JPH07187669A - 金属酸化物薄膜パターン形成用組成物およびその形成方法 - Google Patents
金属酸化物薄膜パターン形成用組成物およびその形成方法Info
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Abstract
キシド) および金属ハロゲン化物から選ばれた1種もし
くは2種以上の加水分解金属化合物と、放射線照射によ
り水を遊離する水発生剤 (例、o−ニトロベンジルアル
コール)と、場合によっては放射線照射により酸を遊離
する酸発生剤 (例、オニウム塩)とを含有する溶液を基
板上に塗布し、得られた感光性塗膜に画像形成用の放射
線照射を行った後、水またはアルコール系溶媒で現像し
て未露光部を除去し、基板を熱処理して残留する塗膜を
金属酸化物に変換させることにより、ネガ型の金属酸化
物薄膜パターンを形成する。 【効果】 レジスト不要の少ない工程数と少ない照射エ
ネルギーで効率よく低コストでネガ型の鮮明な金属酸化
物薄膜パターンを形成できる。現像は水またはアルコー
ルで安全に実施できる。
Description
ンビームまたはX線などの放射線に感応する金属酸化物
薄膜パターン形成用組成物と、それを用いてネガ型の金
属酸化物薄膜パターンを形成する方法とに関する。金属
酸化物薄膜は、その電気的、光学的性質により、キャパ
シター膜、光導波路、光学素子等として、各種デバイス
に使われている。金属酸化物薄膜をデバイスに使用する
場合、一般に所定の回路を形成するように薄膜のパター
ン形成が必要となる。
は、CVD法、スパッタリング法、ゾル−ゲル法等の方
法により基板上に金属酸化物の薄膜を形成した後、レ
ジストの塗布、必要によりレジスト膜の加熱による乾
燥、放射線による画像形成露光、レジストの現像、
露出部の金属酸化物のエッチング、レジストの除
去、という工程からなる通常のレジストのパターニング
工程を経て実施していた。
した薄膜パターン形成方法は、プロセスが煩雑でコスト
高になること、薄膜が複合金属酸化物の場合には、特定
元素が選択的にエッチングされ、得られた薄膜の組成の
ズレが起こること、金属酸化物のエッチングに強酸等
の、廃液処理が面倒な薬剤を使用しなければならないと
いう問題がある。
ストを使用せずに、基板上に金属酸化物薄膜パターンを
形成することができる組成物と薄膜パターン形成方法を
提供することである。本発明の別の目的は、少ないエネ
ルギー量の放射線照射により薄膜パターンを形成できる
金属酸化物薄膜パターンの形成用組成物および形成方法
を提供することである。
−ゲル法による金属酸化物薄膜の形成に使用される、金
属アルコキシド、金属カルボン酸塩などを含有する溶液
の塗膜が放射線に対する感受性を有しており、この感受
性を利用して、上記溶液の塗膜に放射線を照射して、照
射を受けた露光部を硬化させることにより、未露光部の
みを除去することができるようになるので、レジストを
使用せずにネガ型の金属酸化物パターンが形成できるこ
とを提案した(特願平4−349973号) 。
果、溶液中に放射線照射により水を遊離する感光剤を組
成物中に含有させておくと、露光部で発生した水により
露光部において加水分解を経た重合が促進される結果、
少ない照射エネルギーで露光部と未露光部の溶解度差を
大きくでき、未露光部の除去が容易となることを見出
し、本発明に到達した。
合物および金属ハロゲン化物から選ばれた1種もしくは
2種以上の加水分解性金属化合物と、放射線照射により
水を遊離する感光剤と、を含有する溶液からなる、金属
酸化物薄膜パターン形成用組成物を要旨とする。
照射により酸を遊離する感光剤をさらに含有していても
よい。
基板上に塗布し、得られた塗膜を放射線で画像形成露光
し、溶媒で現像して未露光部を除去した後、熱処理して
露光部の膜を金属酸化物に変換させることからなる、金
属酸化物薄膜パターンの形成方法である。
酸鉛(PZT)、ランタン含有チタン酸ジルコン酸鉛
(PLZT)、チタン酸ストロンチウム(STO)、チ
タン酸バリウム(BTO)、チタン酸バリウムストロン
チウム(BSTO)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti3O12)、
酸化タンタル(Ta2O5)、二酸化チタン(TiO2) 、酸化鉛
(PbO)、二酸化ジルコニウム (ZrO2) 、アルミナ (Al
2O3)、二酸化スズ (SnO2)、二酸化ルテニウム(RuO2)
といった金属酸化物 (複合金属酸化物と単金属酸化物の
両者を含む) の薄膜パターンの形成に利用することがで
きる。
のゾル−ゲル法に用いられるものと同様でよい。即ち、
目的とする金属酸化物の金属元素 (複合酸化物の場合に
は2種以上の各金属元素) の加水分解性有機金属化合物
および金属ハロゲン化物から選ばれた加水分解性金属化
合物である。
より金属水酸化物を形成することができるものであれば
特に制限されないが、その代表例としては、金属アルコ
キシド、金属アセチルアセトナート錯体、および金属カ
ルボン酸塩を挙げることができる。金属アルコキシド
は、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、ブ
トキシド、イソブトキシドなどの低級アルコキシドが好
ましい。同様に、金属カルボン酸塩も、酢酸塩、プロピ
オン酸塩などの低級脂肪酸塩が好ましい。金属ハロゲン
化物としては、塩化物などの使用が可能である。各金属
元素について、1種もしくは2種以上の加水分解性金属
化合物を原料として使用できる。
を有している。ゾル−ゲル法による薄膜形成で既に利用
されているように、加水分解性金属化合物の溶液からな
る膜は大気中の水と反応して加水分解を受け、含水金属
酸化物のゾルを経てゲル化し、さらに反応が進むと金属
−酸素の結合により三次元架橋する重合反応が起こって
膜が硬化する。
放射線に対して感受性があり、放射線を照射すると、露
光部ではこの重合反応が優先的に起こり、膜が緻密化し
て硬化する。そのため、露光部と未露光部とで溶解性に
差異が生ずるので、この現象を利用してパターン形成が
可能となる。
に、放射線照射により水を遊離する感光剤(以下、水発
生剤という)を共存させる。この水発生剤を加水分解性
金属化合物の溶液に添加しておくと、放射線照射により
この水発生剤から遊離した水が、上述した加水分解性金
属化合物の硬化反応を著しく促進させることができる。
即ち、水発生剤から発生した水が一種の硬化触媒として
作用する。そのため、放射線の露光部では膜の硬化反応
が著しく進み、この水発生剤を添加しない場合に比べ
て、露光部と未露光部との溶解度差が非常に大きくな
る。また、加水分解性金属化合物自体の放射線感受性に
比べて、水発生剤の放射線感受性は大きいため、より少
ない放射線エネルギー量で上記の硬化反応を開始と促進
が可能となる。
内または分子間で脱水反応が起こり、水を遊離すること
ができる任意の化合物を使用することができる。このよ
うな化合物としては、分子内にニトロ基などの電子吸引
基と水酸基などの電子供与基とを有している放射線感受
性の芳香族有機化合物がある。電子吸引基と電子供与基
は比較的近接した位置に存在することが好ましい。この
ような化合物の具体例としては、o−ニトロベンジルア
ルコール、1−ヒドロキシメチル−2−ニトロナフタレ
ンなどが挙げられる。例えば、o−ニトロベンジルアル
コールの場合には、放射線照射により、 C6H4(CH2OH)NO2 → C6H4(CHO)NO + H2O の反応により分子内で脱水が起こり、水が発生する。
の硬化反応をさらに促進させるため、水発生剤に加え
て、放射線照射により酸を遊離する感光剤(以下、酸発
生剤という)を併用してもよい。酸発生剤が共存する
と、露光部で放射線照射を受けて発生した酸が、加水分
解性金属化合物の硬化反応の触媒として作用し、硬化が
さらに一層促進され、従って、露光部と未露光部との溶
解度差の一層の増大および放射線照射量の一層の低減が
可能となる。
しては、従来よりフォトレジストの分野で知られている
ものを使用することができる。例としては、ヨードニウ
ム塩、スルホニウム塩などのオニウム塩;ハロゲン含有
ベンゼン誘導体、ハロゲン置換アルカンおよびシクロア
ルカン、ハロゲン含有s−トリアジンもしくはイソシア
ヌレート誘導体などの有機ハロゲン化物;さらにはo−
もしくはp−ニトロベンジルエステル、ベンゼンポリス
ルホン酸エステル、ビスアリールスルホニルジアゾメタ
ン、2−フェニルスルホニルアセトフェノンなどの芳香
族スルホン酸エステルまたはスルホニル化合物等が挙げ
られる。水発生剤と酸発生剤はいずれも1種もしくは2
種以上使用できる。
成物は、原料の加水分解性金属化合物を適当な有機溶媒
(例、エタノール、イソプロパノール、2−メトキシエ
タノールなどのアルコール類;酢酸、プロピオン酸など
の低級脂肪族カルボン酸類など) に溶解した後、得られ
た溶液に水発生剤 (または水発生剤と酸発生剤) を添加
し、溶解させることにより調製できる。目的物が複合酸
化物薄膜パターンである場合には、原料となる2種以上
の加水分解性金属化合物を、目的物中における各金属の
存在比に一致した割合で使用する。
1〜20重量%の範囲内が好ましい。水発生剤の添加量
は、組成物合計重量に対して、 0.001〜20重量%、好ま
しくは0.1〜10重量%の範囲内である。水発生剤の添加
量が少なすぎると、露光部と未露光部との溶解度差が大
きくならず、鮮明なパターンが形成できない。水発生剤
の添加量が多すぎると、照射により周囲の未露光部の塗
膜まで変性してしまい、やはり鮮明なパターンが得られ
なくなる。酸発生剤も併用添加する場合、酸発生剤の添
加量も、組成物合計重量に対して 0.001〜20重量%、好
ましくは 0.1〜10重量%の範囲内である。この場合、水
発生剤と酸発生剤の合計量が組成物全重量の20重量%以
下であることが好ましい。
する安定化剤として、アセチルアセトン、エタノールア
ミン、オキソブタン酸エチルなどのキレート形成化合物
を、加水分解性金属化合物1モルに対して0.05〜10モル
の割合で添加してもよい。
の塗膜が形成される塗布法であれば特に制限されない
が、工業的にはスピンコート法が採用されることが多
い。必要であれば、塗膜がゲル化した後、塗布操作を繰
り返して所望の塗膜厚みを得ることもできる。本発明で
は、水発生剤の添加により少ないエネルギーで照射する
ことができるため、塗膜を厚くすることも可能である。
本発明の組成物を用いて形成する金属酸化物薄膜の膜厚
は、一般的に0.01〜0.2 μmの範内が好ましい。
失い、露光が可能となる。放置時間は、画像形成のため
の放射線照射が可能な程度に塗膜が乾く(流動性を喪失
する)ように決めればよく、通常は数秒〜数分の範囲内
でよい。
成するために放射線により画像形成露光を行う。放射線
としては、感光剤(水発生剤、酸発生剤)によっても変
化するが、紫外線、電子線、イオンビームまたはX線等
が一般的である。紫外線源は、例えば、低圧水銀灯、エ
キシマレーザー等でよい。画像形成露光は、常法によ
り、マスクを通して放射線を照射するか、或いは放射線
源がレーザーの場合にはパターン化されたレーザー光を
照射する直描法によって行うことができる。照射エネル
ギー量は特に制限されず、膜厚や感光剤の種類によって
も変動するが、通常は100 mJ/cm2以上であればよい。
た塗膜の硬化反応が進行し、塗膜が硬く、緻密になっ
て、アルコールなどの溶媒への溶解度が低下する。本発
明では、水発生剤の存在により塗膜の放射線感受性が高
くなっているので、少ない放射線照射エネルギーで、露
光部の硬化反応を選択的に促進することができる。その
ため、電子線などの高エネルギー量の放射線ではなく、
紫外線でも十分に照射の目的を達成できる。塗膜に酸発
生剤が共存する場合には、露光部で発生した酸によって
も塗膜の硬化反応がさらに促進される。
ス (N2、Ar等) 雰囲気中で40〜100℃に1〜10分間程度
放置してもよい。こうして空気中の水分を遮断して温度
保持することにより、未露光部の塗膜成分の加水分解を
抑制したまま、露光部の塗膜の硬化反応を選択的にさら
に進めることができるので、露光部と未露光部との溶解
度差が一層大きくなる。
膜を乾燥してもよい。これにより、パターンとして残る
露光部に残留している水分や有機溶媒が除去される。こ
の全面加熱は、例えば、 100〜150 ℃で5〜10分間程度
行えばよい。
により、未露光部にある未硬化の塗膜を除去すると、露
光部からなるネガ型のパターンが基板上に形成される。
現像剤として用いる溶媒は、未露光部の材料を溶解で
き、露光部の硬化膜に対する溶解性の小さい溶媒であれ
ばよい。水またはアルコール類を使用することが好まし
い。適当なアルコールとしては、2−メトキシエタノー
ル、2−エトキシエタノールなどのアルコキシアルコー
ルがある。これでは溶解力が高すぎ、露光部の溶解が起
こりうる場合には、上記アルコールにエチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール(IPA)などのアルキル
アルコールを添加することにより、溶解力を調整するこ
とができる。このように、現像にフッ酸/塩酸の混酸と
いった腐食性に強い酸を使用する必要はなく、腐食性の
ない、安全で安価なアルコール等の溶媒で現像を行うこ
とができることも、本発明の大きな利点の1つである。
間程度浸漬することにより実施できる。現像条件は、未
露光部が完全に除去され、露光部は実質的に除去されな
いように設定する。従って、現像条件は、放射線の照射
量、その後の熱処理の有無、現像に用いる溶媒の種類に
応じて変動する。
上の塗膜溶解を阻止するために、露光部の塗膜の溶解能
がないか溶解能が小さい、適当な有機溶媒によってリン
スを行うことが好ましい。このリンス液としては、例え
ば、エステル類(例、酢酸エチル)、ケトン類(例、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、炭化水
素類(例、トルエン、n−ヘキサン)などが使用でき
る。また、イソプロピルアルコールのように、極性が比
較的小さいアルコールもリンス液として使用できる。
ターンが基板上に形成される。その後、基板を熱処理し
て塗膜中の金属化合物を完全に金属酸化物に変換させる
と、所望組成の金属酸化物からなる薄膜パターンが得ら
れる。この熱処理は、通常は大気雰囲気中 300〜800 ℃
で1秒〜2時間の焼成により行うことが好ましい。
化物薄膜パターンの上に、同じ方法で異種または同種の
金属酸化物薄膜パターンを重ねて形成してもよい。
定するものではない。実施例で使用したマスクは、線幅
10μmのラインアンドスペースのフォトマスク (幅10μ
mの線が10μm間隔で並んだマスク) であった。実施例
で形成された金属酸化物薄膜パターンの評価は、顕微鏡
観察により薄膜パターンの線幅を測定することにより行
った。測定されたこの線幅 (10箇所の平均値) がマス
クパターンの線幅の±5%以内である時に、形成された
薄膜パターンが良好であるとし、5%を超える膜欠損が
ある場合を不可とした。
る組成のネガ型PZT薄膜パターンの形成を例示するも
のである。酢酸鉛[Pb(CH3COO)2・3H2O] 11.84 gを2−
メトキシエタノール70gに溶解し、140 ℃に加熱して十
分に脱水した。この溶液に、市販のジルコニウムn−ブ
トキシド[Zr(O(CH2)3CH3)4] 6.87gとチタンイソプロポ
キシド [Ti(OCH(CH3)2)4]4.09gとを加えた。その後、
全体の質量が100 g となるように2−メトキシエタノー
ルで希釈し、水発生剤としてo−ニトロベンジルアルコ
ール(C6H4NO2CH2OH)2gを加えた。こうして調製した金
属酸化物薄膜パターン形成用組成物 (以下、塗布液とい
う) の各金属の原子比率はPb:Zr:Ti=1:0.52:0.48
であった。
に3000 rpm、15秒の条件で塗布し、塗膜を作製した。こ
の塗膜を室温で1分間放置した後、低圧水銀灯を光源と
する遠紫外線(中心波長254 nm)をマスクパターンを通
して塗膜に照射した。照射量は900 mJ/cm2であり、使用
したマスクは線幅10μmのラインアンドスペースのフォ
トマスク (幅10μmの線が10μm間隔で並んだマスク)
であった。紫外線照射後、基板を乾燥機中で100 ℃に1
分間加熱して乾燥した。次いで、現像のために基板を室
温の2−メトキシエタノールに1分間浸漬して、塗膜の
未露光部を完全に溶解除去した。次いで、基板をリンス
液のIPA (イソプロピルアルコール)中に室温で5秒
間間漬した。その後、大気雰囲気中400 ℃に10分間、更
に大気雰囲気中600 ℃に60分間の焼成を行って、膜厚約
600 ÅのPZTのネガ型薄膜パターンを形成した。
ロブスカイト型構造であることが、また、EPMAおよ
びXPS分析により、PbZr0.52Ti0.48O3の組成を有する
ことが確認された。また、得られた薄膜パターンは良好
であった。
発生するKrFエキシマレーザーを同じ線量で照射した場
合にも、同様の結果が得られた。また、本例では、紫外
線照射エネルギーが100 mJ/cm2以上(より好ましくは 5
00 mJ/cm2 以上)で、良好なネガ型のPZT薄膜パター
ンを形成することができた。さらに、現像に用いた溶媒
を2−メトキシエタノールとIPAとの混合溶液に変え
た場合でも、同様の良好なネガ型パターンが得られた。
し、紫外線照射量を500 mJ/cm2とし、この照射後に基板
を乾燥窒素雰囲気中で50℃に1分間加熱してから、乾燥
機中での乾燥を行った。現像および焼成条件は実施例1
と同様であった。実施例1と同様の良好なペロブスカイ
ト型PZT薄膜パターンが形成された。
ロベンジルアルコールを添加しなかった以外は、実施例
1と同様にPZT薄膜パターンの形成を試みたところ、
紫外線照射後の露光部と未露光部とで溶解度の差がほと
んどなく、加熱乾燥後に水、2−メトキシエタノール、
または2−メトキシエタノールとIPAとの混合溶媒を
用いて現像しても、未露光部の選択的な除去はできなか
った。
料金属化合物と溶媒からなる溶液を実施例1と同様に調
製し、これに水発生剤としてo−ニトロベンジルアルコ
ールを溶液の2重量%添加して、目的組成の酸化物薄膜
を形成するための塗布液を調製した。この塗布液を用い
て実施例1と同様に金属酸化物薄膜パターンの形成を行
った。塗布厚みはいずれも約600 Åであり、現像は2−
メトキシエタノールとIPAとの混合溶媒を用い、リン
スはn−ヘキサンにより行った。いずれの場合も、焼成
後に表1に示す組成の金属酸化物からなる良好なネガ型
薄膜パターンを得ることができた。
ノールに[Pb(CH3COO)2・3H2O] 11.84 gを溶かし、加熱
脱水した。これに[Zr(O(CH2)3CH3)4] 6.87g、[Ti(OCH
(CH3)2)4] 4.09 gを加え、2−メトキシエタノールで
希釈して溶液全体の質量を100 gとした。この溶液に水
発生剤のo−ニトロベンジルアルコール2gと酸発生剤
の2−フェニルスルホニルアセトフェノン[C6H5SO2CH2C
OC6H5] 0.5gとを加えて溶かし、塗布液を調製した。こ
の塗布液を用いて実施例1と同様に塗布および紫外線照
射を行った。紫外線照射量は 700 mJ/cm2 であった。紫
外線照射および乾燥後、2−メトキシエタノールに1分
間浸漬して現像した。その後、リンス液としてIPAに
浸漬し、実施例1と同様に焼成して、膜厚約 600Åの酸
化物薄膜(PZT薄膜)からなるネガ型の良好なパター
ンを得た。X線回折分析によりペロブスカイト型PZT
を確認した。
合、或いは現像に用いた溶媒を2−メトキシエタノール
とIPAとの混合溶媒に代えた場合にも、同様の良好な
ネガ型パターンが得られた。
ロベンジルアルコールと酸発生剤の2−フェニルスルホ
ニルアセトフェノンを添加しなかった以外は、実施例4
と同様にPZT薄膜パターンの形成を試みたところ、紫
外線照射後に、露光部と未露光部との溶解度の差がほと
んどなく、加熱乾燥後に現像用の溶媒(水、2−メトキ
シエタノール、または2−メトキシエタノールとIPA
との混合溶媒)に浸漬しても、未露光部の選択的な溶解
除去はできなかった。
て、レジストを使用せずにネガ型の金属酸化物薄膜パタ
ーンを形成することができるので、デバイス製造工程の
短縮化と高能率化が図れる。また、ゾル−ゲル法を利用
することから、CVDやスパッタリングなどの気相法に
比べて、膜形成が低コストで効率よく実施でき、大面積
化も容易であり、組成のずれもほとんどない。
存在させておくことにより、少ない照射エネルギーでパ
ターン形成が可能となり、産業用の紫外線照射装置を用
いて鮮明なパターンを得ることができる。また、現像は
アルコールなどの腐食性のない比較的安全かつ安価な液
体で行うことができるので、廃液処理も簡単である。
Claims (3)
- 【請求項1】 加水分解性有機金属化合物および金属ハ
ロゲン化物から選ばれた1種または2種以上の加水分解
性金属化合物と、放射線照射により水を遊離する感光剤
とを含有する溶液からなる金属酸化物薄膜パターン形成
用組成物。 - 【請求項2】 前記溶液が、放射線照射により酸を遊離
する感光剤をさらに含有する、請求項1記載の金属酸化
物薄膜パターン形成用組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の組成物を基板上
に塗布し、得られた塗膜を放射線で画像形成露光し、溶
媒で現像して未露光部を除去した後、熱処理して露光部
の膜を金属酸化物に変換させることからなる、金属酸化
物薄膜パターンの形成方法。
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