JPH07188116A - 炭酸ジアリールの製造法 - Google Patents

炭酸ジアリールの製造法

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JPH07188116A
JPH07188116A JP6305701A JP30570194A JPH07188116A JP H07188116 A JPH07188116 A JP H07188116A JP 6305701 A JP6305701 A JP 6305701A JP 30570194 A JP30570194 A JP 30570194A JP H07188116 A JPH07188116 A JP H07188116A
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catalyst
noble metal
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JP6305701A
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English (en)
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Hans-Josef Buysch
ハンス−ヨゼフ・ブイシユ
Joachim Dohm
ヨアヒム・ドーム
Carsten Dipl Chem Dr Hesse
カルステン・ヘツセ
Johann Rechner
ヨハン・レヒナー
Dieter Kaufmann
デイーター・カウフマン
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Bayer AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
    • C07C51/21Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/01Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from carbon monoxide and oxygen

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭酸ジアリールの製造法。 【構成】 芳香族ヒドロキシ化合物を、塩基、第4級
塩、共触媒及び乾燥剤の存在下に貴金属触媒を用いてC
O及びO2と昇温度で反応させる、但しこれを、第4級
塩及び随時共触媒の存在下にCOで活性化した貴金属触
媒を用いて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、芳香族ヒドロキシ化合物(例え
ばフエノール)を、塩基、第4級塩、乾燥剤、触媒及び
共触媒の存在下、昇温度において一酸化炭素及び酸素と
反応させることによる、但し触媒を反応前に活性化する
炭酸ジアリールの製造法に関する。特別な本方法の態様
において、用いる塩基は予じめ生成したアルカリ金属フ
エノキシドである。
【0002】芳香族炭酸エステルが芳香族ヒドロキシ化
合物を均一貴金属触媒の存在下に一酸化炭素と酸化的に
反応させることによつて製造できることは公知である
(独国公開特許第2815512号)。これに提案され
ている貴金属は第VIIIb族の元素、好適にはパラジ
ウムである。反応中、このパラジウム種はパラジウム
(o)に還元され、共触媒の作用により酸素で再酸化さ
れて再びパラジウム(II)に戻る。使用しうる共触媒
は例えば異なつた酸化状態の種々のマンガン又はコバル
ト塩である。これらの共触媒のほかに、塩基、相間移動
触媒及び乾燥剤が使用される。塩化メチレンは溶媒とし
て好適に使用される。独国公開特許第2728437号
によれば、立体障害された第3級アミンを塩基として用
い、またモレキユラー・シーブを乾燥剤として使用す
る。
【0003】これらの方法の欠点は、高度の安全性の注
意を必要とし且つかなりの費用をかけて回収しなければ
ならない毒性のある揮発性塩化メチレンを溶媒として用
いることの他に、長い反応時間とこれに関係した貧弱な
空間−時間収率とである。しかしながら、工業的な反応
に対しては、この方法がバツチによつて全く異なる結果
をもたらし、触媒作用の完全な消失さえあるが故に、不
十分な再現性が実際上決定的な欠点であることが判明し
た。
【0004】独国公開特許第2738437号に提案さ
れている立体障害された第3級アミン塩基の高価格と酸
化不安定性とはこの方法の更なる欠点である。塩基の回
収は技術的に複雑である。更に長い反応時間の間には塩
基のかなりの部分が分解し、斯くして多量の高価な塩基
を連続的に補充しなければならず、これもこの方法の経
済的利用を困難にしている。
【0005】J.B.ホールグレン(Hallgren)及び
G.W.ルーカス(Lucas)は、ジヤーナル・オブ・オ
ーガノメタリツク・ケミストリー(Journal of Organome
tallicChemistry)212、135〜139(198
1)において、水酸化ナトリウム水溶液の塩基としての
使用法を報告している。少量の50%水酸化ナトリウム
水溶液及び相間移動触媒の存在下に、ホールグレン及び
ルーカスは、第3級アミンの使用と比べて反応速度の増
加することを観察している。この方法の考慮すべき欠点
は、この方法で製造することのできる芳香族炭酸エステ
ルが水酸化ナトリウム水溶液により迅速に分解されると
いう事実である[ウルマン(Ullmann)の百科辞典、第
5版、第A5巻、197〜202頁]。芳香族炭酸エス
テルの開裂反応は触媒量の水酸化ナトリウム水溶液が存
在しても非常に速く進行し、従つてこの反応系では低炭
酸エステル濃度しか達成されない。更にこの場合にも、
有毒で揮発性の塩化メチレンが溶媒として使用され、こ
れが上述した問題をもたらす。更に塩化メチレンと水酸
化ナトリウムが同時に存在すると、同業者には公知のよ
うに、これらが反応して高反応性のジクロロカルベンを
与え、これが2次反応し且つ自然に、また爆発的に反応
することさえあるという点で特に危険である。この制御
できない反応のために、この方法を工業的に利用するこ
とは可能でない。更にこれらの手段は再現性を改善しな
い。
【0006】ヨーロツパ特許第503581号は、種々
の銅塩を共触媒として使用することを提案している。こ
の共触媒のほかに、かなりの量の種々のキノン類/ハイ
ドロキノン類を電子移動触媒として用いることも提案し
ている。これらの手段は再現性を改善しない。従つてこ
の方法の工業的利用も可能ではない。更にこの方法も溶
媒として塩化メチレンを使用する。電子移動剤触媒の、
反応混合物からの分離は、この方法におけるかなりの付
加的経費となる。更にハイドロキノンはフエノールと同
じように炭酸エステルへ転化させうる芳香族の2官能性
ヒドロキシ化合物である。この方法で生成する副生物の
分離は、多大の費用ではじめて達成することができる。
斯くして用いた電子移動剤触媒の回収は可能でない。副
生物の生成は、与えられた再現性において選択性を、従
つてこの方法の経済性をかなり低下させる。
【0007】WO第93/03000号の特許願は、溶
媒の使用を省略するが、依然としてかなりの量の共触媒
及び電子移動剤触媒を必要とする芳香族炭酸エステルの
製造法を記述している。これも不十分な再現性の問題を
解決さず、従つて従来の方法には工業的に使用しうる方
法が存在しなかつた。
【0008】それ故に本発明の目的は、工業的に達成し
うる条件下に再現性良く芳香族炭酸エステルの合成が行
える方法を発見することであつた。
【0009】今回驚くことに、炭酸ジアリールの製造
が、貴金属触媒を反応に先立つて、液相、即ち溶媒又は
芳香族ヒドロキシ化合物単独中或いは溶媒と芳香族ヒド
ロキシ化合物の混合物中第4級塩の存在下において一酸
化炭素で活性化するならば、電子移動剤触媒を用いずに
芳香族ヒドロキシ化合物を貴金属触媒、共触媒、乾燥
剤、第4級塩及び塩基の存在下に酸化的カルボニル化す
ることにより再現性良く行うことができるということが
発見された。貴金属触媒の活性化は、反応の良好な再現
性ばかりでなく、驚くことに空間−時間収率の増加に至
る。
【0010】更に上述した活性化は、従来必要とされな
い共触媒の存在下において、限定なしに成功するという
ことが発見された。
【0011】更に貴金属触媒を、従来必要とされなかつ
た共触媒の存在下に活性化する場合、この処理の完了
後、貴金属及び共触媒を一緒に循環させることができ、
また複雑な分離操作が省略しうる。
【0012】従つて本発明は、式(I) R−O−H (II) [式中、Rは随時置換されたC6〜C12アリール、好ま
しくは随時置換されたC6アリール、特に好ましくはフ
エニルである]の芳香族ヒドロキシル化合物を、触媒と
しての第VIIIb族の貴金属の化合物、(メンデレー
フ)元素周期律表第IIIa、IVa、Va、Ib、I
Ib、VIb及びVIIb族の金属化合物からなる群か
ら選択される共触媒、第4級塩、乾燥剤及び塩基の存在
下に、一酸化炭素及び酸素と、30〜200℃、好まし
くは30〜150℃、特に好ましくは40〜120℃、
及び1〜80バール、好ましくは2〜50バール、特に
好ましくは5〜25バールの圧力で反応させることによ
る式(I) R−O−CO−O−R (I) [式中、Rは上述した通りである]の有機炭酸エステル
の製造に当つて、反応に先立ち貴金属触媒を、第4級塩
の存在下及び共触媒の存在又は不存在下に、液相中15
〜200℃、好ましくは20〜150℃、特に好ましく
は40〜100℃の温度及び1〜300バール、好まし
くは1〜200バール、特に好ましくは1〜150バー
ルの圧力において一酸化炭素で処理することにより活性
化する、但し貴金属触媒が全反応混合物に基づいて0.
0001〜30重量%の量で活性化混合物中に存在す
る、該式(I)の有機炭酸エステルの製造法を提供す
る。
【0013】炭酸ジフエニル(DPC)の生成の例に対
して、本発明の方法は次の如く式2C65OH+CO+
1/22→(C65O)2CO+H2Oによつて表わしう
る。本発明の方法における活性化に対しては、量を限定
しないが、好ましくは活性化混合物における金属濃度が
0.0001〜30重量%、特に好ましくは0.001〜
10重量%であるような量で存在する貴金属触媒を不活
性な溶媒或いは芳香族ヒドロキシ化合物の溶融物中に溶
解する。
【0014】本発明の活性化において、量は限定しない
が、好ましくは0〜40重量%の範囲で活性化混合物中
に存在する共触媒は、活性化混合物に基づいて好適には
0.005〜10重量%、特に好ましくは0.01〜4重
量%の量まで付与することができる。
【0015】共触媒は必ずしも貴金属触媒の活性化に必
要でないが、これを妨害することはない。しかしながら
この点に関し、共触媒の添加は、(i)共触媒の他での
秤量が省略でき、そして(ii)反応溶液の処理に際し
て貴金属と共触媒を分離する必要がないから、連続式反
応法を容易にする。
【0016】言及しうる本発明の活性化に適当な溶媒は
脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハ
ロゲン化炭化水素例えば塩化メチレン、エーテル及びエ
ステルである。
【0017】この溶液に第4級塩が添加される。これは
例えば有機基によつて置換されたアンモニウム又はホス
ホニウム塩である。本発明の方法で用いるのに適当な塩
は、有機基としてC6〜C10アリール、C7〜C12アラル
キル及び/又はC1〜C20アルキル基を有し且つアニオ
ンがハライド、テトラフルオロボレート又はヘキサフル
オロホスフエートであるアンモニウム及びホスホニウム
塩である。本発明の方法においては、好ましくはC6
10アリール、C7〜C12アラルキル及び/又はC1〜C
20アルキル基を有機基として有し且つアニオンがハライ
ドであるアンモニウム塩を用い、特に好ましくはテトラ
ブチルアンモニウムブロマイドを用いる。
【0018】続いてこの溶液を15〜200℃、好まし
くは20〜150℃、特に好ましくは40〜100℃下
に一酸化炭素で処理する。これは、常圧下に、用いる貴
金属1g当り0.1〜250l/時、好ましくは0.5〜
200l/時、特に好ましくは1〜100l/時の量で
一酸化炭素を通じることにより、或いはオートクレーブ
中1〜300バール、好ましくは1〜200バール、特
に好ましくは1〜150バールの圧力下に一酸化炭素で
溶液を処理することにより達成することができる。活性
化時間は、用いる貴金属触媒に及び随時用いる不活性な
溶媒に僅かに依存する。これは普通数分〜数時間、例え
ば0.05〜5時間、0.1〜3時間、特に好ましくは
0.25〜2時間である。本発明の方法において、貴金
属触媒は、反応前に直接活性化しうるが、溶媒の又は芳
香族ヒドロキシ化合物の、例えば蒸留による除去後に単
離及び貯蔵しておいてもよい。この一度活性化された貴
金属触媒は、数ケ月後でさえ空気中において安定であ
り、活性の消失なく使用することができる。本発明の方
法の更なる具体例は、貴金属触媒を上述した方法で活性
化し、次いでこの溶液をすべて一度に又は一部ずつ複数
回で反応系に添加することを含んでなる。
【0019】本発明の方法で使用しうる芳香族ヒドロキ
シ化合物は、C6〜C12芳香族例えばベンゼン、ナフタ
レン又はビフエニルに由来し且つC1〜C4アルキル、C
1〜C4アルコキシ、弗素、塩素又は臭素でモノ置換又は
ジ置換されていてよい芳香族ヒドロキシ化合物、好まし
くはフエノール、o−、m−又はp−クレゾール、o
−、m−又はp−クロルフエノール、o−、m−又はp
−エチルフエノール、o−、m−又はp−プロピルフエ
ノール、o−、m−又はp−メトキシフエノール、2,
6−ジメチルフエノール、2,4−ジメチルフエノー
ル、3,4−ジメチルフエノール、1−ナフトール及び
2−ナフトール、特に好ましくはフエノールである。
【0020】本発明の方法は好ましくは溶媒なしに行わ
れる。勿論不活性な溶媒を使用してもよい。言及しうる
これらの例は活性化工程に対して上述したものと同一で
ある。
【0021】本発明の方法に適当な貴金属触媒は第VI
II族の少くとも1種の金属、好ましくはパラジウムで
ある。本発明の方法において、それは種々の形で添加し
うる。パラジウムは金属の形で或いは好ましくは酸化状
態0及び+2のパラジウム化合物例えばパラジウム(I
I)アセチルアセトネート、ハロゲン化物、C2〜C6
ルボン酸塩、硝酸塩、酸化物、又は例えばオレフイン、
アミン、ホスフイン及びハライドを含有しうるパラジウ
ム錯体の形で使用することができる。特に好ましいもの
は、臭化パラジウム、パラジウム(II)アセチルアセ
トネート及び酢酸パラジウムである。
【0022】貴金属触媒の量は本発明の方法においては
限定されない。好ましくは金属として計算して濃度が1
0〜3000ppm、特に好ましくは50〜1000p
pmとなる十分な触媒が添加される。
【0023】本発明の方法に使用される共触媒は、元素
周期律表(メンデレーフ)の第IIIa、Na、Va、
Ib、IIb、VIb又はVIIb族の金属化合物であ
り、金属は種々の酸化状態で使用することができる。本
発明の方法を限定するものではないが、マンガン(I
I)、マンガン(III)、銅(I)、銅(II)、コ
バルト(II)、コバルト(III)、バナジウム(I
II)及びバナジウム(IV)が言及できる。この金属
は例えばハロゲン化物、酸化物、C2〜C6カルボン酸
塩、ジケトネート又は硝酸塩として、また例えば一酸化
炭素、オレフイン、アミン、ホスフイン及びハライドを
含有しうる錯体化合物として使用できる。本発明の方法
において、マンガン(II)化合物、特に好ましくはマ
ンガン(II)錯体、非常に特に好ましくはマンガン
(II)アセチルアセトネートを用いることは好適であ
る。
【0024】共触媒は、その反応混合物に基づく濃度が
0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜2重量
%、特に好ましくは0.01〜2重量%の範囲の量で使
用される。共触媒は通常活性化された貴金属触媒と一緒
に又はそれよりは好ましくないけれど別々に添加するこ
とができる。
【0025】本発明の方法に対する乾燥剤(dessican
t)は、好ましくは不活性であり、同業者には公知の水
と結合する種類のものである。それらは、再生及び非再
生型、液体又固体、化学的に反応性のもの、即ち新規な
化合物又は水和物を形成するもの、吸着剤中に一定の又
は可変の相対水分含量を有する物理的吸着性のものなど
に分類できる。好ましくは本発明の方法で使用される乾
燥剤は、反応媒体から水分を除去することにおいて高容
量及び/又は高効率、好ましくはその双方を有する。本
発明において用いる「容量」とは与えられた乾燥剤の重
量によつて捕捉しうる水の量に関し、また「効率」とは
そのような乾燥剤の達成しうる乾燥の程度に関する。そ
のような乾燥剤の例は、本発明の方法を限定するもので
はないが、活性酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化
カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、塩化リ
チウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、及びゼオ
ライト型(モレキユラーシーブ)の天然又は合成親水性
アルミノシリケートである。本発明の方法で用いるのに
好適な乾燥剤は、ゼオライト型(モレキユラーシーブ)
の天然又は合成親水性アルミノシリケートである。特に
好適なものはA型又はフアウジヤサイト型のゼオライト
である。
【0026】本発明の方法において、乾燥剤は反応生成
水及び出発原料の水分を捕捉するのに十分な量で使用さ
れる。この量は、それぞれの場合に用いる乾燥剤の容量
及び効率に依存し、それぞれの場合に同業者が計算しう
る。即ち例えばゼオライトAはその乾燥重量の20〜3
0%の水を捕捉すると予想しうることは公知である。本
発明によれば捕捉すべき水の予想量の100〜800
%、好ましくは200〜600%に相当する乾燥剤量を
使用する。この乾燥剤量以下を用いるならば、貧弱な結
果となる。一方上限で示されるよりも多い乾燥剤を用い
るならば、多量の乾燥剤を未使用のまま循環することに
なるから工程の経済性が問題となる。上限、乾燥剤の絶
対量及び斯くして予想しうる炭酸エステルへの転化率
は、反応混合物が撹拌できる又はさもなければ混合しう
るという必要性によつても制限される。一般に反応混合
物に基づいて1〜30重量%の量が用いられる。
【0027】本発明の方法における第4級塩は触媒の活
性化に対して上述した通りである。活性化に及び本方法
を行うために使用されるこの塩は同一でも異なつていて
もよいが、好ましくは処理を簡略化する目的で同一であ
る。
【0028】そのような第4級塩の量は、反応混合物の
重量に基づいて0.1〜50重量%である。この量は好
ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1〜5重
量%である。
【0029】本発明の方法で用いる塩基は、第3級アミ
ン或いはアルカリ金属水酸化物又は炭酸塩であつてよ
い。適当な第3級アミンは、有機基としてC6〜C10
リール、C7〜C12アラルキル及び/又はC1〜C20アル
キル基を有するもの、例えばトリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、ジオクチルベンジルアミ
ン、ジメチルフエネチルアミン、1−ジメチル−アミノ
−2−フエニルプロパンである。更に本発明の目的のた
めの第3級アミンは環式芳香族又は非芳香族アミン例え
ばピリジン、N−メチルピリジン、1,2,2,6,6−ペ
ンタメチルピペリジンであり、特に好ましくは立体障害
された第3級アミン例えばジイソプロピルエチルアミン
又は1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンである。
【0030】塩基は化学量論量に無関係な量で添加され
る。パラジウムと塩基の比は、パラジウム1モル当り塩
基0.1〜5、好ましくは0.5〜2、特に好ましくは
0.9〜1.3当量となるように好適に選択される。
【0031】本方法の特別な態様において、用いる塩基
は有利には予じめ生成させたアルカリ金属フエノキシド
又は予じめ生成させたアルカリ金属フエノキシドの溶液
である。これは、反応混合物におけるアルカリ金属水酸
化物又は第3級アミンの使用がフエノキシドの生成に至
るはずであるから非常に驚くべきことである。しかしな
がら予じめ生成させたアルカリ金属フエノキシドを、そ
の他が同一の条件下に塩基として用いるならば、第3級
アミン又はアルカリ金属水酸化物を用いる場合よりかな
り高い選択率及び空間−時間収率が達成される。現在こ
の現象に対しては説明できない。塩基性化合物の存在下
にフエノキシドアニオンによつて起こる触媒及び共触媒
の沈殿は第3級アミン、アルカリ金属水酸化物又は炭酸
塩による場合よりも異つて進行することが推定される。
明らかにフエノキシドアニオンによつて起こる沈殿は高
活性を提供する。フエノキシドアニオンが芳香族ヒドロ
キシ化合物及び第3級アミン又はアルカリ金属水酸化物
又は炭酸塩から生成しうる系の場合、より活性の低い沈
殿が迅速に生成することは明らかであり、生成するフエ
ノキシドがこの事実を最早や補正することができない。
この発見は非常に驚くべきことである。
【0032】本発明の方法で使用しうるアルカリ金属フ
エノキシドは、Rが上述の通りである式(II)の芳香
族ヒドロキシ化合物のアルカリ金属塩である。非常に特
に好適には、有機炭酸エステルにも転化しうる芳香族ヒ
ドロキシ化合物のアルカリ金属塩を用いることである。
【0033】本発明のアルカリ金属フエノキシドに適当
なカチオンはアルカリ金属リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム又はセシウムである。好適にはリチウ
ム、ナトリウム及びカリウムフエノキシド、特に好まし
くはナトリウム及びカリウムフエノキシドを使用する。
アルカリ金属フエノキシドは固体形の純粋な化合物とし
て又は溶融物として反応混合物に添加できる。勿論本発
明ではアルカリ金属フエノキシドの水和物も使用しう
る。ここで本発明を限定するものでないが、言及しうる
そのような水和物の例はナトリウムフエノキシド・3水
和物である。添加される水の量は一般にフエノキシド1
モル当り最大5モルの水が使用されるというようなもの
である。中でもそれ以上の高水濃度は、ホールグレンに
より提案された水酸化ナトリウム水溶液の場合のように
貧弱な転化率と生成した炭酸エステルの分解をもたら
す。好適にはフエノキシド1モル当り最大2モル、特に
最大1モルの水を使用する。特に好適には例えば工業で
普及しているように本質的に無水のフエノキシドが使用
される。
【0034】本発明の更なる具体例において、アルカリ
金属フエノキシドは、アルカリ金属フエノキシドを0.
1〜80重量%、好ましくは0.5〜65重量%、特に
好ましくは1〜50重量%で含有する溶液として反応混
合物に添加される。ここに使用しうる溶媒はC1〜C8
ルコール又はフエノール類(II)及び更なる溶媒であ
る。言及しうる更なる溶媒の例は、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリジノン、テトラメチル尿素、エー
テルアルコール例えばジエチレングリコール、ハロゲン
化炭化水素例えばクロルベンゼン又はジクロルベンゼ
ン、及びエーテル例えばジオキサンである。これらの溶
媒は単独で又は互いに混合して使用することができる。
斯くして本発明の方法の1つの具体例は例えばフエノキ
シドを、不活性な溶媒で希釈したフエノール溶融物に溶
解することを含んでなる。好ましくはアルカリ金属フエ
ノキシドを芳香族ヒドロキシ化合物の溶融物中に溶解す
る。特に好ましくはアルカリ金属フエノキシドを、有機
炭酸エステルに転化すべき芳香族ヒドロキシ化合物の溶
融物に溶解する。非常に特に好適にはアルカリ金属フエ
ノキシドをフエノールに溶解する。
【0035】そのような溶液は例えばアルカリ金属フエ
ノキシドを溶媒と直接組合せることによつて得ることが
できる。当然アルカリ金属、アルカリ金属(水)酸化物
又はアルコキシドを、随時更なる不活性な溶媒の存在下
にフエノールと反応させて、アルカリ金属フエノキシド
を生成させ、このようにして生成した水又はアルコール
を例えば蒸留により除去し、そして斯くして本発明の方
法で使用しうるアルカリ金属フエノキシドの溶液を得る
ことも可能である。
【0036】フエノキシドの量は厳密でない。貴金属と
フエノキシドの比は、貴金属のモル当り0.1〜50
0、好ましくは0.5〜200、特に好ましくは0.9〜
130当量のフエノキシドが使用されるというように好
適に選択される。
【0037】本発明の方法は好ましくは溶媒を用いずに
30〜200℃、好ましくは30〜150℃、特に好ま
しくは40〜120℃で、1〜80バール、好ましくは
2〜50バール、特に好ましくは5〜25バールの圧力
下に行われる。
【0038】反応ガスの一酸化炭素及び酸素の組成は、
広い濃度範囲内で変えることができるが、1:(0.0
01〜1.0)、好ましくは1:(001〜0.5)、特
に好ましくは1:(0.02〜0.3)のCO:O2のモ
ル比(CO基準)は有利に設定できる。これらのモル比
を用いる場合、高空間−時間収率を達成することがで
き、同時に爆発性の一酸化炭素/酸素ガス混合物が生成
しないようにするために、酸素分圧は十分高い。この反
応ガスは、特別な純度条件に適合することなく、従つて
合成ガスがCO源として役立ち、また空気がO2担体と
して役立つ。ただ触媒毒例えば硫黄又は硫黄化合物が導
入されないように注意する必要がある。本発明の方法の
好適な具体例においては、純粋なCO及び純粋な酸素が
使用される。
【0039】本発明の方法は異なる態様で行うことがで
きる。1つの可能性は通常の撹拌式容器又はオートクレ
ーブ中でバツチ法により行うことを含んでなる。この態
様においては、ガス型撹拌機(gassing stirrer)又は
他の公知のガス分散具によりCO及び酸素を反応混合物
中に導入する。最適な転化率を達成した後、反応混合物
を例えば蒸留により処理する。この場合芳香族ヒドロキ
シ化合物が最初に除去され、次に芳香族炭酸エステルが
単離される。残渣中の触媒成分及び乾燥剤は通常の手段
を用いて回収及び再循環することができる。
【0040】次の実施例は本発明の方法を例示するが、
本発明を限定するものではない。
【0041】
【実施例】実施例1 触媒の活性化 反応器において、臭化パラジウム0.113g及びテト
ラブチルアンモニウムブロマイド3.2gを、H2O 7
50ppmを含むフエノール100g(H2O4ミリモ
ル/100g)中に55℃で溶解した。一酸化炭素(3
l/時)をガス型撹拌機によつて1時間送入した。反応
混合物は橙色になつた。
【0042】反応方法 活性化された触媒の溶液に、ゼオライトA[バイエル社
からのベイリス(Baylith)L 133]4g、マンガン
(II)アセチルアセトネート0.153g及び1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.403gを添加
した。次いで一酸化炭素及び空気(1:1)を含んでな
るガス混合物(12l/時)を6時間送入し、続いて反
応混合物をガスクロマトグラフイーで分析した。この分
析は炭酸ジフエニル1.5%が反応混合物中に存在する
ことを示した。
【0043】ゼオライトAのH2Oに対する結合能力を
その重量の20%と仮定すると、ゼオライトA4gはH
2O 0.8g=44ミリモルと結合することができる。
これは用いたフエノール中のH2O 4ミリモルを差引い
て、反応水40ミリモルの能力に相当する。炭酸ジフエ
ニル1.5%は1.62g又は7.57ミリモルに対応す
るから、反応水5.75ミリモルはゼオライトAにH2
40ミリモルの能力の約19%負荷したことになる。
斯くしてゼオライトAは必要とされる量の約530%の
量で存在したことになる。
【0044】上述したようにこの実験を繰返した。分析
は、反応混合物中に炭酸ジフエニル1.55%が存在す
ることを示した。更に反応を繰返して、炭酸ジフエニル
1.5%を反応混合物中に得た。
【0045】対照実施例1 反応器において、臭化パラジウム0.133g、テトラ
ブチルアンモニウムブロマイド3.2g、ゼオライトA
(バイエル社製ベイリスL 133)4g、マンガン
(II)アセチルアセトネート0.153g及び1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジン0.403gをフエ
ノール100gに55℃で溶解した。実施例1に記述し
たように、一酸化炭素及び空気を含んでなるガス混合物
を6時間送入し、続いて混合物をガスクロマトグラフイ
ーで分析した。この分析は、炭酸ジフエニル0.25%
が反応混合物中に存在することを示した。
【0046】新しい触媒を用い、同一の方法でこの実験
を繰り返した。分析は、反応混合物中に炭酸ジフエニル
の存在しないことを示した。
【0047】次いで上述したように、また新しい触媒を
用いてこの実験を繰返した。反応時間6時間後の分析
は、炭酸ジフエニル0.8%が反応混合物中に存在する
ことを示した。
【0048】これらの実験は、再現性のない結果の得ら
れることを示す。
【0049】実施例2 触媒の活性化を実施例1に記述したように行つた。
【0050】活性化された触媒の溶液に、ゼオライトA
(バイエル社製ベイリスL 133)4g、マンガン
(II)アセチルアセトネート0.153g及び50%
水酸化ナトリウム水溶液0.4mlを添加した。次いで
一酸化炭素及び空気(1:1)を含んでなるガス混合物
(12l/時)を6時間送入し、反応混合物を続いてガ
スクロマトグラフイーで分析した。この分析は、炭酸ジ
フエニル1.4%が反応混合物中に存在することを示し
た。
【0051】水酸化ナトリウム水溶液のH2O含量は1
1ミリモルに相当した。斯くしてゼオライトAの残りの
2O結合力は29ミリモルとなつた。炭酸ジフエニル
1.4%は6.5ミリモルに相当する。従つてH2O結合
力の22%が使われたことになる。斯くしてゼオライト
Aは必要量の455%の量で存在した。
【0052】上述したようにこの実験を繰返した。分析
は、反応混合物中に炭酸ジフエニル1.36%が存在す
ることを示した。
【0053】実施例3 触媒の活性化 反応器中において、臭化パラジウム0.133g、マン
ガン(II)アセチルアセトネート0.153g及びテ
トラブチルアンモニウムブロマイド3.2gを、H2
750ppmを含むフエノール100g(H2O 4ミリ
モル/100g)中に55℃で溶解した。一酸化炭素
(3l/時)をガス型撹拌機により1時間送入した。
【0054】反応方法 活性化させた触媒の溶液に、ゼオライトA(バイエル社
製ベイリスL 133)4g及び25%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.4mlを添加した。次いで一酸化炭素及び
空気(1:1)を含んでなるガス混合物(12l/時)
を6時間通じ、続いて反応混合物をガスクロマトグラフ
イーにより分析した。分析は、反応混合物中に炭酸ジフ
エニル1.4%の存在することを示した。
【0055】上述したようにこの実験を繰返した。この
分析は炭酸ジフエニル1.5%が反応混合物中に存在す
ることを示した。
【0056】実施例4 触媒の活性化 反応器中において、パラジウムアセチルアセトネート
0.152g、マンガン(II)アセチルアセトネート
0.153g及びテトラブチルアンモニウムブロマイド
3.2gを、H2O 750ppmを含むフエノール10
0g(H2O 4ミリモル/100g)中に55℃で溶解
した。一酸化炭素(3l/時)をガス型撹拌機により1
時間送入した。
【0057】反応方法 活性化させた触媒の溶液に、ゼオライトA(バイエル社
製ベイリスL 133)4g及び25%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.4mlを添加した。次いで一酸化炭素及び
空気(1:1)を含んでなるガス混合物(12l/時)
を6時間通じ、続いて反応混合物をガスクロマトグラフ
イーにより分析した。分析は、反応混合物中に炭酸ジフ
エニル1.55%の存在することを示した。
【0058】上述したようにこの実験を繰返した。この
分析は炭酸ジフエニル1.45%が反応混合物中に存在
することを示した。
【0059】実施例5 触媒の活性化 反応器中において、酢酸パラジウム0.112g、マン
ガン(II)アセチルアセトネート0.153g及びテ
トラブチルアンモニウムブロマイド3.2gを、H2
750ppmを含むフエノール100g(H2O 4ミリ
モル/100g)中に55℃で溶解した。一酸化炭素
(3l/時)をガス型撹拌機により1時間送入した。
【0060】反応方法 活性化させた触媒の溶液に、ゼオライトA(バイエル社
製ベイリスL 133)4g及び25%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.4mlを添加した。次いで一酸化炭素及び
空気(1:1)を含んでなるガス混合物(12l/時)
を6時間通じ、続いて反応混合物をガスクロマトグラフ
イーにより分析した。分析は、反応混合物中に炭酸ジフ
エニル1.2%の存在することを示した。
【0061】上述したようにこの実験を繰返した。この
分析は炭酸ジフエニル1.25%が反応混合物中に存在
することを示した。
【0062】実施例6 触媒の活性化 反応器中において、臭化パラジウム0.133g、コバ
ルト(II)アセチルアセトネート0.155g及びテ
トラブチルアンモニウムブロマイド3.2gを、H2
750ppmを含むフエノール100g(H2O 4ミリ
モル/100g)中に55℃で溶解した。一酸化炭素
(3l/時)をガス型撹拌機により1時間送入した。
【0063】反応方法 活性化させた触媒の溶液に、ゼオライトA(バイエル社
製ベイリスL 133)4g及び25%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.4mlを添加した。次いで一酸化炭素及び
空気(1:1)を含んでなるガス混合物(12l/時)
を6時間通じ、続いて反応混合物をガスクロマトグラフ
イーにより分析した。分析は、反応混合物中に炭酸ジフ
エニル0.8%の存在することを示した。
【0064】上述したようにこの実験を繰返した。この
分析は炭酸ジフエニル0.8%が反応混合物中に存在す
ることを示した。
【0065】実施例7 反応器中において、臭化パラジウム0.133g及びテ
トラブチルアンモニウムブロマイド3.2gをフエノー
ル100gに55℃で溶解した。一酸化炭素(3l/
時)をガス型撹拌機を用いて1時間送入した。この溶液
にゼオライトA(バイエル社製のベイリスL 133)
4g、マンガン(II)アセチルアセトネート0.15
3g及び固体としてのナトリウムフエノキシド0.30
2gを添加した。一酸化炭素及び空気(1:1)を含ん
でなるガス混合物を6時間送入し、続いて反応混合物を
ガスクロマトグラフイーで分析した。分析は反応混合物
中に炭酸ジフエニル2.5%が存在することを示した。
【0066】実施例7a ナトリウムフエノキシドの代りに水酸化ナトリウム0.
104mg(2.6ミリモル)を添加する以外実施例7
に記述したように実験を繰返した。分析は反応混合物中
に炭酸ジフエニル0.8%が存在することを示した。
【0067】実施例7b ナトリウムフエノキシドの代りに50%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.4ml(2.6ミリモル)を添加する以外実
施例7に記述したように実験を繰返した。分析は反応混
合物中に炭酸ジフエニル1.4%が存在することを示し
た。
【0068】実施例8 固体としてではなくて15重量%フエノール溶液として
添加する以外実施例7に記述した如く実験を繰返した。
分析は炭酸ジフエニル2.4%が反応混合物中に存在す
ること示した。
【0069】実施例9 ナトリウムフエノキシドの代りにカリウムフエノキシド
を用いる以外実施例7に記述した如く実験を繰返した。
分析は炭酸ジフエニル2.5%が反応混合物中に存在す
ることを示した。
【0070】実施例10 ナトリウムフエノキシドの代りにナトリウムフエノキシ
ド3水和物を固体として添加する以外実施例7に記述し
た如く実験を繰返した。分析は炭酸ジフエニル2.4%
が反応混合物中に存在することを示した。
【0071】実施例11 25重量%水酸化ナトリウム水溶液の代りに固体のナト
リウムフエノキシドを添加する以外実施例3に記述した
如く実験を繰返した。分析は、6時間後に反応混合物中
に炭酸ジフエニル2.5%が存在することを示した。
【0072】本発明の特徴及び態様は以下の通りであ
る: 1.式(I) R−O−H (II) [式中、Rは随時置換されたC6〜C12アリール、好ま
しくは随時置換されたC6アリール、特に好ましくはフ
エニルである]の芳香族ヒドロキシル化合物を、触媒と
しての第VIIIb族の貴金属の化合物、(メンデレー
フ)元素周期律表第IIIa、IVa、Va、Ib、I
Ib、VIb及びVIIb族の金属化合物からなる群か
ら選択される共触媒、第4級塩、乾燥剤及び塩基の存在
下に、一酸化炭素及び酸素と、30〜200℃、好まし
くは30〜150℃、特に好ましくは40〜120℃、
及び1〜80バール、好ましくは2〜50バール、特に
好ましくは5〜25バールの圧力で反応させることによ
る式(I) R−O−CO−O−R (I) [式中、Rは上述した通りである]の有機炭酸エステル
の製造に当つて、反応に先立ち貴金属触媒を、第4級塩
の存在下及び共触媒の存在又は不存在下に、液相中15
〜200℃、好ましくは20〜150℃、特に好ましく
は40〜100℃の温度及び1〜300バール、好まし
くは1〜200バール、特に好ましくは1〜150バー
ルの圧力において一酸化炭酸で処理することにより活性
化する、但し貴金属触媒が全反応混合物に基づいて0.
0001〜30重量%の量で活性化混合物中に存在す
る、該式(I)の有機炭酸エステルの製造法。
【0073】2.貴金属が好ましくは臭化パラジウムの
形のパラジウムである上記1の方法。
【0074】3.共触媒が全活性化混合物に基づいて0
〜40重量%の量で活性化混合物中に存在する上記1及
び2のいずれかの方法。
【0075】4.用いる塩基が予じめ生成したフエノキ
シド又は予じめ生成したフエノキシドの溶液である上記
1〜3のいずれかの方法。
【0076】5.フエノキシドがフエノキシド1モル当
り最大5モル、好ましくは最大2モル、特に好ましくは
最大1モルの水を含有し、非常に特に好ましくは本質的
に無水である上記4の方法。
【0077】6.貴金属1モル当り0.1〜5モル、好
ましくは0.5〜2モル、特に好ましくは0.9〜1.3
モルのフエノキシドを用いる上記4の方法。
【0078】7.用いる第4級塩が反応混合物の重量に
基づいて0.01〜50重量%、好ましくは0.5〜15
重量%、特に好ましくは1〜5重量%の量のテトラアル
キルアンモニウム又はテトラアルキルホスホニウム塩で
ある上記1〜6のいずれかの方法。
【0079】8.溶媒を添加しないで行う上記1〜6の
いずれかの方法。
【0080】9.用いる乾燥剤がゼオライト、好ましく
はA型のものである上記1〜8のいずれかの方法。
【0081】10.テトラブチルアンモニウムブロマイ
ド、共触媒、乾燥剤及び第4級塩の存在下に一酸化炭素
で活性化したパラジウム触媒、及びアルカリ金属フエノ
キシドの存在下に、炭酸ジフエニルをフエノール及びC
Oから製造する方法。
フロントページの続き (72)発明者 カルステン・ヘツセ ドイツ47800クレーフエルト・ブツシユシ ユトラーセ151 (72)発明者 ヨハン・レヒナー ドイツ47800クレーフエルト・ボデルシユ ビングシユトラーセ12 (72)発明者 デイーター・カウフマン ドイツ38640ゴスラー・オベレルトリフト ベーク22

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II) R−O−H (II) [式中、Rは随時置換されたC6〜C12アリール、好ま
    しくは随時置換されたC6アリール、特に好ましくはフ
    エニルである]の芳香族ヒドロキシル化合物を、触媒と
    しての第VIIIb族の貴金属の化合物、(メンデレー
    フ)元素周期律表第IIIa、IVa、Va、Ib、I
    Ib、VIb及びVIIb族の金属化合物からなる群か
    ら選択される共触媒、第4級塩、乾燥剤及び塩基の存在
    下に、一酸化炭素及び酸素と、30〜200℃、好まし
    くは30〜150℃、特に好ましくは40〜120℃、
    及び1〜80バール、好ましくは2〜50バール、特に
    好ましくは5〜25バールの圧力で反応させることによ
    る式(I) R−O−CO−O−R (I) [式中、Rは上述した通りである]の有機炭酸エステル
    の製造に当つて、反応に先立ち貴金属触媒を、第4級塩
    の存在下及び共触媒の存在又は不存在下に、液相中15
    〜200℃、好ましくは20〜150℃、特に好ましく
    は40〜100℃の温度及び1〜300バール、好まし
    くは1〜200バール、特に好ましくは1〜150バー
    ルの圧力において一酸化炭素で処理することにより活性
    化する、但し貴金属触媒が全反応混合物に基づいて0.
    0001〜30重量%の量で活性化混合物中に存在す
    る、該式(I)の有機炭酸エステルの製造法。
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