JPH07205772A - 四輪式農作業車の旋回構造 - Google Patents

四輪式農作業車の旋回構造

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JPH07205772A
JPH07205772A JP182294A JP182294A JPH07205772A JP H07205772 A JPH07205772 A JP H07205772A JP 182294 A JP182294 A JP 182294A JP 182294 A JP182294 A JP 182294A JP H07205772 A JPH07205772 A JP H07205772A
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Akifumi Nishino
顕史 西野
Seiichi Ikegami
誠一 池上
Toshiaki Kagawa
敏昭 加川
Hitoshi Aoyama
斉 青山
Hajime Nakamura
肇 中村
Sadaji Yoshida
貞治 吉田
Katsumi Yanagihara
克己 柳原
Kenzo Ushiro
健蔵 後
Kuninosuke Iwata
州之助 岩田
Satoshi Fujita
悟司 藤田
Toshiyuki Hamamoto
敏幸 浜本
Ryuji Kitagawa
隆二 北川
Shigeo Shiyouen
茂夫 正円
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パンタグラフ型式のジャッキアップ機構を備
えて、機体を持ち上げた状態でその場で旋回できるよう
に構成した四輪式農作業車の旋回構造において、地面に
対して機体を傾かないように平行に確実に保持した状態
で、機体を持ち上げ操作できるように構成する。 【構成】 機体下部における機体重心の近傍部分に支持
された支持座4に、上下揺動自在な前第1及び後第1リ
ンク5,7を備え、前第1及び後第1リンク5,7の先
端に上下揺動自在に前第2及び後第2リンク6,8を備
えて、前第2及び後第2リンク6,8の両先端に亘って
接地部12を連結する。そして。支持座4に対する前第
1及び後第1リンク5,7の揺動角度を決定する第1ギ
ヤ機構5a,7a,17,18、並びに、接地部12に
対する前第2及び後第2リンク6,8の揺動角度を決定
する第2ギヤ機構6a,8a,19,20を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農用トラクタや乗用型
田植機等の四輪式農作業車における旋回構造に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪式農作業車の一例である農用トラク
タでは、前輪の操向操作により機体を旋回させている
が、さらに小さな旋回半径で旋回できるようにした構成
の一例が実開昭57‐191660号公報に開示されて
いる。この構成では、機体下部における機体重心の近傍
部分の縦軸芯(前記公報の第2図中の2)周りに、支持
座(前記公報の第1図及び第2図中の3)を回転自在に
支持しており、この支持座に前第1及び後第1リンク
(前記公報の第2図中の16)を上下揺動自在に支持
し、前第1及び後第1リンクの先端に前第2及び後第2
リンク(前記公報の第2図中の18)を上下揺動自在に
連結している。そして、前第2及び後第2リンクの先端
に接地部(前記公報の第1図及び第2図中の4)を枢支
連結しており、前第1及び前第2リンクの連結点と後第
1及び後第2リンクの連結点とに亘って、複動型の油圧
シリンダ(前記公報の第2図中の22a,22b)を連
結している。
【0003】これにより、機体を停止させた状態で油圧
シリンダを収縮操作して接地部を下降操作することによ
り、機体全体をその場で地面から持ち上げることができ
るのであり、接地部及び支持座に対して機体を旋回させ
ることにより、支持座を中心として機体をその場で旋回
させることができる。これにより、前輪の操向操作だけ
では旋回できないような狭い場所でも、機体を無理なく
旋回させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の構成では、支持
座に前第1及び後第1リンク(前記公報の第2図中の1
6)が自由揺動自在に連結され、接地部に対して前第2
及び後第2リンク(前記公報の第2図中の18)が自由
揺動自在に連結されている。これにより、機械的なガタ
等によって、支持座に対する前第1及び後第1リンクの
両揺動角度が異なったり、接地部に対する前第2及び後
第2リンクの両揺動角度が異なったりする場合が生じ
る。従って、接地部を下降操作しながら機体を持ち上げ
ていく途中において、接地部に対し支持座が平行ではな
く傾いて、機体も接地部に対して傾きながら持ち上げら
れる状態になることがあり、改善の余地がある。本発明
は、前述のように機体を持ち上げて旋回させることので
きる四輪式農作業車の旋回構造において、接地部に対し
機体を平行に支持した状態で持ち上げることができるよ
うに構成することを第1目的としている。
【0005】前述のようにして機体を持ち上げる場合に
持ち上げ高さを大きく設定したり、持ち上げ時の機体の
安定性を増したりする為には、前第1リンク等の各リン
クを長くしたり、前第1及び後第1リンクの間隔を大き
く設定したり、大きな伸縮長を持つ油圧シリンダを装備
したり、接地部の接地面積を大きくしたり等のように持
ち上げ構造を全体的に大型化する必要がある。この場
合、前述の構成では接地部を下降操作して機体を持ち上
げた場合、支持座及び前第1リンク等は回転せずに、こ
れらの周囲を機体や後輪等が旋回することになる。従っ
て、このような旋回時に後輪等の旋回軌跡内に、前第1
リンク等が位置するように設定しなければならないの
で、持ち上げ構造を全体的に大型化するには限界があ
る。本発明は、前述のように機体を持ち上げて旋回させ
ることのできる四輪式農作業車の旋回構造において、持
ち上げ構造ができるだけ後輪の旋回軌跡等の規制を受け
難いものとなるように構成することを第2目的としてい
る。
【0006】前述の構成では、接地部を下降操作し機体
を持ち上げて旋回を行う場合、油圧シリンダが旋回する
後輪の邪魔にならないように、前第1及び後第1リンク
の内側に油圧シリンダを配置している。従って、大きな
伸縮長を持つ油圧シリンダを取り付けるには限界のある
構造となっている為、改善の余地がある。本発明は、前
述のように機体を持ち上げて旋回させることのできる四
輪式農作業車の旋回構造において、大きな伸縮長を持つ
油圧シリンダも容易に装備できるように構成することを
第3目的としている。
【0007】前述の構成では、接地部を下降操作し機体
を持ち上げて旋回を行う場合、機体を持ち上げてから作
業者が機体を手で押して旋回させなければならないの
で、操作性の面で改善の余地がある。本発明は、前述の
ように機体を持ち上げて旋回させることのできる四輪式
農作業車の旋回構造において、機体の旋回操作が楽に行
えるように構成することを第4目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は以上のよ
うな四輪式農作業車の旋回構造において、次のように構
成することにある。つまり、 〔1〕機体下部における機体重心の近傍部分に支持され
た支持座に、支持座の前部の横軸芯周りに上下揺動自在
で機体前方の斜め下方に延出される前第1リンクと、支
持座の後部の横軸芯周りに上下揺動自在で機体後方の斜
め下方に延出される後第1リンクとを備え、前第1リン
クの先端に上下揺動自在に支持されて機体後方の斜め下
方に延出される前第2リンクと、後第1リンクの先端に
上下揺動自在に支持されて機体前方の斜め下方に延出さ
れる後第2リンクと、前第2及び後第2リンクの両先端
に亘って枢支連結される接地部とを備えると共に、前第
1及び後第1リンク、並びに前第2及び後第2リンクを
揺動操作して接地部を機体に対し昇降操作するアクチュ
エータと、前第1及び後第1リンクにおける支持座への
両取付部分に亘って、前第1及び後第1リンクにおける
一方の揺動動作を他方に伝達して、支持座に対する前第
1及び後第1リンクの揺動角度を同一に保持する第1ギ
ヤ機構と、前第2及び後第2リンクにおける接地部への
両取付部分に亘って、前第2及び後第2リンクにおける
一方の揺動動作を他方に伝達して、接地部に対する前第
2及び後第2リンクの揺動角度を同一に保持する第2ギ
ヤ機構とを備え、機体下部に対して支持座を縦軸芯周り
に回転自在に、又は、前第2及び後第2リンクの先端に
対して、接地部の接地面を縦軸芯周りに回転自在に支持
してある。
【0009】〔2〕前項〔1〕の構成において、機体下
部に対して支持座を回転不能に固定し、前第2及び後第
2リンクの先端に対して接地部の接地面を縦軸芯周りに
回転自在に支持してある。
【0010】〔3〕前項〔2〕の構成において、アクチ
ュエータが複動型の油圧シリンダであり、前第1リンク
と前第2リンクとの連結点又は後第1リンクと後第2リ
ンクとの連結点のうちの一方の連結点に、油圧シリンダ
のピストンの先端を枢支連結し、他方の連結点に油圧シ
リンダのシリンダケースにおけるピストン側の端部を枢
支連結すると共に、油圧シリンダのシリンダケースを、
左右の前輪の間又は左右の後輪の間に配置してある。
【0011】〔4〕前項〔3〕の構成において、操縦ハ
ンドルの操作に基づいて操縦ハンドルの操作方向に左右
の前輪を操向操作する油圧式のパワーステアリング機構
を備え、前第2及び後第2リンクの先端に対して接地部
の接地面を縦軸芯周りに回転駆動する油圧モータと、パ
ワーステアリング機構に作動油を給排操作する油圧ポン
プから作動油を並列的に分岐させて油圧モータに供給す
る作動油供給系とを備えると共に、接地面に対して機体
が操縦ハンドルの操作方向に旋回するように、油圧ポン
プからの作動油の給排方向を切換操作して油圧モータを
作動させる切換弁を、作動油供給系に備えてある。
【0012】
【作用】
〔I〕前項〔1〕のように構成すると例えば図1及び図
2に示すように、機体を旋回させる際には、アクチュエ
ータ10により前第1及び後第1リンク5,7、前第2
及び後第2リンク6,8を下方に揺動させ、接地部12
を下降操作していく。そして、接地面14が地面Gに達
してからもアクチュエータ10を作動させていくことに
より、機体を地面Gから持ち上げていくことができる。
【0013】この場合、例えば図4に示す第1ギヤ機構
5a,7a,17,18のギヤ咬合作用により、前第1
及び後第1リンク5,7における一方の揺動動作が他方
に伝達され、前第1及び後第1リンク5,7が互いに揺
動動作を規制し合う状態となって、支持座4に対する前
第1及び後第1リンク5,7の揺動角度が同一に保持さ
れる。又、第2ギヤ機構6a,8a,19,20のギヤ
咬合作用により、前第2及び後第2リンク6,8におけ
る一方の揺動動作が他方に伝達され、前第2及び後第2
リンク6,8が互いに揺動動作を規制し合う状態となっ
て、接地部12に対する前第2及び後第2リンク6,8
の揺動角度が同一に保持される。
【0014】これによって、前第1及び後第1リンク
5,7、前第2及び後第2リンク6,8、支持座4、接
地部12及び接地面14が、常に図4の紙面で左右対称
な状態で、つまり、支持座4(機体)に対して平行に保
持された状態で接地面14が下降操作され、機体が持ち
上げられていく。そして、機体を持ち上げた状態におい
て支持座4に対して機体を、又は、接地面14に対して
接地部12、接地部12より上の構造及び機体を旋回さ
せるのである。
【0015】〔II〕前項〔2〕のように構成すると、
前項〔I〕に記載の作用に加えて以下のような作用も備
えている。例えば図2に示すように機体を持ち上げた場
合、接地面14に対して接地部12や、接地部12より
上の前第1リンク5等及び機体が一体で旋回することに
なる。
【0016】このように接地面14以外の部分が機体と
一緒に旋回すると、旋回時における後輪2等の旋回軌跡
に、前第1リンク5等が制約を受けることはない。従っ
て、接地部12を昇降させる際に、前第1リンク5等の
各部が機体側に接触しない範囲において、前第1リンク
5等の各リンクを長くしたり、前第1及び後第1リンク
5,7の間隔を大きく設定したり、大きな作動量を持つ
アクチュエータ10を装備したり、接地面14の接地面
積を大きくしたり等のように、持ち上げ構造を全体的に
大型化することができる。
【0017】〔III〕前項〔3〕のように構成する
と、前項〔I〕〔II〕に記載の作用に加えて以下のよ
うな作用も備えている。例えば図4,3,2に示すよう
に、油圧シリンダ10のシリンダケース10bを、前第
1リンク5等の外側に出すと、前第1及び前第2リンク
5,6の連結点と後第1及び後第2リンク7,8の連結
点との間の空間を、油圧シリンダ10のピストン10a
のストロークの為だけに使用することができる。従っ
て、大きな伸縮量を持つ油圧シリンダ10でも支障なく
取り付けることができる。
【0018】この場合、前第1リンク5等から外側に出
るシリンダケース10bを左右の後輪2の間、又は左右
の前輪1の間に配置しておけば、このシリンダケース1
0bが機体の外周部から外側に出るようなことはなく、
シリンダケース10bが他の物に接触するようなことが
ない。又、接地部12を下降操作して機体を旋回させる
場合、油圧シリンダ10(シリンダケース10b)と一
緒に機体が旋回するので、シリンダケース10bが後輪
2や前輪1に接触するようなこともない。
【0019】〔IV〕前項〔4〕のように構成すると、
前項〔I〕〔II〕〔III〕に記載の作用に加えて以
下のような作用も備えている。例えば図2に示すように
接地部12を下降操作して機体を地面Gから持ち上げた
場合、操縦部3に着座する作業者は操縦ハンドル21を
旋回したい方向に操作してやればよい。これにより、前
輪1のパワーステアリング機構用の油圧ポンプからの作
動油が油圧モータ15に供給され、接地面14に対して
接地部12が回転操作されて、機体が操縦ハンドル21
の操作方向に旋回していく。
【0020】これにより、機体を持ち上げてから作業者
が機体を手で押して旋回させるようなことを行う必要は
ない。この場合、本来の機体の操向操作用の操縦ハンド
ル21の操作によって、機体を接地面14に対して旋回
させることができるので、作業者にとって旋回操作に違
和感がない。そして、従来から備えている前輪1用のパ
ワーステアリング機構の油圧ポンプを旋回操作用に利用
しているので、旋回操作用の油圧回路構成等も簡素なも
のに構成することができる。
【0021】
【発明の効果】請求項1のように構成すると、接地部を
下降操作しながら機体を持ち上げていく途中において、
ギヤ咬合作用により接地部に対し支持座及び機体を平行
な姿勢に保持した状態で持ち上げることができるように
なり、機体の持ち上げ操作時における安定性を向上させ
ることができた。
【0022】請求項2のように構成すると前述の請求項
1の効果に加えて、前第1リンク等の各リンクを長くし
たり、前第1及び後第1リンクの間隔を大きく設定した
りして、持ち上げ構造を全体的に大型化することが可能
になるので、機体の持ち上げ操作時における安定性をさ
らに向上させることができると共に、機体の持ち上げ高
さも容易に大きなものに設定できる。
【0023】請求項3のように構成すると前述の請求項
1及び2の効果に加えて、大きな伸縮長を持つ油圧シリ
ンダを支障なく取り付けることができるので、機体の持
ち上げ高さをさらに大きなものに設定できるようにな
り、機体の旋回性能を向上させることができる。
【0024】請求項4のように構成すると前述の請求項
1,2,3の効果に加えて、接地部を下降操作し機体を
持ち上げて旋回を行う場合、機体を持ち上げてから作業
者が機体を手で押して旋回させるようなことを行わなく
ても、操縦ハンドルの操作によって機体を容易に旋回さ
せることができるので、機体の旋回操作の操作性が良い
ものとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1に示すように、左右に操向操作自在な左右一
対の前輪1及び左右一対の後輪2を備え、機体の中央に
操縦部3を備えて四輪式農作業車の一例である農用トラ
クタを構成している。
【0026】次に、機体の持ち上げ構造について説明す
る。図1,4,5に示すように、操縦部3の下側におけ
る機体重心上の位置に支持座4が、前輪1及び後輪2の
接地面と平行な状態で固定されており、支持座4の前部
の横軸芯P1周りに上下揺動自在で、機体前方の斜め下
方に延出される左右一対の前第1リンク5、支持座4の
後部の横軸芯P4周りに上下揺動自在で、機体後方の斜
め下方に延出される左右一対の後第1リンク7が備えら
れている。左右の前第1リンク5の先端に亘り横軸芯P
3周りに、第1パイプ9が回転自在に架設されており、
第1パイプ9の横軸芯P3周りに上下揺動自在で機体後
方の斜め下方に延出される左右一対の前第2リンク6が
備えられている。
【0027】複動型の油圧シリンダ10(アクチュエー
タに相当)のシリンダケース10bにおけるピストン1
0a側の端部に、左右一対の第2パイプ11が固定され
て、第2パイプ11の横軸芯P6周りに回転自在に、左
右の後第1リンク7の先端が連結されており、ピストン
10aの先端が第1パイプ9に連結されている。左右の
第2パイプ11に一対のガイドロッド16が固定されて
おり、第1パイプ9の貫通孔(図示せず)にスライド自
在にガイドロッド16が挿入されている。第2パイプ1
1の横軸芯P6周りに上下揺動自在で、機体前方の斜め
下方に延出される左右一対の後第2リンク8が備えられ
ており、左右の前第2リンク6及び左右の後第2リンク
8の両先端(横軸芯P2,P5)に亘って、接地部12
が枢支連結されている。
【0028】図4及び図5に示すように、一方の前第1
及び後第1リンク5,7の基部にギヤ5a,7a(第1
ギヤ機構に相当)が形成されて、前第1及び後第1リン
ク5,7の間の支持座4の部分に、一対のギヤ17,1
8(第1ギヤ機構に相当)が配置されており、ギヤ5a
とギヤ17、ギヤ17とギヤ18、ギヤ18とギヤ7a
が互いに咬合している。そして、一方の前第2及び後第
2リンク6,8の基部にギヤ6a,8a(第2ギヤ機構
に相当)が形成されて、前第2及び後第2リンク6,8
の間の接地部12の部分に、一対のギヤ19,20(第
2ギヤ機構に相当)が配置されており、ギヤ6aとギヤ
19、ギヤ19とギヤ20、ギヤ20とギヤ8aが互い
に咬合している。
【0029】図6及び図4に示すように、接地部12の
下部に大径のリング状のボールベアリング13を介して
接地板14(接地面に相当)が取り付けられており、接
地部12の縦軸芯P7周りに接地板14が回転自在に支
持されている。ボールベアリング13の外周にリングギ
ヤ13aが形成されて、ギヤ19,20とは反対側の接
地部12の部分に油圧モータ15が固定され、油圧モー
タ15のピニオンギヤ15aがリングギヤ13aに咬合
している。
【0030】図7及び図1に示すように、操縦部3の操
縦ハンドル21の操作に基づいて、操縦ハンドル21の
操作方向に左右の前輪1を操向操作する油圧式のパワー
ステアリング機構22を備えている。パワーステアリン
グ機構22に作動油を供給する油圧ポンプ23から油路
24(作動油供給系に相当)が並列的に分岐されて、接
地部12の油圧モータ15に接続されている。油圧モー
タ15の旋回方向の選択切換及び停止を行う切換弁25
が油路24に備えられており、前輪1の操向操作用のド
ラッグリンク27に接続されるパワーステアリング機構
22のピットマンアーム22aと、切換弁25とが連係
機構26を介して連係されている。この場合、操縦ハン
ドル21を直進位置に操作していると、切換弁25が中
立停止位置に操作されて油圧モータ15は停止してい
る。操縦ハンドル21を直進位置から設定角度以上に右
又は左に操作すると、切換弁25も右旋回側又は左旋回
側に切換操作される。そして、操縦ハンドル21の設定
角度以上の操作は、連係機構26の融通構造(図示せ
ず)によって吸収される。
【0031】次に、以上のような持ち上げ構造による操
作の流れについて説明する。図1及び図3に示すよう
に、通常の走行時においては油圧シリンダ10を伸長さ
せ、前第1及び後第1リンク5,7等を上方に揺動させ
て、接地部12及び接地板14を地面Gから上昇操作し
ておく。この状態において、左右の後第1リンク7及び
後第2リンク8、油圧シリンダ10のシリンダケース1
0bが左右の後輪2の間に入り込んでおり、通常の走行
中において、左右の後第1リンク7やシリンダケース1
0b等が機体の外周部から外側に出るようなことはな
く、これらが畦等に接触するようなことがない。
【0032】畦際等において機体をその場で旋回させる
場合には機体を一度停止させて、油圧シリンダ10を収
縮操作し前第1及び後第1リンク5,7等を下方に揺動
させて、接地部12及び接地板14を下降操作してい
く。そして、接地板14が地面Gに達してからも油圧シ
リンダ10を収縮操作していくことにより、図2に示す
ように機体を地面Gから機体を持ち上げることができ
る。
【0033】この場合、図4に示すギヤ17,18のギ
ヤ咬合作用により、前第1及び後第1リンク5,7にお
ける一方の揺動動作が他方に伝達され、前第1及び後第
1リンク5,7が互いに揺動動作を規制し合う状態とな
って、支持座4に対する前第1及び後第1リンク5,7
の揺動角度が同一に保持される。そして、ギヤ19,2
0のギヤ咬合作用により、前第2及び後第2リンク6,
8における一方の揺動動作が他方に伝達され、前第2及
び後第2リンク6,8が互いに揺動動作を規制し合う状
態となって、接地部12に対する前第2及び後第2リン
ク6,8の揺動角度が同一に保持される。これによっ
て、前第1及び後第1リンク5,7、前第2及び後第2
リンク6,8、支持座4、接地部12及び接地板14
が、常に図4の紙面で左右対称な状態で、つまり、支持
部4(機体)に対して平行に保持された状態で接地部1
2が下降操作され、機体が持ち上げられていく。
【0034】以上のようにして地面Gから機体を持ち上
げると、その位置で油圧シリンダ10を停止させる。こ
の後、操縦部3に着座する作業者は操縦ハンドル21を
旋回したい方向に操作する。例えば操縦ハンドル21を
右に操作すると、図7に示す切換弁25が切換操作され
て、油圧ポンプ23からの作動油が油圧モータ15に供
給されて油圧モータ15が作動し、機体が右に旋回して
いく。この場合、接地板14に対して接地部12が右に
回転していくのであり、接地部12や、前第1及び後第
1リンク5,7、油圧シリンダ10等と一緒に機体が右
に旋回していく。そして、操縦ハンドル21を右に操作
している限り、機体は右に旋回し続ける。
【0035】機体を所望の向きにまで旋回させると、操
縦ハンドル21を直進位置に戻し操作すれば、切換弁2
5も中立停止位置に戻し操作されて機体の旋回が停止す
る。そして、油圧シリンダ10を伸長操作して機体を地
面Gまで下降させ、図1に示すように接地部12及び接
地板14を地面Gから持ち上げて、通常の走行状態に入
る。
【0036】〔別実施例〕図1に示す構成において、油
圧シリンダ10の向きを前後逆に設定して、シリンダケ
ース10bが左右の前輪1の間に入り込むように設定し
てもよい。図1に示す構成において接地部12に接地板
14を回転不能に固定し、支持座4を機体に対して回転
自在に連結して、機体の旋回用の油圧モータ15を支持
座4に設けてもよい。この場合、油圧シリンダ10にお
けるピストン10aの先端を図5に示す第1パイプ9に
連結し、シリンダケース10bのピストン10aとは反
対側の端部に第2パイプ11を連結すればよい。
【0037】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】接地部を機体まで上昇させた状態における持ち
上げ構造及び農用トラクタの全体側面図
【図2】接地部を下降操作して機体を地面から持ち上げ
た状態を示す農用トラクタの全体側面図
【図3】持ち上げ構造の配置状態を示す平面図
【図4】持ち上げ構造を図1及び図2とは逆方向から見
た側面図
【図5】持ち上げ構造における油圧シリンダ及び接地部
付近の平面図
【図6】持ち上げ構造における接地部及び油圧モータ付
近の縦断背面図
【図7】持ち上げ構造における油圧モータの油圧回路の
概略図
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 4 支持座 5 前第1リンク 5a,7a,17,18 第1ギヤ機構 6 前第2リンク 6a,8a,19,20 第2ギヤ機構 7 後第1リンク 8 後第2リンク 10 アクチュエータ(油圧シリン
ダ) 10a 油圧シリンダのピストン 10b 油圧シリンダのシリンダケー
ス 12 接地部 14 接地面 15 油圧モータ 21 操縦ハンドル 22 パワーステアリング機構 23 油圧ポンプ 24 作動油供給系 25 切換弁 P1,P4 横軸芯 P7 縦軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青山 斉 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 中村 肇 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 吉田 貞治 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 柳原 克己 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 後 健蔵 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 岩田 州之助 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 藤田 悟司 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 浜本 敏幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 北川 隆二 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 正円 茂夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体下部における機体重心の近傍部分に
    支持された支持座(4)に、前記支持座(4)の前部の
    横軸芯(P1)周りに上下揺動自在で機体前方の斜め下
    方に延出される前第1リンク(5)と、前記支持座
    (4)の後部の横軸芯(P4)周りに上下揺動自在で機
    体後方の斜め下方に延出される後第1リンク(7)とを
    備え、 前記前第1リンク(5)の先端に上下揺動自在に支持さ
    れて機体後方の斜め下方に延出される前第2リンク
    (6)と、前記後第1リンク(7)の先端に上下揺動自
    在に支持されて機体前方の斜め下方に延出される後第2
    リンク(8)と、前記前第2及び後第2リンク(6),
    (8)の両先端に亘って枢支連結される接地部(12)
    とを備えると共に、 前記前第1及び後第1リンク(5),(7)、並びに前
    第2及び後第2リンク(6),(8)を揺動操作して前
    記接地部(12)を機体に対し昇降操作するアクチュエ
    ータ(10)と、 前記前第1及び後第1リンク(5),(7)における前
    記支持座(4)への両取付部分に亘って、前記前第1及
    び後第1リンク(5),(7)における一方の揺動動作
    を他方に伝達して、前記支持座(4)に対する前記前第
    1及び後第1リンク(5),(7)の揺動角度を同一に
    保持する第1ギヤ機構(5a),(7a),(17),
    (18)と、 前記前第2及び後第2リンク(6),(8)における前
    記接地部(12)への両取付部分に亘って、前記前第2
    及び後第2リンク(6),(8)における一方の揺動動
    作を他方に伝達して、前記接地部(12)に対する前記
    前第2及び後第2リンク(6),(8)の揺動角度を同
    一に保持する第2ギヤ機構(6a),(8a),(1
    9),(20)とを備え、 機体下部に対して前記支持座(4)を縦軸芯周りに回転
    自在に、又は、前記前第2及び後第2リンク(6),
    (8)の先端に対して、前記接地部(12)の接地面
    (14)を縦軸芯(P7)周りに回転自在に支持してあ
    る四輪式農作業車の旋回構造。
  2. 【請求項2】 機体下部に対して前記支持座(4)を回
    転不能に固定し、前記前第2及び後第2リンク(6),
    (8)の先端に対して前記接地部(12)の接地面(1
    4)を縦軸芯(P7)周りに回転自在に支持してある請
    求項1記載の四輪式農作業車の旋回構造。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ(10)が複動型の
    油圧シリンダ(10)であり、前記前第1リンク(5)
    と前第2リンク(6)との連結点又は前記後第1リンク
    (7)と後第2リンク(8)との連結点のうちの一方の
    連結点に、前記油圧シリンダ(10)のピストン(10
    a)の先端を枢支連結し、他方の連結点に前記油圧シリ
    ンダ(10)のシリンダケース(10b)におけるピス
    トン(10a)側の端部を枢支連結すると共に、 前記油圧シリンダ(10)のシリンダケース(10b)
    を、左右の前輪(1)の間又は左右の後輪(2)の間に
    配置してある請求項2記載の四輪式農作業車の旋回構
    造。
  4. 【請求項4】 操縦ハンドル(21)の操作に基づい
    て、前記操縦ハンドル(21)の操作方向に前記左右の
    前輪(1)を操向操作する油圧式のパワーステアリング
    機構(22)を備え、 前記前第2及び後第2リンク(6),(8)の先端に対
    して前記接地部(12)の接地面(14)を縦軸芯(P
    7)周りに回転駆動する油圧モータ(15)と、前記パ
    ワーステアリング機構(22)に作動油を給排操作する
    油圧ポンプ(23)から作動油を並列的に分岐させて前
    記油圧モータ(15)に供給する作動油供給系(24)
    とを備えると共に、 前記接地面(14)に対して機体が前記操縦ハンドル
    (21)の操作方向に旋回するように、前記油圧ポンプ
    (23)からの作動油の給排方向を切換操作して前記油
    圧モータ(15)を作動させる切換弁(25)を、前記
    作動油供給系(24)に備えてある請求項3記載の四輪
    式農作業車の旋回構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002004270A1 (en) * 2000-05-29 2002-01-17 Park Soo Jin Jacscrew
JP2008013937A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Max Co Ltd 柱間拡開装置
CN101817486A (zh) * 2010-03-04 2010-09-01 熊宁 汽车侧向停车入位装置
WO2018054213A1 (zh) * 2016-09-21 2018-03-29 康立鸿 一种汽车以及使汽车原地转向、横移、调头的方法

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