JPH07190097A - 電気粘性流体 - Google Patents

電気粘性流体

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Publication number
JPH07190097A
JPH07190097A JP33516193A JP33516193A JPH07190097A JP H07190097 A JPH07190097 A JP H07190097A JP 33516193 A JP33516193 A JP 33516193A JP 33516193 A JP33516193 A JP 33516193A JP H07190097 A JPH07190097 A JP H07190097A
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JP
Japan
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silica fine
group
fine particle
weight
silica
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Application number
JP33516193A
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English (en)
Inventor
Mikiro Arai
幹郎 新井
Makoto Kanbara
誠 神原
Nobuharu Umamori
布治 馬守
Masahiko Hayafune
正彦 早舩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、オルガノポリシロキサン中に、シリ
カ微粒子と下記一般式(1)で示されるハイドロジェン
シリコーンの加水分解物との反応生成物を配合したこと
を特徴とする。 【化1】 (但し、R1 、R2 及びR3 は、炭素数1〜18の飽和
または不飽和の有機基であり、m及びnは平均重合度を
示し、mは1〜1,000、nは0〜1,000の整数
である。) 【構成】 本発明の電気粘性流体は、初期粘度が低く、
また増粘倍率の高いものであり、また、分散安定性に優
れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変減衰ダンパ、エン
ジンマウント、軸受ダンパ、クラッチ、バルブ、ショッ
クアブソーバー、表示素子等の電気的制御に利用できる
電気粘性流体に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧の印加により流体の粘度が変化する
電気粘性流体( Electro-RheologicalFluid、Electrovi
scous Fluid、)は古くから知られている(Duff,A.W.P
hysical Review Vol ,4 ,No.1(1896)23)。電気粘性
流体に関する当初の研究は、液体のみの系に注目したも
のであり、効果も不充分なものであるが、その後固体分
散系の電気粘性流体の研究に移り、かなりの電気粘性効
果が得られるようになった。
【0003】電気粘性流体における増粘効果(ER効
果)の発現メカニズムとしては、例えば Klassは、電気
粘性流体中の分散質である各粒子は電場内で二層構造の
誘電分極(Induced Polarization of the Double Laye
r)を生じ、これが主因であるとしている( Klass,D.
L.,et al.,J.of Applied Physics,Vol.38,No1(196
7)67)。これを電気二重層(electric double layer )
から説明すると、分散質(シリカゲル等)の周囲に吸着
したイオンは、E(電場)=0の時は分散質の外表面に
均一に配置しているが、E(電場)=有限値の時はイオ
ン分布に片寄りが生じ、各粒子は電場内で相互に静電気
作用を及ぼし合うようになる。このようにして電極間に
おいて各粒子がブリッジ(架橋)を形成し、応力に対し
て剪断抵抗力、即ちER効果を発現するようになる。
【0004】又、Winslow はパラフィンとシリカゲル粉
末、それに分極剤として水を使用した電気粘性流体を提
案した( Winslow,W.M.,J.of Applied Physics,Vol.
20(1949)1137)。この Winslowの研究により電気粘性流
体のもつ電気粘性効果は Winslow効果と呼ばれている。
このような電気粘性流体においては、分散質として多孔
質固体粒子が使用されているが、電気粘性流体において
は、分散質の分散性に問題があり、長期間放置すると固
い沈澱物を形成したり、また、100℃程度の温度条件
下では数分から数時間の放置でゲル状の物質を生成し、
電気粘性流体として機能しなくなるという問題がある。
【0005】また、電気粘性流体を適用するにあたっ
て、その装置中にゴム製部材を有する場合には、ゴムに
対する膨潤性の低いオルガノポリシロキサンを分散媒と
して使用し、特定の化合物で表面修飾したシリカ微粒子
を分散質として電気粘性流体とすることが、特開平5−
140581号公報、特開平4−348193号公報、
特開平1−299893号公報、特開平1−30414
4号公報等に報告されている。
【0006】例えば、特開平1−304144号公報に
は、シリカ微粒子を (1) X−Si−(OR)3 (2) (RO)3 −Si−X−Si−(OR)3 のいずれかの化合物で表面処理することが開示されてい
るが、上記(1)(2)式でのXが飽和炭化水素基、不
飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基、ハロゲン化炭化水
素である化合物で表面修飾しても、分散媒であるオルガ
ノポリシロキサンに対する親和性が不充分であり、長期
間放置すると再分散させるのが困難な沈澱物を形成する
という問題がある。また、上記公報には、式(1)
(2)においてXがポリシロキサン基としうることも開
示されているが、このような化合物は市販されておら
ず、安定的に入手するのが困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オルガノポ
リシロキサン中にシリカ微粒子を分散させた電気粘性流
体において、保存性に優れ、分散安定性に優れると共
に、初期粘度、電気粘性効果に優れる電気粘性流体の提
供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気粘性流体
は、オルガノポリシロキサン中に、シリカ微粒子と下記
一般式(1)で示されるハイドロジェンシリコーンの加
水分解物との反応生成物を配合したことを特徴とする。
【0009】また、本発明の電気粘性流体は、オルガノ
ポリシロキサン中に、シリカ微粒子と下記一般式(1)
で示されるハイドロジェンシリコーンの加水分解物との
反応生成物(以下、表面修飾シリカ微粒子という)及び
多価アルコールを配合したことを特徴とする。
【0010】
【化2】
【0011】(但し、R1 、R2 及びR3 は、炭素数1
〜18の飽和または不飽和の有機基であり、m及びnは
平均重合度を示し、mは1〜1,000、nは0〜1,
000の整数である。) 式中、R1 、R2 及びR3 としてはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、及びオクタデシル基のようなアルキル基、フェニ
ル基、ナフチル基のようなアリ−ル基、ベンジル基、1
−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基のようなア
ラルキル基、o−、m−、p−ジフェニル基のようなア
ルアリ−ル基、o−、m−、p−クロルフェニル基、o
−、m−、p−ブロムフェニル基、3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロ−2−プロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル
基及びヘプタフルオロ−n−プロピル基のようなハロゲ
ン化炭化水素基である。特に、Rとしては脂肪族不飽和
基を除く1〜8の炭素原子を有する弗素化炭化水素基が
有利であり、またメチル基、フェニル基が有利である。
【0012】具体的には、R1 3 SiClとHSiR2
Cl2 との共重合体、またはR1 3 SiCl、HSiR
2 Cl2 及びR3 2 SiCl2 の共重合体(R1 、R2
及びR3 :メチル基、エチル基、フェニル基)の少なく
とも1種またはそれらの混合物が挙げられる。
【0013】次に、本発明における分散質である表面修
飾シリカ微粒子について説明する。上記の一般式(1)
で示されるハイドロジェンシリコーンは、25℃での粘
度が1cSt〜70,000cStのものが好ましく、
更に好ましくは1cSt〜500cStのものであり、
例えば日本ユニカー(株)製のL−31、FZ−370
2、FZ−3805等が挙げられる。このハイドロジェ
ンシリコーンの加水分解物は、ハイドロジェンシリコー
ンをアセトン等の有機溶媒に混合した後、水と触媒を添
加して得られるもので、下記一般式(2)
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 、m、nは上記
の一般式(1)と同じである。Yは水素原子、或いは珪
素原子である。)の構造を有するものと推定される。
【0016】触媒としては、塩基、酸、或いは有機金属
化合物を用いることができるが、反応速度が早い点から
塩基が好ましい。塩基触媒としては金属水酸化物、アッ
モニア、アミン等が好ましい。また、ハイドロジェンシ
リコーン中の変換されたシラノール基が、シリカ微粒子
と結合を形成する前に分子内、或いは分子間の脱水縮合
反応によりシロキサン結合を形成してしまうのを制御す
るために、先ず、ハイドロジェンシリコーンを比較的塩
基性の弱い触媒で加水分解させてシリカ微粒子と処理
し、次に塩基性の強い触媒で残存するSiH結合を加水
分解して再びシリカ微粒子と処理することもできる。
【0017】シリカ微粒子としては、その平均粒径が
0.01μm〜100μm、好ましくは0.1μm〜1
0μmであり、コロイダルシリカ、微粉末シリカゲル、
微粉末シリカゾル等が挙げられる。表面修飾シリカ微粒
子は、このシリカ微粒子と上述したハイドロジェンシリ
コーンの加水分解物とを最終的に加熱減圧下で処理して
調製される。
【0018】上記の一般式(1)のハイドロジェンシリ
コーンは、シリカ微粒子100重量部に対して、3重量
部〜1,000重量部、好ましくは10重量部〜300
重量部の割合で添加することができるが、シリカ微粒子
の表面における修飾率(ハイドロジェンシリコーンの加
水分解物と反応したシリカ微粒子表面のシラノール基の
割合)を2%〜90%、好ましくは5%〜70%とする
とよい。
【0019】修飾率は、ハイドロジェンシリコーンの加
水分解物の添加量、触媒等の反応条件を調整することに
より適宜調整され、修飾率が2%より少ないと分散媒と
の親和性が小さく、分散特性に劣り、また90%より多
いと分散安定性は増すが、逆に電気粘性効果は低下す
る。修飾率は、NMR分析、熱重量分析、反応生成物の
元素分析、表面積の測定等により求めることができる。
【0020】本発明の電気粘性流体において、表面修飾
シリカ微粒子は0.1重量%〜50重量%、好ましくは
3重量%〜30重量%の割合で含有されるとよく、50
重量%を越えると流動性が悪くなり、応用の範囲が縮小
されるので好ましくない。
【0021】本発明の電気粘性流体に用いられるべき分
散媒体としてのオルガノポリシロキサンには、シリコー
ン油、または変性シリコーン油が好ましい。シリコーン
油の例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチル
フェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、ポリ
メチルクロロフェニルシロキサン、ポリメチルシアノプ
ロピルシロキサン等が挙げられ、また変性シリコーン油
の例としては、ポリエーテル変性、メチルスチリル変
性、アルキル変性、エステル変性、アルコキシ変性、フ
ッソ変性、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変
性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変
性、フェノール変性シリコーン油等が挙げられる。分散
媒体としては、これらより選ばれた少なくとも1種、ま
たはこれらの混合物も挙げることができ、25℃での粘
度が1cSt〜500cSt、好ましくは3cSt〜1
00cStのものである。
【0022】また、本発明の電気粘性流体には、分極促
進剤として、多価アルコール又はその部分誘導体が添加
される。多価アルコールとしては、二価アルコール、三
価アルコール、例えばエチレングリコール、グリセリ
ン、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、ヘキサンジオール、エチレンオキサイド単位を1
〜14有するポリエチレングリコール、一般式R〔(O
3 6 m OH〕n (式中、Rは水素又は多価アルコ
ール残基、mは1〜17の整数、nは1〜6の整数を表
わす)、また、一般式R−CH(OH)(CH2 n
H(式中、Rは水素又はCH3 (CH2 m −基であ
り、m+nは2〜14の整数を表わす)で示されるもの
等を挙げることができる。これらの中でも、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、トリプロピレングリコールが特に好まし
い。
【0023】又、多価アルコールの部分誘導体として
は、少なくとも1つの水酸基を有する多価アルコールの
部分誘導体であり、上記多価アルコールの末端水酸基の
内の幾つかがメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、アルキル置換フェニル基(フェニル基に置換された
アルキル基の炭素数は1〜25)等により置換された部
分エーテル類、またその末端水酸基の内の幾つかが酢
酸、プロピオン酸、酪酸等によりエステル化された部分
エステル類が挙げられる。
【0024】これらの多価アルコール又はその部分誘導
体は、表面修飾シリカ微粒子に対して1重量%〜100
重量%、好ましくは2重量%〜80重量%の割合で使用
するとよい。添加量が1重量%未満であると電気粘性効
果が低く、又100重量%を越えると電流が流れやすく
なるので好ましくない。
【0025】又、更に酸、塩、又は塩基成分を必要に応
じて添加してもよい。このような酸成分としては硫酸、
塩酸、硝酸、過塩素酸、クロム酸、リン酸、ホウ酸等の
無機酸、或は酢酸、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、シュウ酸、マロン酸等の有機酸が使用され
る。塩としては、金属又は塩基性基(NH4 + 、N2
5 + 等)と酸基からなる化合物であり、これらはいずれ
でも使用することができる。中でも多価アルコール、多
価アルコール部分誘導体の系に溶解して解離するもの、
例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物
などの典型的なイオン結晶を形成するもの、あるいは有
機酸のアルカリ金属塩などが好ましい。この種の塩とし
て、LiCl、NaCl、KCl、MgCl2 、CaC
2 、BaCl2 、LiBr、NaBr、KBr、Mg
Br2 、LiI、NaI、KI、AgNO3 、Ca( N
3 )2、NaNO2 、NH4 NO3 、K2 SO4 、Na
2SO4 、NaHSO4 、(NH4 2 SO4 あるいは
ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸などのアルカリ酸金属
塩がある。塩基としてはアルカリ金属或いはアルカリ土
類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アミン類な
どであり、多価アルコール、多価アルコール部分誘導体
に溶解して解離するものが好ましい。この種の塩基とし
て、NaOH、KOH、Ca(OH)2 、Na2
3 、NaHCO3 、K3 PO4 、Na3 PO4 、アニ
リン、アルキルアミン、エタノールアミンなどがある。
尚、前記した塩と塩基を併用することもできる。
【0026】酸、塩、塩基類は、分極効果を増大させる
ことができるものであるが、多価アルコール及び/又は
多価アルコール部分誘導体と組合せ使用することによ
り、より分極効果を増大させることができるものであ
り、電気粘性流体全体で0.01重量%〜5重量%の割
合で使用するとよい。0.01重量%未満であるとER
効果が少なく、また5重量%を越えると通電しやすくな
り、消費電力が増大するので好ましくない。
【0027】また、その他の分極促進剤としてアルカノ
ールアミン、水等を挙げることができる。尚、水の使用
においては電流値が高くなることもあり、注意を要す
る。
【0028】本発明の電気粘性流体においては、その分
散質は極めて良好な分散状態を有するが、必要に応じて
無灰分散剤を添加してもよい。無灰分散剤を添加する
と、固体粒子の分散性が向上すると共に電気粘性流体の
基底粘度を低下させることができ、電気粘性流体を用い
る機械システムの応用範囲を広げることができる。無灰
分散剤としては、例えばスルホネート類、フェネート
類、ホスホネート類、コハク酸イミド類、アミン類、非
イオン系分散剤等が使用され、具体的にはマグネシウム
スルホネート、カルシウムスルホネート、カルシウムホ
スホネート、ポリブテニルコハク酸イミド、ソルビタン
モノオレート、ソルビタンセスキオレート等が挙げられ
る。中でもポリブテニルコハク酸イミドが好ましい。こ
れらは通常、電気粘性流体全体で0.1重量%〜20重
量%の割合で使用される。
【0029】また、本発明の電気粘性流体においては、
界面活性剤を添加することにより、より分散性に優れる
ものとできる。界面活性剤としては、非イオン界面活性
剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界
面活性剤を使用することができる。
【0030】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリ
コールエチレンジアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレング
リコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、ペンタエリトリット脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂
肪酸エタノールアミド等が挙げられる。
【0031】また、アニオン界面活性剤としては、脂肪
酸アルカリ塩、アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、脂
肪酸多価アルコール硫酸エステル塩、硫酸化油、脂肪酸
アニリド硫酸エステル塩、石油スルホン酸塩、アルキル
ナフタリンスルホン酸塩、ジナフチルメタンスルホン酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩等が
挙げられる。
【0032】更に、カチオン界面活性剤としては、弱カ
チオン性のカチオン界面活性剤として、例えばアルキル
アミン及びそのポリオキシアルキレン付加物として、例
えばオクチルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミ
ン、オレイルアミン、ステアリルアミン及びそのエチレ
ンオキシド5〜15モル付加物、プロピレンオキシド5
〜15モル付加物等が挙げられる。また、弱カチオン性
のカチオン界面活性剤として、高級アルキル基置換され
ていてもよいアルキレンジアミン、ジアルキレントリア
ミン等のポリアミン類のポリオキシアルキレン付加物と
して、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン
等のエチレンオキシド0〜100モル付加物又はエチレ
ンオキシド0〜100モルとプロピレンオキシド0〜1
00モルとのブロック又はランダム付加物、オレイルプ
ロピレンジアミン、ステアリルプロピレンジアミンのエ
チレンオキシド0〜100モル付加物が挙げられる。更
に、弱カチオン性のカチオン界面活性剤として、高級脂
肪酸アミド等のポリオキシアルキレン付加物として、例
えばオレイン酸アミド、ステアリン酸アミドのエチレン
オキシド5〜15モル付加物、プロピレンオキシド5〜
15モル付加物等等が挙げられる。カチオン性の強いカ
チオン界面活性剤としては、デカノイルクロリド、アル
キルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム
塩、アルキルアミン塩等があり、具体的には塩化セチル
トリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルア
ンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩
化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリル
ジメルベンジルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルア
ミノエチルアミド、ココナットアミンアセテート、ステ
アリルアミンアセテート、ココナットアミン塩酸塩、ス
テアリルアミン塩酸塩等が挙げられる。カチオン性の強
いカチオン界面活性剤の場合には電気粘性流体の使用温
度が100℃近くの高温となると導電性が高くなるの
で、上記の界面活性剤の中でも、特に弱カチオン性界面
活性剤を使用するのが好ましく、低温域から高温域まで
の広い温度範囲での作動において低導電性を維持するこ
とができる。
【0033】界面活性剤の含有量は、電気粘性流体中、
0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%
〜5重量%の割合で使用するとよく、10重量%を越え
ると導電性が高くなるので好ましくない。
【0034】本発明の電気粘性流体には、必要に応じて
他の添加剤として酸化防止剤、腐食防止剤、摩耗防止
剤、極圧剤、消泡剤等を添加される。
【0035】酸化防止剤は、電気絶縁性液体の酸化防止
と共に、分極促進剤である多価アルコール、多価アルコ
ール部分誘導体等の酸化を防止することを目的とするも
のである。酸化防止剤としては、分極促進剤、分散質等
に不活性なものを使用するとよく、慣用されるフェノー
ル系、アミン系酸化防止剤を使用することができ、具体
的にはフェノール系としては2・6−ジ−t−ブチルパ
ラクレゾール、4・4’−メチレンビス(2・6−ジ−
t−ブチルフェノール)、2・6−ジ−t−ブチルフェ
ノール等、またアミン系としてはジオクチルジフェニル
アミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルジフ
ェニルアミン、N−ニトロソジフェニルアミン等を使用
することができ、電気粘性流体全体に対して0.01重
量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜2.0重
量%使用することができ、0.01重量%より少ないと
酸化防止効果がなく、また10重量%を越えると色相悪
化、濁りの発生、スラッジの発生、粘調性の増大等の問
題がある。
【0036】また、腐食防止剤を添加してもよいが、分
極促進剤、分散質等に不活性なものを使用するとよく、
具体的には窒素化合物ではベンゾトリアゾールおよびそ
の誘導体、イミダゾリン、ピリミジン誘導体等、イオウ
及び窒素を含む化合物では、1.3.4-チアジアゾールポリ
スルフィド、1.3.4-チアジアゾリル-2.5- ビスジアルキ
ルジチオカルバメート、2-( アルキルジチオ) ベンゾイ
ミダゾール等、その他、β-(o−カルボキシベンジルチ
オ)プロピオンニトリルまたはプロピオン酸等を使用す
ることができ、電気粘性流体全体に対して0.001重
量%〜10重量%、好ましくは0.01重量%〜1.0
重量%使用するとよい。0.001重量%より少ないと
腐食防止効果がなく、また10重量%を越えると色相悪
化、濁りの発生、スラッジの発生、粘調性の増大等の問
題がある。
【0037】
【作用及び発明の効果】本発明の電気粘性流体は、シリ
カ微粒子と上記一般式(1)で示されるハイドロジェン
シリコーンの加水分解物との反応生成物を分散質とする
ことにより、シリカ微粒子と分散媒であるオルガノポリ
シロキサンとを極めて親和性のあるものとできるので、
分散性に優れると共に初期粘度が低く、増粘倍率の高い
電気粘性流体とできるものである。以下、本発明を実施
例に基づいて説明する。
【0038】
【実施例1】 (表面修飾シリカ微粒子の合成例1)ハイドロジェンシ
リコーン(日本ユニカー(株)製、L−31、R1 、R
2 共にメチル基、m=44、n=0、25℃での粘度2
0cSt)4.8gを溶解したアセトン溶液100g
に、水酸化ナトリウム0.1モル水溶液2gをアセトン
100gに溶解させた溶液を添加し、加水分解生成物を
得た。この加水分解生成物を、シリカ微粒子(富士シリ
シア化学(株)製、サイシリア310、平均粒径1.4
μm)30gのアセトン分散物250g中に添加し、充
分に攪拌した後、減圧下でアセトンを留去し、白色粉体
を得た。
【0039】得られた白色粉体を170℃、減圧条件下
(3mmHg)で処理し、表面修飾シリカ微粒子34g
を得た。このシリカ微粒子の表面修飾率は5%であっ
た。
【0040】(表面修飾シリカ微粒子の合成例2)ハイ
ドロジェンシリコーン(日本ユニカー(株)製、FZ−
3702、R1 、R2 及びR3 共にメチル基、m=4、
n=72、25℃での粘度90cSt)30gを溶解し
たアセトン溶液200gに、水酸化ナトリウム0.1モ
ル水溶液2gをアセトン100gに溶解させた溶液を添
加し、加水分解生成物を得た。この加水分解生成物を、
シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイシリア
310、平均粒径1.4μm)30gのアセトン分散物
250g中に添加し、充分に攪拌した後、減圧下でアセ
トンを留去し、白色粉体を得た。
【0041】得られた白色粉体を170℃、減圧条件下
(3mmHg)で処理し、表面修飾シリカ微粒子58g
を得た。このシリカ微粒子における表面修飾率は15%
であった。
【0042】(実施例1) ・合成例1で得られた表面修飾シリカ微粒子 ・・ 7.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−96−10) ・・ 91.0重量% ・トリエチレングリコール ・・ 2.0重量% からなる組成の懸濁液を室温で調製し、本発明の電気粘
性流体とした。
【0043】(実施例2) 2・合成例1で得られた表面修飾シリカ微粒子 ・
・ 10.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、
KF−96−10) ・・
88.0重量% ・トリエチレングリコール ・・
2.0重量% からなる組成の懸濁液を室温で調製し、本発明の電気粘
性流体とした。
【0044】(実施例3) ・合成例2で得られた表面修飾シリカ微粒子 ・・ 7.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−96−10) ・・ 91.0重量% ・トリエチレングリコール ・・ 2.0重量% からなる組成の懸濁液を室温で調製し、本発明の電気粘
性流体とした。
【0045】(実施例4) ・合成例2で得られた表面修飾シリカ微粒子 ・・ 10.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−96−10) ・・ 88.0重量% ・トリエチレングリコール ・・ 2.0重量% からなる組成の懸濁液を室温で調製し、本発明の電気粘
性流体とした。
【0046】(比較例1) ・シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイシリア310、平均粒径1. 4μm) ・・ 5.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−96−10) ・・ 93.0重量% ・トリエチレングリコール ・・ 2.0重量% からなる組成の懸濁液を室温で調製し、比較用の電気粘
性流体とした。
【0047】(比較例2) ・シリカ微粒子(富士シリシア化学(株)製、サイシリア310、平均粒径1. 4μm) ・・ 7.0重量% ・オルガノポリシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−96−10) ・・ 91.0重量% ・トリエチレングリコール ・・ 2.0重量% からなる組成の混合物を調製したが、流動性を示さなか
った。
【0048】上記の実施例1〜4及び比較例1で調製し
た電気粘性流体について、その初期粘度及び増粘倍率、
静置安定性をそれぞれ下記の方法で測定した。
【0049】各サンプルの粘度は、二重円筒型回転粘度
計を使用し、同一剪断速度(628sec-1)で、ま
ず、電圧を印加しない状態での粘度を測定して初期粘度
とし、次いで、内外円筒間にAC1KVを印加した際の
粘度を測定し、初期粘度との比率である増粘倍率を得
た。静置安定性については、メスシリンダーに、各サン
プルを入れ、2ケ月室温にて放置し、沈澱の生成状況を
目視により評価した。結果を、下記表1に示す。なお、
表中、初期粘度(cP)は40℃でのもの、静置安定性
は○は沈澱が生成しない場合、×は生成した場合を示
す。
【0050】
【表1】
【0051】表からわかるように、本発明の電気粘性流
体は、初期粘度が低く、また増粘倍率の高いものであ
り、また、分散安定性に優れるものであることがわか
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 159:12) C10N 20:04 40:14 (72)発明者 早舩 正彦 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノポリシロキサン中に、シリカ微
    粒子と下記一般式(1)で示されるハイドロジェンシリ
    コーンの加水分解物との反応生成物を配合したことを特
    徴とする電気粘性流体。 【化1】 (但し、R1 、R2 及びR3 は、炭素数1〜18の飽和
    または不飽和の有機基であり、m及びnは平均重合度を
    示し、mは1〜1,000、nは0〜1,000の整数
    である。)
JP33516193A 1993-12-28 1993-12-28 電気粘性流体 Pending JPH07190097A (ja)

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