JP2703612B2 - コレクタ電位低下型マイクロ波管 - Google Patents

コレクタ電位低下型マイクロ波管

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、放送衛星搭載用マイクロ波管の多段電位
低下型コレクタに係り、特に高効率を要求される進行波
管の熱伝導冷却型コレクタに関するものである。
(発明の概要) この発明は、マイクロ波管の熱伝導冷却型コレクタに
関するもので、 電子ビームと入力高周波信号とが相互作用する相互作
用部の中心軸を含みかつマイクロ波管を取り付けるため
の熱シンクに垂直な面、に対して直交する磁界と、前記
中心軸に対して傾斜して配設した多段電位低下型コレク
タとを組合わせるとともに、前記熱シンクにそのコレク
タ部を固定させるコレクタ取り付け面とコレクタ電極と
の間に熱伝導のよい絶縁体を配設している。
かくすることによりコレクタの小型軽量化、高効率化
とともに熱シンクへの熱伝導を良好ならしめてマイクロ
波管の高信頼化をはかっている。
(従来の技術) 従来放送衛星用マイクロ波管には発生した熱を宇宙空
間に放射して冷却を行なう輻射冷却型コレクタが一般的
に採用されている。また、ほとんどのコレクタは熱伝導
冷却型を含め回転対称電界により速度選別(電子の速度
に関する軌道選別)をおこなう軸対称のコレクタを使用
している。軸対称の熱伝導冷却型コレクタとしては、D.
Deml:“New Medium Satellite TWT at 12 and 20 GHz w
ith 40 to 110 W Output power",1986,AIAA86−0700な
どがある。非軸対称の輻射冷却型コレクタには斜交電磁
界型のコレクタ、大越他:“ビーム型マイクロ波電子管
用斜交電界磁界形軟着陸形コレクタ”、電子通信学会論
文誌(B),51−B,11,p523や磁界偏向を使ったコレク
タ、O.S.Sauseng他:“Analytical study program to d
evelope the theoretical design of traveling−wave
tubes",NASA Report CR−72450,Oct.1968,などがある。
(発明が解決しようとする問題点) 輻射冷却型コレクタは直接宇宙空間にさらされるため
温度条件が厳しく、十分な表面積を確保するために大型
になり、重く、機械的設計も難しくなるなどの問題があ
る。これに対し、発生熱を熱シンクに伝導する熱伝導冷
却型コレクタは以上の問題点を解決できる。
一方、従来技術の項で述べた軸対称の熱伝導冷却型コ
レクタは通常の輻射冷却型コレクタと同様に回転対称電
界により速度選別を行なう軸対称構造が採用されてい
る。この方式は、コレクタの熱発生が軸対称になるため
輻射冷却に適するが、熱伝導冷却の場合熱抵抗が熱シン
クに対する距離により異なり全体の熱抵抗が増える。ま
た軸対称型コレクタには原理的に前記中心軸上を走る電
子については低速波回路部へ戻って行く逆行電子の問題
もある。
また、非軸対称の輻射冷却コレクタのうち、斜交電磁
界型コレクタについては、コレクタ全体にわたり均一な
磁界を実現するのが困難である。また、前述の磁界偏向
を使うコレクタについては磁界偏向により生じる速度成
分の運動エネルギの回収を考えていないため、コレクタ
の効率があまり良くならない。
従って本発明の目的は、前述の問題点を解決し、非軸
対称構造のコレクタを熱伝導冷却に使用し、熱抵抗の小
さいコレクタ電極の熱シンク側の部分に電子を集中させ
てコレクタ冷却効果を上げ、逆行電子も生じにくくし、
コレクタ電極に傾きを与え効率をあげ小型軽量で信頼性
の高いマイクロ波管を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するため、本発明コレクタ電位低下型
マイクロ波管は、電子ビームを発生させる電子銃部と、
前記電子ビームと入力高周波信号との相互作用を行なわ
せる相互作用部と、その相互作用部内の電子ビームを集
束するための電子ビーム集束部と、前記相互作用部から
遠ざかるに従って順次相互作用部より低い電位に保持さ
れる複数個のコレクタ電極よりなり、相互作用を終わっ
た電子ビームを捕捉するコレクタ部とを有するマイクロ
波管において、前記コレクタ部の入口部に前記相互作用
部の中心軸に垂直な方向の磁気力線を発生させる磁界装
置を配設し、前記複数個のコレクタ電極を前記中心軸に
対して傾けて配設するとともに、マイクロ波管を取り付
けるための熱シンクに前記コレクタ部を固定させるコレ
クタ取り付け面とコレクタ電極との間に、前記コレクタ
取り付け面とともに主として熱伝導によりコレクタ電極
で発生する熱を前記熱シンクに散逸させる熱伝導のよい
絶縁体を配設したことを特徴とするものである。
(実施例) 以下添付図面を参照し実施例により本発明を詳細に説
明する。本発明に係る非軸対称熱伝導冷却型コレクタ装
置の概念図を示す第1図を参照すると、相互作用部の中
心軸(z軸)方向に入射する電子ビーム1はx軸方向の
偏向磁界部2により入射速度に対応した角度に軌道を曲
げられて、前記相互作用部の中心軸と電極の法線とのな
す角が角度θとなる様なコレクタに入射する。例えば、
遅い電子11はより大きく曲げられ速い電子12は余り曲げ
られない。従ってコレクタに入射したときには電子軌道
は速度により分けられていることになる。電子はコレク
タの電位分布のため減速され電子の運動エネルギの小さ
いものから手前の電極に捕捉されるが、このとき大半の
電子は図中の電極の−y側に捕えられる。従って熱発生
は電極3,4,5,6,7の下側に集中し、熱伝導のよい絶縁体
支持体8とコレクタ取り付け面9を介して熱シンク10に
発生熱を熱伝導で散逸させることができる。
次に本発明による非軸対称熱伝導冷却型コレクタ装置
のより具体的な実施例の断面図を第2図に示す。第2図
は進行波管に本発明を実施した例で、ビーム集束用磁石
14の後にx方向の平行磁界を生じる偏向用永久磁石16と
軸に対して傾いた電界を生じる平行平板電極3,4,5,6,7,
電極板を支持する絶縁体支持体8、前記支持体が固定さ
れるコレクタ取付面9、熱シンク10、作用部が支持され
る支持体17、それが固定される作用部取付面18を含む。
電子銃部より出た電子ビームはヘリックス13とビーム
集束用磁石14により構成される相互作用部にて高周波信
号との相互作用により高周波信号にエネルギを与え増幅
作用を行なう。高周波は、高周波出力部15より出力さ
れ、増幅作用を終った電子ビーム1は偏向用永久磁石16
による磁界にはいる。この後電子は、コレクタ部に入射
するが、前述のように大半の電子は図中の電極の−y側
で捕らえられるため、熱発生は電極の下側に集中し熱シ
ンク10への熱の伝導に有利となる。
なお、コレクタの各電極の孔は各電極に到達できる電
子で、ビームの下端から出るもののうち最低速度のもの
の軌道11が孔の下端に当たるようにする。また、孔の上
端は、一番上よりの軌道12を通る電子が当たらないよう
に決める。また偏向磁界により電子に与えられる−y方
向の速度については、電界が軸に平行である場合全べて
損失になるが、電界を適度に傾けることによりエネルギ
が回収できて高効率で、小型軽量なコレクタができる。
例えば、電子はz軸に平行に入射する。空間電荷
力は無視し二次元構造とする。パラメータは出力100W
クラスの12GHz帯のTWTを考えビーム電流100mA、電子ビ
ームは半径1mmの均一なビームで速度分布は4keVから7ke
Vまでで一様とする。ヘリックス電圧7kV、コレクタは
4,3,2,1,0kV、の5段コレクタ。2次電子に関して
は、入射電子に対して1:1の割合で飛び出しそのエネル
ギは10eVとし、初速度は、コレクタ面上の垂線を中心に
y−z面上でコサイン分布とする。と仮定すると電極角
度θをパラメータにして偏向用磁界2の中心軸方向の長
さ(lm)1cm、磁界の強さ(Bx)0.006テスラの時のビー
ム効率(出力/コレクタ電力)は第3図の曲線19(計算
値のようになり、電極角度を傾けることにより効率が改
善できる。
なお、第2図においてコレクタ取付面9と作用部取付
面18は一体化することができる。また、このコレクタ
は、ここに例示した平行平板のみならずそれぞれに違う
角度を持たせたり、平板以外の形状を持った電極を使っ
ても実現できる。
(発明の効果) 以上詳細に説明してきたように、本発明によれば熱伝
導冷却を採用していることによりコレクタを小型軽量に
することができ、非対称構造であることから、熱抵抗そ
の他の点で望ましい電極部分に電子を集中できるので、
コレクタの温度上昇を抑えられる。電子速度選別は、磁
界を使って予め行なうので、コレクタ内の電界は、効率
を向上させるなどの目的の為に、ある程度自由度を持た
せて選ぶことができ、高信頼性をもち高効率で小型軽量
のマイクロ波管が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るマイクロ波管のコレクタ構造の概
念図、 第2図は本発明に係る進行波管の実施例の断面図、 第3図は電極角度θに対するビーム効率を表わす図であ
る。 1……電子ビーム、2……偏向磁界部 3,4,5,6,7……コレクタ電極 8……絶縁体支持体、9……コレクタ取り付け面 10……熱シンク、11……遅い電子 12……速い電子、13……ヘリックス 14……ビーム集束用磁石、15……高周波出力部 16……偏向用永久磁石、17……作用部支持体 18……作用部取付面、19……計算値曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−69646(JP,A) 特開 昭53−70659(JP,A) 実開 昭61−188244(JP,U) 特公 昭45−2850(JP,B1) 特公 昭55−27421(JP,B1) 実公 昭45−10749(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを発生させる電子銃部と、前記
    電子ビームと入力高周波信号との相互作用を行なわせる
    相互作用部と、その相互作用部内の電子ビームを集束す
    るための電子ビーム集束部と、前記相互作用部から遠ざ
    かるに従って順次相互作用部より低い電位に保持される
    複数個のコレクタ電極よりなり、相互作用を終わった電
    子ビームを捕捉するコレクタ部とを有するマイクロ波管
    において、 前記コレクタ部の入口部に前記相互作用部の中心軸を含
    みかつマイクロ波管を取り付けるための熱シンクに垂直
    な面、に垂直な方向の磁気力線を発生させる磁界装置を
    配設し、前記複数個のコレクタ電極を前記中心軸に対し
    て傾けて配設するとともに、前記熱シンクに前記コレク
    タ部を固定させるコレクタ取り付け面とコレクタ電極と
    の間に、前記コレクタ取り付け面とともに主として熱伝
    導によりコレクタ電極で発生する熱を前記熱シンクに散
    逸させる熱伝導のよい絶縁体を配設したことを特徴とす
    るコレクタ電位低下型マイクロ波管。
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