JPH086166B2 - 耐溶融亜鉛性に優れる溶射用粉末材料および溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜 - Google Patents
耐溶融亜鉛性に優れる溶射用粉末材料および溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜Info
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Description
−アルミニウムに対する耐久性、すなわち耐溶融金属性
が要求される溶融めっき装置やそれらの部品の表面に被
覆して用いる溶射用粉末材料およびこの材料を溶射して
得られる溶融亜鉛浴部材用溶射皮膜に関するものであ
る。
材、あるいは家電装置などの耐熱,耐食材として用いら
れている溶融亜鉛めっき鋼板などは、大部分、図1に示
すような連続溶融亜鉛めっき処理によって製造されてい
る。この溶融亜鉛めっき処理装置には、めっき浴1中に
浸漬されるシンクロール2、めっき浴中の表面近傍に配
設されるサポートロール3およびこれらのロールを通過
した後のめっき鋼板4を案内するガイドロール5、鋼板
に付着した過剰の亜鉛を窒素ガスで吹き飛ばすための噴
射ノズル6などが配設されている。前記浴用部材という
のは、めっき浴中に浸漬されるか、溶融亜鉛が飛散付着
しやすい箇所に設置してあり、また溶融亜鉛が付着した
高温の鋼板と接触するように使われるので、(1)溶融
亜鉛による侵食が起こり難いこと、(2)通板材(鋼
板)と接触しても摩耗しにくいこと、(3)付着した溶
融亜鉛の剥離ならびに保守点検が容易なこと、(4)ロ
ールとしての寿命が長く低コストであること、そして、
(5)高温の溶融亜鉛浴中に浸漬した際の熱衝撃によく
耐えること、などの性能が要求される。
ロールや軸受構成部品、例えばブッシュ,ベアリング,
カラー,エンドボールなどの部品としては、 (1)表面にJIS H8303(1976)制定のC
o基自溶合金を溶射したもの、 (2)特開昭61−117260号公報に開示のよう
な、ZrO2とAl2O3からなるセラミックス皮膜を
溶射形成したもの、 (3)特公昭58−37386号公報に開示のように、
WC,Cr3C2,TiCの一種または二種以上に対
し、Ni,Siの如き熱間耐食性金属またはこれらの酸
化物を共存させてなる0.1〜2.4mm厚さの皮膜を
主として溶射法によって形成したもの、 (4)さらに、発明者らが、特願昭63−49846号
(特開平1−225761号公報)にて提案した、皮膜
の気孔率を1.8%以下に制御したWC−Co系耐溶融
亜鉛用溶射皮膜、などがある。
うに、従来の溶融亜鉛めっき浴用部品の溶射皮膜につい
ての研究課題というのは、主として、耐溶融亜鉛性皮
膜材料の開発、皮膜の密着性向上、皮膜の緻密性向
上、皮膜表面粗さの制御、などの皮膜自身の特性に限
られていた。しかしながら、昨今の溶融亜鉛めっき鋼板
の需要拡大に伴って、めっきプラントの稼働率の向上お
よびめっき鋼板の品質向上への要求は一層強くなり、耐
溶融亜鉛性に対して優れた特性を示す材料の開発が望ま
れている。そこでこの発明の目的は、耐溶融金属性に優
れた特性を示す溶射用粉末材料およびこの材料を用いた
溶射皮膜を提供するところにある。
く鋭意研究した結果、発明者らは、溶融亜鉛めっき浴中
に浸漬した溶射皮膜の寿命は、皮膜中へ拡散浸透してく
る溶融亜鉛の拡散速度に支配されること、および溶融亜
鉛中に微量のアルミニウム,アルミニウム合金を添加す
ると亜鉛の拡散速度を甚だしく低下させること、を知見
した。さらに、このようなアルミニウムあるいはその合
金を添加した亜鉛浴中に浸漬した溶射皮膜の表面性状を
調査したところ、浴中のアルミニウムが選択的に吸着
(含有量が浴中の数倍から数百倍に達する)され、しか
もこのことを通じて皮膜表層のアルミニウムあるいはそ
の合金が、亜鉛の皮膜中拡散速度を甚だしく遅らせるこ
とも判った。
発されたもので、溶射用材料、例えばCo,Ni,Fe
およびCrを含有する非酸化物系サーメットをマトリッ
クスとする材料中に、アルミニウム−鉄合金またはアル
ミニウム−鉄−亜鉛合金のいずれか一方を含有させる
と、この材料を溶射して得られる溶射皮膜は、優れた耐
溶融亜鉛性を発揮することに着目したものである。すな
わちこの発明は、非酸化物系サーメットで構成されるマ
トリックス材料中に、アルミニウム−鉄合金またはアル
ミニウム−鉄−亜鉛合金のいずれか1つを添加し、分散
させてなる耐溶融亜鉛性に優れる溶射用粉末材料、およ
びこの材料を溶射して形成される耐溶融亜 鉛浴部材用溶
射皮膜である。
ーメットに対して、所定量のAlを添加するために、ア
ルミニウム鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金の
形態のものを添加したものである。まず、本発明にかか
るこの溶射用材料において、非酸化物系サーメットを限
定して用いる理由は、少なくとも酸化物系セラミックス
については、金属とのマッチングが悪いためである。す
なわち、酸化物系セラミックスは、アルミニウム合金添
加の効果に乏しいからである。また、金属系溶射用材料
については、アルミニウム添加の効果は認められるもの
の、溶射して溶融亜鉛浴中で使用すると、亜鉛浴中への
アルミニウムの溶出現象によって、溶融亜鉛中のアルミ
ニウムの量の制御が困難となるほか、亜鉛浴中に浮遊す
る亜鉛−鉄合金(通称ドロス)が皮膜に付着し、これが
めっき鋼板の品質を低下させる原因となる。
ックス材料成分として、Cr3C2,TiC,ZrC,
WC,WTiC2,B4CおよびNbCの如き炭化物ま
たはCrB2,TiB2およびZrB2の如き硼化物か
らなるものと、Co,Ni,Fe,CrおよびNi−C
rなどの金属または合金を添加したものが用いられる。
実際には、この非酸化物系サーメットに、さらに所定量
のアルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛
合金を添加し、それらの混合粉末を溶射用材料として調
整し、溶射して皮膜を形成する。
ルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金
を添加する方法は、次の種々の手法による。 (1)ハロゲン化アルミニウムやハロゲン化鉄またはハ
ロゲン化アルミニウム,ハロゲン化鉄,ハロゲン化亜鉛
が混合した高温蒸気中に非酸化物系セラミックス粉末を
曝露することによって、アルミニウム−鉄合金またはア
ルミニウム−鉄−亜鉛合金を粉末表面に析出させる(C
VD法)。 (2)アルミニウム−鉄合金粉末またはアルミニウム−
鉄−亜鉛合金粉末と酸化アルミニウムおよびハロゲン化
合物などから構成される粉末中にセラミックス粉末を混
合し、高温状態に保持した後、冷却し溶射用粉末を分別
する(パックセメンテーション法)。 (3)アルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−
亜鉛合金を電子ビームで蒸気化し、非酸化物系セラミッ
クス粉末をこの環境に曝すことによって、粒子の表面に
アルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合
金を蒸着させる(PVD法)。 (4)非酸化物系セラミックスまたはサーメット粉末に
アルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合
金粉末を加え、必要に応じ高分子バインダーを加えた
後、これを攪拌して両者を機械的に結合させる(混合撹
拌法)。 (5)上記(4)の工程後、高温で加熱し、必要に応じ
粉砕し溶射に適した粒度に調整する(混合加熱法、混合
加熱粉砕法)。
粉末材料を用いて、溶射法によって鋼部品の表面に皮膜
を形成すると、その皮膜はアルミニウムを含む非酸化物
系サーメット皮膜となる。このようなアルミニウムを含
む溶射皮膜を溶融亜鉛中に浸漬させると、皮膜最上層部
のアルミニウムは直ちに溶融亜鉛と反応し、一部は亜鉛
浴中へ拡散して消耗するが、皮膜中の大部分のアルミニ
ウムは侵入してきた亜鉛と合金化し、そのまま残留す
る。この合金の組成は、アルミニウム含有量が非常に多
い亜鉛合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金であるた
め、めっき浴の稼動温度(通常470〜480℃)より
はるかに高い融点を有することから、固体として存在し
得る。そして、この高アルミニウム亜鉛合金またはアル
ミニウム−鉄−亜鉛合金が形成された皮膜中では、亜鉛
の拡散速度が極端に低下するため、溶融亜鉛中における
使用寿命は著しく延長されることとなる。
て用いるアルミニウム−鉄合金またはアルミニウム−鉄
−亜鉛合金の量は、添加するAl量によって決まるもの
である。すなわち、上記マトリックス100重量部に対
し、アルミニウム量が0.1〜20重量部となるように
前記合金を添加する。この合金添加にあたって、マトリ
ックス材料100重量部に対し、1%以上に相当する量
のAlを添加するとその効果が極めて顕著となり、マト
リックス材料に対する相対量で20重量部まで含有させ
た場合には、その効果が持続的となるが、これ以上のア
ルミニウム相当量は亜鉛浴中への溶出量が多くなり、亜
鉛浴の濃度管理が困難となる。従って、前記Al−Fe
合金またはAl−Fe−Zn合金の添加量はマトリック
ス材料100重量部に対しアルミニウムの添加量が0.
1〜20重量部に相当する範囲とする。
侵入速度を抑制し得る理由は、皮膜を構成する粒子の粒
界にのみアルミニウムおよびその合金が存在すれば効果
が得られるほか、非酸化物系セラミックスそのものも耐
溶融亜鉛性に優れているため、この種皮膜の致命的欠陥
となる貫通孔の発生を溶射用材料中のアルミニウムおよ
びその合金が防止する機能を発揮するからである。
した溶射材料を溶射して形成された皮膜では、すでにア
ルミニウム−鉄−亜鉛合金が皮膜内に存在する状態とな
っている。したがって、この皮膜を溶融亜鉛浴中へ浸漬
すると、アルミニウム−鉄合金のみを添加した皮膜と同
様の効果を発揮する。なお、アルミニウム−鉄−亜鉛合
金の添加についても、アルミニウム含有量が高いほど良
好な耐溶融亜鉛侵食性を発揮するが、少量でも例えばA
l(3%)−Fe(20%)−Zn(77%)の合金
を、WC(88%)−Co(12%)組成のサーメット
100重量部に10重量部添加した皮膜を0.1%のア
ルミニウムを含む亜鉛浴中に浸漬すると、合金を添加し
ない皮膜と比べ亜鉛の侵入速度を20%前後に抑制でき
る。
金を添加する場合でも、合金中に占めるアルミニウム含
有量が、非酸化物系サーメット100重量部に対し0.
1〜20重量部の範囲であれば、十分な効果を発揮す
る。
は、JIS H2102(1968)に規定のアルミニ
ウム地金の品位であれば特に問題はなく、また非酸化物
系サーメットに含まれている不純物の種類や量、また2
種類以上の炭化物の共存についても、現状の市販品に含
まれている程度、例えばWCについては遊離炭素3〜8
%、Cr3C2 1〜30%の範囲であれば使用するこ
とができ、これらの条件はこの発明で所期した目的に影
響を与えるものでない。
従前の溶射用材料同様、5〜10μm程度のものが使用
できるが、好ましくは5〜40μmのものが最適であ
る。さらに本発明の溶射用粉末材料は、大気プラズマ溶
射、実質的に酸素を含まない環境で施工可能な減圧プラ
ズマ溶射をはじめ、可燃ガスを熱源とする各種フレーム
溶射、爆発溶射などすべての溶射法に適用することがで
きる。
撹拌後に680℃で2時間加熱して得た溶射用材料を用
いて、構造用鋼棒(直径12×長さ200mm)に高速
ガス炎溶射法によって厚さ100μmの皮膜を形成した
後、480℃に保持した亜鉛浴中に10日間浸漬し、そ
の後、鋼棒を浴から引き上げて外観変化を観察した後、
溶射皮膜を切断し、X線マイクロアナライザーによっ
て、皮膜への亜鉛の侵入状況を観察した。なお、比較材
として、炭化物サーメット材料、自溶合金(JIS 8
303 MSFCo1)およびAl2O3の溶射用材料
をそれぞれ用いて、100μm厚の溶射皮膜を同様に形
成し、上記の試験を行った。この試験結果を、各溶射用
材料の成分組成と併せて表1に示す。
数字は、重量部を示し、例えばNo.1の材料は、WC
94%とCo6%の炭化物サーメット材料100重量部
に対し、AlおよびFeをそれぞれ3重量部添加してな
る溶射用材料を示している。これは、以下の表において
も同様の表示である。
l−Fe合金を含まない溶射材料を用いて形成した皮膜
(No.8〜14)では、溶融亜鉛の侵食によって皮膜
が局部的に破壊されたり(No.12〜14)、局部破
壊には至らないものの、100μm厚さの皮膜は完全に
貫通し、亜鉛が母材表面にまで達しているのが認められ
た。また、自溶合金(No.15)は局部的ながら溶融
亜鉛による侵食を受けて母材が露出し、母材成分と亜鉛
の反応生成物(Fe−Zn合金)が成長し、これに浴中
の亜鉛がさらに付着し、コブ状を呈していた。さらにA
l2O3皮膜(No.16)では、貫通気孔部から亜鉛
が侵入するとともに、Al2O3の局部剥離が認められ
た。これに対し、本発明のAl−Fe合金を含む溶射皮
膜は、いずれも亜鉛の侵入を表面層から10μm以下に
抑制され、外観的にも異常は認められず、健全な状態を
維持していた。
ト粉末に、Al(60%)−Fe(30%)−Zn(1
0%)合金粉末を20重量部となるように混合した後、
NH4ClとAlCl2混合物を添加し、これをアルゴ
ンガス雰囲気中で800℃,3時間加熱して焼結した。
このような処理を施した溶射材料は、WC−Co−Al
−Feから構成され、この材料を用いて高速ガス炎溶射
法によってSS41の丸棒(直径12×長さ200m
m)を母材として150μm厚さの皮膜を形成させた。
その後この皮膜を、Al添加量を0.1〜10%の範囲
に制御したZn浴中に20日間浸漬して引き上げ、溶射
皮膜の外観変化を観察するとともに、皮膜を切断し、X
線マイクロアナライザーによって皮膜中への亜鉛の拡散
浸透深さを調査した。また、比較材として、無処理のW
C(88%)−Co(12%)皮膜、自溶合金皮膜(M
FSCo1)およびAl2O3皮膜についても同条件で
Al添加Zn浴中へ浸漬した。この試験結果を表2に示
す。
o.7〜9)およびAl2O3溶射皮膜(No.10)
は、いずれも溶融金属による皮膜の破壊が激しく、耐溶
融亜鉛性に乏しいことが判明した。また、WC88%−
Co12%(No.4〜6)皮膜は、耐溶融亜鉛性には
良好な抵抗性を示したが、高温の亜鉛浴から空気中へ引
き上げた際の急激な冷却作用に伴う熱衝撃によって、皮
膜が局部的に剥離する現象が発生するとともに、皮膜内
部への亜鉛の侵入深さも、適合例に比べ大きいことが確
認された。これに対し、本発明の皮膜は健全な状態を示
し、また、亜鉛の侵入も軽微であった。
(材質JIS G3445(1983)STKM13
A)に、この発明にかかる溶射材料を用いて高速ガス炎
溶射法およびプラズマ溶射法によって150μm厚の皮
膜を形成した。その後、これらの溶射皮膜を形成したロ
ール類を用いて、470〜480℃に維持した溶融亜鉛
(JIS H2107(1957))に0.1%Alを
添加した浴で稼動させ、幅900mm,厚さ0.22m
mの鋼板を連続的に処理した。
造法は次のとおりである。 (1)WC(88%)−Co(12%)からなるサーメ
ットの粉末に、Al(70%)−Fe(30%)の合金
粉末を、サーメット100重量部に対してAlが2重量
部となるように添加してよく攪拌し、アルゴンガス中で
700℃,2時間加熱した。 (2)WC(88%)−Co(12%)からなるサーメ
ットの粉末に、Al(45%)−Fe(50%)−Zn
(5%)の合金粉末を、サーメット100重量部に対し
てAlが8重量部となるように添加してよく攪拌し、ア
ルゴンガス中で580℃,2時間加熱した。 (3)Cr3C2(80%)−Cr(15%)−Fe
(5%)サーメット粉末に、Al(70%)−Fe(3
0%)の合金粉末を、サーメット100重量部に対して
Alが10重量部となるように添加し、アルゴンガス中
で750℃,2時間撹拌しつつ混合した。上記の加熱後
の粉末は、大きな粒子は再粉砕し、粒径が10〜50μ
mとなるように調整し、溶射用材料とした。
e−Zn合金を添加しない溶射粉末材料を用いて同様に
150μm厚の溶射皮膜を形成したロールを用いてめっ
き処理を行った。
後、浸漬ロールを引き上げて皮膜の外観変化を観察する
操作を3回繰返した結果を、表3に示す。
膜(No.4〜5)は、亜鉛による顕著な侵食は認めら
れなかったが、高温の溶融亜鉛中から引き上げられた際
に発生する熱衝撃およびその逆に浴中へ浸漬される際の
熱衝撃によって、皮膜に局部的な剥離現象が認められ
た。これに対し、本発明の溶射皮膜は、いずれも亜鉛に
よる侵食に耐えるとともに、局部剥離現象も殆ど認めら
れず、健全状態を維持していた。これは、硬質,脆弱な
炭化物、硼化物粒子と共存するAl,Znなどの軟質成
分が皮膜に靭性を付与し、熱衝撃に対しても優れた性能
を発揮したためと考えられる。(本実施例で用いたAl
−FeおよびAl−Fe−Zn合金には、それぞれ未反
応のAlおよびZnが含まれている。)
−FeまたはAl−Fe−Zn合金を添加した溶射用粉
末材料を用いて形成した皮膜は、溶融亜鉛および溶融亜
鉛−アルミニウム合金浴中において優れた耐溶融金属性
と熱衝撃性を発揮する。従って、この材料を溶融めっき
設備に利用したような場合、長期連続運転が可能とな
り、設備の保守点検費の節減および生産コストの低減が
期待できる。また、この溶射材料によって得られる溶射
皮膜のロール材質の保護作用によって、溶融金属中への
ロール材質成分の溶出と、それによる汚染が抑制される
ため、溶融金属成分の組成が安定し、品質のよいめっき
鋼板を安定した状態で生産できる。
する各種ロール類、部材の配設状態の模式図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Co,Ni,FeおよびCrのうちから
選ばれる1種または2種以上を含有する非酸化物系サー
メットからなるマトリックス材料中に、アルミニウム−
鉄合金またはアルミニウム−鉄−亜鉛合金のいずれか1
つを添加分散させてなる耐溶融亜鉛性に優れる溶射用粉
末材料。 - 【請求項2】 アルミニウム−鉄合金またはアルミニウ
ム−鉄−亜鉛合金の添加量は、マトリックス100重量
部に対してアルミニウム量が0.1〜20重量部となる
量を添加する請求項1に記載の溶射用粉末材料。 - 【請求項3】 マトリックスを構成する非酸化物系サー
メットが、WC,Cr3C2,TiC,WTiC2,B
4C,NbCおよびZrCのうちから選ばれるいずれか
1種以上のものからなる炭化物、TiB2,CrB2お
よびZrB2のうちから選ばれるいずれか1種以上のも
のからなる硼化物のいずれか少なくとも1種であること
を特徴とする請求項1または2に記載の溶射用粉末材
料。 - 【請求項4】 溶融亜鉛の接触下で使用される基材表面
に、請求項1〜3のいずれか1つに記載の耐溶融亜鉛性
に優れる溶射用粉末材料を溶射被覆して形成される溶融
亜鉛浴部材用溶射皮膜。
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- 1991-07-31 JP JP3213143A patent/JPH086166B2/ja not_active Expired - Fee Related
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