JPH07196731A - ラクタム環含有高分子 - Google Patents
ラクタム環含有高分子Info
- Publication number
- JPH07196731A JPH07196731A JP28809394A JP28809394A JPH07196731A JP H07196731 A JPH07196731 A JP H07196731A JP 28809394 A JP28809394 A JP 28809394A JP 28809394 A JP28809394 A JP 28809394A JP H07196731 A JPH07196731 A JP H07196731A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- lactam ring
- structural unit
- mol
- general formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
〜100モル%、下記一般式(2)で表される構造単位
を0〜70モル%、及び、下記一般式(3)で表される
構造単位と下記一般式(4)で表される構造単位の合計
が0〜70モル%であることを特徴とするラクタム環含
有高分子。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は水素原子またはメチル基を
表す。Xは、COOR4及び/またはCONR5 R6 を
表す。ここに、R4 ,R5 ,R6 は、水素原子または炭
素数1〜4のアルキル基を表す。) 【効果】 本発明の高分子は耐熱性等に優れており、樹
脂改質剤、石油三次回収高分子添加剤など種々の用途へ
の応用が期待できる。
Description
重合体に関する。
水分解で生成するビニルアミン単位を有する重合体は、
極性の高いアミノ基やアミド基を利用して、熱可塑性樹
脂の相溶化剤や各種分散剤、バインダー、増粘剤等の分
野への応用が期待されている。例えば、特開昭57−5
17017には、アクリルアミド、N−ビニルアシルア
ミド及びビニルスルホン酸の共重合体及びその加水分解
物が、長時間の温度安定性が高く、石油三次回収用の高
分子として適していることが示されている。
リル酸のカルボキシル基の一部をアミノ基とする際に、
隣接する重合単位のアミノ基とカルボキシル基の間にラ
クタム環が形成されることが知られている(Journ
al of PolymerScience:Poly
mer Symposium 74,17−30(19
86))。しかしながら、この反応においてはアミノ基
への変換効率が非常に低く、ラクタム環の含有量が多い
重合体を製造することは実際には困難である。更に、得
られたラクタム環を有する重合体の物性についての検討
はなされていない。
ビニルアセトアミドとアクリロニトリルの共重合体の変
性によりビニルアセトアミドから生成したアミノ基とア
クリロニトリルから生成したアクリルアミドのアミド基
との反応によりラクタム環が生成することが示されてい
るが、実施例中の重合体におけるラクタム環を有する構
造単位の割合は、最大で8モル%と少量であり、ラクタ
ム環を多く含む高分子についての開示はなく、更に、か
かる構造単位の物性への寄与についての言及もない。
ド基、アミノ基等の極性基を含有しつつ、なおかつ熱安
定性などの物性において優れた重合体を提供することに
ある。
鑑み種々の検討を重ねた結果、例えば、N−ビニルホル
ムアミドとアクリルアミドのような単量体を共重合さ
せ、得られた共重合体を比較的強い条件下で変性するこ
とにより、ラクタム環を多く含有し、かつ、熱安定性に
優れているという特徴を有する新規な重合体が得られる
ことなどを見い出し本発明に到達した。
(1)で表される構造単位を20〜100モル%、下記
一般式(2)で表される構造単位を0〜70モル%、及
び、下記一般式(3)で表される構造単位と下記一般式
(4)で表される構造単位の合計が0〜70モル%であ
ることを特徴とするラクタム環含有高分子に存する。
はメチル基を表す。Xは、COOR4及び/またはCO
NR5 R6 を表す。ここに、R4 ,R5 ,R6 は、水素
原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。) そして、本発明の重合体の更に代表的な組成としては、
構造単位(1)が30〜80モル%、構造単位(2)が
5〜50モル%、構造単位(3)と(4)が合計で5〜
50モル%である。そして、一般に構造単位(1)の割
合が高いものほど、例えば、構造単位(1)が30〜8
0モル%のものが、耐熱性に優れた物性を示す。なお、
以後、構造単位(1)をラクタム単位を呼ぶことがあ
る。
造方法は特に限定されるものではないが、一般的には、
一級アミノ基または反応によりそれに誘導可能な置換ア
ミノ基を有するエチレン性不飽和モノマーと、カルボキ
シル基または反応によりそれに誘導可能な基を有するエ
チレン性不飽和モノマーとの共重合体を製造し、その
後、該共重合体中の隣接の一級アミノ基とカルボキシル
基を反応させて得ることができる。
飽和モノマーとしては、下記一般式(5)で示される化
合物が好ましい。
ル基を表す。) 一般式(5)で示される化合物としては、具体的には、
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N
−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド等が挙
げられるが、化学変性により一級アミノ基を効率よく得
るにはN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミ
ド、特にN−ビニルホルムアミドを用いることが好まし
い。また、上記のカルボキシル基または反応によりそれ
に誘導可能な基を有するエチレン性不飽和モノマーとし
ては、下記一般式(6)で示される化合物が好ましい。
あり、XはCOOR4 及び/またはCONR5 R6 を表
す。ここにR4 ,R5 ,R6 は、水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を表す。) 一般式(6)で示される化合物としては、具体的には、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、(メ
タ)アクリル酸エステル等が挙げられる。このうち、ラ
クタム環形成の反応性という点において、アクリルアミ
ド又はアクリル酸エステルが好ましい。更に、一般式
(5)と(6)の化合物の交互共重合性が高いものほど
ラクタム環を形成し易いという点で、アクリルアミドが
特に好ましい。
(5)と(6)で示される化合物をモル比で20:80
〜80:20、特に40:60〜60:40の範囲に設
定することが好ましい。なお、本発明で規定するラクタ
ム環含有高分子の組成範囲内であって、その特徴とする
耐熱性に優れた物性を維持する範囲内において、一般式
(5)と(6)で示される以外のモノマー化合物を含ん
でいてもよく、アリルアルコール、ビニルアルコール等
の中性単量体、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン
類、ビニルイミダゾール、(メタ)アクリルアミドアル
キルトリメチルアンモニウム塩、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリメチルアンモ
ニウム塩、ジアリルアルキルアンモニウム塩、ビニルベ
ンジルトリアルキルアンモニウム塩等の塩基性単量体、
(メタ)アクリルアミドアルカンスルホン酸、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリロイルオキシアルカンスル
ホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸
等の酸性単量体の金属塩またはアンモニウム塩が挙げら
れ、またメチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フ
ェニルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン等の
不飽和ケトン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;ビニ
ルエーテル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のハロゲン化ビニルまたはハロゲン化ビニリデン;
エチレン、プロピレン等のオレフィン類、グリシジルメ
タアクリレート、スチレン等を挙げることができる。
状重合、水あるいは種々の有機溶媒を用いる溶液重合、
沈澱重合、分散重合、懸濁重合、エマルジョン重合等の
いずれも用いることができる。モノマーを溶液状で重合
する場合、目的とする重合体の分子量、重合発熱を考慮
して単量体の濃度、重合方法、および重合反応器の形状
が適宜選択され、以下の方法が例示される。単量体濃度
5〜20重量%の条件で溶液状で重合を開始し、重合体
を溶液状または沈澱物として得る方法、単量体濃度20
〜60重量%の条件下重合を開始し、重合物を溶媒を含
むゲル状または析出物として得る方法である。溶液重合
の場合には、得られた重合液に酸・塩基を添加した後、
加熱することで、次に行う化学変性を連続して行うこと
ができる。
重合のいずれの方法を用いてもよいが、分子量を容易に
制御できる点からラジカル重合が好ましい。ラジカル重
合開始剤としては、通常、水溶性または油溶性単量体の
重合に用いられる一般的な開始剤の何れもが使用される
が、重合溶媒に水を使用する場合には水溶性のアゾ化合
物が好ましく、具体的には2,2′−アゾビス−2−ア
ミジノプロパン二塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル
等が挙げられる。通常、その使用量はモノマーの重量に
対して0.01〜10重量%であり、重合反応は不活性
ガス気流下40〜150℃の条件下で実施される。
クタム環を形成させる。その変性反応は、重合体中の置
換アミノ基が一端、一級アミノ基となり、一方、重合体
中のカルボキシ基の場合はそのまま、エステル基、アミ
ド基の場合は一端、カルボキシル基となってから、隣接
する一級アミノ基とカルボキシル基の間で脱水反応が起
こりラクタム環が形成されるものと考えられる。
例えば、置換アミノ基やカルボキシル基に対して当量以
上の過剰当量の酸又は塩基の存在下、通常50〜200
℃、好ましくは60〜120℃程度で加熱する方法が例
示される。重合体を固体状で変性してもよいが、溶媒
中、特に水溶液中で変性する方法が好ましい。特に、酸
性水溶液中、特に、一般式(5)で示される化合物に由
来する構造単位に対して当モル以上の酸を、すなわち、
一般式(5)で示される化合物に由来する構造単位の置
換アミノ基に対して当量以上の過剰の酸を、含む水溶液
中の存在下で変性する方法が、最もラクタム環が形成し
易いという点で好ましい。一方、塩基性水溶液では加水
分解による重合体の両性化が優先する傾向があり、ラク
タム単位の含有量を多くする方法としてはあまり有効で
はない。また、酸としては強酸性のものが好ましく、塩
酸、硫酸、スルファミン酸等が例示され、塩基としては
強塩基が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等が例示される。なお、変性を行う際、未反応の一般式
(5)で示される化合物のモノマー由来の化合物による
重合体の三次元架橋化を防ぐ目的で、ヒドロキシルアミ
ンの塩酸塩や硫酸塩等を反応系に加えると効果的であ
る。
的に得たいラクタム環含有高分子の物性等を考慮し、適
宜条件を選択していく必要がある。例えば、本発明の重
合体は、重合体に含有される官能基の親水性・疎水性の
バランスによって、水への溶解性が異なる。例えば、N
−ビニルホルムアミドとアクリルアミドの共重合体を酸
で加水分解する際には、ラクタム環の形成に伴って水へ
の溶解性が低くなる傾向が観察されるが、更に大過剰の
酸で変性を行った場合には、カルボキシル基の含有量が
増えるため重合体は水溶性となる。
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を共重合
することにより、ラクタム単位が多くなっても重合体の
水溶性を維持することが可能である。重合体が水溶性で
あれば、石油三次回収用などの用途に特に好適である。
また、樹脂改質剤などの用途であれば、特に水溶性であ
ることは必要なく、ラクタム単位が多く、かつ、難水溶
性の重合体を利用することもできる。
の溶解性が低いものも包含するので溶液の還元粘度によ
り分子量範囲を一義的に特定することは難しい。しかし
ながら、前記のラクタム環を形成させる変性前の共重合
体は一般的に水溶性であって、かかる共重合体を1規定
の食塩水中0.1g/dlの溶液とした場合の25℃に
おける還元粘度の値が、通常0.01〜50dl/g、
特に0.05〜20dl/gである。このうち、一般に
石油三次回収などの用途に用いる場合は比較的高粘度の
重合体が用いられ、通常1〜50dl/g、好ましくは
3〜50dl/gである。また、樹脂改質剤などの用途
に用いる場合は比較的低粘度の重合体が用いられ、通常
0.01〜20dl/g、好ましくは0.1〜15dl
/gである。本発明の重合体で水溶性のものについて
は、該重合体を1規定の食塩水中0.1g/dlの溶液
とした場合の還元粘度の値が、上記の変性前の重合体の
場合とほぼ同じ範囲であって、通常0.01〜50dl
/g、特に0.05〜20dl/gである。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例1 (重合体Aの製造)撹拌機、窒素導入管、冷却管を備え
た1Lのセパラブル4つ口フラスコに、脱塩水を445
g、アクリルアミド25g、N−ビニルホルムアミド2
5gを入れ、窒素ガス気流中、30分間撹拌し脱気を行
った。その後60℃に昇温し、2,2′−アゾビス−2
−アミジノプロパン塩酸塩3%水溶液5gを添加して6
0℃で2時間、その後70℃で1時間重合を行った。次
に、得られた重合体の反応液をメタノール中に添加し、
重合体を析出させ、これを乾燥して重合体Aを得た。こ
の重合体Aを1規定食塩水0.1g/dl溶液として2
5℃で測定した還元粘度は11.8であった。
ドロキシルアミン0.5g、脱塩水7.5gを封管に入
れ、70℃で加温して均一な溶液になってから1時間後
に、濃塩酸0.73gと脱塩水1.27gの混合溶液を
加え、7時間加熱した。反応後、反応液をメタノールに
添加し、重合体を析出させ、これを乾燥し、重合体Bを
得た。この重合体Bは水に難溶であった。
の割合は、13C−NMR(13C−核磁気共鳴スペクト
ル)の各構造単位に対応した吸収ピークの積分値より算
出した。各吸収ピークは、C.CHANGらの報告(J
ournal of Polymer Scienc
e:Polymr Symposium 74,17−
30(1986))を参考として、182ppmをラク
タム環のカルボニル炭素、180ppmをアクリルアミ
ドのカルボニル炭素、179ppmをアクリル酸のカル
ボニル炭素、165ppmをN−ビニルホルムアミドの
カルボニル炭素として帰属した。また、ビニルアミン単
位の量は、仕込みのN−ビニルホルムアミド量と重合体
中のN−ビニルホルムアミドとラクタム環の量を差し引
いて計算で求めた。
−1における各構造単位は以下の意味を有する。
を、窒素200ml/分気流下、15℃/分で20℃よ
り昇温した場合の重量減少量を、熱重量−示差熱分析計
(TG−DTA)を用いて測定した。結果を表−1に示
す。
れ、75℃で7時間加熱した。反応後、反応液をアセト
ン中に添加し、重合体を析出させ、これを乾燥し、重合
体Cを得た。この重合体Cは水溶性であった。重合体C
の組成及び熱安定性試験の結果を表−1に示す。また、
重合体Cを1規定食塩水で0.1g/dl溶液としたも
のを窒素置換した後、封管した試料を、90℃で10時
間、加熱処理した後の還元粘度を測定した。表−3に加
熱処理前の粘度に対する粘度保持率を示す。
管に入れ、85℃で7時間加熱した。反応後、反応液を
メタノールに添加し、重合体を析出させ、これを乾燥
し、重合体Dを得た。この重合体Dは水に難溶であっ
た。重合体Dの組成及び熱安定性試験の結果を表−1に
示す。
4つ口フラスコに、脱塩水を320gを入れ、70℃に
加温し、撹拌しながら窒素脱気を行った。そこへ、2,
2′−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩の10重
量%水溶液(開始剤水溶液)10gを加え、すぐに60
重量%のN−ビニルホルムアミド水溶液170gの滴下
を開始した。滴下は2時間かけて行い、途中、滴下開始
1時間後に、開始剤水溶液5gを追加した。滴下終了
後、更に3時間加熱して熟成を行った。反応終了後、反
応液をアセトンに添加して重合体を析出させ、これを乾
燥して重合体Eを得た。この重合体Eの還元粘度は0.
6であった。この重合体Eの組成及び熱安定性試験の結
果を表−1に示す。
入れ、80℃で5時間加熱した後、反応液をイソプロパ
ノール中に添加して重合体を析出させ、乾燥して重合体
Fを得た。この重合体Fの組成及び熱安定性試験の結果
を表−1に示す。
塩水7.5gを封管に入れ、70℃で加温して均一な溶
液になってから1時間後に、濃塩酸0.22gと脱塩水
1.78gの混合溶液を加え、7時間加熱した。反応
後、反応液をメタノールに添加し、重合体を析出させ、
これを乾燥して重合体Gを得た。この重合体Fの組成及
び熱安定性試験の結果を表−1に示す。
熱時の重合体の重量減少の傾向より各重合体の熱安定性
を推定することができる。そして、本願の実施例の各重
合体は、比較例の各重合体よりいずれも加熱重量減少の
割合が小さく、熱安定性に勝っていることがわかる。
た1Lのセパラブル4つ口フラスコに、イソプロパノー
ル167gを入れ、窒素ガス気流中、30分間撹拌し脱
気を行った。その後60℃に昇温し、N−ビニルホルム
アミド10g、アクリルアミド10g及びイソプロパノ
ール13gの混合液を30分おきに3回に分けて添加し
た。この添加の際、2,2′−アゾビス−2−アミジノ
プロパン塩酸塩を0.1g、0.06g、0.06gを
同時に添加した。以上の添加の後、70℃で1時間重合
を行った。得られた重合体の反応液をメタノール中に添
加し、重合体を析出させ、これを乾燥して重合体Hを得
た。この重合体Hの還元粘度は0.21であった。
に、濃塩酸58gと脱塩水321gの混合溶液を加え、
80℃で8時間加熱したところ、反応液は沈殿物を含む
スラリーとなった。該スラリーを濾過し、濾物を回収
し、これにアセトンで洗浄し、乾燥して重合体Iを得
た。一方、濾液にアセトンに添加し、重合体を析出さ
せ、これを乾燥し、重合体Jを得た。重合体Iは水に難
溶であっが、重合体Jは水溶性であった。重合体Cの組
成及び熱安定性試験の結果を表−2に示す。
合溶液を加え、80℃で8時間加熱したところ、反応液
は沈殿物を含むスラリーとなった。該スラリーを濾過
し、濾物を回収し、これにアセトンで洗浄し、乾燥して
重合体Kを得た。重合体Iは水溶性であった。重合体K
の組成及び熱安定性試験の結果を表−2に示す。
万)についての熱安定性試験の結果を表−2に示す。ま
た、重合体Lを1規定食塩水で0.1g/dl溶液とし
たものを窒素置換した後、封管した試料3本を90℃で
10時間加熱処理した後の還元粘度を測定した。表−3
に加熱処理前の粘度に対する粘度保持率を示す。表−2
と表−3の結果より、アクリルアミド単独重合体(重合
体L)を本発明の重合体と比較すると、固体としてはあ
る程度の熱安定性は認められるが、溶液での熱安定性が
劣っていることがわかる。
で示したものと同じ意味を有する。 実施例6 撹拌機、窒素導入管、冷却管を備えた1Lのセパラブル
4つ口フラスコに、脱塩水70g、アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸14.8gを入れ、更に、
水酸化ナトリウム2.8gを含む水溶液75gを加えて
中和した。次に、N−ビニルホルムアミド10g、アク
リルアミド10g及び脱塩水161gを加え、窒素ガス
気流中、30分間撹拌し脱気を行った。その後、60℃
に昇温し、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン
塩酸塩34.5mgを含む水溶液5mlを添加した後、
70℃に昇温して5時間重合を行った。得られた含水ゲ
ル状の重合体20gをろ別して試験管に取り出し、これ
に塩酸ヒドロキシルアミン0.2gを加えて50℃で1
時間加熱した後、濃塩酸1.7gを添加し、70℃で8
時間加熱した。反応後、反応液にメタノールを添加し、
重合体を析出させ、これを乾燥し、重合体Mを得た。こ
の重合体Mの還元粘度は3.87であった。重合体Mを
1規定食塩水で0.1g/dl溶液としたものを窒素置
換した後、封管した試料を、90℃で10時間、加熱処
理した後の還元粘度を測定した。表−3に加熱処理前の
粘度に対する粘度保持率を示す。また、重合体Mの組成
及び熱安定性試験の結果を表−4に示す。
4つ口フラスコに、脱塩水87g、N−ビニルホルムア
ミド4.52g及びアクリルアミド酸メチル5.48g
を含む水溶液75gを加えた。次に、窒素ガス気流中、
30分間撹拌し脱気を行った。その後60℃に昇温し、
2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩30
mgを含む水溶液3mlを添加した後、70℃で1時間
重合を行った。得られた含水ゲル状の重合体20gをろ
別して試験管に取り出し、これに塩酸ヒドロキシルアミ
ン0.2gを添加し、70℃で8時間加熱した。得られ
たスラリーを濾過し、濾物を回収し、これをアセトンで
洗浄し、乾燥して重合体を得た。この重合体1gに、脱
塩水17g、濃塩酸を2倍希釈した水溶液1.34gを
加え、80℃で4時間加熱した。反応後、反応液にアセ
トンを添加し、重合体を析出させ、これを乾燥し、重合
体Nを得た。この重合体Nの還元粘度は3.60であっ
た。重合体Mの組成及び熱安定性試験の結果を表−4に
示す。
で示したものと同じ意味を有する。また、表−1で示し
た以外の構造単位は以下の意味を有する。
を有する重合体は、極性基を有したまま耐熱性を改善す
ることができ、熱可塑性樹脂の樹脂改質剤、石油三次回
収用高分子添加剤、潤滑油洗浄分散剤、スケール防止
剤、焼き入れ油用高分子、掘削泥水用増粘剤、パイプ輸
送用増粘剤、バインダー等として利用することが可能で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される構造単位を
20〜100モル%、下記一般式(2)で表される構造
単位を0〜70モル%、及び、下記一般式(3)で表さ
れる構造単位と下記一般式(4)で表される構造単位の
合計が0〜70モル%であることを特徴とするラクタム
環含有高分子。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は水素原子またはメチル基を
表す。Xは、COOR4及び/またはCONR5 R6 を
表す。ここに、R4 ,R5 ,R6 は、水素原子または炭
素数1〜4のアルキル基を表す。) - 【請求項2】 1規定の食塩水中0.1g/dlの溶液
とした場合の25℃における還元粘度が0.01〜50
dl/gであることを特徴とする請求項1のラクタム環
含有高分子。 - 【請求項3】 下記一般式(5)で示される化合物と下
記一般式(6)で示される化合物のモル比20:80〜
80:20の混合物を重合し、得られた重合体を酸また
は塩基の存在下で変性することを特徴とする請求項1の
ラクタム環含有高分子。 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は、水素原子またはメチル基
を表す。Xは、COOR 4 及び/またはCONR5 R6
である。ここに、R4 ,R5 ,R6 は、水素原子または
炭素数1〜4のアルキル基を表す。) - 【請求項4】 変性前の重合体を1規定の食塩水中0.
1g/dlの溶液とした場合の25℃における還元粘度
が0.01〜50dl/gであることを特徴とする請求
項3のラクタム環含有高分子。 - 【請求項5】 酸水溶液中で変性することを特徴とする
請求項3のラクタム環含有高分子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28809394A JP3550763B2 (ja) | 1993-11-25 | 1994-11-22 | ラクタム環含有高分子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29529793 | 1993-11-25 | ||
JP5-295297 | 1993-11-25 | ||
JP28809394A JP3550763B2 (ja) | 1993-11-25 | 1994-11-22 | ラクタム環含有高分子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07196731A true JPH07196731A (ja) | 1995-08-01 |
JP3550763B2 JP3550763B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=26557012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28809394A Expired - Lifetime JP3550763B2 (ja) | 1993-11-25 | 1994-11-22 | ラクタム環含有高分子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3550763B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016186023A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体、樹脂組成物、樹脂成形体、および新規重合体の製造方法 |
-
1994
- 1994-11-22 JP JP28809394A patent/JP3550763B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016186023A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 株式会社日本触媒 | 新規重合体、樹脂組成物、樹脂成形体、および新規重合体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3550763B2 (ja) | 2004-08-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030144441A1 (en) | Controlled copolymerization of methyl acrylate with olefins under mild conditions | |
JP2017082246A (ja) | 制御されたラジカル重合による高質量の親水性ポリマーの製造 | |
EP0419654A1 (en) | Water-soluble cationic polymer | |
KR100294588B1 (ko) | 아민-티올사슬전달제를사용한중합제및제조공정 | |
KR20130121876A (ko) | 할라이드 음이온 유리 4차 암모늄 염 단량체의 제조 방법, 이를 위한 중합 방법 및 생성된 중합체의 사용 방법 | |
JP3439214B2 (ja) | ビニルピリジンおよびアセトキシスチレンから誘導された両性コポリマー | |
US6420505B1 (en) | Process for preparing thiosulfate salt polymers | |
GB2084585A (en) | The Preparation of High Molecular Weight Hydrophilic Polymer Gels | |
KR20070029629A (ko) | N,n-디알릴아민 유도체에 기초한 중합체, 그 제조 및용도 | |
CA2518557A1 (en) | Methods for producing macromolecule identifying polymers | |
US5512645A (en) | Lactam ring containing polymer | |
JPH07196731A (ja) | ラクタム環含有高分子 | |
US4644042A (en) | Polymers of N-substituted secondary monoallylamines and their salts and process for producing the same | |
JPH0768313B2 (ja) | ビニルアミン共重合体からなる凝集剤 | |
JP2016186058A (ja) | 水溶性高分子 | |
JP6512591B2 (ja) | 精製ポリビニルアミンの製造方法 | |
JP7078910B2 (ja) | アリルメタアリルアミン系(共)重合体、その製造方法、及びその用途 | |
EP0190704B1 (en) | Process for the preparation of polymers of inorganic acid salts of monoallylamine or n-substituted monoallylamines | |
JP6044804B2 (ja) | ジアリルアミン酢酸塩重合体の製造方法 | |
JPH05117331A (ja) | スチレンスルホネート−ソジウム−n−(4−スルホフエニル)−マレイミド共重合体 | |
JP2007177014A (ja) | ホウ酸塩基含有アリルアミン重合体 | |
EP0115703A1 (en) | A micellar process for the formation of acrylamide-alkyl acrylamide copolymers | |
JP3611000B2 (ja) | ビニルアミン系ポリマーの水系分散液の製造方法 | |
JP3094552B2 (ja) | 水溶性ポリマーの製造法 | |
JP3525507B2 (ja) | 染色排水の脱色剤及びそれを用いた脱色処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040330 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040412 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080514 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080514 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514 Year of fee payment: 10 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514 Year of fee payment: 10 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |