JP3147227B2 - 冷陰極電子銃 - Google Patents

冷陰極電子銃

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JP3147227B2
JP3147227B2 JP24720198A JP24720198A JP3147227B2 JP 3147227 B2 JP3147227 B2 JP 3147227B2 JP 24720198 A JP24720198 A JP 24720198A JP 24720198 A JP24720198 A JP 24720198A JP 3147227 B2 JP3147227 B2 JP 3147227B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J3/00Details of electron-optical or ion-optical arrangements or of ion traps common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J3/02Electron guns
    • H01J3/021Electron guns using a field emission, photo emission, or secondary emission electron source
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J23/00Details of transit-time tubes of the types covered by group H01J25/00
    • H01J23/02Electrodes; Magnetic control means; Screens
    • H01J23/06Electron or ion guns
    • H01J23/065Electron or ion guns producing a solid cylindrical beam

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極電子銃に関
し、特に、アノード内壁への電子流の衝突を回避して、
長時間動作させても安定な電子流を得ることができる長
寿命の冷陰極電子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷陰極搭載電子管のアノードの構
造を決定するために、熱陰極搭載電子管での設計手順を
用いていた。
【0003】具体的には、進行波管を例に取ると、製品
として要求される周波数、出力より遅波回路部を通す電
子ビームの電流量、電子ビーム径、ヘリックス内径、ヘ
リックスの螺旋ピッチ等を決定しなければならない。こ
こに、ヘリックス螺旋ピッチは、要求周波数及び印加電
圧にて決定され、電子ビーム径はヘリックス内径の大凡
60%を基準として設計される。この60%という値は
電子銃・遅波回路部間偏心、ヘリックスの歪み及び曲が
り等を考慮した製造バラツキを考慮した値である。又、
遅波回路部での電子ビーム電流量及び電子ビーム径を満
足するように電子銃設計が行われる。
【0004】熱陰極搭載電子銃での電子ビーム電流量は
陰極・アノード及び陰極近傍のウエネルト等の形状より
決定される電子放出係数(パービアンス)とアノード印
加電圧の1.5乗との積により決定される。
【0005】ここで、電子ビームの軌道計算により、要
求電子ビーム電流量において、要求電子ビーム径を形成
させ、遅波回路部に導入される様に各電極形状が決定さ
れる。つまり、電子ビーム軌道計算は電子銃部及び遅波
回路部を含めた形状での計算が実行される。
【0006】同様の設計を冷陰極搭載電子管で実施する
場合、熱陰極搭載電子管での設計手順を踏襲するが、冷
陰極特有の特性より、設計手法は子細に変更される。
【0007】それは、冷陰極が熱陰極に比べ、陰極から
電子を放出するときに初速度を有することと発散角を有
することに起因する。
【0008】スピント型と称される冷陰極は円錐形状の
エミッタとエミッタ先端を囲むように開けられたゲート
孔を具備するゲートにより構成される。エミッタ・ゲー
ト電極間に数十乃至100Vの電圧を印加することによ
り、円錐形状のエミッタ先端には強い電界が発生し、エ
ミッタ先端より電子が放出される。
【0009】熱陰極から放出される電子の初速度は熱エ
ネルギー分(最大数eV、ほとんどが1eV以下)を除
いて存在しない。一方、冷陰極より電子が放出される場
合、エミッタより電子を引き出すゲート電極の印加電圧
(ゲート印加電圧)分の数十乃至100eVの初速度を
持った電子が放出される。
【0010】更に、電子放出は、エミッタ表面に形成さ
れる微小突起より放出されるが、この微小突起はエミッ
タ最先端部分以外にも形成される。微小突起上に充分な
電界が有る場合その電界に応じた電子が放出され、且つ
エミッタ最先端部分以外でもエミッタ表面には電子放出
を促す電界が存在するため、円錐形状のエミッタ中心軸
より角度を有する電子が放出されることとなる。エミッ
タ中心軸からの電子放出角度を発散角と称する。
【0011】冷陰極を電子ビーム応用機器に搭載する場
合、上記発散角を規定することが、電子ビーム軌道計算
で必須となる。この発散角は25゜から30゜であると
いう報告がなされている。(P. R. Schwoebel and I. B
rodie, J. Vac. Sci. Technol. B 13(4) 1391, 1995) 故に、冷陰極搭載電子管の電子銃と高周波回路部(進行
波管での遅波回路部、クライストロンでの共振空洞部)
の電子ビーム軌道計算では、初期値として、発散角25
゜乃至30゜、初速度数十eVとして実行される。
【0012】一方、電子流を安定化させた電子銃は、た
とえば、図10に示すように、特開平10−10643
0号公報(「冷陰極電子銃およびこれを用いた電子ビー
ム装置」)に開示されている。図10に示すように、こ
の電子銃においては、電界放出エミッタアレイのゲート
電極100と、エミッタを形成したカソード電極101
を複数に分割し、電子流を集束電極102から取り出す
ようにしている。その際、エミッタ先端の表面状態を保
証して各エミッタからの放出電流を一定とするように制
御する。
【0013】また、図11に示すように、特開平8−1
06848号公報に開示された電子銃においては、電子
流が集束電極13の側壁に衝突しないようにしている。
この電子銃は、図11に示すように、基板14エミッタ
15を有するカソード電極11が形成され、引き出し電
極12と集束電極13がそれぞれ絶縁膜を介して形成さ
れている。そして、引き出し電極12と集束電極13間
の絶縁膜16bをオーバーエッチングすることにより、
集束電極の開口を狭め、なお且つ電子が衝突しにくくし
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の冷陰極
搭載電子管の設計方法では、陰極からの初速度を殆ど持
たない熱陰極を搭載した電子管での設計手法を流用する
のみで、明確な手法が存在しなかった。
【0015】又、冷陰極搭載電子管を従来の熱陰極搭載
電子管の設計手法で設計した場合、長時間の動作におい
てエミッション電流量が低下し安定な動作が出来なかっ
た。
【0016】そこで、本発明は、冷陰極電子銃の長時間
動作において、エミッション電流量を安定に維持し、冷
陰極電子銃の寿命を長くすることを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明は、電子を電界放出する冷陰極と、前記電界
放出を制御するゲート電極と、前記冷陰極及び前記ゲー
ト電極とを取り囲むウエネルト電極と、前記電界放出さ
れた前記電子を加速する第1アノードと、前記第1アノ
ードと1対で電子レンズをなす第2アノードとを有する
冷陰極電子銃であって、前記第1アノードの内径は、前
記電子レンズの光軸に対して直角に電界放出された電子
による電子流の直径以上としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は、本発明の冷陰極電子銃の断面図で
ある。図1に示すように、本発明の電子銃は、電子を電
界放出する冷陰極1と、前記電界放出を制御するゲート
電極2と、前記冷陰極1及び前記ゲート電極2とを取り
囲むウエネルト電極3と、前記電界放出された前記電子
を加速する第1アノード4と、前記第1アノード4と1
対で電子レンズをなす第2アノード5とを有する。この
電子銃を、たとえば進行波管に搭載する場合には、これ
らの電極は外囲器6内に収められる。又、遅波回路部の
周囲に複数の磁石7a、7b、7c、7d、7eが配列
される。
【0020】冷陰極から放出される電子の発散角度は、
論文等で発表されているところによれば、25゜乃至3
0゜以内である。そして、本発明者の実験によれば、こ
の25゜乃至30゜以内に全電流量の97.5%が含ま
れ、残り2.5%の電子の持つ発散角度は30゜より大
きく、その最大値は90゜であることが明らかとなっ
た。
【0021】従来の設計手法で冷陰極搭載電子管を設計
した場合、このように全電流の2.5%を占める電子
は、30°から90°の広角な発散角を有しており、陰
極近傍に具備するアノード4,5に衝突する。そして、
電子がアノード4,5に衝突した場合、アノード4,5
近傍から放出ガスが発生し電子銃内真空度を低下させ、
又、陽イオンを発生させる。この陽イオンは、冷陰極に
衝突し、これに伴って冷陰極が汚染され、放出電流量が
低下することとなる。
【0022】本発明は、このような本発明者の発見に基
づいて完成されたものである。
【0023】電子ビームを応用する電子管の設計におい
て、その構造並びに特性を決定する為、電子ビームの軌
道計算がなされる。
【0024】この電子ビーム軌道計算において、陰極か
ら出される電子の諸条件は以下のように決定される。
【0025】先ず、熱陰極を用いた電子管では、陰極
1、ウエネルト3、アノード4,5及びその他の支持構
造物からなる電子銃において、その電子銃の構造より決
定される電子放出能力(パービアンス)とアノード印加
電圧の1.5乗の積によりエミッション電流量が決定さ
れる(ラングミューア・チャイルド則)。この放出され
る電子の初速度は大凡0eVであり、また放出角度は陰
極表面の電界方向に従う。尚、アノードは、陰極及び通
常陰極電位と同電位に印加されるウエネルトとに、間に
他の電極を介せず対向する電極であり、陰極から放出さ
れる電子を引き寄せ加速させる電極である。
【0026】また一方、円錐形状のエミッタとゲート電
極からなる冷陰極では、エミッタ・ゲート間の強電界に
よりエミッタ先端から電子を放出するため、放出電子は
ゲート電極印加電圧分の初速度と25゜〜30゜の発散
角を有していることが報告されている(P. R. Schwoebe
l and I. Brodie, J. Vac. Sci. Technol. B 13(4) 139
1, 1995)。つまり、冷陰極より放出された電子は、25
乃至30゜の発散半角を有する電子ビーム軌道内領域を
通り進行することとなる。
【0027】故に冷陰極搭載電子管の電子ビーム軌道計
算は上記発散角と電子初速度を初期入力パラメータとし
て実行されている。
【0028】図2にその計算結果例を示す。図2に示す
通り、電子流は電極に当らない様に電極内径が設計され
る。また、アノード4,5などの電極は電子流に近いほ
ど電子流に寄与する電界が強くなるため、一般に電子が
当らない程度に電極内径を小さく設計される。つまり、
電子流に寄与する電界が同一の場合、電極内径を小さく
設計すれば電極印加電圧は低くて良く、電極間耐電圧等
からの設計制限が緩和される方向となる。
【0029】実際の設計では、先ず要求される管球性能
を満足するように例えば進行波管では遅波回路内電子ビ
ーム半径及びビーム電流量が決定される。この電子ビー
ムが得られるよう、電子放出の初期条件が電子の発散角
25゜且つゲート電極・エミッタ間印加電圧分の初速度
で、電子銃及び遅波回路での電子ビーム軌道計算を実行
する。
【0030】更に、本発明の冷陰極搭載電子管用電子銃
のアノード4,5は、以下手法で設計された構造並びに
寸法を有する。
【0031】電子ビーム軌道計算において、発散角90
゜且つゲート電極・エミッタ間印加電圧分の初速度とい
う初期条件での軌道計算を行う。この検討において、発
散角90゜での電子軌道最外領域外にアノードが有るこ
とを確認する。
【0032】以上述べた通り、本発明の冷陰極搭載電子
管では、電子銃部の設計と電子管特性に係わる設計(進
行波管では遅波回路部、クライストロンでは共振空洞部
での電子ビーム軌道設計)の2つを別個に実施すること
に特徴を有している。本発明のアノード寸法並びに形状
は、従来から実施されている電子管特性に係わる設計を
満足し、且つ電子銃部設計を満足する様決定される。
【0033】尚、実際の設計では、発散角25゜乃至3
0゜での設計(電子管特性に係わる設計)と発散角90
゜での設計(電子銃部の設計)が交互に行われ、最適形
状を求められる。電子管特性に係わる設計と電子銃部の
設計が交互に複数回繰り返されるのは、電子銃部の設計
にてアノードの位置及びアノード内径を変更した場合、
形成される電子レンズの焦点距離等が変化してしまい、
遅波回路部での電子ビーム軌道に影響を与えるためであ
る。よって各々の設計計算を交互に繰り返し、両設計に
おいて要求を満足する電子ビーム軌道が得られる形状を
求める必要がある。
【0034】図3には、30GHz帯TWT用冷陰極搭
載電子銃の構造及び電子軌道計算結果を示している。冷
陰極の電子放出領域は直径0.6mmとし、ウエネルト
3は冷陰極1のゲート電極2と同電位としている。冷陰
極1には冷陰極内に具備するゲート電極2とエミッタ間
に70V印加することにより40mAのエミッションを
得ることが出来る。冷陰極及びウエネルト3と対向する
第1アノード4は、6kV印加され冷陰極の電子放出領
域より放出された電子を引き出し且つ加速して遅波回路
部へ導いている。また第2アノード5は、ウエネルト3
と同電位であり、第1アノード4との電位差により電子
レンズを構成し、電子を発散させることなく遅波回路部
13へ導いている。遅波回路部13は4.7kVが印加
されている。
【0035】又、図3には、遅波回路部外周に具備する
磁石による磁界パターンも示されている。左示縦軸は電
子管の径方向軸を示しており、また横軸は電子管中心軸
である。左示縦軸及び横軸は電子軌道計算を実行する時
のメッシュ数である。1メッシュは0.05mmであ
る。右示縦軸は磁界パターンの磁界強度を示しており、
単位はガウスである。ここで、図3は、電子放出各を2
5°としたときの計算結果である。
【0036】図4には、電子放出角を25°としたとき
の、第1アノード4付近の電子流及び等電位線を示して
ある。
【0037】図3の第1アノード4は、内径1.8mm
である。これは、上述した電子銃部の設計により、発散
角90゜での電子軌道計算において、第1アノードに電
子が当らない寸法である。
【0038】図5には、電子放出角を90゜としたとき
の、第1アノード4付近の電子流及び等電位線を示して
ある。
【0039】図3に示す第1アノード4内径は1.8m
mであったが、電子銃部の設計では1.8mm以上であ
れば良く、管球特性を決定する遅波回路部での電子軌道
が要求条件を満足し、且つウエネルト3・第1アノード
4間耐電圧を満足すれば良い。
【0040】上述の通り、本発明による電子銃は、発散
角25゜及び90゜での電子軌道に基づいて設計されて
いる。又、第1アノード4の径は、発散角90゜の電子
軌道の外側に配することにより、冷陰極から放出される
電子は第1アノードに当ることはない。よって、第1ア
ノード4からの離脱分子より生ずる陽イオンは発生せ
ず、冷陰極1へのイオンボンバードは回避され、冷陰極
の安定動作が実現される。
【0041】上記記載内容で示したとおり、冷陰極1か
ら放出される電子の発散角は、全電流量の約97.5%
において25゜以下の値を有し、残り2.5%は25゜
以上90゜までの広い分布を見る。
【0042】一方、進行波管やクライストロンに代表さ
れる電子管の増幅効果は、進行波管で示すところの遅波
回路部において電子のエネルギーを受け取り信号を増幅
する螺旋構造(一般にヘリックスと呼ばれる。)と電子
の距離が大きく影響する。つまり、電子・螺旋構造間距
離が近いほど電子のエネルギー授受がより多く行われ、
結果高効率の増幅作用を得ることが出来る。故に多くの
電子が存在する発散角25゜での軌道計算による電子流
領域を該遅波回路内螺旋構造内に最適に配する必要が有
る。また、冷陰極に対向し電子を引き出し加速するアノ
ード電位が数kVの高電圧である高電圧環境において
は、アノードへの電子の衝突した場合、アノード表面吸
着分子が離脱し、この離脱分子は電子銃部内で浮遊中に
電子と衝突しイオン化する。イオン化された分子は電界
方向に従い冷陰極側へ加速され、該イオン化離脱分子の
一部は冷陰極電子放出部分のエミッタに衝突する。該イ
オン化離脱分子のエミッタ衝突により、エミッタ表面は
形状変化したり表面に分子が吸着することによりエミッ
ション能力が低下してしまう。故に、電子銃部の設計と
して、電子の放出発散角を90゜にした電子軌道計算を
行い、冷陰極より放出される電子は全くアノードに当ら
ない様にする必要が有る。
【0043】尚、発散角25゜で設計された遅波回路部
内電子流の存在領域は、全電子軌道を示していない。つ
まり、遅波回路部ないにおいて一部の電子は遅波回路部
内螺旋構造に衝突する可能性がある。螺旋構造への電子
衝突により、離脱分子が発生しイオンが発生するが、螺
旋構造内で発生したイオンは冷陰極へ到達し特性劣化を
引き起こすことが出来ない。これは、冷陰極に対向する
アノード(実施例で示すところの第1アノード)の電位
が遅波回路部印加電位よりも高く、故にアノード・遅波
回路部間の電位勾配により、遅波回路部内に発生したイ
オン(正電荷)は電子銃部へ到達することが出来ないた
めである。また、この電位勾配により、発散角90゜の
電子軌道計算は冷陰極から冷陰極に対向し最も高い電位
に印加されているアノードまでを実施すればよいことが
判る。
【0044】以上説明したとおり、本発明の冷陰極搭載
電子銃は、冷陰極へのイオン衝撃を回避し、長時間にわ
たり安定したエミッション量を確保することが出来る。
【0045】次に、図6乃至8を参照して、冷陰極を搭
載した電子管にて20時間以上の動作を行った評価結果
例を示す。尚、この管球の必要とされる電流量は管球要
求特性より35mA以上であった。
【0046】図6は上記設計手法の内、発散角25゜で
の軌道計算のみの設計(つまり従来の熱陰極搭載電子管
での設計)方法で設計した管球での連続動作試験結果で
ある。本評価で用いた冷陰極が具備する電子を放出する
エミッタコーンの数は、25万個であり、ゲート電圧は
約65Vである。第1アノード径はこのとき1.5mm
であり、第1アノード電圧は7kVである。つまり、第1
アノード径1.5mm、第1アノード電圧7kVの設計
は従来の軌道計算において35mAのエミッション電流
を流しても第1アノードに電子が衝突しない設計であっ
た。
【0047】しかし、図6に示す通り、従来の熱陰極搭
載電子管での設計された電子銃電極を具備する冷陰極搭
載電子管では、当初23mA以上得られているエミッシ
ョン電流量は数時間後に設計値の21mAまで低下し、
その後は安定に動作している。この傾向は再現され、つ
まり再度エミッション電流量を上げて動作させても、数
時間後には21mAまで電流は低下してしまう。更に図
4に示す初期エミッション電流量は23mAであるが、
21mA以上の何れの電流値での動作でも、エミッショ
ン電流値は21mAまで低下し、その後安定に動作する
傾向にある。また、低下したエミッション特性は回復し
ない。つまり、当初ゲート電圧65Vで23mA得られ
たエミッション量は、連続評価試験後では何れのアノー
ド電圧下でも平衡電流量である21mAしか得られな
い。
【0048】そこで、発明者は第1アノード径を変えた
電子銃を具備する試作管球を準備し、同様の連続動作実
験を実施した。使用した冷陰極は図4で評価結果を示し
た第1アノード内径1.5mmの管球に実装した冷陰極
と同等品を用いた。
【0049】図7に示す実験結果は、第1アノード径は
2mmでの実験結果である。図7に示す電子銃を具備す
る電子管では、初期エミッション電流量39mAを連続
20時間の動作において劣化することなく維持すること
が出来た。
【0050】次に発明者は第1アノード径2mmの電子
銃に関し電子ビーム軌道計算を行った。この結果、第1
アノード径2mmのアノード径を具備する電子銃はエミ
ッション電流量39mA発散角90度での電子軌道計算
において、電子軌道がアノード内径に一致することを見
いだした。
【0051】これらの検討より、図7に示す安定な連続
動作を実現した2mm径の第1アノードを具備する電子
銃構造は、上記設計手法で発散角25゜及び90゜の軌
道計算の両方を満足する設計での電極構造を具備する電
子銃構造、つまり本願発明の電子銃構造である。
【0052】図6に示すエミッション電流量の変化、つ
まり電流低減後に安定に動作する理由を以下に述べる。
【0053】エミッション電流が低下する主要因は、エ
ミッション電流の一部がアノードに当ることにある。エ
ミッション電流がアノードに当るとアノード表面に吸着
しているガス分子が叩き出される。この脱離ガスは飛翔
する電子の衝突により励起され陽イオンとなり電界によ
りエミッタ側へ加速される。陽イオンの一部はエミッタ
に衝突し、エミッタは破壊されるかエミッタ表面へのガ
ス吸着による仕事関数の増加により電子放出能力の低下
が引き起こされる。
【0054】次に、冷陰極の電子放出発散角について述
べる。上述の通り、冷陰極の電子放出発散角は大凡25
゜〜30゜である。放出される電子の大半はこの25゜
〜30゜以下の発散角で放出される。しかし放出される
電子の一部はこの発散角以上で放出されている。30゜
以上の発散角を有する電子が存在していることを図8を
用いて説明する。
【0055】図8は発明者らが評価した冷陰極のアノー
ド特性の評価結果例である。アノード特性とは一定エミ
ッション電流量において、アノード印加電圧を変えたと
きにアノードに入る電流量を測定した結果である。尚、
図8に示す総エミッション電流値は40mAである。
又、アノードに入らない電子はアノードを通過し、遅波
回路部へ侵入する。
【0056】電子流は、電子間の空間電荷効果による反
発により飛翔中に広がる性質を有している。よって、ア
ノード印加電圧が低い場合、電子の加速度が低くなるた
めアノードまで飛翔する時間が長くなり、結果、電子流
は広がる傾向となる。故にアノード印加電圧が低くなる
に従い、アノード電流は増加する性質を持つ。
【0057】図8には発散角25゜の場合の計算結果も
併記している。
【0058】また、発散角が大きくなるほど、電子はア
ノード電圧をより高電圧で加速しなければ発散してしま
い、アノードに入ってしまう。つまり、計算結果で得ら
れた25゜のラインより右にある電子は発散角が25゜
以上であることを示している。
【0059】図8に示す通り、大半の電流は25゜の計
算結果と良い一致を見る。約1.5mAの電流は25゜
の計算結果より右側に分布している。よって、25゜以
上の発散角を有し、且つ広角側へ広く分布していること
が判る。
【0060】尚、図8の結果より、論文等で公知である
25乃至30゜と言われる電子管特性に係わる設計での
発散角は、25゜が適当であると判断し、本発明に関す
る電子管特性に係わる設計での発散角は、25゜を適用
している。
【0061】ここで、図6に示した従来の熱陰極搭載電
子管の設計方法にて設計した電極構造を具備する電子銃
に注目する。上述の通り、第1アノード印加電圧は7k
Vである。図6において、第1アノード電圧7kVでは
アノード電流は検出限界以下(10μA以下)であっ
た。しかし上述のエミッション特性劣化要因より、エミ
ッション電流の一部はアノードに当っているものと推測
できる。
【0062】ここで図3に示す電極構造にて、図6に示
す安定したエミッション電流値21mAとし、電子放出
発散角を90゜として電子ビーム軌道を計算したとこ
ろ、最外電子ビーム軌道が第1アノード内径に一致する
ことを見いだした。
【0063】つまり冷陰極から放出される電子は発散角
に関し裾の広い分布を有しておりその最大値は90゜で
あった。よって、発散角90゜でのビーム軌道計算を電
子銃電極設計において実施し、このビーム軌道に電極が
当らないような電極構造を具備する電子銃を設計すれ
ば、冷陰極から放出される電子はまったく第1アノード
に当らず、その結果、エミッション電流の安定動作が実
現できる。
【0064】また、初速度0eVである熱陰極を搭載し
た電子銃の電子ビーム軌道計算において、発散角を90
゜として計算することが有る。これは、熱陰極から放出
される電子がアノード印加による電界によらず全方位的
であること、更に陰極近傍での空間電荷制限効果による
電子飛翔方向の擾乱を計算上で再現し、実際の熱陰極か
らの電子軌道計算の精度を上げる効果を有する。但し、
熱電子初速度が0eVであることより、放出角度0゜と
90゜での計算結果は大凡一致しており、顕著な差が見
られない。
【0065】以上、ウエネルト3と第2アノード5を同
電位とする場合の本発明の実施形態について説明した
が、本発明は、これに限らず、ウエネルト3と冷陰極1
のゲート電極2を同電位としてもよい。
【0066】図9には、ウエネルト3と冷陰極1のゲー
ト電極2を同電位とする本発明において、X帯進行波管
(TWT)用冷陰極搭載電子銃の構造及び電子軌道計算
結果を示してある。冷陰極1の電子放出領域は直径1.
2mmとし、ウエネルト3は冷陰極1のゲート電極2と
同電位としている。冷陰極1には冷陰極1内に具備する
ゲート電極2とエミッタ間に60V印加することにより
40mAのエミッションを得ることが出来る。冷陰極1
及びウエネルト電極3と対向する第1アノード4には、
7kV印加され冷陰極の電子放出領域より放出された電
子を引き出し且つ加速して遅波回路部へ導いている。ま
た第2アノード5は、ウエネルト電極3と同電位であ
り、第1アノード4との電位差により電子レンズを構成
し、電子を発散させることなく遅波回路部へ導いてい
る。遅波回路部は5kVが印加されている。
【0067】又、図9には遅波回路部外周に具備する磁
石による磁界パターンも示してある。尚、左示縦軸は電
子管の径方向軸を示しており、また横軸は電子管中心軸
である。左示縦軸及び横軸は電子軌道計算を実行する時
のメッシュ数である。1メッシュは0.05mmであ
る。右示縦軸は磁界パターンの磁界強度を示しており、
単位はガウスである。尚、冷陰極の電子放出領域から放
出される電子の発散角は25゜で示されている。
【0068】図9の第1アノード4は、内径2mmであ
る。これは、上述した電子銃部の設計により、発散角9
0゜での電子軌道計算において、第1アノードに電子が
当らない寸法である。電子流と第1アノード4との位置
関係は図1に示す電子放出角90゜での電磁界計算結果
と同様である。よって、冷陰極より放出された電子は第
1アノード4に衝突することなく陽イオンが発生し冷陰
極1の動作に影響を与えることが無い。また、冷陰極1
と対向する第1アノード4が管球内電極で最も高い電位
を印加されている。故に、遅波回路部13内で発生した
イオンは冷陰極へ到達することが出来ない。以上より、
第2の実施例で示す電子管に具備する冷陰極は安定なエ
ミッションを得ることが出来る。
【0069】又、本発明においては、電界放出される電
子の放出角度に基いてアノード内径を設計するため、冷
陰極の種類を問わず適応することができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、長時間動
作において、エミッション電流が低下することなく電子
流が安定する。
【0071】又、本発明によれば、エミッタの汚染が低
減されるため、電子銃の寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子銃の断面図。
【図2】冷陰極搭載電子管における電子流の計算結果の
一例を示す電子管の断面図。
【図3】本発明の実施形態におけるアノード付近の電子
流を示す断面図。
【図4】電子放出角25゜での電子流を示す断面図。
【図5】電子放出角90゜での電子流を示す断面図。
【図6】冷陰極搭載電子管での連続動作試験結果例
(1)。
【図7】冷陰極搭載電子管での連続動作試験結果例
(2)。
【図8】アノード特性結果の一例。
【図9】本発明の他の実施形態におけるアノード付近の
電子流を示す断面図。
【図10】特開平10−106430号公報記載の実施
例概略断面図。
【図11】特開平8−106848号公報記載の実施例
概略断面図。
【符号の説明】
1 冷陰極 2 ゲート電極 3 ウエネルト 4 第1アノード 5 第2アノード 7a、7b、7c、7d、7e 磁石 13 遅波回路部 27 真空管

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子を電界放出する冷陰極と、前記電界
    放出を制御するゲート電極と、前記冷陰極及び前記ゲー
    ト電極とを取り囲むウエネルト電極と、前記電界放出さ
    れた前記電子を加速する第1アノードと、前記第1アノ
    ードと1対で電子レンズをなす第2アノードとを有する
    冷陰極電子銃であって、 前記第1アノードの内径は、前記電子レンズの光軸に対
    して直角に電界放出された電子による電子流の直径以上
    であることを特徴とする冷陰極電子銃。
  2. 【請求項2】 前記第1アノード印加電圧は、前記第2
    アノード印加電圧より大きいことを特徴とする請求項1
    記載の冷陰極電子銃。
  3. 【請求項3】 前記第1アノード印加電圧は、前記第2
    アノード印加電圧、前記ゲート電極印加電圧、ウエネル
    ト電極印加電圧の、いずれの電圧よりも大きいことを特
    徴とする請求項1記載の冷陰極電子銃。
  4. 【請求項4】 前記第2アノード印加電圧、前記ゲート
    電極印加電圧、ウエネルト電極印加電圧は、相等しいこ
    とを特徴とする請求項1記載の冷陰極電子銃。
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