JPH07196740A - 耐水性向上剤 - Google Patents

耐水性向上剤

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JPH07196740A
JPH07196740A JP11822694A JP11822694A JPH07196740A JP H07196740 A JPH07196740 A JP H07196740A JP 11822694 A JP11822694 A JP 11822694A JP 11822694 A JP11822694 A JP 11822694A JP H07196740 A JPH07196740 A JP H07196740A
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acrolein
meth
polymerization
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JP11822694A
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English (en)
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Tomoyuki Kuwamoto
知幸 桑本
Junichi Josa
淳一 帖佐
Jiro Iriguchi
治郎 入口
Tatsuto Matsuda
立人 松田
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 毒性もなく、金属を含有していないため金属
成分が流出して環境汚染の原因となることもなく、ポリ
ビニルアルコール類等を含有した物品の耐水性あるいは
耐熱水性等を向上させる効果に優れた耐水性向上剤を提
供することを目的とする。 【構成】 (メタ)アクロレイン単位(A)10〜80
重量%およびその他ビニル系単量体単位(B)20〜9
0重量%(ただし(A)+(B)=100重量%であ
る。)からなる共重合体の水性樹脂分散液を含有するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性向上剤に関する
ものであり、さらに詳しくは、ポリビニルアルコール類
を含有する物品等の耐水性を向上させるための耐水性向
上剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール類は水に溶ける特
異な合成樹脂であり、強い接着力や乳化力を有し、強力
な皮膜を生成することなどから各種用途に広く利用され
ている。例えば、ビニロン繊維、フィルム、接着剤、繊
維糊剤、織物加工剤、製紙薬剤、乳化分散剤等が挙げら
れる。
【0003】しかしながら、ポリビニルアルコール類を
主成分とする成形品や、ポリビニルアルコール類を部分
的に使用した製品は、ポリビニルアルコール類が水溶性
であるために、耐水性、耐熱水性等に劣ることが欠点と
なっている。なかでもポリビニルアルコール類を保護コ
ロイドに用いた乳化物、特に酢酸ビニル樹脂エマルショ
ンは、塗料、接着剤、モルタルバインダー等の成形物等
が屋外に曝される様な土木、建築分野での使用が多く、
耐水性の問題は深刻である。
【0004】従来よりポリビニルアルコール類を含有し
た物品の耐水性、耐熱水性等の欠点を改善するために、
種々の耐水性向上剤を用いる方法が検討されており、例
えばグリオキザール等の低分子アルデヒド化合物を用い
る方法では、ポットライフが短いうえ、耐熱水性が十分
でなく、またユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂などを用いる方法では、100℃以上の加熱処理を必
要とすることや遊離ホルマリン等が問題となっている。
また、イソシアネート化合物を疎水性有機溶剤と共に水
中に分散せしめた水性ビニルウレタンを用いて耐水化す
る方法(特公昭51−30576号公報)が報告されて
いるが、30℃を超える条件下での使用においてポット
ライフが極端に短いことや、毒性が高い等の問題が残さ
れている。さらに塩化アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、硝酸クロム、塩化亜鉛、硝酸ジルコニウム等の金属
塩を添加する方法もあるが、この方法で処理した材を廃
棄した場合、該金属塩に由来する金属成分が流出し環境
汚染の原因となる欠点がある。この様に従来の方法は種
々の問題を抱えており、実用的に満足の出来るものでは
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な現状
に鑑み、従来の耐水性向上剤が抱えている諸問題を解決
し、優れた耐水化能力を持つ耐水性向上剤を提供するこ
とを目的としてなされたものである。特に本発明は、ポ
リビニルアルコール類を用いてなる物品の耐水性あるい
は耐熱水性等を向上させることに優れた耐水性向上剤を
提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の耐水性向上剤の課
題は、(メタ)アクロレイン単位(A)10〜80重量
%およびその他ビニル系単量体単位(B)20〜90重
量%(ただし(A)+(B)=100重量%である。)
からなる共重合体の水性樹脂分散液(I)を含有するこ
とを特徴とする耐水性向上剤によって解決される。
【0007】
【作用】本発明で言う(メタ)アクロレインは、アクロ
レインおよび/またはメタアクロレインを意味し、両者
のどちらか一種あるいは混合物を用いても何ら差しつか
えないが、工業的な供給面を考慮するとアクロレインが
有利である。
【0008】(メタ)アクロレイン共重体中の(メタ)
アクロレイン単位の含有量は通常10〜80重量%であ
るが、含有量が10重量%未満では得られる耐水性能が
満足できるものではなく、80重量%より多いと均一な
水性樹脂分散液を得ることが困難となる。得られる水性
樹脂分散液の性能的には(メタ)アクロレイン共重合体
中の(メタ)アクロレイン単位の含有量が多い方が良
く、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重
量%以上である。
【0009】また本発明において、(メタ)アクロレイ
ンと共重合させるその他ビニル系単量体は特に限定され
るものではなく、(メタ)アクリル酸及びそのエステル
類;(メタ)アクリルアミド及びその誘導体;スチレン
及びその誘導体;(メタ)アクリロニトリル;塩化ビニ
リデンや塩化ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル
等のビニルエステル類;マレイン酸及びそのエステル
類;複素環式ビニル化合物等を挙げることが出来る。こ
れらの中から適宜少なくとも1種以上を選択することが
可能である。これらの中でも、メタアクリル酸及びその
エステル類とスチレン及びその誘導体がアクロレインと
の反応性に優れている点で好ましい。また、(メタ)ア
クリル酸エステル類の中でも、炭素数が3個以上のアル
キル基を有するエステル類、例えば、(メタ)アクリル
酸プロピル類、(メタ)アクリル酸ブチル類等を用いる
ことにより、より耐水化能を向上させることが可能であ
る。炭素数が3個以上のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステル類の共重合体中に占める比率は、10
〜80重量%が好ましい。
【0010】共重合体の分子量は特に限定されるもので
はなく、通常、数平均分子量で3000〜50000
0、好ましくは4000〜100000である。重合開
始剤の使用量やビニル系単量体の有機溶剤中の濃度や連
鎖移動剤の使用等によって分子量の調節が可能である。
【0011】共重合の様式は特に限定されるものではな
く、通常の乳化重合あるいは有機溶剤中で重合した後に
水性媒体中に分散する方法等を採用することが可能であ
る。しかしながら、(メタ)アクロレインの重合転化率
が100%ではない為に、重合終了後に未反応の(メ
タ)アクロレインを留去する必要があるが、通常の乳化
重合では水性樹脂分散液中に含まれる(メタ)アクロレ
インを留去することが困難であり、(メタ)アクロレイ
ンに特有の刺激臭や毒性の問題があることや、通常の乳
化重合法によって(メタ)アクロレイン単位の含有量が
多い共重合体を調製すると、数平均分子量が1000未
満の低分子量体が多く生成し、これら低分子量体による
毒性の問題があることなどから、水性樹脂分散液(I)
の製法としては、(メタ)アクロレイン(a)10〜8
0重量%及びその他ビニル系単量体(b)20〜90重
量%(ただし(a)+(b)=100重量%である。)
からなる重合性単量体成分を有機溶剤中で共重合した
後、得られた共重合体溶液を界面活性剤の存在下に水性
媒体中に分散させて得る方法が好ましい。
【0012】有機溶剤中での重合方法は特に限定される
ものではなく、ラジカル重合、レドックス重合、イオン
重合等の手法を適宜使用することが可能である。通常
(メタ)アクロレインには不純物として水が含まれてい
る為に、完全に非水系にすることは経済的に困難であ
り、非水系を必要とするイオン重合はこの観点から不適
であり、油溶性のラジカル開始剤、例えば、アゾ系の開
始剤や有機過酸化物の使用が推奨される。これらを具体
的に例示するならば、アゾ系の開始剤としては、アゾビ
ス(イソブチロニトリル)、アゾビス(ジメチルバレロ
ニトリル)、アゾビス(シクロプロピルプロピオニトリ
ル)、アゾビス(メトキシージメチルバレロニトリ
ル)、アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、ア
ゾビス(メチルプロピオニトリル)などを挙げることが
出来、有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパー
オキサイドなどのケトンパーオキサイド;ラウロイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシ
ルパーオキサイド;クメンハイドロパーオキサイド、t
−ブチルハイドロパーオキサイドなどのヒドロパーオキ
サイド;ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイドなどのジアルキルパーオキサイド;パーオキ
シケタール;アルキルパーエステル;パーカーボネート
などを挙げることが出来る。これら重合開始剤の使用量
も限定されるものではないが、ビニル系単量体に対して
0.1〜5重量%が好ましい。
【0013】共重合の温度は通常30〜100℃であ
り、30℃より低いと重合が遅く、100℃より高いと
加圧の反応容器が必要な場合があり経済的に好ましくな
い。より好ましくは50〜80℃である。また、重合時
間は通常2〜10時間である。
【0014】共重合を行う際に使用する有機溶剤として
は特に限定されるものではないが、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸
メチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメトキシエタ
ン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類などを挙げ
ることが出来、これらの中から少なくとも1種以上を選
択して使用することが出来る。共重合体溶液を水性媒体
に分散した後に回収、再使用すると経済的に有利である
ので水に実質的に溶解しない有機溶剤の方が好ましい。
また、(メタ)アクロレイン共重合体の溶液は有機溶剤
の極性が高い方が安定性が良く好ましい。これらの点か
ら、エステル類とトルエンが好ましく、酢酸エステル類
がより好ましい。
【0015】重合時の有機溶剤の使用量は特に限定され
るものではないが、全ての重合性単量体に対して0.1
〜10重量倍が推奨される。0.1重量倍より少ないと
重合終了時の溶液の粘度が高くなる為に特殊な装置が必
要であり、10重量倍より多くても経済的な負荷が増加
するだけである。
【0016】共重合体溶液を水性媒体に分散させる際に
は、共重合体の溶液中の濃度を10〜70重量%とする
のが好ましい。70重量%より高いと溶液の粘度が高く
なって分散が困難となり、10重量%より低くても効果
は変わらず経済的な負荷が増加するだけである。より好
ましくは20〜60重量%である。また、分散時に使用
する有機溶剤と重合時に使用する有機溶剤は同一である
必要性はなく、異なる有機溶剤を用いても何等差し支え
ないが、同一の溶剤を用いる方が、リサイクル使用時の
分離工程が不要であり経済的に有利である。
【0017】共重合体溶液を分散させる水性媒体として
は、水および/または水と水に溶解する有機溶剤の混合
物を使用することが出来る。
【0018】また、該共重合体溶液と水性媒体との比率
は、両者の合計に対して該共重合体溶液を30〜60重
量%とするのが好ましく、60重量%より高いと相転移
がおこり易くなるため分散が困難であり、30重量%よ
り低くても効果は同じであって経済的負荷が増加するだ
けである。より好ましくは、35〜55重量%の範囲で
ある。
【0019】共重合体溶液を水性媒体に分散するには、
所望する粒子径によって異なるが、一般の攪拌機、ホモ
ジナイザー、高圧ホモジナイザーなどの使用が推奨され
る。粒子径がミリメートル単位であれば一般の攪拌機
を、マイクロメーター単位ではホモジナイザーの使用が
好ましい。さらに、0.01〜1マイクロメーターの範
囲ではホモジナイザーで粗く分散させた後に、高圧ホモ
ジナイザーでさらに細かく分散させる方法が好ましい。
これら、分散機の回転数や差圧は要求する粒子径によっ
て適宜選択することが可能である。
【0020】共重合体溶液を水性媒体に分散させる際に
使用される界面活性剤は、通常の乳化重合に慣用の界面
活性剤をそのまま使用することが出来、例えば、アルキ
ル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ア
ルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルまたはアルキルアリル硫酸エステル塩
などの陰イオン性界面活性剤;ポバール、ポリオキシエ
チレンアルキルまたはアルキルアリルエーテル、ポリオ
キシエチレン誘導体、グリセリン脂肪酸エステル、高級
脂肪族アルコール、などの非イオン性界面活性剤;アミ
ンアキサイド、アルキルアミン塩、アルキルベタイン、
第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤等を
挙げることが出来る。これらの中でも、硫酸塩がナトリ
ウム塩であるものが着色が認められないので好ましい。
特に、粒子径を0.1μm以下にする場合にはアニオン
性界面活性剤、または、アニオン性界面活性剤と非イオ
ン性界面活性剤の組合せが好ましく、ポリオキシエチレ
ンアルキルまたはアルキルアリル硫酸エステル塩、アル
キル硫酸エステル塩がより好ましい。これら界面活性剤
の使用量は(メタ)アクロレイン共重合体に対して固形
分換算で通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜7重
量%である。
【0021】残存する未反応(メタ)アクロレインを除
去するには、(メタ)アクロレインの共重合体溶液また
は該共重合体溶液を水性媒体中に分散して得られた水性
分散液を、常圧ないしは50〜600mmHgの減圧の
条件下で加熱し、蒸発してくる(メタ)アクロレインの
蒸気を分離するだけでよく、経済的には、この蒸気を冷
却して再利用するのが好ましい。未反応(メタ)アクロ
レインの除去工程は、重合終了後または水性媒体中に共
重合体溶液を分散した後に設けるのが良く、場合によっ
ては両方で行っても何等差し支えない。重合終了後すな
わち得られた共重合体溶液を水性媒体中に分散する前
に、(メタ)アクロレイン除去工程を設けるほうが、残
存する(メタ)アクロレインの除去が容易であり好まし
い。この場合には、通常、常圧ないしは50〜600m
mHgの減圧の条件下で溶液の温度が100℃になるま
で加熱し、重合に使用した有機溶剤と共に留去すればよ
い。さらに(メタ)アクロレインの残存量を低下させた
い場合には、120℃以上に加熱するか、新たに有機溶
剤を追加して有機溶剤と共に留去する方法が推奨され
る。一方得られた共重合体を水性媒体中に分散した後に
(メタ)アクロレイン除去工程を設ける場合には、通
常、常圧ないしは50〜600mmHgの減圧の条件下
で、得られた水性樹脂分散液を50〜100℃に加熱し
て、重合に使用した有機溶剤および水性媒体と共に留去
すればよい。その際、共に水性媒体を除去することによ
って分散液中の固形分濃度を調整することも可能であ
る。これらの操作によって、前記分散液中に含まれる残
存(メタ)アクロレインは固形分に対し0.1重量%以
下となる。前記水性樹脂分散液中に残存する(メタ)ア
クロレインは、通常は固形分に対して0.1重量%以下
であり、これより高いと刺激臭が強くて実用的には使用
できず、好ましくは0.05重量%以下、より好ましく
は0.01重量%以下である。
【0022】本発明の耐水性向上剤は、ポリビニルアル
コール類を含有する物品全般に適用できる。対象となる
ポリビニルアルコール類としては、エチレン共重合ポリ
ビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、
部分ケン化ポリビニルアルコール、さらにカルボキシ変
性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアル
コール等の各種変性ポリビニルアルコール等が挙げら
れ、それらの組成、ケン化度、重合度等については特に
制限はない。
【0023】またポリビニルアルコール類を含有する物
品についても、特に制限はなく、例えばポリビニルアル
コール類の単体又は2種類以上の混合物、ポリビニルア
ルコール類を保護コロイドに用いた乳化物、さらにそれ
らを用いて製造した塗膜、バインダー樹脂、成形品など
が挙げられる。
【0024】特に本発明の耐水性向上剤の耐水化能が発
揮されるのは、ポリビニルアルコール類を保護コロイド
に用いた乳化物の場合である。これら乳化物の中でも、
酢酸ビニル樹脂エマルションの場合が最も効果的であ
る。該酢酸ビニル樹脂エマルションの組成については特
に制限はなく、酢酸ビニル単独の重合物、酢酸ビニルと
共重合し得る他のビニル単量体、例えば、エチレン、ス
チレン、(メタ)アクリル酸又はそのエステル類等との
共重合物であっても何ら差しつかえない。それら乳化物
を用いて製造した塗膜、バインダー樹脂、成形品等は、
耐水性、耐熱水性等が特に向上するものである。
【0025】本発明の耐水性向上剤は、ポリビニルアル
コール類に対し任意の割合で混合可能であるが、ポリビ
ニルアルコール類単味の固形分に対して3〜80重量%
の添加が好ましく、より好ましくは10〜70重量%で
ある。ポリビニルアルコール類を保護コロイドとする乳
化物の場合は、固形分換算で、乳化物中の固形分に対し
て0.5〜20重量%の添加が好ましく、より好ましく
は2〜10重量%である。
【0026】さらに、酸触媒を併用することにより、ポ
リビニルアルコール類と本発明の耐水性向上剤との架橋
反応を促進することができ、架橋温度の低温化や架橋時
間の短縮が可能である。使用できる酸触媒は、パラトル
エンスルホン酸やメタンスルホン酸等の有機酸類、或は
塩酸や硫酸、リン酸等の無機酸類、さらに硫酸ニッケ
ル、酢酸亜鉛、酸化ジルコニウム等の金属塩類が挙げら
れ、これらの中から少なくとも1種以上を選択して使用
することが出来る。酸触媒の使用量は特に限定されるも
のではないが、本添加剤に対して固形分換算で1〜30
重量%の添加が推奨される。
【0027】
【発明の効果】本発明の耐水性向上剤は、毒性もなく、
金属を含有していないため金属成分が流出して環境汚染
の原因となることもなく、ポリビニルアルコール類を含
有した物品の耐水性、耐熱水性等を向上させる優れた効
果を奏するものである。
【0028】また本発明の耐水性向上剤は、含有するア
ルデヒド基がポリビニルアルコール類と架橋反応するこ
とにより、ポリビニルアルコール類の耐水性が向上する
ものであるが、本発明の耐水性向上剤をポリビニルアル
コール類の水性液もしくはポリビニルアルコールを保護
コロイドとする乳化物に添加した場合には、添加した段
階では架橋はおこらず長時間安定であり、乾燥後初めて
効果が発現するものである。そのため本発明の耐水性向
上剤を添加したポリビニルアルコール類の水性液もしく
はポリビニルアルコール類を保護コロイドとする乳化物
は、保存安定性及び作業性においても優れたものであ
る。なおそのときの乾燥条件については室温付近でも十
分効果が発現するが、さらに50℃〜200℃で処理す
ることによりその効果は促進される。酸触媒を併用する
ことも有効な手段であり、架橋温度の低温化や架橋時間
の短縮が可能である。
【0029】さらに本発明の耐水性向上剤の具体的な効
果としては、ポリビニルアルコール類を含有する物品、
特にポリビニルアルコール類を保護コロイドに用いた乳
化物に添加した場合、その乾燥後の樹脂について、水浸
漬時の溶出率および膨潤率が低下すると共に機械的強度
が優れていることが挙げられ、従来からポリビニルアル
コール類が用いられていた用途に好適に用いる事が可能
である。特に、ポリビニルアルコール類を含有する物品
が、紙、木材等の水酸基を有する材の接着剤や処理剤と
して使用される場合に本発明の耐水性向上剤を添加すれ
ば、本発明の耐水性向上剤に含有するアルデヒド基と、
紙、木材等のセルロース類の水酸基との架橋反応によっ
て接着力および耐久力が増大する効果を奏するものであ
る。
【0030】さらに、本発明の耐水性向上剤は、アルデ
ヒド基を含有している為に、アルデヒド基由来の抗菌性
や防カビ性等の機能を同時に付与できるものである。
【0031】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0032】ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
(以下GPCと略す)の測定にはTOSOH社製HLC
−8020型装置を用い、カラムはHXL−L、G30
00、G2000を連結し、テトラヒドロフランを展開
溶媒として使用して行った。また、分子量は分子量既知
のポリスチレンを標準試料に用いて検量線を作製し、こ
れを基に算出した。
【0033】分散液の粒子径は野崎産業(株)製のNI
COP−370型サブミクロン粒子径測定装置を用いて
測定した。
【0034】ガスクロマトグラフの測定は島津(株)製
のGC−14型ガスクロマトグラフ装置を用い、SUP
ELCO社製のSPB(TM)−1、長さ30m、径0.5
3mmのキャピラリーカラムを使用した。
【0035】(製造例−1)冷却管、攪拌装置付の10
00mlフラスコを窒素置換し酢酸エチル200gとア
ゾビス(ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)製
V−65)6.4gを仕込、さらに、アクロレイン7
2.0g(1.29モル)とメチルメタアクリレート
(以下MMAと略す。)128.5g(1.29モル)
の混合液の2割を投入した。この溶液を攪拌下、油浴で
60℃まで加熱し、さらに60℃で30分保持した。つ
いで、60℃に保ちながらアクロレインとMMAの混合
液の残り8割を2時間かけて滴下した。その後さらに、
60℃で30分間保持した後、70℃まで加熱し、70
℃で2時間保持した。この共重合体溶液中の残存アクロ
レインとMMAをガスクロマトグラフィーによって定量
して求めた重合転化率は、それぞれ85%、87%であ
り、これら重合転化率から計算した共重合体構造中のア
クロレイン単位の占める比率は35重量%であった。
【0036】前記フラスコの冷却管を付け替え、共重合
体溶液の温度が105℃になるまで加熱して酢酸エチル
と共にアクロレインとMMAを留去した。この濃縮液に
固形分濃度が20重量%になる様に新たな酢酸エチルを
加えて樹脂溶液(1)を得た。得られた共重合体のGP
C分析では数平均分子量は5000であり、数平均分子
量が1000未満のピークは面積にして全体の0.5%
以下であった。
【0037】(製造例−2)アクロレインを117.6
g(2.10モル)及びMMAを90.0g(0.90
モル)用いた以外は、製造例−1と同様な操作を繰り返
して樹脂溶液(2)を得た。この樹脂溶液(2)は40
℃以下になると共重合体が析出するので分散および脱溶
剤迄の間は50℃に保持した。また、このときの重合終
了直後における共重合体溶液中の残存アクロレインとM
MAをガスクロマトグラフィーによって定量して求めた
重合転化率は、それぞれ55%、84%であり、これら
重合転化率から計算した共重合体構造中のアクロレイン
単位の占める比率は46重量%であった。得られた共重
合体のGPC分析では数平均分子量は5000であり、
数平均分子量が1000未満のピークは面積にして全体
の0.5%以下であった。
【0038】(製造例−3)MMAの代わりにスチレン
133.6g(1.28モル)を、酢酸エチルの代わり
にトルエンをそれぞれ用い、重合後の未反応モノマー及
びトルエンの留去を、共重合体溶液の温度を115℃と
し400mmHgの減圧下で行った以外は製造例−1と
同様な操作を繰り返して樹脂溶液(3)を得た。このと
きの重合終了直後における共重合体溶液中の残存アクロ
レインとスチレンをガスクロマトグラフィーによって定
量して求めた重合転化率は、それぞれ94%、86%で
あり、これら重合転化率から計算した共重合体構造中の
アクロレイン単位の占める比率は37重量%であった。
得られた共重合体のGPC分析では数平均分子量は50
00であり、数平均分子量が1000未満のピークは面
積にして全体の0.5%以下であった。
【0039】(製造例−4)MMAの代わりにブチルア
クリレート(以下BAと略す。)248.7g(1.9
4モル)を、さらに酢酸エチルを320gおよびアゾビ
ス(ジメチルバレロニトリル)を8.0gを用いた以外
は製造例−1と同様な操作を繰り返して樹脂溶液(4)
を得た。また、このときの重合終了直後における共重合
体溶液中の残存アクロレインとBAをガスクロマトグラ
フィーによって定量して求めた重合転化率は、それぞれ
90%、73%であり、これら重合転化率から計算した
共重合体構造中のアクロレイン単位の占める比率は26
重量%であった。得られた共重合体のGPC分析では数
平均分子量は5000であり、数平均分子量が1000
未満のピークは面積にして全体の0.5%以下であっ
た。
【0040】(製造例−5)重合単量体成分として、ア
クロレイン70.0g(1.25モル)、MMA30.
2g(0.30モル)およびBA100.6g(0.7
8モル)を用いた以外は製造例−1と同様な操作を繰り
返して樹脂溶液(5)を得た。また、このときの重合終
了直後における樹脂溶液中の残存アクロレイン、MMA
およびBAをガスクロマトグラフィーによって定量して
求めた重合転化率は、それぞれ71%、87%および6
1%であり、これら重合転化率から計算した共重合体構
造中のアクロレイン単位の占める比率は36重量%であ
った。得られた共重合体のGPC分析では数平均分子量
は5000であり、数平均分子量が1000未満のピー
クは面積にして全体の0.5%以下であった。
【0041】(製造例−6)酢酸エチルと共に未反応ア
クロレイン及びMMAを留去する操作を省いた以外は製
造例−1と同様な操作を繰り返して固形分が20重量%
の樹脂溶液(6)を得た。
【0042】(製造例−7)イオン交換水693gにポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリ
ウム35重量%水溶液6.9g(花王(株)製:エマー
ルNC−35)を加え、この水溶液をホモミキサー(特
殊機化工業(株)製:HV−M型)で12000回転毎
分の回転速度で攪拌しながら、製造例−1で得られた樹
脂溶液(1)300gを加え、さらに5分間攪拌した。
これら分散液中の粒子の平均粒子径は1〜2μmであっ
た。さらに、これら分散液をマイクロフルイダイザー
(みづほ工業(株)製:M−110−EH型)を用い、
500バールの差圧をかけてさらに細かく分散させた。
得られた分散液を減圧下で85℃まで加熱して脱溶剤を
行うことにより、水性樹脂分散体(1)を得た。得られ
た水性樹脂分散液(1)の平均粒子径、固形分濃度、残
存アクロレインの濃度及び固形分に対する重量%を表1
に示す。また、これら水性樹脂分散液(1)にはアクロ
レイン特有の刺激臭は全く感じられず、着色も全く認め
られなかった。
【0043】(製造例−8〜12)樹脂溶液(1)を製
造例−2〜5で得られた樹脂溶液(2)〜(5)にそれ
ぞれ代えた以外は、製造例7と同様にして、水性樹脂分
散体(2)〜(5)を得た。また、樹脂溶液(1)を製
造例−6で得られた樹脂溶液(6)に代え、脱溶剤と共
にアクロレインとMMAを留去した以外は、製造例7と
同様にして、水性樹脂分散体(6)を得た。得られた水
性樹脂分散液(2)〜(6)の平均粒子径、固形分濃
度、残存アクロレインの濃度及び固形分に対する重量%
を表1に示す。また、これら水性樹脂分散液(2)〜
(6)にはアクロレイン特有の刺激臭は全く感じられ
ず、着色も全く認められなかった。
【0044】(製造例−13)冷却管、攪拌装置付の3
00mlフラスコに窒素置換後、イオン交換水180
g、過硫酸カリウム0.4g及びドデシル硫酸ナトリウ
ム1.9gを投入し、さらにアクロレイン11.0g
(0.20モル)とスチレン20.4g(0.20モ
ル)を攪拌下に加えた。この分散液を攪拌下に50℃ま
で加熱して6時間攪拌を続けた。この分散液中の残存ア
クロレインとスチレンをガスクロマトグラフィーによっ
て測定し、重合転化率を求めたところ、それぞれ62
%、42%であり、これら重合転化率から計算した共重
合体構造中のアクロレイン単位の占める比率は44重量
%であった。冷却管を付けかえ、溶液を100℃に加熱
して水と共に未反応アクロレインとスチレンを留去し、
水性樹脂分散液(7)88gを得た。この水性樹脂分散
液(7)の平均粒子径、固形分濃度、分散液中の残存ア
クロレイン濃度、及び固形分に対する重量%を表1に示
す。なお、この水性樹脂分散液(7)にはアクロレイン
特有の刺激臭が強く感じられると共に、水を留去する間
に茶褐色に着色した。
【0045】(比較製造例−1)重合単量体成分とし
て、アクロレイン11.2g(0.20モル)とMMA
200.2g(2.00モル)を用いた以外は製造例−
1と同様な操作を繰り返して樹脂溶液(8)を得た。こ
のときの重合終了直後における共重合体溶液中の残存ア
クロレインとMMAをガスクロマトグラフィーによって
定量した重合転化率は、それぞれ89%、86%であ
り、これら重合転化率から計算した共重合体構造中のア
クロレイン単位の占める比率は5重量%であった。得ら
れた共重合体のGPC分析では数平均分子量は5000
であり、数平均分子量が1000未満のピークは面積に
して全体の0.5%以下であった。この樹脂溶液(8)
を用いて製造例−7と同様な操作を繰り返して水性樹脂
分散液(8)を得た。
【0046】
【表1】
【0047】(実施例−1〜7)市販のポリビニルアル
コールPVA−117(クラレ株式会社製、98.5%
ケン化物、重合度1700)をイオン交換水に溶解させ
て、固形分濃度が10重量%の水溶液とし、これに製造
例−7〜13で得られた水性樹脂分散液(1)〜(7)
をそれぞれ単独で、ポリビニルアルコールの固形分に対
して固形分換算で30または50重量%になる様に添加
混合した。次に、得られた調製液をテフロン板上に塗布
して、以下に述べる種々の条件で乾燥し、厚さ0.1m
mの均一なフィルムを作成した。乾燥条件は、25℃で
1日および7日、50℃で12時間および3日、100
℃で1時間および12時間とした。得られたフィルムを
幅15mm長さ40mmに裁断し、25℃のイオン交換
水に10分浸漬して溶出率と膨潤率を測定した。その結
果を表2〜4に示す。また、水性樹脂分散液(7)を用
いて得られたフィルムは茶色に着色していた。なお溶出
率と膨潤率の計算は全て、表2の下欄の式(1)と
(2)を用いて行った。
【0048】(比較例−1)水性樹脂分散液(1)〜
(7)の代わりに、水性樹脂分散液(8)を用いて実施
例−1と同様な操作を繰り返した。結果を表2〜4に示
す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】表2〜4の結果から明かな様に、本発明の
ポリビニルアルコール類用耐水化組成物を添加したフィ
ルムは溶出率、膨潤率ともに低い値を示し、本組成物が
優れた耐水化能を所有していることがわかる。
【0053】(実施例−8)市販のポリビニルアルコー
ルPVA−117(クラレ株式会社製、98.5%ケン
化物、重合度1700)をイオン交換水に溶解させて、
固形分濃度が10重量%の水溶液とし、これに製造例−
7で得られた水性樹脂分散液(1)をポリビニルアルコ
ールの固形分に対して固形分換算で50重量%になる様
に添加混合した。更に、酸触媒としてパラトルエンスル
ホン酸を、水性樹脂分散液(1)の固形分に対して固形
分換算で1重量%、3重量%および5重量%になる様に
それぞれ添加混合した。得られた調製液をテフロン板上
に塗布して、それぞれ25℃で1日、50℃で12時間
の条件下で乾燥し、厚さ0.1mmの均一なフィルムを
作成した。得られたフィルムを幅15mm長さ40mm
に裁断し、25℃のイオン交換水に10分浸漬して溶出
率と膨潤率を測定し、酸触媒を加えないものと比較を行
った。その結果を表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】パラトルエンスルホン酸を固形分換算で5
重量%添加した場合に、耐水性能の促進が顕著に現れ、
酸触媒を併用することが有効であることがわかる。
【0056】(実施例−9〜15)市販の酢酸ビニル樹
脂エマルション(コニシ株式会社製、商品名ボンド木工
用CH18、固形分40重量%)をイオン交換水で希釈
して、固形分濃度を10重量%とし、これに製造例−7
〜13で得られた水性樹脂分散液(1)〜(7)をそれ
ぞれ単独で、酢酸ビニル樹脂エマルションの固形分に対
して固形分換算で5および10重量%になる様に添加混
合した。次に、得られた調製液をテフロン板上に塗布し
て、以下に述べる種々の温度で乾燥し、厚さ0.1mm
の均一なフィルムを作成した。乾燥条件は、25℃で1
日、50℃で12時間、100℃で2時間とした。得ら
れたフィルムを幅15mm長さ40mmに裁断し、60
℃のイオン交換水に4時間浸漬して溶出率と膨潤率を測
定した。その結果を表6〜8に示す。また、水性樹脂分
散液(7)を用いて得られたフィルムは茶色に着色して
いた。
【0057】(比較例−2)水性樹脂分散液(1)〜
(7)の代わりに、水性樹脂分散液(8)を用いて実施
例−9と同様な操作を繰り返した。結果を表6〜8に示
す。
【0058】(比較例−3)水性樹脂分散液(1)〜
(7)の代わりに、グリオキザール(和光純薬(株)
製、化学用40重量%)を用いて実施例−9と同様な操
作を繰り返した。結果を表6〜8に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】表6〜8の結果から明かな様に、本発明の
耐水性向上剤は従来のグリオキザール以上の耐水化能を
有している。また、フィルムの機械的強度を比較する
と、グリオキザールを用いた場合より本発明の耐水性向
上剤を用いた場合の方が断然強く、優れていることが明
かである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 立人 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒機能開発研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクロレイン単位(A)10〜
    80重量%およびその他ビニル系単量体単位(B)20
    〜90重量%(ただし(A)+(B)=100重量%で
    ある。)からなる共重合体の水性樹脂分散液(I)を含
    有することを特徴とする耐水性向上剤。
  2. 【請求項2】 水性樹脂分散液(I)が、(メタ)アク
    ロレイン(a)10〜80重量%及びその他ビニル系単
    量体(b)20〜90重量%(ただし(a)+(b)=
    100重量%である。)からなる重合性単量体成分を有
    機溶剤中で共重合した後、得られた共重合体溶液を界面
    活性剤の存在下に水性媒体中に分散させて得られるもの
    である請求項1に記載の耐水性向上剤。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール類を含有する物品
    の耐水性を向上させることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の耐水性向上剤。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコール類を含有する物品
    が、ポリビニルアルコール類を保護コロイドとする乳化
    物であることを特徴とする請求項3に記載の耐水性向上
    剤。
  5. 【請求項5】 乳化物が、酢酸ビニル樹脂エマルション
    である請求項4に記載の耐水性向上剤。
JP11822694A 1993-09-27 1994-05-31 耐水性向上剤 Pending JPH07196740A (ja)

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US08/311,341 US5543456A (en) 1993-09-27 1994-09-23 Process for preparing an aqueous resin dispersion and an aqueous resin dispersion obtained by the process
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