JPH07197229A - 耐溶融亜鉛性に優れる硼化物系溶射用粉末材料および溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜 - Google Patents

耐溶融亜鉛性に優れる硼化物系溶射用粉末材料および溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜

Info

Publication number
JPH07197229A
JPH07197229A JP6322311A JP32231194A JPH07197229A JP H07197229 A JPH07197229 A JP H07197229A JP 6322311 A JP6322311 A JP 6322311A JP 32231194 A JP32231194 A JP 32231194A JP H07197229 A JPH07197229 A JP H07197229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
zinc
alloy
molten zinc
iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6322311A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2661880B2 (ja
Inventor
Yoshio Harada
良夫 原田
Kazumi Tani
和美 谷
Keiji Kobayashi
圭史 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tocalo Co Ltd
Original Assignee
Tocalo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tocalo Co Ltd filed Critical Tocalo Co Ltd
Priority to JP6322311A priority Critical patent/JP2661880B2/ja
Publication of JPH07197229A publication Critical patent/JPH07197229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2661880B2 publication Critical patent/JP2661880B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融亜鉛に対する耐久性に優れる溶射皮膜の
形成に有利に適合する溶射用粉末材料およびその溶射皮
膜を提供する。 【構成】 硼化物セラミックスに、アルミニウム−鉄合
金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金を添加する。この
アルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合
金を添加した上記溶射用材料を用いて形成した溶射皮膜
は、膜表層および粒界のアルミニウム合金により、例え
ば溶融亜鉛中における亜鉛の拡散速度を極端に低下する
ことができ、溶融亜鉛中での使用寿命を延長できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶融亜鉛、溶融亜鉛
−アルミニウムに対する耐久性、すなわち耐溶融亜鉛性
が要求される溶融亜鉛めっき装置やそれらの部品の表面
に被覆して用いる硼化物系溶射用粉末材料およびこの材
料を溶射して得られる溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】さて、自動車用鋼板や土木、建築用鋼
材、あるいは家電装置などの耐熱, 耐食材として用いら
れている溶融亜鉛めっき鋼板などは、大部分、図1に示
すような連続溶融亜鉛めっき処理によって製造されてい
る。この溶融亜鉛めっき処理装置には、めっき浴1中に
浸漬されるシンクロール2、めっき浴中の表面近傍に配
設されるサポートロール3およびこれらのロールを通過
した後のめっき鋼板4を案内するガイドロール5、鋼板
に付着した過剰の亜鉛を窒素ガスで吹き飛ばすための噴
射ノズル6などが配設されている。前記浴用部材という
のは、めっき浴中に浸漬されるか、溶融亜鉛が飛散付着
しやすい箇所に設置してあり、また溶融亜鉛が付着した
高温の鋼板と接触するように使われるので、(1) 溶融亜
鉛による侵食が起こり難いこと、(2) 通板材(鋼板)と
接触しても摩耗しにくいこと、(3) 付着した溶融亜鉛の
剥離ならびに保守点検が容易なこと、(4) ロールとして
の寿命が長く低コストであること、そして、(5) 高温の
溶融亜鉛浴中に浸漬した際の熱衝撃によく耐えること、
などの性能が要求される。
【0003】ところで、従来使用されているめっき浴用
ロールや軸受構成部品、例えばブッシュ, ベアリング,
カラー, エンドボールなどの部品としては、(1) 表面に
JIS H8303 (1976)制定のCo基自溶合金を溶射したもの、
(2) 特開昭61−117260号公報に開示のような、ZrO2とAl
2O3 からなるセラミックス皮膜を溶射形成したもの、
(3) 特公昭58−37386 号公報に開示のように、WC, Cr3C
2 , TiC の一種または二種以上に対し、Ni, Siの如き熱
間耐食性金属またはこれらの酸化物を共存させてなる
0.1〜2.4 mm厚さの皮膜を主として溶射法によって形成
したもの、(4) さらに、発明者らが、特願昭63−49846
号( 特開平1−225761号公報) にて提案した、皮膜の気
孔率を 1.8%以下に制御したWC−Co系耐溶融亜鉛用溶射
皮膜、などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の例示から判るよ
うに、従来の溶融亜鉛めっき浴用部品の溶射皮膜につい
ての研究課題というのは、主として、耐溶融亜鉛性皮
膜材料の開発、皮膜の密着性向上、皮膜の緻密性向
上、皮膜表面粗さの制御、などの皮膜自身の特性に限
られていた。しかしながら、昨今の溶融亜鉛めっき鋼板
の需要拡大に伴って、めっきプラントの稼働率の向上お
よびめっき鋼板の品質向上への要求は一層強くなり、耐
溶融亜鉛性に対して優れた特性を示す材料の開発が望ま
れている。そこでこの発明の目的は、耐溶融亜鉛性に対
して優れた耐久性を示す溶射用粉末材料およびこの材料
を用いた溶射皮膜を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を実現すべ
く鋭意研究した結果、発明者らは、溶融亜鉛めっき浴中
に浸漬した溶射皮膜の寿命は、皮膜中へ拡散浸透してく
る溶融亜鉛の拡散速度に支配されること、および溶融亜
鉛中に微量のアルミニウム, アルミニウム合金を添加す
ると亜鉛の拡散速度を甚だしく低下させること、を知見
した。さらに、このようなアルミニウムあるいはその合
金を添加した亜鉛浴中に浸漬した溶射皮膜の表面性状を
調査したところ、浴中のアルミニウムが選択的に吸着
(含有量が浴中の数倍から数百倍に達する)され、しか
もこのことを通じて皮膜表層のアルミニウムあるいはそ
の合金が、亜鉛の皮膜中拡散速度を甚だしく遅らせるこ
とも判った。
【0006】この発明は、上述の如き知見に基づいて開
発されたもので、溶射用材料、例えば硼化物セラミック
スとアルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜
鉛合金のいずれか一方を混合したものを溶射して得られ
る溶射皮膜は、優れた耐溶融亜鉛性を発揮することに着
目したものである。すなわちこの発明は、硼化物セラミ
ックスとアルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄
−亜鉛合金のいずれか1つとを混合してなる耐溶融亜鉛
性に優れる硼化物系溶射用粉末材料、およびこの材料を
溶射して形成される溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜である。
【0007】
【作用】この発明にかかる溶射用材料は、硼化物系セラ
ミックスに対して所定量のAlを添加するために、アルミ
ニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金の形
態のものを添加したものである。まず、本発明にかかる
この溶射用材料において、酸化物系セラミックスでなく
硼化物セラミックスに着目した理由は、該酸化物系セラ
ミックスは、金属との相性が悪いためである。すなわ
ち、酸化物系セラミックスは、アルミニウム合金添加の
効果に乏しいからである。また、金属系溶射用材料につ
いては、アルミニウム添加の効果は認められるものの、
溶射して溶融亜鉛浴中で使用すると、亜鉛浴中へのアル
ミニウムの溶出現象によって、溶融亜鉛中のアルミニウ
ムの量の制御が困難となる他、溶融亜鉛浴中に浮遊する
亜鉛−鉄合金(通称ドロス)が皮膜に付着し、これがめ
っき鋼板の品質を低下させる原因となる。
【0008】こうした欠点のないものとして本発明で
は、硼化物に着目したのである。なお、上記硼化物セラ
ミックスとしては、CrB2, TiB2およびZrB2の如き硼化物
などが有利に適合する。
【0009】上記の硼化物セラミックスと、アルミニウ
ム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金を均一に
混合する方法は、次の種々の手法による。 (1) ハロゲン化アルミニウムやハロゲン化鉄またはハロ
ゲン化アルミニウム, ハロゲン化鉄, ハロゲン化亜鉛が
混合した高温蒸気中に硼化物セラミックス粉末を曝露す
ることによって、アルミニウム−鉄合金またはアルミニ
ウム−鉄−亜鉛合金を粉末表面に析出させる(CVD
法)。 (2) アルミニウム−鉄合金粉末またはアルミニウム−鉄
−亜鉛合金粉末と酸化アルミニウムおよびハロゲン化合
物などから構成される粉末中に硼化物セラミックス粉末
を混合し、高温状態に保持した後、冷却し溶射用粉末を
分別する(パックセメンテーション法)。 (3) アルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜
鉛合金を電子ビームで蒸気化し、硼化物セラミックス粉
末をこの環境に曝すことによって、粒子の表面にアルミ
ニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金を蒸
着させる(PVD法)。 (4) 硼化物セラミックス粉末にアルミニウム−鉄合金ま
たはアルミニウム−鉄−亜鉛合金粉末を加え、必要に応
じ高分子バインダーを加えた後、これを攪拌して両者を
機械的に結合させる(混合撹拌法)。 (5) 上記(4) の工程後、高温で加熱し、必要に応じ粉砕
し溶射に適した粒度に調整する(混合加熱法、混合加熱
粉砕法)。
【0010】以上のような方法によって調整した溶射用
粉末材料を用いて、溶射法によって鋼部品の表面に皮膜
を形成すると、その皮膜はアルミニウムを含む硼化物セ
ラミックス皮膜となる。このようなアルミニウムを含む
溶射皮膜を溶融亜鉛中に浸漬させると、皮膜最上層部の
アルミニウムは直ちに溶融亜鉛と反応し、一部は亜鉛浴
中へ拡散して消耗するが、皮膜中の大部分のアルミニウ
ムは侵入してきた亜鉛と合金化し、そのまま残留する。
この合金の組成は、アルミニウム含有量が非常に多い亜
鉛合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金であるため、
めっき浴の稼動温度(通常 470〜480 ℃) よりはるかに
高い融点を有することから、固体として存在し得る。そ
して、この高アルミニウム亜鉛合金またはアルミニウム
−鉄−亜鉛合金が形成された皮膜中では、亜鉛の拡散速
度が極端に低下するため、溶融亜鉛中における使用寿命
は著しく延長されることとなる。
【0011】ここで、上記セラミックス中に混合して用
いるアルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜
鉛合金の量は、添加するAl量によって決まるものであ
る。すなわち、上記セラミックス 100重量部に対し、ア
ルミニウム量が 0.1〜20重量部となるように前記合金を
添加する。この合金添加にあたって、セラミックス 100
重量部に対し、1%以上に相当する量のAlを添加すると
その効果が極めて顕著となり、セラミックスに対する相
対量で20重量部まで含有させた場合には、その効果が持
続的となるが、これ以上のアルミニウム相当量は亜鉛浴
中への溶出量が多くなり、溶融亜鉛浴の濃度管理が困難
となる。従って、前記Al−Fe合金またはAl−Fe−Zn合金
の添加量はセラミックス 100重量部に対しアルミニウム
の添加量が0.1〜20重量部に相当する範囲とする。
【0012】このように少量のアルミニウムでも亜鉛の
侵入速度を抑制し得る理由は、皮膜を構成する粒子の粒
界にのみアルミニウムおよびその合金が存在すれば効果
が得られるほか、硼化物セラミックスそのものも耐溶融
亜鉛性に優れているため、この種皮膜の致命的欠陥とな
る貫通孔の発生を溶射用材料中のアルミニウムおよびそ
の合金が防止する機能を発揮するからである。
【0013】また、アルミニウム−鉄−亜鉛合金を添加
した溶射材料を溶射して形成された皮膜では、すでにア
ルミニウム−鉄−亜鉛合金が皮膜内に存在する状態とな
っている。したがって、この皮膜を溶融亜鉛浴中へ浸漬
すると、アルミニウム−鉄合金のみを添加した皮膜と同
様の効果を発揮する。なお、アルミニウム−鉄−亜鉛合
金の添加についても、アルミニウム含有量が高いほど良
好な耐溶融亜鉛侵食性を発揮するが、少量でも例えば A
l (3%)−Fe( 20%) −Zn (77%) の合金を、WC (88
%) −Co (12%) 組成のサーメット 100重量部に10重量
部添加した皮膜を0.1%のアルミニウムを含む溶融亜鉛
浴中に浸漬すると、合金を添加しない皮膜と比べ亜鉛の
侵入速度を20%前後に抑制できる。
【0014】このことから、アルミニウム−鉄−亜鉛合
金を添加する場合でも、合金中に占めるアルミニウム含
有量が、硼化物セラミックス100 重量部に対し 0.1〜20
重量部の範囲であれば、十分な効果を発揮する。なお、
合金化させるアルミニウムの純度は、JIS H2102 (1968)
に規定のアルミニウム地金の品位であれば特に問題はな
い。
【0015】一方、本発明の溶射用粉末材料の粒度も、
従前の溶射用材料同様、5〜10μm程度のものが使用で
きるが、好ましくは5〜40μmのものが最適である。さ
らに本発明の溶射用粉末材料は、大気プラズマ溶射、実
質的に酸素を含まない環境で施工可能な減圧プラズマ溶
射をはじめ、可燃ガスを熱源とする各種フレーム溶射、
爆発溶射などすべての溶射法に適用することができる。
【0016】
【実施例】
実施例1 硼化物セラミックスとしてZrB4を用い、それぞれAl(60
%) −Fe(40%) 合金粉末を、セラミックス 100重量部に
対して4重量部となるように添加して良く攪拌した後、
NH4Cl, AlCl2混合物を 0.1%添加し、アルゴンガスを通
しつつ 750℃, 2時間加熱して焼結させた。この粉末を
溶射材料として、減圧プラズマ溶射法によって構造用鋼
棒( 12×200 mm) に 100μm厚の皮膜を形成した後、 4
80℃の溶融亜鉛中に12時間浸漬した後引き上げ、圧縮空
気を吹きつけて冷却した。この浸漬と冷却の操作を5回
繰返し、その都度、溶射皮膜の外観変化、特に皮膜に発
生する局部剥離現象を観察した。
【0017】表1は、これらの結果を示したもので、本
発明の皮膜(No.1, 2)は、いずれも3回の浸漬−冷却
操作では全く剥離は認められず、皮膜表面への亜鉛の付
着も僅少であった。5回の浸漬−冷却を繰返しても微小
な剥離が2点確認されるのみであった。これに対し、比
較例の皮膜(No3〜8) では、初回の浸漬−冷却時から
剥離が認められ、浸漬回数が増加するに従って、一段と
剥離部が増え、かつ大きくなった。No.5, 6, 7の皮膜
は完全に剥離し、母材が露出する箇所が散見された。
【0018】
【表1】
【0019】実施例2 図1に示した連続溶融亜鉛めっき装置のシンクロール
(材質 JIS G3445(1983)STKM13A)に、この発明にか
かる溶射材料を用いて高速ガス炎溶射法およびプラズマ
溶射法によって 150μm厚の皮膜を形成した。その後、
これらの溶射皮膜を形成したロール類を用いて、 470〜
480 ℃に維持した溶融亜鉛(JIS H2107 (1957))に 0.1%
Alを添加した浴で稼動させ、幅 900mm, 厚さ0.22mmの鋼
板を連続的に処理した。
【0020】なお、溶射用粉末材料の組成およびその製
造法は次のとおりである。 (1) ZrB2セラミックスにAl(70%)-Fe(30%) の合金粉末
を、セラミックス100 重量部に対しAlが8重量部となる
ように添加し、アルゴンガス中で 750℃, 2 時間撹拌混
合しながら加熱した。上記の加熱後の粉末は、大きな粒
子は再粉砕し、粒径が10〜50μmとなるように調整し、
溶射用材料とした。
【0021】また、比較のため、Al−Fe, Al−Fe−Zn合
金を添加しない、上記(1) の粉末材料を用いて同様に 1
50μm厚の溶射皮膜を形成したロールを用いてめっき処
理を行った。
【0022】上記の皮膜形成ロールを1週間運転させた
後、浸漬ロールを引き上げて皮膜の外観変化を観察する
操作を3回繰返した結果を、表2に示す。
【表2】
【0023】同表から明らかなように、比較ロールの皮
膜(No.2〜4)は、亜鉛による顕著な侵食は認められな
かったが、高温の溶融亜鉛中から引き上げられた際に発
生する熱衝撃およびその逆に浴中へ浸漬される際の熱衝
撃によって、皮膜に局部的な剥離現象が認められた。こ
れに対し、本発明の溶射皮膜は、いずれも亜鉛による侵
食に耐えるとともに、局部剥離現象も殆ど認められず、
健全状態を維持していた。これは、硬質, 脆弱な炭化
物、硼化物粒子と共存するAl, Znなどの軟質成分が皮膜
に靭性を付与し、熱衝撃に対しても優れた性能を発揮し
たためと考えられる。( 本実施例で用いたAl−Feおよび
Al−Fe−Zn合金には、それぞれ未反応のAlおよびZnが含
まれている。)
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるAl−
FeまたはAl−Fe−Zn合金を添加した溶射用粉末材料を用
いて形成した皮膜は、溶融亜鉛および溶融亜鉛−アルミ
ニウム合金浴中において優れた耐溶融金属性と熱衝撃性
を発揮する。従って、この材料を溶融めっき設備に利用
したような場合、長期連続運転が可能となり、設備の保
守点検費の節減および生産コストの低減が期待できる。
また、この溶射材料によって得られる溶射皮膜のロール
材質の保護作用によって、溶融金属中へのロール材質成
分の溶出と、それによる汚染が抑制されるため、溶融金
属成分の組成が安定し、品質のよいめっき鋼板を安定し
た状態で生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、溶融亜鉛めっき浴槽およびこれに付属
する各種ロール類、部材の配設状態の模式図である。
【符号の説明】
1 溶融亜鉛浴 2 シンクロール 3 サポートロール 4 めっき用鋼板 5 ガイドロール 6 噴射ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TiB2, CrB2およびZrB2のうちから選ばれ
    るいずれか1種以上からなる硼化物セラミックスと、ア
    ルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金
    のいずれか1つとを混合してなる耐溶融亜鉛性に優れる
    硼化物系溶射用粉末材料。
  2. 【請求項2】 アルミニウム−鉄合金またはアルミニウ
    ム−鉄−亜鉛合金の添加量は、硼化物セラミックス 100
    重量部に対してアルミニウム量が 0.1〜20重量部となる
    量を添加することを特徴とする請求項1に記載の溶射用
    粉末材料。
  3. 【請求項3】 溶融亜鉛の接触下で使用される基材表面
    に、請求項1または2に記載の硼化物系溶射用粉末材料
    を溶射被覆して形成される溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜。
JP6322311A 1994-12-26 1994-12-26 溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜 Expired - Fee Related JP2661880B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6322311A JP2661880B2 (ja) 1994-12-26 1994-12-26 溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6322311A JP2661880B2 (ja) 1994-12-26 1994-12-26 溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3213143A Division JPH086166B2 (ja) 1991-07-31 1991-07-31 耐溶融亜鉛性に優れる溶射用粉末材料および溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07197229A true JPH07197229A (ja) 1995-08-01
JP2661880B2 JP2661880B2 (ja) 1997-10-08

Family

ID=18142217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6322311A Expired - Fee Related JP2661880B2 (ja) 1994-12-26 1994-12-26 溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2661880B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03226552A (ja) * 1990-01-30 1991-10-07 Nippon Steel Corp 高温耐摩耗・耐ビルドアップ性に優れた溶射材料およびその被覆物品

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03226552A (ja) * 1990-01-30 1991-10-07 Nippon Steel Corp 高温耐摩耗・耐ビルドアップ性に優れた溶射材料およびその被覆物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2661880B2 (ja) 1997-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2388353B1 (en) HOT-DIP Zn-Al-Mg-Si-Cr ALLOY COATED STEEL MATERIAL WITH EXCELLENT CORROSION RESISTANCE
US8507105B2 (en) Thermal spray coated rolls for molten metal baths
JP5404126B2 (ja) 耐食性に優れたZn−Al系めっき鋼板およびその製造方法
JP4532343B2 (ja) 耐食性に優れる炭化物サーメット溶射皮膜被覆部材およびその製造方法
Matthews et al. Review of thermal spray coating applications in the steel industry: Part 2—Zinc pot hardware in the continuous galvanizing line
US5316859A (en) Spray-coated roll for continuous galvanization
US5397650A (en) Composite spray coating having improved resistance to hot-dip galvanization
JP2758707B2 (ja) 溶融亜鉛めっき浴用の溶射被覆部材
JP2986590B2 (ja) 耐溶融金属性に優れる溶射用粉末材料および溶射皮膜
JP4053673B2 (ja) アルミニウム・亜鉛めっき浴用部材の製造方法
JPH0533113A (ja) 耐溶融金属性に優れる溶射用粉末材料とそれの溶射皮膜
JP2826220B2 (ja) 溶融亜鉛浴用部材
JPS6311420B2 (ja)
JP2661880B2 (ja) 溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜
JP3160387B2 (ja) 耐溶融金属性に優れる複合溶射材料および複合溶射皮膜
JPH0713292B2 (ja) 耐溶融亜鉛性に優れる複合溶射皮膜
JP4259645B2 (ja) 溶融金属めっき浴用ロール部材およびその製造方法
JP3338734B2 (ja) 耐溶融金属用部材およびその製造方法
JP3136502B2 (ja) 耐溶融金属反応性粉末組成物の利用方法及び利用物
JP4224150B2 (ja) 溶融金属めっき浴用ロール部材およびその製造方法
JP3224166B2 (ja) 溶融金属浴用部材
JP2593426B2 (ja) 耐溶融亜鉛侵食性合金およびその製法と用途
JP3403521B2 (ja) 耐溶融金属用部材およびその製造方法
JP3930653B2 (ja) アルミニウム含有溶融亜鉛合金めっき浴用ロール部材およびその製造方法
JP2004331995A (ja) 溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料および耐ドロス付着性に優れた溶融金属めっき浴用浸漬部材

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970506

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080613

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100613

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees