JPH07201510A - 弾性抵抗体 - Google Patents
弾性抵抗体Info
- Publication number
- JPH07201510A JPH07201510A JP5336949A JP33694993A JPH07201510A JP H07201510 A JPH07201510 A JP H07201510A JP 5336949 A JP5336949 A JP 5336949A JP 33694993 A JP33694993 A JP 33694993A JP H07201510 A JPH07201510 A JP H07201510A
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- JP
- Japan
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- resistor
- carbon black
- elastic
- resistance value
- silicone rubber
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- Pending
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- Non-Adjustable Resistors (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外的要因に左右されない安定な抵抗値を発現
し、かつ弾性を有する抵抗体を提供する。 【構成】 導電性付与物質としてカーボンブラックを必
須成分とするシリコーンゴム組成物からなり、実用温度
−50〜250 ℃、実用湿度0〜100 %、かつ作用圧力 100
0kgf/cm2 以下の条件下での発現抵抗値公差が±5%未
満である弾性抵抗体。
し、かつ弾性を有する抵抗体を提供する。 【構成】 導電性付与物質としてカーボンブラックを必
須成分とするシリコーンゴム組成物からなり、実用温度
−50〜250 ℃、実用湿度0〜100 %、かつ作用圧力 100
0kgf/cm2 以下の条件下での発現抵抗値公差が±5%未
満である弾性抵抗体。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、電気・電子回路に欠くこ
とのできない抵抗体に係り、更に詳しくは温度・湿度の
影響を受けることがなく、安定した抵抗値を示すシリコ
ーンゴムからなる弾性抵抗体に関する。
とのできない抵抗体に係り、更に詳しくは温度・湿度の
影響を受けることがなく、安定した抵抗値を示すシリコ
ーンゴムからなる弾性抵抗体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】一般に抵抗体とは、
セラミックス等の絶縁体と導電担体よりなる固体形状を
有している。しかし所望の抵抗値を得ようとすると、そ
の形状・大きさはほぼ決まってしまい、形状設計の自由
度は限定されていた。また、外部からの振動や急激な温
度・湿度・気圧等の変化(以下、これを「外的要因」と
言う)に対し、安定的な抵抗値を維持しえないことがあ
った。一方、エラストマーに導電性付与物質を配合して
なる、弾性を有する導電体も利用されている。例えば、
インク状に加工して導電塗料として感圧抵抗素子に用い
る例や、ゴム状に成型しキーボード等の電気接点に用い
る例などが知られている。しかしこれらは、外的要因で
その抵抗値が変化してしまい、回路上に安定的に抵抗を
発現するデバイスとはなり得なかった。
セラミックス等の絶縁体と導電担体よりなる固体形状を
有している。しかし所望の抵抗値を得ようとすると、そ
の形状・大きさはほぼ決まってしまい、形状設計の自由
度は限定されていた。また、外部からの振動や急激な温
度・湿度・気圧等の変化(以下、これを「外的要因」と
言う)に対し、安定的な抵抗値を維持しえないことがあ
った。一方、エラストマーに導電性付与物質を配合して
なる、弾性を有する導電体も利用されている。例えば、
インク状に加工して導電塗料として感圧抵抗素子に用い
る例や、ゴム状に成型しキーボード等の電気接点に用い
る例などが知られている。しかしこれらは、外的要因で
その抵抗値が変化してしまい、回路上に安定的に抵抗を
発現するデバイスとはなり得なかった。
【0003】
【発明の目的】本発明はこのような従来技術に鑑み案出
されたものであり、外的要因に左右されない安定な抵抗
値を発現し、かつ弾性を有する抵抗体の提供を目的とす
る。
されたものであり、外的要因に左右されない安定な抵抗
値を発現し、かつ弾性を有する抵抗体の提供を目的とす
る。
【0004】
【発明の構成】本発明者は上記目的を達成すべく鋭意検
討した結果、シリコーンゴムを用い、その導電付与物質
としてカーボンブラックを必須成分として用いた抵抗体
は、外的要因に左右されない安定な抵抗値を有し、優れ
た弾性を持つため形状設計の自由度が高められ、電気・
電子回路における抵抗体として極めて優れたものである
ことを見出し、本発明を完成するに到った。即ち本発明
は、導電性付与物質としてカーボンブラックを必須成分
とするシリコーンゴム組成物からなり、実用温度−50〜
250 ℃、実用湿度0〜100 %、かつ作用圧力 1000kgf/
cm2 以下の条件下での発現抵抗値公差が±5%未満であ
る弾性抵抗体である。
討した結果、シリコーンゴムを用い、その導電付与物質
としてカーボンブラックを必須成分として用いた抵抗体
は、外的要因に左右されない安定な抵抗値を有し、優れ
た弾性を持つため形状設計の自由度が高められ、電気・
電子回路における抵抗体として極めて優れたものである
ことを見出し、本発明を完成するに到った。即ち本発明
は、導電性付与物質としてカーボンブラックを必須成分
とするシリコーンゴム組成物からなり、実用温度−50〜
250 ℃、実用湿度0〜100 %、かつ作用圧力 1000kgf/
cm2 以下の条件下での発現抵抗値公差が±5%未満であ
る弾性抵抗体である。
【0005】以下、本発明の弾性抵抗体について詳細に
説明する。本発明において、シリコーンゴムが弾性抵抗
体の材料として優れている理由は、そのポリマーの非極
性・非温度依存性と高純度に負う。その他のエラストマ
ー、例えばSBR(スチレン・ブタジエン・ラバー)や
EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合
体)では、部分極性や、温度依存性(具体的には環境温
度が0℃以下や80℃以上になると、導電性付与物質とし
て配合された充填剤との相互作用が生じ、導電性能が不
安定となる)に問題があり、実用性能が極めて劣る。
又、導電性付与物質としてカーボンが優れている理由
は、その化学的安定性に依る。抵抗体とは、構造材的信
頼性を具備しなければならないが、金属粒子、あるいは
金属コーティング粒子、あるいはn型、p型半導体ドー
ピングを導電メカニズムとするタイプのものでは、いず
れにしても空気中の水分の影響で徐々に酸化が生じ、そ
の特性の経時変化は否めず、真空中での使用等限定環境
でしか使えなかった。一方、従来、エラストマーにカー
ボンブラックを配合した導電体としては、シリコーンゴ
ム等のエラストマーに特定のカーボンブラックを配合
し、感圧逆可変導電性ゴムを得る技術(特開昭61−6074
1 号公報、特開昭61−60742 号公報)、シリコーンゴム
等のエラストマーに導電性金属粒子を分散させ、耐久性
に優れた感圧抵抗体を得る技術(特公昭58−7011号公
報)、特定の方法で製造されたファーネスブラックを合
成樹脂(PP)あるいは合成ゴム(EPDM)に配合し
た、取扱が容易で加工性・温度変化に対する抵抗安定性
が優れた抵抗体を得る技術(特開昭60−197763号公報)
等が知られている。ここで感圧抵抗体とは、外部圧力の
影響により、その体積抵抗率が変化するものを指す。多
くはエラストマーで構成されており、多くの場合、外部
圧力が加わると体積抵抗率は下がり、半電気導通性から
電気導通性を示すようになる。
説明する。本発明において、シリコーンゴムが弾性抵抗
体の材料として優れている理由は、そのポリマーの非極
性・非温度依存性と高純度に負う。その他のエラストマ
ー、例えばSBR(スチレン・ブタジエン・ラバー)や
EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン3元共重合
体)では、部分極性や、温度依存性(具体的には環境温
度が0℃以下や80℃以上になると、導電性付与物質とし
て配合された充填剤との相互作用が生じ、導電性能が不
安定となる)に問題があり、実用性能が極めて劣る。
又、導電性付与物質としてカーボンが優れている理由
は、その化学的安定性に依る。抵抗体とは、構造材的信
頼性を具備しなければならないが、金属粒子、あるいは
金属コーティング粒子、あるいはn型、p型半導体ドー
ピングを導電メカニズムとするタイプのものでは、いず
れにしても空気中の水分の影響で徐々に酸化が生じ、そ
の特性の経時変化は否めず、真空中での使用等限定環境
でしか使えなかった。一方、従来、エラストマーにカー
ボンブラックを配合した導電体としては、シリコーンゴ
ム等のエラストマーに特定のカーボンブラックを配合
し、感圧逆可変導電性ゴムを得る技術(特開昭61−6074
1 号公報、特開昭61−60742 号公報)、シリコーンゴム
等のエラストマーに導電性金属粒子を分散させ、耐久性
に優れた感圧抵抗体を得る技術(特公昭58−7011号公
報)、特定の方法で製造されたファーネスブラックを合
成樹脂(PP)あるいは合成ゴム(EPDM)に配合し
た、取扱が容易で加工性・温度変化に対する抵抗安定性
が優れた抵抗体を得る技術(特開昭60−197763号公報)
等が知られている。ここで感圧抵抗体とは、外部圧力の
影響により、その体積抵抗率が変化するものを指す。多
くはエラストマーで構成されており、多くの場合、外部
圧力が加わると体積抵抗率は下がり、半電気導通性から
電気導通性を示すようになる。
【0006】本発明に用いるシリコーンゴムとは、1分
子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも
2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルなど
のアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが用いら
れる。特に合成の容易さ、原料の入手のし易さ等から、
上記有機基の中でもビニル基が好ましい。上記以外のケ
イ素原子に結合した有機基としては、1価の置換または
非置換の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基のようなア
ルキル基、フェニル基のようなアラルキル基、等の非置
換の炭化水素基や、クロロメチル基、3,3,3 −トリフル
オロプロピル基等の置換炭化水素基が例示される。尚、
一般的にはメチル基が合成のし易さ等から多用される。
子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも
2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルなど
のアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが用いら
れる。特に合成の容易さ、原料の入手のし易さ等から、
上記有機基の中でもビニル基が好ましい。上記以外のケ
イ素原子に結合した有機基としては、1価の置換または
非置換の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基のようなア
ルキル基、フェニル基のようなアラルキル基、等の非置
換の炭化水素基や、クロロメチル基、3,3,3 −トリフル
オロプロピル基等の置換炭化水素基が例示される。尚、
一般的にはメチル基が合成のし易さ等から多用される。
【0007】これにカーボンブラックを必須成分とする
導電付与物質を配合する。この配合物を架橋させて弾性
固定抵抗体とする。よって架橋させるための(b) 硬化剤
も必要である。(a) ポリオルガノシロキサンベースポリ
マーと(b) 硬化剤とは、ゴム状弾性体を得るための反応
機構に応じて適宜選択されるものである。その反応機構
としては、(1) 有機過酸化物加硫剤による架橋方法、
(2) 付加反応による方法等が知られており、その反応機
構によって、(a) 成分と(b) 成分すなわち硬化用触媒も
しくは架橋剤との好ましい組合わせが決まることは周知
である。すなわち、上記(1) の架橋方法を適用する場合
において、通常(a) 成分のベースポリマーとしては、1
分子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくと
も2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルな
どのアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが用い
られる。特に合成の容易さ、原料の入手のし易さからビ
ニル基のものが多用される。また、(b) 成分の硬化剤と
しては、ベンゾイルパーオキサイド、2,4 −ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ク
ミル−t−ブチルパーオキサイド、2,5 −ジメチル−2,
5 −ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド等の各種の有機過酸化物加硫剤が用い
られ、特に低い圧縮永久歪みを与えることから、ジクミ
ルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイ
ド、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイドが好ましい。
尚、これらの有機過酸化物加硫剤は、1種または2種以
上の混合物として用いられる。(b) 成分の硬化剤である
有機過酸化物の配合量は、(a) 成分のシリコーンベース
ポリマー 100重量部に対して0.05〜15重量部の範囲が好
ましい。有機過酸化物の配合量が0.05重量部未満では加
硫が充分に行われず、15重量部を超えて配合してもそれ
以上の格別な効果がないばかりか、得られたシリコーン
ゴムの物性に悪影響を与えることがあるからである。
導電付与物質を配合する。この配合物を架橋させて弾性
固定抵抗体とする。よって架橋させるための(b) 硬化剤
も必要である。(a) ポリオルガノシロキサンベースポリ
マーと(b) 硬化剤とは、ゴム状弾性体を得るための反応
機構に応じて適宜選択されるものである。その反応機構
としては、(1) 有機過酸化物加硫剤による架橋方法、
(2) 付加反応による方法等が知られており、その反応機
構によって、(a) 成分と(b) 成分すなわち硬化用触媒も
しくは架橋剤との好ましい組合わせが決まることは周知
である。すなわち、上記(1) の架橋方法を適用する場合
において、通常(a) 成分のベースポリマーとしては、1
分子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくと
も2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルな
どのアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが用い
られる。特に合成の容易さ、原料の入手のし易さからビ
ニル基のものが多用される。また、(b) 成分の硬化剤と
しては、ベンゾイルパーオキサイド、2,4 −ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ク
ミル−t−ブチルパーオキサイド、2,5 −ジメチル−2,
5 −ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド等の各種の有機過酸化物加硫剤が用い
られ、特に低い圧縮永久歪みを与えることから、ジクミ
ルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイ
ド、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシ
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイドが好ましい。
尚、これらの有機過酸化物加硫剤は、1種または2種以
上の混合物として用いられる。(b) 成分の硬化剤である
有機過酸化物の配合量は、(a) 成分のシリコーンベース
ポリマー 100重量部に対して0.05〜15重量部の範囲が好
ましい。有機過酸化物の配合量が0.05重量部未満では加
硫が充分に行われず、15重量部を超えて配合してもそれ
以上の格別な効果がないばかりか、得られたシリコーン
ゴムの物性に悪影響を与えることがあるからである。
【0008】また、上記(2) の付加反応を適用する場合
の(a) 成分のベースポリマーとしては、上記(1) の反応
におけるベースポリマーと同様のものが用いられる。ま
た、(b) 成分の硬化剤としては、硬化用触媒として、塩
化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン
錯体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白
金系触媒が用いられ、架橋剤としてケイ素原子に結合し
た水素原子が1分子中に少なくとも平均2個を超える数
を有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。(b)
成分の硬化剤のうち、硬化用触媒の配合量は、(a) 成分
のベースポリマー100 重量部に対して白金元素量で1〜
1000ppm の範囲が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金
元素量として1ppm 未満では充分に硬化が進行せず、ま
た1000ppmを超えて配合しても特に硬化速度の向上等が
期待できない。また、架橋剤の配合量は、(a) 成分中の
アルケニル基1個に対して架橋剤中のケイ素原子に結合
した水素原子が 0.5〜4.0 個の範囲となる量が好まし
く、さらに好ましくは上記水素原子が 1.0〜3.0 個の範
囲となる量である。上記水素原子の量が0.5 個未満であ
る場合は、組成物の硬化が充分に進行せずに硬化後の組
成物の硬さが低下し、水素原子の量が4.0 個を超える
と、硬化後の組成物の物理的性質と耐熱性が低下する。
の(a) 成分のベースポリマーとしては、上記(1) の反応
におけるベースポリマーと同様のものが用いられる。ま
た、(b) 成分の硬化剤としては、硬化用触媒として、塩
化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン
錯体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白
金系触媒が用いられ、架橋剤としてケイ素原子に結合し
た水素原子が1分子中に少なくとも平均2個を超える数
を有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。(b)
成分の硬化剤のうち、硬化用触媒の配合量は、(a) 成分
のベースポリマー100 重量部に対して白金元素量で1〜
1000ppm の範囲が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金
元素量として1ppm 未満では充分に硬化が進行せず、ま
た1000ppmを超えて配合しても特に硬化速度の向上等が
期待できない。また、架橋剤の配合量は、(a) 成分中の
アルケニル基1個に対して架橋剤中のケイ素原子に結合
した水素原子が 0.5〜4.0 個の範囲となる量が好まし
く、さらに好ましくは上記水素原子が 1.0〜3.0 個の範
囲となる量である。上記水素原子の量が0.5 個未満であ
る場合は、組成物の硬化が充分に進行せずに硬化後の組
成物の硬さが低下し、水素原子の量が4.0 個を超える
と、硬化後の組成物の物理的性質と耐熱性が低下する。
【0009】又、導電性付与物質の配合量は、硬化後に
必要とされる導電特性に応じて適宜決定されるが、一般
的には(a) 成分のベースポリマー 100重量部に対し1〜
100重量部の範囲で配合される。本発明で用いるカーボ
ンブラックは、導電性カーボンブラックと呼ばれるトル
エン着色透過度が90〜100 %であるファーネスブラック
や、アセチレン発熱分解法により製造されたアセチレン
ブラックの中で、特開平4−11659 号公報に示される塩
酸吸液量12ml/5g 以下且つヨウ素吸着量50mg/g 以下
のアセチレンブラックが特に好ましい。また、特開平4
−11658 号公報に示されるヨウ素吸着量50mg/g 以下且
つDBP吸油量 200ml/100g以上のファーネスブラック
あるいは特開平5−156165号公報に示される一次粒子径
60〜120nm かつDBP吸油量70〜120 ml/100gのファー
ネスブラックを用いても本発明所期の効果は発揮され
る。これら以外の導電性を有するカーボンブラックを用
いても何ら差支えないが、配合設計の自由度が制約され
ることが多い。ここで、DBP吸油量とはJIS K 6221
「ゴム用カーボンブラック試験方法」に規定されている
ものでカーボンブラックの各粒子間の化学的、物理的結
合による複雑な凝集であるストラクチャーの程度を表す
もので、カーボンブラック100g当たりに包含される油の
ml数をいう。尚、DBPとはジブチルフタレートであ
る。また、もう一つの品質項目であるトルエン着色透過
度は同じくJIS K 6221に規定されているもので、カーボ
ンブラックに含まれる未分解有機物の残留程度を示す尺
度で純トルエンを100 %とした場合の一定波長の光の透
過度を表すものである。又、本発明においては、上記カ
ーボンブラックと共に他の導電性付与物質を併用しても
良いが、金属粒子あるいは金属コート粒子類は水分の影
響を受けるので好ましくなく、その結晶格子中に異種元
素をドープしたタイプ、あるいはグラファイト、炭素繊
維、黒鉛繊維、フラーレン等から適宜選択されることが
好ましい。カーボンブラックとその他の導電担体の配合
比はカーボンブラックが全導電性付与物質中の50重量%
以上を占めることが必要である。
必要とされる導電特性に応じて適宜決定されるが、一般
的には(a) 成分のベースポリマー 100重量部に対し1〜
100重量部の範囲で配合される。本発明で用いるカーボ
ンブラックは、導電性カーボンブラックと呼ばれるトル
エン着色透過度が90〜100 %であるファーネスブラック
や、アセチレン発熱分解法により製造されたアセチレン
ブラックの中で、特開平4−11659 号公報に示される塩
酸吸液量12ml/5g 以下且つヨウ素吸着量50mg/g 以下
のアセチレンブラックが特に好ましい。また、特開平4
−11658 号公報に示されるヨウ素吸着量50mg/g 以下且
つDBP吸油量 200ml/100g以上のファーネスブラック
あるいは特開平5−156165号公報に示される一次粒子径
60〜120nm かつDBP吸油量70〜120 ml/100gのファー
ネスブラックを用いても本発明所期の効果は発揮され
る。これら以外の導電性を有するカーボンブラックを用
いても何ら差支えないが、配合設計の自由度が制約され
ることが多い。ここで、DBP吸油量とはJIS K 6221
「ゴム用カーボンブラック試験方法」に規定されている
ものでカーボンブラックの各粒子間の化学的、物理的結
合による複雑な凝集であるストラクチャーの程度を表す
もので、カーボンブラック100g当たりに包含される油の
ml数をいう。尚、DBPとはジブチルフタレートであ
る。また、もう一つの品質項目であるトルエン着色透過
度は同じくJIS K 6221に規定されているもので、カーボ
ンブラックに含まれる未分解有機物の残留程度を示す尺
度で純トルエンを100 %とした場合の一定波長の光の透
過度を表すものである。又、本発明においては、上記カ
ーボンブラックと共に他の導電性付与物質を併用しても
良いが、金属粒子あるいは金属コート粒子類は水分の影
響を受けるので好ましくなく、その結晶格子中に異種元
素をドープしたタイプ、あるいはグラファイト、炭素繊
維、黒鉛繊維、フラーレン等から適宜選択されることが
好ましい。カーボンブラックとその他の導電担体の配合
比はカーボンブラックが全導電性付与物質中の50重量%
以上を占めることが必要である。
【0010】なお、本発明のシリコーンゴム組成物に
は、充填剤、顔料、耐熱性向上剤、難燃剤等を随時付加
的に配合してもよく、本発明の効果を損なわない範囲で
他のポリオルガノシロキサンを併用しても良い。このよ
うなものとしては、通常、煙霧質シリカ、沈澱法シリ
カ、けいそう土等の補強性充填剤、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、マイ
カ、クレイ、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、水酸化セリウ
ム、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサン、アルケニ
ル基含有ポリシロキサン、ポリシルセスキオキサン等が
例示される。
は、充填剤、顔料、耐熱性向上剤、難燃剤等を随時付加
的に配合してもよく、本発明の効果を損なわない範囲で
他のポリオルガノシロキサンを併用しても良い。このよ
うなものとしては、通常、煙霧質シリカ、沈澱法シリ
カ、けいそう土等の補強性充填剤、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、マイ
カ、クレイ、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、水酸化セリウ
ム、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサン、アルケニ
ル基含有ポリシロキサン、ポリシルセスキオキサン等が
例示される。
【0011】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例および比較例中、部はすべて重量部を
意味する。 実施例1〜2、比較例1〜3 表1に示す組成物を3リッターニーダーで混練し、コン
パウンドを得た。二本ロールにて、それぞれのコンパウ
ンドに規定量の架橋剤を入れた。これを2mmシートにし
てプレス成型した。これを切り出し抵抗体とした。加硫
時間は表2の通りである。尚、配合量は初期の体積抵抗
率が 1.0×105 (Ω・cm)になる様に決定した。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例および比較例中、部はすべて重量部を
意味する。 実施例1〜2、比較例1〜3 表1に示す組成物を3リッターニーダーで混練し、コン
パウンドを得た。二本ロールにて、それぞれのコンパウ
ンドに規定量の架橋剤を入れた。これを2mmシートにし
てプレス成型した。これを切り出し抵抗体とした。加硫
時間は表2の通りである。尚、配合量は初期の体積抵抗
率が 1.0×105 (Ω・cm)になる様に決定した。
【0012】
【表1】
【0013】注) 材料の説明:「 」内は商品名 *1 平均重合度6000、ビニルメチルシロキサン単位 0.1
5mol% *2 住友化学工業(株)製、「SBR 1502」 *3 三井石油化学工業(株)製、「EPT 4045」 *4 電気化学工業(株)製、「デンカブラック HS-100
」 *5 三菱化成(株)製、「ダイアブラック EY 」 *6 三井金属鉱業(株)製、「パストラン 2100 」 *7 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミド *8 テトラメチルチウラムジサルファイド *9 2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシ
ヘキサン
5mol% *2 住友化学工業(株)製、「SBR 1502」 *3 三井石油化学工業(株)製、「EPT 4045」 *4 電気化学工業(株)製、「デンカブラック HS-100
」 *5 三菱化成(株)製、「ダイアブラック EY 」 *6 三井金属鉱業(株)製、「パストラン 2100 」 *7 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェ
ンアミド *8 テトラメチルチウラムジサルファイド *9 2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシ
ヘキサン
【0014】
【表2】
【0015】次いで、10×10×2〔mm〕の薄い四角のゴ
ム板とし、その向かい面に10×2〔mm〕の金端子を圧接
させ、表3に示す各種条件下で、直流 100Vの定電圧を
かけ、途中にデジタルマルチメータをおいて、電流値か
ら抵抗値を算出し、それを基に体積抵抗率を換算した。
又、長期に亘る抵抗体としての安定性を確認するためこ
の状態で30日間通電したものの25℃での体積抵抗率も測
定した。結果を表3に示す。
ム板とし、その向かい面に10×2〔mm〕の金端子を圧接
させ、表3に示す各種条件下で、直流 100Vの定電圧を
かけ、途中にデジタルマルチメータをおいて、電流値か
ら抵抗値を算出し、それを基に体積抵抗率を換算した。
又、長期に亘る抵抗体としての安定性を確認するためこ
の状態で30日間通電したものの25℃での体積抵抗率も測
定した。結果を表3に示す。
【0016】
【表3】
【0017】*比較例1〜2の抵抗体は、ジュール熱損
失が大きく、抵抗体自体が絶縁し、電流値が測定されな
かった。
失が大きく、抵抗体自体が絶縁し、電流値が測定されな
かった。
Claims (1)
- 【請求項1】 導電性付与物質としてカーボンブラック
を必須成分とするシリコーンゴム組成物からなり、実用
温度−50〜250 ℃、実用湿度0〜100 %、かつ作用圧力
1000kgf/cm2 以下の条件下での発現抵抗値公差が±5
%未満である弾性抵抗体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336949A JPH07201510A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 弾性抵抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5336949A JPH07201510A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 弾性抵抗体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07201510A true JPH07201510A (ja) | 1995-08-04 |
Family
ID=18304115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5336949A Pending JPH07201510A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 弾性抵抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07201510A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006208052A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Bridgestone Corp | ゴム物品用歪センサー |
JPWO2018012122A1 (ja) * | 2016-07-11 | 2018-10-18 | 富士電機株式会社 | 半導体装置及び振動抑制装置 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5336949A patent/JPH07201510A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006208052A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Bridgestone Corp | ゴム物品用歪センサー |
JPWO2018012122A1 (ja) * | 2016-07-11 | 2018-10-18 | 富士電機株式会社 | 半導体装置及び振動抑制装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990126 |