、測定ヘッドをC軸方向に回転して測定して
も、基準C軸回転位置における位置データに補正するの
で、測定ヘッドを回転することに起因する測定誤差が解
消され、高精度な測定が行える。フィーラの付け替え作
業もなく、マスタゲージによる較正動作、補正演算等の
従来人手を介して行っていた作業が自動で行えるように
なり、測定の無人化が達成される。更に補正された複数
の位置データから被測定物の寸法や平行度、直角度等を
自動的に求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NC工作機械を利用した本発明によるオフセッ
トフィーラを有した測定システムの基本構成図である。
【図2】オフセットフィーラ付きの変位検出形測定ヘッ
ドの拡大正面図である。
【図3】図2の III−III 矢視によるオフセットフィー
ラ付きの変位検出形測定ヘッドの側面図である。
【図4】リングゲージの測定手順を示す説明図である。
【図5】オフセットフィーラの先端球部中心をリングゲ
ージの中心に位置決めし、変位検出形測定ヘッドをC軸
方向に45°毎に回転割出ししたときのC軸中心位置を
示した模式図である。
【図6】θを45°毎に変えてリングゲージを測定した
ときのC軸中心位置データ及びθ=0°の基準C軸位置
データとの偏差を記憶した表を示す図である。
【図7】実測位置データを補正した補正位置データをθ
=45°毎に示した表を示す図である。
【図8】金型などの被測定物の深穴の内奥部の内のり寸
法を測定する様子を示す説明図である。
【図9】オフセットフィーラ付きの変位検出形測定ヘッ
ドで被測定物の同一点を2種類の回転姿勢で測定してい
る状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…NC工作機械 3…NC装置 11…ワーク(被測定物) 19…変位検出形測定ヘッド 21…オフセットフィーラ 23…X軸リニアスケール 25…Y軸リニアスケール 27…Z軸リニアスケール 29…リングゲージ 41…位置読取り手段 43…補正手段 45…記憶手段 47…演算手段 49…出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 雄三 神奈川県愛甲郡愛川町三増359番地の3 株式会社牧野フライス製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定ヘッドの検出軸心とフィーラ先端球
    部の中心とがずれたオフセットフィーラを有し、NC装
    置の指令により被測定物の測定を行う測定システムにお
    いて、 前記オフセットフィーラが被測定物に当接したときの前
    記オフセットフィーラの変位量を検出する変位検出形測
    定ヘッドと、 前記変位検出形測定ヘッドと被測定物との間で、検出軸
    線方向のZ軸とこれに直交するX,Y軸の3軸方向の相
    対送りを行う直動送り手段と、 前記Z軸まわりのC軸方向に前記変位検出形測定ヘッド
    を回転割り出しする回転送り手段と、 前記変位検出形測定ヘッドで検出した変位量が所定の値
    になったときの前記直動送り手段の位置データを読取る
    位置読取り手段と、 前記変位検出形測定ヘッドにより既知の寸法のマスタゲ
    ージを所定のNCプログラムに従って測定し、前記オフ
    セットフィーラの先端球部中心が前記マスタゲージの所
    定位置に位置決めされたときのC軸中心の位置データを
    各C軸回転角度毎に測定し、前記変位検出形測定ヘッド
    を基準C軸回転位置に割出したときの前記C軸中心位置
    データとの偏差をそれぞれ記憶する記憶手段と、 前記変位検出形測定ヘッドで被測定物を測定した実測位
    置データに当該実測時と同じC軸回転位置における前記
    記憶手段に記憶した位置データの偏差を加算し、前記変
    位検出形測定ヘッドを基準C軸回転位置に割出して測定
    したときの補正位置データに補正して出力する補正手段
    と、 を具備したことを特徴とするオフセットフィーラを有し
    た測定システム。
  2. 【請求項2】 前記変位検出形測定ヘッドで被測定物を
    測定し、前記補正手段で補正された複数の補正位置デー
    タから前記被測定物の寸法や平行度、直角度等を演算し
    て出力する演算手段を更に具備した請求項1に記載のオ
    フセットフィーラを有した測定システム。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段は、前記変位検出形測定ヘ
    ッドにより既知の寸法のマスタゲージを所定のNCプロ
    グラムに従って測定し、前記オフセットフィーラの先端
    球部中心が前記マスタゲージの所定位置に位置決めされ
    たときのC軸中心の位置データを各C軸回転角度毎に測
    定して記憶するように構成され、 前記補正手段は、前記変位検出形測定ヘッドで被測定物
    を測定した実測位置データに、当該実測時と同じC軸回
    転位置における前記記憶手段に記憶した位置データと前
    記基準C軸回転位置における位置データとの偏差を都度
    算出して加算し、補正位置データを出力するように構成
    された請求項1または2に記載のオフセットフィーラを
    有した測定システム。
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