JPH0720370B2 - 電力変換器の制御回路 - Google Patents

電力変換器の制御回路

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JPH0720370B2
JPH0720370B2 JP14772588A JP14772588A JPH0720370B2 JP H0720370 B2 JPH0720370 B2 JP H0720370B2 JP 14772588 A JP14772588 A JP 14772588A JP 14772588 A JP14772588 A JP 14772588A JP H0720370 B2 JPH0720370 B2 JP H0720370B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は交流電圧を直流電圧に変換する電力変換器に関
し、更に詳述すれば運転動作範囲が広い電力変換器の制
御回路を提案するものである。
〔従来の技術〕
第7図は例えば昭和60年電気学会全国大会講演論文集64
3頁及び644頁に「PWMコンバータの制御特性検討」とし
て記載された従来のPWMコンバータの制御回路のブロッ
ク図であり、本発明の制御回路と対比し易くすべく書き
改めてある。
交流電源1がリアクトル2を介して交流電圧を直流電圧
に変換するコンバータ部3の交流側と接続されており、
その直流側はコンデンサ4及び負荷5と接続されてい
る。交流電源1とリアクトル2との間の回路途中には変
流器602を、またコンバータ部3と負荷5との間の回路
途中には変流器604を夫々設けている。交流電源1の交
流電圧VSを、交流電圧検出器601に与えており、その出
力を位相同期回路706に与えている。位相同期回路706の
位相出力θは交流電圧の瞬時値を発生させる 707に与えられ、その出力 を乗算器901に与えている。前記変流器602の出力を、前
記乗算器901の出力たる交流側有効電流の瞬時指令値IS
が与えられている加減算器801に与えている。この加
減算器801の出力は電流制御回路702に与えられ、その出
力はPWM変調回路701に与えられている。PWM変調回路701
の出力は前記コンバータ部3に与えられている。コンバ
ータ部3はダイオードを逆並列接続した図示しないスイ
ッチング素子をブリッジ接続したフルブリッジ形となっ
ている。コンバータ部3の直流側の直流電圧VDを直流電
圧検出器603に与えており、その出力を加減算器804に与
えている。この加減算器804には、コンバータ部3の直
流電圧VDの電圧指令値VD を出力する電圧指令値設定部
704の電圧指令値VD が与えられている。加減算器804の
出力は電圧制御回路703に与えられており、その出力た
る電流指令値IC を加減算器803に与えている。
加減算器803の出力たる交流側有効電流指令値ISP は前
記乗算器901に与えられている。また前記変流器604の出
力を、負荷電流ILの負荷電流指令値IL を出力するフィ
ードフォワード制御部705に与えており、その負荷電流
指令値IL を前記加減算器803に与えている。加減算器8
03の出力は前記乗算器803に与えられている。
次にこの電力変換器の制御回路の動作を説明する。この
制御回路は電圧指令値設定部704の電圧指令値VD とコ
ンバータ部3の直流側の直流電圧VDとが一致するよう
に、電圧制御回路703が電流指令値IC を出力する。コ
ンバータ部3の交流側有効電流指令値ISP は、電流指
令値IC と負荷電流指令値IL との和の指令値で与えら
れる。負荷電流指令値IL は負荷電流ILのフィードフォ
ワード制御信号であり、フィードフォワード制御部705
により得られる。この負荷電流指令値IL によって負荷
電流ILの急変に基づく直流電圧VDの変動を少なくしてい
る。交流側有効電流指令値ISP は有効電流の大きさを
実効値として表しており、交流電源1の交流電圧VSと同
位相の とを乗算することによって、コンバータ部3の交流側有
効電流の瞬時指令値IS を得ている。なお交流電圧VS
瞬時値 は、位相同期回路706で交流電圧VSの位相出力θを出力
して、これを 707へ入力することによって得られる。電流制御回路702
はコンバータ部3の交流側有効電流の瞬時値ISをコンバ
ータ部3の交流側有効電流の瞬時指令値IS に一致させ
るようにPWM変調回路701を制御する。
したがって、定常状態においては負荷5の電力を、交流
電源1から力率1の交流正弦波電流で供給することがで
きる。
第8図はリアクトル2を0.2puとした定常状態における
交流電源1の交流電圧VS,コンバータ部3の交流側の交
流電圧VA及びリアクトルに印加しなければならない電圧
VLのベクトル図である(ただし電力変換器の定格を1pu
とする)。
交流電源1の交流電圧VSを基準にして有効分,無効分を
考えて、p軸(有効分),q軸(無効分)を設定する。q
軸は(+)で進み、(−)で遅れを示す。また電圧V,電
流Iの有効分を夫々Vp,Ipとし、また夫々の無効分をVq,
Iqとして、次のようにベクトル表示をする。
第8図の各ベクトルの関係を数式で求めると、交流電圧
ベクトル を基準としているので次式が成立する。
交流電流IISを流すためにリアクトル2に印加しなけれ
ばならない電圧ベクトルを とすると、 より90゜位相が進み次式の如くなる。ここではリアクト
ル2の抵抗分を無視している。
(但し、ωは交流電源1の角周波数、LSはリアクトル2
のインダクタンスである。) したがって、コンバータ部3の交流側電圧 であるので次式となる。
〔発明が解決しようとする課題〕 従来の電力変換器の制御回路は、前述したように構成さ
れているから、コンバータ部の交流側に の大きさの電圧を発生しなければならず交流電源の交流
電圧VSが広範囲に変動して、 (但しVA(max)はコンバータ部が交流側に発生し得る電
圧の最大値) の関係が設立すると、電力変換器の運転を停止する必要
があるという問題がある。
本発明は前述した問題に鑑み、交流電源の交流電圧VS
広範囲に変動しても、電力変換器の運転を停止する必要
がない電力変換器の制御回路を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
第1発明に係る電力変換器の制御回路は、交流電源の交
流電圧、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部の
直流側の直流電圧及び交流側有効電流を指令する第1指
令値が与えられて、直流電圧と、直流電圧利用率との積
算値と、リアクトルのインピーダンスと、交流電圧と、
直流電圧と、第1指令値とを用いて、交流側無効電流を
指令する第2指令値を演算し出力する無効電流指令演算
部と、前記第1指令値及び第2指令値が与えられる除算
器と、該除算器の出力が与えられ交流電圧と交流電流と
の位相差出力を出力するtan-1演算部と、交流電圧の瞬
時値を発生させる よりも前段に設けており、tan-1演算部の位相差出力が
与えられる加減算器と、前記位相差出力が与えられてそ
のcos分を出力するcos発生部と、該cos発生部の出力及
び第1指令値が与えられる除算器とを備える。
第2発明に係る電圧変換器の制御回路は、交流電源の交
流電圧,交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部の
直流側の直流電圧及び交流側有効電流を指令する第1指
令値が与えられて交流側無効電流を指令する第2指令値
を出力する無効電流指令演算部と、前記第1指令値及び
第2指令値が与えられる除算器と、該除算器の出力が与
えられ交流電圧と交流電流との位相差出力を出力するta
n-1演算部と、交流電圧の瞬時値を発生させる よりも前段に設けており、tan-1演算部の出力が与えら
れる加減算器と、第1,第2指令値がともに与えられて、
設定した電圧指令値と前記直流電圧とに関連する電流指
令値の実効値を、第1指令値及び第2指令値を用いて演
算し検出する実効値検出回路と、該実効値検出回路の出
力及び前記 の出力が与えられる乗算器とを備える。
第3発明の電力変換器の制御回路は、交流電源の交流電
圧,交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部の直流
側の直流電圧及び交流側有効電流を指令する第1指令値
が与えられて交流側無効電流を指令する第2指令値を出
力する無効電流指令演算部と、前記交流電圧が与えられ を出力する と、該 の出力及び前記第2指令値が与えられる乗算器と、該乗
算器の出力と第1指令値より求めた交流側有効電流の瞬
時指令値とが与えられる加減算器とを備える。
〔作用〕
第1発明の電力変換器の制御回路は、交流電源,直流電
圧及び交流側有効電流を指令する第1指令値が無効電流
指令演算部に与えられる。無効電流指令演算部は交流側
無効電流を指令する第2指令値を出力する。第1指令値
及び第2指令値が与えられた除算器はその除算を行い、
その出力をtan-1演算部へ与える。tan-1演算部はその出
力を より前段の加減算器及びcos発生部に与える。cos発生部
の出力と第1指令値とが与えられた除算器はその除算を
して、その出力を の出力が与えれらている乗算器に与えて乗算を行う。こ
の乗算器の出力は交流側電流の瞬時指令値となり、これ
によりコンバータ部を制御する。
第2発明の電力変換器の制御回路は、第1指令値及び第
2指令値が電流指令値の実効値を検出する実効値検出回
路に与えられる。この実効値検出回路の出力と の出力とが乗算器で乗算される。この乗算器の出力が交
流側電流の瞬時指令値となり、これによりコンバータ部
を制御する。
第3発明の電力変換器の制御回路は、交流電圧,直流電
圧及び第1指令値が無効電流指令演算部に与えられる。
無効電流指令演算部は第2指令値を出力する。この第2
指令値と、 の出力とが乗算器で乗算される。この乗算器の出力と第
1指令値より求めた交流側有効電流の瞬時指令値とが加
減算器に与えられ、その出力が交流側電流の瞬時指令値
となり、これによりコンバータ部を制御する。
このような制御により交流電源の交流電圧が上昇する
と、コンバータ部の入力力率が低下することになる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面によって詳述する。
第1図は本発明に係る電力変換器の制御回路のブロック
図である。交流電源1がリアクトル2を介して、交流電
圧を直流電圧に変換するコンバータ部3の交流側と接続
されており、その直流側はコンデンサ4及び負荷5と接
続されている。コンバータ部3はダイオードを逆並列接
続した図示しないスイッチング素子をブリッジ接続した
フルブリッジ形となっている。交流電源1とリアクトル
2との間の回路途中には変流器602を、またコンバータ
部3と負荷5との間の回路途中には変流器604を夫々設
けている。交流電源1の交流電圧VSを交流電圧検出器60
1に与えており、その出力を位相同期回路706に与えてい
る。位相同期回路706の位相出力θは加減算器802に与え
らえ、加減算器802の出力は交流電圧の瞬時値を発生す
707に与えられて、その出力 を乗算器901に与えている。変流器602の出力は加減算器
801に与えられている。コンバータ部3の直流側電圧た
る直流電圧VDは直流電圧検出器603に与えられており、
この出力Vdを加減算器804に与えている。この加減算器8
04には、コンバータ部3の直流側の直流電圧を指令する
電圧指令値VD を発生する電圧指令値設定部704の電圧
指令値VD が与えられている。
加減算器804の出力は電圧制御回路703に与えられてお
り、その出力たる電流指令値IC を加減算器803に与え
ている。前記変流器604の出力はフィードフォワード制
御部705に与えられており、その出力たる負荷電流指令
値IL を前記加減算器803に与えている。加減算器803の
出力たる交流有効電流指令値ISP を除算器902に与えて
おり、その出力ISP /cos(Δθ)を乗算器901に与えて
いる。乗算器901の出力たる交流側電流の瞬時指令値IS
を前記加減算器801に与えている。加減算器801の出力
は電流制御回路702に与えられ、その出力をPWM変調回路
701に与えており、PWM変調回路の出力をコンバータ部3
へ与えている。無効電流指令演算部709には交流電圧検
出器601からの交流電圧,交流有効電流指令値ISP 及び
直流電圧検出器603からの直流電圧が与えられており、
その出力たる交流無効電流指令値ISqを除算器903に与
えている。その除算器903の出力ISq/ISP をtan-1
算部710に与えており、その位相差出力たる交流電圧VS
と交流電流ISとの位相差出力Δθを前記加減算器802及
びcos発生部708に与えている、cos発生部708の出力cos
(Δθ)は前記除算器902に与えられている。そして無
効電流指令演算部709は、交流側有効電流指令値ISP
追従するために必要のコンバータ部3の交流側の交流電
圧を、コンバータ部の発生可能な電圧にするために、コ
ンバータが流すべき無効電流を演算している。
第2図は無効電流指令演算部709のブロック図である。
交流電圧検出器601(第1図参照)の出力Vsが実効値検
出回路709aに入力されており、その出力は加減算器709d
に与えてられている。交流有効電流指令値ISP が乗算
器709fに与えられており、この乗算器709fにはリアクト
ル2のインピーダンスωLSが与えられている。この乗算
器709fの出力たる、リアクトル2が発生すべきリアクト
ル電圧指令値ωLS・IS は乗算器709gに与えられてお
り、その出力は加減算器709eに与えられ、その出力を平
方根の演算を行う平方根回路709cに与えて、その出力を
前記加減算器709dに与えている。直流電圧検出器603
(第1図参照)の出力vdが乗算器709hに与えられてお
り、その乗算器709hには直流電圧利用率が与えられてい
る。乗算器709hの出力VA(max)は乗算器709iに与えられ
ており、その出力を前記加減算器709eに与えている。そ
して前記加減算器709dの出力は、リアクトルのインピー
ダンスの逆数1/ωLSを与えている乗算器709jに与えら
れ、その出力は、負入力では出力がなく入出力比が1:1
である入出力特性を有するリミッタ回路709bに与えてお
り、リミッタ回路709bは交流無効電流指令値ISqを出
力するようになっている。
次に、先ず第3図により、電力変換器の運転動作範囲を
広げる制御の原理を説明し、続いて電力変換器の制御回
路の制御動作を第1図、第2図により説明する。
第3図は交流電源の交流電圧 リアクトルが発生すべき電圧 コンバータ部の交流側電圧 及びリアクトルに流れる交流電流 のベクトル図であって、リアクトル2に流れる交流電流
ISが、交流電源1の交流電圧VSに対して遅れ位相となっ
た場合を示している。p軸(有効分),q軸(無効分)を
設定し、q軸は(+)で進み、(−)で遅れを示す。
第3図の各ベクトルの関係を数式で求めると、交流側電
を基準としているので次式が成立する。
そして交流電流 を流すべく、リアクトル2に印加しなければならない電
圧ベクトル は、リアクトル2に流れる交流電流 より位相が90゜進み次式となる。
したがって、コンバータ部3の交流側電圧 は次式となる。
これにより、交流無効電流ISqを大きくすればコンバー
タ部3の交流側の交流電圧 が小さくなる。それ故次のような2つの運転モードによ
り電力変換器を運転することができる。
(イ)運転モードM1 のとき ISq=0としてコンバータ部3は交流電源1より力率1
で電力を得る。
(ロ)運転モードM2 のとき コンバータ部3は交流電源1より、交流側無効電流(遅
れ電流)ISqを得て、力率を低下させて電力を得る。
本発明はコンバータ部3をこの2つのモードで運転する
ものである。
そこで、 {VA(max)=(VS−ISq・ωLS+(ISP・ωLS
…(16) を満足する交流側無効電流ISqを求めて、これを交流側
無効電流指令値ISqとし、電流制御回路702の指令値と
してISq,ISP を与えた場合とISP のみの場合につい
て比較し、交流側無効電流指令値ISqによって電力変
換器の運転範囲が広がるのを確かめる。
いま、ΔVAを正の実数とすると、次式が成立するような
交流電圧VS,交流側有効電流指令値ISP ,リアクトルの
インピータンスωLSを考える。
{VA(max)+ΔVA=VS 2+(ISP ・(ωLS
…(17) したがって、この場合には交流側有効電流指令値ISP
を電流制御回路702の指令値とすると、コンバータ部3
は交流側にVA(max)+ΔVA(>VA(max))の電圧を発生し
なければならず電力変換器の運転が不能になる。
しかし、ISq,ISP を電流制御回路702の指令値とする
と、交流側無効電流ISqの定義より {VA(max)=(VS−ISq・ωLS +(ISP ・ωLS …(18) となり、コンバータ部3はその交流側にVA(max)の電圧
を発生できればよく、電力変換器の運転が可能になる。
ここで本発明の電力変換器の制御回路に付加したcos発
生部708,無効電流指令演算部709,tan-1演算部710,加減
算器802及び除算器902,903の機能及び動作を説明する。
無効電流指令演算部709は、(18)式から交流側無効電
流指令値ISqを求めるものであり、(18)式により次
式が成立する。
そして、コンバータ部の交流電圧VA(max)は、ダイオー
ドを逆並列接続したスイッチング素子をブリッジ接続し
たフルブリッジ形であって、PWM変調されるコンバータ
部の場合は次式より求まる。
VA(max)=VD・(直流電圧利用率) …(20) この直流電圧利用率は、PWM変調回路9の回路方式,コ
ンバータ部のスイッチング素子のオン時の抵抗値等から
定まる係数である。
そして(19),(20)式から次式が求まる。
この(21)式の計算は無効電流指令演算部709(第2図
参照)の実効値検出回路709a、平方根回路709c、加減算
器709d,709e、乗算器709f,709g,709h,709i,709jにより
行われる。また運転モードM1のように、 が成立する場合、ISqは負に求まるので、入力が負で
は出力せず入出力比が1:1の入出力特性を有するリミッ
タ回路709bにより、ISq≧0になるようにすれば、運
転モードM1,運転モードM2の運転ができる。
また求まった交流側無効電流指令値ISqと交流側有効
電流指令値ISP とにより、次の如く交流側有効電流の
瞬時指令値IS を得る。交流電源の交流電圧VSと交流側
有効電流の瞬時指令値IS との位相は、瞬時指令値IS
が同相又は遅れとなり、その位相差Δθは次式から求ま
る。
この位相差Δθは、除算器903とtan-1演算部710とによ
り演算される。
またコンバータ部3へ流れる交流電流ISは直流電圧を所
定値にするために、力率が低下した場合は、その振幅が
大きくならねばならない。即ち、力率がcos(Δθ)
で、交流側有効電流指令値ISP の電流実効値は値 となる。そしてcos発生部708と除算器902により、瞬時
指令値IS の実効値が求まる。この実効値を瞬時指令値
IS の位相(θ−Δθ)より発生した正弦波 と乗算して、電流制御回路702の交流側電流の瞬時指令
値IS を得る。
それにより、瞬時指令値IS は、交流側無効電流指令値
ISqと交流側有効電流指令値ISP との和となり、コン
バータ部3の交流側電圧は、VA(max)以下になる。
本実施例では交流側無効電流指令値ISqを(21)式に
より求めたが、リアクトルのインピーダンスωLSが0.05
〜0.25pu程度で小さく直流電圧VDの変動範囲が狭い場合
には、 VD=VD(min) …(23) ISP =1.0pu …(24) とし、 とすることができる。
ここでKは定数であり、次式で表される。
この場合(25)式によって交流側無効電流指令値ISq
を求めても、前述したと同様の効果が得られ、制御回路
を簡略化できる。
第4図は第2発明の実施例を示す電力変換器の制御回路
のブロック図である。加減算器803の出力たる交流有効
電流指令値ISP を除算器903及び実効値検出回路711に
与えており、無効電流指令演算部709の出力たる交流無
効電流指令値ISqを前記除算器903及び実効値検出回路
711に与えている。実効値検出回路711は、交流有効電流
指令値ISpと交流無効電流指令値ISqとにより を演算して出力する。除算器903の出力ISq/ISP をta
n-1演算部710に与えている。tan-1演算部710の位相差出
力Δθを加減算器802に与えており、その他の構成は第
1図に示した回路と同様となっている。
このようにして実効値検出回路711により交流側電流の
瞬時指令値IS の実効値を求めても第1発明と同様の効
果が得られる。
第5図は第3発明に係る電力変換器の制御回路のブロッ
ク図である。位相同期回路706の位相出力θを 707及び 712に与えている。
707の出力 は、加減算器803の出力たる交流側有効電流指令値ISP
が与えられている乗算器904に与えられており、その出
力が加減算器805に与えている。そして加減算器805の出
力たる交流側電流の瞬時指令値IS を加減算器801に与
えている。また を発生する前記 712の出力 は、無効電流指令演算部709の出力たる交流側無効電流
指令値ISqが与えられている乗算器905に与えられてい
る。
この乗算器905の出力は前記加減算805に与えられてい
る。そしてこれらの回路構成以外の回路部分は第1図に
示したものと同様となっている。
この電力変換器の制御回路は、第1図と同様の回路部分
についてはそれと同様の動作をする。そして無効電流指
令演算部709が出力した交流側無効電流指令値ISq712の出力 とが乗算器905で乗算される。加減算器803が出力した交
流側有効電流指令値ISP 707の出力 と乗算される。そして乗算器904,905の各出力が加減算
器805に与えられて、その出力が交流側電流の瞬時指令
値IS となる。
即ち、 よって、瞬時指令値IS は交流側無効電流指令値ISq
と交流側有効電流指令値ISP との和となり、コンバー
タ部3の交流側電圧VAはVA(max)以下になる。また交流
側無効電流指令値ISqはリアクトルのインピーダンス
ωLSが0.05〜0.25pu程度であり、直流電圧VDの変動範囲
が狭い場合は前記(25)式から求めても同様の効果が得
られる。
第6図は電力変換器の制御回路の他の構成を示すブロッ
ク図である。3相交流電源31がリアクトル2を介して、
3相交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部3の交
流側と接続されており、その直流側はコンデンサ4及び
負荷5と接続されている。コンバータ部3はダイオード
を逆並列接続した図示しないスイッチング素子をブリッ
ジ接続してあるフルブリッジ形のブリッジ回路となって
いる。3相交流電源31とリアクトル2との回路途中には
変流器602を、またコンバータ部3と負荷5との間の回
路途中には変流器604を夫々設けている。3相交流電源3
1の3相電圧を3相電圧検出器601に与えており、その出
力を3相/2相変換器713に与えている。3相/2相変換器7
13の出力VSdは無効電流指令演算部709に与えられてい
る。変流器602の出力は同期回転座標系による3相/2相
変換で有効分はd軸上に、無効分はq軸上に表される3
相/2相変換器714に与えられており、その出力たる交流
側有効電流ISdは加減算器806に、交流側無効電流ISqは
加減算器807に夫々与えられている。加減算器806,807の
各出力は電流制御回路702に与えられ、その出力はPWM変
調回路701に与えられている。PWM変調回路701の出力は
2相/3相変換器715に与えられ、その出力は前記コンバ
ータ部3へ与えられている。コンバータ部3の直流側の
直流電圧VDは直流電圧検出器603に与えられ、その出力
は前記無効電流指令演算部709及び加減算器804に与えら
れている。加減算器804にはコンバータ部3の直流側の
直流電圧VDを指定する電圧指令値VD が与えられてい
る。加減算器804の出力は電圧制御回路703に与えられ、
その出力たる電流指令値IC は加減算器803に与えられ
ている。また変流器604の出力はフィードフォワード制
御部705に与えられており、その出力たる負荷電流指令
値IL を加減算器803に与えている。加減算器803の出力
たる交流側有効電流指令値ISdは無効電流指令演算部7
09及び前記加減算器806に与えられている。
なお、ここで用いている無効電流指令演算部709は第2
図に示した回路構成と同様である。
この電力変換器の制御回路は、3相交流電源31の3相電
圧VS、3相電流IS及び直流電圧VD,負荷電流ILを夫々検
出して、それらに関連して無効電流指令演算部709,フィ
ードフォワード制御部705,電圧制御回路703が制御され
る制御動作は、第1図におけるそれらの制御動作と同様
である。しかるに、この制御回路では無効電流指令演算
部709で求めた交流側無効電流指令値ISq及び加減算器
803から出力される交流側有効電流指令値ISdが、加減
算器807,806に各別に与えられ、夫々の出力が電流制御
回路702に与えられる。つまり電流制御回路702に与えら
れる瞬時指令値IS は、交流側無効電流指令値ISq
交流側有効電流指令値ISdとのd−q軸成分に分解し
て与えられ、d−q軸上で電流を制御するので、コンバ
ータ部3の交流側電圧VAはVA(max)以下になる。また交
流側無効電流指令値ISqはリアクトルのインピーダン
スωLSが0.05〜0.25pu程度であり、直流電圧VDの変動範
囲が狭い場合は前記(25)式から求めても同様の効果が
得られる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように第1発明によれば、コンバータ部の
直流側の直流電圧を電圧指令値に一致させるように指令
する電流指令値の力率を、交流電源の交流電圧,コンバ
ータ部の直流側の直流電圧及び交流側有効電流指令値に
より変化させてコンバータ部を制御するので、交流電源
の電圧が広範囲に変動しても電力変換器の運転を継続す
ることができる。
第2発明は、実効値検出回路により電流指令値の実効値
を得た出力によって電流指令値の力率を変化させてコン
バータ部へ与えるので、交流電源の電圧が広範囲に変動
しても電力変換器の運転を継続することができる。
第3発明によれば、コンバータ部の直流電圧を電圧指令
値と一致させるように演算された交流側有効電流指令値
と、この有効電流指令値に追従するために必要なコンバ
ータ部の交流側電圧をコンバータ部の発生可能な電圧と
すべく演算された交流側無効電流指令値との和の出力を
コンバータ部に与えるから交流電源の交流電圧が広範囲
に変動しても変換器の運転を継続できる等の優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1発明に係る電力変換器の制御回路のブロッ
ク図、第2図は無効電流指令演算部のブロック図、第3
図は本発明の制御回路の場合の交流電源の交流電圧 リアクトルに印加しなければならない電圧 コンバータ部の交流側の交流電圧 及びリアクトルに流れる交流電流 のベクトル図、 第4図及び第5図は第2発明及び第3発明の各電力変換
器の制御回路のブロック図、第6図は電力変換器の制御
回路の他の構成を示すブロック図、第7図は従来の電力
変換器の制御回路のブロック、第8図は従来の制御回路
の場合の交流電圧 リアクトルに印加しなければならない電圧 コンバータ部の交流側電圧 及びリアクトルに流れる交流電流 のベクトル図である。 1……交流電源、2……リアクトル、3……コンバータ
部、5……負荷、601……交流電圧検出器、603……直流
電圧検出器、701……PWM変調回路、702……電流制御回
路、703……電圧制御回路、704……電圧指令値設定部、
705……フィードフォワード制御部、706……位相同期回
路、707…… 708……cos発生部、709……無効電流指令演算部、710…
…tan-1演算部、711……実効値検出回路、712…… 713,714……3相/2相変換器、801,802,803,806,807……
加減算器、901,904,905……乗算器、902,903……除算器 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電圧VSを直流電圧VDに変換するコンバ
    ータ部3を備え、前記交流電圧VSを、その瞬時値を発生
    させる 707に与えて、該 707の出力と交流側有効電流を指令する第1指令値ISp
    とを乗算器901に与え、該乗算器901が出力する交流側有
    効電流の瞬時指令値IS を前記コンバータ部3へ与えて
    なる電力変換器の制御回路において、 前記交流電圧VS,前記直流電圧VD及び前記第1指令値ISp
    が与えられて、直流電圧と直流電圧利用率との積算値
    VA(max)と、リアクトルのインピーダンスωLSと、交流
    電圧VSと、直流電圧VDと、第1指令値ISpとを用いて
    交流側無効電流を指令する第2指令値ISqを演算し出
    力する無効電流指令演算部709と、前記第1指令値ISp
    及び第2指令値ISqが与えられる除算器903と、該除算
    器903の出力が与えられ交流電圧VSと交流電流ISとの位
    相差出力Δθを出力するtan-1演算部701と、前記 707よりも前段に設けており、tan-1演算部710の位相差
    出力Δθが与えられる加減算器802と、前記位相差出力
    Δθが与えられてそのcos分を出力するcos発生部708
    と、該cos発生部708の出力及び第1指令値ISpが与え
    られる除算器902とを備え、該除算器902の出力を、前記
    乗算器901に与える構成にしてあることを特徴とする電
    力変換器の制御回路。
  2. 【請求項2】交流電圧VSを直流電圧VDに変換するコンバ
    ータ部3を備え、前記交流電圧VSを、その瞬時値を発生
    させる 707に与えて、該 707の出力と交流側有効電流を指令する第1指令値ISp
    とを乗算器901に与え、該乗算器901が出力する交流側有
    効電流の瞬時指令値IS を前記コンバータ部3へ与えて
    なる電力変換器の制御回路において、 前記交流電圧VS,前記直流電圧VD及び前記第1指令値ISp
    が与えられて交流側無効電流を指令する第2指令値IS
    qを出力する無効電流指令演算部709と、前記第1指令
    値ISp及び第2指令値ISqが与えられる除算器903
    と、該除算器903の出力が与えられ交流電圧VSと交流電
    流ISとの位相差出力Δθを出力するtan-1演算部701と、
    前記 707よりも前段に設けており、tan-1演算部710の出力が
    与えられる加減算器802と、第1,第2指令値ISp,ISq
    がともに与えられて、設定した電圧指令値と前記直流電
    圧とに関連する電流指令値の実効値を、第1指令値ISp
    及び第2指令値ISqを用いて演算し検出する実効値
    検出回路711とを備え、該実効値検出回路711の出力を前
    記乗算器901に与える構成としてあることを特徴とする
    電力変換器の制御回路。
  3. 【請求項3】交流電圧VSを直流電圧VDに変換するコンバ
    ータ部3を備え、前記交流電圧VSの位相信号を、 707に与えて、該 707の出力に関連する交流側有効電流の瞬時指令値IS
    を、交流電流ISを与えている加減算器801に与え、該加
    減算器801の出力を前記コンバータ部3へ与えてなる電
    力変換器の制御回路において、 前記交流電圧VS,前記直流電圧VD及び前記第1指令値ISp
    が与えられて、交流側無効電流を指令する第2指令値
    ISqを出力する無効電流指令演算部709と、前記交流電
    圧VSが与えられて を出力する 712と、該 712の出力及び前記第2指令値ISqが与えられる乗算器
    905と、該乗算器905の出力と第1指令値ISpより求め
    た前記交流側有効電流の瞬時指令値とが与えられる加減
    算器805とを備え、該加減算器805の出力を、前記加減算
    器801へ与える構成としてあることを特徴とする電力変
    換器の制御回路。
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