JPH07201096A - 円盤状記録媒体の再生方法及び再生装置 - Google Patents

円盤状記録媒体の再生方法及び再生装置

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JPH07201096A
JPH07201096A JP5337677A JP33767793A JPH07201096A JP H07201096 A JPH07201096 A JP H07201096A JP 5337677 A JP5337677 A JP 5337677A JP 33767793 A JP33767793 A JP 33767793A JP H07201096 A JPH07201096 A JP H07201096A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高域でのS/Nを維持しつつ低域でのS/N
をも大きくし、見かけ上のMTFを拡大させて信号伝達
能力を向上させる。 【構成】 光磁気ディスク1に対して再生用光学ピック
アップ2から再生光Lを照射し、この再生光のスポット
内の温度分布を利用して実効読み出しアパーチャを限定
して、光磁気ディスク1に記録されている情報信号を再
生する円盤状記録媒体の再生方法において、再生用光学
ピックアップ2の前方にそれぞれ参照光を照射する参照
用光学ピックアップ4a及び4bを配置し、これら参照
用光学ピックアップ4a及び4bからの参照信号Sa及
びSbに基づいて、光磁気ディスク1に記録されている
情報ピットの空間周波数を検出し、この検出した空間周
波数と予め設定された基準空間周波数に基づいて、再生
光Lの光強度を可変にする、あるいは外部磁界発生装置
3から発生される外部磁界Hrをオンオフ制御するフィ
ードバック回路5を設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるコンパクトデ
ィスク、相変化型光ディスク、光磁気ディスク等の円盤
状記録媒体に対して信号再生用光を照射し、この信号再
生用光のスポット内の温度分布を利用して実効読み出し
アパーチャを限定して、円盤状記録媒体に記録されてい
る情報信号を再生する円盤状記録媒体の再生方法及び再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、単に光ディ
スクと記す)としては、いわゆるコンパクトディスクと
呼ばれる再生専用型の光ディスクと、再生のみならず情
報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の光ディスク
がある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された位相ピ
ットを被覆するように形成されたAlやAu等の金属か
らなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的とし
て上記反射膜を被覆するように形成された保護層とによ
り形成されている。
【0004】これに対して、上記記録可能型の光ディス
クには、垂直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が
知られている。
【0005】この光磁気ディスクは、光ビームをガイド
するための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有
するポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材
料ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成された
Te、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0006】これらの光ディスクを再生する方法は、前
者の再生専用型の光ディスクの場合には、レーザ光源か
らの光ビームをディスク基板側より、対物レンズで集束
した状態で照射し、この光ディスクの位相ピットにより
変調された反射光束を例えばフォトディテクターにより
検出し、上記反射光束の光量に応じた信号レベルを有す
る検出信号に変換することにより、再生専用型の光ディ
スクに記録された情報信号の再生信号を得るようにして
いる。
【0007】また、後者の記録可能型の光ディスク(特
に、光磁気ディスク)の場合には、上記再生専用型の光
ディスクと同様にして、レーザ光源からの光ビームをデ
ィスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、光ディスクの記録層によって変調された反射光束中
のカー回転角を検出することによって、光磁気ディスク
に記録された情報信号の再生信号を得るようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記再生専
用型の光ディスクや上記記録可能型の光ディスクにおい
て、その記録密度を上げるには、記録ピットの微小化を
図ることになるが、この場合、その再生時の解像度は、
その読出し光の波長λと対物レンズの開口数N.A.に
よって決まる。
【0009】このような制約を越えて解像度の向上を図
った光ディスクとして、読出し光のスポット内の温度分
布を利用し、これによって実効読み出しアパーチャを限
定するようにして記録密度を向上させた再生専用型の光
ディスク及び記録可能型の光ディスクが提案されている
(例えば特開平1−143042号公報,特開平1−2
33601号公報,特開平3−97140号公報参
照)。
【0010】この再生専用型の光ディスクとしては、位
相ピットの高密度形成を達成することができる相変化型
再生専用光ディスクであり、この光ディスクは、表面に
位相ピットが形成された透明基板上に、相変化材料膜を
形成することにより構成されている。
【0011】一方、記録密度の向上を図った記録可能型
の光ディスクとしては、少なくとも互いに磁気的に結合
される再生磁性膜と記録磁性膜からなる多層膜を記録層
とし、かつ上記出射光束の照射及び外部磁界の印加によ
り、上記出射光束のスポット内において部分的に上記再
生磁性膜の磁化の向きが外部磁界の方向あるいは記録磁
性膜の磁化の向きに倣う構成を有するものが提案されて
いる。
【0012】そして、上記光ディスクに対して高S/N
で再生する場合、上記再生専用型相変化光ディスクにお
いては、出力の大きい光源にて光強度の大きい読み出し
光にて再生する(以下、PSR再生と記す)ことが必要
であり、また、上記再生磁性層と記録磁性層を有する光
磁気ディスクにおいては、外部磁界を印加しながら再生
する(以下、MSR再生と記す)ことが必要となる。
【0013】しかしながら、上記MSR再生が採用され
る光磁気ディスクにおいては、一般に、解像限界内(以
下、低域と記す)のS/Nが低下してしまう傾向にあ
る。その原因としては、読出し光の有効部分が減るため
に信号レベルが減少してしまうにも拘らず、雑音レベル
の減少が少ないことが挙げられる。
【0014】仮に、雑音レベルを抑圧できたとしても、
図22に示すように、通常再生時における再生信号振幅
の伝達関数(以下、MTFと記す)を信号列の空間周波
数で積分したものとMSR再生時におけるそれはほぼ同
程度となる。これは、信号伝達の潜在能力は、通常再生
でもMSR再生でも現状の光学系では変わらないことを
意味する。
【0015】また、PSR再生が採用される光ディスク
においても、図23に示すように、PSR再生時での低
域(空間周波数〜1.5[1/μm]付近)のCNR
(搬送波信号対雑音比)は、現状では通常再生時よりも
3dBほど低く、しかも光強度の大きい読出し光を使用
するため、信頼性に関して問題が生じるおそれがある。
【0016】このように、MSR再生においても、PS
R再生においても、低域でS/Nが悪くなる、あるいは
MTFの値が小さくなるということは、その光ディスク
での信号伝達能力は、通常再生時とほとんど変化しない
ということを意味し、換言すれば、解像限界以上(以
下、高域と記す)のS/Nが向上したことを相殺してし
まうことを意味する。
【0017】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、高域でのS/Nを維持
しつつ低域でのS/Nをも大きくし、見かけ上のMTF
を拡大させて信号伝達能力を向上させることができる円
盤状記録媒体の再生方法及び再生装置を提供することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、円盤状記録媒
体1(又は101)に対して信号再生用光Lを照射し、
信号再生用光LのスポットSP内の温度分布を利用して
実効読み出しアパーチャを限定して、円盤状記録媒体1
(又は101)に記録されている情報信号を再生する円
盤状記録媒体の再生方法において、信号再生用光Lの前
方に少なくとも1本の参照光を照射させ、この参照光の
円盤状記録媒体1(又は101)からの反射光に基づく
参照信号Sa(及びSb)から円盤状記録媒体1(又は
101)に記録されている情報ピットPの空間周波数を
検出し、この検出した空間周波数に基づいて、実効読み
出しアパーチャを限定させるための上記信号再生用光L
の光強度、あるいは外部磁界Hrの磁界強度、あるいは
その両方を可変させて、上記情報信号の再生を行なう。
【0019】また、本発明は、円盤状記録媒体1(又は
101)に対して信号再生用光Lを照射し、この信号再
生用光LのスポットSP内の温度分布を利用して実効読
み出しアパーチャを限定して、円盤状記録媒体1(又は
101)に記録されている情報信号を再生する円盤状記
録媒体の再生装置において、信号再生用光Lの前方に少
なくとも1本の参照光を照射させる参照光照射手段2あ
るいは4a(及び4b)と、参照光の円盤状記録媒体1
(又は101)からの反射光を電気信号に変換して参照
信号Sa(及びSb)を得る参照信号検出手段(例えば
フォトディテクタ43a及び43bと演算回路50から
なる信号検出系)と、この参照検出手段4からの参照信
号Sa(及び43b)に基づいて、円盤状記録媒体1
(又は101)に記録されている情報ピットPの空間周
波数を検出する空間周波数検出手段61と、この空間周
波数検出手段61からの空間周波数情報Scに基づい
て、実効読み出しアパーチャを限定させるための上記信
号再生用光Lの光強度、あるいは外部磁界Hrの磁界強
度、あるいはその両方を可変にする可変手段62a及び
62bとを設けて構成する。
【0020】この場合、上記参照光として、信号再生用
光Lの光源41とは別の独立した光源からの光を用いる
ようにしてもよく、また、信号再生用光Lの光路中に配
置された光回折手段81にて作成された分離光L(1)
を用いるようにしてもよい。
【0021】また、上記参照光として、信号再生用光L
の光源41とは別の独立した光源からの光と、信号再生
用光Lの光路中に配置された光回折手段81にて作成さ
れた分離光L(0)を用いるようにしてもよい。
【0022】
【作用】本発明に係る円盤状記録媒体の再生方法におい
ては、円盤状記録媒体1(又は101)に対して信号再
生用光Lを照射する。このとき、信号再生用光Lのスポ
ットSP内の温度分布の違いにより実効読み出しアパー
チャが限定され、この限定された実効読み出しアパーチ
ャーを通して、円盤状記録媒体1(又は101)に記録
されている情報信号が再生されることになる。
【0023】このとき、信号再生用光Lの前方に少なく
とも1本の参照光を円盤状記録媒体1(又は101)に
照射し、この参照光の円盤状記録媒体1(又は101)
からの反射光に基づく参照信号Sa(及びSb)から円
盤状記録媒体1(又は101)に記録されている情報ピ
ットPの空間周波数を検出する。
【0024】そして、上記検出した空間周波数に基づい
て、実効読み出しアパーチャを限定させるための上記信
号再生用光Lの光強度、あるいは外部磁界Hrの磁界強
度、あるいはその両方を可変させて、上記情報信号の再
生を行なう。
【0025】即ち、実効読み出しアパーチャを限定させ
るための上記信号再生用光Lの光強度、あるいは外部磁
界Hrの磁界強度、あるいはその両方を可変させること
により、実効読み出しアパーチャーの限定が有効になっ
たり、あるいは無効になったりすることとなる。
【0026】この場合、外部磁界Hrを印加しながら実
効読み出しアパーチャーを限定して再生を行なうMSR
再生方式においては、信号再生用光Lの光強度あるいは
外部磁界Hrの磁界強度あるいはその両方を可変するこ
とによって実効読み出しアパーチャの限定を有効とした
場合は、上記MSR再生方式が実行され、無効とした場
合は通常再生が実行されることになる。
【0027】一方、大きい光強度を有する信号再生用光
Lを照射することにより実効読み出しアパーチャーを限
定して再生を行なうPSR再生の両再生方式において
は、信号再生用光Lの光強度を可変することによって実
効読み出しアパーチャの限定を有効とした場合は、上記
PSR再生方式が実行され、無効とした場合は通常再生
が実行されることになる。
【0028】そして、それぞれMSR再生方式及びPS
R再生方式での各S/Nが低下する時点の空間周波数
(基準空間周波数)を予め設定し、MSR再生方式に対
しては、現在の空間周波数が上記設定された空間周波数
よりも低域のとき、MSR再生からS/Nが良好な通常
再生に切換え、反対に現在の空間周波数が上記設定され
た空間周波数よりも高域のとき、MSR再生を維持、あ
るいは通常再生からS/Nが良好なMSR再生に切換え
ることが可能となる。
【0029】また、PSR再生方式に対しても同様であ
り、現在の空間周波数が上記設定された空間周波数より
も低域のとき、PSR再生からS/Nが良好な通常再生
に切換え、反対に現在の空間周波数が上記設定された空
間周波数よりも高域のとき、PSR再生を維持、あるい
は通常再生からS/Nが良好なPSR再生に切換えるこ
とが可能となる。
【0030】このように、本発明に係る円盤状記録媒体
の再生方法においては、現在の空間周波数に基づいて、
その空間周波数において高S/Nで再生が可能な再生方
式を選択することが可能となり、低域から高域にわたる
全空間周波数に対して高S/Nで情報信号の再生を行な
うことができる。
【0031】また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生
装置においては、円盤状記録媒体1(又は101)に対
して信号再生用光Lが照射される。このとき、信号再生
用光LのスポットSP内の温度分布の違いにより実効読
み出しアパーチャが限定され、この限定された実効読み
出しアパーチャーを通して、円盤状記録媒体1(又は1
01)に記録されている情報信号が再生されることにな
る。
【0032】このとき、参照光照射手段2あるいは4a
(及び4b)にて、信号再生用光Lの前方に少なくとも
1本の参照光が円盤状記録媒体1(又は101)に照射
される。この参照光の円盤状記録媒体1(又は101)
からの反射光は、参照信号検出手段(例えばフォトディ
テクタ43a及び43bと演算回路50からなる信号検
出系)にて電気信号に変換されて参照信号Sa(及びS
b)として取り出される。そして、空間周波数検出手段
61において、上記参照信号検出手段からの参照信号S
a(及びSb)に基づいて、円盤状記録媒体1(又は1
01)に記録されている情報ピットPの空間周波数が検
出され、可変手段62a及び62bにて、上記空間周波
数検出手段61からの空間周波数情報Scに基づいて、
実効読み出しアパーチャを限定させるための上記信号再
生用光Lの光強度、あるいは外部磁界Hrの磁界強度、
あるいはその両方が可変されることになる。
【0033】即ち、上記可変手段62a及び62bに
て、実効読み出しアパーチャを限定させるための上記信
号再生用光Lの光強度、あるいは外部磁界Hrの磁界強
度、あるいはその両方を可変させることにより、実効読
み出しアパーチャーの限定が有効になったり、あるいは
無効になったりすることとなる。
【0034】従って、この場合も上記発明に係る円盤状
記録媒体の再生方法と同様に、MSR再生方式において
は、現在の空間周波数が低域のとき、MSR再生からS
/Nが良好な通常再生に切換え、反対に現在の空間周波
数が高域のとき、MSR再生を維持、あるいは通常再生
からS/Nが良好なMSR再生に切換えることが可能と
なる。
【0035】また、PSR再生方式においても、現在の
空間周波数が低域のとき、PSR再生からS/Nが良好
な通常再生に切換え、反対に現在の空間周波数が高域の
とき、PSR再生を維持、あるいは通常再生からS/N
が良好なPSR再生に切換えることが可能となる。
【0036】このように、本発明に係る円盤状記録媒体
の再生装置においても、現在の空間周波数に基づいて、
その空間周波数において高S/Nで再生が可能な再生方
式を選択することが可能となり、低域から高域にわたる
全空間周波数に対して高S/Nで情報信号の再生を行な
うことができる。
【0037】また、参照光として、上記信号再生用光L
の光源41とは別の独立した光源からの光を用いるよう
にした場合においては、円盤状記録媒体1(又は10
1)に対して信号再生用光Lと参照光とを十分離間させ
た位置に照射することができ、外部磁界Hrの磁界強度
を可変させる場合において、その可変に伴う磁界強度変
化の過渡段階を過ぎた段階において信号再生用光Lにて
情報信号を読み出すことが可能となり、情報信号のMT
F値の劣化を回避することができる。
【0038】また、参照光として、信号再生用光Lの光
路中に配置された光回折手段81にて作成された分離光
L(1)を用いるようにした場合においては、参照光と
信号再生用光Lの光学系(光源41を含む)として同一
のものが使用でき、構造の簡略化を実現させることがで
きる。
【0039】
【実施例】以下、本発明に係る円盤状記録媒体の再生方
法を実現させた円盤状記録媒体の再生装置のいくつかの
実施例を図1〜図21を参照しながら説明する。
【0040】まず、第1実施例に係る再生装置は、図1
に示すように、光磁気ディスク1を例えばCAV(角速
度一定)又はCLV(線速度一定)にて回転駆動する図
示しないスピンドルモータと、光磁気ディスク1に対し
て再生光を照射して、その反射光から該光磁気ディスク
1に記録されている情報信号の再生を行う再生用光学ピ
ックアップ2と、光磁気ディスク1を挟んで再生用光学
ピックアップ2と対向する位置に配され、上記再生用光
学ピックアップ2と連動する外部磁界発生装置3を有す
る。この外部磁界発生装置3は、光磁気ディスク1に対
して再生用外部磁界を印加する装置である。
【0041】また、この再生装置は、上記構成部材のほ
か、再生用光学ピックアップ2の前方に配され、光磁気
ディスク1に対して参照光を照射し、その照射に伴う反
射光を電気信号に変換してそれぞれ参照信号として出力
する2つの参照用光学ピックアップ(第1及び第2の参
照用光学ピックアップ4a及び4b)と、これら参照用
光学ピックアップ4a及び4bからの参照信号Sa及び
Sbに基づいて、再生用光学ピックアップ2あるいは外
部磁界発生装置3を制御することにより、再生光の光強
度もしくは再生用外部磁界の磁界強度を変化させるフィ
ードバック回路5を有して構成されている。
【0042】第1の参照用光学ピックアップ4aと第2
の参照用光学ピックアップ4bとの離間距離は、この光
磁気ディスク1の回転駆動のタイミングとして使用され
る基準クロックのパルス幅を基準として、そのm倍(m
は正の整数)のクロック幅で決定される時間幅に相当す
る距離となっており、図示の例では、第1の参照用光学
ピックアップ4aが再生用光学ピックアップ2から最も
離れた位置に配されたかたちとなっている。また、再生
用光学ピックアップ2と第2の参照用光学ピックアップ
4bとの離間距離も、上記と同様に、上記基準クロック
のパルス幅を基として、そのn倍(nは正の整数であ
り、n=mも有り得る)のクロック幅で決定される時間
幅に相当する距離となっている。
【0043】ここで、上記再生装置に装着される光磁気
ディスク1について、図3〜図5を参照しながら説明す
る。
【0044】この光磁気ディスク1は、図3にその断面
を示すように、透明基板11上に誘電体膜22、光磁気
記録層23が順次積層されて構成されている。誘電体膜
22は、耐食性の向上や多重反射によるカー回転角の増
大(カー効果エンハンスメント)を目的として形成され
るものであり、この誘電体膜22の材料としては、例え
ばSi3 4 ,AlN等の窒化物,SiO2 ,Al2
3 等の酸化物,AlSiNO等が挙げられるが、酸素及
び水分子を透過させず、酸素を含まない物質で且 つ使
用レーザ光を十分透過し得る物質が望ましく、窒化珪素
あるいは窒化アルミ ニウム等が好適である。
【0045】上記光磁気記録層23は、磁気的に結合す
る複数の垂直磁化膜(基本的には記録磁性層と再生磁性
層の2層膜)によって構成される。ここでの磁気的結合
は、交換結合、あるいは垂直磁化膜及び同士の間にSi
2 等の非磁性膜を介在させて静磁結合とする場合があ
る。
【0046】また、上記記録磁性層は、磁化反転により
情報信号に対応した微小記録ピットパターンを形成し、
記録保持しておくものであり、上記再生磁性層は、光ビ
ームのスポット内において、ある温度T以上となった高
温領域の記録ピットをマスクし、検出されないようにす
るためのものである。
【0047】この光磁気ディスク1において、例えば光
ビームのスポット内においてある温度T以上となった高
温領域の記録ピットがマスクされる光磁気記録層23
は、再生磁性層24,記録磁性層25及び再生磁性層2
4と記録磁性層25の間に挿入され、高温領域において
キュリー温度を越えて上記再生磁性層24と記録磁性層
25の磁気的結合を切断する切断層26とが互いに交換
結合することによって構成される。すなわち、透明基板
21側から再生磁性層24,切断層26,記録磁性層2
5の順である。なお、記録磁性層上には、例えばSiN
等からなる保護膜27が形成される。
【0048】上記光ビームのスポット内においてある温
度T以上となった高温領域の記録ピットがマスクされる
光磁気記録層23を有する光磁気ディスク1に対して情
報信号を光学的に読み出すMSR再生方式の原理を図5
に基づいて説明する。
【0049】まず、上記記録磁性層25には、図5Aに
示すように、f=λ/2NA以下のピット周期で微小記
録ピットが任意のパターンで形成されているとする。初
期状態においては、記録磁性層25の磁化の向きが再生
磁性層24に転写され、再生磁性層24にもこの記録ピ
ットパターンに対応するピットパターンが形成されてい
る。
【0050】この状態の光磁気記録層23から情報信号
の再生を行うには、図5Bに示すように、光ビームLを
照射すると同時に再生用磁界Hrを印加する。即ち、図
中、矢印D方向に回転する光磁気ディスク1に光ビーム
Lを照射すると、図5Aに示すように、ある温度T以上
の高温領域31がスポットSP中央付近から後方にかけ
て楕円状に尾を引く形で形成され、それ以外の三日月部
分が低温領域32となる。
【0051】このときの光磁気記録層23の磁化状態
は、図5Bに示すように、高温領域31においては再生
磁性層24の保磁力Hcが非常に小さくなるとともに、
切断層26がキュリー温度に達し、これにより記録磁性
層25と再生磁性層24の交換結合力が0に近づいて磁
気的結合が切断される。
【0052】そして、以下の(1)式で示す条件が満足
したところで再生磁性層24の磁化の向きが、記録磁性
層25の磁化の向きとは無関係に外部から印加される再
生用磁界Hrの向きに揃った状態となる。ここでは、磁
化の向きは図中下向きに揃えられている。 Hr>Hc+σw/2Msh …………(1) Hr:再生用磁界 Hc:再生磁性層24の保磁力 σw/2Msh:再生磁性層24に働く交換力と等価な
磁界(σw:再生磁性層24と再生磁性層24に接する
磁性層との層間に生ずる界面磁壁エネルギー,Ms:再
生磁性層24の飽和磁化,h:再生磁性層24の膜厚)
【0053】一方、低温領域32では、以下の(2)式
で示す条件が満たされ、再生磁性層24の磁化の向きが
記録磁性層25から転写された磁化の向きに保持されて
いる。 Hr<Hc+σw/2Msh …………(2)
【0054】スポットSP内の記録ピットPは、このよ
うな磁化状態となされた再生磁性層24の磁気光学効果
によって光ビームLの偏光面が例えばカー回転した回転
角によって検出される。この場合、高温領域31の記録
ピットPaは再生磁性層24の磁化の向きが一方向に揃
っていることに起因して、いわゆるマスクされたのと等
価な状態となり、低温領域32の記録ピットPbのみ
が、高温領域31の記録ピットPaの影響を受けること
なく検出されることとなる。
【0055】即ち、MSR再生方式は、上記光磁気ディ
スク1に対してある一定の再生磁界Hrを印加した状態
で、光ビームLの光強度を通常再生よりも比較的高い強
度に設定して再生を行なう方式であることがわかる。従
って、通常再生方式は、光ビームLの光強度をMSR再
生方式と同等にした場合は、再生磁界Hrを印加しない
状態で行なわれ、反対に再生磁界Hrを印加する場合
は、光ビームLの光強度を低くした状態で行なわれる。
上記2つの参照用光学ピックアップ4a及び4bは、光
磁気ディスク1に対して常時通常再生方式で情報信号を
再生するようになっている。
【0056】次に、本実施例に係る記録再生装置の具体
的構成について図1,図2及び図6を参照しながら説明
する。
【0057】まず、再生用光学ピックアップ2並びに第
1及び第2の参照用光学ピックアップ4a及び4b(総
称して、単に光学ピックアップと記す)は、図2に示す
ように、例えば図示しないリニアモータ及びガイド軸を
主体とする既知の光ヘッド用スライド機構によって、光
磁気ディスク1の径方向に移動自在とされている。
【0058】この光学ピックアップには、半導体レーザ
にて構成されたレーザ光源41からの光ビームLを光磁
気ディスク1上に集光する対物レンズ42が配設されて
いる。この対物レンズ42は、図示しない二次元アクチ
ェータによって、光磁気ディスク1の接離方向及び光磁
気ディスク1の径方向にそれぞれ僅かに移動する。この
二次元アクチュエータは、例えばフォーカス・コイル、
トラッキング・コイル及びマグネット(共に図示せず)
からなる磁気回路を有する。
【0059】そして、この光学ピックアップは、上記レ
ーザ光源41,対物レンズ42及び光磁気ディスク1上
で反射した戻り光ビームLrを検出して、その光量に応
じた電流レベル又は電圧レベルの電気信号(検出信号)
に変換する2つフォトディテクタ(第1のフォトディテ
クタ43a及び第2のフォトディテクタ43b)等を含
む光学系の全体が、1個のユニットとして構成され、上
記光ヘッド用移動手段によって光磁気ディスク1の径方
向に沿って移動するようになっている。
【0060】この光学系には、上記光学部品のほかに、
レーザ光源41から出射された光ビームLを平行光にす
るコリメータレンズ44と、レーザ光源41からの光ビ
ームLと光磁気ディスク1からの戻り光ビームLrとを
分離するビームスプリッタ45が配設されている。この
ビームスプリッタ45は、その端面に、該ビームスプリ
ッタ45の境界面45aにて反射された戻り光ビームL
rをフォトディテクタ43a及び43b側に導く全反射
ミラー膜45bが形成されている。
【0061】また、上記戻り光ビームLrの光路中にお
いては、この戻り光ビームLrの偏光方向を45°回転
させる1/2波長板46と、この1/2波長板46から
の戻り光ビームLrをP偏光とS偏光に分離する偏光ビ
ームスプリッタ47が配設されている。この偏光ビーム
スプリッタ47の境界面47aにて反射された一方の偏
光(例えばS偏光)は第2のフォトディテクタ43bに
入射され、上記境界面47aを透過した他方の偏光(例
えばP偏光)は、第1のフォトディテクタ43aに入射
される。
【0062】更に、上記1/2波長板46と偏光ビーム
スプリッタ47間の光路中には、戻り光ビームLrを収
束させる結像レンズ48と、戻り光ビームLrの焦点距
離の調整と非点収差を発生させるためのシリンドリカル
・レンズ及び凹レンズで構成されるマルチレンズ49が
配設されている。
【0063】上記第1及び第2のフォトディテクタ43
a及び43bの後段には、これらフォトディテクタ43
a及び43bからの検出信号S1及びS2に基づいて所
定の演算を行なうことにより、光磁気ディスク1に記録
されている情報信号Sを得る演算回路50が接続されて
いる。
【0064】また、ビームスプリッタ45の全反射ミラ
ー膜45bとは反対側に、レーザ光源41からの光ビー
ムL(ここでは、P偏光とする)の一部(ビームスプリ
ッタ45の境界面45aにて反射した光成分)を検出
し、その光成分の光量に応じた出力レベル(電流レベル
又は電圧レベル)の電気信号(検出信号)S3に変換す
るフォトディテクタ51が配設されている。本実施例で
は、上記ビームスプリッタ45の特性を、例えば、P偏
光の透過率:TP=80%、S偏光の反射率:RS=1
00%としているため、ビームスプリッタ45に入射す
るレーザ光源41からの光ビームLのうち、その20%
が境界面45aにて反射されて、上記フォトディテクタ
51に入射されることになる。なお、ビームスプリッタ
45と上記フォトディテクタ51間には、ビームスプリ
ッタ45の境界面45aにて反射した上記光成分を収束
させる結像レンズ52が配設されている。
【0065】このフォトディテクタ51からの検出信号
S3は、光強度制御回路(一般的にAPC回路と称され
ている。従って、以下、この光強度制御回路をAPC回
路として記す)53に供給される。このAPC回路53
は、上記フォトディテクタ51からの検出信号S3に基
づいて、レーザ光源41からの光ビームLの光強度が、
図1で示すフィードバック回路5から入力される光強度
設定信号S4に示される値になるように、かつレーザ光
源41が安定に発振するようにレーザ光源41の出力を
制御する。
【0066】一方、フィードバック回路5は、図6に示
すように、第1及び第2の参照用光学ピックアップ4a
及び4bから供給された2つの参照信号Sa及びSbに
基づいて制御信号Scを生成する制御信号生成回路61
と、この制御信号生成回路61からの制御信号Scに基
づいて外部磁界発生装置3を制御する第1の制御回路6
2aと、上記制御信号生成回路61からの制御信号Sc
に基づいてAPC回路53を制御して再生用光学ピック
アップ2から出射されるレーザ光Lの光強度を可変にす
る第2の制御回路62bとを有する。
【0067】上記制御信号生成回路61と第1及び第2
の制御回路62a及び62bの間には、外部から入力端
子φ3を介して供給される選択信号Ssに基づいて、制
御信号生成回路61からの制御信号Scを第1の制御回
路62a又は第2の制御回路62bに選択的に切り換え
るスイッチング回路63が挿入接続されている。
【0068】上記制御信号生成回路61は、一方の入力
端子φ1に供給された第1の参照用光学ピックアップ4
aからの参照信号Saを遅延させる第1の遅延回路64
と、この第1の遅延回路64からの参照信号Saと他方
の入力端子φ2に供給された第2の参照用光学ピックア
ップ4bからの参照信号Sbとの平均をとる平均化回路
65と、この平均化回路65からの平均化信号Svを所
定のゲインにて増幅する増幅器66と、この増幅器66
からの平均化信号Svが−端子に入力され、参照電圧V
thが+端子に入力されて、これら平均化信号Svの電
圧レベルと参照電圧レベルVthとを比較して制御信号
Scとして出力するコンパレータ67と、このコンパレ
ータ67からの制御信号Scを遅延させる第2の遅延回
路68を有して構成されている。
【0069】第1の制御回路62aは、外部磁界発生装
置3の入力側に接続された可動接点69cと、外部磁界
発生装置3内の励磁コイル70に駆動電流Iを流すため
の電源71が接続された第1の固定接点69aと、GN
Dに接地された第2の固定接点69bとで構成され、制
御信号生成回路61からの制御信号Scの信号レベルが
例えば高レベルのとき、可動接点69cと第1の固定接
点69aが電気的に接続され、上記制御信号Scの信号
レベルが低レベルのとき、可動接点69cと第2の固定
接点69bとが電気的に接続されるようになっている。
【0070】第2の制御回路62bは、APC回路53
の入力側に接続された可動接点72cと、第1の光強度
設定電圧V1が印加された第1の固定接点72aと、第
2の光強度設定電圧V2が印加された第2の固定接点7
2bとで構成され、この場合も、制御信号生成回路61
からの制御信号Scの信号レベルが例えば高レベルのと
き、可動接点72cと第1の固定接点72aが電気的に
接続され、上記制御信号61の信号レベルが低レベルの
とき、可動接点72cと第2の固定接点72bとが電気
的に接続されるようになっている。
【0071】スイッチング回路63は、第2の遅延回路
68の出力側に接続された可動接点73cと、第1の制
御回路62aの入力側に接続された第1の固定接点73
aと、第2の制御回路62bの入力側に接続された第2
の固定接点73bとで構成され、入力端子φ3に供給さ
れる選択信号Ssが、外部磁界発生装置3を制御するこ
とを意味する信号であるとき(例えばその信号レベルが
例えば高レベルのとき)、可動接点73cと第1の固定
接点73aが電気的に接続され、上記選択信号Ssが、
再生用光学ピックアップ2から出射される光強度を可変
することを意味する信号であるとき(例えばその信号レ
ベルが例えば低レベルのとき)、可動接点73cと第2
の固定接点73bとが電気的に接続されるようになって
いる。
【0072】ここで、上記第1の遅延回路64は、上記
基準クロックのパルス幅単位に遅延を行なう回路であ
り、その遅延時間t1は、上記第1及び第2の参照用光
学ピックアップ4a及び4bの離間距離に相当する分の
時間幅(上記パルス幅のm倍)となっている。また、第
2の遅延回路68も、上記基準クロックのパルス幅単位
に遅延を行なう回路となっており、その遅延時間t2
は、第2の参照用光学ピックアップ4bと再生用光学ピ
ックアップ2の離間距離に相当する分の時間幅(上記パ
ルス幅のn倍)から数パルス幅分差し引いた時間幅とな
っている。上記数パルス幅分の時間幅は、励磁コイル7
0に駆動電流を流し始めて一定の磁界強度になるまでの
過渡時間と、第2の制御回路62bにて選択された設定
電圧V1又はV2で示す光強度でレーザ光が安定に出力
されるまでの過渡時間を考慮して決定される。
【0073】なお、図示しないが、2つの参照用光学ピ
ックアップ4a及び4bにおける各APC回路53に
は、このフォードバック回路5から一定の設定電圧が供
給されるようになっている。従って、上記2つの参照用
光学ピックアップ4a及び4bからは常時一定の光強度
を有するレーザ光が出力されることになる。
【0074】一方、コンパレータ67の+端子に印加さ
れる参照電圧Vthは、以下のようにして決定される。
【0075】即ち、図4に示すように、トラックTに沿
って配列される多数のピットPの各ピット長Lp1及び
Lp2にて決定される空間周波数に基づいて、その低域
から高域にわたる全空間周波数に対するMSR再生時及
び通常再生時の各CNRの特性を知ることから始まる。
【0076】そして、MSR再生方式でのCNR特性曲
線と通常再生でのCNR特性曲線の交点に対応する空間
周波数(以下、基準空間周波数と記す)を抽出し、この
基準空間周波数に対応したピット長を有するピットを参
照用光学ピックアップにて検出したときの参照信号を増
幅器のゲインに応じた増幅度にて増幅した後の電圧レベ
ルをVthとする。
【0077】具体的に数値を示しながら説明すると、例
えば外部磁界発生装置3にて、光磁気ディスク1に対し
て垂直方向に上向き又は下向きに500[Oe]を印加
し、再生用光学ピックアップ2から出射されるレーザ光
Lの光強度を3.0[mW]としてMSR再生方式で情
報信号を再生したときの搬送波信号の信号レベル、雑音
レベル及びCNRは図7で示す特性となり、外部磁界発
生装置3による外部磁界Hrの発生を停止して通常再生
を行なった場合の搬送波信号の信号レベル、雑音レベル
及びCNRは、図8で示す特性となった。この結果、上
記基準空間周波数としては、0.8[1/μm]が選ば
れることになる。
【0078】次に、上記フィードバック回路5の信号処
理をこの再生装置の動作と共に図9のタイミングチャー
トも参照しながら説明する。
【0079】いま、光磁気ディスク1が図示しないスピ
ンドルモータによってCAV又はCLVにて回転駆動さ
れ、再生用光学ピックアップ2にて所定のトラックTに
関する情報信号を再生している状態にあるとき、まず、
再生用光学ピックアップ2の前方に配された第1及び第
2の参照用光学ピックアップ4a及び4bからそれぞれ
参照信号Sa及びSbが出力され、それぞれフィードバ
ック回路5に入力される。
【0080】そして、一方の入力端子φ1に入力された
第1の参照用光学ピックアップ4aからの参照信号Sa
は、第1の遅延回路64にて所定時間遅延され、更に次
段の平均化回路65にて、他方の入力端子φ2に入力さ
れた第2の参照用光学ピックアップ4bからの参照信号
Sbと平均化される。
【0081】第1の遅延回路64での遅延時間t1は、
上述したように、第1及び第2の参照用光学ピックアッ
プ4a及び4bの離間距離に相当する分の時間幅となっ
ているため、平均化回路65に入力される各参照信号S
a及びSbは、それぞれ同一箇所のピットを再生した信
号となる。従って、この平均化回路65から出力される
平均化信号Svは、2つの参照信号Sa及びSbの各信
号レベルを加算し、更に1/2にした信号となるため、
高S/Nの信号となる。
【0082】なお、上記例では2つの参照信号Sa及び
Sbを平均化した例を示したが、その他2つの信号Sa
及びSbの加算をとるようにしてもよい。この場合、上
記参照電圧Vthの設定は、上記基準空間周波数に対応
したピット長を有するピットを例えば第1の参照用光学
ピックアップ4aにて検出したときの参照信号Saの信
号レベルを2倍にした信号とし、更にこの信号を増幅器
のゲインに応じた増幅度にて増幅した後の電圧レベルを
上記参照電圧Vthとする。
【0083】上記平均化回路65からの平均化信号Sv
は、後段の増幅器66にて所定のゲインで増幅される。
この増幅器66にて増幅された平均化信号Svは、後段
のコンパレータ67における−端子に入力され、該コン
パレータ67にて+端子に供給されている参照電圧Vt
hと比較される。
【0084】ところで、第1及び第2の参照用光学ピッ
クアップ4a及び4bは、常時通常再生方式で情報信号
(ピット列)を再生することから、図4で示す短いピッ
ト長Lp2を有する(即ち、空間周波数が高い)ピット
列を再生した場合、その再生信号波形(及び平均化信号
波形)は、非常に信号レベルの低いものとなる。反対に
長いピット長Lp1を有する(即ち、空間周波数が低
い)ピット列を再生した場合は、信号レベルの高い信号
波形となる。
【0085】従って、上記コンパレータ67での比較
は、今回、第1及び第2の参照用光学ピックアップ4a
及び4bが検出したピットのピット長で決定される空間
周波数と、上記基準空間周波数との比較であり、上記平
均化信号Svの信号レベルが参照電圧Vthよりも低い
場合、今回の空間周波数が基準空間周波数よりも高いこ
とを示し、このコンパレータ67からは信号レベルが正
である制御信号Scが出力される。反対に、平均化信号
Svの信号レベルが参照電圧Vthよりも高い場合、今
回の空間周波数が基準周波数よりも低いことを示し、こ
のコンパレータ67からは信号レベルが負である制御信
号Scが出力される。
【0086】そして、上記コンパレータ67から出力さ
れた制御信号Scは、後段の第2の遅延回路68にて所
定時間遅延される。この遅延時間t2は、上述したよう
に、第2の参照用光学ピックアップ4bと再生用光学ピ
ックアップ2の離間距離に相当する分の時間幅から数パ
ルス幅分差し引いた時間幅となっているため、この第2
の遅延回路68から今回の制御信号Scが出力される段
階においては、今回の制御信号Scの出力に関わる位
置、即ち、今回第2の参照光学ピックアップ4bにて検
出したピットの位置の直前にちょうど再生用光学ピック
アップ2が位置することになる。
【0087】上記第2の遅延回路68から出力された制
御信号Scは、スイッチング回路63を介して第1の制
御回路62aに入力され、上記制御信号Scの極性に応
じて外部磁界発生装置3が制御される。即ち、制御信号
Scの極性が正であるとき(即ち、空間周波数が高域に
あるとき)、第1の制御回路62aにおける可動接点6
9cと第1の固定接点69aとが電気的に接続されて、
電源71からの駆動電流Iが外部磁界発生装置3内の励
磁コイル70に供給されることになる。これによって、
光磁気ディスク1に対して垂直方向に上向き又は下向き
の外部磁界(再生磁界)Hrが印加される。つまり、こ
の場合、再生用光学ピックアップ2から出射されるレー
ザ光Lの光強度が一定であることから、再生用光学ピッ
クアップ2と対向するピットがMSR再生方式にて再生
されることになる。
【0088】一方、制御信号Scの極性が負である場合
(即ち、空間周波数が低域にある場合)は、第1の制御
回路62aにおける可動接点69cと第2の固定接点6
9bとが電気的に接続されて、外部磁界発生装置3内の
励磁コイル70の両端電位が接地電位となって、これに
よって、外部磁界発生装置3による外部磁界Hrの印加
が停止されることになり、再生用光学ピックアップ2と
対向するピットが通常再生方式にて再生されることにな
る。
【0089】このように、再生用光学ピックアップ2か
ら出射されるレーザ光Lの光強度を一定した状態におい
て、上記基準空間周波数に対して低域となるピット長L
p1を有するピット列に対しては、外部磁界Hrの発生
を停止して通常再生を行い、基準空間周波数に対して高
域となるピット長Lp2を有するピット列に対しては、
外部磁界Hrを発生させてMSR再生を行うようにした
ので、図10において太い実線で示すように、低域に対
しては通常再生時のMTF値を得ることができ、高域に
対してはMSR再生時のMTF値を得ることができる。
【0090】具体的に、例えば外部磁界発生装置3に
て、光磁気ディスク1に対して垂直方向に上向き又は下
向きに500[Oe]を印加し、再生用光学ピックアッ
プ2から出射されるレーザ光Lの光強度を3.0[m
W]として、低域に対して通常再生方式で情報信号を再
生し、高域に対してMSR再生方式で情報信号を再生し
た場合の搬送波信号の信号レベル、雑音レベル及びCN
Rは、図11で示す特性となる。この特性からもわかる
ように、基準空間周波数(0.8[1/μm])に対し
て低域においては、通常再生時における高CNRの特性
が現れ、基準空間周波数に対して高域においては、MS
R再生時における高CNRの特性が現れ、これらの特性
が基準周波数を境に切り換わった特性となっている。
【0091】従って、図12の曲線aに示すように、全
空間周波数に対してMSR再生方式を採用した場合(曲
線cで示す)と比べて、特に基準空間周波数に対して低
域でのCNRの向上を実現させることができる。
【0092】次に、外部磁界発生装置3にて一定の外部
磁界を印加した状態で、今度は再生用光学ピックアップ
2から出射されるレーザ光Lの光強度を可変にして、通
常再生及びMSR再生を切り換えた変形例について説明
する。なお、制御信号生成回路61の動作は上記外部磁
界Hrを可変にした例と同じであるため、その重複説明
を省略する。
【0093】この変形例においては、まず、スイッチン
グ回路63に対して第2の制御回路62bを選択するた
めの選択信号(例えば低レベル信号)を入力端子φ3を
通して供給する。この選択信号Ssの供給によって、ス
イッチング回路63における可動接点73aと第2の固
定接点73bとが電気的に接続され、第2の制御回路6
2bが選択されることになる。
【0094】そして、上記制御信号生成回路61からの
制御信号Scがスイッチング回路63を介して第2の制
御回路62bに供給され、この制御信号Scの極性に応
じた光強度設定信号S4がAPC回路53に供給されて
該APC回路53が制御される。即ち、制御信号Scの
極性が正であるとき(即ち、空間周波数が高域にあると
き)、第2の制御回路62bにおける可動接点72cと
第1の固定接点72aとが電気的に接続されて、第1の
光強度設定電圧V1が選択され、該電圧V1が光強度設
定信号S4としてAPC回路53に供給されることにな
る。
【0095】APC回路53は、再生用光学ピックアッ
プ2のレーザ光源41から出力されるレーザ光Lの光強
度が、第2の制御回路62bから供給された光強度設定
信号S4の電圧レベルに応じた光強度になるようにフィ
ードバック制御する。この場合、レーザ光源41は、該
レーザ光源41から出射されるレーザ光Lの光強度が、
第1の光強度設定電圧V1に応じた光強度となるように
制御される。そして、外部磁界発生装置3から一定の磁
界強度を有する外部磁界(再生磁界)Hrが発生してい
ることから、再生用光学ピックアップ2と対向するピッ
トがMSR再生方式にて再生されることになる。この実
施例においては、上記第1の光強度設定電圧V1は、レ
ーザ光Lの光強度が3.0[mW]となる電圧値に設定
される。
【0096】一方、制御信号Scの極性が負であるとき
(即ち、空間周波数が低域にあるとき)、第2の制御回
路62bにおける可動接点72cと第2の固定接点72
bとが電気的に接続されて、今度は第2の光強度設定電
圧V2が選択され、該電圧V2が光強度設定信号S4と
してAPC回路53に供給されることになる。このと
き、レーザ光源41は、APC回路53によって、該レ
ーザ光源41から出射されるレーザ光Lの光強度が、第
2の光強度設定電圧V2に応じた光強度となるように制
御され、再生用光学ピックアップ2と対向するピットが
通常再生方式にて再生されることになる。この実施例に
おいては、上記第2の光強度設定電圧V2は、レーザ光
Lの光強度が2.0[mW]となる電圧値に設定され
る。
【0097】このように、外部磁界発生装置3にて発生
される外部磁界(再生磁界)Hrの磁界強度を一定した
状態において、上記基準空間周波数に対して低域となる
ピット長Lp1を有するピット列に対しては、第2の光
強度設定電圧V2に応じた光強度のレーザ光Lを光磁気
ディスク1に照射して通常再生を行い、基準空間周波数
に対して高域となるピット長Lp2を有するピット列に
対しては、第1の光強度設定電圧V1に応じた光強度の
レーザ光Lを光磁気ディスク1に照射してMSR再生を
行うようにしたので、図10において太い実線で示すよ
うに、高域に対しては通常再生時のMTF値を得ること
ができ、低域に対してはMSR再生時のMTF値を得る
ことができる。
【0098】具体的に、例えば外部磁界発生装置3に
て、光磁気ディスク1に対して垂直方向に上向き又は下
向きに一定の磁界500[Oe]を印加し、再生用光学
ピックアップ2から出射されるレーザ光Lの光強度を
2.0[mW]としたときの搬送波信号の信号レベル、
雑音レベル及びCNRは、図13で示す特性となり、上
記条件でレーザ光Lの光強度を3.0[mW]としたと
きの搬送波信号の信号レベル、雑音レベル及びCNR
は、図7で示す特性となる。
【0099】従って、低域に対して通常再生方式(光強
度=2.0[mW])で情報信号を再生し、高域に対し
てMSR再生方式(光強度=3.0[mW])で情報信
号を再生した場合の搬送波信号の信号レベル、雑音レベ
ル及びCNRは、図14で示す特性となり、この特性か
らもわかるように、基準空間周波数(0.8[1/μ
m])に対して低域においては、通常再生時における高
CNRの特性が現れ、基準空間周波数に対して高域にお
いては、PSR再生時における高CNRの特性が現れ、
これらの特性が基準周波数を境に切り換わった特性とな
っている。
【0100】このことから、図12の曲線bに示すよう
に、上記外部磁界Hrの印加を有効/無効に可変(再生
磁界変調)して通常再生及びMSR再生を選択的に切り
換える場合(曲線aで示す)と同様に、全空間周波数に
対してMSR再生方式を採用した場合(曲線cで示す)
と比べて、特に基準空間周波数に対して低域でのCNR
の向上を実現させることができる。
【0101】このように、上記第1実施例及びその変形
例に係る再生装置においては、現在の空間周波数に基づ
いて、その空間周波数において高S/Nで再生が可能な
再生方式を選択することが可能となり、低域から高域に
わたる全空間周波数に対して高S/Nで情報信号の再生
を行なうことができる。
【0102】しかも、フィードバック回路5の制御信号
生成回路61において、第1の参照用光学ピックアップ
4aからの参照信号Saと第2の参照用光学ピックアッ
プ4bからの参照信号Sbを平均化して生成された平均
化信号Svに基づいて制御信号Scを作成するようにし
たので、高S/Nの制御信号Scを得ることができ、外
部磁界発生装置3及びAPC回路53に対して信頼性の
高い制御を行なうことができる。
【0103】また、第1及び第2の参照用光学ピックア
ップと再生用光学ピックアップとをそれぞれ独立した光
学系にて構成するようにしたので、光磁気ディスク1に
対して再生光Lと参照光とを十分離間させた位置に照射
することができ、外部磁界発生装置3から発生される外
部磁界Hrを可変にする場合において、その可変に伴う
磁界強度変化の過渡段階を過ぎた段階において再生光L
にて情報信号を読み出すことが可能となり、情報信号の
MTF値の劣化を回避することができる。
【0104】次に、第2実施例に係る再生装置について
図15及び図16を参照しながら説明する。なお、図1
と対応するものについては同符号を記し、その重複説明
を省略する。
【0105】この第2実施例に係る再生装置は、図15
に示すように、上記第1実施例に係る再生装置とほぼ同
じ構成を有するが、再生用光学ピックアップ2と参照用
光学ピックアップ4が1つの光学ピックアップ2で兼用
されている点で異なる。
【0106】即ち、この光学ピックアップ2の光学系
は、図2に示す第1実施例に係る再生用光学ピックアッ
プ2の光学系に位相回折格子81が挿入されて構成され
ている。具体的には、図2において、括弧書きで示すよ
うに、レーザ光源41から出射されるレーザ光Lの光路
中、コリメータレンズ44とビームスプリッタ45間に
上記位相回折格子81が配されてこの光学系が構成され
ている。
【0107】この位相回折格子81は、図16に示すよ
うに、レーザ光源41から出射されたレーザ光Lを少な
くとも3本の光束成分(0次回折光L(0),+1次回
折光L(1),−1次回折光L(−1))に分離する。
これら3本の光束成分L(0),L(1)及びL(−
1)は、光磁気ディスク1に照射されて、0次回折光L
(0)が再生光として使用され、この0次回折光L
(0)よりも前方に位置される例えば+1次回折光L
(1)が参照光として使用される。
【0108】そして、フィードバック回路5の構成は、
上記参照光L(1)が1種類であることから、第1実施
例に係るフィードバック回路5の制御信号生成回路61
における増幅器66の前段に接続されている第1の遅延
回路64及び平均化回路65が省略されることになる。
従って、参照光L(1)の光磁気ディスク1への照射に
伴って検出される参照信号Saは、入力端子φ1を介し
て直接増幅器66に入力されることになる。
【0109】ところで、上記再生光L(0)と参照光L
(1)は、位相回折格子81にて分離された光束成分で
あることからその離間幅は非常に小さいものとなる。従
って、コンパレータ67の後段に接続された第2の遅延
回路68での遅延時間t2は、上記基準クロックの数パ
ルス幅分に設定されるか、あるいはこの第2の遅延回路
68自体を除いて、その遅延時間t2が0に設定され
る。
【0110】この第2実施例に係る再生装置の動作は、
まず、再生磁界変調で行なう場合は、第1の制御回路を
通して外部磁界発生装置を制御することにより、基準空
間周波数に対して低域の空間周波数を有するピット列に
対しては、外部磁界の発生を停止して通常再生を行い、
基準空間周波数に対して高域の空間周波数を有するピッ
ト列に対しては、外部磁界を発生させてMSR再生を行
う。
【0111】次に、光強度変調で行なう場合は、一方、
今度は第2の制御回路を通して再生用光学ピックアップ
2のAPC回路53に光強度設定信号S4を出力して再
生用光学ピックアップ2を制御することにより、基準空
間周波数に対して低域の空間周波数を有するピット列に
対しては、再生用光学ピックアップ2から出射されるレ
ーザ光Lを第2の光強度設定電圧V2に応じた光強度に
して通常再生を行い、基準空間周波数に対して高域の空
間周波数を有するピット列に対しては、再生用光学ピッ
クアップ2から出射されるレーザ光Lを第1の光強度設
定電圧V1に応じた光強度にしてMSR再生を行う。
【0112】従って、この第2実施例に係る再生装置に
おいても、上記第1実施例に係る再生装置と同様の効果
を得ることができるほか、再生光L(0)と参照光L
(1)の光学系(光源41を含む)を1つの光学系にて
兼用することができるため、この再生装置の光学系の構
造の簡略化並びに装置自体の小型化を実現させることが
できる。
【0113】次に、第3実施例に係る再生装置について
図17を参照しながら説明する。なお、図1及び図15
と対応するものについては同符号を記す。
【0114】この第3実施例に係る再生装置は、図示す
るように、上記第1実施例に係る再生装置と第2実施例
に係る再生装置を複合した構成を有する。
【0115】即ち、その特徴的な構成は、第1実施例に
係る再生装置における例えば第1の参照用光学ピックア
ップ4aと、第2実施例に係る再生装置における再生用
光学ピックアップ2が配され、第1実施例に係るフィー
ドバック回路5と同一構成のフィードバック回路5が設
置されている点である。そのほかの構成は、第1実施例
に係る再生装置とほぼ同一の構成となっている。
【0116】そして、上記参照用光学ピックアップ4a
からの参照信号と、再生用光学ピックアップ2からの+
1次回折光L(1)による参照信号が、それぞれ第1及
び第2の参照信号Sa及びSbとしてフィードバック回
路5に供給されるように配線接続されている。これら参
照信号Sa及びSbは、フィードバック回路5の各入力
端子φ1及びφ2に供給される。一方の入力端子φ1に
供給された第1の参照信号Saは、後段の第1の遅延回
路64にて所定時間遅延され、更に次段の平均化回路6
5にて、他方の入力端子φ2に入力された第2の参照信
号Sbと平均化される。そして、この平均化信号Sv
は、第1実施例の場合と同様に、増幅器66及びコンパ
レータ67並びに第2の遅延回路68を通して制御信号
Scとして出力されることになる。その後の動作につい
ては、第1実施例と同様であるため、その説明は省略す
る。
【0117】なお、フィードバック回路5の第1の遅延
回路64は、その遅延時間t1が参照用光学ピックアッ
プ4aと再生用光学ピックアップ2との離間距離にほぼ
相当する分の時間幅(上記基準クロックにおけるパルス
幅のほぼn倍)となっている。第2の遅延回路68は、
上記第2実施例の場合と同様に、その遅延時間t2が基
準クロックの数パルス幅分に設定されるか、あるいはこ
の第2の遅延回路68自体を除いて、その遅延時間t2
が0に設定される。
【0118】この第3実施例に係る再生装置において
は、上記第1実施例に係る再生装置と同様の効果を得る
ことができるほか、第1実施例に係る第2の参照用光学
ピックアップ4bを再生用光学ピックアップ2にて兼用
したものと等価になるため、第1実施例に係る再生装置
よりもその構造を簡略化することが可能となる。しか
も、フィードバック回路5の制御信号生成回路61にお
いて、参照用光学ピックアップ4aからの第1の参照信
号Saと再生用光学ピックアップ2からの第2の参照信
号Sbを平均化して生成された平均化信号Svに基づい
て制御信号Scを作成するようにしたので、高S/Nの
制御信号Scを得ることができ、外部磁界発生装置3及
びAPC回路53に対して信頼性の高い制御を行なうこ
とができる。
【0119】次に、第4実施例に係る再生装置について
図18を参照しながら説明する。なお、図1と対応する
ものについては同符号を記す。
【0120】この第4実施例に係る再生装置は、図示す
るように、上記第1実施例に係る再生装置とほぼ同一の
構成を有するが、外部磁界発生装置3の構成が、ハード
ディスク装置等に搭載されている磁気ヘッド装置(いわ
ゆるフライングヘッド)と同様に、図示しない支軸を回
動中心としたアーム91の先端に例えばジンバルばねを
介して外部磁界発生手段(励磁コイル等)92を設けた
回動型のアクチュエータを用いている点で異なる。
【0121】この場合、上記第1実施例に係る再生装置
と同様に、現在の空間周波数に基づいて、その空間周波
数において高S/Nで再生が可能な再生方式を選択する
ことが可能となり、低域から高域にわたる全空間周波数
に対して高S/Nで情報信号の再生を行なうことができ
る。
【0122】しかも、フィードバック回路5の制御信号
生成回路61において、第1の参照用光学ピックアップ
4aからの参照信号Saと第2の参照用光学ピックアッ
プ4bからの参照信号Sbを平均化して生成された平均
化信号Svに基づいて制御信号Scが作成されるため、
高S/Nの制御信号Scを得ることができ、外部磁界発
生装置3及びAPC回路53に対して信頼性の高い制御
を行なうことができる。
【0123】上記第1〜第4実施例に係る再生装置にお
いては、光磁気ディスク1に対して外部磁界発生装置3
から再生磁界Hrを印加し、光ビームLのスポットSP
内においてある温度T以上となった高温領域の記録ピッ
トPaをマスクして低温領域のピットPbを検出するい
わゆる消滅型MSR再生方式を採用した例を主体に説明
したが、その他、外部磁界発生装置3にて初期磁界Hi
及び再生磁界Hrを発生させて、光ビームLのスポット
SP内においてある温度T以下となった低温領域の記録
ピットPbをマスクして高温領域のピットPaを検出す
るいわゆる浮き出し型MSR再生方式を採用することも
可能である。
【0124】また、上記第1〜第4の実施例において、
その対象となる光ディスクとして、上記光磁気ディスク
1のほかに、相変化型光ディスク101に対しても適用
させることができる。この場合、再生磁界を発生させな
い状態で、レーザ光の光強度を大きくして再生を行なう
PSR再生方式と、再生磁界を発生させない状態で、レ
ーザ光の光強度を小さくして再生を行なう通常再生方式
とを基準空間周波数を境に選択的に切り換えることによ
って行なわれる。
【0125】この相変化型光ディスク101は、図19
にその断面を示すように、一主面に位相ピットPが形成
された円盤状のガラス基板あるいはポリカーボネート基
板等からなる透明基板102上に、溶融後、結晶化し得
る相変化材料膜103を含む積層膜104が形成されて
構成されている。この相変化材料膜103を含む積層膜
104は、透明基板102側から順に第1の誘電体膜1
05、相変化材料膜103、第2の誘電体膜106、光
反射膜107及び第3の誘電体膜108が順次積層され
て構成され、第1、第2及び第3の誘電体膜105、1
06及び108によって、この相変化型光ディスク10
1の光学的特性、例えば光反射率等の設定が行われる構
成となっている。また、透明基板102には、記録トラ
ックに沿って、トラッキング制御用の案内溝(図示せ
ず)が形成されている。
【0126】上記相変化材料膜103は、Sb2
3 ,Sb2 Te3 ,Se,Te,BiTe,iSe,
In−Se,In−Sb−Te,In−SbSe,In
−Se−Tl, Ge−Te−Sb,Ge−Teから選
ばれる少なくとも1種であり、この実施例 では、上記
相変化材料膜103として、厚さ20nmのGe−Te
−Sbを被着 形成した。
【0127】上記第1、第2及び第3の誘電体膜10
5、106及び108は、AlN,Si3 4 ,SiO
2 ,Al2 3 ,ZnS,MgF2 から選ばれる膜であ
り、この実施例では、第1の誘電体膜105として、厚
さ100nmのZnS/SiO 2 を被着形成し、第2の
誘電体膜106として、厚さ70nmのZnS/SiO
2 を被着形成し、第3の誘電体膜108として、厚さ4
00nmのZnS/SiO2 を被着形成した。
【0128】一方、位相ピットPは、トラックピッチが
1.6μm、ピット深さが約120nm、ピット長が
0.3μmの設定条件で形成してある。ここで、図20
に示すように、読み出し光である光ビームLのスポット
SPと比較した場合、スポットSP内に位相ピットPが
2つ入る程度に高密度に形成され、この相変化型光ディ
スク1Aは、記録容量が大幅に増大されたものとなって
いる。
【0129】ところで、相変化材料膜103は、一般
に、照射される光ビームLの出力とそのパルス幅によっ
て、以下に示すような状態変化を行う(図21参照)。
即ち、光ビームLを照射しても、相変化材料膜103
は、溶融せず初期状態を保持したまま結晶化状態である
場合(以下、非溶融状態と記す)、光ビームLを照射し
ている間は、溶融して液相化状態になっているが、光ビ
ームLが通過した後、その冷却によって固相化したとき
に再び結晶化状態に戻る場合(以下、溶融結晶化状態と
記す)、及び光ビームLが通過した後、その冷却によっ
て固相に変化したときに、非晶質、即ちアモルファス状
態に変化する場合(以下、溶融非晶質化状態と記す)が
ある。
【0130】ここで、説明の便宜上、上記3種類の状態
変化に対応する光ビームLの出力とパルス幅の範囲(領
域)を以下のように定義する。まず、相変化材料膜10
3が非溶融状態となる光ビームLの出力とパルス幅の範
囲を非溶融領域A、相変化材料膜103が溶融結晶化状
態となる光ビームLの出力とパルス幅の範囲を溶融結晶
化領域B、及び相変化材料膜103が溶融非晶質化状態
となる光ビームLの出力とパルス幅の範囲を溶融結晶化
領域Cとする。
【0131】次に、上記相変化型光ディスク101に記
録されている情報信号を光学的に読み出すPSR再生方
式の原理を以下に説明する。
【0132】この相変化型光ディスク101に対して
は、光ビームLの出力が上記溶融結晶化領域Bの範囲に
設定される。そして、光ビームLの走査スポットSP内
での光強度は、図20に示すように、ほぼガウス分布に
準じた強度分布になる(破線A参照)。また、上記光ビ
ームLの照射による相変化材料膜103の温度分布は、
走査スポットSPの中心から、光ビームLの走査速度に
対応した距離分、走査方向に対して遅れた位置にピーク
を有する分布となる(実線B参照)。
【0133】いま、走査スポットSP内に例えば2つの
位相ピットPが含まれる程度に位相ピットP間のピッチ
が狭いとする。また、走査されるスポットSPに最初に
進入する位相ピットPを先頭ピットPa、次に進入する
位相ピットPを次段ピットPbとして定義する。そし
て、走査スポットSPが先頭ピットPa上を動くとき、
その先頭ピットPa上の相変化材料膜103は、次第に
温度が上昇するが、その相変化材料膜103が液相化す
る温度に到達する前にその先頭ピットPaが光学的に読
み出される。
【0134】その後、走査スポットSPがその走査によ
って次段ピットPbにかかると、その次段ピットPb上
の相変化材料膜103の温度が上昇する。しかし、その
温度上昇は、次段ピットPb上の相変化材料膜103が
液相化するまでには至らない。一方、同一走査スポット
SP内にある先頭ピットPaは、その上の相変化材料膜
103が走査スポットSPによる光照射が続いているこ
とから、その温度が更に上昇し、その相変化材料膜10
3が液相化することになる。
【0135】従って、この場合、先頭ピットPa上の相
変化材料膜103は、その液相化によって例えば光反射
率が低下し、走査スポットSPによる先頭ピットPaの
光学的な読み出しが不可能となり、この走査スポットS
Pによる光学的読出しは、次段ピットPbに対してのみ
可能となる。
【0136】即ち、この相変化型光ディスク101に対
する情報信号の読み出しにあたっては、その光ビームL
の光ディスク101との相対移動による光ディスク10
1における走査スポットSP内での温度分布を利用し
て、そのスポットSP内に生じる高温領域Pxで部分的
に相変化材料膜103に液相状態を発生させ、これによ
り、例えばその部分Pxの光反射率を低下させて、例え
ば液相状態部分Px内にある位相ピットPaに対しての
光学的読み出しを不能にする。
【0137】つまり、走査スポットSP内の一部に、位
相ピットPを光学的に消滅させる領域Pxを形成して、
等価的に走査スポットSPの有効領域Pzの面積を小さ
くする。その結果、位相ピットPの配列ピッチを走査ス
ポットSPの径よりも小さくすることが可能となり、位
相ピットPの高密度形成が達成できることとなる。な
お、この走査スポットSPが通過した後、先頭ピットP
a及び次段ピットPb上の相変化材料膜103は、その
通過後の冷却によって結晶化状態に戻る。
【0138】このように、上記相変化型光ディスク10
1に対するPSR再生方式においては、相変化型光ディ
スク101に対して、光強度が溶融結晶化領域Bの範囲
に設定されたレーザ光Lを照射して再生を行なう方式で
あることがわかる。従って、通常再生方式は、レーザ光
Lの光強度を上記領域Bよりも低い非溶融領域Aの範囲
に設定して再生が行なわれる。
【0139】そして、第1〜第4実施例に係る再生装置
において、上記相変化型光ディスク101を対象とした
構成にする場合は、それぞれ外部磁界発生装置3を取り
除き、更にフィードバック回路5から第1の制御回路6
2a及びスイッチング回路63を取り去って制御信号生
成回路61からの制御信号Scを直接第2の制御回路6
2bに供給できるように配線接続して構成される。な
お、この第2の制御回路62bにおいて、第1の光強度
設定電圧V1は、レーザ光Lの光強度が溶融結晶化領域
Bの範囲となる電圧値に設定され、第2の光強度設定電
圧V2は、レーザ光Lの光強度が非溶融領域Aの範囲と
なる電圧値に設定される。
【0140】また、再生用光学ピックアップ2並びに参
照用光学ピックアップ4a及び4bの各光学ピックアッ
プにおける光学系の構成は、相変化型光ディスク101
の情報信号が位相ピットPの有/無に応じたものになる
ことから、戻り光ビームLrをP偏光成分とS偏光成分
に分離するための光学部品(この場合、1/2波長板4
6,偏光ビームスプリッタ47)は必要なくなり、それ
に伴って、第2のフォトディテクタ43bも不要とな
る。従って、演算回路50に入力される検出信号として
は、第1のフォトディテクタ43aからの検出信号S1
のみとなる。
【0141】そして、この相変化型光ディスク101を
対象とした場合においても、予め設定された基準空間周
波数に対して低域となるピット長を有するピット配列に
対しては、第2の光強度設定電圧V2に応じた光強度
(非溶融領域Aの範囲)のレーザ光Lが相変化型光ディ
スク101に照射されて通常再生が行われ、基準空間周
波数に対して高域となるピット長を有するピット配列に
対しては、第1の光強度設定電圧V1に応じた光強度
(溶融結晶化領域B)のレーザ光Lが相変化型光ディス
ク101に照射されてPSR再生が行われることにな
る。
【0142】従って、この場合も、基準空間周波数に対
して低域においては、通常再生時における高CNRの特
性が現れ、基準空間周波数に対して高域においては、P
SR再生時における高CNRの特性が現れ、これらの特
性が基準周波数を境に切り換わった特性を有することに
なる。
【0143】このことから、低域から高域にわたる全空
間周波数に対してPSR再生方式を採用した場合と比べ
て、特に基準空間周波数に対して低域でのCNRの向上
を実現させることができ、上記全空間周波数に対して高
S/Nで情報信号の再生を行なうことができる。
【0144】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る円盤状記録
媒体の再生方法によれば、円盤状記録媒体に対して信号
再生用光を照射し、該信号再生用光のスポット内の温度
分布を利用して実効読み出しアパーチャを限定して、上
記円盤状記録媒体に記録されている情報信号を再生する
円盤状記録媒体の再生方法において、上記信号再生用光
の前方に少なくとも1本の参照光を照射させ、該参照光
の上記円盤状記録媒体からの反射光に基づく参照信号か
ら上記円盤状記録媒体に記録されている情報ピットの空
間周波数を検出し、上記検出した空間周波数に基づい
て、上記実効読み出しアパーチャを限定させるための上
記信号再生用光の光強度、あるいは外部磁界の磁界強
度、あるいはその両方を可変させて、上記情報信号の再
生を行なうようにしたので、現在の空間周波数に基づい
て、その空間周波数において高S/Nで再生が可能な再
生方式を選択することが可能となり、低域から高域にわ
たる全空間周波数に対して高S/Nで情報信号の再生を
行なうことができる。
【0145】また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生
装置によれば、円盤状記録媒体に対して信号再生用光を
照射し、該信号再生用光のスポット内の温度分布を利用
して実効読み出しアパーチャを限定して、上記円盤状記
録媒体に記録されている情報信号を再生する円盤状記録
媒体の再生装置において、上記信号再生用光の前方に少
なくとも1本の参照光を照射させる参照光照射手段と、
上記参照光の上記円盤状記録媒体からの反射光を電気信
号に変換して参照信号を得る参照信号検出手段と、上記
参照検出手段からの上記参照信号に基づいて、上記円盤
状記録媒体に記録されている情報ピットの空間周波数を
検出する空間周波数検出手段と、上記空間周波数検出手
段からの空間周波数情報に基づいて、上記実効読み出し
アパーチャを限定させるための上記信号再生用光の光強
度、あるいは外部磁界の磁界強度、あるいはその両方を
可変にする可変手段とを設けるようにしたので、現在の
空間周波数に基づいて、その空間周波数において高S/
Nで再生が可能な再生方式を選択することが可能とな
り、低域から高域にわたる全空間周波数に対して高S/
Nで情報信号の再生を行なうことができる。
【0146】また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生
装置は、上記参照光として、上記信号再生用光の光源と
は別の独立した光源からの光を用いるようにしたので、
円盤状記録媒体に対して信号再生用光と参照光とを十分
離間させた位置に照射することができ、外部磁界の磁界
強度を可変させる場合において、その可変に伴う磁界強
度変化の過渡段階を過ぎた段階において信号再生用光に
て情報信号を読み出すことが可能となり、情報信号のM
TF値の劣化を回避することができる。
【0147】また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生
装置は、上記参照光として、上記信号再生用光の光路中
に配置された光回折手段にて作成された分離光を用いる
ようにしたので、参照光と信号再生用光の光学系(光源
を含む)として同一のものが使用でき、構造の簡略化を
実現させることができる。
【0148】また、本発明に係る円盤状記録媒体の再生
装置は、上記参照光として、上記再生用光の光源とは別
の独立した光源からの光と、上記再生用光の光路中に配
置された光回折手段にて作成された分離光を用いるよう
にしたので、上記情報信号のMTF値の劣化を回避する
ことができると共に、構造の簡略化を実現させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る再生装置の要部を示す構成図
である。
【図2】第1実施例に係る再生装置に用いられる再生用
光学ピックアップ及び参照用光学ピックアップの光学系
を示す構成図である。
【図3】第1実施例に係る再生装置で使用される光磁気
ディスクを示す断面図である。
【図4】光磁気ディスク(及び相変化型光ディスク)の
トラック上に形成されるピット列を示す平面図である。
【図5】光磁気ディスクに対する消滅型MSR再生方式
の再生原理を示す説明図である。
【図6】第1実施例に係る再生装置に組み込まれるフィ
ードバック回路の構成を示す回路図である。
【図7】MSR再生時の搬送波信号レベル、雑音レベル
及びCNRの空間周波数依存性を示す特性図である。
【図8】通常再生時の搬送波信号レベル、雑音レベル及
びCNRの空間周波数依存性を示す特性図である。
【図9】第1実施例に係る再生装置に組み込まれるフィ
ードバック回路での信号処理(再生磁界変調)を示すタ
イミングチャートである。
【図10】第1実施例に係る再生装置の再生方式(再生
磁界変調方式及び光強度変調方式)による再生信号レベ
ル(MTF)の空間周波数依存性を示す特性図である。
【図11】第1実施例に係る再生装置の再生方式(再生
磁界変調)での搬送波信号レベル、雑音レベル及びCN
Rの空間周波数依存性を示す特性図である。
【図12】第1実施例に係る再生装置における再生方式
と従来のMSR再生方式との比較(CNRの比較)を示
す特性図である。
【図13】第1実施例に係る再生装置において、再生磁
界印加、低光強度で再生したときの搬送波信号レベル、
雑音レベル及びCNRの空間周波数依存性を示す特性図
である。
【図14】第1実施例に係る再生装置の再生方式(光強
度変調)での搬送波信号レベル、雑音レベル及びCNR
の空間周波数依存性を示す特性図である。
【図15】第2実施例に係る再生装置の要部を示す構成
図である。
【図16】第2実施例に係る再生装置の再生用光学ピッ
クアップから出射されるレーザ光の回折分離を示す平面
図である。
【図17】第3実施例に係る再生装置の要部を示す構成
図である。
【図18】第4実施例に係る再生装置の要部を示す構成
図である。
【図19】相変化型光ディスクを示す断面図である。
【図20】相変化型光ディスクに照射される光スポット
と温度変化との関係を示す説明図である。
【図21】相変化型光ディスクに照射されるレーザ光の
光強度及びパルス幅による相変化状態を示す特性図であ
る。
【図22】従来例に係る再生装置でのMSR再生と通常
再生による再生信号レベル(MTF)の空間周波数依存
性を示す特性図である。
【図23】従来例に係る再生装置におけるPSR再生時
と通常再生時のCNRの比較を示す特性図である。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク 2 再生用光学ピックアップ 3 外部磁界発生装置 4a及び4b 第1及び第2の参照用光学ピックアップ 5 フィードバック回路 41 レーザ光源 42 対物レンズ 43a及び43b 第1及び第2のフォトディテクタ 44 コリメータレンズ 45 ビームスプリッタ 46 1/2波長板 47 偏光ビームスプリッタ 48及び52 結像レンズ 49 マルチレンズ 50 演算回路 51 フォトディテクタ 53 APC回路 61 制御信号生成回路 62a及び62b 第1及び第2の制御回路 63 スイッチング回路 64及び68 第1及び第2の遅延回路 65 平均化回路 66 増幅器 67 コンパレータ 101 相変化型光ディスク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状記録媒体に対して信号再生用光を
    照射し、該信号再生用光のスポット内の温度分布を利用
    して実効読み出しアパーチャを限定して、上記円盤状記
    録媒体に記録されている情報信号を再生する円盤状記録
    媒体の再生方法において、 上記信号再生用光の前方に少なくとも1本の参照光を照
    射させ、該参照光の上記円盤状記録媒体からの反射光に
    基づく参照信号から上記円盤状記録媒体に記録されてい
    る情報ピットの空間周波数を検出し、 上記検出した空間周波数に基づいて、上記実効読み出し
    アパーチャを限定させるための上記信号再生用光の光強
    度、あるいは外部磁界の磁界強度、あるいはその両方を
    可変させて、上記情報信号の再生を行なうことを特徴と
    する再生方法。
  2. 【請求項2】 円盤状記録媒体に対して信号再生用光を
    照射し、該信号再生用光のスポット内の温度分布を利用
    して実効読み出しアパーチャを限定して、上記円盤状記
    録媒体に記録されている情報信号を再生する円盤状記録
    媒体の再生装置において、 上記信号再生用光の前方に少なくとも1本の参照光を照
    射させる参照光照射手段と、 上記参照光の上記円盤状記録媒体からの反射光を電気信
    号に変換して参照信号を得る参照信号検出手段と、 上記参照検出手段からの上記参照信号に基づいて、上記
    円盤状記録媒体に記録されている情報ピットの空間周波
    数を検出する空間周波数検出手段と、 上記空間周波数検出手段からの空間周波数情報に基づい
    て、上記実効読み出しアパーチャを限定させるための上
    記信号再生用光の光強度、あるいは外部磁界の磁界強
    度、あるいはその両方を可変にする可変手段とを有する
    ことを特徴とする再生装置。
  3. 【請求項3】 上記参照光として、上記信号再生用光の
    光源とは別の独立した光源からの光を用いることを特徴
    とする請求項2記載の再生装置。
  4. 【請求項4】 上記参照光として、上記再生用光の光路
    中に配置された光回折手段にて作成された分離光を用い
    ることを特徴とする請求項2記載の再生装置。
  5. 【請求項5】 上記参照光として、上記再生用光の光源
    とは別の独立した光源からの光と、上記再生用光の光路
    中に配置された光回折手段にて作成された分離光を用い
    ることを特徴とする請求項2記載の再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005029486A1 (ja) * 2003-09-17 2005-03-31 Fujitsu Limited 光情報処理装置
KR100688146B1 (ko) * 2006-03-14 2007-03-02 후지쯔 가부시끼가이샤 광 정보 처리 장치

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