JPH05266811A - 進行波管 - Google Patents
進行波管Info
- Publication number
- JPH05266811A JPH05266811A JP6496292A JP6496292A JPH05266811A JP H05266811 A JPH05266811 A JP H05266811A JP 6496292 A JP6496292 A JP 6496292A JP 6496292 A JP6496292 A JP 6496292A JP H05266811 A JPH05266811 A JP H05266811A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cathode
- ion barrier
- barrier electrode
- wave tube
- anode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、イオンバリア電極の加速電極とし
ての意味を低減させ、進行波管の立ち上げ時の突入電流
を低減出来、電子ビ−ム透過率を向上した進行波管を提
供することを目的とする。 【構成】この発明の進行波管は、カソ−ド9およびアノ
−ド11間の中心軸方向に沿う最小距離および最大距離
をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−ドおよびイオンバリ
ア電極12間の距離をZi、カソ−ドに対するアノ−ド
電圧をVa、カソ−ドに対するイオンバリア電極電圧を
Viとすれば、イオンバリア電極の位置は 【数1】 を満足するように設定されてなり、上記の目的を達成す
ることが出来る。
ての意味を低減させ、進行波管の立ち上げ時の突入電流
を低減出来、電子ビ−ム透過率を向上した進行波管を提
供することを目的とする。 【構成】この発明の進行波管は、カソ−ド9およびアノ
−ド11間の中心軸方向に沿う最小距離および最大距離
をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−ドおよびイオンバリ
ア電極12間の距離をZi、カソ−ドに対するアノ−ド
電圧をVa、カソ−ドに対するイオンバリア電極電圧を
Viとすれば、イオンバリア電極の位置は 【数1】 を満足するように設定されてなり、上記の目的を達成す
ることが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は進行波管に係り、特に
そのイオンバリア電極の位置に関する。
そのイオンバリア電極の位置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ヘリックス形の進行波管は、図
2に示すように構成され、電子を発生する電子銃部1
と、信号を増幅する高周波作用部(遅波回路)2と、電
子ビ−ムを捕捉するコレクタ部3とを備えている。そし
て、高周波作用部2は、パイプ状真空外囲器4内にヘリ
ックス5が3本の誘電体支持棒6に支持固定されてな
り、この高周波作用部2の両端には、それぞれ入力接栓
7と出力接栓8が突設されている。
2に示すように構成され、電子を発生する電子銃部1
と、信号を増幅する高周波作用部(遅波回路)2と、電
子ビ−ムを捕捉するコレクタ部3とを備えている。そし
て、高周波作用部2は、パイプ状真空外囲器4内にヘリ
ックス5が3本の誘電体支持棒6に支持固定されてな
り、この高周波作用部2の両端には、それぞれ入力接栓
7と出力接栓8が突設されている。
【0003】ところで、電子銃部1は図1に示すように
構成され、カソ−ド9、ウエネルト10、アノ−ド11
およびイオンバリア電極12が、同軸上に所定間隔で配
設されている。イオンバリア電極12は、本来、高周波
作用部2から電子銃部1への正イオンの侵入を防ぐため
に、高周波作用部2の入り口付近に設けられるもので、
カソ−ド9から出た電子ビ−ムの集束・成形のためのも
のではない。しかし、従来技術では、電子銃部1の設計
においてイオンバリア電極12の位置に関して、アノ−
ド電圧,イオンバリア電圧に依存する明確な制限がなか
ったために、イオンバリア電極12が電子ビ−ム透過率
に与える影響が大きかった。
構成され、カソ−ド9、ウエネルト10、アノ−ド11
およびイオンバリア電極12が、同軸上に所定間隔で配
設されている。イオンバリア電極12は、本来、高周波
作用部2から電子銃部1への正イオンの侵入を防ぐため
に、高周波作用部2の入り口付近に設けられるもので、
カソ−ド9から出た電子ビ−ムの集束・成形のためのも
のではない。しかし、従来技術では、電子銃部1の設計
においてイオンバリア電極12の位置に関して、アノ−
ド電圧,イオンバリア電圧に依存する明確な制限がなか
ったために、イオンバリア電極12が電子ビ−ム透過率
に与える影響が大きかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の進
行波管において、カソ−ド9〜アノ−ド11間の中心軸
方向最小距離をZa1 、同じく最大距離をZa2 、カソ
−ド9〜イオンバリア電極12間の中心軸方向最小距離
をZiとし、更に動作時のアノ−ド11およびイオンバ
リア電極12のカソ−ド9に対する電位差をそれぞれV
a、Vi(但し、Va<Viとする)とし、又、動作時
のカソ−ド9〜アノ−ド11間、アノ−ド11〜イオン
バリア電極12間の電界の強さをそれぞれECA、EAIと
すると、
行波管において、カソ−ド9〜アノ−ド11間の中心軸
方向最小距離をZa1 、同じく最大距離をZa2 、カソ
−ド9〜イオンバリア電極12間の中心軸方向最小距離
をZiとし、更に動作時のアノ−ド11およびイオンバ
リア電極12のカソ−ド9に対する電位差をそれぞれV
a、Vi(但し、Va<Viとする)とし、又、動作時
のカソ−ド9〜アノ−ド11間、アノ−ド11〜イオン
バリア電極12間の電界の強さをそれぞれECA、EAIと
すると、
【0005】
【数2】
【0006】
【数3】 と表わせる。ところで、電子が電界から受ける力は電界
の強さに比例するので、イオンバリア電極12の位置Z
iが
の強さに比例するので、イオンバリア電極12の位置Z
iが
【0007】
【数4】 となっていると、
【0008】
【数5】
【0009】が成立するので、電子ビ−ムはアノ−ド1
1よりイオンバリア電極12の影響の方が大きくなり、
電子ビ−ム透過率の良好な電子銃部の設計を困難にす
る。又、2通りのイオンバリア電極12の位置Zi1 、
Zi2 を考え
1よりイオンバリア電極12の影響の方が大きくなり、
電子ビ−ム透過率の良好な電子銃部の設計を困難にす
る。又、2通りのイオンバリア電極12の位置Zi1 、
Zi2 を考え
【0010】
【数6】
【0011】が成り立っているとする。この時、Z
i1 、Zi2 それぞれの場合のアノ−ド11〜イオンバ
リア電極12間の電界の強さをZAI 1 、ZAI 2 とする
と、0<Va<Viに対して必ず
i1 、Zi2 それぞれの場合のアノ−ド11〜イオンバ
リア電極12間の電界の強さをZAI 1 、ZAI 2 とする
と、0<Va<Viに対して必ず
【0012】
【数7】
【0013】が成り立つ。これは数4が成り立つイオン
バリア電極12の位置Ziでは、数1が成り立つ場合に
比べ電界が集中することを示す。つまり、数3より進行
波管の立ち上げ時のアノ−ド電圧(Va)が小さい時、
アノ−ド11〜イオンバリア電極12間の電界が特に集
中することが判る。数4の関係は、更にその電界集中を
助長するものである。この電界集中は、進行波管の立ち
上げ時(アノ−ド電圧を投入して規定の動作電圧Vaに
達するまでの途中のアノ−ド電圧の低いとき)に電子ビ
−ムを特に乱し、突入電流(アノ−ド電圧が規定の動作
電圧よりも低いときに、進行波管の高周波作用部2を流
れる電流の極大値)を増加させる原因となるので、高周
波作用部2に損傷を与える原因となる。
バリア電極12の位置Ziでは、数1が成り立つ場合に
比べ電界が集中することを示す。つまり、数3より進行
波管の立ち上げ時のアノ−ド電圧(Va)が小さい時、
アノ−ド11〜イオンバリア電極12間の電界が特に集
中することが判る。数4の関係は、更にその電界集中を
助長するものである。この電界集中は、進行波管の立ち
上げ時(アノ−ド電圧を投入して規定の動作電圧Vaに
達するまでの途中のアノ−ド電圧の低いとき)に電子ビ
−ムを特に乱し、突入電流(アノ−ド電圧が規定の動作
電圧よりも低いときに、進行波管の高周波作用部2を流
れる電流の極大値)を増加させる原因となるので、高周
波作用部2に損傷を与える原因となる。
【0014】この発明は、以上のような不都合を解決す
るもので、イオンバリア電極の加速電極としての意味を
低減させ、進行波管の立ち上げ時の突入電流を低減出
来、電子ビ−ム透過率を向上した進行波管を提供するこ
とを目的とする。
るもので、イオンバリア電極の加速電極としての意味を
低減させ、進行波管の立ち上げ時の突入電流を低減出
来、電子ビ−ム透過率を向上した進行波管を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は、カソ−ド、
ウエネルト、アノ−ドおよびイオンバリア電極が同軸上
に所定間隔で配設された電子銃部を備えてなり、且つカ
ソ−ドおよびアノ−ド間の中心軸方向に沿う最小距離お
よび最大距離をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−ドおよ
びイオンバリア電極間の距離をZi、カソ−ドに対する
アノ−ド電圧をVa、カソ−ドに対するイオンバリア電
極電圧をViとすれば、イオンバリア電極の位置は
ウエネルト、アノ−ドおよびイオンバリア電極が同軸上
に所定間隔で配設された電子銃部を備えてなり、且つカ
ソ−ドおよびアノ−ド間の中心軸方向に沿う最小距離お
よび最大距離をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−ドおよ
びイオンバリア電極間の距離をZi、カソ−ドに対する
アノ−ド電圧をVa、カソ−ドに対するイオンバリア電
極電圧をViとすれば、イオンバリア電極の位置は
【0016】
【数8】 を満足するように設定されてなる進行波管である。
【0017】
【作用】この発明によれば、イオンバリア電極の加速電
極としての意味を低減させることが出来る。又、進行波
管の立ち上げ時(アノ−ド電圧が規定の動作電圧Vaに
達するまでの低い電圧の時)の突入電流を低減出来、電
子ビ−ム透過率が向上する。
極としての意味を低減させることが出来る。又、進行波
管の立ち上げ時(アノ−ド電圧が規定の動作電圧Vaに
達するまでの低い電圧の時)の突入電流を低減出来、電
子ビ−ム透過率が向上する。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
を詳細に説明する。
を詳細に説明する。
【0019】この発明の進行波管における電子銃部は、
図1に示すように構成され、カソ−ド9、ウエネルト1
0、アノ−ド11およびイオンバリア電極12が同軸上
に所定間隔で配設されている。そして、カソ−ド9の面
中心からアノ−ド11までの中心軸方向に沿う最小距
離、および最大距離をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−
ド9およびイオンバリア電極12間の距離をZi、カソ
−ド9に対するアノ−ド電圧をVa、カソ−ド9に対す
るイオンバリア電極電圧をViとすれば、イオンバリア
電極12の位置は
図1に示すように構成され、カソ−ド9、ウエネルト1
0、アノ−ド11およびイオンバリア電極12が同軸上
に所定間隔で配設されている。そして、カソ−ド9の面
中心からアノ−ド11までの中心軸方向に沿う最小距
離、および最大距離をそれぞれZa1 ,Za2 、カソ−
ド9およびイオンバリア電極12間の距離をZi、カソ
−ド9に対するアノ−ド電圧をVa、カソ−ド9に対す
るイオンバリア電極電圧をViとすれば、イオンバリア
電極12の位置は
【0020】
【数9】 を満足するように設定されている。尚、この発明の進行
波管は、電子銃部以外は図2に示す構造と同じであり、
詳細な説明は省略する。
波管は、電子銃部以外は図2に示す構造と同じであり、
詳細な説明は省略する。
【0021】
【発明の効果】この発明によれば、イオンバリア電極の
位置が請求項1に記載した数1を満足するように設定さ
れているので、アノ−ドおよびイオンバリア電極の間の
電位傾度は、カソ−ドおよびアノ−ドの間の電位傾度に
比べて小さく出来る。又、進行波管の立ち上げ時、即
ち、アノ−ド電圧が規定の動作電圧Vaに達するまでの
間の突入電流を低減出来る。
位置が請求項1に記載した数1を満足するように設定さ
れているので、アノ−ドおよびイオンバリア電極の間の
電位傾度は、カソ−ドおよびアノ−ドの間の電位傾度に
比べて小さく出来る。又、進行波管の立ち上げ時、即
ち、アノ−ド電圧が規定の動作電圧Vaに達するまでの
間の突入電流を低減出来る。
【図1】この発明の一実施例および従来例を説明するた
めに用いる進行波管の要部を示す縦断面図。
めに用いる進行波管の要部を示す縦断面図。
【図2】一般的な進行波管の全体を示す概略縦断面図。
9…カソ−ド、10…ウエネルト、11…アノ−ド、1
2…イオンバリア電極。
2…イオンバリア電極。
Claims (1)
- 【請求項1】 カソ−ド、ウエネルト、アノ−ドおよび
イオンバリア電極が同軸上に所定間隔で配設された電子
銃部を備えてなる進行波管において、 上記カソ−ドおよび上記アノ−ド間の中心軸方向に沿う
最小距離および最大距離をそれぞれZa1 ,Za2 、上
記カソ−ドおよび上記イオンバリア電極間の距離をZ
i、上記カソ−ドに対する上記アノ−ド電圧をVa、上
記カソ−ドに対する上記イオンバリア電極電圧をViと
すれば、上記イオンバリア電極の位置は、 【数1】 を満足するように設定されてなることを特徴とする進行
波管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6496292A JPH05266811A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 進行波管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6496292A JPH05266811A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 進行波管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05266811A true JPH05266811A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=13273183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6496292A Pending JPH05266811A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 進行波管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05266811A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102184827A (zh) * | 2011-03-10 | 2011-09-14 | 安徽华东光电技术研究所 | 提高行波管灯丝电压参数一致性的方法 |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP6496292A patent/JPH05266811A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102184827A (zh) * | 2011-03-10 | 2011-09-14 | 安徽华东光电技术研究所 | 提高行波管灯丝电压参数一致性的方法 |
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