JPH0719237Y2

JPH0719237Y2 - 脱穀機の選別装置

Info

Publication number: JPH0719237Y2
Application number: JP15958688U
Authority: JP
Inventors: 操北坂; 力角
Original assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Current assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Priority date: 1988-12-08
Filing date: 1988-12-08
Publication date: 1995-05-10
Anticipated expiration: 2003-12-08
Also published as: JPH0281148U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野穀稈を脱穀するものでコンバイン等の収穫機に使用する
ことができる脱穀機における選別装置に関する。

（ロ）従来技術従来、扱室の下方からその後方の排塵選別部に亙る部位
に一番篩選別部と二番篩選別部とを備えた揺動選別体を
架設し、該揺動選別体の始端下方に送風風車を設け、こ
の送風風車から吐出される選別風を一番受樋の上方から
一番篩選別部に指向する主選別風路と、一番受樋の下方
を経て二番受樋の上方から二番篩選別部に指向する副選
別風路とに分風する脱穀機における選別装置及び副選別
風路に代えて二番受樋の直前に別の送風風車を設けた脱
穀機における選別装置は既に知られている。

（ハ）考案が解決しようとする問題点前記既知の脱穀機における選別装置はいずれも一番選別
部と二番選別部とを個別に風選する技術であって主選別
風は一番受樋の上方を吹き抜けるので、脱穀物が濡れて
いる場合に一番受樋に藁屑が混入することがあり、この
藁屑を排除すべく主選別風を強くすると単粒化された穀
粒が二番選別部に移行し、それが還元されて再処理され
るため穀粒が損傷するので主選別風の強化には自ら限度
があり、一番受樋に落入する穀粒から藁屑を高精度の除
去することができなかった。

（ニ）問題点を解決するための手段本考案は、扱室の下方から排塵選別室に亙って一番篩選
別部と二番篩選別部とをその順に装備した揺動選別体を
架設し、該揺動選別体の始端側下部に、前記一番篩選別
部に向けて送風する主送風風車を設けた脱穀機におい
て、前記一番篩選別部の下方に一番移送螺旋を内蔵した
一番受樋を設け、上部が一番篩選別部の終端に対向し、
下端が一番受樋上に臨む一番流板を斜設し、前記一番受
樋の上手側に副送風ファンを設け、この副送風ファンの
吐出口を、選別風が前記一番流板の下端より下方で一番
移送螺旋を吹き抜けて前記二番篩選別部に指向するよう
に開口させることにより一番篩選別部から漏下して一番
流板を滑落し、その下端から一番受樋に落入する穀粒を
副送風風車の選別風により風選すると共に一番移送螺旋
により撹拌されながら移送されている穀粒をも風選する
ことで一番穀粒に混入した藁屑を除去し、この選別風を
二番選別部の選別にも活用することができるようにして
前述の問題点を解決した。

（ホ）作用穀稈粒を扱胴により脱穀処理して受網から漏下した脱穀
物は揺動選別体により移送されて一番篩選別部にて篩選
別され、漏下物は主送風ファンの選別風により風選され
ると共に一番流板上で流板選別されながら流下する。

そして、前記一番流板の下端から一番受樋に向けて落下
する一番物は副送風ファンから吐出される選別風に風選
され、一番受樋に落入して一番移送螺旋により移送され
る穀粒は撹拌されながら移送される間にも上記副送風フ
ァンの選別風により風選される。また、上記副送風ファ
ンの選別風は更に二番篩選別部をも吹き抜け、一番篩選
別部の終端から移行した被選別物及び扱室の送塵口又は
処理室受網からの被選別物が二番篩選別漏下して風選さ
れる。

（ヘ）実施例本考案の一実施例を図面に示すコンバイン用脱穀機につ
いて説明すると、１は扱室２内に軸架した扱胴であっ
て、扱口の外側に沿ってフィードチエン３と挟扼レール
４を併設し、受網５の下方から排塵選別室６に亙る部位
には揺動選別体７を前後揺動するように架設し、該揺動
選別体７は、波形板からなる移送板８、多数のフイン列
からなる上段篩選別部10、その下方の波形板11の移送終
端に連設されていて一番受樋12上に臨むと共にクリンプ
網からなる一番篩選別部13、その終端に近接する位置か
ら前記一番受樋12の直上に亙って斜設した一番流板15及
び波形板の終端にストローラックを連設することにより
構成すると共に二番受樋16上に臨ませた二番篩選別部17
により構成されており、前記一番流板15は全体を機枠に
固定するか、又は上方の急傾斜部を揺動選別体７と一体
にし、下方の緩傾斜部を機枠に固定しても良い。

また、前記扱室２の後部寄りでかつ扱口と反対側に設け
た排塵口18から前記二番篩選別部17の側部上方に亙る処
理室19には、処理胴20を軸架すると共に処理室受網21を
張設し、前記揺動選別体７の始端下部に吐出風が一番篩
選別部13に指向する主送風風車22を設け、排塵選別室６
の扱口側には吸引ファン23を設けてある。

そして、前記一番受樋12の直前部にはシロッコファンか
らなる副送風ファン25を設け、この副送風ファン25のケ
ーシング26は前記主送風風車22の吐出口の近傍から一番
流板15の急傾斜部に向かう底板27とその先端部から一番
受樋12上に向かう流板28とで覆われており、副送風ファ
ン25の吐出口30の上縁30aとなる上記流板28の下端は前
記一番流板15の下端より低く、吐出口30の下部板30bは
一番移送螺旋31の上部寄りへ向かっており、上記流板28
と一番流板15の下端との間を流下口32に形成すると共に
両流板28,15が略Ｙ字状になるように対向している。

第２図の35は揺動選別体７の側板に取付けて上部を側壁
の内側面に摺接させるゴム板であって、上記側板の上部
には間隔をおいて切欠部を有し、ゴム板35は切欠部と対
応する部分を除いて下部が開口した袋状部36に形成して
あり、この袋状部36を切欠部の間の突出部に嵌合するこ
とにより装着してある。

第３図及び第４図の37は扱室２内で発生する長藁を切断
する藁切り鎌であって、一対の鎌37の基部を連結してコ
字状になし、これをガイド枠38にて進退自在に保持し、
連結部を扱胴軸1aにより駆動されるクランク軸39にロッ
ド40により連動連結してあるので、藁切り鎌37は常時進
退作動することとなり、従来の固定式のもののように藁
屑が引っ掛かって藁切り性能が低下したり、藁切り鎌37
やその支持部が破損することがない。1bは扱歯である。

第５図及び第６図は前記フィードチエンガイドを示すも
ので、左右一対のフィードチエン3,3チエンローラー
は、それぞれレールフレーム41から垂下したローラーガ
イド42,42で稈圧を受けても上昇しないように案内さ
れ、連結ピンの扱室２側は受ガイド板43,43により受止
め案内され、レールフレーム41の内側下面に一方の内側
ガイド45をボルト46,46で螺着し、その下面に他方の内
側ガイド47を重合してボルト48,48により螺着してある
ので、フィードチエン3,3が中間部に向けて傾倒しよう
とするのを防止することができる。

前述の脱穀機において、刈取り搬送された穀稈は株元部
をフィードチエン３と挟扼レール４とにより挟持搬送さ
れ、穂側は供給口33から扱室２内に挿入されて扱胴１に
より脱穀処理され、受網５から漏下した穀粒及び比較的
小さな藁屑は移送板８により後方へ移送されて上段篩選
別部10で粗選別される。漏下した被選別物は波形板11に
より一番篩選別部13に移送されて篩選別され、その漏下
物は主選別送風風車22の主選別風により風選されてから
一番流板15上に落下して更に流板選別を受け、穀粒は流
下し、混入していて吹き上げられた藁屑、処理室受網21
からの漏下物、及び一番篩選別部13と上段篩選別部10上
に残った二番物を含む藁屑は二番篩選別部17へと移行し
て篩選別される。

そして、前記一番流板15を流下した穀粒は流板28に衝突
して分散すると共に方向変換してからその下端から一番
受樋12に落入し、この落下過程で副送風ファン25から吐
出される選別風により再度風選される。

その際、一方では主送風風車22の選別風が一番篩選別部
13と一番流板15の上部側の急傾斜部とに集中的に指向す
るので一番物の風選を的確に行なうことができる。他
方、流板28の後部側は主選別風の死角になるが、この部
分は副送風ファン25の選別風により吸引されるので、一
番流板15の下部を緩傾斜にして揺動選別体７の高さを低
くしても藁屑が堆積することがなく、一番流板15を揺動
選別体７と一体にした場合、一番流板が前後動して流下
口32が前後に拡縮するので塊状物をほぐして落下させる
ことができる。

また、一番受樋に落入した穀粒は一番移送螺旋31により
撹拌されながら移送されるが、その時、副送風ファン25
の選別風は一番移送螺旋31を吹き抜けるので更に風選さ
れ、この選別風は斜板34に沿って吹き上げて二番篩選別
部17からの漏下物を風選し、排塵口35から機外に吹き出
し、同時に吸引ファン23は主送風風車22の選別風と作用
し合って排塵選別室６内の藁屑を吸引排出する。更に、
二番物は図示しないが従来のものと同様に二番還元スロ
ワー、又は二番揚送螺旋筒により揺動選別体７の始端側
又は扱室２に還元されて処理される。

（ト）考案の効果本考案は前述のように扱室２の下方から排塵選別室６に
亙って一番篩選別部13と二番篩選別部17とをその順に装
備した揺動選別体７を架設し、該揺動選別体７の始端側
下部に、前記一番篩選別部13に向けて送風する主送風風
車22を設けた脱穀機において、前記一番篩選別部13の下
方に一番移送螺旋31を内蔵した一番受樋12を設け、上部
が一番篩選別部13の終端に対向し、下端が一番受樋12上
に臨む一番流板15を斜設し、前記一番受樋12の上手側に
副送風ファン25を設け、この副送風ファン25の吐出口30
を、選別風が前記一番流板15の下端より下方で一番移送
螺旋31を吹き抜けて前記二番篩選別部17に指向するよう
に開口させたので、主送風風車22による主選別風により
風選された一番穀粒は、一番流板15の下端から一番受樋
に落入する際に副送風ファン25の選別風により再度風選
され、更に一番受樋12中を一番移送螺旋31により移送さ
れる時、一番移送螺旋31により撹拌された状態で風選を
受けることなり、一番穀粒中に混入せんとする藁屑を高
精度に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
脱穀機の縦断面図、第２図（ａ）はゴム板側面図、
（ｂ）はゴム板の平面図、（ｃ）はゴム板を揺動選別体
に取付けた状態を示す断面図、第３図は藁切り鎌駆動装
置の平面図、第４図は藁切り鎌支持部の斜視図、第５図
はフィードチエンガイドの分解斜視図、第６図は同上断
面図である。２……扱室、５……受網、６……排塵選別室、７……揺
動選別体、12……一番受樋、13……一番篩選別部、15…
…一番流板、16……二番受樋、17……二番篩選別部、22
……主送風風車、25……副送風ファン、26……ケーシン
グ、28……流板、30……吐出口、31……一番移送螺旋

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】扱室２の下方から排塵選別室６に亙って一
番篩選別部13と二番篩選別部17とをその順に装備した揺
動選別体７を架設し、該揺動選別体７の始端側下部に、
前記一番篩選別部13に向けて送風する主送風風車22を設
けた脱穀機において、前記一番篩選別部13の下方に一番
移送螺旋31を内蔵した一番受樋12を設け、上部が一番篩
選別部13の終端に対向し、下端が一番受樋12上に臨む一
番流板15を斜設し、前記一番受樋12の上手側に副送風フ
ァン25を設け、この副送風ファン25の吐出口30を、選別
風が前記一番流板15の下端より下方で一番移送螺旋31を
吹き抜けて前記二番篩選別部17に指向するように開口さ
せたことを特徴とする脱穀機の選別装置。
【請求項２】扱室２の下方から排塵選別室６に亙って一
番篩選別部13と二番篩選別部17とをその順に装備した揺
動選別体７を架設し、該揺動選別体７の始端側下部に、
前記一番篩選別部13に向けて送風する主送風風車22を設
けた脱穀機において、前記一番篩選別部13の下方に一番
移送螺旋31を内蔵した一番受樋12を設け、上部が一番篩
選別部13の終端に対向し、下端が一番受樋12上に臨む一
番流板15を斜設し、前記一番受樋12の上手側に副送風フ
ァン25を設け、この副送風ファン25の吐出口30を、選別
風が前記一番流板15の下端より下方で一番移送螺旋31を
吹き抜けて前記二番篩選別部17に指向するように開口さ
せ、前記副送風ファン25の上部に設けた流板28と前記一
番流板15とを落下口を隔てると共に流板の下端を一番流
板15の下端より低くして両者が略Ｙ字状になるように対
設したことを特徴とする脱穀機の選別装置。