JP4653649B2 - マルチビームクライストロン装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波電力を増幅するマルチビームクライストロン装置に関する。
従来、クライストロン装置は、電子ビームを発生する電子銃部、高周波電力を入力する入力部、電子ビームと高周波電界との相互作用により高周波電力を増幅する高周波相互作用部、高周波相互作用部から高周波電力を出力する出力部、高周波相互作用部を通過した用済みの電子ビームを捕集するコレクタ部を有するクライストロン本体と、このクライストロン本体に装着されて電子ビームを集束する集束磁界装置とを備えている。高周波相互作用部は、電子ビームが通過するドリフト管、電子ビームの進行方向に沿ってドリフト管に接続された入力空胴、複数の中間空胴および出力空胴を備え、入力空胴に入力部が接続され、出力空胴に出力部が接続されている。
図10に単一ビームのクライストロン装置における集束磁界装置の磁力線解析結果を示す。集束磁界装置1は、クライストロン本体の電子銃部側からコレクタ部側に沿って電磁石2a,2bを数個〜十数個配置し、電子銃側ポールピース3a、コレクタ側ポールピース3bおよびリターンフレーム3cから構成される磁極3を配置した構成が多く使用されてきた。この集束磁界装置1では、電磁石2a,2bに流す電流が作る磁界によって電子ビームを集束している。なお、図10において、下側が電子銃部側、上側がコレクタ部側である。また、4は磁力線であるが、磁極3内は細かすぎるので表示していない。
一般的に、クライストロン装置の電子ビームは高周波が無いときは太さが略一定の電子ビームとなっているが、高周波動作をさせた場合には、電子ビームが進行方向の下流に行くに従って次第に集群が進み、出力空胴近傍では電子の粗密がはっきり別れるようになり、電子が密になっている場所では、電子自身の空間電荷による反発で径方向に広がろうとする。そのため、電子ビームを取り囲むドリフト管の半径を広げて衝突を防止するようにしたり、集束磁界の軸上磁束密度を出力空胴近傍で高めて電子ビームの広がりを抑制するという手法が採用されている。しかし、単にドリフト管の半径を広げる手法では出力変換効率が低下するという問題があり、集束磁界の軸上磁束密度を出力空胴近傍で高めるという手法が一般的に採用されている。
図11に単一ビームのクライストロン装置における電子銃部のカソード(距離Zの0位置)からの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示すグラフを示す。磁界の向きは電子銃部のカソードからコレクタ部まで同一方向であり、入力空胴近傍では軸上磁束密度が680ガウスであるのに対して、出力空胴近傍では軸上磁束密度が820ガウスとして、20%位高めている。電子ビームは磁力線に巻き付くように集束されるために、電子ビームの集群が進んだ出力空胴近傍の軸上磁束密度を高めて電子ビームの拡散を防ぐのは有効な手段である。
図12に電子銃部のカソードからの軸方向位置と半径が異なる種類別の各電子ビームの半径との関係を示すグラフを示す。例えば、下から2番目の線に示す電子ビームの場合、入力空胴近傍での半径7mmから、出力空胴近傍での半径6.3mmに絞られていることが判る。
また、パービアンスと呼ばれるビーム電圧に対するビーム電流の割合が小さい方が、クライストロン装置の出力変換効率が高くなることが、当該分野では一般的に知られている。そして、電子ビームの数を従来の1本から数本〜数十数本とし、それぞれの電子ビームのパービアンスを低く設定し、電子銃部に印加するビーム電圧を抑えてなおかつ総合的に高出力変換効率が得られるマルチビームクライストロン装置が高効率化の1つの手段であることも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2002−520772号公報(第6、11−14頁、図2)
マルチビームクライストロン装置では、電子ビームがクライストロン本体の中心軸から離れた場所に数本〜数十数本設けられる。例えば、電子ビームがクライストロン本体の中心軸から60mmの距離に60度間隔で設けられる。
このマルチビームクライストロン装置において、単一ビームのクライストロン装置のように、電子ビームの広がりを抑制することを目的として出力空胴近傍での軸上磁束密度を高めると、磁力線が曲がり、電子ビームが曲がる問題が生じる。すなわち、図13に電子銃部のカソードからの軸方向位置と半径が異なる種類別の各電子ビームにおけるクライストロン本体の中心軸からの位置との関係を示すグラフを示すように、例えば、下から2番目の線に示す電子ビームの場合、入力空胴近傍ではクライストロン本体の中心軸から60mmの距離に位置しているが、出力空胴近傍ではクライストロン本体の中心軸から54mmの距離に移動させられ、電子ビームが曲げられてしまう。これでは、電子ビームはドリフト管に衝突してしまうため、出力空胴近傍の軸上磁束密度を高めてマルチビームクライストロン装置を動作させることはできない。
また、出力空胴に接続された導波管または同軸管出力部などの出力部がクライストロン本体の中心軸に対して略直角に取り出される場合、この場所には集束磁石を設けることができないことがある。この場合には、出力空胴近傍での軸上磁束密度が低下する。このことは、クライストロン本体の中心軸以外の場所での磁力線が曲がり、この結果、クライストロン本体の中心軸から離れた場所を電子ビームが通るマルチビームクライストロン装置では電子ビームが曲げられることになる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、電子ビームが曲げられることなく、出力空胴近傍の軸上磁束密度を高めることができるマルチビームクライストロン装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数箇所の電子ビームを発生する電子銃部と、高周波電力を入力する入力部と、前記電子銃部側から入力空胴、複数の中間空胴および出力空胴を有し、前記電子銃部で発生した電子ビームと高周波電界との相互作用により前記入力部から入力空胴に入力された高周波電力を増幅する高周波相互作用部と、前記高周波相互作用部の出力空胴から高周波電力を出力する出力部と、前記高周波相互作用部を通過する電子ビームを捕集するコレクタ部と、前記高周波相互作用部の入力空胴および中間空胴の外側に配置される主磁界発生部、前記高周波相互作用部の出力空胴の外側に配置される出力側磁界発生部、前記高周波相互作用部と前記電子銃部との間に配置される電子銃側ポールピース、前記高周波相互作用部と前記コレクタ部との間に配置されるコレクタ側ポールピース、前記出力側磁界発生部と前記主磁界発生部との間に配置される高周波相互作用部内ポールピースを有し、前記電子銃部で発生した電子ビームを集束する集束磁界装置とを具備しているものである。
本発明によれば、出力側磁界発生部と主磁界発生部との間に高周波相互作用部内ポールピースを配置することにより、高周波相互作用部の出力空胴近傍に与える磁気回路を分離できるため、電子ビームを曲げることなく、出力空胴近傍の軸上磁束密度を高めることができ、出力空胴近傍での電子ビームの広がりを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図8に第1の実施の形態を示す。
図1に示すように、マルチビームクライストロン装置11は、クライストロン本体12および集束磁界装置13を備えている。図1において、14はマルチビームクライストロン装置11の中心軸を示している。
図2に示すように、クライストロン本体12は、複数箇所から電子ビームを発生する電子銃部18、電子ビームと高周波電界との相互作用により高周波電力を増幅する高周波相互作用部19、高周波相互作用部19に高周波電力を入力する入力部20、高周波相互作用部19から高周波電力を出力する出力部21、高周波相互作用部19を通過した用済みの電子ビームを捕集するコレクタ部22を備えている。
電子銃部18は、中心軸14を中心とする円周上にそれぞれ配置されて電子ビームを発生する複数のカソード26を有している。各カソード26に対向してアノード27が配設され、カソード26の周囲に電子ビームを集束させる集束電極28が配設されている。
高周波相互作用部19は、中心軸14を中心とする円周上にそれぞれ配置されて各電子ビームが通過する複数のドリフト管30、電子ビームの進行方向に沿ってそれぞれドリフト管30に接続された入力空胴31、複数の中間空胴32,33,34,35および出力空胴36を有し、入力空胴31に入力部20が接続され、出力空胴36に出力部21が接続されている。
次に、図1および図3に示すように、集束磁界装置13には、高周波相互作用部19の入力空胴31および複数の中間空胴32〜35の周囲に軸方向に長い主磁界発生部40が配置され、主磁界発生部40の軸方向の両端側に横磁界抑制用磁界発生部41が配置され、主磁界発生部40の一端側において電子銃部18の外側に電子銃部側磁界発生部42が配置され、主磁界発生部40と電子銃部側磁界発生部42との間に複数の電子ビーム軌道補正磁界発生部43が配置され、主磁界発生部40の他端側において高周波相互作用部19の出力空胴36の外側に出力側磁界発生部44が配置されている。出力側磁界発生部44は、クライストロン本体12の中心軸14に対して略直角方向に向けて出力空胴36に接続された導波管または同軸管出力部などの出力部21を避けて、出力空胴36の軸方向の両側に分割して配置されている。各磁界発生部40〜44は電流を流して磁界を発生させるコイルを含む電磁石で構成されている。
これら各磁界発生部40〜44の外周に外周磁極46が配置され、コレクタ部22側の端面に端面磁極47が配置され、端面磁極47の内側部に内周磁極48が配置され、これら磁極46〜48によってリターンフレームが形成されている。高周波相互作用部19と電子銃部18との間に電子銃側ポールピース49が配置され、高周波相互作用部19とコレクタ部22との間にコレクタ側ポールピース50が配置され、主磁界発生部40および横磁界抑制用磁界発生部41並びに中間空胴32と電子ビーム軌道補正磁界発生部43との間および2つの電子ビーム軌道補正磁界発生部43の間に電子ビーム軌道補正補助ポールピース51がそれぞれ配置され、主磁界発生部40および横磁界抑制用磁界発生部41並びに中間空胴35と出力側磁界発生部44並びに出力空胴36との間に高周波相互作用部内ポールピース52が配置されている。これら各磁極46〜48および各ポールピース49〜52は、磁性体で形成され、各磁界発生部40〜44の磁界を内側に発生させている。
各ポールピース49〜52は、集束磁界装置13側に設けられている各ポールピース49a〜52aとクライストロン本体12側に設けられている各ポールピース49b〜52bとで円盤磁極として構成されている。各ポールピース49〜52には、中心軸14を中心とする円周上に、各電子ビームが通過する複数の穴53が形成されている。
図3はマルチビームクライストロン装置11の集束磁界装置13の磁力線解析結果を示す説明図であり、横軸はクライストロン本体12の中心軸14を0とした径方向の距離を示し、縦軸はカソード26の設計中心座標を0とした軸方向の距離を示す。そして、54は主磁界発生部40および横磁界抑制用磁界発生部41で発生する磁力線、55は電子ビーム軌道補正磁界発生部43で発生する磁力線、56は出力側磁界発生部44で発生する磁力線を示している。主磁界発生部40で発生する磁力線54と、出力側磁界発生部44で発生する磁力線56とは同じ向きになっている。電子銃部側磁界発生部42で発生する磁力線は省略している。
また、電子銃部側磁界発生部42は、電子銃側ポールピース49の外側に配置され、例えばコイルを含む電磁石で構成される1個の補助磁石58を有し、この補正磁石58が電子銃側ポールピース49に接合された磁性体で構成される電子銃部側磁極59によって取り囲まれている。電子銃部側磁極59は、外周磁極、内周磁極、軸方向の両端の磁極を有し、電子銃部側磁極59の内周面には軸方向であって電子ビームの進行方向に対応した2個の磁気間隙60が形成されている。
次に、マルチビームクライストロン装置11の作用を説明する。
マルチビームクライストロン装置11では、集束磁界装置13の中心軸14から外れた場所に複数の電子ビームが発生するが、中心軸14から外れた場所では主磁界発生部40の両端においては軸方向の磁界だけでなく横磁界が発生するために電子ビームが曲げられる恐れがある。この横磁界を抑制するために、軸方向の長さが長い主磁界発生部40の両端に電流密度の高い横磁界抑制用磁界発生部41が設けられており、主磁界発生部40の内径より内側ではクライストロン本体12の中心軸14と平行な磁力線54が得られる。
また、出力空胴36近傍での電子ビームの広がりを抑制するために、出力側磁界発生部44が設けられている。
主磁界発生部40と出力側磁界発生部44との間に配置された高周波相互作用部内ポールピース52は、主磁界発生部40で発生する磁界が出力空胴36近傍に漏れないように遮蔽するとともに、出力側磁界発生部44で発生する磁界も前段の中間空胴35側の領域にも漏れないように遮蔽する。
コレクタ側ポールピース50と高周波相互作用部内ポールピース52とは軸方向の距離が比較的小さいため、出力側磁界発生部44で発生する磁力線56は、軸上磁束密度を高めても、出力側磁界発生部44の内径より内側ではクライストロン本体12の中心軸14と平行になる。
図4に示すように、主磁界発生部40で発生する磁力線54と出力側磁界発生部44で発生する磁力線56とは同じ向きであり、高周波相互作用部内ポールピース52の内部では逆向きとなり、お互いに打ち消した差の磁力線しか高周波相互作用部内ポールピース52を通らないため、高周波相互作用部内ポールピース52の厚さを薄くできる。
また、電子銃部側磁界発生部42は中心軸方向に磁界が局部的に漏れ出すように2個の磁気間隙60を設けてカソード26付近の磁力線が中心軸14と平行になるようにし、次に続く電子ビーム軌道補正磁界発生部43を併用することで、電子ビームの半径の調整およびリップルの補正を行い、きれいな電子ビームを得ることができる。
なお、各ポールピース49〜52には電子ビームを通すために穴53が設けてあるが、電子ビームを通すための最小限の半径でよいために、そこから漏れ出す磁界は他の電子ビームに対してほとんど影響を及ぼさない。
したがって、主磁界発生部40および横磁界抑制用磁界発生部41と、電子銃部側磁界発生部42と、電子ビーム軌道補正磁界発生部43と、出力側磁界発生部44とを各ポールピース49,51,52で仕切ったことにより、相互の影響が非常に小さくなり、それぞれが独立して中心軸14と平行な磁力線を発生させることができる。
図5は、図3の集束磁界装置13の軸上磁束密度分布を示すものであって、電子銃部18のカソード26からの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示している。破線は電子ビーム軸での軸上磁束密度分布であり、実線は中心軸14から電子ビーム軸までの半径上でかつ電子ビーム軸から30度ずれた場所での軸上磁束密度分布であり、各ポールピース49〜52部分以外は軸上磁束密度の変化がなく磁力線が平行であることが判る。
図6は、出力側磁界発生部44に流す電流値を変化させた場合における電子銃部18のカソード26からの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示す。出力側磁界発生部44に流す電流値が標準電流の場合のa1と、90%の電流を流した場合のa2と、110%の電流を流した場合のa3とについて、電子ビーム軸上の磁束密度分布を示している。高周波相互作用部内ポールピース52の穴53から漏れる磁界が非常に小さいために、出力磁界のみが変化していることが判る。
図8は、比較例として高周波相互作用部内ポールピース52を備えないマルチビームクライストロン装置に磁束密度が一定の磁界を与えた場合の動作解析結果を示す。横軸は軸方向の距離で、縦軸は電子ビーム中心からの半径を示すが、半径方向は軸方向に対して約20倍に拡大して示している。径方向で中心から2.5目盛りまでの点は電子ビームを示し、入力空胴31付近は電子ビームが軸方向に対しては等間隔にあるが、出力空胴36付近では軸方向に対しては粗密が大きくなって電子の周群が進んでいることが確認でき、同時に径方向の広がりも確認できる。特に出力空胴36の手前では電子ビームがドリフト管30に衝突しそうであることが判る。
図7は、高周波相互作用部内ポールピース52を備えたマルチビームクライストロン装置11の動作解析結果を示すが、磁束密度以外の条件は図8と同じである。出力空胴36の直前の電子ビームの広がりは、図8より小さいことが確認できる。
このように、出力側磁界発生部44と主磁界発生部40との間に高周波相互作用部内ポールピース52を配置することにより、高周波相互作用部19の出力空胴36近傍に与える磁気回路を分離できるため、電子ビームを曲げることなく、出力空胴36近傍の軸上磁束密度を高めることができ、出力空胴36近傍での電子ビームの広がりを防止できる。
次に、図9に第2の実施の形態を示す。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示す。
主磁界発生部40は、出力空胴36側の中間空胴35を除く入力空胴31から中間空胴32,33,34までの外側に配置される主磁界発生部40Aと、出力空胴36側の中間空胴35の外側に配置される主磁界発生部40Bとに分割されている。
高周波相互作用部内ポールピース52は、主磁界発生部40および横磁界抑制用磁界発生部41並びに中間空胴35と出力側磁界発生部44並びに出力空胴36との間に配置される高周波相互作用部内ポールピース52Aと、分割配置された主磁界発生部40A,40Bの間に配置される高周波相互作用部内ポールピース52Bとで構成されている。
そして、主磁界発生部40Aは入力空胴31から中間空胴32,33,34までの領域に中心軸14と平行な磁界を発生させ、主磁界発生部40Bは出力空胴36側の中間空胴35の領域に中心軸14と平行な磁界を発生させる。
この実施の形態では、マルチビームクライストロン装置11の高周波相互作用部19で電子ビームの集群が次第に進み、電子ビームが次第に広がるのを防止するために、電子ビームが下流に行くに従って次第に磁束密度分布を高めることができる。
なお、出力空胴36側で主磁界発生部40を3つ以上にさらに分割し、それに対応して3つ以上の高周波相互作用部内ポールピース52をさらに配置してもよい。
本発明の第1の実施の形態を示すマルチビームクライストロン装置の断面図である。 同上マルチビームクライストロン装置のクライストロン本体の断面図である。 同上マルチビームクライストロン装置の集束磁界装置の磁力線解析結果を示す説明図である。 同上集束磁界装置の一部を拡大した説明図である。 同上マルチビームクライストロン装置における電子銃部のカソードからの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示すグラフである。 同上マルチビームクライストロン装置の出力側磁界発生部に流す電流値を変化させた場合における電子銃部のカソードからの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示すグラフである。 同上マルチビームクライストロン装置の動作解析結果を示す説明図である。 比較例として高周波相互作用部内ポールピースを備えないマルチビームクライストロン装置に磁束密度が一定の磁界を与えた場合の動作解析結果を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態を示すマルチビームクライストロン装置の断面図である。 従来の単一ビームのクライストロン装置における集束磁界装置の磁力線解析結果を示す説明図である。 従来の単一ビームのクライストロン装置における電子銃部のカソードからの軸方向位置と軸上磁束密度との関係を示すグラフである。 従来の電子銃部のカソードからの軸方向位置と半径が異なる種類別の各電子ビームの半径との関係を示すグラフである。 従来の電子銃部のカソードからの軸方向位置と半径が異なる種類別の各電子ビームにおけるクライストロン本体の中心軸からの位置との関係を示すグラフである。
符号の説明
11 マルチビームクライストロン装置
13 集束磁界装置
18 電子銃部
19 高周波相互作用部
20 入力部
21 出力部
22 コレクタ部
31 入力空胴
32,33,34,35 中間空胴
36 出力空胴
40,40A,40B 主磁界発生部
44 出力側磁界発生部
49 電子銃側ポールピース
50 コレクタ側ポールピース
52,52A,52B 高周波相互作用部内ポールピース

Claims (3)

  1. 複数箇所からの電子ビームを発生する電子銃部と、
    高周波電力を入力する入力部と、
    前記電子銃部側から入力空胴、複数の中間空胴および出力空胴を有し、前記電子銃部で発生した電子ビームと高周波電界との相互作用により前記入力部から入力空胴に入力された高周波電力を増幅する高周波相互作用部と、
    前記高周波相互作用部の出力空胴から高周波電力を出力する出力部と、
    前記高周波相互作用部を通過する電子ビームを捕集するコレクタ部と、
    前記高周波相互作用部の入力空胴および中間空胴の外側に配置される主磁界発生部、前記高周波相互作用部の出力空胴の外側に配置される出力側磁界発生部、前記高周波相互作用部と前記電子銃部との間に配置される電子銃側ポールピース、前記高周波相互作用部と前記コレクタ部との間に配置されるコレクタ側ポールピース、前記出力側磁界発生部と前記主磁界発生部との間に配置される高周波相互作用部内ポールピースを有し、前記電子銃部で発生した電子ビームを集束する集束磁界装置と
    を具備していることを特徴とするマルチビームクライストロン装置。
  2. 主磁界発生部が発生する磁力線の向きと出力側磁界発生部が発生する磁力線の向きを同一方向としている
    ことを特徴とする請求項1記載のマルチビームクライストロン装置。
  3. 主磁界発生部は、出力空胴側に配置される中間空胴とこの中間空胴を除く他の中間空胴側とに対応して分割配置され、
    高周波相互作用部内ポールピースは、出力側磁界発生部と主磁界発生部との間および前記分割配置された主磁界発生部の間にそれぞれ配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のマルチビームクライストロン装置。
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