JPH0719600A - 温水ボイラシステムにおける凍結防止装置 - Google Patents

温水ボイラシステムにおける凍結防止装置

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JPH0719600A
JPH0719600A JP18910693A JP18910693A JPH0719600A JP H0719600 A JPH0719600 A JP H0719600A JP 18910693 A JP18910693 A JP 18910693A JP 18910693 A JP18910693 A JP 18910693A JP H0719600 A JPH0719600 A JP H0719600A
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JP
Japan
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hot water
combustion
contact
circulation pump
water boiler
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JP18910693A
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English (en)
Inventor
Seiji Tai
誠二 田井
Keiji Hino
啓嗣 日野
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Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷側配管の循環ポンプを自動的に作動させ
て、温水ボイラの保有熱を有効に利用することにより、
負荷側配管の効率的な凍結防止を図る。 【構成】 燃焼装置を燃焼可能状態又は燃焼不可能状態
に選択する手動式燃焼スイッチS2が燃焼不可能状態選
択位置にあるときに凍結防止燃焼指令信号を出力するボ
イラ運転制御装置を備えた温水ボイラ1に対して循環ポ
ンプ8を備えた負荷側配管が接続された構成からなる温
水ボイラシステムにおいて、燃焼スイッチS2が燃焼可
能状態選択位置から燃焼不可能状態選択位置へ切り換え
られてから所定時間循環ポンプ8を作動させると共に、
ボイラ運転制御装置からの凍結防止燃焼指令信号の出力
が終了してから所定時間循環ポンプ8を作動させる凍結
防止制御装置M2を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、温水ボイラに暖房回
路や給湯回路を接続した温水ボイラシステムにおける負
荷側配管の凍結を防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、寒冷地等に設置する温水ボイラ
にあっては、温水ボイラ自体の凍結はもちろんのこと、
負荷側配管の凍結に対する配慮は避けて通ることのでき
ない問題となっている。温水ボイラ自体に関する凍結防
止策としては、温水ボイラの缶水温度を検出する温度セ
ンサの温度情報等に基づいて、温水ボイラ自体の燃焼作
動を開始させる方法,すなわち凍結防止燃焼を行う方法
が一般的に用いられている。また、他の凍結防止策とし
て、温水ボイラの安全弁や各種センサ等の凍結可能性が
高い部位に凍結防止用のヒータあるいは温風発生器等を
付設し、その付設位置の温度情報に基づいて、ヒータの
加温作動を開始したり、温風を発生させるなどの加熱手
段,すなわち凍結防止加熱手段を用いる方法が行われて
いる。
【0003】これに対して、負荷側配管に関する凍結防
止策としては、これと云った効果的なものがなく、止む
なく、不使用時,すなわち温水ボイラの運転停止中にお
いても温水ボイラを定期的に運転させるようにしたり、
また不使用時においても負荷側配管に設けた循環ポンプ
をとくに夜間は常時作動させておくようにしたり、ある
いはまた負荷側配管に凍結防止のために、ヒータ等の加
温手段を局部的に付設したりしているのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の実
状に鑑み、温水ボイラの保有熱を有効に利用することに
より、簡単な構成により、安全,確実で、しかも安価に
効率的な凍結防止の実現を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、燃焼装置を
燃焼可能状態又は燃焼不可能状態に選択する燃焼スイッ
チと、この燃焼スイッチが燃焼不可能状態選択位置にあ
るときに凍結防止燃焼指令信号を出力するボイラ運転制
御装置とを備える温水ボイラに対して、循環ポンプを備
えた負荷側配管が接続された構成からなる温水ボイラシ
ステムにおいて、前記燃焼スイッチが燃焼可能状態選択
位置から燃焼不可能状態選択位置へ切り換えられてから
所定時間前記循環ポンプを作動させると共に、ボイラ運
転制御装置からの凍結防止燃焼指令信号が出力が終了し
てから所定時間前記循環ポンプを作動させる凍結防止制
御装置を設けたことを特徴としている。
【0006】
【作用】この発明によれば、温水ボイラの燃焼スイッチ
が燃焼可能状態選択位置から燃焼不可能状態選択位置へ
切り換えられた後、所定時間は循環ポンプが作動され
る。又、凍結防止燃焼指令信号の出力停止から所定時間
循環ポンプが作動される。こうした循環ポンプの作動に
より、缶体内を含めた負荷側配管内の温水が流動し、温
水の低温域がなくなり、温度分布が均一となる。これに
より、温水ボイラの保有熱が負荷側配管の凍結防止に対
して有効に使用される。
【0007】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、この発明の第一実施例を
示すもので、負荷側配管として暖房回路を接続した場合
の全体構成を説明する概略説明図である。
【0008】図1において、暖房回路を接続した温水ボ
イラ1は、その外装ケース内に備えた図2に示すボイラ
運転制御装置によって、缶水温度の制御、凍結防止燃焼
等の機能をなす。同ボイラ運転制御装置の機能を説明す
る。図2を参照して、同ボイラ制御装置の主制御装置M
1はマイクロコンピュータからなり、電源の投入をON
−OFFする手動式の運転スイッチS1、燃焼可能状態
と燃焼不可能状態とを選択する、即ち、この運転スイッ
チS1の閉止を条件に閉止時にボイラを燃焼可能な状態
(缶水温度が設定値以下になると燃焼を開始する)と
し、開放時に燃焼不可能状態とする手動式の燃焼スイッ
チS2、缶体2上部の缶水温度を検出する第1センサS
N1、缶体2の低温となりやすい部位の缶水温度を検出
する第2センサSN2等のセンサSNnからの入力した
信号を基に予め記憶された制御手順に従い、送風機F
M、燃料バルブV、点火器IGを含む燃焼装置等を制御
する。その制御の主なものは、缶水温度制御と凍結防止
燃焼である。
【0009】缶水温度制御は第1センサSN1による検
出温度が設定温度以下の時、燃焼装置を作動(燃焼)さ
せ、所定のディファレンシャル値を加えた設定温度以上
となると燃焼装置を作動停止させることで、缶水温度を
所定温度幅に制御する。又、凍結防止燃焼制御の概略
は、次のとおりである。すなわち、燃焼スイッチS1が
開放状態にある温水ボイラ1の燃焼停止中において、第
2センサSN2が缶水温度の変化を監視し、缶水温度が
缶体2の凍結危険域となる所定の設定温度となったとき
燃焼装置の燃焼作動を開始させ、この燃焼作動に伴って
缶水温度が上昇し、この燃焼作動を停止させる所定の設
定温度となったとき燃焼装置の燃焼作動を停止させるよ
うになっている。
【0010】図1を参照して、温水ボイラ1の缶体2に
は、暖房回路として構成した負荷側配管3が接続されて
いる。この暖房回路としての負荷側配管3には、使用目
的に応じて熱媒体としての缶水(温水)が保有する熱を
放出する適宜な放熱器4が設けられている。この放熱器
4は、第一接続管路5および第二接続管路6を介して缶
体2と連通しており、缶体2で生成された温水が両接続
管路5,6を介して、缶体2と放熱器4とを循環するよ
うに構成されている。すなわち、缶体2,第一接続管路
5,放熱器4および第二接続管路6は、温水の暖房用循
環回路7を構成している。この暖房用循環回路7を構成
する第一接続管路5には、缶体2内で生成された温水を
循環させる暖房回路用の循環ポンプ8が設けられてい
る。この循環ポンプ8は、後述する凍結防止制御装置M
2により、自動的に作動するように構成されている。
【0011】そして、第一接続管路5と第二接続管路6
との間には、適宜なバルブ9を備えたバイパスライン1
0が設けられており、また第二接続管路6には、暖房用
循環回路7への給水タンク11が接続されており、さら
に第一接続管路5には、その先端部を給水タンク11内
に開放した逃がし管12が接続されている。
【0012】さて、前記第二接続管路6には、この管路
6内の温水の温度を検出する暖房回路用の温度センサ1
3が設けられている。この温度センサ13は、第二接続
管路6内の温水の温度を検出し、その検出信号を凍結防
止制御装置M2へ出力する。
【0013】この凍結防止制御装置M2は、温度センサ
13による温水温度の検出信号を入力すると共に温水ボ
イラ1の主制御装置M1から出力される制御信号を制御
信号線15を介して取り込む(ボイラ制御をモニタす
る)ことで、暖房用循環回路7の凍結防止動作を制御す
る機能を備えたものとして構成されている。この凍結防
止動作の制御は、次のような制御からなる。まず、第一
のパターンとして、燃焼スイッチS2が燃焼可能状態選
択位置から燃焼不可能状態選択位置へ切り換えられてか
ら、一定時間T0経過する迄循環ポンプ8の作動を継続
する。次に、第二のパターンとして、温水ボイラ1の凍
結防止燃焼作動を検出した場合、即ち、温水ボイラ1の
主制御装置M1から燃焼スイッチS2が開放している状
態信号と燃料バルブ開放指令信号とを入力している場合
は、循環ポンプ8へ作動のON信号を出力し、循環ポン
プ8の作動を開始させ、凍結防止燃焼作動の継続中は循
環ポンプ8の作動が継続するように制御する。そして、
温水ボイラ1の凍結防止燃焼作動が停止したと判定した
ときは、その停止時から一定時間(前記T0と同じか、
異なっていてもよい)の経過後に循環ポンプ8へ作動の
OFF信号を出力し、循環ポンプ8の作動を停止する。
第三のパターンとして、温水ボイラ1の動作と無関係に
配管の凍結防止動作を行う。即ち、温度センサ13が、
第二接続管路6中の温水温度として、暖房用循環回路7
の凍結防止動作を開始するか否かを判定する予め設定さ
れた所定の設定温度t0以下を検出した時、循環ポンプ
8へ作動のON信号を出力する。このON信号は、缶体
2内を含めた暖房用循環回路7内の温水が流動し、温水
の低温域が無くなるように、温度センサ13の検出部位
の温度が設定値t0+α以上となるまで継続される。
【0014】このような制御による循環ポンプ8の作動
により、温水ボイラ1が保有する温水の温度分布が均一
となり、温水ボイラ1の保有熱が暖房用循環回路7の凍
結防止に対して有効に使用されることになる。この結
果、負荷側配管3の凍結防止を効果的に防止することが
できる。
【0015】ここで、前述した設定温度t0,所定時間
T0について説明すると、これらの規定値は、いずれも
温水ボイラ1を設置する地域における気温の変化状況に
大きく左右されるものであり、固定的な数値として設定
するものではなく、設置環境に応じて設定変更可能なも
のとなっている。発明者等の実験によれば、北海道の冬
季を想定した場合には、前記設定温度t0としては、約
3℃から8℃に設定することが好ましく、気温降下率に
基づく凍結速度を勘案して3℃に設定すると好適であ
る。また、前記所定時間T0としては、温水ボイラ1の
運転終了後における温水の温度分布の均一化と燃焼後に
おける保有熱量の利用の点を勘案して約22分間に設定
すると好適である。
【0016】次に、凍結防止制御装置M2の具体的回路
構成の一例を図3に従い説明する。先ず、回路構成につ
いて説明する。X1は単極双頭のリレー接点X11と常
開のリレー接点X12を制御する第1リレーで、接点A
と直列に電源母線R、Sに接続される。X5は常閉リレ
ー接点X51と常開のリレー接点X52を制御する第5
リレーで、接点Bと直列に電源母線R、Sに接続され
る。接点A、Bは、それぞれの接点駆動回路H1、H2
にて制御される。即ち、駆動回路H1は図2の主制御装
置M1から出力される燃焼スイッチS2開閉状態信号を
入力して、同開閉状態信号が開放状態(燃焼スイッチS
2がOFF)の時接点Aを開き、同開閉状態信号が閉止
状態(燃焼スイッチS2がON)の時接点Aを閉じる。
又、駆動回路H2は図2の主制御装置M1から出力され
る燃料バルブVの開閉制御信号を入力して、同開閉制御
信号が開放指令(燃料バルブVを開放させる)の時接点
Bを閉じ、同開閉制御信号が閉止指令(燃料バルブVを
閉止させる)の時接点Bを開く。
【0017】X2は励磁された時に循環ポンプ8を駆動
する信号を出力する循環ポンプ駆動用の第2リレーで、
常開のリレー接点X21を制御する。同リレーX2は、
一端が母線Sに接続され、他端がリレー接点X11の常
開接点aを介して母線Rに接続されると共に、リレー接
点X11の常閉接点b、サーモ接点THを介して母線S
に接続される。サ−モ接点THは接点駆動部H3によっ
て制御される。即ち、駆動部H3は温度センサ13から
の信号を入力して検出温度tが設定値t0以下となると
接点THを閉じ、t0+α以上で接点THを開く。C、
L2はそれぞれリレーX2に並列に接続されるコンデン
サ、表示ランプである。 Tは通電開始から設定時間後
に常開タイマ接点T1を閉じるタイマで、一端が母線S
に接続され、他端がリレー接点R51、X12、X52
を介して母線Rに接続される。リレー接点X52及びサ
ーモ接点THのそれぞれに対して並列にリレー接点X2
1と常閉リレー接点X41の直列回路が接続される。X
4は常閉リレー接点X41を制御する第4リレーで、接
点T1と直列に電源母線R、Sに接続される。
【0018】次に、図3の凍結防止回路の動作を説明す
る。
【0019】接点AがON(燃焼スイッチS2がON
で燃焼可能状態)の時:駆動部H1により接点Aが閉
じ、リレー接点X11がa接点側へ切り替わり、リレー
X2が励磁され、循環ポンプ8が駆動される。この時、
X12が開くのでタイマTの通電は無い。
【0020】接点AがON→OFFとなった場合:駆
動部H1により接点Aが開かれると、リレーX1が非励
磁となりリレー接点X11はb接点側へ切り替わるた
め、リレーX2の励磁が解かれようとするが、コンデン
サC1の充電電流により、リレー接点X11の切り替わ
りの間リレーX2の励磁が保たれる。その後、リレーX
2はリレー接点X41、X21、X11のb接点により
励磁が継続される。このため循環ポンプ8は駆動を続け
る。同時に、タイマTはリレー接点X41,X21,X
12,X51によって通電が開始され、設定時間T0後
に接点T1が閉じられて、リレーX4が励磁され、接点
X41が開くことでリレーX2の励磁が解かれて、循環
ポンプ8は停止する。即ち、接点Aが開いてから、設定
時間T0だけ循環ポンプ8の駆動を継続した後に停止す
る。こうして、夜間において、ユーザーが燃焼スイッチ
S2開放すると、その開放時から設定時間T0の間循環
ポンプ8が作動される。こうした循環ポンプ8の作動に
より、缶体内を含めた負荷側配管内の温水が流動し、温
水の低温域がなくなり、温度分布が均一となる。これに
より、温水ボイラ1の保有熱が負荷側配管の凍結防止に
対して有効に使用される。
【0021】接点AがOFFで、接点BがONの時
(凍結防止燃焼信号を取り込んだ時): 接点Bの閉に
より、リレーX5が励磁され、接点X52が閉じ、接点
X51が開くので、リレーX2はX52及びX11のb
接点の直列回路を通して励磁され、循環ポンプ8が作動
される。そして、リレーX2はリレーX41及びX21
の直列回路によっても給電される。即ち、循環ポンプ8
は凍結防止燃焼の間(接点Bが閉じている間)だけ駆動
され、負荷側配管の凍結防止にも利用される。
【0022】接点AがOFFで、接点BがON→OF
Fとなった時(凍結防止燃焼終了時):サーモ接点TH
が開いている(t>t0+α)時、接点BのOFFによ
りリレーX5が非励磁となり、接点X52は開くが、リ
レーX2はリレーX41及びX21の直列回路によって
も給電されているので、励磁され続け、循環ポンプ8は
作動を継続する。同時に、接点X51が閉じることで、
タイマTの通電が開始され、設定時間T0後に接点T1
が閉じて、リレーX4が励磁され、接点X41が開くの
で、リレーX2は非励磁となり、循環ポンプ8は停止す
る。即ち、接点Bが開いてから、設定時間T0だけ循環
ポンプ8の作動を継続した後に停止する。こうして、上
記の場合と同様に、温水ボイラ1の保有熱が負荷側配
管の凍結防止に対して有効に使用される。
【0023】接点AがOFFで、サーモ接点THが閉
じる時(t≦t0):リレーX2は接点TH、接点X1
1のb接点を通して、励磁され、循環ポンプ8が作動さ
れる。接点X21の閉により、タイマTは接点X41、
X21、X12、X51を通して励磁され、設定時間T
0後に接点T1が閉じて、リレーX4が励磁され、接点
X41が開く。この時、既にサーモ接点THが開いてい
る時は、リレーX2は非励磁となり、循環ポンプ8は作
動停止するが、サーモ接点THが未だ閉じている時はリ
レーX2の励磁は継続され、同接点THが開くまで循環
ポンプ8は駆動されつづける。即ち、接点THが一度閉
じると、少なくともタイマTの設定時間T0だけ循環ポ
ンプ8の駆動は継続される。こうして、サーモ接点TH
のON−OFFにより温水ボイラ1自体の制御と関係な
い状態(接点A、BがOFFの状態)で、負荷側配管の
凍結防止動作がなされる。
【0024】つぎに、この発明の第二実施例を図4及び
図5に基づいて説明すると、この第二実施例は、前記暖
房用循環回路7において、屋外配管とならざるを得ない
部位等の凍結可能性の高い部位を局部的に加温するヒー
タ等の加温手段16を付設した場合の実施例である。こ
の加温手段16は、循環ポンプ8と共に凍結防止制御装
置M21により、自動的に作動するように構成されてい
る。なお、この加温手段16は、温水ボイラ1の設置環
境に応じて、負荷側配管3の全体に亘って付設される場
合もある。
【0025】この凍結防止制御装置M21の制御の特徴
を第一実施例の凍結防止制御装置M2との比較において
説明すると、第一のパターンは第一実施例と同様で、第
二、第三の制御パターンを次のように異ならせている。
即ち、第一実施例の第二パターンにおいては、温水ボイ
ラ1の凍結防止燃焼作動の継続中と凍結防止燃焼作動の
停止後の一定時間T0の間は、循環ポンプ8の作動が継
続する構成となっているが、この第二実施例において
は、凍結防止燃焼作動の継続中は循環ポンプ8のみが作
動し、凍結防止燃焼作動の停止後の一定時間T0の間は
循環ポンプ8と加温手段13とが同時に作動する構成と
なっている。次に、第一実施例の第三のパターンにおい
ては、温度センサ13からの設定温度t0の検出信号に
基づいて、循環ポンプ8へ作動のON信号を出力する構
成となっているが、この第二実施例においては、加温手
段16へも作動のON信号を同時に出力し、循環ポンプ
8と同じく、前記所定時間T0の間だけ加温手段16も
作動するようになっており、したがってこの第二実施例
においては、所定時間Tの間は循環ポンプ8と加温手段
16の両者が作動する構成となっている。
【0026】このように、図4及び図5に示す第二実施
例においては、循環ポンプ8が作動するとともに、加温
手段16もその加温作動を行うことになるから、加温手
段16による加温作動が付加され、加温された温水が流
動することになる。したがって、温水ボイラ1の保有熱
が暖房用循環回路7の凍結防止に対して有効に使用され
ることになる。加温手段16による加温作動が付加によ
って、負荷側配管3の凍結を確実に防止することがで
き、これが温水ボイラ1の凍結防止燃焼にも良好な影響
を与え、温水ボイラ1の凍結防止燃焼の作動回数の低減
化に大いに貢献することとなる。
【0027】次に、凍結防止制御装置M21の具体的回
路の一例を図5に従い説明する。図5において、図3と
異なるところは、手動式切替えスイッチSWと、励磁時
に加温手段16に通電する加温手段16駆動用の第3リ
レーX3と、表示ランプL3とを新たに付加した点であ
る。第3リレーX3は、手動式切替えスイッチSWをを
介してタイマTと並列に接続され、表示ランプL3はリ
レーX3に並列に接続されている。
【0028】この制御装置M21の動作は、基本的には
図3のものと同様であるが、上記の付加した構成要素に
伴う、付加的動作について以下に説明する。
【0029】接点AがON(燃焼スイッチS2がON
で燃焼可能状態)の時及び接点AがON→OFFとな
った場合は図3のものと同様である。
【0030】接点AがOFFで、接点BがONの時
(凍結防止燃焼信号を取り込んだ時): 循環ポンプ8
が凍結防止燃焼の間(接点Bが閉じている間)だけ駆動
され、負荷側配管の凍結防止にも利用される点は図3の
実施例と同様である。加温手段16はリレー接点X51
が開いているので、通電されることは無い。
【0031】接点AがOFFで、接点BがON→OF
Fとなった時(凍結防止燃焼終了時):接点Bが開いて
から、設定時間T0だけ循環ポンプ8の作動を継続した
後に停止する点は図3の実施例と同様であるが、次の動
作が付加される。リレーX3はスイッチSWが閉じてい
る時はタイマTの設定時間だけ励磁される。従って。凍
結防止燃焼中は加温手段16は作動されず、凍結防止燃
焼が終了後設定時間の間循環ポンプ8と加温手段16と
を作動させる。スイッチSWが開いている時は全く励磁
されず、図3と同様の制御が行われる。
【0032】接点AがOFFで、サーモ接点THが閉
じる時(t≦t0):接点THが閉じると、少なくとも
タイマTの設定時間T0だけ循環ポンプ8の駆動は継続
される点は図3の実施例と同様であるが、次の動作が付
加される。リレーX3はスイッチSWが閉じている時は
リレーX2と連動して動作し、スイッチSWが開いてい
る時は全く励磁されない。即ち、加温手段16はスイッ
チSWが閉じている時のみ循環ポンプの駆動と同期して
通電される。
【0033】つぎに、この発明の第三実施例を図6に基
づいて説明すると、この第三実施例は、負荷側配管3と
して給湯回路を接続した場合の実施例である。図6にお
いて、給湯回路を接続する場合の温水ボイラ1は、缶水
を熱媒体として、間接的に温水を生成するもので、その
缶体2には、熱媒体としての缶水により、間接的に冷水
を給湯用の温水とする熱交換器17が付設されている。
この熱交換器17は、接続管路(符号省略)を介して缶
体2と連通しており、缶体2との間に熱媒体の循環回路
18を構成している。この循環回路18には、缶体2内
で生成された熱媒体を循環させる熱源ポンプ19が設け
られている。この熱源ポンプ19は、温水ボイラ1の運
転に連動して、運転と停止を繰り返すように構成されて
いる。
【0034】図6に示す第三実施例においては、熱交換
器17による熱交換により生成された温水を貯留する貯
湯槽20を介在させた給湯回路についての説明であり、
貯湯槽20と熱交換器17との間に貯湯槽用循環回路2
1を構成し、また貯湯槽20にはカラン等の給湯出口2
2を備えた給湯用循環回路23を接続している。そし
て、貯湯槽用循環回路21と給湯用循環回路23には、
前記第一実施例において説明した循環ポンプ8と同様な
機能を備えた循環ポンプ,すなわち第一循環ポンプ24
と第二循環ポンプ25がそれぞれ設けられている。
【0035】さらに、図6に示す第三実施例において
は、前記第一実施例において説明した温度センサ13と
同様な機能を有する給湯回路用の温度センサ13が給湯
用循環回路23に設けられており、また凍結防止制御装
置M22が設けられており、第一の実施例と同様、温水
ボイラ1の主制御装置M1と制御信号線15にて接続さ
れている。
【0036】この第三実施例における作用は、前記第一
実施例の作用とほぼ同じであり、前記第一パターン第二
パターンおよび第三パターンにおいて、第一および第二
循環ポンプ24,25は、前記第一実施例における循環
ポンプ8と同様、制御装置M22からの制御信号によ
り、ともに同時に,かつ同様な作動を行うように制御さ
れている。したがって、負荷側配管3中の温水は、第一
および第二循環ポンプ24,25の作動により、熱交換
器17,貯湯槽用循環回路21,貯湯槽20および給湯
用循環回路23を流動し、その温度分布が均一となり、
温水ボイラ1の保有熱が貯湯槽用および給湯用の循環回
路21,23の凍結防止に対して有効に使用されること
になる。
【0037】ここで、第三実施例の変形例について説明
すると、この第三実施例に、前記第二実施例(図4参
照)で説明した加温手段16を付設することも好適な構
成であり、この場合、実施に応じて、貯湯槽用および給
湯用の循環回路21,23のいずれか一方あるいは両方
の循環回路に加温手段22を付設すればよい。そして、
加温手段16を付設した場合は、前記第二実施例と同様
に制御するものである。また、この第三実施例において
は、貯湯槽20を介在させた給湯回路として説明した
が、貯湯槽20を介在させることなく,すなわち貯湯槽
20を省略した給湯回路として、熱交換器17と給湯用
循環回路23とを直接接続した構成にも、同様に実施す
ることができるものである。
【0038】さらに、以上の実施例は、負荷側配管3と
して、暖房回路あるいは給湯回路のいずれかを接続した
場合,すなわち1系統方式の場合について説明したが、
温水ボイラ1に負荷側配管3として、暖房回路と給湯回
路の2系統を接続した場合についても同様に実施するこ
とができるものであり、また温水ボイラ1の容量によっ
ては、3系統以上の負荷側配管3を接続した場合にも同
様に実施できるものである。
【0039】さらに、上記の実施例では、燃焼スイッチ
S2と別個に運転スイッチS1を設けているが、この運
転スイッチを兼ねる燃焼スイッチ(図示しない)として
も良い。又、上記実施例では凍結防止制御装置M2,M
21,M22をシーケンス回路にて構成し、低コスト化
を図っているが、コスト高を招いてもよいのであれば、
マイクロコンピュータを用いて上記の第一制御パター
ン、第二制御パターン、第三制御パターンをソフトウェ
アにて実現してもよい。又、上記実施例では、季節に関
係なく凍結防止制御装置M2,M21,M22が動作す
るように構成されているが、手動スイッチ(図示しな
い)を設けて、夏期には動作しないようにすることも可
能であるし、外気温度検出センサ(図示しない)を設け
て凍結防止が不必要な季節には動作を自動的に禁止する
ように構成することも可能である。又、図3、図5に示
す実施例の制御回路において、タイマTの設定時間T0
を0からT0まで任意に調節可能に構成してもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、燃焼
スイッチが燃焼可能状態選択位置から燃焼不可能状態選
択位置へ切り換えられてから所定時間前記循環ポンプを
作動させると共に、凍結防止燃焼手段からの燃焼指令信
号が出力が終了してから所定時間前記循環ポンプを作動
させる制御装置を設けたものであるから、温水ボイラの
缶体を含めて負荷側配管内の温水を通常燃焼及び凍結防
止燃焼の後に自動的に流動させることができ、温水ボイ
ラの保有熱が負荷側配管の凍結防止に対して有効に利用
され、負荷側配管の凍結を確実に防止するとができると
共に、構成簡単で、安価に効率的な凍結防止を実現する
ことができる等効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例の全体構成を説明する概
略説明図である。
【図2】この発明の第一実施例の温水ボイラ側の制御装
置の構成を説明する概略説明図である。
【図3】この発明の第一実施例の凍結防止制御装置の構
成を説明する概略説明図である。
【図4】この発明の第二実施例の全体構成を説明する概
略説明図である。
【図5】この発明の第二実施例の凍結防止制御装置の構
成を説明する概略説明図である。
【図6】この発明の第三実施例の全体構成を説明する概
略説明図である。
【符号の説明】
1 温水ボイラ 2 缶体 3 負荷側配管 4 放熱器 7 暖房用循環回路 8 循環ポンプ M1 主制御装置 M2、M21、M22 凍結防止制御装置 16 加温手段 17 熱交換器 19 熱源ポンプ 20 貯湯槽 21 貯湯槽用循環回路 22 給湯出口 23 給湯用循環回路 24 第一循環ポンプ 25 第二循環ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼装置を燃焼可能状態又は燃焼不可能
    状態に選択する燃焼スイッチと、この燃焼スイッチが燃
    焼不可能状態選択位置にあるときに凍結防止燃焼指令信
    号を出力するボイラ運転制御装置とを備える温水ボイラ
    に対して、循環ポンプを備えた負荷側配管が接続された
    構成からなる温水ボイラシステムにおいて、前記燃焼ス
    イッチが燃焼可能状態選択位置から燃焼不可能状態選択
    位置へ切り換えられてから所定時間前記循環ポンプを作
    動させると共に、ボイラ運転制御装置からの凍結防止燃
    焼指令信号の出力が終了してから所定時間前記循環ポン
    プを作動させる凍結防止制御装置を設けたことを特徴と
    する温水ボイラシステムにおける凍結防止装置。
JP18910693A 1993-06-30 1993-06-30 温水ボイラシステムにおける凍結防止装置 Pending JPH0719600A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427391B1 (ko) * 1997-05-30 2004-07-16 린나이코리아 주식회사 보일러의 운전조작장치 상태에 따른 동결방지운전 제어장치 및 그 방법
CN107560161A (zh) * 2016-07-01 2018-01-09 林内株式会社 热媒循环装置
CN112253880A (zh) * 2020-11-10 2021-01-22 四川大学 一种热力自循环驱动的建筑供水管道防冻系统

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