JPH07207519A - セルロースアシレート繊維の製造法 - Google Patents
セルロースアシレート繊維の製造法Info
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- JPH07207519A JPH07207519A JP311994A JP311994A JPH07207519A JP H07207519 A JPH07207519 A JP H07207519A JP 311994 A JP311994 A JP 311994A JP 311994 A JP311994 A JP 311994A JP H07207519 A JPH07207519 A JP H07207519A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】環境汚染を引き起こさない非ハロゲン系溶媒か
ら衣料用、タバコのフイルター用等に有用なセルロース
アシレート繊維を紡糸する方法を提供する。 【構成】セルロースアシレートを1,3−ジオキソラン
を60重量%以上含む溶媒に溶解して、該溶液から乾式
あるいは湿式紡糸することにより、丈夫で均一な繊維が
得られる。
ら衣料用、タバコのフイルター用等に有用なセルロース
アシレート繊維を紡糸する方法を提供する。 【構成】セルロースアシレートを1,3−ジオキソラン
を60重量%以上含む溶媒に溶解して、該溶液から乾式
あるいは湿式紡糸することにより、丈夫で均一な繊維が
得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非ハロゲン系溶媒を用
いたセルロースアシレート溶液組成物からの繊維の製造
法に関する。さらに詳しくは、環境汚染を引き起こさな
い非ハロゲン系溶媒である1,3─ジオキソランを主体
とする溶液組成物から、均質性に優れた繊維を乾式およ
び湿式紡糸する方法に関する。
いたセルロースアシレート溶液組成物からの繊維の製造
法に関する。さらに詳しくは、環境汚染を引き起こさな
い非ハロゲン系溶媒である1,3─ジオキソランを主体
とする溶液組成物から、均質性に優れた繊維を乾式およ
び湿式紡糸する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアセテートは、優れた染色
性、風合いを有する衣料用繊維やタバコのフイルターに
用いられる繊維等に大量に用いられている優れた樹脂で
ある。セルロースアセテートの性質は、重合度や酢化度
により顕著に異なる。一般に、酢化度や重合度が大きい
ほど機械的性質、耐熱性、吸湿・寸法安定性は優れてい
るが、加工性、溶解性に劣る。現在、高分子量セルロー
スアセテートは唯一塩化メチレンにしか高濃度溶解しな
いといわれ、塩化メチレンを主とする溶液から乾式紡糸
されている。しかしながら、近年、塩化メチレンを含む
ハロゲン系溶媒は発ガン性を含む環境汚染の観点から、
使用禁止の動向にある。この問題は、該溶媒が低沸点
(沸点40℃)である点にも起因し、塩化メチレンに代
わる非ハロゲン系の紡糸溶媒の出現が待たれている。
性、風合いを有する衣料用繊維やタバコのフイルターに
用いられる繊維等に大量に用いられている優れた樹脂で
ある。セルロースアセテートの性質は、重合度や酢化度
により顕著に異なる。一般に、酢化度や重合度が大きい
ほど機械的性質、耐熱性、吸湿・寸法安定性は優れてい
るが、加工性、溶解性に劣る。現在、高分子量セルロー
スアセテートは唯一塩化メチレンにしか高濃度溶解しな
いといわれ、塩化メチレンを主とする溶液から乾式紡糸
されている。しかしながら、近年、塩化メチレンを含む
ハロゲン系溶媒は発ガン性を含む環境汚染の観点から、
使用禁止の動向にある。この問題は、該溶媒が低沸点
(沸点40℃)である点にも起因し、塩化メチレンに代
わる非ハロゲン系の紡糸溶媒の出現が待たれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術に鑑み、非ハロゲン溶媒を用いたセルロースア
シレート溶液組成物から均質性に優れた丈夫な繊維を製
造することにある。
従来技術に鑑み、非ハロゲン溶媒を用いたセルロースア
シレート溶液組成物から均質性に優れた丈夫な繊維を製
造することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、1,3─ジオキソ
ランがセルロースアセテートの良溶媒であり、高濃度に
溶解しても溶液安定性に優れており、この溶液から容易
に乾式紡糸できることを見いだした。また、1,3─ジ
オキソランは水と任意の割合で混じるために湿式紡糸に
も適することも併せて見いだした。
を解決するために鋭意検討した結果、1,3─ジオキソ
ランがセルロースアセテートの良溶媒であり、高濃度に
溶解しても溶液安定性に優れており、この溶液から容易
に乾式紡糸できることを見いだした。また、1,3─ジ
オキソランは水と任意の割合で混じるために湿式紡糸に
も適することも併せて見いだした。
【0005】すなわち本発明は、1,3─ジオキソラン
を60重量%以上含有する溶媒20〜250重量部に対
して、10重量部のセルロースアシレートを溶解した溶
液をノズルから押出し、吐出した糸条を加熱して溶媒を
蒸発させるか、あるいは水溶液中に導入して凝固させる
ことを特徴とするセルロースアシレート繊維の製造法で
ある。
を60重量%以上含有する溶媒20〜250重量部に対
して、10重量部のセルロースアシレートを溶解した溶
液をノズルから押出し、吐出した糸条を加熱して溶媒を
蒸発させるか、あるいは水溶液中に導入して凝固させる
ことを特徴とするセルロースアシレート繊維の製造法で
ある。
【0006】本発明において用いられるセルロースアシ
レートは、セルロースの水酸基の一部ないしは全部がア
シル化されたものの総称である。ここで、アシル基とし
て好適に用いられる基は、アセチル基、プロピオニル
基、ブチロイル基等の脂肪族アシル基、シクロヘキサン
カルボニル基等の脂環族アシル基等が挙げられる。より
好適にはアシル基がアセチル基、プロピオニル基、ブチ
ロイル基に対応するセルロースアセテート、セルロース
プロピオネート、セルロースブチレートが挙げられ、最
も好適にはセルロースアセテートが挙げられる。また、
アシル基は単独でも二種以上でもよい。そのアシル化率
は、使用目的により選択すればよいが、一般には繰り返
し単位中平均2.0以上、好ましくは2.2以上のアシ
ルセルロースが用いられる。それ以下では水酸基の割合
が増すに従って、溶解性が低下するために好ましくな
い。但し、繰り返し単位中のアシル基により置き換えら
れる水酸基の数は3個であるために、アシル化率の上限
は3.0である。
レートは、セルロースの水酸基の一部ないしは全部がア
シル化されたものの総称である。ここで、アシル基とし
て好適に用いられる基は、アセチル基、プロピオニル
基、ブチロイル基等の脂肪族アシル基、シクロヘキサン
カルボニル基等の脂環族アシル基等が挙げられる。より
好適にはアシル基がアセチル基、プロピオニル基、ブチ
ロイル基に対応するセルロースアセテート、セルロース
プロピオネート、セルロースブチレートが挙げられ、最
も好適にはセルロースアセテートが挙げられる。また、
アシル基は単独でも二種以上でもよい。そのアシル化率
は、使用目的により選択すればよいが、一般には繰り返
し単位中平均2.0以上、好ましくは2.2以上のアシ
ルセルロースが用いられる。それ以下では水酸基の割合
が増すに従って、溶解性が低下するために好ましくな
い。但し、繰り返し単位中のアシル基により置き換えら
れる水酸基の数は3個であるために、アシル化率の上限
は3.0である。
【0007】本発明において用いられるアシルセルロー
スの分子量は、0.5g/dlの1,3−ジオキソラン
溶液を用いて25℃で測定したηsp/cの値が0.3〜
10.0dl・g、好ましくは0.5〜8.0dl/g
の範囲のものが用いられる。これ以上では溶解性が低下
するばかりか、たとえ溶解しても低濃度で高溶液粘度に
なるために紡糸の目的には好ましくない。
スの分子量は、0.5g/dlの1,3−ジオキソラン
溶液を用いて25℃で測定したηsp/cの値が0.3〜
10.0dl・g、好ましくは0.5〜8.0dl/g
の範囲のものが用いられる。これ以上では溶解性が低下
するばかりか、たとえ溶解しても低濃度で高溶液粘度に
なるために紡糸の目的には好ましくない。
【0008】本発明において用いられる溶媒は、60重
量%以上、好ましくは70重量%以上が1,3─ジオキ
ソランであり、1,3─ジオキソラン単独溶媒でもよ
い。使用し得る他の溶媒としては、特に限定はなく、効
果を勘案して用いればよい。ここでいう効果とは、溶解
性や安定性を犠牲にしない範囲で溶媒を混合することに
よる、例えば蒸発速度や紡糸原液の粘度調節効果、風合
の改善などである。これらの効果の度合により混合溶媒
の種類や添加量を決定すればよく、また混合する溶媒と
して1種または2種以上用いてもよい。好適に用いられ
る他の溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素
溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、
1,4─ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒、塩化メチレン、1,2─ジクロロエタン等のハ
ロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等のアルコール類、水等が挙げられる。
量%以上、好ましくは70重量%以上が1,3─ジオキ
ソランであり、1,3─ジオキソラン単独溶媒でもよ
い。使用し得る他の溶媒としては、特に限定はなく、効
果を勘案して用いればよい。ここでいう効果とは、溶解
性や安定性を犠牲にしない範囲で溶媒を混合することに
よる、例えば蒸発速度や紡糸原液の粘度調節効果、風合
の改善などである。これらの効果の度合により混合溶媒
の種類や添加量を決定すればよく、また混合する溶媒と
して1種または2種以上用いてもよい。好適に用いられ
る他の溶媒としては、トルエン、キシレン等の炭化水素
溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、
1,4─ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒、塩化メチレン、1,2─ジクロロエタン等のハ
ロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等のアルコール類、水等が挙げられる。
【0009】本発明の溶液組成物(紡糸原液)は、溶媒
20〜250重量部、好ましくは30〜200重量部に
対して、セルロースアシレート10重量部を含有する。
溶媒量がこれを越えると溶液の安定性は問題はないが、
セルロースアシレートの実行濃度が低いため好ましくな
いばかりか、溶液粘度が低いために連続糸が安定に得に
くく好ましくない。逆に溶媒量がこれ未満では溶液粘度
が高すぎて安定な流動性溶液が得にくく好ましくない。
20〜250重量部、好ましくは30〜200重量部に
対して、セルロースアシレート10重量部を含有する。
溶媒量がこれを越えると溶液の安定性は問題はないが、
セルロースアシレートの実行濃度が低いため好ましくな
いばかりか、溶液粘度が低いために連続糸が安定に得に
くく好ましくない。逆に溶媒量がこれ未満では溶液粘度
が高すぎて安定な流動性溶液が得にくく好ましくない。
【0010】一般に、均質な繊維を得る上で紡糸原液の
濃度は極めて重要な因子である。その粘度は樹脂濃度、
分子量および溶媒の種類に依存するが、本発明の溶液組
成物の粘度は、1.0x104〜5.0x105cps、
好ましくは3.0x104〜3.0x105cpsの範囲
である。それを越えると均一に吐出することが困難とな
り、それ未満では連続的に吐出することが困難になるた
めに好ましくない。
濃度は極めて重要な因子である。その粘度は樹脂濃度、
分子量および溶媒の種類に依存するが、本発明の溶液組
成物の粘度は、1.0x104〜5.0x105cps、
好ましくは3.0x104〜3.0x105cpsの範囲
である。それを越えると均一に吐出することが困難とな
り、それ未満では連続的に吐出することが困難になるた
めに好ましくない。
【0011】また、本発明においては必要に応じて染顔
料、艶消し剤、帯電防止剤、光劣化防止剤等の各種添加
剤を加えてもよい。
料、艶消し剤、帯電防止剤、光劣化防止剤等の各種添加
剤を加えてもよい。
【0012】本発明においてはジオキソランを主体とす
る溶媒にセルロースアシレートを溶解して得た紡糸原液
をノズルから押出し、吐出した糸条から溶媒を蒸発する
か、あるいは水溶液中に導入することにより凝固させる
ことにより紡糸する。前者は乾式紡糸とよび、後者は湿
式紡糸と呼ぶ。
る溶媒にセルロースアシレートを溶解して得た紡糸原液
をノズルから押出し、吐出した糸条から溶媒を蒸発する
か、あるいは水溶液中に導入することにより凝固させる
ことにより紡糸する。前者は乾式紡糸とよび、後者は湿
式紡糸と呼ぶ。
【0013】乾式紡糸においては、一般には紡糸原液を
計量ポンプで紡糸口へ供給し、紡糸筒内に吐出する。紡
糸筒内では、加熱空気の通風により溶媒が蒸発される。
通風方式は、(1)糸条の進行と同方向に流れる並流、
(2)糸条の進行と逆方向に流れる向流、(3)両者の
組合せ等が挙げられる。吐出ドープの温度は、一般に3
0〜70℃の範囲が用いられる。加熱空気温度は50〜
150℃、好ましくは70〜100℃の範囲が用いられ
る。また、加熱空気は紡糸筒内に大きな渦流を起こした
り、糸条を動揺させたりしないために、5m/秒以下、
好ましくは3m/秒以下の範囲が採用される。また、ド
ラフト、すなわち紡糸原液が口金を出てから巻き取られ
るまでの間に受ける伸張力の割合は、口金の孔の大きさ
と糸の断面積および原液濃度によってきまり、一般的に
は2.0〜4.0の範囲が用いられる。まき取り速度と
しては、通常、100〜1000m/分の紡糸速度が採
用される。
計量ポンプで紡糸口へ供給し、紡糸筒内に吐出する。紡
糸筒内では、加熱空気の通風により溶媒が蒸発される。
通風方式は、(1)糸条の進行と同方向に流れる並流、
(2)糸条の進行と逆方向に流れる向流、(3)両者の
組合せ等が挙げられる。吐出ドープの温度は、一般に3
0〜70℃の範囲が用いられる。加熱空気温度は50〜
150℃、好ましくは70〜100℃の範囲が用いられ
る。また、加熱空気は紡糸筒内に大きな渦流を起こした
り、糸条を動揺させたりしないために、5m/秒以下、
好ましくは3m/秒以下の範囲が採用される。また、ド
ラフト、すなわち紡糸原液が口金を出てから巻き取られ
るまでの間に受ける伸張力の割合は、口金の孔の大きさ
と糸の断面積および原液濃度によってきまり、一般的に
は2.0〜4.0の範囲が用いられる。まき取り速度と
しては、通常、100〜1000m/分の紡糸速度が採
用される。
【0014】一方、湿式紡糸においては、ノズルから吐
出した糸条は水溶液(凝固浴)中に導入することにより
凝固し、しかる後洗浄、乾燥することにより紡糸され
る。湿式紡糸の場合も必要に応じてドラフトをかける。
一般には0.5〜3.0、好ましくは0.6〜2.0の
範囲が採用される。凝固浴は一般には1,3─ジオキソ
ランを含む水溶液が用いられる。必要に応じて他の少量
の成分、例えばアルコール類当の有機物あるいは無機塩
類を添加してもよい。凝固浴組成としては、水の割合が
20〜90重量%、好ましくは水が40〜75重量%が
適用される。凝固浴の温度は一般には50℃以下、好ま
しくは40℃〜─10℃の範囲が採用される。紡糸され
た糸条は、次いで温水または熱水で洗浄される。かくし
て洗浄された糸条は、油剤を付与して乾燥される。乾燥
温度は通常80〜160℃が選ばれる。乾燥の雰囲気は
空気中でも窒素ガス等の不活性ガス中でも差し支えな
い。まき取り速度は通常5〜100m/分の紡糸速度が
採用される。
出した糸条は水溶液(凝固浴)中に導入することにより
凝固し、しかる後洗浄、乾燥することにより紡糸され
る。湿式紡糸の場合も必要に応じてドラフトをかける。
一般には0.5〜3.0、好ましくは0.6〜2.0の
範囲が採用される。凝固浴は一般には1,3─ジオキソ
ランを含む水溶液が用いられる。必要に応じて他の少量
の成分、例えばアルコール類当の有機物あるいは無機塩
類を添加してもよい。凝固浴組成としては、水の割合が
20〜90重量%、好ましくは水が40〜75重量%が
適用される。凝固浴の温度は一般には50℃以下、好ま
しくは40℃〜─10℃の範囲が採用される。紡糸され
た糸条は、次いで温水または熱水で洗浄される。かくし
て洗浄された糸条は、油剤を付与して乾燥される。乾燥
温度は通常80〜160℃が選ばれる。乾燥の雰囲気は
空気中でも窒素ガス等の不活性ガス中でも差し支えな
い。まき取り速度は通常5〜100m/分の紡糸速度が
採用される。
【0015】本発明は上記乾式紡糸と湿式紡糸の中間に
当たる半乾半湿紡糸も包含する。この方法は、一旦空気
中にドープを押しだして部分的に溶媒を蒸発乾燥した後
凝固液中に導入する方法である。
当たる半乾半湿紡糸も包含する。この方法は、一旦空気
中にドープを押しだして部分的に溶媒を蒸発乾燥した後
凝固液中に導入する方法である。
【0016】また、本発明においては紡糸後に延伸をす
ることにより、繊維の力学特性を向上させることが出来
る。しかしアシルセルロースは剛直な分子構造の高分子
であるために、延伸倍率は高々2倍程度が限界である。
ることにより、繊維の力学特性を向上させることが出来
る。しかしアシルセルロースは剛直な分子構造の高分子
であるために、延伸倍率は高々2倍程度が限界である。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、環境汚染を引き起こさ
ない非ハロゲン系溶媒であるジオキソランを主溶媒とし
て用いる高濃度溶液により、均質なセルロースアシレー
ト繊維を得ることが出来る。得られた繊維はフィラメン
ト、ステープルあるいはトウの形態で広く実用に供する
ことが出来る。
ない非ハロゲン系溶媒であるジオキソランを主溶媒とし
て用いる高濃度溶液により、均質なセルロースアシレー
ト繊維を得ることが出来る。得られた繊維はフィラメン
ト、ステープルあるいはトウの形態で広く実用に供する
ことが出来る。
【0018】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳述する。但
し、本発明はこれに限定されるものではない。
し、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】[実施例1]平均アセチル基導入率2.8
個/繰り返し単位、ηsp/c=5.0dl/gのセルロ
ースアセテート14.0重量部を1,3─ジオキソラン
86.0重量部に撹拌しながら溶解し、透明粘ちょうな
紡糸原液を得た。この粘度は30℃で、9.5x104
cpsであった。また、この紡糸原液は、1日放置して
も粘度変化、白化等が起きず安定であった。これらの紡
糸原液を用いて乾式紡糸装置にて孔径50μm、孔数5
0ケの紡糸ノズルから150d/50fの糸を得ること
を目標に紡出し、加熱して溶媒を除去して単繊維繊度
3.12dの繊維を得た。吐出ドープ温度は60℃、加
熱空気温度は90℃で行った。この繊維の強度は1.3
g/dであり、伸度は28%であった。
個/繰り返し単位、ηsp/c=5.0dl/gのセルロ
ースアセテート14.0重量部を1,3─ジオキソラン
86.0重量部に撹拌しながら溶解し、透明粘ちょうな
紡糸原液を得た。この粘度は30℃で、9.5x104
cpsであった。また、この紡糸原液は、1日放置して
も粘度変化、白化等が起きず安定であった。これらの紡
糸原液を用いて乾式紡糸装置にて孔径50μm、孔数5
0ケの紡糸ノズルから150d/50fの糸を得ること
を目標に紡出し、加熱して溶媒を除去して単繊維繊度
3.12dの繊維を得た。吐出ドープ温度は60℃、加
熱空気温度は90℃で行った。この繊維の強度は1.3
g/dであり、伸度は28%であった。
【0020】[実施例2]平均アセチル基導入率2.4
個/繰り返し単位、ηsp/c=3.8dl/gのセルロ
ースアセテート14.0重量部を1,3−ジオキソラン
86.0重量部に撹拌しながら溶解し、透明粘ちょうな
紡糸原液を得た。この粘度は30℃で、6.6x104
cpsであった。また、この紡糸原液は、1日放置して
も粘度変化や白化は認められずきわめて安定であった。
これらの紡糸原液を用いて実施例1に準拠して紡糸し、
加熱して溶媒を除去して単繊維繊度2.90dの繊維を
得た。この繊維の強度は1.4g/dであり、伸度は3
5%であった。
個/繰り返し単位、ηsp/c=3.8dl/gのセルロ
ースアセテート14.0重量部を1,3−ジオキソラン
86.0重量部に撹拌しながら溶解し、透明粘ちょうな
紡糸原液を得た。この粘度は30℃で、6.6x104
cpsであった。また、この紡糸原液は、1日放置して
も粘度変化や白化は認められずきわめて安定であった。
これらの紡糸原液を用いて実施例1に準拠して紡糸し、
加熱して溶媒を除去して単繊維繊度2.90dの繊維を
得た。この繊維の強度は1.4g/dであり、伸度は3
5%であった。
【0021】[実施例3〜4]1,3−ジオキソランの
混合溶媒について、紡糸原液を調製して、実施例1の方
法に準拠して紡糸を行った。結果を表1に示す。いずれ
も安定な紡糸原液が得られ、また丈夫で均質な繊維が得
られた。
混合溶媒について、紡糸原液を調製して、実施例1の方
法に準拠して紡糸を行った。結果を表1に示す。いずれ
も安定な紡糸原液が得られ、また丈夫で均質な繊維が得
られた。
【0022】
【表1】
【0023】[実施例5]実施例1のセルロースアセテ
ートの代わりに、セルロースプロピオネート(導入率
2.8個/繰り返し単位、ηsp/c=2.9dl/g)
を用いて20重量%溶液を得た。この溶液から実施例1
の方法に準拠して強度1.1g/d、伸度40%の繊維
を得た。
ートの代わりに、セルロースプロピオネート(導入率
2.8個/繰り返し単位、ηsp/c=2.9dl/g)
を用いて20重量%溶液を得た。この溶液から実施例1
の方法に準拠して強度1.1g/d、伸度40%の繊維
を得た。
【0024】[実施例6]実施例1の紡糸原液を孔径
0.05mmφ、孔数200の紡糸ノズルからジオキソ
ラン30重量%水溶液中に吐出し、凝固させたのち引き
取った。凝固浴の温度は0℃に保った。引続き90℃の
熱水で洗浄して、油剤を付与した後130℃で乾燥する
ことにより単繊維繊度2.32dの繊維を得た。この繊
維強度は1.39g/d、伸度は26%であった。
0.05mmφ、孔数200の紡糸ノズルからジオキソ
ラン30重量%水溶液中に吐出し、凝固させたのち引き
取った。凝固浴の温度は0℃に保った。引続き90℃の
熱水で洗浄して、油剤を付与した後130℃で乾燥する
ことにより単繊維繊度2.32dの繊維を得た。この繊
維強度は1.39g/d、伸度は26%であった。
【0025】[実施例7]実施例2の紡糸原液を孔径
0.05mmφ、孔数200の紡糸ノズルからジオキソ
ラン30重量%水溶液に吐出し、凝固させたのち引き取
った。凝固浴の温は0℃に保った。引続き90℃の熱水
で洗浄して、油剤を付与した後130℃で乾燥すること
により単繊維繊度2.25dの繊維を得た。この繊維強
度は1.35g/d、伸度は29%であった。
0.05mmφ、孔数200の紡糸ノズルからジオキソ
ラン30重量%水溶液に吐出し、凝固させたのち引き取
った。凝固浴の温は0℃に保った。引続き90℃の熱水
で洗浄して、油剤を付与した後130℃で乾燥すること
により単繊維繊度2.25dの繊維を得た。この繊維強
度は1.35g/d、伸度は29%であった。
Claims (3)
- 【請求項1】 1,3─ジオキソランを60重量%以上
含有する溶媒20〜250重量部に対して10重量部の
セルロースアシレートを溶解した溶液をノズルから押出
し、吐出した糸条を加熱して溶媒を蒸発させるか、ある
いは1,3−ジオキソランを含む水溶液中に導入して凝
固させることを特徴とするセルロースアシレート繊維の
製造法。 - 【請求項2】 セルロースアシレートのアシル基が、繰
り返し単位中平均2〜3個含まれることを特徴とする請
求項1記載のセルロースアシレート繊維の製造法。 - 【請求項3】セルロースアシレートのアシル基がアセチ
ル基であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
のセルロースアシレート繊維の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP311994A JPH07207519A (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | セルロースアシレート繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP311994A JPH07207519A (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | セルロースアシレート繊維の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07207519A true JPH07207519A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11548478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP311994A Pending JPH07207519A (ja) | 1994-01-17 | 1994-01-17 | セルロースアシレート繊維の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07207519A (ja) |
-
1994
- 1994-01-17 JP JP311994A patent/JPH07207519A/ja active Pending
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