JPH07208293A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁

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JPH07208293A
JPH07208293A JP106194A JP106194A JPH07208293A JP H07208293 A JPH07208293 A JP H07208293A JP 106194 A JP106194 A JP 106194A JP 106194 A JP106194 A JP 106194A JP H07208293 A JPH07208293 A JP H07208293A
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JP
Japan
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fuel injection
injection valve
electromagnetic fuel
plunger rod
electromagnetic
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Application number
JP106194A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kubota
栄一 久保田
Masami Masuda
正美 桝田
Akira Fujibayashi
晃 藤林
Mikio Osugi
幹雄 大杉
Atsushi Sekine
篤 関根
Naonobu Kanamaru
尚信 金丸
Kazuyoshi Terakado
一佳 寺門
Yoshiyuki Tanabe
好之 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】噴射制御における応答性を悪くすることなくか
つ製造コストを増加させることなく、摺動特性を向上さ
せることができる電磁式燃料噴射弁を提供する。 【構成】燃料噴射弁1は、コア2と、弁座6aと燃料噴
射孔6bとを備えたノズル6と、プランジャロッド5と
を有する。プランジャロッド5のロッド51は、コア2
の軸方向の孔2a内を摺動する上流側ガイド部51b
と、弁座6aに着座する弁体部51aと、中間部51m
とを有し、これらはすべて同一の非磁性材料により一体
に形成されている。上流側ガイド部51b及び中間部5
1mは切り欠き部51f,51f及び51g,51gを有
する。またプランジャロッド5の磁性リング52は中間
部51mの外周に結合固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁式燃料噴射弁に係
わり、特に、自動車用燃料供給装置に用いられる燃料噴
射弁として好適な電磁式燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁式燃料噴射弁の公知技術としては、
例えば以下のものがある。 特開平1−159460号公報 この公知技術は、プランジャロッドが、高硬度焼入れ処
理・高精度加工が施され油密性・耐久性が図られた弁体
を構成するボールと、ストッパとの衝突面部を備えこの
ボールに溶接固定される軸部材と、コアと軸方向で対面
するように配置され軸部材の一端に接合固定される磁性
材料製のプランジャと、一端がプランジャの内径に接合
固定されるとともに他端がコア内面に挿入され摺動のガ
イドとなる非磁性材料のガイドリングとによって構成さ
れるものである。なおこのの変形例としてガイドリン
グとプランジャとが中空状であり、この孔の中にプラン
ジャロッドを押圧するスプリングの一端を収める公知技
術例や、軸部材とプランジャの接合固定部付近に2個程
度の小孔を設けて燃料通路を形成する公知技術例があ
る。
【0003】特開平1−310165号公報 特開昭63−176655号公報 公知技術は、ガイドリングを有さないプランジャロッ
ドにおいて軸部材とプランジャとを一体化するものであ
り、また公知技術は、プランジャの一端に摺動のガイ
ドとなるガイドリングを固定するものであり、これら2
つの公知技術を組み合わせ、ボールと、軸部材及びプラ
ンジャと、摺動リングとの3つの部材によってプランジ
ャロッドを構成する技術が既に公知である。
【0004】特開昭63−94069号公報 この公知技術は、先端部と軸部材と後端部とを備えたニ
ードルバルブにおいて、コア外に摺動のガイドとなる2
カ所の太径部を有するものである。
【0005】特開昭64−33259号公報 この公知技術は、コアの内側に別途スライド機構を設け
ることにより、プランジャロッドが直接コアに挿入摺動
されることなく支持されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には以下の課題が存在する。すなわち、公知技術
においてはボール、軸部材、プランジャ(以上3つを
まとめて以下適宜プランジャロッドという)、ガイドリ
ングはすべて別部材であり、また公知技術を組み合
わせた公知技術においては軸部材とプランジャとは同一
部材であるが、これらとボール又はガイドリングとは別
部材であり、それぞれが別々に作られた後に結合固定さ
れている。したがって、それぞれの部品精度の誤差と結
合精度の誤差とが累積するのでプランジャロッドとガイ
ドリングとの高い同軸性を得ることは困難であり、経済
的に成立する大量生産過程においてはその精度は10〜
100μm程度が限界である。よってノズルとストッパ
との間でプランジャロッドが往復動する時に良好な摺動
特性を得ることが難しく、電磁式燃料噴射弁の動的作動
特性・耐久性の向上に対し不都合がある。
【0007】また公知技術においては、摺動特性を安
定させるために2カ所の太径部間のスパンをある程度大
きくとる必要があり、ニードルバルブ全体の軸方向への
距離が長くなる。すなわち摺動部分が重くなるので、噴
射制御における応答性が悪くなる。またノズルの軸方向
への距離が長くなってノズルに細長い内径の孔を精密加
工するのが困難となり、製造コストが大きくなる。
【0008】また公知技術においては、プランジャロ
ッドとは別のスライド機構が必要となることから部品点
数が増加するとともに組立作業も複雑となり、製造コス
トが増大するという不都合がある。またコア内径の寸法
が制限されるので、燃料噴射弁の小型化を図る場合に不
都合がある。
【0009】本発明の目的は、噴射制御における応答性
を悪くすることなく、かつ製造コストを増加させること
なく、摺動特性を向上させることができる電磁式燃料噴
射弁を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、中心軸線上に軸方向の孔が設けら
れた固定鉄心と、電磁力を与える電磁コイルと、弁座と
燃料噴射孔とを備えたノズルと、前記固定鉄心の軸方向
の孔に挿入されてその孔内を摺動する摺動ガイドと前記
弁座に着座する弁体部と前記摺動ガイドと前記弁体部と
の中間に設けられた中間部と前記中間部の外周に固定さ
れ前記固定鉄心と軸方向に対向する可動鉄心とを備えた
プランジャロッドとを有し、前記電磁コイルで前記可動
鉄心に電磁力を加えることにより前記プランジャロッド
が摺動し前記燃料噴射孔からの噴射量を制御する電磁式
燃料噴射弁において、前記プランジャロッドは、前記摺
動ガイドと前記弁体部と前記中間部とがすべて同一材料
により一体に形成されていることを特徴とする電磁式燃
料噴射弁が提供される。
【0011】好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁におい
て、前記プランジャロッドの先端部と後端部は、それぞ
れ摺動ガイドを介して支持されていることを特徴とする
電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0012】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記プランジャロッドは、前記摺動ガイドと前
記中間部との間に設けられた第1の軸部分と、前記中間
部と前記弁体部との間に設けられた第2の軸部分とを有
し、かつ、前記第1の軸部分と前記第2の軸部分とは同
一の外径を有することを特徴とする電磁式燃料噴射弁が
提供される。
【0013】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記プランジャロッドは、前記プランジャロ
ッドを押圧するスプリングを保持する凸状部分を有する
ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0014】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記可動鉄心は磁性材料で構成されており、前
記摺動ガイドと前記弁体部と前記中間部とは非磁性材料
で構成されていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁が
提供される。
【0015】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記非磁性材料は、非磁性ステンレス鋼、非
磁性焼結合金、非磁性サーメット、及び非磁性セラミッ
クのうちの1つであることを特徴とする電磁式燃料噴射
弁が提供される。
【0016】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記摺動ガイド及び前記中間部の少なくともい
ずれか一方は、それぞれの上流側と下流側とを連通する
連通孔を形成する切り欠き部を有することを特徴とする
電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0017】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部と
の少なくともいずれか一方に2つずつ設けられており、
かつその2つの切り欠き部は、軸方向に互いに平行に対
向する2つの平面であることを特徴とする電磁式燃料噴
射弁が提供される。
【0018】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部との
少なくともいずれか一方に2つずつ設けられており、か
つ、それぞれの切り欠き部は、径方向断面における形状
が略半円形状であるとともにその断面において前記中心
軸を挟んで対向して設けられていることを特徴とする電
磁式燃料噴射弁が提供される。
【0019】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部と
の少なくともいずれか一方に3つずつ設けられており、
かつ、それぞれの切り欠き部は、径方向断面における形
状が略半円形状であるとともにその断面における周方向
位置は前記中心軸からの角度で互いに120°間隔とな
るように配置されていることを特徴とする電磁式燃料噴
射弁が提供される。
【0020】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記摺動ガイドは、軸方向に凸状の曲面である
鼓状の摺動面を介して前記固定鉄心の軸方向の孔と接触
していることを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供され
る。
【0021】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記プランジャロッドは、前記プランジャロ
ッドを押圧するスプリングを保持する凹状部分を有する
ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0022】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記摺動ガイドの前記弁体部側端面、前記中間
部の前記弁体部側端面、及び前記弁体部の前記固定鉄心
側に備えられるとともにストッパに対接する衝突板の前
記弁体部側端面のうち少なくとも1つが前記プランジャ
ロッドの径方向に勾配を有する面に形成されていること
を特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0023】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記摺動ガイドの前記弁体部側端面が、前記
プランジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成され
ていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供され
る。
【0024】また好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁に
おいて、前記中間部の前記弁体部側端面が、前記プラン
ジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されている
ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0025】さらに好ましくは、前記電磁式燃料噴射弁
において、前記弁体部の前記固定鉄心側に備えられスト
ッパに対接する衝突板の前記弁体部側端面が、前記プラ
ンジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されてい
ることを特徴とする電磁式燃料噴射弁が提供される。
【0026】
【作用】以上のように構成した本発明においては、プラ
ンジャロッドの摺動ガイドと弁体部と中間部とがすべて
同一材料により一体に形成されていることにより、これ
らの同軸精度を一つの部品の加工精度で決めることがで
きる。一般的にこのような細長い軸物部品の精密加工は
比較的容易であり、例えばセンタレス研削盤などを使う
ことにより高能率で量産性の高い加工が可能となって、
弁体部と摺動ガイドとの同軸度において1〜5μm程度
の精度を比較的簡単に得ることができる。すなわち、別
部材を結合する従来技術に比し同軸性を向上させること
ができるので、プランジャロッドの摺動特性を向上させ
ることができる。またこのとき、摺動ガイドが固定鉄心
の軸方向の孔に挿入されてその孔内を摺動することによ
り、固定鉄心外に摺動のガイドとなる太径部を2カ所設
ける従来技術のようにスパンを大きく取る必要がないの
で、摺動部分が重くなって応答性が悪くなることがな
い。またノズルの精密細孔加工の必要性により製造コス
トが大きくなることがない。さらに、スライド機構を設
ける従来技術のように部品点数が増加したり組立作業が
複雑となって製造コストが大きくなることがない。
【0027】また、プランジャロッドの先端部と後端部
は、それぞれ摺動ガイドを介して支持されていることに
より、2点支持によって良好な摺動特性を確実に維持す
ることができる。さらに、摺動ガイドと中間部との間の
第1の軸部分と、中間部と弁体部との間の第2の軸部分
とが同一の外径を有することにより、センタレス研削盤
でによる加工の際、プランジャロッドの加工精度(特に
真円度と同軸度)がより一層向上する。また、凸状部分
でプランジャロッドを押圧するスプリングを保持する構
成とすることにより、センタレス研削工程においてこの
凸状部分を同時に加工でき、製造工程を減少させること
ができる。さらに、非磁性材料で摺動ガイドと弁体部と
中間部とを構成することにより摺動ガイドが固定鉄心の
内面に吸引されて摺動特性を悪化することを防ぐことが
でき、一方で可動鉄心をこれらと別部材とすることで磁
気特性が極めて良好なパーマロイ材等の軟質材料でも使
用可能となる。また、非磁性材料として非磁性ステンレ
ス鋼、非磁性焼結合金、非磁性サーメット、非磁性セラ
ミックを用いることにより、弁体部の着座面・衝突板の
衝突面・摺動ガイドの耐摩耗性及び耐久性を向上させる
ことができる。さらに、摺動ガイドと中間部との少なく
ともいずれか一方に設けられた切り欠き部によって上流
側と下流側とを連通する連通孔を形成することにより、
プランジャロッド摺動時において固定鉄心内部に燃料だ
まりが発生することを防止できる。また固定鉄心の軸方
向の孔内面との接触面積が少なくなるので、摺動抵抗が
さらに軽減でき、摺動抵抗のばらつきを極めて小さくお
さえることができる。また従来例のように2個程度の小
孔を設けて燃料通路を形成するのに比べ切り欠きを形成
するほうが加工能率も速く、バリ取りもしやすく加工の
手間を低減できる。さらにトップフィード方式の噴射弁
にも、別途燃料通過のための小孔穿孔加工をすることな
く採用できる。また、この切り欠き部の構成例として
は、軸方向に互いに平行に対向する2つの平面とするこ
とができる。また径方向断面における形状が中心軸を挟
んで対向する2つの略半円形状とすることもでき、この
場合は軸と垂直方向の倒れに対して支持精度上有利な構
成とすることができる。また燃料の通過可能な量を増や
すことができる。さらに径方向断面において周方向位置
が中心軸からの角度で互いに120°間隔となるように
配置されている3つの略半円形状とすることもでき、こ
の場合は軸と垂直方向の倒れに対して支持精度上さらに
有利な構成とすることができる。また燃料の通過可能な
量をさらに増やすことができる。さらに、摺動ガイドが
鼓状の摺動面を介して軸方向の孔と接触することによ
り、孔内面との接触面積が少なくなるので、摺動抵抗が
さらに軽減でき、摺動抵抗のばらつきを極めて小さくお
さえることができる。また、凹状部分でプランジャロッ
ドを押圧するスプリングを保持することにより、プラン
ジャロッド及びスプリング全体の軸方向長さをより小さ
くできる。
【0028】さらに、摺動ガイドの弁体側端面・中間部
の弁体部側端面・ストッパに対接する衝突板の弁体部側
端面が径方向に勾配を有する面に形成されていることに
より、これら端面の反対側端面を軸と垂直な面に加工す
るときに、アンギュラ方式のセンタレス研削盤を用いる
ことができ、径方向の面を高精度に加工することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図13により
説明する。
【0030】本発明の第1の実施例を図1〜図6により
説明する。本実施例の電磁式燃料噴射弁を図1に示す。
図1において、燃料噴射弁1は、磁性材料により作られ
中心軸線上に軸方向の孔2aが設けられたコア2と、コ
ア2と同心状に配置され電磁力を与える電磁コイル3
と、電磁コイル3の外周を覆いコア2とともに磁気回路
を構成するヨーク4と、弁座6aと燃料噴射孔6bとを
備えたノズル6と、プランジャロッド5とを有する。
【0031】プランジャロッド5の詳細構造を図2に示
す。図1及び図2において、プランジャロッド5は、コ
ア2に対し同軸的に配置されたロッド51と、コア2と
空気ギャップを介して軸方向に対向する磁性リング52
とを備えている。ロッド51は、コア2の軸方向の孔2
a内に挿入されて孔2a内を摺動する上流側ガイド部5
1bと、弁座6aに着座する弁体部51aと、上流側ガ
イド部51bと弁体部51aとの中間に設けられた中間
部51mと、上流側ガイド部51bと中間部51mとの
間に設けられた軸部分51ιと、中間部51mと弁体部
51aとの間に設けられた軸部分51nと、ノズル6に
設けられたストッパ7に対接する衝突板51eとを有す
る。これらはすべて同一材料により一体に形成されてい
る。この材料としては非磁性ステンレス鋼を引き抜き加
工して加工歪を与え硬化させた材料を使用し、主に研削
加工法を用いた精密加工によって製造される。また軸部
分51nの外径D1と軸部分51ιとの外径D2とは同一
である(後述図6参照)。
【0032】またロッド51の上流側ガイド部51b
は、上流側ガイド部51bの上流側と下流側とを連通す
る連通孔17,17を形成する2つの切り欠き部51f,
51fを有する。またロッド51の中間部51mは、中
間部51mの上流側と下流側とを連通する連通孔18,
18を形成する2つの切り欠き部51g,51gを有す
る。切り欠き部51f,51f及び51g,51gはそれ
ぞれ、軸方向に互いに平行に対向する2つの平面であ
る。切り欠き部51f,51fをX方向から見た図を図
3に示す。
【0033】さらにロッド51の上流側(図1の上側)
端部には凸状のスプリング支持部51cが備えられてい
る。これを図4に示す。図4において、ロッド51のス
プリング支持部51cはスプリング8を保持しており、
スプリング8はこのスプリング支持部51に係合してプ
ランジャロッド5を下流側(図1の下側)に押圧してい
る。
【0034】また磁性リング52は磁性材料によって作
られており、ロッド51の中間部51mの外周に結合固
定されている。この結合方法について図5により説明す
る。図5において、受け治具14の上に設置された拘束
治具13中に中空の磁性リング52を配置し、磁性リン
グ52中にロッド51を差し込む。その後、磁性リング
52の内径側端面52aをパンチ12によって押圧し
て、磁性リング52を構成する磁性材料を微小変形させ
て内径方向の拘束力を持たせ、これによってロッド51
の中間部51mと磁性リング52とを結合固定する。な
お、この他にも中間部51mと磁性リング52とをレー
ザ溶接等で固定する方法もある。
【0035】さらに図1において、ノズル6に配置され
た弁ガイド61には、弁体部51aの外周部分と接触し
弁体部51aの摺動のガイドとなる下流側ガイド部16
が設けられている。
【0036】上記構成において、電磁コイル3によって
磁性リング52に加えられる電磁力とスプリング8によ
ってスプリング支持部51cに加えられるばね力とによ
り、プランジャロッド5はノズル6とストッパ7の間で
摺動し、これによって燃料噴射孔6bからの噴射量が制
御される。
【0037】以上のように構成した本実施例によれば、
ロッド51の上流側ガイド部51bと弁体部51aと中
間部51mとがすべて同一材料により一体に形成されて
いるので、これらの同軸精度を一つの部品の加工精度で
決めることができる。一般的にこのような細長い軸物部
品の精密加工は比較的容易であり、例えばセンタレス研
削盤などを使うことによって高能率で量産性の高い加工
が可能となって、弁体部51aと上流側ガイド部51b
との同軸度において1〜5μm程度の精度を比較的簡単
に得ることができる。すなわち、別部材を結合する従来
技術に比し同軸性を向上させることができるので、プラ
ンジャロッド5の摺動特性を向上させることができる。
よって燃料噴射弁1の動的作動特性が向上する。またこ
のとき、上流側ガイド部51bがコア2の軸方向の孔2
aに挿入されてその孔2a内を摺動するので、コア外に
摺動のガイドとなる太径部を2カ所設ける従来技術のよ
うにスパンを大きく取る必要がなく、摺動部分が重くな
って応答性が悪くなることがない。またノズルの精密細
孔加工の必要性により製造コストが大きくなることがな
い。さらに、スライド機構を設ける従来技術のように部
品点数が増加したり組立作業が複雑となって製造コスト
が大きくなることがない。
【0038】また、ノズル6に設けられた下流側ガイド
部16が弁体部51aの外周部分と接触し弁体部51a
の摺動のガイドとなるので、上流側ガイド部51bとの
2点支持によって良好な摺動特性を確実に維持すること
ができる。さらに、上流側ガイド部51bと中間部51
mとの間の軸部分51ιの外径D2と、中間部51mと
弁体部51aとの間の軸部分51nの外径D1とが同一
であるので、ロッド51をセンタレス研削盤で加工する
際に、素材であるバー材を挟んで砥石11と対向して配
置される調整車10(図6参照)においてこれらロッド
51の軸部分51nと軸部分51ιとに対応する表面1
0n,10ιにおける周速度が等しくなるので、軸部分
51n,51ιと表面10n,10ιとの間ですべりが生
じなくなる。よって研削加工が容易となるとともにロッ
ド51の加工精度(特に真円度と同軸度)がより一層向
上し各製品における精度のばらつきが少なくなる。また
素材の外形寸法誤差や少々の曲がりの影響を受けずに高
能率な生産ができる。また、凸状のスプリング支持部5
1cでプランジャロッド5を押圧するスプリング8を保
持する構成とするので、センタレス研削工程においてこ
のスプリング支持部51cを同時に加工でき、製造工程
を減少させることができる。よって製造コストを削減で
きる。さらに、非磁性材料で上流側ガイド部51bを構
成するので上流側ガイド部51bがコア2の内面に吸引
されて摺動特性を悪化することを防ぐことができ、一方
で磁性リング52をこれらと別部材とすることで磁気特
性が極めて良好なパーマロイ材等の軟質材料も使用可能
となる。よって燃料噴射弁1の動的燃料噴射特性が改善
される。またこの非磁性材料として非磁性ステンレス鋼
を用いるので、弁体部51aの弁座6aへの着座面、衝
突板51eのストッパ7への衝突面、及び上流側ガイド
部51bの耐摩耗性及び耐久性を向上させることができ
る。よって噴射弁1の経時的な特性の変化を最小限にお
さえ製品寿命を長くすることができる。さらに非磁性ス
テンレス鋼を引き抜き加工して加工歪を与え硬化させた
材料を用いたので、高周波焼入れ作業や、溶接部及び焼
入れ部の焼鈍作業が不要となり、その分の製造コストを
低減できる。また、上流側ガイド部51bの切り欠き部
51f,51f及び中間部51mの切り欠き部51g,5
1gによって上流側と下流側とを連通する連通孔17,
17及び18,18を形成するので、プランジャロッド
5摺動時においてコア2内部に燃料だまりが発生するこ
とを防止し、摺動特性が悪化することを防止することが
できる。またコア2の軸方向の孔2a内面との接触面積
が少なくなるので、摺動抵抗がさらに軽減でき、摺動抵
抗のばらつきを極めて小さくおさえることができる。よ
って各製品における動的燃料噴射特性のばらつきを小さ
くすることができる。またトップフィード方式の噴射弁
にも、別途燃料通過のための小孔穿孔加工をすることな
く採用できる。
【0039】なお、上記実施例においては、ロッド51
の材料として非磁性ステンレス鋼を用いたが、これに限
られずその他の非磁性材料(非磁性焼結合金、非磁性サ
ーメット、非磁性セラミック等)でもよく、この場合も
同様の効果を得る。
【0040】本発明の第2の実施例を図7により説明す
る。本実施例は、ロッドの上流側ガイド部及び中間部に
おいて異なる形状の切り欠き部を備えた電磁式燃料噴射
弁の実施例である。本実施例の電磁式燃料噴射弁のロッ
ド251の上流側ガイド部251bに備えられた切り欠
き部251f,251fを図7に示す。第1の実施例と
共通の部材については共通の符号で示す。図7におい
て、本実施例の切り欠き部251f,251fが第1の
実施例の切り欠き部51f,51f(図3参照)と異な
る点は、径方向断面(すなわち図7)における形状がそ
れぞれ略半円形状であることである。そしてこの切り欠
き部251f,251fが中心軸を挟んで対向して設け
られている。また図示しない中間部にも径方向断面形状
が同様であるの切り欠き部が設けられている。その他の
点は、第1の実施例とほぼ同様である。
【0041】本実施例によれば、第1の実施例における
効果に加え、プランジャロッド5の(図中Y方向への)
たおれに対し、より支持精度を向上させることができ
る。また燃料の通過可能な量を増やすことができる。
【0042】本発明の第3の実施例を図8により説明す
る。本実施例も、ロッドの上流側ガイド部及び中間部に
おいて異なる形状の切り欠き部を備えた電磁式燃料噴射
弁の実施例である。本実施例の電磁式燃料噴射弁のロッ
ド351の上流側ガイド部351bに備えられた切り欠
き部351f,351f,351fを図8に示す。第1及
び第2の実施例と共通の部材については共通の符号で示
す。図8において、本実施例の切り欠き部351f,3
51f,351fが第2の実施例の切り欠き部251f,
251fと異なる点は、上流側ガイド部351fが3つ
設けられていること、及びそれぞれの径方向断面(すな
わち図8)における周方向位置が中心軸からの角度で互
いに120°間隔となるように配置されていることであ
る。また図示しない中間部にも径方向断面形状が同様で
ある切り欠き部が設けられている。その他の点は、第2
の実施例とほぼ同様である。
【0043】本実施例によれば、プランジャロッド5の
(図中Y方向への)たおれに対して、図7に示す第2の
実施例の構造よりさらに支持精度上有利となる。また燃
料の通過可能な量をさらに増やすことができる。
【0044】なお、以上第2の実施例及び第3の実施例
においては切り欠き部251f,351fを半円状に形
成したが、これに限られず例えば略円形とすることもで
き、この場合も同様の効果を得る。
【0045】本発明の第4の実施例を図9により説明す
る。本実施例は、サイドフィード方式の電磁式燃料噴射
弁に適用可能な異なる形状のプランジャロッドに関する
実施例である。本実施例の電磁式燃料噴射弁のプランジ
ャロッド405の詳細構造を図9に示す。第1〜第3の
実施例と共通の部材については共通の符号で示す。図9
において、本実施例のプランジャロッド405が第1の
実施例のプランジャロッド5(図2参照)と異なる点
は、ロッド451の上流側ガイド部451b及び中間部
451mに切り欠き部が設けられていないことである。
その他の点は、第1の実施例とほぼ同様である。
【0046】以上において、上記の構造はサイドフィー
ド方式の噴射弁であってかつコア2の内側に燃料だまり
ができないような構造の燃料噴射弁に採用するものであ
る。この場合切り欠き部を設けなくてもプランジャロッ
ド405の摺動特性は悪化しない。よって上記第1〜第
3の実施例に比し切り欠き部の加工が不要となる分製造
工程が減少するので、製造コストを低減することができ
る。
【0047】本発明の第5の実施例を図10及び図11
により説明する。本実施例は、上流側ガイド部及び中間
部の形状が異なるロッドを備えた電磁式燃料噴射弁の実
施例である。本実施例の電磁式燃料噴射弁のプランジャ
ロッド505の詳細構造を図10に示す。第1〜第4の
実施例と共通の部材については共通の符号で示す。図1
0において、本実施例のプランジャロッド505が第4
の実施例のプランジャロッド405(図9参照)と異な
る点は、ロッド551の上流側ガイド部551bが軸方
向に凸状の曲面である鼓状の摺動面551pを有してお
りかつこの摺動面551pを介しコア2の軸方向の孔2
aと接触することと、ロッド551の中間部551mに
切られた細いV溝551dを用いて磁性リング52と中
間部551mとを強固に固定していることである。その
他の点は第4の実施例とほぼ同様である。
【0048】この、ロッド551の中間部551mと磁
性リング52との結合固定方法を図11に示す。第1の
実施例の図5と共通の部材は共通の符号で示す。図11
において、第1の実施例における結合方法(図5参照)
と異なる点は、例えば特開昭63−111280号公報
に示されているように、中間部551mの外周に細いV
溝551dを切り、磁性リング52の内径側端面52a
を押して材料を微小変形させてこのV溝551dの中に
嵌入させることにより中間部551mと磁性リング52
とを固定することである。その他の点は第1の実施例と
ほぼ同様である。
【0049】本実施例によれば、上流側ガイド部551
b部が鼓状の摺動面551pを介してコア2の軸方向の
孔2aと接触することにより、孔2a内面との接触面積
が少なくなるので、摺動抵抗がさらに軽減でき、摺動抵
抗のばらつきを極めて小さくおさえることができる。よ
ってまた各製品における動的燃料噴射特性のばらつきを
小さくすることができる。また、磁性リング52の材料
を微小変形させて中間部551mに切られたV溝551
dの中に嵌入させるので、ロッド551と磁性リング5
2とをより強固に結合固定することができる。
【0050】なお、本実施例のV溝551dの構造や摺
動面551pの構造を第1〜第4の実施例の燃料噴射弁
にも適用することができ、この場合も同様の効果を得
る。
【0051】本発明の第6の実施例を図12により説明
する。本実施例は、異なる形状の上流側ガイド部を備え
た電磁式燃料噴射弁の実施例である。本実施例の電磁式
燃料噴射弁の上流側ガイド部651bの構造を図12に
示す。第1〜第5の実施例と共通の部材については共通
の符号で示す。図12において、本実施例のロッド65
1の上流側ガイド部651bが第1の実施例の上流側ガ
イド部51b(図4参照)と異なる点は、プランジャロ
ッド605を押圧するスプリング8を保持する凹状のス
プリング支持部651cが備えられていることである。
その他の点は第1の実施例と同様である。
【0052】本実施例によれば、凹状のスプリング支持
部651cでスプリング8を保持するので、プランジャ
ロッド605及びスプリング8全体の軸方向長さをより
小さくできる。よってプランジャロッド605の軸方向
長さが制限される場合において特に好適である。
【0053】本発明の第7の実施例を図13により説明
する。本実施例は、高精度の加工が可能となる形状のロ
ッドを備えた電磁式燃料噴射弁の実施例である。本実施
例の電磁式燃料噴射弁のロッド751の加工方法を図1
3に示す。図13において、本実施例のロッド751が
第1の実施例のロッド51(図6参照)と異なる点は、
上流側ガイド部751bの弁体部751a側(図中左
側)の端面751jと、中間部751mの弁体部751
a側の端面751iと、弁体部751aのコア2側に備
えられストッパ7に対接する衝突板751eの弁体部7
51a側の端面751hとが、ロッド751の径方向に
勾配を有する面に形成されていることと、アンギュラ方
式のセンタレス研削盤を用いて加工を行い砥石711が
ロッド751の径方向に対して傾斜させて切り込まれる
(図中矢印参照)ことである。その他の点は第1の実施
例と同様である。
【0054】本実施例によれば、上流側ガイド部751
bの端面751jと、中間部751mの端面751i
と、弁体部751aの端面751hとが、ロッド751
の径方向に勾配を有する面に形成されているので、これ
らの端面の反対側端面、すなわち、上流側ガイド部75
1bのコア2側(図中右側)の端面751kと、中間部
751mのコア2側の端面751qと、弁体部751a
の衝突板751eのコア2側の端面751rとを軸方向
に対し垂直な面に加工するときに、アンギュラ方式のセ
ンタレス研削盤を用いることができる。したがってこれ
ら径方向の端面をより高精度に加工することができる。
よってまた後処理加工を省略することができ、製造コス
トを削減できる。なお上記実施例においては、上流側ガ
イド部751bの端面751jと、中間部751mの端
面751iと、弁体部751aの端面751hとのすべ
てが、ロッド751の径方向に勾配を有する面に形成さ
れている場合について説明したが、上記3つのうち少な
くとも1つが径方向に勾配を有する面に形成されていれ
ば、その部分につきアンギュラ方式のセンタレス研削盤
を用いることができ、上記の高精度加工の効果を得るこ
とができる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、プランジャロッドの摺
動ガイドと弁体部と中間部とがすべて同一材料により一
体に形成されているので、別部材を結合する従来技術の
に比し同軸性を向上させることができる。よって、プラ
ンジャロッドの摺動特性を向上させることができるとも
に、電磁式燃料噴射弁の動的作動特性を向上できる。ま
たこのとき、摺動ガイドが固定鉄心の軸方向の孔に挿入
されてその孔内を摺動するので、摺動部分が重くなって
応答性が悪くなることがなく、またノズルの精密細孔加
工により製造コストが大きくなることもない。さらに、
スライド機構を設ける従来技術のように部品点数が増加
したり組立作業が複雑となって製造コストが大きくなる
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電磁式燃料噴射弁の全
体構造図である。
【図2】プランジャロッドの詳細構造図である。
【図3】上流側ガイド部の切り欠き部を示す図である。
【図4】スプリング支持部の構造図である。
【図5】磁性リングとロッドとの結合方法を示した図で
ある。
【図6】ロッドをセンタレス研削盤で加工する様子を示
した図である。
【図7】本発明の第2の実施例の電磁式燃料噴射弁の上
流側ガイド部に備えられた切り欠き部を示した図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施例の電磁式燃料噴射弁の上
流側ガイド部に備えられた切り欠き部を示した図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施例の電磁式燃料噴射弁のプ
ランジャロッドの詳細構造図である。
【図10】本発明の第5の実施例の電磁式燃料噴射弁の
プランジャロッドの詳細構造図である。
【図11】磁性リングとロッドとの結合方法を示した図
である。
【図12】本発明の第6の実施例の電磁式燃料噴射弁の
上流側ガイド部の構造図である。
【図13】本発明の第7の実施例の電磁式燃料噴射弁の
ロッドの加工方法を示した図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 2 コア(固定鉄心) 2a 孔 3 電磁コイル 5 プランジャロッド 6 ノズル 6a 弁座 6b 燃料噴射孔 7 ストッパ 8 スプリング 16 下流側ガイド部(摺動ガイド) 17 連通孔 18 連通孔 51a 弁体部 51b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 51c スプリング支持部(凸状部分) 51e 衝突板 51f 切り欠き部 51ι 軸部分(第1の軸部分) 51m 中間部 51n 軸部分(第2の軸部分) 52 磁性リング(可動鉄心) 61 弁ガイド(摺動ガイド) 251b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 251f 切り欠き部 351b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 351f 切り欠き部 405 プランジャロッド 451b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 451m 中間部 505 プランジャロッド 551b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 551m 中間部 551p 摺動面 605 プランジャロッド 651b 上流側ガイド部(摺動ガイド) 651c スプリング支持部(凹状部分) 751h 端面(衝突板の弁体部側端面) 751i 端面(中間部の弁体部側端面) 751j 端面(第1の摺動部の弁体部側端面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桝田 正美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 藤林 晃 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 大杉 幹雄 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 関根 篤 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 金丸 尚信 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 寺門 一佳 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 田辺 好之 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線上に軸方向の孔が設けられた固
    定鉄心と、電磁力を与える電磁コイルと、弁座と燃料噴
    射孔とを備えたノズルと、前記固定鉄心の軸方向の孔に
    挿入されてその孔内を摺動する摺動ガイドと前記弁座に
    着座する弁体部と前記摺動ガイドと前記弁体部との中間
    に設けられた中間部と前記中間部の外周に固定され前記
    固定鉄心と軸方向に対向する可動鉄心とを備えたプラン
    ジャロッドとを有し、前記電磁コイルで前記可動鉄心に
    電磁力を加えることにより前記プランジャロッドが摺動
    し前記燃料噴射孔からの噴射量を制御する電磁式燃料噴
    射弁において、 前記プランジャロッドは、前記摺動ガイドと前記弁体部
    と前記中間部とがすべて同一材料により一体に形成され
    ていることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て、前記プランジャロッドの先端部と後端部は、それぞ
    れ摺動ガイドを介して支持されていることを特徴とする
    電磁式燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁
    において、前記プランジャロッドは、前記摺動ガイドと
    前記中間部との間に設けられた第1の軸部分と、前記中
    間部と前記弁体部との間に設けられた第2の軸部分とを
    有し、かつ、前記第1の軸部分と前記第2の軸部分とは
    同一の外径を有することを特徴とする電磁式燃料噴射
    弁。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁
    において、前記プランジャロッドは、前記プランジャロ
    ッドを押圧するスプリングを保持する凸状部分を有する
    ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁
    において、前記可動鉄心は磁性材料で構成されており、
    前記摺動ガイドと前記弁体部と前記中間部とは非磁性材
    料で構成されていることを特徴とする電磁式燃料噴射
    弁。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て、前記非磁性材料は、非磁性ステンレス鋼、非磁性焼
    結合金、非磁性サーメット、及び非磁性セラミックのう
    ちの1つであることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁
    において、前記摺動ガイド及び前記中間部の少なくとも
    いずれか一方は、それぞれの上流側と下流側とを連通す
    る連通孔を形成する切り欠き部を有することを特徴とす
    る電磁式燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部との少な
    くともいずれか一方に2つずつ設けられており、かつそ
    の2つの切り欠き部は、軸方向に互いに平行に対向する
    2つの平面であることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部との少な
    くともいずれか一方に2つずつ設けられており、かつ、
    それぞれの切り欠き部は、径方向断面における形状が略
    半円形状であるとともにその断面において前記中心軸を
    挟んで対向して設けられていることを特徴とする電磁式
    燃料噴射弁。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の電磁式燃料噴射弁にお
    いて、前記切り欠き部は前記摺動ガイドと中間部との少
    なくともいずれか一方に3つずつ設けられており、か
    つ、それぞれの切り欠き部は、径方向断面における形状
    が略半円形状であるとともにその断面における周方向位
    置は前記中心軸からの角度で互いに120°間隔となる
    ように配置されていることを特徴とする電磁式燃料噴射
    弁。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,7のいずれか1項記載の
    電磁式燃料噴射弁において、前記摺動ガイドは、軸方向
    に凸状の曲面である鼓状の摺動面を介して前記固定鉄心
    の軸方向の孔と接触していることを特徴とする電磁式燃
    料噴射弁。
  12. 【請求項12】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射
    弁において、前記プランジャロッドは、前記プランジャ
    ロッドを押圧するスプリングを保持する凹状部分を有す
    ることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  13. 【請求項13】 請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射
    弁において、前記摺動ガイドの前記弁体部側端面、前記
    中間部の前記弁体部側端面、及び前記弁体部の前記固定
    鉄心側に備えられるとともにストッパに対接する衝突板
    の前記弁体部側端面のうち少なくとも1つが前記プラン
    ジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されている
    ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の電磁式燃料噴射弁に
    おいて、前記摺動ガイドの前記弁体部側端面が、前記プ
    ランジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されて
    いることを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の電磁式燃料噴射弁に
    おいて、前記中間部の前記弁体部側端面が、前記プラン
    ジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されている
    ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の電磁式燃料噴射弁に
    おいて、前記弁体部の前記固定鉄心側に備えられストッ
    パに対接する衝突板の前記弁体部側端面が、前記プラン
    ジャロッドの径方向に勾配を有する面に形成されている
    ことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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