JPH0719012A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JPH0719012A JPH0719012A JP5161196A JP16119693A JPH0719012A JP H0719012 A JPH0719012 A JP H0719012A JP 5161196 A JP5161196 A JP 5161196A JP 16119693 A JP16119693 A JP 16119693A JP H0719012 A JPH0719012 A JP H0719012A
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- Japan
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- receiving chamber
- pressure
- pressure receiving
- piston
- movable member
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- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピストンの前後方向位置及び中間位置までの
移動速度を上昇させて、バルブタイミング制御応答性を
向上させる。 【構成】 スプロケット21とカムシャフト22との相
対回動を筒状歯車28の軸方向の移動によって変換する
と共に、該筒状歯車28を可動部材33を介して3経路
の第1〜第3油圧回路37〜39から給排される油圧に
より3段階に移動可能とする構成である。前記第1〜第
3油圧回路37〜39の上流側に夫々3つの切換電磁弁
52〜54を設けると共に、可動部材33の前端側と、
筒状歯車28の外周略中央及び後端側に第1〜第3油圧
回路37〜39と連通する第1〜第3受圧室34〜36
を設ける。
移動速度を上昇させて、バルブタイミング制御応答性を
向上させる。 【構成】 スプロケット21とカムシャフト22との相
対回動を筒状歯車28の軸方向の移動によって変換する
と共に、該筒状歯車28を可動部材33を介して3経路
の第1〜第3油圧回路37〜39から給排される油圧に
より3段階に移動可能とする構成である。前記第1〜第
3油圧回路37〜39の上流側に夫々3つの切換電磁弁
52〜54を設けると共に、可動部材33の前端側と、
筒状歯車28の外周略中央及び後端側に第1〜第3油圧
回路37〜39と連通する第1〜第3受圧室34〜36
を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気・排気
バルブの開閉時期を運転状態に応じて可変制御するバル
ブタイミング制御装置に関する。
バルブの開閉時期を運転状態に応じて可変制御するバル
ブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバルブタイミング制御装置として
は、種々提供されており、その一例としては米国特許第
4,535,731号公報に開示されたものや、該公報
記載の発明を改良したものとして、本出願人が先に出願
した実願平3−110106号に記載されたものがあ
る。
は、種々提供されており、その一例としては米国特許第
4,535,731号公報に開示されたものや、該公報
記載の発明を改良したものとして、本出願人が先に出願
した実願平3−110106号に記載されたものがあ
る。
【0003】このバルブタイミング制御装置は、図4に
示すように、機関のクランク軸から駆動力が伝達される
円筒状のスプロケット1と、該スプロケット1の回転力
によって例えば吸気バルブを開閉作動させる駆動カムを
一体に有するカムシャフト2と、該スプロケット1とカ
ムシャフト2との間に噛合して、左右軸方向の移動に伴
い該両者1,2の相対回動位相を変換する筒状歯車3
と、該筒状歯車3を左右軸方向に移動させる駆動機構4
とを備えている。
示すように、機関のクランク軸から駆動力が伝達される
円筒状のスプロケット1と、該スプロケット1の回転力
によって例えば吸気バルブを開閉作動させる駆動カムを
一体に有するカムシャフト2と、該スプロケット1とカ
ムシャフト2との間に噛合して、左右軸方向の移動に伴
い該両者1,2の相対回動位相を変換する筒状歯車3
と、該筒状歯車3を左右軸方向に移動させる駆動機構4
とを備えている。
【0004】この駆動機構4は、筒状歯車3の前端部側
に有する2つの受圧室5a,5aに相対的に油圧を導入
する油圧回路6と、筒状歯車3の後端部に弾装された圧
縮スプリング7とを備えており、油圧回路6の上流側に
は、三方型の電磁弁8が設けられていると共に、下流側
のカムシャフト2前端部にはスプール弁9aと電磁アク
チュエータ9bとからなる油圧切替機構9が設けられて
いる。
に有する2つの受圧室5a,5aに相対的に油圧を導入
する油圧回路6と、筒状歯車3の後端部に弾装された圧
縮スプリング7とを備えており、油圧回路6の上流側に
は、三方型の電磁弁8が設けられていると共に、下流側
のカムシャフト2前端部にはスプール弁9aと電磁アク
チュエータ9bとからなる油圧切替機構9が設けられて
いる。
【0005】そして、機関低負荷時には、コントローラ
10から電磁弁8,電磁アクチュエータ9bに夫々OF
F信号(非通電)が出力されて、油供給通路6aを閉成
する。したがって、オイルポンプ11から圧送された圧
油は、ドレン通路8aから排出されて第1受圧室5aに
供給されず、筒状歯車3は圧縮スプリング7のばね力で
左方向へ最大に移動し、スプロケット1とカムシャフト
2との相対回動位相を一方側に変換する。
10から電磁弁8,電磁アクチュエータ9bに夫々OF
F信号(非通電)が出力されて、油供給通路6aを閉成
する。したがって、オイルポンプ11から圧送された圧
油は、ドレン通路8aから排出されて第1受圧室5aに
供給されず、筒状歯車3は圧縮スプリング7のばね力で
左方向へ最大に移動し、スプロケット1とカムシャフト
2との相対回動位相を一方側に変換する。
【0006】一方、低負荷域から中負荷域に移行する
と、電磁弁8にON信号(通電)が出力されて、オイル
ポンプ11からの圧油が第1受圧室5aに導入される。
依って、可動部材12がストッパ部13に突き当たるま
で図中右方向に移動し、筒状歯車3を所定量だけ右方向
に移動させるため、スプロケット1とカムシャフト2と
は、他方側へ所定量だけ相対回動する。
と、電磁弁8にON信号(通電)が出力されて、オイル
ポンプ11からの圧油が第1受圧室5aに導入される。
依って、可動部材12がストッパ部13に突き当たるま
で図中右方向に移動し、筒状歯車3を所定量だけ右方向
に移動させるため、スプロケット1とカムシャフト2と
は、他方側へ所定量だけ相対回動する。
【0007】さらに、高負荷域に移行した場合は、電磁
アクチュエータ9bにもON信号が出力されて、駆動ロ
ッド9cがスプール弁9aをコイルスプリング9dのば
ね圧に抗して押圧して該スプール弁9aにより連通路6
bと第2油路部6dとを連通させる一方、ドレン孔6e
と外部を連通させる。このため、第1受圧室5a内の油
圧が外部に排出されると共に、第2受圧室5b内に圧油
が導入されて、可動部材12を左方向へ最大に移動させ
ると同時に、筒状歯車3をさらに右方向へ移動させる。
これによって、スプロケット1とカムシャフト2が、他
方側へ最大に相対回動する。
アクチュエータ9bにもON信号が出力されて、駆動ロ
ッド9cがスプール弁9aをコイルスプリング9dのば
ね圧に抗して押圧して該スプール弁9aにより連通路6
bと第2油路部6dとを連通させる一方、ドレン孔6e
と外部を連通させる。このため、第1受圧室5a内の油
圧が外部に排出されると共に、第2受圧室5b内に圧油
が導入されて、可動部材12を左方向へ最大に移動させ
ると同時に、筒状歯車3をさらに右方向へ移動させる。
これによって、スプロケット1とカムシャフト2が、他
方側へ最大に相対回動する。
【0008】したがって、スプロケット1とカムシャフ
ト2とを、単に正逆2段階の相対回動変換ではなく、任
意の中間相対回動位相にも安定的に保持することができ
る。
ト2とを、単に正逆2段階の相対回動変換ではなく、任
意の中間相対回動位相にも安定的に保持することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
発明にあっては、第1,第2受圧室5a,5b間に可動
部材12を設けているため、前述のように筒状歯車3の
中間移動位置から高負荷域に移行して第2受圧室5b内
の圧油によりさらに最大右方向へ移動しようとする際
に、該同じ圧油によって可動部材12も同時に左方向に
移動させなければならない。このため、筒状歯車3に対
する油圧力が低下して、斯かる中間移動位置から右方向
への移動応答性が低下し、スプロケット1とカムシャフ
ト2との相対回動位相変換の遅れが発生する。
発明にあっては、第1,第2受圧室5a,5b間に可動
部材12を設けているため、前述のように筒状歯車3の
中間移動位置から高負荷域に移行して第2受圧室5b内
の圧油によりさらに最大右方向へ移動しようとする際
に、該同じ圧油によって可動部材12も同時に左方向に
移動させなければならない。このため、筒状歯車3に対
する油圧力が低下して、斯かる中間移動位置から右方向
への移動応答性が低下し、スプロケット1とカムシャフ
ト2との相対回動位相変換の遅れが発生する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記先願に係
る技術の問題点に鑑みて案出されたもので、機関により
駆動される回転体と、該回転体から伝達された回転力に
より吸気・排気バルブを作動するカムを有するカムシャ
フトと、前記回転体とカムシャフトとの間に介装され
て、カムシャフト軸方向の移動に伴い前記両者の相対回
動位相を変換するピストンと、該ピストンの前端側に軸
方向へ所定のストローク範囲で移動自在に設けられた可
動部材と、油圧の給排により前記ピストンを可動部材を
介して軸方向へ段階的に移動させる3経路の油圧回路と
を備えたバルブタイミング制御装置であって、前記可動
部材の前端部側に、前記第1油圧回路から油圧が給排さ
れる第1受圧室を設けると共に、前記ピストンの周面に
前記第2油圧回路から油圧が給排される第2受圧室を設
け、かつ前記ピストンの後端側に前記第3油圧回路から
油圧が給排される第3受圧室を設け、さらに、各油圧回
路の上流側に設けられた夫々の流路切換弁を、機関運転
状態に応じて供給流路と排出流路に切り換え制御する制
御回路を設けたことを特徴としている。
る技術の問題点に鑑みて案出されたもので、機関により
駆動される回転体と、該回転体から伝達された回転力に
より吸気・排気バルブを作動するカムを有するカムシャ
フトと、前記回転体とカムシャフトとの間に介装され
て、カムシャフト軸方向の移動に伴い前記両者の相対回
動位相を変換するピストンと、該ピストンの前端側に軸
方向へ所定のストローク範囲で移動自在に設けられた可
動部材と、油圧の給排により前記ピストンを可動部材を
介して軸方向へ段階的に移動させる3経路の油圧回路と
を備えたバルブタイミング制御装置であって、前記可動
部材の前端部側に、前記第1油圧回路から油圧が給排さ
れる第1受圧室を設けると共に、前記ピストンの周面に
前記第2油圧回路から油圧が給排される第2受圧室を設
け、かつ前記ピストンの後端側に前記第3油圧回路から
油圧が給排される第3受圧室を設け、さらに、各油圧回
路の上流側に設けられた夫々の流路切換弁を、機関運転
状態に応じて供給流路と排出流路に切り換え制御する制
御回路を設けたことを特徴としている。
【0011】
【作用】例えば機関低負荷時には、夫々の対応する流路
切換弁が制御回路を介して第1,第2油圧回路を排出側
に切り換えると共に、第3油圧回路を供給側に切り換え
る。したがって、第1,第2受圧室内の油圧が排出され
る一方、第3受圧室へ油圧が供給される。したがって、
ピストンは該第3受圧室内の油圧によって最大前方向へ
の位置へ速やかに移動して、回転体とカムシャフトとを
一方側の相対回動位相に変換する。
切換弁が制御回路を介して第1,第2油圧回路を排出側
に切り換えると共に、第3油圧回路を供給側に切り換え
る。したがって、第1,第2受圧室内の油圧が排出され
る一方、第3受圧室へ油圧が供給される。したがって、
ピストンは該第3受圧室内の油圧によって最大前方向へ
の位置へ速やかに移動して、回転体とカムシャフトとを
一方側の相対回動位相に変換する。
【0012】また、低負荷域から中負荷域に移行した場
合は、夫々の流路切換弁が第1油圧回路を供給側に切り
換えると共に、第2油圧回路を所定時間だけ供給側に切
り換える一方、第3油圧回路を排出側に切り換える。し
たがって、第1受圧室内の油圧の上昇に伴い後方側へ最
大移動して該ピストンを全ストロークの中間位置まで押
圧する。ここで、所定時間だけ第2受圧室にも油圧が供
給されて、ピストンを中間位置まで移動させる。つま
り、可動部材の押圧力をアシストする形でピストンを後
方へ移動させる。したがって、該ピストンの移動速度が
上昇し、該ピストンの中間位置移動に伴い回転体とカム
シャフトの相対回動位相を速やかに変換する。
合は、夫々の流路切換弁が第1油圧回路を供給側に切り
換えると共に、第2油圧回路を所定時間だけ供給側に切
り換える一方、第3油圧回路を排出側に切り換える。し
たがって、第1受圧室内の油圧の上昇に伴い後方側へ最
大移動して該ピストンを全ストロークの中間位置まで押
圧する。ここで、所定時間だけ第2受圧室にも油圧が供
給されて、ピストンを中間位置まで移動させる。つま
り、可動部材の押圧力をアシストする形でピストンを後
方へ移動させる。したがって、該ピストンの移動速度が
上昇し、該ピストンの中間位置移動に伴い回転体とカム
シャフトの相対回動位相を速やかに変換する。
【0013】さらに、ここで高負荷域に移行すると、第
1油圧回路が供給側に維持され、一旦排出側に切り換え
られていた第2油圧回路が、供給側に切り換えられる。
したがって、ピストンは第2受圧室の油圧の上昇に伴い
該中間位置から最大他方向の位置へ速やかに移動して、
回転体とカムシャフトとを他方側の相対回動位相に変換
する。
1油圧回路が供給側に維持され、一旦排出側に切り換え
られていた第2油圧回路が、供給側に切り換えられる。
したがって、ピストンは第2受圧室の油圧の上昇に伴い
該中間位置から最大他方向の位置へ速やかに移動して、
回転体とカムシャフトとを他方側の相対回動位相に変換
する。
【0014】また、機関の運転状態変化によりピストン
の最大後方向の移動位置から中間位置あるいは最大前方
向への移動切り換えは、各受圧室への相対的な油圧制御
によって行われ、特に中間位置に移動させる際には、第
3受圧室への油圧を一時的に供給側に切り換えてピスト
ンの移動をアシストするため、該中間移動位置までの移
動速度が上昇する。
の最大後方向の移動位置から中間位置あるいは最大前方
向への移動切り換えは、各受圧室への相対的な油圧制御
によって行われ、特に中間位置に移動させる際には、第
3受圧室への油圧を一時的に供給側に切り換えてピスト
ンの移動をアシストするため、該中間移動位置までの移
動速度が上昇する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。尚、本実施例も吸気バルブ側に適用したものを示
している。
する。尚、本実施例も吸気バルブ側に適用したものを示
している。
【0016】図1は本発明に係るバルブタイミング制御
装置の第1実施例を示し、21は図外のクランク軸から
タイミングチェーンにより駆動力が伝達される回転体た
る円筒状の従動スプロケット、22は一端部22aがシ
リンダヘッドのカム軸受23に回転自在に支持されて従
動スプロケット21から伝達された回転力により図外の
吸気バルブを開閉作動させるカムシャフトであって、こ
のカムシャフト22の一端部22aには、従動スプロケ
ット21の内部軸方向に挿通されたスリーブ24が固定
ボルト25によって軸方向から固定されている。このス
リーブ24は、後端側の筒状部24aがカムシャフト一
端部22aに嵌合していると共に、外周面の略中央位置
にアウタ歯24bが形成されている。
装置の第1実施例を示し、21は図外のクランク軸から
タイミングチェーンにより駆動力が伝達される回転体た
る円筒状の従動スプロケット、22は一端部22aがシ
リンダヘッドのカム軸受23に回転自在に支持されて従
動スプロケット21から伝達された回転力により図外の
吸気バルブを開閉作動させるカムシャフトであって、こ
のカムシャフト22の一端部22aには、従動スプロケ
ット21の内部軸方向に挿通されたスリーブ24が固定
ボルト25によって軸方向から固定されている。このス
リーブ24は、後端側の筒状部24aがカムシャフト一
端部22aに嵌合していると共に、外周面の略中央位置
にアウタ歯24bが形成されている。
【0017】前記従動スプロケット21は、筒状本体2
1aの後端部外周に一体に設けられた歯車21bと、該
歯車21bの位置する内周面にかしめにより固定され
て、内周面がカムシャフト一端部22aの外周面に摺動
自在に支持された円環部材26と、スリーブ24の前端
縁に固定ボルト25により共締め固定されて、筒状本体
21aの前端開口を閉塞する円板状のフロントカバー2
7とから構成されている。また、筒状本体21aの内周
面略中央には、インナ歯21cが形成されている。更
に、筒状本体21aの前端部21cは、フロントカバー
27の外周面27aに摺動自在に支持されている。
1aの後端部外周に一体に設けられた歯車21bと、該
歯車21bの位置する内周面にかしめにより固定され
て、内周面がカムシャフト一端部22aの外周面に摺動
自在に支持された円環部材26と、スリーブ24の前端
縁に固定ボルト25により共締め固定されて、筒状本体
21aの前端開口を閉塞する円板状のフロントカバー2
7とから構成されている。また、筒状本体21aの内周
面略中央には、インナ歯21cが形成されている。更
に、筒状本体21aの前端部21cは、フロントカバー
27の外周面27aに摺動自在に支持されている。
【0018】また、スリーブ24と筒状本体21aとの
間には、後述する駆動機構を介して軸方向に移動するピ
ストンたる筒状歯車28が配置されている。この筒状歯
車28は、長尺な歯車を軸直角方向に切断分割して形成
された2個の歯車構成部29,30からなり、両歯車構
成部29,30は、夫々縦断面略コ字形を呈し、後側の
歯車構成部30内に装着されたスプリング31と連結ピ
ン32とにより互いに接近する方向へ弾性的に連結され
ている。また、各歯車構成部29,30の内外周には、
両方がはす歯の内歯と外歯が夫々形成されており、この
両内外歯に前記筒状本体21aのインナ歯21cとスリ
ーブ24のアウタ歯24bがスパイラル噛合している。
また、この筒状歯車28は、前側歯車構成部29の前端
縁が後述する可動部材を介してフロントカバー27の内
面に突き当たった位置で最大前方向の(図1の位置)へ
の移動が規制され、一方、後側歯車構成部30の後端縁
が円環部材26の内側面に突き当たった位置で最大後方
向(図中右方向)への移動が規制されるようになってい
る。
間には、後述する駆動機構を介して軸方向に移動するピ
ストンたる筒状歯車28が配置されている。この筒状歯
車28は、長尺な歯車を軸直角方向に切断分割して形成
された2個の歯車構成部29,30からなり、両歯車構
成部29,30は、夫々縦断面略コ字形を呈し、後側の
歯車構成部30内に装着されたスプリング31と連結ピ
ン32とにより互いに接近する方向へ弾性的に連結され
ている。また、各歯車構成部29,30の内外周には、
両方がはす歯の内歯と外歯が夫々形成されており、この
両内外歯に前記筒状本体21aのインナ歯21cとスリ
ーブ24のアウタ歯24bがスパイラル噛合している。
また、この筒状歯車28は、前側歯車構成部29の前端
縁が後述する可動部材を介してフロントカバー27の内
面に突き当たった位置で最大前方向の(図1の位置)へ
の移動が規制され、一方、後側歯車構成部30の後端縁
が円環部材26の内側面に突き当たった位置で最大後方
向(図中右方向)への移動が規制されるようになってい
る。
【0019】前記駆動機構は、前側歯車構成部29とフ
ロントカバー27との間に軸方向へ摺動自在に設けられ
た略円環状の前記可動部材33と、該可動部材33の外
端面に形成された横断面コ字形の溝とフロントカバー2
7との間に形成された円環状の第1受圧室34と、後側
歯車構成部30の外周中央部に形成された円環状の第2
受圧室35と、円環部材26と後側歯車構成部30との
間に形成された第3受圧室36と、該各受圧室34,3
5,36に油圧を給排する3経路の第1〜第3油圧回路
37,38,39と、後側歯車構成部30と円環部材2
6との間に弾装されて筒状歯車28を前方向に付勢する
圧縮スプリング40とを備えている。
ロントカバー27との間に軸方向へ摺動自在に設けられ
た略円環状の前記可動部材33と、該可動部材33の外
端面に形成された横断面コ字形の溝とフロントカバー2
7との間に形成された円環状の第1受圧室34と、後側
歯車構成部30の外周中央部に形成された円環状の第2
受圧室35と、円環部材26と後側歯車構成部30との
間に形成された第3受圧室36と、該各受圧室34,3
5,36に油圧を給排する3経路の第1〜第3油圧回路
37,38,39と、後側歯車構成部30と円環部材2
6との間に弾装されて筒状歯車28を前方向に付勢する
圧縮スプリング40とを備えている。
【0020】前記可動部材33は、内周面33aに前側
歯車構成部29の前端面が当接していると共に、第1受
圧室34内の圧力上昇に伴う右方向の最大移動位置が筒
状本体21aの内周面及びスリーブ24の外周面に対向
して設けられた段差部41a,41bによって規制され
るようになっている。この段差部41a,41bは、形
成位置が筒状歯車28の最大左右移動位置の略中間位置
となるように設定されている。
歯車構成部29の前端面が当接していると共に、第1受
圧室34内の圧力上昇に伴う右方向の最大移動位置が筒
状本体21aの内周面及びスリーブ24の外周面に対向
して設けられた段差部41a,41bによって規制され
るようになっている。この段差部41a,41bは、形
成位置が筒状歯車28の最大左右移動位置の略中間位置
となるように設定されている。
【0021】前記第1油圧回路37は、シリンダヘッド
とカム軸受23内及びカムシャフト22の半径方向に形
成されて一端部がオイルメインギャラリ42を介してオ
イルポンプ43と連通する第1油通路44と、固定ボル
ト25の中心軸方向に形成されて第1油通路44と連通
する軸方向通路45と、固定ボルト25の頭部付近で直
径方向に分岐形成されかつフロントカバー27の内端面
に切欠形成されて、軸方向通路45と第1受圧室34と
を連通する第1連通路46とから構成されている。
とカム軸受23内及びカムシャフト22の半径方向に形
成されて一端部がオイルメインギャラリ42を介してオ
イルポンプ43と連通する第1油通路44と、固定ボル
ト25の中心軸方向に形成されて第1油通路44と連通
する軸方向通路45と、固定ボルト25の頭部付近で直
径方向に分岐形成されかつフロントカバー27の内端面
に切欠形成されて、軸方向通路45と第1受圧室34と
を連通する第1連通路46とから構成されている。
【0022】一方、第2油圧回路38は、第1油通路4
4と略並行に設けられて、一端部がオイルメインギャラ
リ42に連通する第2油通路47と、カムシャフト22
の半径方向に形成されかつ固定ボルト25の軸部外周面
とカムシャフト一端部22a及びスリーブ24のボルト
孔内周面との間に形成されて、第2油通路47と連通す
る筒状通路48と、スリーブ24の直径方向に形成され
て、筒状通路48と第2受圧室35とを連通する第2連
通路49とから構成されている。
4と略並行に設けられて、一端部がオイルメインギャラ
リ42に連通する第2油通路47と、カムシャフト22
の半径方向に形成されかつ固定ボルト25の軸部外周面
とカムシャフト一端部22a及びスリーブ24のボルト
孔内周面との間に形成されて、第2油通路47と連通す
る筒状通路48と、スリーブ24の直径方向に形成され
て、筒状通路48と第2受圧室35とを連通する第2連
通路49とから構成されている。
【0023】また、第3油圧回路39は、第1油通路4
4と第2油通路47との間に並行に形成されて、一端部
がオイルメインギャラリ42に連通する第3油通路50
と、カムシャフト一端部22aの内部に略コ字形状に形
成されて、一端部が前記第3油通路50に他端部が第3
受圧室36に開口形成された第3連通路51とから構成
されている。
4と第2油通路47との間に並行に形成されて、一端部
がオイルメインギャラリ42に連通する第3油通路50
と、カムシャフト一端部22aの内部に略コ字形状に形
成されて、一端部が前記第3油通路50に他端部が第3
受圧室36に開口形成された第3連通路51とから構成
されている。
【0024】また、第1〜第3油通路44,47,50
の途中には、流路切換弁たる3ポート2位置型の切換電
磁弁52,53,54が夫々設けられており、この各切
換電磁弁52,53,54は、各第1,第2油通路4
4,47,50の上下流を連通させるか、各油通路4
4,47,50とドレン通路55,56,57を連通さ
せる切り換えを行い、マイクロコンピュータを内蔵した
制御回路たるコントローラ58によって切り換え作動す
るようになっている。このコントローラ58は、機関回
転数を検出するクランク角センサ59や吸入空気量を検
出するエアーフローメータ及びカム角センサ60等から
の各センサ・スイッチ類からの情報信号に基づいて現在
の機関運転状態を検出すると共に、筒状歯車28の最大
前後方位置及び中間位置を検出して、各切換電磁弁5
2,53,54に流路切換用のON・OFFの制御信号
を出力している。
の途中には、流路切換弁たる3ポート2位置型の切換電
磁弁52,53,54が夫々設けられており、この各切
換電磁弁52,53,54は、各第1,第2油通路4
4,47,50の上下流を連通させるか、各油通路4
4,47,50とドレン通路55,56,57を連通さ
せる切り換えを行い、マイクロコンピュータを内蔵した
制御回路たるコントローラ58によって切り換え作動す
るようになっている。このコントローラ58は、機関回
転数を検出するクランク角センサ59や吸入空気量を検
出するエアーフローメータ及びカム角センサ60等から
の各センサ・スイッチ類からの情報信号に基づいて現在
の機関運転状態を検出すると共に、筒状歯車28の最大
前後方位置及び中間位置を検出して、各切換電磁弁5
2,53,54に流路切換用のON・OFFの制御信号
を出力している。
【0025】以下、本実施例の作用について説明する。
即ち、例えば機関低負荷時には、図1に示すように第
1,第2切換電磁弁52,53にOFF信号が出力され
て、第1,第2油通路44,47の上流側を閉成すると
同時に各油通路44,47の下流側とドレン通路55,
56を連通させる。一方、第3切換電磁弁54にON信
号が出力されて第3油通路50の上下流を連通する。こ
のため、オイルポンプ43から各油通路44,47に圧
送された作動油と、第1,第2受圧室34,35内の作
動油が、ドレン通路55,56から外部に排出されて各
受圧室34,35の内圧が低下するが、第3受圧室36
の内圧は上昇する。したがって、筒状歯車28は、図1
に示すように圧縮スプリング40のばね力と第3受圧室
36の油圧で前側歯車構成部29が可動部材33を介し
てフロントカバー27に突き当たった最大前方移動位置
に保持される。依って、従動スプロケット21とカムシ
ャフト22は、一方側へ最大に相対回動し、吸気バルブ
の閉時期を遅角制御する。
即ち、例えば機関低負荷時には、図1に示すように第
1,第2切換電磁弁52,53にOFF信号が出力され
て、第1,第2油通路44,47の上流側を閉成すると
同時に各油通路44,47の下流側とドレン通路55,
56を連通させる。一方、第3切換電磁弁54にON信
号が出力されて第3油通路50の上下流を連通する。こ
のため、オイルポンプ43から各油通路44,47に圧
送された作動油と、第1,第2受圧室34,35内の作
動油が、ドレン通路55,56から外部に排出されて各
受圧室34,35の内圧が低下するが、第3受圧室36
の内圧は上昇する。したがって、筒状歯車28は、図1
に示すように圧縮スプリング40のばね力と第3受圧室
36の油圧で前側歯車構成部29が可動部材33を介し
てフロントカバー27に突き当たった最大前方移動位置
に保持される。依って、従動スプロケット21とカムシ
ャフト22は、一方側へ最大に相対回動し、吸気バルブ
の閉時期を遅角制御する。
【0026】一方、機関運転状態が低負荷域から例えば
中負荷域に移行すると、図2に示すように第2切換電磁
弁53がOFF状態を維持する一方、第1切換電磁弁5
2にON信号が出力され、また同時に、第2切換電磁弁
53にも所定時間ON信号が出力されて、第1,第2油
通路44,47とオイルメインギャラリ42を連通させ
る。このため、オイルポンプ43から圧送された作動油
は、第1,第2油通路44,47、軸方向通路45、筒
状通路48、第1,第2連通路46,49を通って第
1,第2受圧室34,35内に供給される。したがっ
て、第1受圧室34及び第2受圧室35の内圧の上昇に
伴い可動部材33及び筒状歯車28が圧縮スプリング3
9のばね力に抗して後方向へ移動し、各段差部41a,
41bに可動部材33が突き当たってその移動が規制さ
れて、筒状歯車28は斯かる中間位置に保持される。
中負荷域に移行すると、図2に示すように第2切換電磁
弁53がOFF状態を維持する一方、第1切換電磁弁5
2にON信号が出力され、また同時に、第2切換電磁弁
53にも所定時間ON信号が出力されて、第1,第2油
通路44,47とオイルメインギャラリ42を連通させ
る。このため、オイルポンプ43から圧送された作動油
は、第1,第2油通路44,47、軸方向通路45、筒
状通路48、第1,第2連通路46,49を通って第
1,第2受圧室34,35内に供給される。したがっ
て、第1受圧室34及び第2受圧室35の内圧の上昇に
伴い可動部材33及び筒状歯車28が圧縮スプリング3
9のばね力に抗して後方向へ移動し、各段差部41a,
41bに可動部材33が突き当たってその移動が規制さ
れて、筒状歯車28は斯かる中間位置に保持される。
【0027】ここで、前述のように第2受圧室35の内
圧も一時的に上昇して筒状歯車28の後方移動をアシス
トするため、該筒状歯車28の中間位置までの移動速度
が上昇する。依って、従動スプロケット21とカムシャ
フト22は、その相対回動変換が速やかに行われ、筒状
歯車28の該中間移動位置で決定される相対回動位相に
応じて吸気バルブの開閉時期を最適かつ応答性良く制御
することができる。尚、筒状歯車28が中間位置に移動
した際には、この中間位置をクランク角センサ59とカ
ム角センサ60からの検出信号に基づいてコントローラ
58から第2切換電磁弁53にOFF信号が出力されて
第2受圧室35内の作動油がドレン通路56から排出さ
れてアシスト力が解除される。
圧も一時的に上昇して筒状歯車28の後方移動をアシス
トするため、該筒状歯車28の中間位置までの移動速度
が上昇する。依って、従動スプロケット21とカムシャ
フト22は、その相対回動変換が速やかに行われ、筒状
歯車28の該中間移動位置で決定される相対回動位相に
応じて吸気バルブの開閉時期を最適かつ応答性良く制御
することができる。尚、筒状歯車28が中間位置に移動
した際には、この中間位置をクランク角センサ59とカ
ム角センサ60からの検出信号に基づいてコントローラ
58から第2切換電磁弁53にOFF信号が出力されて
第2受圧室35内の作動油がドレン通路56から排出さ
れてアシスト力が解除される。
【0028】さらに、機関が高負荷域に移行した場合
は、図3に示すように第1切換電磁弁52はON状態を
継続しつつ第2切換電磁弁53にもON信号が出力され
て、ドレン通路56を閉成すると同時に第2油通路47
の上下流も連通させる。このため、作動油は、第1,第
2油圧回路37,38の両方を通って第1受圧室34と
ともに第2受圧室35に供給され、したがって、第2受
圧室35の内圧が即座に上昇する。したがって、筒状歯
車28は、後側歯車構成部30が円環部材26に突き当
たるまでさらに後方向へ速やかに最大移動する。依っ
て、従動スプロケット21とカムシャフト22は、さら
に他方側へ相対回動して吸気バルブの閉時期を早めるよ
うに制御する。
は、図3に示すように第1切換電磁弁52はON状態を
継続しつつ第2切換電磁弁53にもON信号が出力され
て、ドレン通路56を閉成すると同時に第2油通路47
の上下流も連通させる。このため、作動油は、第1,第
2油圧回路37,38の両方を通って第1受圧室34と
ともに第2受圧室35に供給され、したがって、第2受
圧室35の内圧が即座に上昇する。したがって、筒状歯
車28は、後側歯車構成部30が円環部材26に突き当
たるまでさらに後方向へ速やかに最大移動する。依っ
て、従動スプロケット21とカムシャフト22は、さら
に他方側へ相対回動して吸気バルブの閉時期を早めるよ
うに制御する。
【0029】このように、本実施例では、中負荷域から
高負荷域に移行する際に、両油圧回路37,38から各
受圧室34,35に供給され、特に、可動部材34が前
方向へ戻ることなく第1受圧室34内の油圧によって中
間移動位置に保持された状態で、第2受圧室35に作動
油が集中的に供給されるため、該第2受圧室35の内圧
が速やかに上昇し、筒状歯車28の後方向への移動応答
性が向上する。
高負荷域に移行する際に、両油圧回路37,38から各
受圧室34,35に供給され、特に、可動部材34が前
方向へ戻ることなく第1受圧室34内の油圧によって中
間移動位置に保持された状態で、第2受圧室35に作動
油が集中的に供給されるため、該第2受圧室35の内圧
が速やかに上昇し、筒状歯車28の後方向への移動応答
性が向上する。
【0030】また、高負荷域から中負荷域に移行した場
合は、図2に示すように第2切換電磁弁53のみにOF
F信号が出力されると共に、第1切換電磁弁52がON
状態を維持しつつ第3切換電磁弁54にON信号が出力
される。このため、第2受圧室35内の作動油が第2油
圧回路38を逆流してドレン通路56から外部へ速やか
に排出されて内圧が低下する一方、第3受圧室36に作
動油が供給されて内圧が上昇し、後側歯車構成部30の
後端部を押圧する。したがって、筒状歯車28は、該第
3受圧室36の内圧と圧縮スプリング40のばね力との
合成力で前方へ速やかに移動し、前側歯車構成部29が
可動部材33の前面に突き当たってそれ以上の移動が規
制されて中間位置に保持される。
合は、図2に示すように第2切換電磁弁53のみにOF
F信号が出力されると共に、第1切換電磁弁52がON
状態を維持しつつ第3切換電磁弁54にON信号が出力
される。このため、第2受圧室35内の作動油が第2油
圧回路38を逆流してドレン通路56から外部へ速やか
に排出されて内圧が低下する一方、第3受圧室36に作
動油が供給されて内圧が上昇し、後側歯車構成部30の
後端部を押圧する。したがって、筒状歯車28は、該第
3受圧室36の内圧と圧縮スプリング40のばね力との
合成力で前方へ速やかに移動し、前側歯車構成部29が
可動部材33の前面に突き当たってそれ以上の移動が規
制されて中間位置に保持される。
【0031】したがって、この筒状歯車28の中間位置
までの移動速度が上昇して、カムシャフト22と従動ス
プロケット21の相対回動位相が速やかに変換されると
共に、該中間位置の安定した停止状態が得られる。尚、
この中間位置に停止した際には、第3切換電磁弁54に
もOFF信号が出力されて、第3受圧室36の内圧を低
下させ、筒状歯車28を圧縮スプリング40のばね力の
みで前方に付勢して、第1受圧室34の油圧と相対的な
圧力で中間位置に保持する。
までの移動速度が上昇して、カムシャフト22と従動ス
プロケット21の相対回動位相が速やかに変換されると
共に、該中間位置の安定した停止状態が得られる。尚、
この中間位置に停止した際には、第3切換電磁弁54に
もOFF信号が出力されて、第3受圧室36の内圧を低
下させ、筒状歯車28を圧縮スプリング40のばね力の
みで前方に付勢して、第1受圧室34の油圧と相対的な
圧力で中間位置に保持する。
【0032】さらに、低負荷域に移行した場合は、第3
切換電磁弁54のON状態が維持されると共に、第1切
換電磁弁52にOFF信号が出力されて、第1受圧室3
4の内圧が速やかに低下する。したがって、筒状歯車2
8は、第3受圧室36の油圧と圧縮スプリング40のば
ね力との合成力によって最大前方向へ速やかに移動す
る。
切換電磁弁54のON状態が維持されると共に、第1切
換電磁弁52にOFF信号が出力されて、第1受圧室3
4の内圧が速やかに低下する。したがって、筒状歯車2
8は、第3受圧室36の油圧と圧縮スプリング40のば
ね力との合成力によって最大前方向へ速やかに移動す
る。
【0033】このように、本実施例では、機関運転状態
の変化に応じて第1〜第3切換電磁弁52〜54を適宜
切り換えて、第1〜第3受圧室34〜36への作動油圧
を制御するようにしたため、筒状歯車28の前後方向位
置及び中間位置への移動速度が上昇する。特に、筒状歯
車28の最大後方位置から最大前方位置まで及び中間位
置から最大前方位置までは、圧縮スプリング40のばね
力の他に、第3受圧室36の油圧も筒状歯車28を押圧
するため、該筒状歯車28の移動速度が上昇する。
の変化に応じて第1〜第3切換電磁弁52〜54を適宜
切り換えて、第1〜第3受圧室34〜36への作動油圧
を制御するようにしたため、筒状歯車28の前後方向位
置及び中間位置への移動速度が上昇する。特に、筒状歯
車28の最大後方位置から最大前方位置まで及び中間位
置から最大前方位置までは、圧縮スプリング40のばね
力の他に、第3受圧室36の油圧も筒状歯車28を押圧
するため、該筒状歯車28の移動速度が上昇する。
【0034】本発明は、前記実施例の構成に限定される
ものではなく、例えば各切換電磁弁52,53,54を
適宜組み合わせた電磁弁やスプール弁とすることも可能
である。
ものではなく、例えば各切換電磁弁52,53,54を
適宜組み合わせた電磁弁やスプール弁とすることも可能
である。
【0035】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、回転部材とカムシャフトの間に介装されたピス
トンの軸方向の移動位置を、各油圧回路を介して3つの
受圧室に給排される液圧を制御するようにしたため、可
動部材を介して3段階に高精度に制御できることは勿論
のこと、軸方向の移動速度とりわけ最大後方位置から最
大前方位置まで及び中間位置から最大前方位置までの移
動速度が上昇する。この結果、回転体とカムシャフトと
の相対回動位相変換速度が上昇し、バルブタイミングの
制御応答性が向上する。
よれば、回転部材とカムシャフトの間に介装されたピス
トンの軸方向の移動位置を、各油圧回路を介して3つの
受圧室に給排される液圧を制御するようにしたため、可
動部材を介して3段階に高精度に制御できることは勿論
のこと、軸方向の移動速度とりわけ最大後方位置から最
大前方位置まで及び中間位置から最大前方位置までの移
動速度が上昇する。この結果、回転体とカムシャフトと
の相対回動位相変換速度が上昇し、バルブタイミングの
制御応答性が向上する。
【0036】しかも、ピストンの前後に液圧を作用させ
ることにより、可動部材を介して該ピストンを中間停止
位置に安定保持できる。
ることにより、可動部材を介して該ピストンを中間停止
位置に安定保持できる。
【図1】本発明に係るバルブタイミング制御装置の一実
施例を示す全体構成図。
施例を示す全体構成図。
【図2】本実施例の作用説明図。
【図3】本実施例の異なる作用説明図。
【図4】従来の装置を示す全体構成図
21…従動スプロケット(回転体) 22…カムシャフト 22a…一端部 28…筒状歯車(ピストン) 33…可動部材 34,35,36…第1,第2,第3受圧室 37,38,39…第1,第2,第3油圧回路 52,53,54…第1,第2,第3切換電磁弁(流路
切換弁) 58…コントローラ(制御回路)
切換弁) 58…コントローラ(制御回路)
Claims (1)
- 【請求項1】 機関により駆動される回転体と、該回転
体から伝達された回転力により吸気・排気バルブを作動
するカムを有するカムシャフトと、前記回転体とカムシ
ャフトとの間に介装されて、カムシャフト軸方向の移動
に伴い前記両者の相対回動位相を変換するピストンと、
該ピストンの前端側に軸方向へ所定のストローク範囲で
移動自在に設けられた可動部材と、油圧の給排により前
記ピストンを可動部材を介して軸方向へ段階的に移動さ
せる3経路の油圧回路とを備えたバルブタイミング制御
装置であって、前記可動部材の前端部側に、前記第1油
圧回路から油圧が給排される第1受圧室を設けると共
に、前記ピストンの周面に前記第2油圧回路から油圧が
給排される第2受圧室を設け、かつ前記ピストンの後端
側に前記第3油圧回路から油圧が給排される第3受圧室
を設け、さらに、各油圧回路の上流側に設けられた夫々
の流路切換弁を、機関運転状態に応じて供給流路と排出
流路に切り換え制御する制御回路を設けたことを特徴と
する内燃機関のバルブタイミング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5161196A JPH0719012A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5161196A JPH0719012A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0719012A true JPH0719012A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15730417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5161196A Pending JPH0719012A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0719012A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002242616A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-28 | Mazda Motor Corp | 内燃機関の可変バルブタイミング機構への給油装置 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP5161196A patent/JPH0719012A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002242616A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-28 | Mazda Motor Corp | 内燃機関の可変バルブタイミング機構への給油装置 |
JP4517513B2 (ja) * | 2001-02-14 | 2010-08-04 | マツダ株式会社 | 内燃機関の可変バルブタイミング機構への給油装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050207 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050322 |