JPH07192638A - 進行波管装置 - Google Patents
進行波管装置Info
- Publication number
- JPH07192638A JPH07192638A JP33288193A JP33288193A JPH07192638A JP H07192638 A JPH07192638 A JP H07192638A JP 33288193 A JP33288193 A JP 33288193A JP 33288193 A JP33288193 A JP 33288193A JP H07192638 A JPH07192638 A JP H07192638A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion barrier
- barrier electrode
- tube device
- wave tube
- potential
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、イオンのカソ−ドへの到達を防止
することが出来る進行波管装置を提供することを目的と
する。 【構成】この発明の進行波管装置は、電子銃部,遅波回
路部,コレクタ部からなり、電子銃部はカソ−ド11,
ウェネルト電極12,アノ−ド13,およびイオンバリ
ア電極14を備え、且つイオンバリア電極の内径とイオ
ンバリア電極の電位は、所定の関係式を満たすように設
定されているので、上記の目的を達成することが出来
る。
することが出来る進行波管装置を提供することを目的と
する。 【構成】この発明の進行波管装置は、電子銃部,遅波回
路部,コレクタ部からなり、電子銃部はカソ−ド11,
ウェネルト電極12,アノ−ド13,およびイオンバリ
ア電極14を備え、且つイオンバリア電極の内径とイオ
ンバリア電極の電位は、所定の関係式を満たすように設
定されているので、上記の目的を達成することが出来
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は進行波管装置に係り、
特にその電子銃部の改良に関する。
特にその電子銃部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、進行波管装置は図2に示すように
構成され、電子ビ−ムとマイクロ波との相互作用を利用
してマイクロ波を増幅するものであり、電子ビ−ムを発
生する電子銃部1と、電子ビ−ムとマイクロ波を相互作
用させる遅波回路部(高周波作用部)2と、相互作用に
関与し終った電子ビ−ムを捕捉するコレクタ部3とから
なっている。そして、電子銃部1は図3に示すように、
カソ−ド4,ウェネルト電極5,アノ−ド6,およびイ
オンバリア電極7が同軸上に所定間隔で配設されてい
る。この場合、イオンバリア電極7は遅波回路部2から
電子銃部1への正イオン8の侵入を防ぐために、遅波回
路部2の入り口付近に設けられるものであり、その目的
から遅波回路部2の電位より高く設定されている。尚、
図3中の符号9は電子ビ−ムを示す。
構成され、電子ビ−ムとマイクロ波との相互作用を利用
してマイクロ波を増幅するものであり、電子ビ−ムを発
生する電子銃部1と、電子ビ−ムとマイクロ波を相互作
用させる遅波回路部(高周波作用部)2と、相互作用に
関与し終った電子ビ−ムを捕捉するコレクタ部3とから
なっている。そして、電子銃部1は図3に示すように、
カソ−ド4,ウェネルト電極5,アノ−ド6,およびイ
オンバリア電極7が同軸上に所定間隔で配設されてい
る。この場合、イオンバリア電極7は遅波回路部2から
電子銃部1への正イオン8の侵入を防ぐために、遅波回
路部2の入り口付近に設けられるものであり、その目的
から遅波回路部2の電位より高く設定されている。尚、
図3中の符号9は電子ビ−ムを示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術で
はイオンバリア電極7の内径とイオンバリア電極7の電
位との間に明確な制限が無かったために、イオンバリア
電極7が正イオン8を防ぐバリアを形成しない場合があ
った。この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、イ
オンのカソ−ドへの到達を防止することが出来る進行波
管装置を提供することを目的とする。
はイオンバリア電極7の内径とイオンバリア電極7の電
位との間に明確な制限が無かったために、イオンバリア
電極7が正イオン8を防ぐバリアを形成しない場合があ
った。この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、イ
オンのカソ−ドへの到達を防止することが出来る進行波
管装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、電子銃部,
遅波回路部,コレクタ部からなり、電子銃部はカソ−
ド,ウェネルト電極,アノ−ド,およびイオンバリア電
極を備えてなる進行波管装置において、ビ−ム電流をI
o [A]、ビ−ム半径をro [m]、イオンバリア電極
の内径をrib[m]、イオンバリア電極の電位をV
ib[V]、遅波回路部の電位をVo[V]とすれば(但
し[ ]内は単位を示す)、
遅波回路部,コレクタ部からなり、電子銃部はカソ−
ド,ウェネルト電極,アノ−ド,およびイオンバリア電
極を備えてなる進行波管装置において、ビ−ム電流をI
o [A]、ビ−ム半径をro [m]、イオンバリア電極
の内径をrib[m]、イオンバリア電極の電位をV
ib[V]、遅波回路部の電位をVo[V]とすれば(但
し[ ]内は単位を示す)、
【0005】
【数2】 の関係を満たすように、イオンバリア電極の内径ribと
イオンバリア電極の電位Vibが設定されてなる進行波管
装置である。
イオンバリア電極の電位Vibが設定されてなる進行波管
装置である。
【0006】
【作用】この発明によれば、イオンバリア電極が常に正
イオンを防ぐバリアを形成し、イオンのカソ−ドへの到
達を防止することが出来る。
イオンを防ぐバリアを形成し、イオンのカソ−ドへの到
達を防止することが出来る。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
を詳細に説明する。この発明は進行波管装置の電子銃部
を改良したもので、電子銃部についてのみ述べると、こ
の発明による電子銃部は図1に示されるように構成さ
れ、カソ−ド11,ウェネルト電極12,アノ−ド1
3,およびイオンバリア電極14が同軸上に所定間隔で
配設されている。尚、図1中の符号2は遅波回路部、8
は正イオン、9は電子ビ−ムである。
を詳細に説明する。この発明は進行波管装置の電子銃部
を改良したもので、電子銃部についてのみ述べると、こ
の発明による電子銃部は図1に示されるように構成さ
れ、カソ−ド11,ウェネルト電極12,アノ−ド1
3,およびイオンバリア電極14が同軸上に所定間隔で
配設されている。尚、図1中の符号2は遅波回路部、8
は正イオン、9は電子ビ−ムである。
【0008】さて、ビ−ム電流をIo [A]、ビ−ム半
径をro [m]、イオンバリア電極14の内径をr
ib[m]、イオンバリア電極14の電位をVib[V]、
遅波回路部2の電位をVo [V]とする(但し[ ]内
は単位を示す)と、この発明では
径をro [m]、イオンバリア電極14の内径をr
ib[m]、イオンバリア電極14の電位をVib[V]、
遅波回路部2の電位をVo [V]とする(但し[ ]内
は単位を示す)と、この発明では
【0009】
【数3】 の関係を満たすように、上記イオンバリア電極の内径r
ibと上記イオンバリア電極の電位Vibが設定されてい
る。即ち、イオンバリア電極14を十分に厚い(エッジ
の影響を無視出来る)ものとすると、イオンバリア電極
14内部の中心軸からの距離rにおける電位VIBは
ibと上記イオンバリア電極の電位Vibが設定されてい
る。即ち、イオンバリア電極14を十分に厚い(エッジ
の影響を無視出来る)ものとすると、イオンバリア電極
14内部の中心軸からの距離rにおける電位VIBは
【0010】
【数4】 一方、遅波回路部2中の中心軸からrの位置で発生した
イオンの持つエネルギUion は(非相対論で考える
と)、
イオンの持つエネルギUion は(非相対論で考える
と)、
【0011】
【数5】 である。
【0012】
【数6】 となるので、VIB>VB が成立するためには、
【0013】
【数7】 であれば良い。この時、イオンバリア電極14は図1の
等電位線で示したように、ポテンシャル・ウォ−ルを形
成し、そのエネルギレベルは遅波回路部2から入射して
くるイオンの持つ最小エネルギよりも高く、バリアとし
て機能する。
等電位線で示したように、ポテンシャル・ウォ−ルを形
成し、そのエネルギレベルは遅波回路部2から入射して
くるイオンの持つ最小エネルギよりも高く、バリアとし
て機能する。
【0014】従来技術では、数7に示された明確な制限
がなかったため、Vib>Vo であっても、図3に示した
ようにイオンに対して、ポテンシャル・バリアを形成し
ない場合が存在した。更に、従来技術では、仮に数7を
満たすVibとribのセットが偶然選ばれていた場合で
も、VB (r=rb )=V0 の明確な制限がないため、
がなかったため、Vib>Vo であっても、図3に示した
ようにイオンに対して、ポテンシャル・バリアを形成し
ない場合が存在した。更に、従来技術では、仮に数7を
満たすVibとribのセットが偶然選ばれていた場合で
も、VB (r=rb )=V0 の明確な制限がないため、
【0015】
【数8】 となってしまい、強力なポテンシャル・バリアを形成す
るものの過剰となり、カソ−ド11から入射する電子ビ
−ムを乱してしまう場合が存在した。尚、この発明の進
行波管装置は、上記以外は図2の進行波管装置と同様構
成ゆえ、詳細な説明を省略する。
るものの過剰となり、カソ−ド11から入射する電子ビ
−ムを乱してしまう場合が存在した。尚、この発明の進
行波管装置は、上記以外は図2の進行波管装置と同様構
成ゆえ、詳細な説明を省略する。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、イオンバリア電極の
内径ribとイオンバリア電極の電位Vibが特許請求の範
囲に記載されているように設定されているので、図1の
等電位線に示されるように、ポテンシャル・ウォ−ルが
構成され、その高さは遅波回路部から入射してくるイオ
ンの持つ最小エネルギよりも高くなる。その結果、イオ
ンバリア電極がイオンバリアとしての本来の効果を発揮
して、イオンのカソ−ドへの到達を抑制することが出来
る。
内径ribとイオンバリア電極の電位Vibが特許請求の範
囲に記載されているように設定されているので、図1の
等電位線に示されるように、ポテンシャル・ウォ−ルが
構成され、その高さは遅波回路部から入射してくるイオ
ンの持つ最小エネルギよりも高くなる。その結果、イオ
ンバリア電極がイオンバリアとしての本来の効果を発揮
して、イオンのカソ−ドへの到達を抑制することが出来
る。
【図1】この発明の一実施例に係る進行波管装置の電子
銃部を示す縦断面図。
銃部を示す縦断面図。
【図2】従来の進行波管装置を示す縦断面図。
【図3】図2の電子銃部を拡大して示す縦断面図。
11…カソ−ド、12…ウェネルト電極、13…アノ−
ド、14…イオンバリア電極。
ド、14…イオンバリア電極。
Claims (1)
- 【請求項1】 電子銃部,遅波回路部,コレクタ部から
なり、上記電子銃部はカソ−ド,ウェネルト電極,アノ
−ド,およびイオンバリア電極を備えてなる進行波管装
置において、 ビ−ム電流をIo [A]、ビ−ム半径をro [m]、上
記イオンバリア電極の内径をrib[m]、上記イオンバ
リア電極の電位をVib[V]、上記遅波回路部の電位を
Vo [V]とすれば(但し[ ]内は単位を示す)、 【数1】 の関係を満たすように、上記イオンバリア電極の内径r
ibと上記イオンバリア電極の電位Vibが設定されてなる
ことを特徴とする進行波管装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33288193A JPH07192638A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 進行波管装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33288193A JPH07192638A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 進行波管装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07192638A true JPH07192638A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18259845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33288193A Pending JPH07192638A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 進行波管装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07192638A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6310438B1 (en) | 1997-08-12 | 2001-10-30 | Nec Corporation | Electron tube device mounted with a cold cathode and a method of impressing voltages on electrodes of the electron tube device |
CN114823252A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-07-29 | 电子科技大学 | 一种基于冷阴极的双向多注行波级联放大器 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33288193A patent/JPH07192638A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6310438B1 (en) | 1997-08-12 | 2001-10-30 | Nec Corporation | Electron tube device mounted with a cold cathode and a method of impressing voltages on electrodes of the electron tube device |
US6583567B2 (en) | 1997-08-12 | 2003-06-24 | Nec Microwave Tube, Ltd. | Electron tube device mounted with a cold cathode and a method of impressing voltages on electrodes of the electron tube device |
US6756734B2 (en) | 1997-08-12 | 2004-06-29 | Nec Microwave Tube, Ltd. | Electron tube device mounted with a cold cathode and a method of impressing voltages on electrodes of the electron tube device |
CN114823252A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-07-29 | 电子科技大学 | 一种基于冷阴极的双向多注行波级联放大器 |
CN114823252B (zh) * | 2022-04-29 | 2023-07-14 | 电子科技大学 | 一种基于冷阴极的双向多注行波级联放大器 |
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