JPH07194058A - 回転ファン - Google Patents

回転ファン

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JPH07194058A
JPH07194058A JP5335955A JP33595593A JPH07194058A JP H07194058 A JPH07194058 A JP H07194058A JP 5335955 A JP5335955 A JP 5335955A JP 33595593 A JP33595593 A JP 33595593A JP H07194058 A JPH07194058 A JP H07194058A
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Yoshito Asao
淑人 浅尾
Katsumi Adachi
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Mitsubishi Electric Corp
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    • H02K9/06Arrangements for cooling or ventilating by ambient air flowing through the machine having means for generating a flow of cooling medium with fans or impellers driven by the machine shaft
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
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    • F04D29/26Rotors specially for elastic fluids
    • F04D29/28Rotors specially for elastic fluids for centrifugal or helico-centrifugal pumps for radial-flow or helico-centrifugal pumps
    • F04D29/287Rotors specially for elastic fluids for centrifugal or helico-centrifugal pumps for radial-flow or helico-centrifugal pumps with adjusting means
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K2213/00Specific aspects, not otherwise provided for and not covered by codes H02K2201/00 - H02K2211/00
    • H02K2213/09Machines characterised by the presence of elements which are subject to variation, e.g. adjustable bearings, reconfigurable windings, variable pitch ventilators

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低速回転域で十分な風量が得られると共に、
高速回転域での不要な風量増加を減少させて騒音の発生
を抑えることができる回転ファンを提供する。 【構成】 回転ファン1は、回転板10と、その回転板
10の周縁部12に支持ピン21を介して回動自在に支
持されるファンブレード15と、そのファンブレード1
5をそれに加わる遠心力に対して逆方向に付勢する付勢
手段22を有し、遠心力に対抗する付勢手段22の付勢
力によって、吐出角度θを調整するブレード角調整機構
20とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転して送風する回転
ファンに関し、特に、車両用交流発電機の回転軸と一体
回転して発熱部分を空冷する回転ファンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の車両の居住性を向上す
べく、エンジンルームを狭小化する傾向にある。このた
め、エンジンルーム内が高密度化し、車両用交流発電機
の小型化が要求されている。また、安全性の向上や高付
加価値化の点からエンジンルーム内の装置の電子制御化
が図られ、その消費電力が増大する傾向にある。このた
め、エンジンルーム内の高温化が促され、これに対処す
べく、車両用交流発電機の冷却性能の一層の向上が要求
されている。車両用交流発電機の冷却方式としては、回
転軸と共に回転ファンを回転させて、強制冷却させる空
冷式のものが一般に用いられている。
【0003】図22は、空冷式の車両用交流発電機を示
す断面図であり、図の右側を前側とし、左側を後側とし
て、図示しない車両用エンジンに配装される。符号11
0は回転軸であり、この回転軸110は、固定子鉄芯1
11に嵌合固定された前ブラケット112と後ブラケッ
ト113との中央部に取り付けられた軸受114、11
5によって、回転自在に支持されている。そして、回転
軸110の前端部にはプーリー116が取り付けられ、
プーリー116に巻回された図示しないベルトによっ
て、エンジン回転が回転軸110に伝達されるようにな
っている。この回転軸110には、励磁コイル118が
巻付けられた磁極鉄芯117が固着され、この磁極鉄芯
117に対向する固定子鉄芯111に、固定子コイル1
19が巻付けられている。後ブラケット113内には、
固定子コイル119に発生する交流出力を全波整流する
整流器120と出力電圧を制御する電圧調整器121と
が配置されている。
【0004】このような構成の交流発電機内に、回転フ
ァン100が取り付けられている。具体的には、回転フ
ァン100は片吸込み型であり、磁極鉄芯117の前、
後面にそれぞれ取り付けられて、磁極鉄芯117と一体
回転するようになっている。 これにより、磁極鉄芯1
17の前面に取り付けられた回転ファン100が回転す
ると、図22の矢印Aのように、外気が前ブラケット1
12の吸気口122から発電機内に流入し、固定子コイ
ル119等を冷却して、排気口123から流出する。ま
た、磁極鉄芯117の後面に取り付けられた回転ファン
100が回転すると、図22の矢印Bのように、外気が
後ブラケット113の吸気口124、125から発電機
内に流入し、整流器120、電圧調整器121を冷却し
て、排気口126から流出するようになっている。
【0005】従来、この種の回転ファンは、図23に示
すような構成になっていた。回転ファン100は、発電
機の磁極鉄芯117に取り付けられる回転板101と、
この回転板101の周縁に列設された複数のファンブレ
ード102とで構成されている。ファンブレード102
は、回転板101と一体的に形成されている。詳しく
は、一枚の薄状金属板をファンブレード102と回転板
101の形状を残してプレス切断し、各ファンブレード
102を回転板101に対して直角に起こすことによ
り、互に斜行する複数のファンブレード102を形成し
ている。すなわち、ファンブレード102の吐出角度θ
は回転ファン100の回転と無関係に常に一定である。
ここで吐出角度θとは、ファンブレード102の回転板
101の回転方向前側の側面の最外周点と回転板101
の中心とを結ぶ直線と、回転板101の回転方向前側の
側面の最外周点での接線とがなす角である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用交流発電
機の回転ファン100は、ファンブレード102の吐出
角度θは回転ファン100の回転と無関係に常に一定で
あるので、図8に破線で示すように、風量が回転速度に
比例して線形的に増大し、この風量に対応して回転ファ
ン100の回転騒音が大きくなる。さらに図8から明ら
かなように、発電機の出力電流は低速回転域(例えば毎
分4、000回転以下)では回転数の増大に応じて急峻
に増大し、高速回転域(毎分4、000回転以上)では
極めて緩やかに増加していく。また、発電機の出力電流
の増大に応じて発電機の温度上昇も大きくなるが、或る
回転数(例えば毎分4、000回転)を超えるあたりか
ら次第に減少していく。このため、回転ファン100の
低速回転域で発電機の冷却に必要な風量が得られるよう
に吐出角度θを設定すると、回転ファン100の高速回
転域では、必要以上の無駄な風量となると共に、極めて
大きな騒音が発生するという問題点がある。これに対し
て、高速回転域での騒音を抑えるために高速回転域での
風量を必要最低限近くまで減少させるように吐出角度θ
を設定すると、回転ファン100の低速回転域では十分
な風量が得られなくなり、発電機の温度上昇が大きくな
るので、発電機の出力電流が制限されるという問題が生
じる。この発明は上述したような問題点を解消するため
になされたもので、低速回転域で十分な風量が得られる
と共に、高速回転域での騒音を減少させることができる
回転ファンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明による回転ファンは、回転板
と、前記回転板の周縁部に支柱を介して回動可能に設け
られたファンブレードと、前記回転板の所定の高速回転
域において、該回転板の回転数の増大にともない前記フ
ァンブレードにより発生される風量の増加率を減少させ
るように前記ファンブレードを遠心力により前記支柱回
りに回動させ、前記所定の高速回転域以外では前記ファ
ンブレードの回動を抑制するブレード角調整機構と、を
備える。
【0008】請求項2記載の回転ファンでは、前記ブレ
ード角調整機構は、前記ファンブレードに加わる遠心力
に対して逆方向にファンブレードを付勢する付勢手段
と、前記付勢手段の付勢力による前記ファンブレードの
回動を規制する第1ストッパーと、前記ファンブレード
に加わる遠心力による前記ファンブレードの回動を規制
する第2ストッパーとを備え、前記所定の高速回転域で
は、前記ファンブレードの前記回転板の回転方向前側の
側面の最外周点と前記回転板の中心とを結ぶ直線と、前
記回転板の回転方向前側の側面の前記最外周点での接線
とがなす角である吐出角度が前記回転板の回転数に応じ
て調整される。
【0009】請求項3記載の回転ファンでは、前記回転
板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大と共
に前記ファンブレードの吐出角度が増大するように、前
記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心
位置とが設定される。
【0010】請求項4記載の回転ファンでは、前記回転
板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大と共
に前記ファンブレードの吐出角度が減少するように、前
記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心
位置とが設定される。
【0011】請求項5記載の回転ファンでは、前記ファ
ンブレードは、該ファンブレードの長手方向の中心線上
において前記最外周点から該ファンブレードの長手方向
の長さの1/5以上離れた位置で前記支柱に回動自在に
取り付けられる。
【0012】請求項6記載の回転ファンでは、前記ブレ
ード角調整機構の前記付勢手段は前記ファンブレード内
に収納される。
【0013】請求項7記載の回転ファンでは、一端が前
記回転板に固着された前記支柱の他端に、ファンガイド
が固着される。
【0014】請求項8記載の回転ファンでは、前記ファ
ンブレードの断面形状は流線形に形成される。
【0015】
【作用】請求項1記載の回転ファンによれば、前記回転
板の所定の高速回転域以外においては、前記ファンブレ
ードの前記支柱回りの回動が抑制され、前記回転板の回
転数の増大に応じて前記ファンブレードにより発生され
る風量が増大し、前記回転板の所定の高速回転域におい
ては、前記回転板の回転により前記ファンブレードに加
わる遠心力の増大に応じて該ファンブレードが前記支柱
回りに回動されて、前記ファンブレードにより発生され
る風量の増加率が所定の高速回転域以外の場合の風量の
増加率よりも減少する。
【0016】請求項2記載の回転ファンによれば、前記
回転板の回転数が前記所定の高速回転域に達するまで
は、前記ファンブレードは前記付勢手段により前記第1
ストッパーへ押圧されて回動を抑制され、前記回転板の
所定の高速回転域においては、遠心力の増大に応じて前
記ファンブレードが前記第1ストッパーと前記第2スト
ッパーとの間で前記支柱回りに回動され、前記回転板の
回転数が前記所定の高速回転域を越えると、遠心力によ
る前記ファンブレードの回動は第2ストッパーにより阻
止され、低速回転域及び超高速回転域(所定の高速回転
域を超える回転域)の何れにおいても風量が必要量以下
になるのを防止する。
【0017】請求項3記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、前記ファンブレードの
断面形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定するこ
とにより、遠心力の増大と共に前記吐出角度が広がって
風量の増加率が減少する。
【0018】請求項4記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度が狭まって風量
の増加率が減少する。
【0019】請求項5記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、回転板の回転数の上昇
と共に前記ファンブレードがその最外周点により定まる
ファンブレード最外径の小さくなる方向へ回転され、風
量の増加率を更に小さくして騒音を更に低減させること
ができる。
【0020】請求項6記載の回転ファンによれば、ファ
ンブレードの表面に沿って流れる気流を乱す虞のある付
勢手段は該ファンブレード内に収納され、その表面から
外側に突出することがないので、空気流が滑らかにファ
ンブレードの周りを流れてファン効率が向上する。
【0021】請求項7記載の回転ファンによれば、ファ
ンガイドによって支柱が強固に保持されるので、回転フ
ァン全体の剛性が強化されて耐震性が増し、また、ファ
ンガイドによって空気流が整流されるためファン効率が
更に向上する。
【0022】請求項8記載の回転ファンによれば、断面
流線形のファンブレードによって、空気流が乱れること
なくファンブレードの表面に沿って滑らかに流れ、騒音
が低下し、ファン効率が一層向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 実施例1.図1は、本発明の第一実施例に係る回転ファ
ンを示す平面図であり、図2はその分解図であり、図3
はファンブレード15とブレード角調整機構20との構
造を示す側面図であり、図4は図5の矢視A−A断面図
である。本実施例の車両用交流発電機の回転ファン1
は、回転板10と、ファンブレード15と、ブレード角
調整機構20と、ファンガイド30とで構成されてい
る。
【0024】回転板10は、金属製板を略円形状にプレ
ス切断等することにより形成したもので、その中央部に
は、発電機の回転軸に嵌めるための大径口11が形成さ
れている。そして、この回転板10の周縁部には、放射
状に突出する9つの張出部12が設けられ、この張出部
12の上に、各ファンブレード15が支柱としての支柱
ピン21を介して回動自在に取り付けられる。
【0025】ファンブレード15は、合成樹脂で成形さ
れており、その横断面は略三角形状に設定されている。
そして、このファンブレード15の中央部には、図3に
示すように、上下(図3の上下)に開口し下部に幅広部
16aを有したピン/コイル取付部16が穿設されてい
る。このファンブレード15は、ブレード角調整機構2
0に組み付けられている。
【0026】ブレード角調整機構20は、図3及び図4
に示すように、付勢手段としての捩じりコイルバネ22
と、第1及び第2ストッパーとしてのストッパー23、
24とで構成されている。尚、付勢手段は捩じりコイル
バネ以外のバネを用いてもよい。具体的には、捩じりコ
イルバネ22が、その上端部22aをファンブレード1
5のファン回転方向と反対側の面(以下負圧面と称す)
に係合させた状態で、幅広部16a内に収納されてい
る。そして、支柱ピン21が、捩じりコイルバネ22内
を通るようにピン/コイル取付部16に挿通された状態
で、張出部12上に植設されている。ストッパー23
は、ファンブレード15の負圧面側に配設されており、
その係合部23aに捩じりコイルバネ22の下端部が係
合されている。これにより、ファンブレード15が、捩
じりコイルバネ22によって図4の矢印Cで示す方向に
付勢され、ストッパー23によって係止されて、図1に
示すように、ファンブレード15の吐出角度θにおける
最小角度θ1が決定されている。
【0027】また、捩じりコイルバネ22のバネ定数
は、後述する図6に示すように、ファンブレード15の
回転速度が第一回転速度N1(例えば、4000rp
m)を超えたときに、その付勢力がファンブレード15
の重心Gに加わる遠心力Fよりも小さくなるように、設
定されている。
【0028】ストッパー24は、張出部12の近傍に突
設されており、その位置は、後述する図7に示すよう
に、ファンブレード15の回転速度が第二回転速度N2
(例えば、7000rpm)に達したときに、ファンブ
レード15の吐出角度を最大角度θ2に規制するように
設定されている。
【0029】そして、このようなブレード角調整機構2
0に取り付けられたファンブレード15の上からリング
状のファンガイド30が支持ピン21を介して回転板1
0に取り付けられて、回転ファン1の強度向上と高効率
化が図られている。すなわち、一端を回転板10に固着
された支持ピン21の他端にファンガイド30が溶接さ
れている。
【0030】次に、本実施例の動作について説明する。
図5は本実施例の回転ファンを適用した車両用交流発電
機の断面図であり、図6は第一回転速度以下のときのフ
ァンブレードの吐出角度状態を示す平面図であり、図7
は第二回転速度以上のときのファンブレードの吐出角度
状態を示す平面図であり、図8は風量、出力電流、温度
上昇、騒音レベルを示す特性図である。尚、図22の部
材と同一部材については同一符号を付して説明する。
【0031】図5において、ファンガイド30を前ブラ
ケット112側に向けた状態で、回転板10の大径口1
1を回転軸110に嵌め、回転板10を磁極鉄芯117
前面に固定することにより、本実施例の回転ファン1
(1−1)を発電機内に装着する。そして、もう1つの
回転ファン1(1−2)を、ファンガイド30を後ブラ
ケット113側に向けた状態で、回転軸110の後部に
装着する。この状態で、図示しないエンジンを駆動さ
せ、ベルト、プーリー116を介して回転軸110を回
転させると、回転ファン1−1、1−2が磁極鉄芯11
7と一体に回転する。
【0032】回転ファン1−1の回転によって、矢印A
で示すように、外気が前ブラケット112の吸気口12
2から発電機内に流入し、励磁コイル118、固定子コ
イル119を冷却して、排気口123から流出する。ま
た、回転ファン1−2の回転によって、矢印Bで示すよ
うに、外気が後ブラケット113の吸気口124、12
5から発電機内に流入し、整流器120、電圧調整器1
21を冷却して、排気口124、125から流出する。
【0033】このとき、回転軸110の回転を増大さ
せ、回転ファン1(1−1、1−2)の回転速度を増し
ていくと、図6に示すように、ファンブレード15の重
心Gに加わる遠心力Fが捩じりコイルバネ22の付勢力
に抗して、ファンブレード15を支柱ピン21の回りで
ストッパー24方向に回転させようとする。しかし、第
一回転速度N1(例えば、4000rpm)を超えなけ
れば、捩じりコイルバネ22の付勢力による支柱ピン2
1回りの回転モーメントはファンブレード15の重心G
に加わる遠心力Fによる支柱ピン21回りの回転モーメ
ントよりも大きい。この結果、ファンブレード15の回
転速度が第一回転速度N1に至るまでは、捩じりコイル
バネ22の付勢力によって、ファンブレード15の負圧
面がストッパー23に当接し、ファンブレード15は最
小角度θ1を維持する。 従って、図8に示すように、
回転速度が第一回転速度N1より小さい範囲では、ファ
ンブレード15が最小角度θ1に維持され、回転板10
すなわち回転軸110の回転速度に応じて、風量、騒音
レベルが増大するが、回転速度が低いため騒音レベルは
小さい。このとき発電機の出力電流、温度も上昇する。
【0034】そして、回転板10すなわち回転軸110
の回転速度を第一回転速度N1に達した後、さらに第二
回転速度N2に至るまで回転速度を増大させていくと、
捩じりコイルバネ22の付勢力による回転モーメントが
ファンブレード15の重心Gに加わる遠心力Fによる回
転モーメントよりも小さくなり、ファンブレード15の
吐出角度θが遠心力Fの大きさに対応して開いていく。
なお、図6及び図7に示すように、空気Wがファンブレ
ード15の両側面に沿って逃げるように流れて回転板1
0の回転方向後側へ送り出される。従って、ファンブレ
ード15には大きな抵抗が加わらない。吐出角度θが大
きくなる結果、図8に示すように、回転速度がN1〜N
2の間では、風量が略一定に保たれるので、騒音レベル
は略一定に抑えられる。このため、高速回転にも拘ら
ず、騒音が、破線で示す従来の回転ファン100に比べ
て著しく抑えられる。また、この回転速度範囲では、風
量が略一定のレベルとなる(従来例と比較して風量増加
率が著しく小さい)ので、発電機の温度上昇も抑制さ
れ、しかも、通常通りの良好な出力電流を得ることがで
きる。
【0035】そして、ファンブレード15の回転速度が
第二回転速度N2になると、図7に示すように、ファン
ブレード15がストッパー24に当接し、ファンブレー
ド15の吐出角度が最大角度θ2に規制される。このと
きも、前記回転速度がN1〜N2間であるときと同様
に、回転ファン1の風量は略一定であるので、騒音レベ
ルが著しく抑えられるとともに、温度上昇が抑制され、
良好な出力電流を得ることができる。ファンブレード1
5の回転速度が第二回転速度N2を超えると、その吐出
角度がこれ以上大きくならないので、図8に示すよう
に、風量が漸次増加し、これに対応して騒音レベルが僅
かに増大していく。従って、図5に示した発電機を駆動
させ、回転ファン1を第一回転速度N1〜第二回転速度
N2の間の高速回転速度で回転させることにより、発電
機の冷却に必要な略一定の風量が得られて、発電機の温
度上昇を抑えることができ、良好な出力電流を得ること
ができる。しかも、発電機の回転数が増大しても、風量
の増加率を低く抑制できるので発電機を静粛に回転させ
ることができる。
【0036】すなわち、本実施例の車両用交流発電機の
回転ファン1によれば、発電機の温度上昇が大きい低速
回転域(第一回転速度N1以下)では、回転ファン1の
風量を十分確保して発電機の発熱部分を有効に冷却し、
大きな風量を要しない高速回転域(第一回転速度N1か
ら第二回転速度N2)では、風量を抑えて、騒音の発生
を効果的に抑制することができる。また、ある程度の騒
音を無視できる車両用交流発電機においては、ファンブ
レード15の最小角度θ1を予め小さく設定しておくこ
とで、図8に示す回転速度N1〜N2の間の風量を大き
くし、その分出力を増大させることもできる。さらに、
ファンブレード15を、その長手方向の中心線上におい
て最外周点から該ファンブレード15の長手方向の長さ
L(図4参照)の1/5以上離れた位置で支柱ピン21
に回動自在に取り付けると、高速回転域では、回転板の
回転数の上昇と共に前記ファンブレードがその最外周点
により定まるファンブレード最外径の小さくなる方向へ
回転され、風量の増加率を更に小さくして騒音を更に低
減させることができる。
【0037】尚、本実施例では、回転ファン1に9つの
ファンブレード15を設けたが、これに限るものではな
く、ファンブレード15の数を任意に設定することがで
きることは勿論、個々のファンブレードの大きさ(長
さ)を互に異なるものとしたり、円周方向の配置間隔を
互いに異ならせて、発生する風量のスペクトルを分散さ
せるようにしてもよい。また、本実施例では発電機への
適用の際、2つの回転ファン1(1−1、1−2)を用
いたが、必要に応じて1つの回転ファン1でも、前記効
果を十分達成することができる。
【0038】実施例2.次いで、本発明の第二実施例に
係る回転ファンについて説明する。図9は本実施例に係
る回転ファンの平面図であり、図10は要部の平面図で
あり、図11は図10の矢視B−B断面図であり、図1
2はファンブレードの正面図であり、図13はファンブ
レードの平面図であり、図14はファンブレードの底面
図である。尚、前記図1乃至図8の部材と同一部材につ
いては同一符号を用いた。本実施例は、回転ファンの形
状、構造が前記第一実施例の回転ファン1と特に異なっ
ている。
【0039】本実施例の回転ファン2は、断面流線形の
ファンブレード35をブレード角調整機構20に組み付
けた構成となっている。ファンブレード35は、図10
及び図11に示すように、ブレード角調整機構20の捩
じりコイルバネ22の大部分を収納しうるピン/コイル
取付部36を有している。このピン/コイル取付部36
は、図12乃至図14に示すように、ファンブレード3
5の中央部を横方向(図12の上下)に貫通するように
形成され、支柱ピン21を挿入可能なピン挿入部36a
と、ファンブレード35の中央部において上下(図12
の上下)に開口してピン挿入部36aの下部に形成され
た幅広のコイル収納部36bとを有している。コイル収
納部36bの側部には、捩じりコイルバネ22の上端部
22aを係合させるための係合凹部36cが設けられ、
下側には、捩じりコイルバネ22の下端部22bを引き
出す開口36dが設けられている。
【0040】このようなファンブレード35内に捩じり
コイルバネ22が収納されている。具体的には、図10
及び図11に示すように、捩じりコイルバネ22が、そ
の上端部22aを係合凹部36cに係合させ、その下端
部22bを開口36dから露出させた状態で、コイル収
納部36b内に収納されて隠されている。そして、支柱
ピン21が、捩じりコイルバネ22内を通るようにピン
/コイル取付部36に挿通された状態で、張出部12上
に植設されている。この状態で、開口36dから露出し
た捩じりコイルバネ22の下端部22bがストッパー2
3に係合されている。
【0041】また、図9及び図10に示すように、この
ようなファンブレード35を回転自在に支持する支柱ピ
ン21の取付位置は、前記第一実施例のファンブレード
15の取付位置よりも回転板10の中心側にずれ、張出
部12の基部側位置に設定されている。また、回転板1
0には、ファンガイド30と直接溶接される補強板13
が設けられ、ファンガイド30の支柱ピン21への接合
を補強している。
【0042】このような構成により、回転ファン2を回
転させると、図15及び図16に示すように、図8の第
一回転速度N1と第二回転速度N2との間で、ファンブ
レード35の吐出角度が最小角度θ1から最大角度θ2
に変化する。このとき、ファンブレード35の横断面が
流線形になっているので、空気Wが乱れることなくファ
ンブレード35の両側面に沿って滑らかに流れ、空気流
が一層整流化される。この結果、ファンブレード35に
よる騒音をさらに抑えることができる。
【0043】また、前記第一実施例においては捩じりコ
イルバネ22がファンブレード15から露出していたの
で、この露出するコイルバネ22によって、空気流の乱
れが生じるおそれがある。しかし、本実施例では、捩じ
りコイルバネ22の略大部分がファンブレード35内に
収納されて隠れているので、このような乱れ現象は発生
せず、より一層の騒音低減化を図ることができる。
【0044】さらに、支柱ピン21がファンブレード3
5の中央部に取り付けられ、その取付位置が回転板10
の中心側に寄っているので、図15及び図16に示すよ
うに、第一回転速度N1と第二回転速度N2との間の高
速域において、最外周点Pまでの径がR1からR2(図
15、図16参照)まで減少変化する。このため、ファ
ンブレード35による風量が大きく減少し、騒音が著し
く減少する。すなわち、本実施例の回転ファン2では、
高速域において前記第一実施例の回転ファン1よりもさ
らに騒音を低減させることができる。その他の構成、作
用効果は前記第一実施例と同様であるので、その記載は
省略する。
【0045】実施例3.次に、本発明の第三実施例に係
る回転ファンについて説明する。図17は本実施例の回
転ファンに適用されるファンブレードの平面図であり、
図18は図17の矢視C−C断面図であり、図19はフ
ァンブレードの正面図であり、図20はファンブレード
の底面図である。本実施例は、ファンブレードの肉抜き
をして重心位置をファンブレードの中心線から偏位させ
ている点が前記第二実施例のファンブレードと異なる。
【0046】図において、ファンブレード45は前記第
一実施例のファンブレード35のピン/コイル取付部3
6と同構造のピン/コイル取付部46を備えているが、
図18に示すように、その上、下面と内部において肉抜
きがされている。具体的には、図18に示すように、フ
ァンブレード45の上面部両側がその外形に沿って浅め
に抜かれて上肉抜き部47a、47bが形成され、下面
部両側が外形に沿って浅めに抜かれて下肉抜き部49
a、49bが形成されている。そして、上肉抜き部47
a、47bの下側には肉47c、47dを残して、中肉
抜き部48a、48bが形成されている。
【0047】中肉抜き部48aは、図17及び図20に
示すように、ファンブレード45の頭部45aにおいて
回転板10の中心側に位置する大半部を繰り抜いて形成
したもので、その下側は下肉抜き部49aと連通してい
る。中肉抜き部48bは、ファンブレード45の尾部4
5bの中央部を繰り抜いて形成したもので、その下側は
下肉抜き部49bと連通している。このように、ファン
ブレード45の頭部45aの肉を回転板10の中心から
離れた位置に残しているので、図17に示すように、フ
ァンブレード45の重心Gが、頭部45aと尾部45b
とを結ぶ長手方向の中心線から外れ、該中心線より回転
板10の半径方向外側へ偏位した位置に寄ることとな
る。
【0048】このように、本実施例ではファンブレード
45の重量と重心位置とが前記第一実施例のファンブレ
ード35の重量と重心位置と異なるので、重心Gに加わ
る遠心力Fの大きさが異なることとなる。この結果、フ
ァンブレード45がストッパー23から離れるときの第
一回転速度N1とストッパー24に係止されるときの第
二回転速度N2とが異なることとなる。すなわち、本実
施例のようにファンブレードの重量や重心位置を変える
ことで、第一回転速度N1、第二回転速度N2の回転数
を自由に変化させることができる。また、ファンブレー
ド45の肉抜きにより軽量化を図ることができ、発電機
の慣性を軽減することができる。さらに、ファンブレー
ド45の軽量化によりファンブレード45の回転モーメ
ントが小さくなり、捩じりコイルバネのばね力を低く設
定できるので、捩じりコイルバネの小形化、軽量化が可
能になる。その他の構成、作用効果は第二実施例と同様
であるので、その記載は省略する。
【0049】実施例4.最後に、本発明の第四実施例に
係る回転ファンについて説明する。図21は本実施例に
係る回転ファンの平面図である。本実施例の回転ファン
3は、回転板50の回転時にその回転方向前方へ風を送
り出すシロッコファンであり、ファンブレード55の形
状と回転中心位置が前記第一実施例乃至第三実施例のフ
ァンブレードと異なる。
【0050】すなわち、ファンブレード55は、断面形
状の一部が略円弧状の羽根部56と先細状の基部57と
を有しており、羽根部56の円弧状側が回転方向に対し
て前方へ向けられ、基部57がブレード角調整機構20
の支柱ピン21に枢支されている。このような構成によ
り、回転ファン3が回転すると、風が前方(回転板50
の回転方向前側)に送り出され、第一回転速度N1を超
えると、ファンブレード55が回動して、吐出角度θが
小さくなっていく。その他の構成、作用効果は前記第一
実施例乃至第三実施例と同様であるので、その記載は省
略する。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明の回
転ファンによれば、回転板と、前記回転板の周縁部に支
柱を介して回動可能に設けられたファンブレードと、前
記回転板の所定の高速回転域において、該回転板の回転
数の増大にともない前記ファンブレードにより発生され
る風量の増加率を減少させるように前記ファンブレード
を遠心力により前記支柱回りに回動させ、前記所定の高
速回転域以外では前記ファンブレードの回動を抑制する
ブレード角調整機構とを備えるので、回転ファンの回転
数に対応させて風量を調整することができ、特に低速回
転域ではファンブレードの回動を抑制して回転板の回転
数に比例してファンブレードにより発生される風量を増
大させることにより、発電機のコイル等の発熱部を冷却
するのに十分な風量を得ることができると共に、所定の
高速回転域では、風量の増加率を減少させることにより
不要な風量の増大を抑制して回転ファンによる騒音を低
減させることができる効果がある。
【0052】請求項2記載の回転ファンによれば、前記
ブレード角調整機構は、前記ファンブレードに加わる遠
心力に対して逆方向にファンブレードを付勢する付勢手
段と、前記付勢手段の付勢力による前記ファンブレード
の回動を規制する第1ストッパーと、前記ファンブレー
ドに加わる遠心力による前記ファンブレードの回動を規
制する第2ストッパーとを備え、前記所定の高速回転域
では、前記ファンブレードの前記回転板の回転方向前側
の側面の最外周点と前記回転板の中心とを結ぶ直線と、
前記回転板の回転方向前側の側面の前記最外周点での接
線とがなす角である吐出角度が前記回転板の回転数に応
じて調整されるので、必要に応じて前記付勢手段の付勢
力を変えることにより、前記所定の高速回転域の始点あ
るいは終点の前記回転板の回転数を適宜変更することが
できる。また、前記第1ストッパーあるいは前記第2ス
トッパーの位置を変えることにより、前記回転板の所定
の高速回転域以外の回転数域における前記吐出角度を適
宜変更することができる。
【0053】請求項3記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大
と共に前記ファンブレードの吐出角度が増大するよう
に、前記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回
転中心位置とが設定されるので、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度を広げて風量の
増加率を減少させることができ、これにより前記所定の
高速回転域での風量の増加率を減少させることができ
る。
【0054】請求項4記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大
と共に前記ファンブレードの吐出角度が減少するよう
に、前記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回
転中心位置とが設定されるので、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度を狭めて風量の
増加率を減少させることができ、これにより前記所定の
高速回転域での風量の増加率を減少させることができ
る。
【0055】請求項5記載の回転ファンによれば、前記
ファンブレードは、該ファンブレードの長手方向の中心
線上において前記最外周点から該ファンブレードの長手
方向の長さの1/5以上離れた位置で前記支柱に回動自
在に取り付けられるので、前記回転板の回転数の上昇と
共に前記ファンブレードがその最外周点により定まるフ
ァンブレード最外径の小さくなる方向へ回転され、風量
の増加率を更に小さくして騒音を更に低減させることが
できる。
【0056】請求項6記載の回転ファンによれば、前記
ブレード角調整機構の前記付勢手段は前記ファンブレー
ド内に収納されるので、前記付勢手段がファンブレード
の表面から外側に突出してその表面に沿って流れる気流
を乱すことはなく、空気流が滑らかにファンブレードの
周りを流れてファン効率が向上する。
【0057】請求項7記載の回転ファンによれば、一端
を前記回転板に固着された前記支柱の他端に、ファンガ
イドが固着されるので、回転ファン全体の剛性が強化さ
れて高速化が可能となり、また、ファンガイドによって
空気流が整流されるためファン効率が更に向上する。
【0058】請求項8記載の回転ファンによれば、前記
ファンブレードの断面形状は流線形に形成されるので、
気流が乱れることなくファンブレードの表面に沿って滑
らかに流れ、騒音が一層低下し、またファン効率が一層
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る回転ファンを示す平
面図である。
【図2】本実施例の分解図である。
【図3】ファンブレードとブレード角可変機構との構造
を示す正面図である。
【図4】図3の矢視A−A断面図である。
【図5】本実施例の回転ファンが適用された車両用交流
発電機の断面図である。
【図6】第一回転速度N1以下のときのファンブレード
の角度状態を示す平面図である。
【図7】第二回転速度N2以上のときのファンブレード
の角度状態を示す平面図である。
【図8】風量、出力電流、温度上昇、騒音レベルを示す
特性図である。
【図9】第二実施例に係る回転ファンの平面図である。
【図10】本実施例の要部の平面図である。
【図11】図10の矢視B−B断面図である。
【図12】ファンブレードの正面図である。
【図13】ファンブレードの平面図である。
【図14】ファンブレードの底面図である。
【図15】第一回転速度N1以下のときのファンブレー
ドの角度状態を示す平面図である。
【図16】第二回転速度N2以上のときのファンブレー
ドの角度状態を示す平面図である。
【図17】第三実施例の回転ファンに適用されるファン
ブレードの平面図である。
【図18】図17の矢視C−C断面図である。
【図19】ファンブレードの正面図である。
【図20】ファンブレードの底面図である。
【図21】第四実施例に係る回転ファンの平面図であ
る。
【図22】従来の回転ファンが適用された車両用交流発
電機の断面図である。
【図23】従来例に係る回転ファンの平面図である。
【符号の説明】
1 回転ファン 10 回転板 15 ファンブレード 21 支柱ピン(支柱) 22 捩じりコイルバネ(付勢手段) 20 ブレード角調整機構 30 ファンガイド θ 吐出角度
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 回転ファン
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転して送風する回転
ファンに関し、特に、車両用交流発電機の回転軸と一体
回転して発熱部分を空冷する回転ファンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の車両の居住性を向上す
べく、エンジンルームを狭小化する傾向にある。このた
め、エンジンルーム内が高密度化し、車両用交流発電機
の小型化が要求されている。また、安全性の向上や高付
加価値化の点からエンジンルーム内の装置の電子制御化
が図られ、その消費電力が増大する傾向にある。このた
め、エンジンルーム内の高温化が促され、これに対処す
べく、車両用交流発電機の冷却性能の一層の向上が要求
されている。車両用交流発電機の冷却方式としては、回
転軸と共に回転ファンを回転させて、強制冷却させる空
冷式のものが一般に用いられている。
【0003】図22は、空冷式の車両用交流発電機を示
す断面図であり、図の右側を前側とし、左側を後側とし
て、図示しない車両用エンジンに配装される。符号11
0は回転軸であり、この回転軸110は、固定子鉄芯1
11に嵌合固定された前ブラケット112と後ブラケッ
ト113との中央部に取り付けられた軸受114、11
5によって、回転自在に支持されている。そして、回転
軸110の前端部にはプーリー116が取り付けられ、
プーリー116に巻回された図示しないベルトによっ
て、エンジン回転が回転軸110に伝達されるようにな
っている。この回転軸110には、励磁コイル118が
巻付けられた磁極鉄芯117が固着され、この磁極鉄芯
117に対向する固定子鉄芯111に、固定子コイル1
19が巻付けられている。後ブラケット113内には、
固定子コイル119に発生する交流出力を全波整流する
整流器120と出力電圧を制御する電圧調整器121と
が配置されている。
【0004】このような構成の交流発電機内に、回転フ
ァン100が取り付けられている。具体的には、回転フ
ァン100は片吸込み型であり、磁極鉄芯117の前、
後面にそれぞれ取り付けられて、磁極鉄芯117と一体
回転するようになっている。これにより、磁極鉄芯11
7の前面に取り付けられた回転ファン100が回転する
と、図22の矢印Aのように、外気が前ブラケット11
2の吸気口122から発電機内に流入し、固定子コイル
119等を冷却して、排気口123から流出する。ま
た、磁極鉄芯117の後面に取り付けられた回転ファン
100が回転すると、図22の矢印Bのように、外気が
後ブラケット113の吸気口124、125から発電機
内に流入し、整流器120、電圧調整器121を冷却し
て、排気口126から流出するようになっている。
【0005】従来、この種の回転ファンは、図23に示
すような構成になっていた。回転ファン100は、発電
機の磁極鉄芯117に取り付けられる回転板101と、
この回転板101の周縁に列設された複数のファンブレ
ード102とで構成されている。ファンブレード102
は、回転板101と一体的に形成されている。詳しく
は、一枚の薄状金属板をファンブレード102と回転板
101の形状を残してプレス切断し、各ファンブレード
102を回転板101に対して直角に起こすことによ
り、互に斜行する複数のファンブレード102を形成し
ている。すなわち、ファンブレード102の吐出角度θ
は回転ファン100の回転と無関係に常に一定である。
ここで吐出角度θとは、ファンブレード102の回転板
101の回転方向前側の側面の最外周点と回転板101
の中心とを結ぶ直線と、回転板101の回転方向前側の
側面の最外周点での接線とがなす角である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用交流発電
機の回転ファン100は、ファンブレード102の吐出
角度θは回転ファン100の回転と無関係に常に一定で
あるので、図8に破線で示すように、風量が回転速度に
比例して線形的に増大し、この風量に対応して回転ファ
ン100の回転騒音が大きくなる。さらに図8から明ら
かなように、発電機の出力電流は低速回転域(例えば毎
分4、000回転以下)では回転数の増大に応じて急峻
に増大し、高速回転域(毎分4、000回転以上)では
極めて緩やかに増加していく。また、発電機の出力電流
の増大に応じて発電機の温度上昇も大きくなるが、或る
回転数(例えば毎分4、000回転)を超えるあたりか
ら次第に減少していく。このため、回転ファン100の
低速回転域で発電機の冷却に必要な風量が得られるよう
に吐出角度θを設定すると、回転ファン100の高速回
転域では、必要以上の無駄な風量となると共に、極めて
大きな騒音が発生するという問題点がある。これに対し
て、高速回転域での騒音を抑えるために高速回転域での
風量を必要最低限近くまで減少させるように吐出角度θ
を設定すると、回転ファン100の低速回転域では十分
な風量が得られなくなり、発電機の温度上昇が大きくな
るので、発電機の出力電流が制限されるという問題が生
じる。この発明は上述したような問題点を解消するため
になされたもので、低速回転域で十分な風量が得られる
と共に、高速回転域での騒音を減少させることができる
回転ファンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明による回転ファンは、回転板
と、前記回転板の周縁部に支柱を介して回動可能に設け
られたファンブレードと、前記回転板の所定の高速回転
域において、該回転板の回転数の増大にともない前記フ
ァンブレードにより発生される風量の増加率を減少させ
るように前記ファンブレードを遠心力により前記支柱回
りに回動させ、前記所定の高速回転域以外では前記ファ
ンブレードの回動を抑制するブレード角調整機構と、を
備える。
【0008】請求項2記載の回転ファンでは、前記ブレ
ード角調整機構は、前記ファンブレードに加わる遠心力
に対して逆方向にファンブレードを付勢する付勢手段
と、前記付勢手段の付勢力による前記ファンブレードの
回動を規制する第1ストッパーと、前記ファンブレード
に加わる遠心力による前記ファンブレードの回動を規制
する第2ストッパーとを備え、前記所定の高速回転域で
は、前記ファンブレードの前記回転板の回転方向前側の
側面の最外周点と前記回転板の中心とを結ぶ直線と、前
記回転板の回転方向前側の側面の前記最外周点での接線
とがなす角である吐出角度が前記回転板の回転数に応じ
て調整される。
【0009】請求項3記載の回転ファンでは、前記回転
板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大と共
に前記ファンブレードの吐出角度が増大するように、前
記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心
位置とが設定される。
【0010】請求項4記載の回転ファンでは、前記回転
板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大と共
に前記ファンブレードの吐出角度が減少するように、前
記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心
位置とが設定される。
【0011】請求項5記載の回転ファンでは、前記回転
板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大と共
に前記回転板の回転方向前側の側面の最外周点によって
定まるファンブレード最外径が減少するように、前記フ
ァンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心位置
とが設定される。
【0012】請求項6記載の回転ファンでは、前記ブレ
ード角調整機構の前記付勢手段は前記ファンブレード内
に収納される。
【0013】請求項7記載の回転ファンでは、一端が前
記回転板に固着された前記支柱の他端に、ファンガイド
が固着される。
【0014】請求項8記載の回転ファンでは、前記ファ
ンブレードの断面形状は流線形に形成される。
【0015】
【作用】請求項1記載の回転ファンによれば、前記回転
板の所定の高速回転域以外においては、前記ファンブレ
ードの前記支柱回りの回動が抑制され、前記回転板の回
転数の増大に比例して前記ファンブレードにより発生さ
れる風量が線形的に増大するが、前記回転板の所定の高
速回転域においては、前記回転板の回転により前記ファ
ンブレードに加わる遠心力の増大に応じて該ファンブレ
ードが前記支柱回りに回動されて、前記ファンブレード
により発生される風量の増加率が前記回転板の回転数の
増大に伴い減少する。
【0016】請求項2記載の回転ファンによれば、前記
回転板の回転数が前記所定の高速回転域に達するまで
は、前記ファンブレードは前記付勢手段により前記第1
ストッパーへ押圧されて回動を抑制され、前記回転板の
所定の高速回転域においては、遠心力の増大に応じて前
記ファンブレードが前記第1ストッパーと前記第2スト
ッパーとの間で前記支柱回りに回動され、前記回転板の
回転数が前記所定の高速回転域を越えると(超高速回転
域)、遠心力による前記ファンブレードの回動は第2ス
トッパーにより阻止されて風量が必要以下になるのを防
し、低速回転域においては風量が最適量になるように
設定される。
【0017】請求項3記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、前記ファンブレードの
断面形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定するこ
とにより、遠心力の増大と共に前記吐出角度が広がって
風量の増加率が減少する。
【0018】請求項4記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度が狭まって風量
の増加率が減少する。
【0019】請求項5記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域では、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記ファンブレードがその最
外周点により定まるファンブレード最外径の小さくなる
方向へ回転され、風量の増加率を更に小さくして騒音を
更に低減させることができる。
【0020】請求項6記載の回転ファンによれば、ファ
ンブレードの表面に沿って流れる気流を乱す虞のある付
勢手段は該ファンブレード内に収納され、その表面から
外側に突出することがないので、空気流が滑らかにファ
ンブレードの周りを流れて騒音が低下し、ファン効率が
向上する。
【0021】請求項7記載の回転ファンによれば、ファ
ンガイドによって支柱が強固に保持されるので、回転フ
ァン全体の剛性が強化されて耐震性が増し、また、ファ
ンガイドによって空気流が整流されるため更に騒音が低
下し、またファン効率更に向上する。
【0022】請求項8記載の回転ファンによれば、断面
流線形のファンブレードによって、空気流が乱れること
なくファンブレードの表面に沿って滑らかに流れ、騒音
が低下し、ファン効率が一層向上する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 実施例1.図1は、本発明の第一実施例に係る回転ファ
ンを示す平面図であり、図2はその分解図であり、図3
はファンブレード15とブレード角調整機構20との構
造を示す側面図であり、図4は図5の矢視A−A断面図
である。本実施例の車両用交流発電機の回転ファン1
は、回転板10と、ファンブレード15と、ブレード角
調整機構20と、ファンガイド30とで構成されてい
る。
【0024】回転板10は、金属製板を略円形状にプレ
ス切断等することにより形成したもので、その中央部に
は、発電機の回転軸に嵌めるための大径口11が形成さ
れている。そして、この回転板10の周縁部には、放射
状に突出する9つの張出部12が設けられ、この張出部
12の上に、各ファンブレード15が支柱としての支柱
ピン21を介して回動自在に取り付けられる。
【0025】ファンブレード15は、合成樹脂で成形さ
れており、その横断面は略三角形状に設定されている。
そして、このファンブレード15の中央部には、図3に
示すように、上下(図3の上下)に開口し下部に幅広部
16aを有したピン/コイル取付部16が穿設されてい
る。このファンブレード15は、ブレード角調整機構2
0に組み付けられている。
【0026】ブレード角調整機構20は、図3及び図4
に示すように、付勢手段としての捩じりコイルバネ22
と、第1及び第2ストッパーとしてのストッパー23、
24とで構成されている。尚、付勢手段は捩じりコイル
バネ以外のバネを用いてもよい。具体的には、捩じりコ
イルバネ22が、その上端部22aをファンブレード1
5のファン回転方向と反対側の面(以下負圧面と称す)
に係合させた状態で、幅広部16a内に収納されてい
る。そして、支柱ピン21が、捩じりコイルバネ22内
を通るようにピン/コイル取付部16に挿通された状態
で、張出部12上に植設されている。ストッパー23
は、ファンブレード15の負圧面側に配設されており、
その係合部23aに捩じりコイルバネ22の下端部22
が係合されている。これにより、ファンブレード15
が、捩じりコイルバネ22によって図4の矢印Cで示す
方向に付勢され、ストッパー23によって係止されて、
図1に示すように、ファンブレード15の吐出角度θに
おける最小角度θ1が決定されている。
【0027】また、捩じりコイルバネ22のバネ定数
は、後述する図6に示すように、回転ファン1の回転速
度が第一回転速度N1(例えば、4000rpm)を超
えたときに、その付勢力がファンブレード15の重心G
に加わる遠心力Fよりも小さくなるように、設定されて
いる。
【0028】ストッパー24は、張出部12の近傍に突
設されており、その位置は、後述する図7に示すよう
に、回転ファン1の回転速度が第二回転速度N2(例え
ば、7000rpm)に達したときに、ファンブレード
15の吐出角度を最大角度θ2に規制するように設定さ
れている。
【0029】そして、このようなブレード角調整機構2
0に取り付けられたファンブレード15の上からリング
状のファンガイド30が支持ピン21を介して回転板1
0に取り付けられて、回転ファン1の強度向上と高効率
化が図られている。すなわち、一端を回転板10に固着
された支持ピン21の他端にファンガイド30が溶接さ
れている。
【0030】次に、本実施例の動作について説明する。
図5は本実施例の回転ファンを適用した車両用交流発電
機の断面図であり、図6は第一回転速度以下のときのフ
ァンブレードの吐出角度状態を示す平面図であり、図7
は第二回転速度以上のときのファンブレードの吐出角度
状態を示す平面図であり、図8は風量、出力電流、温度
上昇、騒音レベルを示す特性図である。尚、図22の部
材と同一部材については同一符号を付して説明する。
【0031】図5において、ファンガイド30を前ブラ
ケット112側に向けた状態で、回転板10の大径口1
1を回転軸110に嵌め、回転板10を磁極鉄芯117
前面に固定することにより、本実施例の回転ファン1
(1−1)を発電機内に装着する。そして、もう1つの
回転ファン1(1−2)を、ファンガイド30を後ブラ
ケット113側に向けた状態で、回転軸110の後部に
装着する。この状態で、図示しないエンジンを駆動さ
せ、ベルト、プーリー116を介して回転軸110を回
転させると、回転ファン1−1、1−2が磁極鉄芯11
7と一体に回転する。
【0032】回転ファン1−1の回転によって、矢印A
で示すように、外気が前ブラケット112の吸気口12
2から発電機内に流入し、励磁コイル118、固定子コ
イル119を冷却して、排気口123から流出する。ま
た、回転ファン1−2の回転によって、矢印Bで示すよ
うに、外気が後ブラケット113の吸気口124、12
5から発電機内に流入し、整流器120、電圧調整器1
21を冷却して、排気口126から流出する。
【0033】このとき、回転軸110の回転を増大さ
せ、回転ファン1(1−1、1−2)の回転速度を増し
ていくと、図6に示すように、ファンブレード15の重
心Gに加わる遠心力Fが捩じりコイルバネ22の付勢力
に抗して、ファンブレード15を支柱ピン21の回りで
ストッパー24方向に回転させようとする。しかし、第
一回転速度N1(例えば、4000rpm)を超えなけ
れば、捩じりコイルバネ22の付勢力による支柱ピン2
1回りの回転モーメントはファンブレード15の重心G
に加わる遠心力Fによる支柱ピン21回りの回転モーメ
ントよりも大きい。この結果、回転ファン1の回転速度
が第一回転速度N1に至るまでは、捩じりコイルバネ2
2の付勢力によって、ファンブレード15の負圧面がス
トッパー23に当接し、ファンブレード15は最小角度
θ1を維持する。 従って、図8に示すように、回転速
度が第一回転速度N1より小さい範囲では、ファンブレ
ード15が最小角度θ1に維持され、回転板10すなわ
ち回転軸110の回転速度に応じて、風量、騒音レベル
が増大するが、回転速度が低いため騒音レベルは小さ
い。このとき発電機の温度上昇は、出力電流の増加と共
に上昇し、第一回転速度N1において極値となるため、
第一回転速度N1における温度上昇が許容温度上昇以下
になるように最小角度θ1が設定されている。
【0034】そして、回転板10すなわち回転軸110
の回転速度を第一回転速度N1に達した後、さらに第二
回転速度N2に至るまで回転速度を増大させていくと、
ファンブレード15の重心Gに加わる遠心力Fによる回
転モーメントが捩じりコイルバネ22の付勢力による回
転モーメントよりも大きくなり、ファンブレード15の
吐出角度θが遠心力Fの大きさに対応して開いていく。
なお、図6及び図7に示すように、空気Wがファンブレ
ード15の両側面に沿って逃げるように流れて回転板1
0の回転方向後側へ送り出される。従って、ファンブレ
ード15には大きな抵抗が加わらない。吐出角度θが大
きくなる結果、図8に示すように、回転速度がN1〜N
2の間では、風量の増加率が減少するため、高速回転に
も拘わらず騒音が破線で示す従来の回転ファン100に
比べて著しく抑えられる。この結果、従来例と比較し
て、出力電流が同一条件の場合、温度上昇は許容温度上
昇以下の範囲において増大する。
【0035】そして、回転ファン1の回転速度が第二回
転速度N2になると、図7に示すように、ファンブレー
ド15がストッパー24に当接し、ファンブレード15
の吐出角度が最大角度θ2に規制される。更にファンブ
レード15の回転速度が第二回転速度N2を超えると、
その吐出角度がθ2以上大きくならないので、図8に示
すように、風量が漸次増加し、これに対応して騒音レベ
ルが僅かに増大していく。しかしながら、従来例と比較
して回転速度N1〜N2でファンブレード15の回動に
よって風量の増加率が抑えられるので、騒音レベルは著
しく低い。従って、図5に示した発電機を駆動させ、回
転ファン1を第一回転速度N1〜第二回転速度N2の間
の高速回転速度で回転させることにより、発電機の冷却
に必要な風量を確保しながら風量の増加率を低減させる
ことができる。しかも、発電機の回転数が増大しても、
風量の増加率を低く抑制できているので発電機を静粛に
回転させることができる。
【0036】すなわち、本実施例の車両用交流発電機の
回転ファン1によれば、発電機の温度上昇が大きい低速
回転域(第一回転速度N1以下)では、回転ファン1の
風量を十分確保して発電機の発熱部分を有効に冷却し、
大きな風量を要しない高速回転域(第一回転速度N1
)では、風量を抑えて、騒音の発生を効果的に抑制す
ることができる。また、ある程度の騒音を許容できる車
両用交流発電機においては、ファンブレード15の最小
角度θ1を予め小さく設定しておくことで、図8に示す
回転速度N1までの間の風量を大きくし、その分出力を
増大させることもできる。さらに、ファンブレード15
を、その長手方向において回転板10の中心側の位置に
回動自在に取り付けると、高速回転域では、回転板の回
転数の上昇と共に前記ファンブレードがその最外周点に
より定まるファンブレード最外径の小さくなる方向へ回
転され、風量の増加率を更に小さくして騒音を更に低減
させることができる。
【0037】尚、本実施例では、回転ファン1に9つの
ファンブレード15を設けたが、これに限るものではな
く、ファンブレード15の数を任意に設定することがで
きることは勿論、個々のファンブレードの大きさ(長
さ)を互に異なるものとしたり、円周方向の配置間隔を
互いに異ならせて、発生する騒音のスペクトルを分散さ
せるようにしてもよい。また、本実施例では発電機への
適用の際、2つの回転ファン1(1−1、1−2)を用
いたが、必要に応じて1つの回転ファン1でも、前記効
果を十分達成することができる。
【0038】実施例2.次いで、本発明の第二実施例に
係る回転ファンについて説明する。図9は本実施例に係
る回転ファンの平面図であり、図10は要部の平面図で
あり、図11は図10の矢視B−B断面図であり、図1
2はファンブレードの正面図であり、図13はファンブ
レードの平面図であり、図14はファンブレードの底面
図である。尚、前記図1乃至図8の部材と同一部材につ
いては同一符号を用いた。本実施例は、回転ファンの形
状、構造が前記第一実施例の回転ファン1と特に異なっ
ている。
【0039】本実施例の回転ファン2は、断面流線形の
ファンブレード35をブレード角調整機構20に組み付
けた構成となっている。ファンブレード35は、図10
及び図11に示すように、ブレード角調整機構20の捩
じりコイルバネ22の大部分を収納しうるピン/コイル
取付部36を有している。このピン/コイル取付部36
は、図12乃至図14に示すように、ファンブレード3
5の中央部を横方向(図12の上下)に貫通するように
形成され、支柱ピン21を挿入可能なピン挿入部36a
と、ファンブレード35の中央部において上下(図12
の上下)に開口してピン挿入部36aの下部に形成され
た幅広のコイル収納部36bとを有している。コイル収
納部36bの側部には、捩じりコイルバネ22の上端部
22aを係合させるための係合凹部36cが設けられ、
下側には、捩じりコイルバネ22の下端部22bを引き
出す開口36dが設けられている。
【0040】このようなファンブレード35内に捩じり
コイルバネ22が収納されている。具体的には、図10
及び図11に示すように、捩じりコイルバネ22が、そ
の上端部22aを係合凹部36cに係合させ、その下端
部22bを開口36dから露出させた状態で、コイル収
納部36b内に収納されて隠されている。そして、支柱
ピン21が、捩じりコイルバネ22内を通るようにピン
/コイル取付部36に挿通された状態で、張出部12上
に植設されている。この状態で、開口36dから露出し
た捩じりコイルバネ22の下端部22bがストッパー2
3に係合されている。
【0041】また、図9及び図10に示すように、この
ようなファンブレード35を回転自在に支持する支柱ピ
ン21の取付位置は、前記第一実施例のファンブレード
15の取付位置よりも回転板10の中心側にずれ、張出
部12の基部側位置に設定されている。また、回転板1
0には、ファンガイド30と直接溶接される補強板13
が設けられ、ファンガイド30の支柱ピン21への接合
を補強している。
【0042】このような構成により、回転ファン2を回
転させると、図15及び図16に示すように、図8の第
一回転速度N1と第二回転速度N2との間で、ファンブ
レード35の吐出角度が最小角度θ1から最大角度θ2
に変化する。このとき、ファンブレード35の横断面が
流線形になっているので、空気Wが乱れることなくファ
ンブレード35の両側面に沿って滑らかに流れ、空気流
が一層整流化される。この結果、ファンブレード35に
よる騒音をさらに抑えることができる。
【0043】また、前記第一実施例においては捩じりコ
イルバネ22がファンブレード15から露出していたの
で、この露出するコイルバネ22によって、空気流の乱
れが生じるおそれがある。しかし、本実施例では、捩じ
りコイルバネ22の略大部分がファンブレード35内に
収納されて隠れているので、このような乱れ現象は発生
せず、より一層の騒音低減化を図ることができる。
【0044】さらに、支柱ピン21がファンブレード3
5の中央部に取り付けられ、その取付位置が回転板10
の中心側に寄っているので、図15及び図16に示すよ
うに、第一回転速度N1と第二回転速度N2との間の高
速域において、最外周点Pまでの径がR1からR2(図
15、図16参照)まで減少変化する。このため、ファ
ンブレード35による風量が大きく減少し、騒音が著し
く減少する。すなわち、本実施例の回転ファン2では、
高速域において前記第一実施例の回転ファン1よりもさ
らに騒音を低減させることができる。その他の構成、作
用効果は前記第一実施例と同様であるので、その記載は
省略する。
【0045】実施例3.次に、本発明の第三実施例に係
る回転ファンについて説明する。図17は本実施例の回
転ファンに適用されるファンブレードの平面図であり、
図18は図17の矢視C−C断面図であり、図19はフ
ァンブレードの正面図であり、図20はファンブレード
の底面図である。本実施例は、ファンブレードの肉抜き
をして重心位置をファンブレードの中心線から偏位させ
ている点が前記第二実施例のファンブレードと異なる。
【0046】図において、ファンブレード45は前記第
一実施例のファンブレード35のピン/コイル取付部3
6と同構造のピン/コイル取付部46を備えているが、
図18に示すように、その上、下面と内部において肉抜
きがされている。具体的には、図18に示すように、フ
ァンブレード45の上面部両側がその外形に沿って浅め
に抜かれて上肉抜き部47a、47bが形成され、下面
部両側が外形に沿って浅めに抜かれて下肉抜き部49
a、49bが形成されている。そして、上肉抜き部47
a、47bの下側には肉47c、47dを残して、中肉
抜き部48a、48bが形成されている。
【0047】中肉抜き部48aは、図17及び図20に
示すように、ファンブレード45の頭部45aにおいて
回転板10の中心側に位置する大半部を繰り抜いて形成
したもので、その下側は下肉抜き部49aと連通してい
る。中肉抜き部48bは、ファンブレード45の尾部4
5bの中央部を繰り抜いて形成したもので、その下側は
下肉抜き部49bと連通している。このように、ファン
ブレード45の頭部45aの肉を回転板10の中心から
離れた位置に残しているので、図17に示すように、フ
ァンブレード45の重心Gが、頭部45aと尾部45b
とを結ぶ長手方向の中心線から外れ、該中心線より回転
板10の半径方向外側へ偏位した位置に寄ることとな
る。
【0048】このように、本実施例ではファンブレード
45の重量と重心位置とが前記第一実施例のファンブレ
ード35の重量と重心位置と異なるので、重心Gに加わ
る遠心力Fの大きさが異なることとなる。この結果、フ
ァンブレード45がストッパー23から離れるときの第
一回転速度N1とストッパー24に係止されるときの第
二回転速度N2とが異なることとなる。すなわち、本実
施例のようにファンブレードの重量や重心位置を変える
ことで、第一回転速度N1、第二回転速度N2の回転数
を自由に変化させることができる。また、ファンブレー
ド45の肉抜きによる軽量化によりファンブレード45
の回転モーメントが小さくなり、捩じりコイルバネのば
ね力を低く設定できるので、捩じりコイルバネの小形
化、軽量化が可能になる。更に、これらの軽量化によ
り、加わる遠心力が低減され強度が向上すると共に、発
電機の慣性を低減することができる。その他の構成、作
用効果は第二実施例と同様であるので、その記載は省略
する。
【0049】実施例4.最後に、本発明の第四実施例に
係る回転ファンについて説明する。図21は本実施例に
係る回転ファンの平面図である。本実施例の回転ファン
3は、ファンブレード56の回転板50の回転方向前
の側面の最外周点での接線方向が前記最外周点と回転板
50の中心とを結ぶ直線に対して回転板50の回転方向
前側に向いているファンブレードを有しており、ファン
ブレード55の形状と回転中心位置が前記第一実施例乃
至第三実施例のファンブレードと異なる。
【0050】すなわち、ファンブレード55は、断面形
状の一部が略円弧状の羽根部56と先細状の基部57と
を有しており、羽根部56の円弧状側が回転方向に対し
て前方へ向けられ、基部57がブレード角調整機構20
の支柱ピン21に枢支されている。このような構成によ
り、回転ファン3の回転速度が第一回転速度N1を超え
ると、ファンブレード55が回動して、吐出角度θが小
さくなっていく。その他の構成、作用効果は前記第一実
施例乃至第三実施例と同様であるので、その記載は省略
する。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明の回
転ファンによれば、回転板と、前記回転板の周縁部に支
柱を介して回動可能に設けられたファンブレードと、前
記回転板の所定の高速回転域において、該回転板の回転
数の増大にともない前記ファンブレードにより発生され
る風量の増加率を減少させるように前記ファンブレード
を遠心力により前記支柱回りに回動させ、前記所定の高
速回転域以外では前記ファンブレードの回動を抑制する
ブレード角調整機構とを備えるので、回転ファンの回転
数に対応させて風量を調整することができ、特に低速回
転域ではファンブレードの回動を抑制して回転板の回転
数に比例してファンブレードにより発生される風量を増
大させることにより、発電機のコイル等の発熱部を冷却
するのに十分な風量を得ることができると共に、所定の
高速回転域及び超高速回転域では、風量の増加率を減少
させることにより不要な風量の増大を抑制して回転ファ
ンによる騒音を低減させることができる効果がある。
【0052】請求項2記載の回転ファンによれば、前記
ブレード角調整機構は、前記ファンブレードに加わる遠
心力に対して逆方向にファンブレードを付勢する付勢手
段と、前記付勢手段の付勢力による前記ファンブレード
の回動を規制する第1ストッパーと、前記ファンブレー
ドに加わる遠心力による前記ファンブレードの回動を規
制する第2ストッパーとを備え、前記所定の高速回転域
では、前記ファンブレードの前記回転板の回転方向前側
の側面の最外周点と前記回転板の中心とを結ぶ直線と、
前記回転板の回転方向前側の側面の前記最外周点での接
線とがなす角である吐出角度が前記回転板の回転数に応
じて調整されるので、必要に応じて前記付勢手段の付勢
力を変えることにより、前記所定の高速回転域の始点あ
るいは終点の前記回転板の回転数を適宜変更することが
できる。また、前記第1ストッパーあるいは前記第2ス
トッパーの位置を変えることにより、前記回転板の所定
の高速回転域以外の回転数域における前記吐出角度を適
宜変更することができる。
【0053】請求項3記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大
と共に前記ファンブレードの吐出角度が増大するよう
に、前記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回
転中心位置とが設定されるので、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度を広げて風量の
増加率を減少させることができ、これにより前記所定の
高速回転域での風量の増加率を減少させることができ
る。
【0054】請求項4記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大
と共に前記ファンブレードの吐出角度が減少するよう
に、前記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回
転中心位置とが設定されるので、ファンブレードの断面
形状と支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することに
より、遠心力の増大と共に前記吐出角度を狭めて風量の
増加率を減少させることができ、これにより前記所定の
高速回転域での風量の増加率を減少させることができ
る。
【0055】請求項5記載の回転ファンによれば、前記
回転板の所定の高速回転域において、前記遠心力の増大
と共に前記回転板の回転方向前側の側面の最外周点によ
って定まるファンブレード最外径が減少するように、前
記ファンブレードの断面形状と前記支柱回りの回転中心
位置とが設定されるので、ファンブレードの断面形状と
支柱回りの回転中心位置とを適宜設定することにより、
遠心力の増大と共に前記ファンブレードがその最外周点
により定まるファンブレード最外径の小さくなる方向へ
回転され、風量の増加率を更に小さくして騒音を更に低
減させることができる。
【0056】請求項6記載の回転ファンによれば、前記
ブレード角調整機構の前記付勢手段は前記ファンブレー
ド内に収納されるので、前記付勢手段がファンブレード
の表面から外側に突出してその表面に沿って流れる気流
を乱すことはなく、空気流が滑らかにファンブレードの
周りを流れて騒音が低下し、またファン効率が向上す
る。
【0057】請求項7記載の回転ファンによれば、一端
を前記回転板に固着された前記支柱の他端に、ファンガ
イドが固着されるので、回転ファン全体の剛性が強化さ
れて高速化が可能となり、また、ファンガイドによって
空気流が整流されるため更に騒音が低下し、またファン
効率が更に向上する。
【0058】請求項8記載の回転ファンによれば、前記
ファンブレードの断面形状は流線形に形成されるので、
気流が乱れることなくファンブレードの表面に沿って滑
らかに流れ、騒音が一層低下し、またファン効率が一層
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例に係る回転ファンを示す
平面図である。
【図2】 本実施例の分解図である。
【図3】 ファンブレードとブレード角可変機構との構
造を示す正面図である。
【図4】 図3の矢視A−A断面図である。
【図5】 本実施例の回転ファンが適用された車両用交
流発電機の断面図である。
【図6】 第一回転速度N1以下のときのファンブレー
ドの吐出角度状態を示す平面図である。
【図7】 第二回転速度N2以上のときのファンブレー
ドの吐出角度状態を示す平面図である。
【図8】 風量、出力電流、温度上昇、騒音レベルを示
す特性図である。
【図9】 第二実施例に係る回転ファンの平面図であ
る。
【図10】 本実施例の要部の平面図である。
【図11】 図10の矢視B−B断面図である。
【図12】 ファンブレードの正面図である。
【図13】 ファンブレードの平面図である。
【図14】 ファンブレードの底面図である。
【図15】 第一回転速度N1以下のときのファンブレ
ードの吐出角度状態を示す平面図である。
【図16】 第二回転速度N2以上のときのファンブレ
ードの吐出角度状態を示す平面図である。
【図17】 第三実施例の回転ファンに適用されるファ
ンブレードの平面図である。
【図18】 図17の矢視C−C断面図である。
【図19】 ファンブレードの正面図である。
【図20】 ファンブレードの底面図である。
【図21】 第四実施例に係る回転ファンの平面図であ
る。
【図22】 従来の回転ファンが適用された車両用交流
発電機の断面図である。
【図23】 従来例に係る回転ファンの平面図である。
【符号の説明】 1 回転ファン、10 回転板、15 ファンブレー
ド、21 支柱ピン(支柱)、22 捩じりコイルバネ
(付勢手段)、20 ブレード角調整機構、30ファン
ガイド、θ 吐出角度。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転板と、 前記回転板の周縁部に支柱を介して回動可能に設けられ
    たファンブレードと、 前記回転板の所定の高速回転域において、該回転板の回
    転数の増大にともない前記ファンブレードにより発生さ
    れる風量の増加率を減少させるように前記ファンブレー
    ドを遠心力により前記支柱回りに回動させ、前記所定の
    高速回転域以外では前記ファンブレードの回動を抑制す
    るブレード角調整機構と、 を備えることを特徴とする回転ファン。
  2. 【請求項2】前記ブレード角調整機構は、 前記ファンブレードに加わる遠心力に対して逆方向にフ
    ァンブレードを付勢する付勢手段と、 前記付勢手段の付勢力による前記ファンブレードの回動
    を規制する第1ストッパーと、 前記ファンブレードに加わる遠心力による前記ファンブ
    レードの回動を規制する第2ストッパーと、 を備え、前記所定の高速回転域では、前記ファンブレー
    ドの前記回転板の回転方向前側の側面の最外周点と前記
    回転板の中心とを結ぶ直線と、前記回転板の回転方向前
    側の側面の前記最外周点での接線とがなす角である吐出
    角度を前記回転板の回転数に応じて調整することを特徴
    とする請求項1記載の回転ファン。
  3. 【請求項3】 前記回転板の所定の高速回転域におい
    て、前記遠心力の増大と共に前記ファンブレードの吐出
    角度が増大するように、前記ファンブレードの断面形状
    と前記支柱回りの回転中心位置とを設定したことを特徴
    とする請求項2記載の回転ファン。
  4. 【請求項4】 前記回転板の所定の高速回転域におい
    て、前記遠心力の増大と共に前記ファンブレードの吐出
    角度が減少するように、前記ファンブレードの断面形状
    と前記支柱回りの回転中心位置とを設定したことを特徴
    とする請求項2記載の回転ファン。
  5. 【請求項5】 前記ファンブレードを、該ファンブレー
    ドの長手方向の中心線上において前記最外周点から該フ
    ァンブレードの長手方向の長さの1/5以上離れた位置
    で前記支柱に回動自在に取り付けたことを特徴とする請
    求項1記載の回転ファン。
  6. 【請求項6】 前記ブレード角調整機構の前記付勢手段
    を前記ファンブレード内に収納したことを特徴とする請
    求項2記載の回転ファン。
  7. 【請求項7】 一端が前記回転板に固着された前記支柱
    の他端にファンガイドを固着したことを特徴とする請求
    項1記載の回転ファン。
  8. 【請求項8】 前記ファンブレードの断面形状を流線形
    にしたことを特徴とする請求項1記載の回転ファン。
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