JPH06150837A - マイクロ波管のコレクタ構体 - Google Patents
マイクロ波管のコレクタ構体Info
- Publication number
- JPH06150837A JPH06150837A JP29883692A JP29883692A JPH06150837A JP H06150837 A JPH06150837 A JP H06150837A JP 29883692 A JP29883692 A JP 29883692A JP 29883692 A JP29883692 A JP 29883692A JP H06150837 A JPH06150837 A JP H06150837A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- collector
- collector electrode
- microwave tube
- electrodes
- collector structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Microwave Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、コレクタ構体で発生する２次電子
が高周波作用部の方向に戻るのを防止したマイクロ波管
のコレクタ構体を提供することを目的とする。 【構成】この発明のマイクロ波管のコレクタ構体は、真
空外囲器１内に複数のコレクタ電極２，３が所定間隔で
縦列配置され、更に複数のコレクタ電極の少なくとも１
つのコレクタ電極のビ−ム上流側に、そのコレクタ電極
と同電位又は低い電位の副コレクタ電極６，７が設けら
れてなり、上記の目的を達成することが出来る。
が高周波作用部の方向に戻るのを防止したマイクロ波管
のコレクタ構体を提供することを目的とする。 【構成】この発明のマイクロ波管のコレクタ構体は、真
空外囲器１内に複数のコレクタ電極２，３が所定間隔で
縦列配置され、更に複数のコレクタ電極の少なくとも１
つのコレクタ電極のビ−ム上流側に、そのコレクタ電極
と同電位又は低い電位の副コレクタ電極６，７が設けら
れてなり、上記の目的を達成することが出来る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、進行波管，クライス
トロン等に使用して好適なマイクロ波管のコレクタ構体
に関する。
トロン等に使用して好適なマイクロ波管のコレクタ構体
に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般にマイクロ波管は、電子銃部の電子
ビ−ム下流に遅波回路のような高周波作用部，及びコレ
クタ構体が配置されており、コレクタ構体は、通常、真
空外囲器内に１つ又は複数のコレクタ電極が管軸に沿っ
て縦列配置され、その各周縁部がセラミックス製支持体
で電気的に絶縁され保持されている。
ビ−ム下流に遅波回路のような高周波作用部，及びコレ
クタ構体が配置されており、コレクタ構体は、通常、真
空外囲器内に１つ又は複数のコレクタ電極が管軸に沿っ
て縦列配置され、その各周縁部がセラミックス製支持体
で電気的に絶縁され保持されている。
【０００３】例えば進行波管では、コレクタ構体の電位
を高周波作用部よりも低い電位で動作させ、高周波に作
用し終った電子ビ−ム（スペントビ−ム）の運動エネル
ギを回収し効率を向上させる技術は良く知られ、電位低
下型コレクタ構体と言われている。又、互いに絶縁され
た複数のコレクタ電極を用い、高周波作用部に近い方か
ら順に電位を低下させ、スペントビ−ム中の電子をその
速度に応じた電位の電極で捕捉することで、更に回収効
率を上げる技術も知られ、多段電位低下型コレクタ構体
と言われている。
を高周波作用部よりも低い電位で動作させ、高周波に作
用し終った電子ビ−ム（スペントビ−ム）の運動エネル
ギを回収し効率を向上させる技術は良く知られ、電位低
下型コレクタ構体と言われている。又、互いに絶縁され
た複数のコレクタ電極を用い、高周波作用部に近い方か
ら順に電位を低下させ、スペントビ−ム中の電子をその
速度に応じた電位の電極で捕捉することで、更に回収効
率を上げる技術も知られ、多段電位低下型コレクタ構体
と言われている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】コレクタ電極に電子が
衝突すると、２次電子が発生する。図４に示すように、
この２次電子の発生箇所がコレクタ電極１１の先端から
十分に離れた所である場合は、電位分布から判るように
２次電子を押し戻そうとする力が加わり、又、同一のコ
レクタ電極に捕捉される。同図において、符号１２は高
周波作用部、Ｚは管軸、Ｅは等電位線を表わしている。
先端の近傍では中心軸方向に電子を引っ張る力が加わる
ので、この部分で発生した２次電子は、図５に矢印で示
すように前段あるいはそれより前のコレクタ電極（図示
せず）に戻ってしまう。例えば、第Ｎのコレクタ電極
（高周波作用部を基準とした場合の電圧ＶN ）から第
（Ｎ−１）のコレクタ電極（電圧ＶN-1 ）に２次電子が
戻ったとすれば、２次電子の１個当たりｅ（ＶN −Ｖ
N-1 ）の損失が発生する。つまり、２次電子が前段以前
のコレクタ電極へ戻ることにより、コレクタ構体の消費
電力が増加し、効率が低下することになる。
衝突すると、２次電子が発生する。図４に示すように、
この２次電子の発生箇所がコレクタ電極１１の先端から
十分に離れた所である場合は、電位分布から判るように
２次電子を押し戻そうとする力が加わり、又、同一のコ
レクタ電極に捕捉される。同図において、符号１２は高
周波作用部、Ｚは管軸、Ｅは等電位線を表わしている。
先端の近傍では中心軸方向に電子を引っ張る力が加わる
ので、この部分で発生した２次電子は、図５に矢印で示
すように前段あるいはそれより前のコレクタ電極（図示
せず）に戻ってしまう。例えば、第Ｎのコレクタ電極
（高周波作用部を基準とした場合の電圧ＶN ）から第
（Ｎ−１）のコレクタ電極（電圧ＶN-1 ）に２次電子が
戻ったとすれば、２次電子の１個当たりｅ（ＶN −Ｖ
N-1 ）の損失が発生する。つまり、２次電子が前段以前
のコレクタ電極へ戻ることにより、コレクタ構体の消費
電力が増加し、効率が低下することになる。
【０００５】この発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、コレクタ構体で発生する２次電子が高周波作用部の
方向に戻るのを防止したマイクロ波管のコレクタ構体を
提供することを目的とする。
で、コレクタ構体で発生する２次電子が高周波作用部の
方向に戻るのを防止したマイクロ波管のコレクタ構体を
提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明は、真空外囲器
内に複数のコレクタ電極が所定間隔で縦列配置され、更
に複数のコレクタ電極の少なくとも１つのコレクタ電極
のビ−ム上流側に、そのコレクタ電極と同電位又は低い
電位の副コレクタ電極が設けられてなるマイクロ波管の
コレクタ構体である。
内に複数のコレクタ電極が所定間隔で縦列配置され、更
に複数のコレクタ電極の少なくとも１つのコレクタ電極
のビ−ム上流側に、そのコレクタ電極と同電位又は低い
電位の副コレクタ電極が設けられてなるマイクロ波管の
コレクタ構体である。
【０００７】
【作用】この発明によれば、コレクタ構体で発生する２
次電子が高周波作用部の方向に戻るのが抑制され、効率
の良いコレクタ構体が得られる。
次電子が高周波作用部の方向に戻るのが抑制され、効率
の良いコレクタ構体が得られる。
【０００８】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
を詳細に説明する。
を詳細に説明する。
【０００９】この発明による多段電位低下型コレクタ構
体は、図１に示すように構成され、真空外囲器１内に複
数例えば２個のコレクタ電極２，３が管軸に沿って所定
間隔で縦列配置され、それぞれセラミックス製支持体
４，５により真空外囲器１に支持されている。更に、コ
レクタ電極２，３のビ−ム上流側に、それぞれ副コレク
タ電極６，７が設けられ、コレクタ電極２，３に電気的
に接続されている。従って、これら副コレクタ電極６，
７はそれぞれコレクタ電極２，３と同電位に保たれてい
る。図１中の符号８は、高周波作用部である。
体は、図１に示すように構成され、真空外囲器１内に複
数例えば２個のコレクタ電極２，３が管軸に沿って所定
間隔で縦列配置され、それぞれセラミックス製支持体
４，５により真空外囲器１に支持されている。更に、コ
レクタ電極２，３のビ−ム上流側に、それぞれ副コレク
タ電極６，７が設けられ、コレクタ電極２，３に電気的
に接続されている。従って、これら副コレクタ電極６，
７はそれぞれコレクタ電極２，３と同電位に保たれてい
る。図１中の符号８は、高周波作用部である。
【００１０】さて、このようなコレクタ構体では、各コ
レクタ電極における先端近傍の電位分布は図２に示すよ
うになる。これは、４つのコレクタ電極２，３とそれら
に対応する副コレクタ電極６，７を有するものの場合を
示している。第Ｎのコレクタ電極は、第Ｎの副コレクタ
電極（図１の７に相当）により第Ｎ−１のコレクタ電極
（図１の２に相当）から遮蔽されるので、第Ｎのコレク
タ電極における先端近傍には電子を中心軸に向かって引
っ張るような電界は殆ど生じない。むしろ、電極孔を通
過する電子の電荷によって、中心軸から押し戻されるよ
うな電界となるであろう。従って、第Ｎのコレクタ電極
で発生する２次電子は前段以前のコレクタ電極に戻り難
くなる。
レクタ電極における先端近傍の電位分布は図２に示すよ
うになる。これは、４つのコレクタ電極２，３とそれら
に対応する副コレクタ電極６，７を有するものの場合を
示している。第Ｎのコレクタ電極は、第Ｎの副コレクタ
電極（図１の７に相当）により第Ｎ−１のコレクタ電極
（図１の２に相当）から遮蔽されるので、第Ｎのコレク
タ電極における先端近傍には電子を中心軸に向かって引
っ張るような電界は殆ど生じない。むしろ、電極孔を通
過する電子の電荷によって、中心軸から押し戻されるよ
うな電界となるであろう。従って、第Ｎのコレクタ電極
で発生する２次電子は前段以前のコレクタ電極に戻り難
くなる。
【００１１】尚、第Ｎの副コレクタ電極に直接１次電子
（スペントビ−ム）が当たる場合、そこで発生する２次
電子は前段以前の電極に戻り易いわけだが、第Ｎ−１の
コレクタ電極孔（コレクタ電極２の孔）と第Ｎのコレク
タ電極孔（コレクタ電極３の孔）とを結ぶ角度をθ1 、
第Ｎ−１のコレクタ電極孔（コレクタ電極２の孔）とと
第Ｎの副コレクタ電極孔（副コレクタ電極７の孔）とを
結ぶ角度をθ2 とすれば、θ1 ＜θ2 に設定することに
より、副コレクタ電極に直接１次電子が当たらないよう
にすることが出来る。 （他の実施例）
（スペントビ−ム）が当たる場合、そこで発生する２次
電子は前段以前の電極に戻り易いわけだが、第Ｎ−１の
コレクタ電極孔（コレクタ電極２の孔）と第Ｎのコレク
タ電極孔（コレクタ電極３の孔）とを結ぶ角度をθ1 、
第Ｎ−１のコレクタ電極孔（コレクタ電極２の孔）とと
第Ｎの副コレクタ電極孔（副コレクタ電極７の孔）とを
結ぶ角度をθ2 とすれば、θ1 ＜θ2 に設定することに
より、副コレクタ電極に直接１次電子が当たらないよう
にすることが出来る。 （他の実施例）
【００１２】図３はこの発明の他の実施例を示したもの
で、上記実施例と同様効果が得られる。即ち、この他の
実施例では、コレクタ電極３のビ−ム上流側に、副コレ
クタ電極９がセラミックス製支持体１０を介し電気的に
絶縁されて設けられている。そして、この副コレクタ電
極９にはコレクタ電極３よりも数１０〜数１００Ｖ低い
電位が与えられており、２次電子が前段のコレクタ電極
（図示せず）に戻ることを抑制する効果は更に上がる。
で、上記実施例と同様効果が得られる。即ち、この他の
実施例では、コレクタ電極３のビ−ム上流側に、副コレ
クタ電極９がセラミックス製支持体１０を介し電気的に
絶縁されて設けられている。そして、この副コレクタ電
極９にはコレクタ電極３よりも数１０〜数１００Ｖ低い
電位が与えられており、２次電子が前段のコレクタ電極
（図示せず）に戻ることを抑制する効果は更に上がる。
【００１３】尚、図１の実施例では、コレクタ電極２，
３共それぞれ副コレクタ電極６，７を有していたが、少
なくとも１つのコレクタ電極に副コレクタ電極が存在す
れば、有効であることは明白である。
３共それぞれ副コレクタ電極６，７を有していたが、少
なくとも１つのコレクタ電極に副コレクタ電極が存在す
れば、有効であることは明白である。
【００１４】
【発明の効果】この発明によれば、複数のコレクタ電極
の少なくとも１つのコレクタ電極のビ−ム上流側に、そ
のコレクタ電極と同電位又は低い電位の副コレクタ電極
が設けられているので、コレクタ構体で発生する２次電
子が高周波作用部の方向に戻るのが抑制され、効率の良
いコレクタ構体が得られる。
の少なくとも１つのコレクタ電極のビ−ム上流側に、そ
のコレクタ電極と同電位又は低い電位の副コレクタ電極
が設けられているので、コレクタ構体で発生する２次電
子が高周波作用部の方向に戻るのが抑制され、効率の良
いコレクタ構体が得られる。
【図１】この発明の一実施例に係るマイクロ波管のコレ
クタ構体を示す断面図。
クタ構体を示す断面図。
【図２】この発明のコレクタ構体における電位分布を示
す断面図。
す断面図。
【図３】この発明の他の実施例に係るマイクロ波管のコ
レクタ構体を示す断面図。
レクタ構体を示す断面図。
【図４】従来の多段電位低下型コレクタ構体における電
位分布を示す断面図。
位分布を示す断面図。
【図５】図４を拡大すると共に２次電子の軌道を示す断
面図。
面図。
１…真空外囲器、２，３…コレクタ電極、４，５…セラ
ミックス製支持体、６，７…副コレクタ電極、８…高周
波作用部、９…副コレクタ電極。
ミックス製支持体、６，７…副コレクタ電極、８…高周
波作用部、９…副コレクタ電極。
Claims (1)
- 【請求項１】 真空外囲器内に複数のコレクタ電極が所
定間隔で縦列配置されてなるマイクロ波管のコレクタ構
体において、 上記複数のコレクタ電極の少なくとも１つのコレクタ電
極のビ−ム上流側に、そのコレクタ電極と同電位又は低
い電位の副コレクタ電極が設けられてなることを特徴と
するマイクロ波管のコレクタ構体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29883692A JPH06150837A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | マイクロ波管のコレクタ構体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29883692A JPH06150837A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | マイクロ波管のコレクタ構体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06150837A true JPH06150837A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=17864855
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29883692A Pending JPH06150837A (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | マイクロ波管のコレクタ構体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06150837A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5780970A (en) * | 1996-10-28 | 1998-07-14 | University Of Maryland | Multi-stage depressed collector for small orbit gyrotrons |
| GB2411517A (en) * | 2004-02-27 | 2005-08-31 | E2V Tech Uk Ltd | Collector arrangement |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP29883692A patent/JPH06150837A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5780970A (en) * | 1996-10-28 | 1998-07-14 | University Of Maryland | Multi-stage depressed collector for small orbit gyrotrons |
| GB2411517A (en) * | 2004-02-27 | 2005-08-31 | E2V Tech Uk Ltd | Collector arrangement |
| US7230385B2 (en) | 2004-02-27 | 2007-06-12 | E2V Technologies (Uk) Limited | Collector arrangement |
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