JPH0718918A - コア壁を有する高層建築物の耐震構造 - Google Patents
コア壁を有する高層建築物の耐震構造Info
- Publication number
- JPH0718918A JPH0718918A JP16664593A JP16664593A JPH0718918A JP H0718918 A JPH0718918 A JP H0718918A JP 16664593 A JP16664593 A JP 16664593A JP 16664593 A JP16664593 A JP 16664593A JP H0718918 A JPH0718918 A JP H0718918A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core wall
- building
- earthquake
- outer peripheral
- wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高層建築物に働く地震水平力を、コア壁で負
担させ、地震力に対して外周フレームはトップガーダー
の曲げ戻し作用による軸力のみを負担させ、有効空間を
広く利用する高層建築物の構造を提供する。 【構成】 高層建築物の中央部にコア壁を設け、外周を
フレーム構造とし、屋上階のコア壁とフレーム間にトッ
プガーダーを設ける構造とする。
担させ、地震力に対して外周フレームはトップガーダー
の曲げ戻し作用による軸力のみを負担させ、有効空間を
広く利用する高層建築物の構造を提供する。 【構成】 高層建築物の中央部にコア壁を設け、外周を
フレーム構造とし、屋上階のコア壁とフレーム間にトッ
プガーダーを設ける構造とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高層建築物の耐震構
造に関する。
造に関する。
【0002】
【従来の技術】地震の多い我が国では、従来鉄筋コンク
リート造で高層建築物を建てる場合、ラーメン構造とし
ている。地震による水平力を多く負担出来る壁式鉄筋コ
ンクリート造は、現在建物の軸方向に曲げ変形をあまり
起こさず、剪断変形が卓越するような場合に適用されて
きた。しかし壁の形状が底辺の長さに比べて高さが高く
なるに従い、その壁の挙動は、曲げ変形が卓越すること
になる。つまり、壁自体が地面支持の片持ち梁のような
挙動をとり、曲げ変形が卓越する。この変形は壁を転倒
させるように働くため曲げ変形を抑制する必要がある。
リート造で高層建築物を建てる場合、ラーメン構造とし
ている。地震による水平力を多く負担出来る壁式鉄筋コ
ンクリート造は、現在建物の軸方向に曲げ変形をあまり
起こさず、剪断変形が卓越するような場合に適用されて
きた。しかし壁の形状が底辺の長さに比べて高さが高く
なるに従い、その壁の挙動は、曲げ変形が卓越すること
になる。つまり、壁自体が地面支持の片持ち梁のような
挙動をとり、曲げ変形が卓越する。この変形は壁を転倒
させるように働くため曲げ変形を抑制する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、高強度
材料を使用した鉄筋コンクリートを用いたラーメン構造
で建築物を建てる場合、柱の本数が多くなり有効空間が
広く採れない。また高層鉄筋コンクリート造では地震水
平力も大きくなり柱の断面積も大きくなるという欠点が
あった。また独立耐震壁とラーメン構造を混用すると、
ラーメン構造が多大の地震水平力を負担しラーメン構造
部分の柱、梁の設計が困難になる。一方独立耐震壁が多
くの地震水平力を負担すると建物の変形が過大となる。
本発明は、外周のフレームが負担する地震水平力を極力
少なくすることにより、有効空間を広くするとともに、
上層階で過大となる建物の変形をトップガーダーで抑制
し、耐震壁の脚部に生じる曲げモーメントを減少せしめ
るような構造を提供することを目的とする。
材料を使用した鉄筋コンクリートを用いたラーメン構造
で建築物を建てる場合、柱の本数が多くなり有効空間が
広く採れない。また高層鉄筋コンクリート造では地震水
平力も大きくなり柱の断面積も大きくなるという欠点が
あった。また独立耐震壁とラーメン構造を混用すると、
ラーメン構造が多大の地震水平力を負担しラーメン構造
部分の柱、梁の設計が困難になる。一方独立耐震壁が多
くの地震水平力を負担すると建物の変形が過大となる。
本発明は、外周のフレームが負担する地震水平力を極力
少なくすることにより、有効空間を広くするとともに、
上層階で過大となる建物の変形をトップガーダーで抑制
し、耐震壁の脚部に生じる曲げモーメントを減少せしめ
るような構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】先ず従来から用いられて
きた純粋なラーメン構造を、地震による水平力を負担す
る鉄筋コンクリート造のコア壁と、建築物頂部の外周フ
レームとコア壁間にトップガーダーを取着したものとす
る。コア壁とコア壁を連結する境界梁はあっても、なく
てもよい。従って前記地震水平力によって生ずるコア壁
の下層階での転倒モーメントをトップガーダーの曲げ戻
し作用によって抑制しかつ外周フレームは曲げ戻しによ
る軸力と長期軸力のみを負担させるような構造とする。
外周フレームは従来のラーメン構造から解放して柔軟な
構造とし、柱断面積を小さくして空間を広く利用する。
場合によっては下層階の柱を抜き建築物プランニング上
での制約を少なくする。
きた純粋なラーメン構造を、地震による水平力を負担す
る鉄筋コンクリート造のコア壁と、建築物頂部の外周フ
レームとコア壁間にトップガーダーを取着したものとす
る。コア壁とコア壁を連結する境界梁はあっても、なく
てもよい。従って前記地震水平力によって生ずるコア壁
の下層階での転倒モーメントをトップガーダーの曲げ戻
し作用によって抑制しかつ外周フレームは曲げ戻しによ
る軸力と長期軸力のみを負担させるような構造とする。
外周フレームは従来のラーメン構造から解放して柔軟な
構造とし、柱断面積を小さくして空間を広く利用する。
場合によっては下層階の柱を抜き建築物プランニング上
での制約を少なくする。
【0005】
【作用】コア壁と外周フレームの鉄筋コンクリート構造
とするため広い空間を確保することが出来る。またコア
壁は地面を固定端とした片持ち梁のような挙動をとり地
震時には過大な曲げモーメントが作用するが、建築物頂
部の外周フレームとコア壁間に取着したトップガーダー
は、曲げ戻し作用によってコア壁の曲げモーメントを抑
制する。
とするため広い空間を確保することが出来る。またコア
壁は地面を固定端とした片持ち梁のような挙動をとり地
震時には過大な曲げモーメントが作用するが、建築物頂
部の外周フレームとコア壁間に取着したトップガーダー
は、曲げ戻し作用によってコア壁の曲げモーメントを抑
制する。
【0006】トップガーダーを設けることにより曲げモ
ーメントを上部でも負担する様子を図8(a)、(b)
に示す。図8(a)はトップガーダーのない場合の曲げ
モーメント図で図8(b)はトップガーダーを設けた場
合の曲げモーメント図を表し、一般に同一水平力を受け
た場合 M0 =M1 +M2 M0 =ラーメン構造の場合の曲げモーメント M1 =コア壁と外周フレーム構造にしてトップガーダー
を設けた場合のコア壁の曲げモーメント M2 =コア壁と外周フレーム構造にしてトップガーダー
を設けた場合のトップガーダーの曲げモーメント となり、トップガーダーが曲げモーメントの一部に耐抗
することがわかる。
ーメントを上部でも負担する様子を図8(a)、(b)
に示す。図8(a)はトップガーダーのない場合の曲げ
モーメント図で図8(b)はトップガーダーを設けた場
合の曲げモーメント図を表し、一般に同一水平力を受け
た場合 M0 =M1 +M2 M0 =ラーメン構造の場合の曲げモーメント M1 =コア壁と外周フレーム構造にしてトップガーダー
を設けた場合のコア壁の曲げモーメント M2 =コア壁と外周フレーム構造にしてトップガーダー
を設けた場合のトップガーダーの曲げモーメント となり、トップガーダーが曲げモーメントの一部に耐抗
することがわかる。
【0007】
【実施例】図1は、実施例の屋上階平面図でコア壁1と
外周フレーム5との間にトップガーダー2を設けたとこ
ろを示す。図2は基準階の平面図であり図3は図1のA
−A断面図である。なお、各階のコア壁を連結する境界
梁3は、あってもなくても可能である。図4はL型コア
壁を示し、図5はH型コア壁の例を示す。図6は外周フ
レームの横断面図で三角形、四角形、多角形から円と形
状は自由である。図7は高層建築物の立面図を示し
(a)では下層階の柱を抜いた状態を示している。
外周フレーム5との間にトップガーダー2を設けたとこ
ろを示す。図2は基準階の平面図であり図3は図1のA
−A断面図である。なお、各階のコア壁を連結する境界
梁3は、あってもなくても可能である。図4はL型コア
壁を示し、図5はH型コア壁の例を示す。図6は外周フ
レームの横断面図で三角形、四角形、多角形から円と形
状は自由である。図7は高層建築物の立面図を示し
(a)では下層階の柱を抜いた状態を示している。
【0008】
【発明の効果】この発明の効果は、コア壁に地震による
水平力を負担させ、外周フレームは長期の軸力と建築物
頂部のコア壁と外周フレーム間に取着したトップガーダ
ーの曲げ戻し作用による軸力のみを負担させる。従って
外周フレームは従来のラーメン構造から解放し柱断面積
を小さくして有効空間を広く利用することが出来る。ま
た外周フレームを柔軟な構造にするため下層階の柱を抜
いて建築上のプランニングの制約を少なくすることも出
来る。また、トップガーダーを取着することにより、建
物全体の変形を抑制することが出来る。
水平力を負担させ、外周フレームは長期の軸力と建築物
頂部のコア壁と外周フレーム間に取着したトップガーダ
ーの曲げ戻し作用による軸力のみを負担させる。従って
外周フレームは従来のラーメン構造から解放し柱断面積
を小さくして有効空間を広く利用することが出来る。ま
た外周フレームを柔軟な構造にするため下層階の柱を抜
いて建築上のプランニングの制約を少なくすることも出
来る。また、トップガーダーを取着することにより、建
物全体の変形を抑制することが出来る。
【図1】この発明の屋上平面図を示す。
【図2】標準階の断面図を示す。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】L字型コア壁の例である。
【図5】H字型コア壁の例である。
【図6】三角形外周フレーム、四角形外周フレームの例
である。
である。
【図7】高層建築物の立面図である。
【図8】(a)ラーメン構造の地震力による曲げモーメ
ント図である。 (b)トップガーダーを設けた場合の曲げモーメント図
である
ント図である。 (b)トップガーダーを設けた場合の曲げモーメント図
である
1・・・コア壁、2・・・トップガーダー、3・・・境
界梁、4・・・柱、5・・・外周フレーム
界梁、4・・・柱、5・・・外周フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗野 治彦 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 畑田 朋彦 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 高井 剛 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 コア壁と外周フレームの鉄筋コンクリー
ト造からなる高層建築物で、該高層建築物の頂部にトッ
プガーダーを設けてなることを特徴とするコア壁を有す
る高層建築物の耐震構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16664593A JPH0718918A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | コア壁を有する高層建築物の耐震構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16664593A JPH0718918A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | コア壁を有する高層建築物の耐震構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0718918A true JPH0718918A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15835114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16664593A Pending JPH0718918A (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | コア壁を有する高層建築物の耐震構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718918A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4854736A (ja) * | 1971-11-08 | 1973-08-01 | ||
JPS4854738A (ja) * | 1971-11-10 | 1973-08-01 | ||
JPS5826467A (ja) * | 1981-07-24 | 1983-02-16 | イ−・アイ・デユポン・ド・ネモア−ス・アンド・コンパニ− | 電気コネクタ |
JPS6448978A (en) * | 1987-08-14 | 1989-02-23 | Hazama Gumi | Building structure |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP16664593A patent/JPH0718918A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4854736A (ja) * | 1971-11-08 | 1973-08-01 | ||
JPS4854738A (ja) * | 1971-11-10 | 1973-08-01 | ||
JPS5826467A (ja) * | 1981-07-24 | 1983-02-16 | イ−・アイ・デユポン・ド・ネモア−ス・アンド・コンパニ− | 電気コネクタ |
JPS6448978A (en) * | 1987-08-14 | 1989-02-23 | Hazama Gumi | Building structure |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990817 |