JPH0719434Y2 - ミシン - Google Patents
ミシンInfo
- Publication number
- JPH0719434Y2 JPH0719434Y2 JP5771789U JP5771789U JPH0719434Y2 JP H0719434 Y2 JPH0719434 Y2 JP H0719434Y2 JP 5771789 U JP5771789 U JP 5771789U JP 5771789 U JP5771789 U JP 5771789U JP H0719434 Y2 JPH0719434 Y2 JP H0719434Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thread
- movable blade
- guide body
- cam
- needle plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Sewing Machines And Sewing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案はミシンに関する。
[従来の技術及び考案が解決しようとする課題] 従来、水平釜を備えたミシンでは、水平釜の中釜を潜り
抜ける上糸ループの糸経路と、その上糸ループによって
中釜内のボビンから繰り出される下糸の糸経路とが、針
板と水平釜との間において、針板下面と略平行に形成さ
れる。このミシンにおいて、水平釜の近傍に固定刃を設
けると共に、針板と水平釜との間の水平面内で往復移動
される可動刃を設け、両刃によって上下両糸を切断する
ようにした場合、その可動刃と各糸経路とが略平行にな
り、可動刃による両糸の捕捉動作が行い難くなって、両
糸の切断が不確実になるおそれがあった。
抜ける上糸ループの糸経路と、その上糸ループによって
中釜内のボビンから繰り出される下糸の糸経路とが、針
板と水平釜との間において、針板下面と略平行に形成さ
れる。このミシンにおいて、水平釜の近傍に固定刃を設
けると共に、針板と水平釜との間の水平面内で往復移動
される可動刃を設け、両刃によって上下両糸を切断する
ようにした場合、その可動刃と各糸経路とが略平行にな
り、可動刃による両糸の捕捉動作が行い難くなって、両
糸の切断が不確実になるおそれがあった。
この考案は上記の事情を考慮してなされたものであっ
て、その目的は、通常の縫製時において天秤の糸取り上
げ動作時に下糸に張力を付与する糸案内体を、上下両糸
の切断時においては可動刃に同期して作動させて、その
両糸を可動刃の移動経路を横切るように屈曲させること
によって、通常縫製時の下糸締め動作と、糸切断時の可
動刃による上下両糸の捕捉動作とを1個の糸案内体によ
って確実に行うことができ、針板と水平釜との間の狭い
スペースを有効に利用すると共に、部品点数を減少させ
て、製造コストを低減することが可能なミシンを提供す
ることにある。
て、その目的は、通常の縫製時において天秤の糸取り上
げ動作時に下糸に張力を付与する糸案内体を、上下両糸
の切断時においては可動刃に同期して作動させて、その
両糸を可動刃の移動経路を横切るように屈曲させること
によって、通常縫製時の下糸締め動作と、糸切断時の可
動刃による上下両糸の捕捉動作とを1個の糸案内体によ
って確実に行うことができ、針板と水平釜との間の狭い
スペースを有効に利用すると共に、部品点数を減少させ
て、製造コストを低減することが可能なミシンを提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、この考案では、通常縫製
時に、糸案内体を天秤に同期して往復揺動させる第1駆
動部材と、糸切り動作時に、前記糸案内体を、針板と水
平釜との間の糸経路から退避する退避位置と、上下両糸
との係合により両糸を屈曲させてその一部を可動刃の移
動経路を横切るように配置させる糸押え位置との間で往
復揺動させる第2駆動部材と、通常縫製時に第1駆動部
材が糸案内体に作用する状態と、糸切り動作時に第2駆
動部材が糸案内体に作用する状態とを設定可能な設定部
材とを設けている。
時に、糸案内体を天秤に同期して往復揺動させる第1駆
動部材と、糸切り動作時に、前記糸案内体を、針板と水
平釜との間の糸経路から退避する退避位置と、上下両糸
との係合により両糸を屈曲させてその一部を可動刃の移
動経路を横切るように配置させる糸押え位置との間で往
復揺動させる第2駆動部材と、通常縫製時に第1駆動部
材が糸案内体に作用する状態と、糸切り動作時に第2駆
動部材が糸案内体に作用する状態とを設定可能な設定部
材とを設けている。
[作用] 通常縫製時には、設定部材により、第1駆動部材が糸案
内体に作用する状態が設定され、その第1駆動部材によ
って糸案内体が天秤に同期して往復揺動されることによ
り、天秤による上糸取り上げ時に下糸に張力が付与され
る。又、糸切り動作時には、設定部材により、第2駆動
部材が糸案内体に作用する状態が設定され、その第2駆
動部材によって糸案内体が針板と水平釜との間の糸経路
から退避する退避位置と、上下両糸との係合により両糸
を屈曲させてその一部を可動刃の移動経路を横切るよう
に配置させる糸押え位置との間で往復揺動される。
内体に作用する状態が設定され、その第1駆動部材によ
って糸案内体が天秤に同期して往復揺動されることによ
り、天秤による上糸取り上げ時に下糸に張力が付与され
る。又、糸切り動作時には、設定部材により、第2駆動
部材が糸案内体に作用する状態が設定され、その第2駆
動部材によって糸案内体が針板と水平釜との間の糸経路
から退避する退避位置と、上下両糸との係合により両糸
を屈曲させてその一部を可動刃の移動経路を横切るよう
に配置させる糸押え位置との間で往復揺動される。
[実施例] 以下、この考案を具体化したミシンの一実施例を図面に
従って詳細に説明する。
従って詳細に説明する。
第1図に示すように、ミシンのベッド部1の上面には針
板2が装着され、その針板2の下方においてベッド部1
の底部フレーム1a上には釜土台3が配設されている。釜
土台3には針板2と平行な水平面内で回転する水平釜4
が設けられている。水平釜4は水平面内において垂直軸
線の周りに回転する外釜5と、その外釜5内に釜止め6
によって静止状態に保持される中釜7と、中釜7内に回
転可能に収容される下糸用ボビン8とを備えている。
又、ベッド部1内には釜土台3を貫通して左右に延びる
下軸9が回転可能に支持され、その下軸9と外釜5との
間には下軸9の回転を水平釜4に伝達する歯車伝達機構
10が設けられている。
板2が装着され、その針板2の下方においてベッド部1
の底部フレーム1a上には釜土台3が配設されている。釜
土台3には針板2と平行な水平面内で回転する水平釜4
が設けられている。水平釜4は水平面内において垂直軸
線の周りに回転する外釜5と、その外釜5内に釜止め6
によって静止状態に保持される中釜7と、中釜7内に回
転可能に収容される下糸用ボビン8とを備えている。
又、ベッド部1内には釜土台3を貫通して左右に延びる
下軸9が回転可能に支持され、その下軸9と外釜5との
間には下軸9の回転を水平釜4に伝達する歯車伝達機構
10が設けられている。
そして、第7図に示す曲線に従い、上軸(図示略)の回
転に基づいて針11が針板2を貫通して上下動されると共
に、その上下動に同期して水平釜4が第2図の反時計方
向へ回転されることにより、第5図に示す針板2上の加
工布Wに縫目が形成される。
転に基づいて針11が針板2を貫通して上下動されると共
に、その上下動に同期して水平釜4が第2図の反時計方
向へ回転されることにより、第5図に示す針板2上の加
工布Wに縫目が形成される。
第1図及び第5図に示すように、前記釜土台3の上部に
突設した支軸12には鉄板によって折曲形成された糸案内
体13がその中間支持部14にて揺動可能に支持され、支軸
12に巻回されたバネ15により、第5図の時計方向へ揺動
付勢されている。この糸案内体13の上部には水平釜4の
上面に沿って左右に延びると共に、針板2と水平釜4と
の間の上糸Y1及び下糸Y2の糸経路を横切って揺動可能な
糸案内片16が形成され、下部には下軸9の下方へ延びる
追従片17が形成されている。
突設した支軸12には鉄板によって折曲形成された糸案内
体13がその中間支持部14にて揺動可能に支持され、支軸
12に巻回されたバネ15により、第5図の時計方向へ揺動
付勢されている。この糸案内体13の上部には水平釜4の
上面に沿って左右に延びると共に、針板2と水平釜4と
の間の上糸Y1及び下糸Y2の糸経路を横切って揺動可能な
糸案内片16が形成され、下部には下軸9の下方へ延びる
追従片17が形成されている。
一方、前記下軸9には駆動体21が一体回転可能及び下軸
9の軸線方向へ摺動可能に支持されている。この駆動体
21の右側外周には下軸9に対して偏心した第1駆動部材
としての糸案内カム22が形成されると共に、中間部外周
には糸案内カム22と同様の偏心部23aと山型の突起部23b
とを備えた第2駆動部材としての糸押えカム23が形成さ
れ、左側外周には係合溝24が形成されている。
9の軸線方向へ摺動可能に支持されている。この駆動体
21の右側外周には下軸9に対して偏心した第1駆動部材
としての糸案内カム22が形成されると共に、中間部外周
には糸案内カム22と同様の偏心部23aと山型の突起部23b
とを備えた第2駆動部材としての糸押えカム23が形成さ
れ、左側外周には係合溝24が形成されている。
そして、通常縫製時には、駆動体21の摺動に基づき、糸
案内カム22が糸案内体13の追従片17に係合された状態
で、駆動体21が下軸9と一体に回転されることにより、
第7図に示すように、糸案内体13が糸案内カム22の作用
により天秤(図示略)に同期して往復揺動される。又、
上下両糸Y1,Y2の切断時には、糸押えカム23が追従片17
に係合された状態で、駆動体21が下軸9と一体回転され
ることにより、糸案内体13が通常縫製時よりも広い揺動
範囲にわたって揺動される。即ち、第5図に実線で示す
ように、針板2と水平釜4との間の糸経路から上方へ退
避する退避位置と、同図に2点鎖線で示すように、上下
両糸Y1,Y2との係合により両糸を屈曲させる糸押え位置
との間で揺動される。
案内カム22が糸案内体13の追従片17に係合された状態
で、駆動体21が下軸9と一体に回転されることにより、
第7図に示すように、糸案内体13が糸案内カム22の作用
により天秤(図示略)に同期して往復揺動される。又、
上下両糸Y1,Y2の切断時には、糸押えカム23が追従片17
に係合された状態で、駆動体21が下軸9と一体回転され
ることにより、糸案内体13が通常縫製時よりも広い揺動
範囲にわたって揺動される。即ち、第5図に実線で示す
ように、針板2と水平釜4との間の糸経路から上方へ退
避する退避位置と、同図に2点鎖線で示すように、上下
両糸Y1,Y2との係合により両糸を屈曲させる糸押え位置
との間で揺動される。
ベッド部1の底部フレーム1aには切換えレバー25がその
基端にて揺動可能に支持され、中間部には前記駆動体21
の係合溝24に下方から係合するピン26が突設されてい
る。又、第1図、第3図及び第5図に示すように、底部
フレーム1aには連杆27が左右動可能に配設され、この連
杆27の中間突出部28と前記切換えレバー25との間には、
前記切換えレバー25の先端を中間突出部28に常時係合さ
せるバネ29が掛装されている。
基端にて揺動可能に支持され、中間部には前記駆動体21
の係合溝24に下方から係合するピン26が突設されてい
る。又、第1図、第3図及び第5図に示すように、底部
フレーム1aには連杆27が左右動可能に配設され、この連
杆27の中間突出部28と前記切換えレバー25との間には、
前記切換えレバー25の先端を中間突出部28に常時係合さ
せるバネ29が掛装されている。
そして、連杆27が糸切りソレノイド(第7図参照)の作
用によって左右に切換え移動される時には、連杆27の中
間突出部28と切換えレバー25の先端との係合及び切換え
レバー25のピン26と駆動体21の係合溝24との係合を介し
て、駆動体21が下軸9上にて左右に摺動され、糸案内カ
ム22又は糸押えカム23が糸案内体13の追従片17に選択的
に係合される。
用によって左右に切換え移動される時には、連杆27の中
間突出部28と切換えレバー25の先端との係合及び切換え
レバー25のピン26と駆動体21の係合溝24との係合を介し
て、駆動体21が下軸9上にて左右に摺動され、糸案内カ
ム22又は糸押えカム23が糸案内体13の追従片17に選択的
に係合される。
第1図及び第2図に示すように、前記釜土台3の左側に
おいてベッド部1内には、支持ブラケット31が配設さ
れ、その後部上面には水平釜4に近接して位置する固定
刃32が取着されている。固定刃32の左側において支持ブ
ラケット31の上面には平行に延びる一対のガイドレール
33が装着されると共に、両ガイドレール33に沿い、第2
図及び第6図の実線位置と2点鎖線位置との間で往復移
動可能な可動刃34が配設されている。
おいてベッド部1内には、支持ブラケット31が配設さ
れ、その後部上面には水平釜4に近接して位置する固定
刃32が取着されている。固定刃32の左側において支持ブ
ラケット31の上面には平行に延びる一対のガイドレール
33が装着されると共に、両ガイドレール33に沿い、第2
図及び第6図の実線位置と2点鎖線位置との間で往復移
動可能な可動刃34が配設されている。
この可動刃34は固定刃32の上下両側を一体に移動する一
対の板材35,36を備え、両板材35,36の先端部が合成樹脂
製の小片37によって連結されている。この小片37には可
動刃34の往動に際して上糸ループ内に進入する糸捌き部
38が形成されると共に、可動刃34の復動に際して上下両
糸Y1,Y2を引っ掛けるための糸掛け部39が形成されてい
る。この糸掛け部39よりも先端側において下側板材36に
は上下両糸Y1,Y2の切断後の糸残り量を確保するための
引出し部40が形成されると共に、上側板材35には固定刃
32の刃部32aとの協働によって上下両糸Y1,Y2を切断する
刃部34aが形成されている。
対の板材35,36を備え、両板材35,36の先端部が合成樹脂
製の小片37によって連結されている。この小片37には可
動刃34の往動に際して上糸ループ内に進入する糸捌き部
38が形成されると共に、可動刃34の復動に際して上下両
糸Y1,Y2を引っ掛けるための糸掛け部39が形成されてい
る。この糸掛け部39よりも先端側において下側板材36に
は上下両糸Y1,Y2の切断後の糸残り量を確保するための
引出し部40が形成されると共に、上側板材35には固定刃
32の刃部32aとの協働によって上下両糸Y1,Y2を切断する
刃部34aが形成されている。
第3図及び第4図に示すように、支持ブラケット31の下
面には可動刃作動レバー41がその前端にて揺動可能に支
持され、その後端には支持ブラケット31の円弧状逃げ孔
42を貫通して支持ブラケット31の上面に突出する連結ピ
ン43が設けられている。この連結ピン43は、前記可動刃
34の基端に形成した長孔44に係合されている。可動刃作
動レバー41と支持ブラケット31との間にはバネ45が掛装
され、そのバネ45により、可動刃作動レバー41を介して
可動刃34が往動方向、即ち第2図の右方へ付勢されてい
る。
面には可動刃作動レバー41がその前端にて揺動可能に支
持され、その後端には支持ブラケット31の円弧状逃げ孔
42を貫通して支持ブラケット31の上面に突出する連結ピ
ン43が設けられている。この連結ピン43は、前記可動刃
34の基端に形成した長孔44に係合されている。可動刃作
動レバー41と支持ブラケット31との間にはバネ45が掛装
され、そのバネ45により、可動刃作動レバー41を介して
可動刃34が往動方向、即ち第2図の右方へ付勢されてい
る。
第1図、第3図及び第4図に示すように、支持ブラケッ
ト31の下面には追従レバー46がその後端にて揺動可能に
支持され、その前端には前記可動刃作動レバー41の長孔
47に係合する連結ピン48が突設されると共に、中間部に
はカムフォロワ49が下方へ向って突設されている。この
カムフォロワ49と前記連杆27との間に位置するように、
支持ブラケット31の下面には中間レバー50がその中間部
にて揺動可能に支持され、その上方腕部には前記カムフ
ォロワ49を係止可能な切欠52が形成されている。又、中
間レバー50の下方腕部はピン53と長孔54との係合によっ
て連杆27に連結されている。
ト31の下面には追従レバー46がその後端にて揺動可能に
支持され、その前端には前記可動刃作動レバー41の長孔
47に係合する連結ピン48が突設されると共に、中間部に
はカムフォロワ49が下方へ向って突設されている。この
カムフォロワ49と前記連杆27との間に位置するように、
支持ブラケット31の下面には中間レバー50がその中間部
にて揺動可能に支持され、その上方腕部には前記カムフ
ォロワ49を係止可能な切欠52が形成されている。又、中
間レバー50の下方腕部はピン53と長孔54との係合によっ
て連杆27に連結されている。
前記カムフォロワ49に相対するように、下軸9には可動
刃作動カム55が一体回転可能に装着され、その周縁には
可動刃34を往復移動させるためのカム溝56が形成されて
いる。そして、前記連杆27が左方移動位置に配置された
状態では、中間レバー50の切欠52との係合により、バネ
45の付勢力に抗してカムフォロワ49が可動刃作動カム55
から離脱される。
刃作動カム55が一体回転可能に装着され、その周縁には
可動刃34を往復移動させるためのカム溝56が形成されて
いる。そして、前記連杆27が左方移動位置に配置された
状態では、中間レバー50の切欠52との係合により、バネ
45の付勢力に抗してカムフォロワ49が可動刃作動カム55
から離脱される。
又、前記連杆27が右方移動されて、中間レバー50が第3
図の反時計方向へ回動され、切欠52がカムフォロワ49か
ら離脱した時には、バネ45の付勢力により、追従レバー
46が第3図の反時計方向へ僅かに回動され、カムフォロ
ワ49が可動刃作動カム55に係合される。
図の反時計方向へ回動され、切欠52がカムフォロワ49か
ら離脱した時には、バネ45の付勢力により、追従レバー
46が第3図の反時計方向へ僅かに回動され、カムフォロ
ワ49が可動刃作動カム55に係合される。
さて、上記のように構成されたミシンにおいて、通常の
縫製を行う場合には、糸切りソレノイドが不作動状態に
保持されて、連杆27が第3図に示す左方移動位置に配置
される。この状態では、カムフォロワ49が中間レバー50
の切欠52に係止されて、可動刃作動カム55から離脱し、
追従レバー46が同図に示す位置に配置されている。従っ
て、この追従レバー46及び可動刃作動レバー41を介して
可動刃34が第2図の実線位置に待機している。
縫製を行う場合には、糸切りソレノイドが不作動状態に
保持されて、連杆27が第3図に示す左方移動位置に配置
される。この状態では、カムフォロワ49が中間レバー50
の切欠52に係止されて、可動刃作動カム55から離脱し、
追従レバー46が同図に示す位置に配置されている。従っ
て、この追従レバー46及び可動刃作動レバー41を介して
可動刃34が第2図の実線位置に待機している。
又、前記連杆27の中間突出部28と切換えレバー25との係
合に基づき、この切換えレバー25を介して駆動体21が第
3図に示す左方移動位置に配置され、糸案内カム22が糸
案内体13の追従片17に係合されている。
合に基づき、この切換えレバー25を介して駆動体21が第
3図に示す左方移動位置に配置され、糸案内カム22が糸
案内体13の追従片17に係合されている。
上記の状態でミシンが運転され、下軸9が所定方向へ回
転されると、水平釜4の中釜7が釜止め6によってその
回転を規制された状態で、針11の上下動に同期して、外
釜5が第2図の反時計方向へ回転され、第5図に示すよ
うに、加工布Wに縫目が形成されると共に、周知の送り
歯57が作動されて、加工布Wに送りが付与される。
転されると、水平釜4の中釜7が釜止め6によってその
回転を規制された状態で、針11の上下動に同期して、外
釜5が第2図の反時計方向へ回転され、第5図に示すよ
うに、加工布Wに縫目が形成されると共に、周知の送り
歯57が作動されて、加工布Wに送りが付与される。
又、下軸9の回転に伴い、糸案内カム22の形状に応じ、
糸案内体13が第7図に示すように天秤の上下動に同期し
て揺動され、天秤による上糸取り上げ時に、糸案内片16
が針板2と水平釜4との間において下糸Y2に係合し、そ
の下糸Y2に張力が付与される。従って、加工布Wには糸
締まりの良い縫目が形成される。
糸案内体13が第7図に示すように天秤の上下動に同期し
て揺動され、天秤による上糸取り上げ時に、糸案内片16
が針板2と水平釜4との間において下糸Y2に係合し、そ
の下糸Y2に張力が付与される。従って、加工布Wには糸
締まりの良い縫目が形成される。
一方、所定の縫製の終了に際し、上下両糸Y1,Y2を切断
する場合には、針11が針下位置から上昇する途中に、糸
切りソレノイドの作動により、連杆27が右方へ移動され
る。それに基づき、中間レバー50が第3図の反時計方向
へ回動されて、その切欠52がカムフォロワ49から離脱
し、バネ45の付勢力に基づき、可動刃作動レバー41及び
追従レバー46を介してカムフォロワ49が可動刃作動カム
55へ向って移動され、そのカム55に係合される。
する場合には、針11が針下位置から上昇する途中に、糸
切りソレノイドの作動により、連杆27が右方へ移動され
る。それに基づき、中間レバー50が第3図の反時計方向
へ回動されて、その切欠52がカムフォロワ49から離脱
し、バネ45の付勢力に基づき、可動刃作動レバー41及び
追従レバー46を介してカムフォロワ49が可動刃作動カム
55へ向って移動され、そのカム55に係合される。
そして、この状態で、下軸9と一体に可動刃作動カム55
が回転されると、カム溝56の形状に応じ、可動刃34が第
7図に示す曲線に従って往復移動される。即ち、往動時
に可動刃34がその糸捌き部38から上糸ループ内に進入す
る。又、可動刃34の復動時に針板11と水平釜4との間の
糸経路に位置する上下両糸Y1,Y2が糸掛け部39を介して
引出し部40に導入され、その引出し部40により、両糸Y
1,Y2が通常の縫目形成に必要な糸量よりも余分にそれぞ
れ糸供給源側から繰り出される。その後、可動刃34の刃
部34aと固定刃32の刃部32aとの協働によって両糸Y1,Y2
が切断される。
が回転されると、カム溝56の形状に応じ、可動刃34が第
7図に示す曲線に従って往復移動される。即ち、往動時
に可動刃34がその糸捌き部38から上糸ループ内に進入す
る。又、可動刃34の復動時に針板11と水平釜4との間の
糸経路に位置する上下両糸Y1,Y2が糸掛け部39を介して
引出し部40に導入され、その引出し部40により、両糸Y
1,Y2が通常の縫目形成に必要な糸量よりも余分にそれぞ
れ糸供給源側から繰り出される。その後、可動刃34の刃
部34aと固定刃32の刃部32aとの協働によって両糸Y1,Y2
が切断される。
又、前記連杆27の右方移動に伴い、バネ29を介して切換
えレバー25が第3図の反時計方向へ揺動されて、そのピ
ン26と係合溝24との係合を介して駆動体21が右方へ移動
され、糸押えカム23が糸案内体13の追従片17に係合され
る。そして、この状態で、下軸9と一体に糸押えカム23
が回転されると、糸押えカム23の突起部23bと追従片17
との係合により、第7図に示すように、可動刃34の往動
タイミングと同期して、糸案内体13が通常縫製時よりも
大きな揺動範囲にわたって揺動される。
えレバー25が第3図の反時計方向へ揺動されて、そのピ
ン26と係合溝24との係合を介して駆動体21が右方へ移動
され、糸押えカム23が糸案内体13の追従片17に係合され
る。そして、この状態で、下軸9と一体に糸押えカム23
が回転されると、糸押えカム23の突起部23bと追従片17
との係合により、第7図に示すように、可動刃34の往動
タイミングと同期して、糸案内体13が通常縫製時よりも
大きな揺動範囲にわたって揺動される。
この糸案内体13の揺動に基づき、糸案内片16が第5図に
実線で示す退避位置と、同図に2点鎖線で示す糸押え位
置との間で揺動され、その糸案内片16との係合によっ
て、針板2,水平釜4間の上下両糸Y1,Y2が屈曲され、そ
の屈曲部分が可動刃34の移動経路を横切るように配置さ
れる。この状態は可動刃34が復動する期間のほぼ全体に
わたって維持される。従って、可動刃34の復動時には、
上下両糸Y1,Y2の捕捉動作が確実に行われ、それに続く
糸切断動作も円滑に行われる。
実線で示す退避位置と、同図に2点鎖線で示す糸押え位
置との間で揺動され、その糸案内片16との係合によっ
て、針板2,水平釜4間の上下両糸Y1,Y2が屈曲され、そ
の屈曲部分が可動刃34の移動経路を横切るように配置さ
れる。この状態は可動刃34が復動する期間のほぼ全体に
わたって維持される。従って、可動刃34の復動時には、
上下両糸Y1,Y2の捕捉動作が確実に行われ、それに続く
糸切断動作も円滑に行われる。
そして、糸切断後には、糸切りソレノイドが不作動状態
に切換えられて、連杆27が左方へ復帰移動され、カムフ
ォロワ49が可動刃作動カム55から離間すると共に、駆動
体21の糸案内カム22が糸案内体13の追従片17に再び係合
される。
に切換えられて、連杆27が左方へ復帰移動され、カムフ
ォロワ49が可動刃作動カム55から離間すると共に、駆動
体21の糸案内カム22が糸案内体13の追従片17に再び係合
される。
上記のように、この実施例では、通常縫製時及び糸切断
時において、糸案内体13を異なる態様で揺動させるため
に、第1及び第2駆動部材としての糸案内カム22及び糸
押えカム23を設け、両カム22,23が糸案内体13に択一的
に作用する状態を、連杆27及び切換えレバー25によって
設定するようにしたので、通常縫製時の下糸締め動作
と、糸切断時の可動刃34による上下両糸Y1,Y2の捕捉動
作とを、1個の糸案内体13によって確実に行うことがで
きる。従って、針板2と水平釜4との間の狭いスペース
を有効に利用すると共に、部品点数を減少させて、製造
コストを低減することができる。
時において、糸案内体13を異なる態様で揺動させるため
に、第1及び第2駆動部材としての糸案内カム22及び糸
押えカム23を設け、両カム22,23が糸案内体13に択一的
に作用する状態を、連杆27及び切換えレバー25によって
設定するようにしたので、通常縫製時の下糸締め動作
と、糸切断時の可動刃34による上下両糸Y1,Y2の捕捉動
作とを、1個の糸案内体13によって確実に行うことがで
きる。従って、針板2と水平釜4との間の狭いスペース
を有効に利用すると共に、部品点数を減少させて、製造
コストを低減することができる。
又、この実施例では糸案内カム22及び糸押えカム23が1
個の駆動体21に一体に形成されているため、組付けを容
易に行うことができる。
個の駆動体21に一体に形成されているため、組付けを容
易に行うことができる。
尚、この考案は前記実施例に限定されるものではなく、
例えば、各カム22,23を各別に形成したり、駆動体21を
外釜5に一体回転可能に装着したりすることも可能であ
る。
例えば、各カム22,23を各別に形成したり、駆動体21を
外釜5に一体回転可能に装着したりすることも可能であ
る。
[考案の効果] 以上詳述したように、この考案は通常縫製時の下糸締め
動作と、糸切断時の可動刃による上下両糸の捕捉動作と
を1個の糸案内体によって確実に行うことができ、針板
と水平釜との間の狭いスペースを有効に利用すると共
に、部品点数を減少させて、製造コストを低減すること
ができるという優れた効果を発揮する。
動作と、糸切断時の可動刃による上下両糸の捕捉動作と
を1個の糸案内体によって確実に行うことができ、針板
と水平釜との間の狭いスペースを有効に利用すると共
に、部品点数を減少させて、製造コストを低減すること
ができるという優れた効果を発揮する。
第1図はこの考案を具体化したミシンの平面図、第2図
はミシンの底部フレームを省略して示す平断面図、第3
図は正断面図、第4図は可動刃作動機構を示す側断面
図、第5図は糸案内体作動機構を示す側断面図、第6図
は固定刃及び可動刃を示す斜視図、第7図はミシンの上
軸回転角度に対する各部の作動タイミングを示すグラフ
である。 2……針板、4……水平釜、8……ボビン、11……針、
13……糸案内体、22……第1駆動部材としての糸案内カ
ム、23……第2駆動部材のとしての糸押えカム、25……
切換えレバー、27……連杆(前記25,27等によって設定
部材が構成されている)、32……固定刃、34……可動
刃。
はミシンの底部フレームを省略して示す平断面図、第3
図は正断面図、第4図は可動刃作動機構を示す側断面
図、第5図は糸案内体作動機構を示す側断面図、第6図
は固定刃及び可動刃を示す斜視図、第7図はミシンの上
軸回転角度に対する各部の作動タイミングを示すグラフ
である。 2……針板、4……水平釜、8……ボビン、11……針、
13……糸案内体、22……第1駆動部材としての糸案内カ
ム、23……第2駆動部材のとしての糸押えカム、25……
切換えレバー、27……連杆(前記25,27等によって設定
部材が構成されている)、32……固定刃、34……可動
刃。
Claims (1)
- 【請求項1】針板(2)を通過して上下動されると共に
上糸(Y1)が挿通される針(11)と、下糸用ボビン
(8)が収容され、前記針(11)との協働によって縫目
を形成するために水平面内で回転される水平釜(4)
と、縫目形成時に上糸(Y1)の取り上げ動作を行う天秤
と、前記針板(2)の下方にて前記天秤と同期して往復
揺動され、天秤による上糸取り上げ時に下糸(Y2)に張
力を付与する糸案内体(13)と、水平釜(4)の一側に
配置された固定刃(32)と、その固定刃(32)との協働
により上糸(Y1)及び下糸(Y2)を切断するために水平
面内で往復移動される可動刃(34)とを備えたミシンに
おいて、 通常縫製時に、前記糸案内体(13)を天秤に同期して往
復揺動させる第1駆動部材(22)と、 糸切り動作時に、前記糸案内体(13)を、針板(2)と
水平釜(4)との間の糸経路から退避する退避位置と、
上下両糸(Y1,Y2)との係合により両糸(Y1,Y2)を屈曲
させてその一部を可動刃(34)の移動経路を横切るよう
に配置させる糸押え位置との間で往復揺動させる第2駆
動部材(23)と、 通常縫製時に第1駆動部材(22)が糸案内体(13)に作
用する状態と、糸切り動作時に第2駆動部材(23)が糸
案内体(13)に作用する状態とを設定可能な設定部材
(25,27等)とを備えたことを特徴とするミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5771789U JPH0719434Y2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ミシン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5771789U JPH0719434Y2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ミシン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02148674U JPH02148674U (ja) | 1990-12-18 |
JPH0719434Y2 true JPH0719434Y2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=31582681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5771789U Expired - Lifetime JPH0719434Y2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ミシン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0719434Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2560649Y2 (ja) * | 1989-08-31 | 1998-01-26 | ジューキ 株式会社 | 水平釜ミシン |
-
1989
- 1989-05-18 JP JP5771789U patent/JPH0719434Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02148674U (ja) | 1990-12-18 |
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