JPH07186425A - サーマルプリントヘッド - Google Patents

サーマルプリントヘッド

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Publication number
JPH07186425A
JPH07186425A JP33204093A JP33204093A JPH07186425A JP H07186425 A JPH07186425 A JP H07186425A JP 33204093 A JP33204093 A JP 33204093A JP 33204093 A JP33204093 A JP 33204093A JP H07186425 A JPH07186425 A JP H07186425A
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JP
Japan
Prior art keywords
layer
electrode layer
resistor
difference
print head
Prior art date
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Pending
Application number
JP33204093A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Kitazawa
祐介 北澤
Yukio Katamura
幸雄 片村
Katsuhisa Honma
克久 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間で発生する膜剥がれを防止する。 【構成】 支持基板と、この支持基板上に順に形成され
た保温層、抵抗体層および電極層をパターニングして形
成されてなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を少な
くとも覆うように形成されてなる保護被覆層とを有する
サーマルプリントヘッドにおいて、電極層と抵抗体層お
よび電極層と保護被覆層とにおけるそれぞれの層間の線
膨脹率の差を 4.5×10-6/deg 以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルプリントヘッ
ドに関し、とくに高信頼性、高品位のサーマルプリント
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】OA機器や家庭用FAXの分野におい
て、サーマルプリントヘッドは記録を司る重要な位置を
占めている。サーマルプリントヘッドはヘッド上に形成
された発熱抵抗体に電圧を印加し、感熱紙や製版フィル
ムといった記録媒体に印字するものであり、高信頼性、
高品位を追及して多くの開発、改良が現在も行われてい
る。 サーマルプリントヘッドの基本構造は、支持基板
上に抵抗体層と電極層を積層後、所定の位置にパターン
を形成し、その上層に保護被覆層を積層するものであ
る。支持基板はアルミナ等セラミック基板上に熱の放散
および蓄熱をコントロールする保温層としてグレーズガ
ラス層を設けたものが一般的である。最近では、セラミ
ック基板の代わりに金属基板を、グレーズガラス層の代
わりに耐熱樹脂を用いるものも実用化されている。
【0003】ここで、従来のサーマルプリントヘッドに
ついて説明する。従来のサーマルプリントヘッドの断面
図を図3に示す。保温層2を具備した支持基板1上に、
抵抗体層3、電極層4が、スパッタリング法や、蒸着法
等の成膜法で形成される。こうして、積層形成された基
板上に、フォトレジストを塗布し、ガラスマスクによる
露光、現像、エッチング工程を経て、電極、抵抗体のパ
ターンが形成される。電極や発熱抵抗体を形成した後、
発熱抵抗体や、電極等が露出している部分を被覆するた
めに、保護被覆層6がスパッタリング等で形成される。
このような従来のサーマルプリントヘッドにおいて、電
極層は導電率が優れていることや入手のし易さからAl
(アルミニウム)が主に使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
積層構造をもつサーマルプリントヘッドにおいては、製
造時あるいは印字実行時に、抵抗体層、電極層、保護被
覆層の積層構造に起因する不良が発生する問題がある。
とくに電極層と保護層との間で膜剥がれが発生し易いと
いう問題がある。膜剥がれが発生するとサーマルプリン
トヘッドの性能不良につながる。また、熱を発生する抵
抗体層と電極層との間で離層し易いという問題がある。
層間で離層すると、印字実行時に抵抗体に電流が流れず
オープン(断線)状態になってしまうという問題があ
る。
【0005】本発明は、このような従来の問題に対処す
るためになされたもので、それぞれの層間で発生する膜
剥がれに起因する性能および外観不良を改善し、高信頼
性、高品位のサーマルプリントヘッドを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のサーマル
プリントヘッドは、支持基板と、この支持基板上に順に
形成された保温層、抵抗体層および電極層をパターニン
グして形成されてなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱
部を少なくとも覆うように形成されてなる保護被覆層と
を有するサーマルプリントヘッドにおいて、電極層と抵
抗体層とにおける線膨脹率の差および電極層と保護被覆
層とにおける線膨脹率の差をそれぞれ 4.5×10-6/deg
以下とすることを特徴とする。
【0007】本発明の第2のサーマルプリントヘッド
は、支持基板と、この支持基板上に順に形成された保温
層、抵抗体層および電極層をパターニングして形成され
てなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を少なくとも
覆うように形成されてなる保護被覆層とを有するサーマ
ルプリントヘッドにおいて、電極層は、層厚方向に傾斜
特性を持つ線膨脹率を有し、電極層の最下層部と抵抗体
層とにおける線膨脹率の差および電極層最上部と保護被
覆層とにおける線膨脹率の差をそれぞれ 4.5×10-6/de
g 以下とすることを特徴とする。
【0008】本発明の第3のサーマルプリントヘッド
は、支持基板と、この支持基板上に順に形成された保温
層、抵抗体層および電極層をパターニングして形成され
てなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を少なくとも
覆うように形成されてなる保護被覆層とを有するサーマ
ルプリントヘッドにおいて、電極層は、Ag(銀)、Cu
(銅)、Au(金)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、
W(タングステン)、Ti(チタン)、Al-Mg-Si系、 Al-
Mg系、 Al-Cu系、Al-Si-Cu系合金から選ばれた少なくと
も一つの材料、これらの複合材料、またはAl(アルミニ
ウム)とこれらの複合材料であり、かつ電極層の最下層
部と抵抗体層とにおける線膨脹率の差および電極層最上
部と保護被覆層とにおける線膨脹率の差をそれぞれ 4.5
×10-6/deg 以下とすることを特徴とする。
【0009】電極層と保護層間、および電極層と熱を発
生する抵抗体層間で離層が多くみられたので、それぞれ
の線膨脹率を調べたところ、従来の電極層であるAl膜は
22.4×10-6/deg であり、保護層であるSi3 N4 -44mol
SiO2 膜は 2.5×10-6/degであり、抵抗体層であるTa-
SiO2 膜は 3.7×10-6/deg であった。電極層としてAl
膜を使用することにより、電極層と保護層間の線膨脹率
の差は19.5×10-6/deg 、電極層と抵抗体層間の線膨脹
率の差は18.7×10-6/deg であり、この線膨脹率の差が
離層の原因と考えられた。各層間における線膨脹率の差
と離層の関係について調査したところ、線膨脹率の差が
4.5×10-6/deg 以下の材料を使用すると離層が生じな
いことがわかった。とくに、電極層と保護層または抵抗
体層間の界面における線膨脹率の差が重要であり、Al膜
を電極層として使用してもその表面に他の導電材料を積
層することにより保護層または抵抗体層間との界面にお
ける線膨脹率の差を 4.5×10-6/deg 以下とすることが
できれば離層が生じないことがわかった。たとえAl膜と
他の導電材料との界面における線膨脹率の差が 4.5×10
-6/deg を越えていても積層された電極層と保護層また
は抵抗体層間の界面における離層は生じないことが認め
られた。したがって、本発明に係わる層厚方向に傾斜特
性を持つ線膨脹率を有する電極層とは、たとえばAl膜を
中心として他の導電材料を積層した電極層のことをい
う。積層する電極層は、 3層に限らず多層であってもよ
い。
【0010】
【作用】抵抗体層と電極層、および電極層と保護被覆層
との層間の線膨脹率差を 4.5×10-6/deg 以下とするこ
とで、線膨脹率の違いに起因する熱応力の発生を抑える
ことができる。その結果、それぞれの層の離層、それに
よるサーマルプリントヘッドの性能および外観不良を防
ぐことができる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。 実施例1 実施例1のサーマルプリントヘッドの断面図を図1に示
す。アルミナなどからなるセラミック支持基板1上にグ
レーズ層が保温層2として形成されている。このグレー
ズ層上には、抵抗体層3がTa-SiO2 膜で、電極層5がMo
膜で、順次スパッタ法や蒸着法で形成されている。つぎ
に、最上層であるMo電極層上に抵抗体および電極が所定
の形状にエッチングするためのフォトレジストを配置す
る。このフォトレジストをマスクとしてエッチングを行
い、電極層、抵抗体層を1つの大きな層としてとらえ、
この2層を、所定の抵抗パターンとなるよう、レジスト
配置部分以外の不要部分を、レジスト除去剤を用いてフ
ォトレジストが除去される。その後、上述した各層を含
めて支持基板を覆うように、保護被覆層6をSi3 N4 -4
4mol SiO2 膜で形成してサーマルプリントヘッドを得
る。
【0012】実施例1における各層の線膨脹率は、抵抗
体膜層が 3.7×10-6/deg 、単層構造の電極層が 4.8×
10-6/deg 、保護被覆層が 2.5×10-6/deg であり、そ
れぞれの層間の線膨脹率差は 4.5×10-6/deg 以下であ
る。このため、それぞれの膜の線膨脹率の違いから発生
していた層間での離層がみられなかった。その結果、層
間での離層に起因する性能劣化もみられなかった。ま
た、電極層と保護被覆層間での離層により、保護被覆膜
の剥がれや、浮き等の性能不良および外観不良が改善さ
れた。
【0013】実施例2 実施例2のサーマルプリントヘッドの断面図を図2に示
す。アルミナなどからなるセラミック支持基板1上にグ
レーズ層が保温層2として形成されている。このグレー
ズ層上には、抵抗体層3がTa-SiO2 膜で、電極層5が第
1電極層5aとしてCr膜で、第2電極層5bとしてAl膜
で、第3電極層5cとしてCr膜で、順次スパッタ法や蒸
着法で形成されている。
【0014】つぎに、最上層であるCr電極層上に抵抗体
および電極が所定の形状にエッチングするためのフォト
レジストを配置する。このフォトレジストをマスクとし
てエッチングを行い、電極層、抵抗体層を1つの大きな
層としてとらえ、この2層を、所定の抵抗パターンとな
るよう、レジスト配置部分以外の不要部分を、レジスト
除去剤を用いてフォトレジストが除去される。その後、
上述した各層を含めて支持基板を覆うように、保護被覆
層6をSi3 N4 -44mol SiO2 膜で形成してサーマルプリ
ントヘッドを得る。
【0015】実施例2における各層の線膨脹率は、抵抗
体膜層が 3.7×10-6/deg 、第1および第3電極層のCr
膜が 4.9×10-6/deg 、第2電極層のAl膜が22.4×10-6
/deg 、保護被覆層が 2.5×10-6/deg であり、それぞ
れの層間の線膨脹率差は 4.5×10-6/deg 以下である。
このため、それぞれの膜の線膨脹率の違いから発生して
いた層間での離層がみられなかった。その結果、層間で
の離層に起因する性能劣化もみられなかった。また、電
極層と保護被覆層間での離層により、保護被覆膜の剥が
れや、浮き等の性能不良および外観不良が改善された。
【0016】
【発明の効果】本発明のサーマルプリントヘッドは、各
層間における線膨脹率の差をそれぞれ4.5×10-6/deg
以下とするので、線膨脹率の違いに起因する熱応力の発
生を抑えることができる。その結果、それぞれの層の離
層、それによるサーマルプリントヘッドの性能および外
観不良を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のサーマルプリントヘッドの断面図で
ある。
【図2】実施例2のサーマルプリントヘッドの断面図で
ある。
【図3】従来のサーマルプリントヘッドの断面図であ
る。
【符号の説明】
1………支持基板、2………保温層、3………抵抗体
層、4、5………電極層、6………保護被覆層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、この支持基板上に順に形成
    された保温層、抵抗体層および電極層をパターニングし
    て形成されてなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を
    少なくとも覆うように形成されてなる保護被覆層とを有
    するサーマルプリントヘッドにおいて、 前記電極層と前記抵抗体層とにおける線膨脹率の差およ
    び前記電極層と前記保護被覆層とにおける線膨脹率の差
    をそれぞれ 4.5×10-6/deg 以下とすることを特徴とす
    るサーマルプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 支持基板と、この支持基板上に順に形成
    された保温層、抵抗体層および電極層をパターニングし
    て形成されてなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を
    少なくとも覆うように形成されてなる保護被覆層とを有
    するサーマルプリントヘッドにおいて、 前記電極層は、層厚方向に傾斜特性を持つ線膨脹率を有
    し、前記電極層の最下層部と前記抵抗体層とにおける線
    膨脹率の差および前記電極層最上部と前記保護被覆層と
    における線膨脹率の差をそれぞれ 4.5×10-6/deg 以下
    とすることを特徴とするサーマルプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 支持基板と、この支持基板上に順に形成
    された保温層、抵抗体層および電極層をパターニングし
    て形成されてなる抵抗体発熱部と、この抵抗体発熱部を
    少なくとも覆うように形成されてなる保護被覆層とを有
    するサーマルプリントヘッドにおいて、 前記電極層は、Ag(銀)、Cu(銅)、Au(金)、Cr(ク
    ロム)、Mo(モリブデン)、 W(タングステン)、Ti
    (チタン)、Al-Mg-Si系、 Al-Mg系、 Al-Cu系、Al-Si-
    Cu系合金から選ばれた少なくとも一つの材料、これらの
    複合材料、またはAl(アルミニウム)と前記材料との複
    合材料であり、かつ前記電極層の最下層部と前記抵抗体
    層とにおける線膨脹率の差および前記電極層最上部と前
    記保護被覆層とにおける線膨脹率の差をそれぞれ 4.5×
    10-6/deg 以下とすることを特徴とするサーマルプリン
    トヘッド。
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020409