JPH07201237A - ワイヤーハーネスの保持具並びにそれを用いた図板および組立装置 - Google Patents

ワイヤーハーネスの保持具並びにそれを用いた図板および組立装置

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JPH07201237A
JPH07201237A JP5350004A JP35000493A JPH07201237A JP H07201237 A JPH07201237 A JP H07201237A JP 5350004 A JP5350004 A JP 5350004A JP 35000493 A JP35000493 A JP 35000493A JP H07201237 A JPH07201237 A JP H07201237A
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JP
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connector
electric wire
wire harness
connector housing
wire assembly
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JP5350004A
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Hideaki Ito
英昭 伊藤
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 図板Gに布線されるべき電線組立体BCの保
持具CH1、CH2、CH3を設ける。保持具CH1、
CH2、CH3は、電線組立体BCのコネクタハウジン
グCを担持するコネクタ挿入部100、200、300
を備える。コネクタ挿入部100、200、300に
は、コネクタハウジングCの端子と接触する検出プロー
ブ100a、200a、300aが設けられる。 【効果】 布線作業とコネクタハウジングCの導通作業
とを一つの装着作業で兼ねることができ、作業性が向上
する。また、同一の図板Gを使用して外装品の装着と導
通検査とを行なうことができるという利点がある。従っ
て、電線組立体BCに外装品を自動装着するに当たり、
作業効率の向上を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤーハーネスの保
持具並びにそれを用いた図板および組立装置に関し、よ
り詳細には、自動車や複写機のワイヤーハーネスの一部
を構成する電線組立体に最適なワイヤーハーネスの保持
具並びに図板および組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワイヤーハーネスは、自動車や複
写機等の電気配線システムであり、多数の電線、電線の
芯線と導通して所定の回路を構成するコネクタハウジン
グを有する。また、上記電線を束ねる結束部材、束ねら
れた電線を保護するプロテクター、電線を装着するため
のグロメット等、多数の外装品が付加されている。
【0003】このようなワイヤーハーネスの製造工程
は、予め電線の端部をコネクタハウジングで接続するこ
とにより、所定の回路を構成する電線組立体を製造する
工程、電線組立体を図板と呼ばれる作業台の上に布線す
る工程、テープを巻き付ける工程、コルゲートチューブ
等の外装品を装着する工程等を含んでいる。特開平3−
114111号公報には、そのような装着作業を電線組
立体に対して行なうための図板ないしワイヤーハーネス
の保持具が開示されている。
【0004】上記先行例の図板は、基台と、基台の上に
立設されたワイヤーハーネスの保持具とを備えている。
ワイヤーハーネスの保持具は、基台の上でスライド可能
な可動部と、可動部を、所定の方向に付勢する弾性部材
とを含んでいる。可動部は、概ねフォーク状に形成され
ており、電線組立体を構成する各電線を可動部の間隙に
挿通し、コネクタハウジングを可動部に係止させること
により、電線組立体を保持していた。また、弾性部材
は、上記各電線に張力を付与する方向に可動部を付勢し
ている。
【0005】先行例の構成では、電線組立体の着脱時に
おいては、弾性部材の付勢力に抗して可動部を移動さ
せ、電線組立体の各電線が緩んでいる状態で着脱を行な
うとともに、布線中においては、弾性部材の付勢力によ
り、電線組立体の各電線に張力を付与し、外装品の自動
装着を容易ならしめるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
可動部は、専ら電線組立体を機械的に担持するための担
持機能しか備えておらず、個々のコネクタハウジングの
導通状態を検査するための機構は、何ら設けられていな
かった。このため、導通検査を行なう際には、電線組立
体を構成する各コネクタハウジング毎に検出子を接続
し、導通検査を行なう必要があった。当然のことなが
ら、そのような作業は、コネクタハウジングの個数が増
えれば増えるほど、手間がかかる。従って、製品として
完成するまでに多くの時間を必要としていた。
【0007】本発明は、上記不具合に鑑みてなされたも
のであり、電線組立体に外装品を自動装着するに当た
り、作業効率を向上することのできるワイヤーハーネス
の保持具並びに図板および組立装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の構成は、少なくとも電線と
それに接続している端子を内蔵するコネクタハウジング
とを有する電線組立体の、当該コネクタハウジングを担
持するコネクタ挿入部、およびコネクタ挿入部に設けら
れ、当該コネクタ挿入部に担持されているコネクタハウ
ジングの端子と接触可能な検出プローブを備えたことを
特徴とするワイヤーハーネスの保持具である。
【0009】また、請求項2記載の構成は、請求項1記
載のワイヤーハーネスの保持具において、上記コネクタ
挿入部は、図板上に固定される固定部材に取付けられる
とともに、布線されている電線組立体を弛ませる弛ませ
位置と電線組立体に張力を付与する引張り位置とに変位
可能に構成されているものである。
【0010】また、請求項3記載の構成は、請求項2記
載のワイヤーハーネスの保持具において、上記コネクタ
挿入部を引張り位置に付勢する付勢部材をさらに備えて
いるものである。また、請求項4記載の構成は、少なく
とも電線とそれに接続しているコネクタハウジングとを
有する電線組立体の当該コネクタハウジングを担持する
複数のワイヤーハーネスの保持具、各ワイヤーハーネス
の保持具に設けられ、担持されているコネクタハウジン
グと導通する複数の検出プローブ、および各検出プロー
ブを導通検査装置に接続可能な共通の検査用コネクタを
備えたことを特徴とする図板である。
【0011】また、請求項5記載の構成は、少なくとも
電線とそれに接続しているコネクタハウジングとを有す
る電線組立体の当該コネクタハウジングを担持する複数
のワイヤーハーネスの保持具、各ワイヤーハーネスの保
持具にそれぞれ設けられた検出プローブ、および各検出
プローブと導通する共通の検査用コネクタを有し、所定
の工程順に搬送される移動式図板、移動式図板を搬送す
るための搬送機構、並びに搬送機構に設けられ、移動式
図板のコネクタに接続して、電線組立体の導通を検査す
る導通検査装置を備えたことを特徴とする組立装置であ
る。
【0012】
【作用】請求項1記載の構成では、コネクタ挿入部に担
持されているコネクタハウジングの端子と検出プローブ
が電気的に導通した状態で当該電線組立体を布線するこ
とができる。また、請求項2記載の構成では、コネクタ
挿入部を弛ませ位置に変位させることにより、電線組立
体の装着を容易に行なうことができる。他方、電線組立
体の布線時には、コネクタ挿入部を引張り位置に変位さ
せることにより、電線組立体に張力を付与することがで
きる。
【0013】また、請求項3記載の構成では、付勢部材
の付勢力により、コネクタを担持しているコネクタ挿入
部を常時引張位置に付勢し、電線組立体を弾性的に付勢
することができる。また、請求項4記載の構成では、各
検出プローブに導通する一のコネクタを通して布線され
ている電線組立体を導通検査装置に接続することができ
る。
【0014】さらに、請求項5記載の構成では、移動式
図板を搬送する過程において、所望の搬送時点で布線さ
れている電線組立体の導通を搬送機構の上で検査するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の好まし
い実施例について詳述する。図1は、本発明の一本実施
例における移動式の図板の斜視図であり、図2は、上記
移動式の図板を用いて製造されたワイヤーハーネスのサ
ブアセンブリの概略斜視図である。
【0016】先ず、図2を参照して、本実施例において
製造されるワイヤーハーネスのサブアセンブリSAは、
電線BおよびコネクタハウジングCで構成される電線組
立体BCを製造し、さらに、上記電線組立体BCに対し
て保護用のコルゲートチューブCT、車体取付用グロメ
ット付きのクランプバンドCLB、品番を表示するテー
プ片TT、グリース漏れ防止用のストレートカバーD等
の外装品を装着することにより完成される。
【0017】上記電線組立体BCの製造方法としては、
電線を調尺切断する調尺切断工程、調尺された電線の両
端を皮剥する皮剥工程、皮剥工程により露出した電線の
芯線に対し、いわゆる圧着端子をかしめる端子圧着工
程、および端子が両端に圧着された端子付き電線をコネ
クタハウジングに挿入する端子挿入工程を含むものが一
般的である。本件出願人は、先に提案している特願平5
−41448号において、電線組立体BCの好ましい製
法ないし電線組立体製造装置を詳細に開示している。
【0018】完成した電線組立体BCは、図1に示す図
板Gの上に布線される。そして、布線された電線組立体
BCは、詳しくは図4において後述するワイヤーハーネ
ス組立装置Aにより順次組立られる。次に図板Gについ
て詳述すると、この図板Gは、平面視長方形に形成され
たアルミニウム合金製の板材であり、その上面には、3
種類のワイヤーハーネスの保持具CH1〜CH3、並び
にU字状の電線ワイヤーハーネスの保持具UHが立設さ
れている。各ワイヤーハーネスの保持具CH1〜CH
3、UHは、製造されるサブアセンブリSAの種類に応
じて適宜図板Gの上に固定されており、複数種類の図板
Gが予め用意されている。
【0019】次に、各ワイヤーハーネスの保持具CH1
〜CH3は、電線組立体BCのコネクタハウジングCを
接続するためのコネクタ挿入部100、200、300
を備えている。コネクタ挿入部100、200、300
は、いずれも対応するコネクタハウジングCの端子と接
触されて導通される検出プローブ100a〜300aを
内装している。各検出プローブ100a〜300aは、
リード線Rと接続されている。各リード線Rは、束ねら
れて検査用コネクタTCに接続されている。検査用コネ
クタTCは、図板Gの一辺に沿って図板Gの上に固定さ
れており、搬送方向と直交する方向に臨む外側面に、導
通検査装置と接続可能な接続部TC1を備えている。こ
のように本実施例では、コネクタ挿入部100、20
0、300に担持されているコネクタハウジングCの端
子と検出プローブ100a、200a、300aが電気
的に導通した状態で当該電線組立体BCを布線すること
ができる。
【0020】次に、第1のワイヤーハーネスの保持具C
H1について詳述する。この第1のワイヤーハーネスの
保持具CH1は、図1に示すように、図板Gの一端側に
互いに隣接して2個配設されている。図3は、第1のワ
イヤーハーネスの保持具CH1を拡大して示す外観斜視
図であり、図4は、第1のワイヤーハーネスの保持具C
H1の分解斜視図である。
【0021】第1のワイヤーハーネスの保持具CH1
は、脚部111を備えている。脚部111は、底板部1
11aと立設部111bとを一体に有する略L字形に形
成されている。底板部111aには、先端が開く二条の
スリット111cが形成されており、図板Gに螺合して
いるボルトG1をそれぞれ嵌合させている。底板部11
1aは、図板Gに形成された溝G2に嵌められている。
この溝G2に沿って底板部111aをスライドさせるこ
とにより、第1のワイヤーハーネスの保持具CH1の固
定位置、換言すれば電線組立体BCの張設位置を変更で
きることが理解されよう。上述したスリット111cお
よびボルトG1は、そのような固定位置の変更を許容す
るためのものである。脚部111が所定の部位に位置決
めされたところで、ボルトG1を締めつけることによ
り、上記溝G2に沿った所望の位置に第1のワイヤーハ
ーネスの保持具CH1を固定することができる。
【0022】脚部111の立設部111bは、台座板1
12を担持している。台座板112は、図4に示す二本
のボルト113によって、立設部111bに固定されて
いる。脚部111の底板部111aが延びている方向を
仮に前方とした場合、台座板112は、後方に延びるよ
うに固定されている。台座板112の後部には、案内部
材114が四本のボルト(図4に3本のみ図示)115
により固定されている。この案内部材114は、次に説
明するスライドベース116の変位を案内するものであ
る。それとともに、スライドベース116のストローク
長を規制するものでもある。
【0023】スライドベース116は、台座板112の
前側上面に載置される略L字形の受け部116a、およ
び受け部116aの後方に延びるレバー部116bを一
体に備えている。レバー部116bの後端には、上方に
立ち上がっている受圧部116cがさらに一体に形成さ
れている。このレバー部116bは、案内部材114を
台座板112に組み立てる際に上記案内部材114の下
面に形成された案内溝114aにスライド可能に嵌合す
る。これにより、受け部116aと受圧部116cとの
間で案内部材114がスライドベース116の前後方向
の移動を案内することができる。この構成を採用するこ
とにより、本実施例では、コネクタ挿入部100を弛ま
せ位置(図3に示す位置)に変位させて、電線組立体B
Cの装着を容易に行なうことができるとともに、電線組
立体BCの布線時には、コネクタ挿入部100を引張り
位置(図1に示す位置)に変位させることにより、電線
組立体BCに張力を付与することができる。
【0024】受け部116aと案内部材114とは、引
張コイルばね117によって連結されている(図3参
照)。この引張コイルばね117の付勢力によって、受
け部116aは、通常は、後方に引っ張られ、案内部材
114によって規制される引張り位置に押し付けられて
いる。また、脚部111を固定する位置を調整すること
により、上記引張り位置において受け部116aと案内
部材114との間に僅かな隙間があくようにすることが
好ましい。この隙間により、電線組立体BCの寸法ばら
つきによって布線時に電線組立体BCが弛むのを、確実
に防止することができる。このように本実施例では、引
張コイルばね117の付勢力により、コネクタを担持し
ているコネクタ挿入部100を常時引張位置に付勢し、
電線組立体BCを弾性的に付勢することができる。
【0025】スライドベース116の受け部116aに
は、ブロック118が載置され、ボルト119によって
両者は一体的に連結される。ブロック118の上面に
は、平面視略コの字形の枠部120が載置され、枠部1
20の上には、天板121が配置される。そして、枠部
120、天板121は、四本のボルト122によってブ
ロック118に共締めされている。枠部120には上記
検出プローブ100aが挿通しており、当該枠部120
のへこみ部分に対向している。これにより、ブロック1
18、枠部120、天板121は、コネクタ挿入部10
0を構成し、このコネクタ挿入部100は、ブロック1
18、枠部120、天板121によって区画される空間
内に検出プローブ100aを内装することになる。
【0026】ブロック118の前面下部には、段部を形
成する顎部118aが一体的に形成されている。顎部1
18aには、上下に挿通する通し孔118bが穿設され
ている。通し孔118bには、顎部118aの下方から
ビス118cが挿通し、ハウジング係止スライダ123
の下面に螺合する。ハウジング係止スライダ123と顎
部118aとの間には、圧縮コイルばね124が縮設さ
れており、ハウジング係止スライダ123を常時上方へ
付勢している。
【0027】ハウジング係止スライダ123は、背面
に、ブロック118の前面と嵌合する嵌合溝123aを
備えている。そして、この嵌合溝123aに沿って上下
に摺動可能に構成されている。ハウジング係止スライダ
123の上面には、爪123bが一体に形成されてお
り、ハウジング係止スライダ123の上下方向の変位に
よって、コネクタ挿入部100に関し、出没可能な高さ
に設定されている。従って、コネクタ挿入部100に対
してコネクタハウジングC(図3参照)が挿抜される際
に、ハウジング係止スライダ123が圧縮コイルばね1
24の付勢力に抗して一旦降下し、コネクタハウジング
Cの挿抜を許容する。また、コネクタ挿入部100にコ
ネクタハウジングCが挿入されると、圧縮コイルばね1
24の付勢力により、上方へ戻ってコネクタハウジング
Cが不用意にコネクタ挿入部100から抜けないように
するようになっている。爪123bの前面には、コネク
タハウジングCのコネクタ挿入部100への挿入を容易
ならしめる案内傾斜面123cが形成されている。
【0028】ハウジング係止スライダ123がブロック
118から外れないようにするために、ブロック118
の前面には、止め板125がボルト126で固定されて
いる。止め板125は、ハウジング係止スライダ123
の挿通孔123dに挿通するガイド部125aを一体に
備えており、ハウジング係止スライダ123の昇降を許
容しながら抜け止めを図っている。
【0029】次に、第2のワイヤーハーネスの保持具C
H2について図1を参照しつつ説明する。この第2のワ
イヤーハーネスの保持具CH2は、図板Gの長手方向に
沿い、一方の第1のワイヤーハーネスの保持具CH1に
対向して配設されている。第2のワイヤーハーネスの保
持具CH2は、図板Gにボルト202で固定される略L
字形の脚部203と、脚部203の上部に担持される本
体部204と、本体部204に固定されるコネクタ挿入
部200とを備えている。コネクタ挿入部200の側部
には、一対の装着レバー205が配設されている。装着
レバー205は、それぞれ途中部が本体部204に軸支
されており、互いに図示しない引張コイルばねによって
コネクタ挿入部200の方の自由端を所定の方向に付勢
している。これにより、装着レバー205は、本体部2
04と協働して、当該コネクタ挿入部200に挿入され
たコネクタハウジングCのフランジを挟持するようにし
ている。
【0030】次に、第3のワイヤーハーネスの保持具C
H3は、電線組立体BCの枝線に接続されたコネクタハ
ウジングCを保持するためのものであり、第2のワイヤ
ーハーネスの保持具CH2と、それに対向する第2のワ
イヤーハーネスの保持具CH1との略中間部分に配設さ
れている。第3のワイヤーハーネスの保持具CH3は、
第1のワイヤーハーネスの保持具CH1と同様の要素部
品で構成されたコネクタ挿入部300を備えている。こ
のコネクタ挿入部300は、支軸機構302を介して図
板Gに取付けられている。支軸機構302は、コネクタ
挿入部300を図1に示す固定位置と、仮想線で示す退
避位置とに回動変位させるためのものである。支軸機構
302は、電線組立体BCを布線する際には、固定位置
にコネクタ挿入部300を保持して布線を行なうことが
できるようにする一方、所定の作業を行なうためにコネ
クタ挿入部300を倒して退避位置に変位できるように
する。
【0031】U字形の電線ワイヤーハーネスの保持具U
Hは、電線組立体BCの電線Bを所定の方向に案内し
て、各ワイヤーハーネスの保持具CH1〜CH3にコネ
クタハウジングCを導くためのものである。一方の電線
ワイヤーハーネスの保持具UHには、第3のワイヤーハ
ーネスの保持具CH3にコネクタハウジングを導くため
の延長棒UH1が一体的に形成されている。
【0032】図板Gに電線組立体BCを布線するには、
先ず、第2のワイヤーハーネスの保持具CH2に対応す
るコネクタハウジングCを装着する作業から始める。こ
の場合には、自由状態にある電線組立体BCのコネクタ
ハウジングCを一方の手で把持し、他方の手で一対の装
着レバー205を摘んでコネクタ挿入部200を開放
し、開放されたコネクタ挿入部200にコネクタハウジ
ングCを挿入した後、装着レバー205を離すことによ
り、容易に行なうことができる。
【0033】次に、図3に示すように、電線組立体BC
の幹線に接続されているコネクタハウジングCを対応す
る第1のワイヤーハーネスの保持具CH1に装着する。
この時、第1のワイヤーハーネスの保持具CH1のスラ
イドベース116は、レバー部116bの受圧部116
cを介して適当な押圧手段(本実施例ではエアシリンダ
のピストン)400によって、前方に押し込まれてい
る。このため、コネクタ挿入部100は、前方に突出し
て弛ませ位置に変位しているので、作業者は、容易にコ
ネクタハウジングCをコネクタ挿入部100に挿入する
ことができる。
【0034】また、コネクタ挿入部100にコネクタハ
ウジングCを挿入する際には、上述した爪123bの案
内傾斜面123cにコネクタハウジングCの先端部を突
き当て、そのまま押し込むだけでよい。これにより、上
述したハウジング係止スライダ123が圧縮コイルばね
124(図4参照)の付勢力に抗して一旦降下し、コネ
クタハウジングCの挿抜を許容するとともに、コネクタ
ハウジングCが挿入された後は、圧縮コイルばね124
の付勢力により、爪123bが上方へ戻ってコネクタハ
ウジングCの抜け止めを図ることができる。
【0035】上記工程を終了した後、残余のコネクタハ
ウジングCを第1、第3のワイヤーハーネスの保持具C
H1、CH3の順に挿入することにより、布線作業が終
了する。布線作業が終了した後は、第1のワイヤーハー
ネスの保持具CHを駆動している上記押圧手段400に
よる押圧が解除される。これにより、引張コイルばね1
17の付勢力によって、コネクタ挿入部100は、引張
り位置に変位するので、いまや図板Gの上に布線された
電線組立体BCは、図板Gの上で張力が付与されること
になる。
【0036】次に、布線後の組立工程について図1およ
び図5を参照しつつ詳述する。図5は、上記図板を採用
した組立装置のライン構成を図解的に示す概略平面図で
ある。同図を参照して、このワイヤーハーネス組立装置
Aは、前列と後列を有する循環ライン(前列のラインで
は上流側搬送方向K1、後列のラインでは下流側搬送方
向K2に沿って搬送される)となっている。
【0037】このラインの始端は、上記循環ラインを構
成する前列の一部に設けられた第1ステーション1であ
る。第1ステーション1は、図板G上に電線組立体BC
を布線するためのものであり、上記図板Gへの布線作業
は、この第1ステーション1によって行なわれる。なお
これとは別に、予め布線作業を終了した図板Gを別の図
板搬送装置を用いて順次第1ステーション1に搬送し、
自動的にワイヤーハーネス組立装置Aに循環させるよう
に構成してもよい。
【0038】第1ステーション1の下流側には、カバー
取付けおよびスポットテープ巻きを行う第2ステーショ
ン2が配設されている。この第2ステーション2は、上
記前列の下流端に設けられている。第2ステーション2
には、ストックステーション12が並設されている。ス
トックステーション12は、第2ステーション2で電線
組立体BCに組み付けられるストレートカバーDを供給
するためのものである。
【0039】第2ステーション2には、後列の上流端に
設けられた第3ステーション3が設けられている。この
第3ステーション3は、第2ステーション2の図板Gを
後列のラインへ移すための空きスペースを確保するため
のものである。第3ステーション3の下流側には、第4
ステーション4が設けられている。この第4ステーショ
ン4では、コルゲートチューブが装着される。
【0040】第4ステーション4の下流側には、電線組
立体BCの分岐部に結束用テープを巻く第5ステーショ
ン5が設けられ、さらにその下流側には、クランプバン
ドCLBを装着する第6ステーション6が設けられてい
る。電線組立体BCの組立工程は、この第6ステーショ
ン6で終了する。第6ステーション6の下流側には、外
装品の装着が終了した電線組立体BCの検査を行なう第
7ステーション7が設けられている。この第7ステーシ
ョン7では、図示しない外観検査装置によってサブアセ
ンブリSAに仕上げられた電線組立体BCの外観が検査
されるとともに、上記導通検査装置71により導通検査
が行なわれる。この導通検査装置71について詳述する
と、上記導通検査装置71は、第1ステーション1およ
び第7ステーション7にそれぞれ延びるコネクタ70
1、702を備えており、図板BCの検査用コネクタT
Cと各ステーション1、7毎に接続可能に構成されてい
る。従って、本実施例では、第1ステーション1にてコ
ネクタ701を検査用コネクタTCに接続することによ
り、布線の終了した電線組立体BCの導通を検査するこ
とができる。この第1の導通検査により、導通不良が発
生している電線組立体BCに炊いて組立作業が行なわれ
ることを未然に防止することができる。
【0041】これとともに、第7ステーション7にてコ
ネクタ702を検査用コネクタTCに接続することによ
り、組立工程が完了し、サブアセンブリSAとしていま
や図板BCに布線されている電線組立体BCを導通検査
することも可能になる。この最終的な導通検査は、外装
品の組立作業において発生した導通不良を検出すること
を可能にする。
【0042】上述した外観検査装置や導通検査装置71
は、例えば本件出願人が先に提案している特願平5−1
78164号に詳しく開示されている。第7ステーショ
ン7は、後列の下流端に配設されており、第7ステーシ
ョン7での工程を終えた図板Gは、再び前列に戻され
る。第7ステーション7の下流側には、第8ステーショ
ン8が配設されている。この第8ステーション8は、下
流側に隣接する第9ステーション9とともに、完成され
た電線組立体BC(サブアセンブリSA)に所定の情報
(図2に示すサブアセンブリSAの部品番号PN、当該
部品番号PNの部品の各個体を識別するための製造順の
シリアルナンバーSNおよび導通検査合格マークGM
等)の表示を付与するためのものである。
【0043】第9ステーション9の下流側には、完成し
たサブアセンブリSAの所定部にグリスを注入した後、
サブアセンブリSAを取り出す第10ステーション10
が設定されている。図板Gは、エアシリンダ、駆動モー
タ、プーリおよびチェーン等を含む公知の図板搬送機構
11によって、ラインの流れ方向に沿って1ステーショ
ンずつ所定の送りタクトで搬送される。
【0044】上記ワイヤーハーネス組立装置Aは、制御
装置13によって制御される。この制御装置13は、図
板搬送機構11や導通検査装置71等、ワイヤーハーネ
ス組立装置A全体の制御を司る制御部(図示せず)が備
えられている。制御部はマイクロコンピュータその他の
電装品で構成されており、図板Gを所定の送りタクトで
間欠的に1ステーションずつ搬送するとともに、図板G
が停止した時点で個々の組立工程を行なうようにしてい
る。
【0045】上記ワイヤーハーネス組立装置Aの動作
は、以下の通りである。先ず、本実施例では、第1ステ
ーション1において、布線作業が上述の通り行なわれ、
その後、導通検査が行なわれる。次に、制御装置13
は、搬送機構11を間欠的に作動させることにより、布
線および導通検査が完了した図板Gを第1ステーション
1から第10ステーション10へ順次搬送する。各ステ
ーション1〜10での工程を終了した電線組立体BC
(サブアセンブリSA)は、図板Gから取り外される。
【0046】以上の詳細な説明から本実施例においては
種々の効果が得られることが理解されよう。先ず第1
に、本実施例においては、コネクタ挿入部100、20
0、300に担持されているコネクタハウジングCの端
子と検出プローブ100a、200a、300aが電気
的に導通した状態で当該電線組立体BCを布線すること
ができるので、布線作業と導通工程のためのコネクタハ
ウジングCの装着作業とを一つの装着作業で兼ねること
ができ、作業性が向上するという利点がある。
【0047】特に、第1のワイヤーハーネスの保持具C
H1においては、コネクタ挿入部100を弛ませ位置に
変位させた状態で電線組立体BCを図板Gに対して装着
することができるとともに、布線時には、電線組立体B
Cに張力を付与することができるので、外装品(コルゲ
ートチューブCT、グロメット付きクランプバンドCL
B、テープ片TT等)の自動装着が可能になるという利
点がある。
【0048】加えて、付勢部材としての引張コイルばね
117の付勢力により、コネクタハウジングCを担持し
ているコネクタ挿入部100を常時引張位置に付勢し、
電線組立体BCを弾性的に付勢することができるので、
一層、外装品の自動装着が容易になるという利点があ
る。さらに、各検出プローブ100a、200a、30
0aに導通する共通の検査用コネクタTCを通して、図
板Gに布線されている電線組立体BCを導通検査装置7
1に接続することができるので、同一の図板Gを使用し
て外装品の装着と導通検査とを行なうことができるとい
う利点がある。加えて、電線組立体BCを導通検査装置
71に接続するに当たり、一か所のコネクタTCの接続
だけで、当該電線組立体BCに構成されている回路の全
ての導通状態を検査することができ、その分、作業効率
が向上するという利点がある。
【0049】特に本実施例のワイヤーハーネス組立装置
Aにおいては、移動式図板Gを搬送する過程において、
所望の搬送時点(第1、第7ステーション1、7)に
て、布線されている電線組立体BCの導通を搬送機構1
1の上で検査することができるので、例えば、上述した
ように、外装品の装着前と装着後の電線組立体BCに対
して導通検査を行なう場合に、図板Gを変更することな
く電線組立体BCに構成されている回路の導通をワイヤ
ーハーネス組立装置Aの上で検査することができるとい
う利点がある。
【0050】このように、本実施例によれば、電線組立
体BCに外装品を自動装着するに当たり、作業効率の向
上を達成することができるという効果を奏する。なお、
上述した実施例は、本発明の好ましい具体例を例示した
ものに過ぎず、本発明が上記実施例に限定されないこと
は、云うまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の構成では、コネクタ挿入部に担持されているコネ
クタハウジングの端子と検出プローブが電気的に導通し
た状態で当該電線組立体を布線することができるので、
布線工程のためのコネクタハウジングの装着作業と導通
工程のためのコネクタハウジングの装着作業とを一つの
装着作業で兼ねることができ、作業性が向上するという
利点がある。
【0052】また、請求項2記載の構成では、コネクタ
挿入部を弛ませ位置に変位させた状態で電線組立体を図
板に対して装着することができるとともに、布線時に
は、電線組立体に張力を付与することができるので、外
装品の自動装着が可能になるという利点がある。また、
請求項3記載の構成では、付勢部材の付勢力により、コ
ネクタを担持しているコネクタ挿入部を常時引張位置に
付勢し、電線組立体を弾性的に付勢することができるの
で、一層、外装品の自動装着が容易になるという利点が
ある。
【0053】さらに、請求項4記載の構成では、各検出
プローブに導通する一のコネクタを通して布線されてい
る電線組立体を導通検査装置に接続することができるの
で、同一の図板を使用して外装品の装着と導通検査とを
行なうことができるという利点がある。加えて、電線組
立体を導通検査装置に接続するに当たり、一か所のコネ
クタの接続だけで、当該電線組立体に構成されている回
路の全ての導通状態を検査することができ、その分、作
業効率が向上するという利点がある。
【0054】さらに、請求項5記載の構成では、移動式
図板を搬送する過程において、所望の搬送時点で布線さ
れている電線組立体の導通を搬送機構の上で検査するこ
とができるので、例えば、外装品の装着前と装着後の電
線組立体に対して導通検査を行なう場合に、図板を変更
することなく電線組立体に構成されている回路の導通を
生産ライン上で検査することができるという利点があ
る。
【0055】従って、本発明によれば、電線組立体に外
装品を自動装着するに当たり、作業効率の向上を達成す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における図板の概略斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施例における組立装置によって組
み立てられたワイヤーハーネスのサブアセンブリの外観
略図である。
【図3】上記図板に採用されているワイヤーハーネスの
保持具の概略斜視図である。
【図4】図3のワイヤーハーネスの保持具の分解斜視図
である。
【図5】上記組立装置の概略平面図である。
【符号の説明】
A 組立装置 B 電線 C コネクタハウジング BC 電線組立体 CH1 第1のワイヤーハーネスの保持具 CH2 第2のワイヤーハーネスの保持具 CH3 第3のワイヤーハーネスの保持具 TC 検査用コネクタ 11 搬送機構 71 導通検査装置 100 コネクタ挿入部 100a 検出プローブ 117 引張コイルばね(付勢部材) 200 コネクタ挿入部 200a 検出プローブ 300 コネクタ挿入部 300a 検出プローブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも電線とそれに接続している端子
    を内蔵するコネクタハウジングとを有する電線組立体
    の、当該コネクタハウジングを担持するコネクタ挿入
    部、およびコネクタ挿入部に設けられ、当該コネクタ挿
    入部に担持されているコネクタハウジングの端子と接触
    可能な検出プローブを備えたことを特徴とするワイヤー
    ハーネスの保持具。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネスの保持具
    において、 上記コネクタ挿入部は、図板上に固定される固定部材に
    取付けられるとともに、布線されている電線組立体を弛
    ませる弛ませ位置と電線組立体に張力を付与する引張り
    位置とに変位可能に構成されているものである。
  3. 【請求項3】請求項2記載のワイヤーハーネスの保持具
    において、 上記コネクタ挿入部を引張り位置に付勢する付勢部材を
    さらに備えているものである。
  4. 【請求項4】少なくとも電線とそれに接続しているコネ
    クタハウジングとを有する電線組立体の当該コネクタハ
    ウジングを担持する複数のワイヤーハーネスの保持具、 各ワイヤーハーネスの保持具に設けられ、担持されてい
    るコネクタハウジングと導通する複数の検出プローブ、
    および各検出プローブを導通検査装置に接続可能な共通
    の検査用コネクタを備えたことを特徴とする図板。
  5. 【請求項5】少なくとも電線とそれに接続しているコネ
    クタハウジングとを有する電線組立体の当該コネクタハ
    ウジングを担持する複数のワイヤーハーネスの保持具、
    各ワイヤーハーネスの保持具にそれぞれ設けられた検出
    プローブ、および各検出プローブと導通する共通の検査
    用コネクタを有し、所定の工程順に搬送される移動式図
    板、 移動式図板を搬送するための搬送機構、並びに搬送機構
    に設けられ、移動式図板のコネクタに接続して、電線組
    立体の導通を検査する導通検査装置を備えたことを特徴
    とする組立装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002025365A (ja) * 2000-07-11 2002-01-25 East Japan Railway Co 電線自動布線装置
CN114136627A (zh) * 2021-12-28 2022-03-04 长春振宇机电成套有限公司 一种用于汽车发动机台架检测的对接中转站线束模块装置

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