JPH07207578A - セルロース系繊維製品の製造方法 - Google Patents

セルロース系繊維製品の製造方法

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JPH07207578A
JPH07207578A JP171294A JP171294A JPH07207578A JP H07207578 A JPH07207578 A JP H07207578A JP 171294 A JP171294 A JP 171294A JP 171294 A JP171294 A JP 171294A JP H07207578 A JPH07207578 A JP H07207578A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改良されたポストキュア加工方法によりセル
ロース系繊維製品を製造する。 【構成】 セルロース系繊維布帛にセルロース架橋剤お
よび架橋触媒を含ませたあと、そのセルロース系繊維繊
維布帛の水分率を5〜80重量%に保って、温度5〜5
0℃で1〜50時間反応させ、水洗後架橋触媒を付与
し、乾燥させてから繊維製品となし、その繊維製品を熱
処理してセルロース架橋剤の反応を完結させることによ
り、セルロース系繊維製品を得る。 【効果】 防縮性、防しわ性、ウォッシュアンドウェア
ー性および耐久プレス性に優れるセルロース系繊維製品
が得られる。しかもこの繊維製品は、粗剛感のない好ま
しい風合であり、遊離ホルムアルデヒド量が少なく、強
度の大きな低下をきたすこともない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防縮性、防しわ性、ウ
ォッシュアンドウェアー性(以下W&W性という)およ
び耐久プレス性が付与されたセルロース系繊維製品の製
造方法に関するものである。さらに詳しくは、改良され
たポストキュア加工方法によりセルロース系繊維製品を
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維製品に防縮性、防しわ
性、W&W性および耐久プレス性を付与する加工方法と
しては、ポストキュア加工方法によるパーマネントプレ
ス加工が知られている。ポストキュア加工方法によるパ
ーマネントプレス加工は、セルロース架橋剤および触媒
を含み、必要によりさらに柔軟剤などの助剤を含む加工
液をセルロース系繊維布帛に含浸させ、セルロース架橋
剤が反応しない程度の条件で予備乾燥したあと、そのセ
ルロース系繊維布帛を縫製工場に送り、裁断、縫製およ
びプレスを施し、縫製品キュアリング機にてセルロース
架橋剤を反応させるための熱処理を行う工程からなる。
ここで用いるセルロース架橋剤は、耐加水分解性に優れ
るものが求められ、ジメチロールジヒドロキシエチレン
ウリア系樹脂が最も代表的に用いられている。
【0003】また、縫製品段階での他の加工方法として
は、ホルムアルデヒドによる気相加工が知られている。
【0004】従来から行われているポストキュア加工方
法では、ジメチロールジヒドロキシエチレンウリア系樹
脂などの熱硬化性樹脂を用いるため、表面樹脂による仕
上がり風合の粗剛化が避けられない。とりわけセルロー
ス系繊維が、セルロース繊維とポリエステル繊維などの
合成疎水性繊維との混用繊維の場合には、こうした傾
向、すなわち仕上がり風合の粗剛化は一層大きくなる。
また、要求品質の高度化への対応も、熱硬化性樹脂の使
用量の増加が仕上がり風合の粗剛化に直結するだけに、
困難であった。さらに従来からのポストキュア加工方法
は、その加工工程にみられるように、一般にソーピング
が行われないため、残留ホルムアルデヒドなどに起因す
る安全面からの不安も指摘されている。
【0005】一方、縫製品のホルムアルデヒドによる気
相加工は、仕上がり風合を粗剛にすることはほとんどな
いものの、一般に強度を大きく低下させ、染料の変退色
も大きくなるなどの問題点がある。さらには、気相加工
に伴う特別の反応装置および十分な工程管理が必要であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者はかかる現状
に鑑み、本発明に至った。したがって本発明の目的は、
セルロース系繊維製品に優れた防縮性、防しわ性、W&
W性および耐久プレス性を付与するにあたり、仕上がり
風合を粗剛にせず、未反応樹脂の残存を事実上なくし、
残留ホルムアルデヒドの量を低く抑え、強度低下や染料
の加工変退色などの問題のない改良されたポストキュア
加工方法により、セルロース系繊維製品を製造すること
にある。本発明の別の目的は、従来から用いられている
加工設備で容易に行うことができ、しかも前記のような
要件を満足するポストキュア加工方法により、セルロー
ス系繊維製品を製造することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、セル
ロース系繊維布帛にセルロース架橋剤および架橋触媒を
含ませたあと、 そのセルロース系繊維布帛の水分率を
5〜80重量%に保って、5〜50℃の温度で1〜50
時間反応させ、水洗後架橋触媒を付与し、乾燥させてか
ら繊維製品となし、その繊維製品を熱処理してセルロー
ス架橋剤の反応を完結させることにより、セルロース系
繊維製品を製造する方法を提供するものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明でいうセルロース系繊維とは、綿、
麻などの天然セルロース繊維またはビスコースレーヨ
ン、キュプラ、ポリノジックなどの再生セルロース繊維
からなるもの、これらの混用品、およびこれらのセルロ
ース繊維を10重量%以上含む合成繊維など他の繊維と
の混用品を意味する。またセルロース系繊維布帛とは、
これらのセルロース系繊維を用いた織物、編物、不織布
などを意味する。さらにセルロース系繊維製品とは、こ
れらのセルロース系繊維布帛を、必要により裁断したあ
と、縫製および/またはプレスなどの工程を経て得られ
る成形・縫製品などを意味する。
【0010】本発明でセルロース系繊維布帛に適用する
セルロース架橋剤は、安定性および耐久性に優れるもの
が好ましく、例えばホルムアルデヒド、テトラオキサ
ン、ジメチロールジヒドロキシエチレンウリア系樹脂、
ジメチロールアルキルカーバメート系樹脂、テトラメチ
ロールアセチレンジウリア系樹脂、ジメチロール−4−
メトキシ−5,5−ジメチルプロピレンウリア系樹脂な
どが挙げられる。なかでも、ジメチロールジヒドロキシ
エチレンウリア樹脂やそのアルキルエーテル化変性品の
ようなジメチロールジヒドロキシエチレンウリア系樹脂
が、工業的には好ましく用いられる。
【0011】本発明に用いる架橋触媒としては、塩酸、
酢酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸のような遊離
酸、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、
硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硝酸
マグネシウム、硝酸亜鉛、ホウ弗化マグネシウム、ホウ
弗化亜鉛のような金属塩、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、リン酸アンモニウムのようなアンモニウム
塩、モノエタノールアミン塩酸塩のような有機アミン塩
などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、または2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0012】本発明では通常、以上説明したようなセル
ロース架橋剤と架橋触媒とを、水で適正濃度に希釈・配
合した加工液を用いる。セルロース系繊維布帛にセルロ
ース架橋剤と架橋触媒を含ませる方法に特別な制約はな
く、これらを含む加工液を用いたパディング法、スプレ
ー法、コーティング法などにより、所定量均一に包含さ
せればよい。
【0013】セルロース架橋剤および架橋触媒を含ませ
たセルロース系繊維布帛は、必要に応じて常温から12
0℃程度で10秒間から1時間程度乾燥させることによ
り、水分率を5〜80重量%の範囲に調整する。搾液に
より適正な水分率が達成されれば、そのままでもよい。
ここにいう水分率とは、JIS L 1096-90 の 6.9項に従っ
て測定された値を意味する。
【0014】ここでの水分率が5重量%未満であると、
最終製品が十分な耐久プレス性を発揮しにくくなり、ま
た大きな強度低下をきたすようになる。一方、ここでの
水分率があまり大きくなると、最終製品が十分な防縮
性、防しわ性およびW&W性を発揮しにくくなる。 し
たがって、セルロース架橋剤および架橋触媒を含ませた
セルロース系繊維布帛の水分率を5〜80重量%の範囲
に調整して架橋剤を反応させることにより、本発明で目
的とするセルロース系繊維製品を得ることができる。好
ましくは、ここでの水分率を5〜70重量%、より好ま
しくは5〜60重量%の範囲に調整する。さらに好まし
くは、JIS L 1096-90 の 6.26.2 項に記載の方法(ただ
し、吸水前の質量は絶乾質量とする)で測定したセルロ
ース系繊維布帛の吸水率に対して、1〜1/3倍の範囲
の水分率に調整される。
【0015】こうして水分率を調整したセルロース系繊
維布帛は、5〜50℃、好ましくは10〜30℃の温度
で、1〜50時間反応させる。反応温度が5℃より低い
と反応時間が著しく長くなり、工業的に不利である。一
方、反応温度が50℃を越えると反応の制御が困難とな
る。その他の反応条件や操作に特別な制約はなく、例え
ば反応染料の染色法であるコールド・パッド・バッチ法
と同様に巻き取ったあと、大幅な水分変化を避けながら
上記所定の条件で反応させればよい。
【0016】反応終了後、水洗する。水洗は水のみで行
ってもよいが、例えばソーダ灰水溶液、より好ましくは
1〜5g/Lのソーダ灰水溶液で中和処理したあと、水
で洗浄するのが好ましい。これらの中和処理および水洗
は、一般に5〜80℃の温度で行われ、オープンソーパ
ーや各種ワッシャーのほか、ウィンスや液流染色機など
を用いて行ってもよい。
【0017】水洗後、必要に応じて乾燥してから、改め
てセルロース架橋剤用の架橋触媒を付与する。ここで用
いる架橋触媒も、先に例示したものであることができ、
それらのいずれか1種または2種以上を適正量用いる。
ここで付与する架橋触媒はもちろん、先にセルロース架
橋剤とともに適用した架橋触媒と同じであっても、また
異なっていてもよい。例えば、最初にセルロース架橋剤
とともに適用する架橋触媒は比較的酸性度の高いものと
し、2回目に付与する架橋触媒は比較的酸性度の低いも
のとするのも有効である。
【0018】ここでも通常は、架橋触媒を水で適正濃度
に希釈した加工液が用いられる。この際加工液には、強
度低下防止剤、柔軟剤、硬仕上剤、反撥弾性付与剤、蛍
光増白剤、ブルーイング剤、染料固着剤、撥水剤、撥油
剤、防汚剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、保温剤などのい
ずれか1種または2種以上を、必要に応じて配合するこ
とができる。また、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールポリエチレングリコールエーテル、グリセリン
のようなポリオール類は、残留ホルムアルデヒド量の低
減、W&W性の改良、強度低下の抑制などに効果を発揮
するので、特に好ましく用いられる。
【0019】触媒あるいは必要に応じて用いられる他の
薬剤の付与は、水洗後スプレー法などにより付与するい
わゆるウェットオンウェット法や、水洗後必要に応じて
乾燥せしめ、パディング法、コーティング法、スプレー
法などにより付与する方法などにより、行うことができ
る。
【0020】触媒あるいは必要に応じてさらに他の薬剤
を付与したあと、乾燥させる。乾燥条件は、好ましくは
50〜150℃の温度で10秒間〜10分間、より好ま
しくは80〜120℃の温度で30秒間〜5分間であ
り、セルロース架橋剤の反応が事実上進行しないように
管理された条件が望まれる。
【0021】触媒付与後の乾燥、前述したセルロース架
橋剤および架橋触媒を含ませたあと必要により行われる
乾燥、ならびに水洗後に必要により行われる乾燥には、
任意の装置が利用できる。例えば、ショートループドラ
イヤー、連続タンブラルドライヤー、テンター型ドライ
ヤー、ドラムドライヤーなどを用いて行うことができ
る。
【0022】こうして得たセルロース系繊維布帛は、例
えば通常の成形・縫製工程に入り、必要により裁断後、
縫製および/またはプレスなどの工程を経て繊維製品と
される。そして、例えば縫製品キュアリング機(縫製品
ベーキング機ともいう)などにより熱処理する。ここで
の熱処理は、先に付与したセルロース架橋剤の反応を完
結させるためのものであり、通常は130〜180℃の
温度で2分間〜15分間程度行われる。こうして、本発
明で目的とする改良された加工方法による繊維製品を得
ることができる。
【0023】以上の説明から明らかなように、本発明の
重要な特徴は、セルロース架橋剤と架橋触媒を含ませた
あと、5〜80重量%の水分率を保ちながら、温和な条
件で反応させることならびに、その後の水洗および架橋
触媒付与工程を有するポストキュア加工法にある。セル
ロース系繊維布帛を含水状態ないし膨潤状態で、かつ温
和な条件でセルロース架橋剤と反応させる工程により、
湿潤防しわ性が大きく改良され、大きな強度低下を伴う
ことなく、高いW&W性およびイージーケア性が達成さ
れる。そして、その後の水洗工程で未反応樹脂が取り除
かれるため、表面樹脂の生成がなく、風合が粗剛化せ
ず、残留ホルムアルデヒド量が低いなどの特徴が得られ
る。さらには、最終工程である縫製および/またはプレ
ス後の熱処理(縫製品キュアリング)を経ることによ
り、上記特徴を有し、かつ優れた耐久プレス性および形
態保持性のある繊維製品が得られる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。例中、含有量ないし添加量を表す%および割合
は、特にことわらないかぎり重量基準である。
【0025】実施例1 JIS L 1096-90 の 6.26.2 項による吸水率が44.2%
(ただし吸水前の質量は絶乾質量)である綿100%ブ
ロード布を、塩酸にてpH1に調整した SumitexResin
NS-19(住友化学工業株式会社製のジメチロールジヒド
ロキシエチレンウリア系樹脂)の100g/L水溶液に
浸漬し、ウェットピックアップ85%に搾液したあと、
70℃の乾燥機にて水分率が28.0%となるようにし
た。そして紙管に巻き取り、ポリエチレンフィルムで密
閉して、20℃で24時間反応させたあと、1g/Lの
ソーダ灰水溶液に5秒間浸漬し、さらに45℃の水で洗
浄し、ピンテンター型熱処理機にて80℃で2分間の乾
燥処理を施した。
【0026】こうして処理した布を、 Sumitex Acceler
ator X-110(住友化学工業株式会社製の複合金属塩系架
橋触媒)の30g/L水溶液に浸漬し、ウェットピック
アップ65%に搾液したあと、80℃のピンテンター型
熱処理機で2分間乾燥した。次いで二つ折りにして、1
50℃のフラットベッドプレス機にて、0.3kg/cm2
10秒間のプレス処理を行ったあと、オーブン乾燥機に
て150℃で5分間の熱処理を行い、繊維製品を得た。
【0027】得られた繊維製品は以下の試験に供し、結
果は表1に示した。
【0028】1)乾燥時防しわ性: JIS L 1059-85の
6.2項記載のB法に基づき、同 6.2.2項 (1) (a)前処理
をしない方法により測定した。 2)湿潤時防しわ性: JIS L 1059-85の 6.2項記載のB
法に基づき、同 6.2.2項 (2) (a)過剰水分を除去する方
法により測定した。 3)収縮率: JIS L 1042-86の 6.7項記載のG法によ
り、平干しで測定した。4)洗濯後のしわ: JIS L 109
6-90の 6.23.1 項記載のA法 (c)タンブル乾燥により評
価した。 5)プリーツ性: JIS L 1060-87の 7.3項記載のC法に
基づき、 JIS L 0217の洗い方 103、タンブル乾燥によ
り評価した。 6)引裂強さ: JIS L 1096-90の 6.15.5 項記載のD法
により、経方向のみ測定した。 7)引張強さ: JIS L 1096-90の 6.12.1 項記載のA法
に基づき、試験片の幅2.5cm、つかみ間隔10cm、引張
速度30cm/分で、経方向のみ測定した。 8)遊離ホルムアルデヒド量(F.F.量と略記する): J
IS L 1041-83の 5.3.1項 (2) (b)記載のB法により測定
した。 9)剛軟性: JIS L 1096-90の 6.19.5 項記載のE法に
より測定した。 10)触感風合:次の規準により評価した。 ○ 粗剛感がなく、好ましい風合 × 粗剛感あり
【0029】実施例2 JIS L 1096-90 の 6.26.2 項による吸水率が33.0%
(ただし吸水前の質量は絶乾質量)であるポリエステル
/綿の50/50混紡ブロード布を用いた他は、実施例
1と同様に加工して繊維製品を得た。ただし、Sumitex
Resin NS-19 水溶液に浸漬後搾液したときのウェットピ
ックアップおよび、Sumitex AcceleratorX-110 水溶液
に浸漬後搾液したときのウェットピックアップは、それ
ぞれ60%であった。こうして得られた繊維製品を実施
例1と同様の試験に供し、表1の結果を得た。
【0030】実施例3〜4および比較例1〜2 Sumitex Resin NS-19 水溶液に浸漬し、搾液したあと、
70℃乾燥機で水分率をそれぞれ表1または表2に示す
値に調整した他は、実施例1と同様に加工して繊維製品
を得た。得られた繊維製品を実施例1と同様の試験に供
し、表1および表2の結果を得た。
【0031】実施例5 Sumitex Accelerator X-110 の水溶液の代わりに、 1
リットル中に SumitexAccelerator X-110 を30gおよ
びジエチレングリコールを30g含む水溶液を用いた他
は、実施例1と同様に加工して繊維製品を得た。得られ
た繊維製品を実施例1と同様の試験に供し、表1の結果
を得た。
【0032】比較例3 1リットル中に Sumitex Resin NS-19を100gおよび
Sumitex AcceleratorX-110 を30g含む水溶液に、実
施例1で用いたのと同じ綿100%ブロード布を浸漬
し、ウェットピックアップ65%に搾液したあと、80
℃のピンテンター型乾燥機で2分間乾燥した。次いで二
つ折りにして、150℃のフラットベッドプレス機に
て、0.3kg/cm2 で10秒間のプレス処理を行ったあ
と、オーブン乾燥機にて150℃で5分間の熱処理を行
い、繊維製品を得た。得られた繊維製品を実施例1と同
様の試験に供し、表2の結果を得た。
【0033】比較例4 実施例2で用いたのと同じポリエステル/綿の50/5
0混紡ブロード布を用いた他は、比較例3と同様に加工
して繊維製品を得た。ただし、Sumitex ResinNS-19 お
よびSumitex Accelerator X-110 を含む水溶液に浸漬
後、搾液したときのウェットピックアップは55%であ
った。得られた繊維製品を実施例1と同様の試験に供
し、表2の結果を得た。
【0034】比較例5〜6 まったく加工処理を施さない綿100%ブロード原布を
比較例5、そしてまったく加工処理を施さないポリエス
テル/綿の50/50混紡ブロード原布を比較例6とし
て、実施例1と同様の試験を行い、表2の結果を得た。
【0035】
【表1】 *) C 100%綿 PE/C ポリエステル/綿混紡
【0036】
【表2】 *) C 100%綿 PE/C ポリエステル/綿混紡
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、防縮性、防しわ性、W
&W性および耐久プレス性に優れたセルロース系繊維製
品が得られる。しかもこの繊維製品は、粗剛感のない好
ましい風合であり、遊離ホルムアルデヒド量が少なく、
また大きな強度低下をきたすこともない。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】ここでも通常は、架橋触媒を水で適正濃度
に希釈した加工液が用いられる。この際加工液には、強
度低下防止剤、柔軟剤、硬仕上剤、反撥弾性付与剤、蛍
光増白剤、ブルーイング剤、染料固着剤、撥水剤、撥油
剤、防汚剤、ホルムアルデヒド捕捉剤、保湿剤などのい
ずれか1種または2種以上を、必要に応じて配合するこ
とができる。また、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールポリエチレングリコールエーテル、グリセリン
のようなポリオール類は、残留ホルムアルデヒド量の低
減、W&W性の改良、強度低下の抑制などに効果を発揮
するので、特に好ましく用いられる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系繊維布帛にセルロース架橋剤
    および架橋触媒を含ませたあと、該セルロース系繊維布
    帛の水分率を5〜80重量%に保って、5〜50℃の温
    度で1〜50時間反応させ、水洗後架橋触媒を付与し、
    乾燥させてから繊維製品となし、該繊維製品を熱処理し
    て該セルロース架橋剤の反応を完結させることを特徴と
    するセルロース系繊維製品の製造方法。
  2. 【請求項2】セルロース架橋剤および架橋触媒を含ませ
    たあとのセルロース系繊維布帛の水分率を、該セルロー
    ス系繊維布帛の吸水率に対して1〜1/3倍の範囲に保
    つ請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】セルロース架橋剤がジメチロールジヒドロ
    キシエチレンウリア系樹脂である請求項1または2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】2回目の架橋触媒を付与する工程でポリオ
    ールを同時に付与する請求項1〜3のいずれかに記載の
    方法。
  5. 【請求項5】2回目の架橋触媒を付与したあとの乾燥
    を、50〜150℃の温度で10秒間〜10分間、セル
    ロース架橋剤の反応が事実上進行しない条件で行う請求
    項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】セルロース架橋剤の反応を完結させるため
    の熱処理を、130〜180℃の温度で2〜15分間行
    う請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997022745A1 (fr) * 1995-12-18 1997-06-26 Toray Industries, Inc. Articles tisses ou tricotes et leur procede de production

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WO1997022745A1 (fr) * 1995-12-18 1997-06-26 Toray Industries, Inc. Articles tisses ou tricotes et leur procede de production

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