JPH07192518A - トンネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 十分な安全性を保ちながら視覚的にも優れ、
設置される場所や時間に左右されることのない遊戯用ト
ンネルを提供する。 【構成】 本発明の遊戯用トンネルは、光源１と、該光
源からの光をライン状に連続的にもしくは断続的に散光
する長尺状の照射手３段により構成される周壁を有する
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はトンネルに関し、更に詳
しくは、公園、遊園地及びテーマパーク等に好適に適用
されるトンネルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、公園や遊園地及びテーマパーク等
には、ペンキ等により塗装された鉄パイプ等を例えばル
ープ状に形成し、該ループ内を人が通ることを可能にし
たトンネルが設置されている。そして夜間時または暗い
場所等においては外部に設置されている蛍光灯が照明と
して使われ、また場合によっては蛍光色のペンキ等で塗
装されているものが一般的であった。

【０００３】しかし従来のような、夜間時または暗い場
所などにおいて外部に設置されている蛍光灯を照明とし
て使用し、ペンキ等により塗装されたトンネルは、その
塗装が剥がれてしまった場合や夜間時または暗い場所に
おいては、人々に無機質な印象を与えるものであった。

【０００４】そこで最近では、夜間時における照明効果
を得るために、ガラス製のスリム管やネオン管をループ
状に形成するもの等が使用されるようになった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしこれらをループ
状に加工するためにはガラス細工等の特殊技術や雨水等
に対する外部からの水分侵入を防ぐための特別な保護が
必要となり、コストも高く、時間もかかるため施工性も
悪い。またこれらは、ガラス製のため破損の恐れがあ
り、怪我等の危険性もあり、安全面においても極めて欠
けるものであった。さらにスリム管やネオン管は、漏電
による人体への危険性もあり、特にネオン管においては
高電圧を用いるため危険なものとなる。

【０００６】そこで本発明では、上記従来技術の問題点
を解決するために、十分な安全性を保ちながら視覚的に
も優れ、昼間ばかりではなく夜間においても人々が怪我
等を心配することなく安心して楽しむことが可能なトン
ネルを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、光源と、該光
源からの光をライン状に連続的にもしくは断続的に散光
する長尺状の可撓性を有する照明手段により構成される
周壁からなることを特徴とするトンネルに関するもので
ある。

【０００８】上記トンネルは、光源と照明手段との間
に、光源からの光を前記照明手段に伝送する可撓性を有
する光伝送手段を備えたものであることが好ましい。さ
らにまた上記照明手段および光伝送手段は、筒状のクラ
ッド材と、該クラッド材に充填され、該クラッド材より
高い屈折率を有する粘性液状、固形状あるいはゲル状の
コア材から構成されたものであることが好ましい。

【０００９】

【作用】本発明のトンネルは、光源と、該光源からの光
をライン状に連続的にもしくは断続的に散光する長尺状
の可撓性を有する照明手段により構成される周壁からな
ることにより、夜間または暗い場所等においても誰にで
もトンネルの存在を容易に知らせることができ、またそ
の大きさ、例えば径や高さ等を、前記照明手段により識
別することが可能である。これにより安全性が確保さ
れ、昼間・夜間を問わず、安心して利用できるトンネル
を確保することが可能となる。

【００１０】さらに、視覚的にも優れた効果を得ること
ができ、イルミネーションとして特に公園、遊園地及び
テーマパーク等のレクリエーションの場では、それにふ
さわしい雰囲気を創ることを可能にするものである。

【００１１】また、上記光源と照明手段の間に、該光源
からの光を照明手段に伝送する光伝送手段を備えること
によって、照明手段から離れたところにも光源を置くこ
とが可能となる。

【００１２】さらにまた、上記光伝送手段が、可撓性を
有するものであること、つまり、可撓性を有する筒状の
クラッド材と、該クラッド材に充填され、該クラッド材
より高い屈折率を有する粘性液状、固形状あるいはゲル
状のコア材から構成されることにより、光源を更に好適
な場所に置くことが可能になる。

【００１３】また上記照明手段が、上記光伝送手段と同
様にして可撓性を有するものであること、つまり、可撓
性を有する筒状のクラッド材と、該クラッド材に充填さ
れ、該クラッド材より高い屈折率を有する粘性液状、固
形状あるいはゲル状のコア材から構成されることによ
り、すなわち、該トンネルの周壁が前記可撓性を有する
照明手段から構成されているので、所望の形状のトンネ
ルを得ることが可能であり、安全面においても優れたも
のが得られる。

【００１４】以上の点から、活用される場所を限定する
ことなく、昼間はなおのこと夜間においても、子供から
大人まで幅広い年齢層において多目的な、視覚的にもさ
らには安全面においても優れたトンネルを得ることが可
能である。

【００１５】

【実施例】以下この発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。図１は、この発明に係るトンネル
を構成している光源１と、該光源１からの光をライン状
に連続的にもしくは断続的に散光する長尺状の可撓性を
有する照明手段３と、前記光源１からの光を前記照明手
段３に伝送する可撓性を有する光伝送手段２を示すもの
であり、図２は、この発明に係るトンネルの一実施例を
示すものである。

【００１６】光源１は、ランプハウス１Ａ内に、図示し
ない発光手段を収容しており、該発光手段としては、白
熱電球、蛍光管、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ、発光ダイオ−ド（ＬＥＤ）、半導体レ−ザ（ＬＤ）
あるいはガスレ−ザ、電界発光体、プラズマ発光管等の
人工光源の他、太陽光等の自然光を使用することも可能
であるが、この中でも、ハロゲンランプやメタルハライ
ドランプのように、集光性に優れたものを使用すること
が好ましい。

【００１７】なお上記ランプハウス１Ａにおける照明光
の出射口１Ｂに、セロハンやダイクロイックフィルタ等
から構成され照明光色を変化させる図示しないフィルタ
ーを具備することによりトンネルの色の変化を楽しむこ
とできる。特に、該トンネルが二又またはそれ以上の複
数に分かれている場合では、方向を指示するものとして
目的や用途を認識するもの等にも役立てることが可能で
あり、幅広い分野において活用されるものである。

【００１８】また、パルス状の点灯やフラッシュ状の点
灯等を使用した場合、イルミネーションとしてさらに効
果的なものになる。

【００１９】この光源１を設置する場所としては、トン
ネルの下部、地下等が考えられるが、図２に示すよう
に、通路１３の下に設置することが、外観、安全性及び
作業性の面から好ましい。この場合、光源を地上の安全
な場所に設置し、該光源からの光が上記光伝送手段を介
して上記照明手段すなわち、上記トンネルの周壁へ伝送
されるので、水中トンネルとしても活用されることも可
能である。

【００２０】光伝送手段２は、図３に示すように、可撓
性のあるパイプ状に加工された高分子クラッド材４中
に、粘性液体状からなるコア材５を充填し、クラッド材
４の両端は窓材６で封じられる。クラッド材４の屈折率
よりも高い屈折率を有するコア材５を用いることにより
両者の界面で光の全反射が起こり、この全反射の繰り返
しにより一端より入射した光を他端まで伝えるようにな
っている。

【００２１】クラッド材４を形成する材料としては、プ
ラスチックやエラストマー等のように可撓性を有し、チ
ューブ状に成形可能で、屈折率の低い材料を用いること
が好ましい。

【００２２】その具体例としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、ＡＢＳ樹脂、
ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレン−ポリビニルアルコール共重合体、フ
ッ素樹脂、シリコン樹脂、天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレン
ゴム、アクリルゴム、ＥＰＤＭ、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、フッ素ゴム、シリコンゴム等が好適
に使用される。

【００２３】この中でも屈折率が低いシリコン系ポリマ
ーやフッ素系ポリマーが特に好ましく、具体的には、ジ
メチルシロキサンポリマー、メチルフェニルシロキサン
ポリマー、フルオロシリコンポリマー等のシリコン系ポ
リマー、ポリテトラフルオロチレン（ＰＴＦＥ）、四フ
ッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体（ＦＥ
Ｐ）、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレ
ン共重合体（ＰＦＥ）、ポリクロルトリフルオロエチレ
ン（ＰＣＴＦＥ）、四フッ化エチレン−エチレン共重合
体（ＥＴＦＥ）、ポリビニリデンフルオライド、ポリビ
ニルフルオライド、フッ化ビニリデン−三フッ化塩化エ
チレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレ
ン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン−
四フッ化エチレン三元共重合体、四フッ化エチレンプロ
ピレンゴム、フッ素系熱可塑性エラストマー等のフッ素
系ポリマーが好適に使用される。

【００２４】これら材料は単独または２種以上をブレン
ドして用いることもでき、単管または多重管として用い
ることもできる。さらには、コア材５に接する内面のみ
をコーティングあるいは二重押し出し等の方法により平
滑処理を行うことも可能である。

【００２５】また、図３に示すように、遮光の目的でク
ラッド材４の外周を、不透明な材料からなる外皮７で被
覆することもできる。

【００２６】コア材５としては、クラッド材４より屈折
率が高い、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオ
キサイド、グリセリン等のポリオール類、ポリオールエ
ステル類、ポリオールエーテル類、クロロエチルホスフ
ェート、トリオクチルホスフェート等の燐酸エステル
類、流動パラフィン、フッ素油、シリコンオイル、ポリ
イソブチレン、ポリシロキサン変性ポリエーテル、無機
塩の水溶液、ポリマーを適当な溶媒で希釈したポリマー
溶液等が使用される。これら材料は、単独または２種以
上をブレンドして用いることもできる。

【００２７】また、粘性液体状のものに限らず、固体状
あるいはゲル状のものを用いることもできる。例えば、
プラスチック、サーモエラストマー等の固体状のもの
や、エポキシ樹脂、液状シリコン、ポリウレタン、液状
ポリブタジエン、アクリルエステル系モノマー等の硬化
性液状物をクラッド材４に充填し硬化させたゲル状のも
のであってもよい。

【００２８】なお、この実施例に使用するコア材５やク
ラッド材４としては、特に伝送しようとする波長の光の
吸収率が少ないものを使用するのが好ましい。

【００２９】窓材６としては、クラウンガラス、石英、
フリントガラス、カルコゲナイト系ガラス、サファイ
ヤ、水晶、ポリカーボネイト、メタクリル樹脂、ポリス
レン樹脂等の透明材料が使用できる。

【００３０】なお、光伝送手段２は、これに限定される
ものではなく、プラスチックファイバーやガラスファイ
バーを束ねたものでも良い。、

【００３１】本発明に係るトンネルの周壁を構成してい
る照明手段３は、光伝送手段２を介して光源１から送ら
れてきた特定色の光をライン状に略均一に発光させるよ
うになっており、図４に示すように、光伝送手段２と同
一の透明材料で形成されたコア材９とこのコア材９より
も低屈折率の透明材料で形成され、コア材９に接する内
周面に微細な凹凸を形成しているクラッド材８とから構
成されている。

【００３２】この照明手段３は、光伝送手段２から送り
出される光がコア材９内を進行し、微細な凹凸を有する
内周面８Ａにおいて該光の一部が全反射せずにクラッド
８内を透過して外周面８Ｂから外部へ効率よく出射する
ことができるようになっている。

【００３３】また、照明手段３として、不透明なマトリ
ックス中に、前記マトリックスと屈折率の異なる透明材
料を分散させ、光学的な不均質構造を形成させてなる光
散乱材料を用いることもできる。さらにこの光散乱材料
を、ロッド状に形成して照明手段とすることもできる。

【００３４】また、例えば図５に示すように、照明手段
３として、コア材９を粘性透明材料で形成すると共に、
そのコア材９内に高反射膜を塗布した球状の反射散乱体
１１を混入させたものを使用しても良く、この場合には
さらに高輝度の高効率発光が可能となる。

【００３５】さらにまた、例えは図６に示すように、ク
ラッド材８の外周面の全体に不透明な材料からなる外皮
１０を固着させ、該外皮１０に部分的に透孔１２を形成
し、この透孔１２から外部に光を出射・発光させるよう
に構成してもよい。これにより、点発光状態での間接照
明が可能になり、透孔１２を形成する位置により、目的
及び用途に合わせて、トンネルの内外いずれの任意の方
向へ照明光を散光させることができる。

【００３６】なお、照明手段３としては、前記した光伝
送手段２と同様の遮光用の不透明な材料からなる外皮を
つけないものを用いてもよい。さらに、照明手段３は、
可撓性を有するものであれば、プラスチックファイバー
やガラスファイバーを束ねたものでも良い。

【００３７】光伝送手段２と照明手段３との接続方法は
特に限定はされないが、好ましくは、パイプ等によって
接続するのがよい。接続パイプとしては、プラスチッ
ク、金属等が好適に使用されるが、この中でも金属が好
ましい。

【００３８】このようにして得られた照明手段３を図２
のようにループさせることにより入り口が円形状のトン
ネルになり得る。さらに、高さや幅等を調節すれば、大
人用、子供用等の用途や目的に合わせたトンネルが得ら
れる。

【００３９】また、トンネルの周壁を補強するために、
照明手段３を、あらかじめ周壁としてループ状に構成さ
れている支持部材、例えばプラスチックパイプや竹等に
取り付けてもよい。また、歩きやすくするため図２に示
すように、通路１３を設置することが好ましい。

【００４０】なお、本実施例では、照明手段３をループ
させることにより、トンネルの入り口が円形のものを例
として挙げたが、このトンネルの入り口の形状として
は、円形状のほかにも例えば楕円形状、正方形状、長方
形状、その他の多角形状、星形状等目的及び用途によっ
て、様々な形状にすることも可能である。

【００４１】さらに、同様の及び／又は異なる形状の入
り口を有するトンネルを複数組み合わせることにより幅
広い分野での利用が可能となる。

【００４２】このようにして得られたトンネルは図２に
示すように、光源と、該光源からの光をライン状に連続
的にもしくは断続的に散光する長尺状の照明手段により
構成される周壁を有しているので、陸上・水中等の場所
に限定されることなく、昼間・夜間を問わず安全性が高
く、さらには、一つの電球で切れ目なく連続的に発光さ
せることができ、なおかつ様々な色や種類の照明を楽し
むことができるので、イルミネーションとしても効果的
なトンネルとなる。また、目的・用途に応じて、単数ま
たは複数のトンネルを組み合わせることにより、幅広い
分野での利用が可能なトンネルとなる。

【００４３】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、十分な安全性を保ちながら視覚的にも優れ、昼間ば
かりではなく夜間においても人々が怪我等を心配するこ
となく安心して楽しむことが可能なトンネルを提供する
ことを目的とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係るトンネルを構成して
いる光源、光伝送手段及び照明手段３を示す概略構成
図。

【図２】この発明の一実施例に係るトンネルを示す斜視
図。

【図３】この発明の一実施例に係る光伝送手段を示す断
面図。

【図４】この発明の一実施例に係る照明手段を示す断面
図。

【図５】同照明手段の変形例を示す断面図。

【図６】同照明手段の他の変形例を示す断面図。

【符号の説明】

１ 光源 １Ａ ランプハウス １Ｂ 出射口 ２ 光伝送手段 ３ 照明手段 ４，８ クラッド材 ５，９ コア材 ６ 窓材 ７，１０ 外皮 １１ 反射散乱体 １２ 透孔 １３ 通路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源と、該光源からの光をライン状に連
   続的にもしくは断続的に散光する長尺状の可撓性を有す
   る照明手段により構成される周壁からなることを特徴と
   するトンネル。
2. 【請求項２】 前記光源と照明手段との間に、光源から
   の光を前記照明手段に伝送する可撓性を有する光伝送手
   段を備えたことを特徴とする請求項１のトンネル。
3. 【請求項３】 前記照明手段および光伝送手段が、筒状
   のクラッド材と、該クラッド材に充填され、該クラッド
   材より高い屈折率を有する粘性液状、固形状あるいはゲ
   ル状のコア材から構成されたことを特徴とする請求項２
   のトンネル。