JPH07182673A - 光学ディスクプレーヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 装置の組み立て調整容易にすると共に装置全
体を小型化する。 【構成】 対物レンズ５とボビン１３とを含む可動部を
対物レンズ４の光軸に沿って移動自在に且つ対物レンズ
４の光軸から所定距離だけ隔置された点を中心として回
動自在に支持する支持手段１１と、ボビン１３に取り付
けられ対物レンズ４の光軸方向に対して直交する方向に
延長する巻き線部を有する第１のコイル１４と、ボビン
１３に取り付けられこの対物レンズ４の光軸方向に沿う
方向に延長する巻き線部を有する第２のコイル１５ａ，
１５ｂと、磁気コア１６ａ，１６ｂと磁石１７から構成
される磁気回路とを具備し、第１のコイル１４にフォー
カスサーボ信号を与えてフォーカスを行い、第２のコイ
ル１５ａ，１５ｂにトラッキングサーボ信号を与えてト
ラッキングサーボを行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ビームを対物レンズを
用いてディスク上に集光させて情報を検出する光学ディ
スクプレーヤに関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光学デ
ィスクプレーヤにおいては、レーザー光源からの光ビー
ムが対物レンズを通してディスク上に正確に焦点を結ぶ
ようにフォーカシングサーボ（Ｆサーボ）を行うと共
に、ディスク上の情報ピット列が対物レンズの光軸と一
致するようにトラッキングサーボ（Ｔサーボ）を行う。

【０００３】図５に従来例装置を示す。この従来例では
レーザー光源１からの光ビームがビームスプリッタ２を
通じてガルバノミラー３に供給され、このガルバノミラ
ー３で反射されて対物レンズ４に供給される。なお、５
は光学ディスク、６はディスク５を回転させるモータで
ある。ここでガルバノミラー３はコイルに供給される信
号に応じて反射の角度が変化され、対物レンズ４はコイ
ルに供給される信号に応じてディスク５との距離が変化
される。

【０００４】さらにディスク５からの反射光が対物レン
ズ４、ガルバノミラー３を通じてビームスプリッタ２に
供給され、このビームスプリッタ２で反射されて光検出
器７に供給される。そして光検出器７で検出された再生
信号が出力端子８に出力されると共に、光検出器７の一
部で検出されたフォーカシング及びトラッキングのサー
ボ信号が、対物レンズ４及びガルバノミラー３に供給さ
れて、Ｆサーボ及びＴサーボが行われる。

【０００５】すなわち対物レンズ４を前後させてＦサー
ボを行うと共に、ガルバノミラー３の反射方向を変化さ
せてＴサーボを行う。

【０００６】ところがこの装置の場合、Ｆサーボを行う
対物レンズ４とＴサーボを行うガルバノミラー３とが独
立のために、これらの装置を例えば光軸を一致させて取
り付けるのが困難であり、組み立て時に調整を行うなど
作業が複雑になる。またガルバノミラー３に高域の複共
振が生じやすく、さらにミラー３をゴム等で支持してい
るため動作にヒステリシスが出るなど、動作が正確に行
われない欠点もあった。

【０００７】上述した欠点を解消できるものとして、フ
ォーカスコイルとトラッキングコイルを各別のボビンに
取付けて、個別の磁気回路内に配し、軸に対し摺動及び
回動可能に支持された対物レンズを上下動させることで
Ｆサーボを行うとともに回動させることでＴサーボを行
う技術が特開昭５５−１１７７４５号公報に開示されて
いる。

【０００８】本発明は斯る点に鑑み装置の組み立て調整
を容易にすると共に装置全体を小型化することを目的と
したものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明光学ディスクプレ
ーヤは例えば図１〜図４に示す如く光ビームを対物レン
ズ４を用いてディスク５上に集光させて情報を検出する
光学ディスクプレーヤにおいて、この対物レンズ５とボ
ビン１３とを含む可動部をこの対物レンズ４の光軸に沿
って移動自在に且つこの対物レンズ４の光軸から所定距
離だけ隔置された点を中心として回動自在に支持する支
持手段１１と、このボビン１３に取付られこの対物レン
ズ４の光軸方向に対して直交する方向に延長する巻き線
部を有する第１のコイル１４と、このボビン１３に取り
付けられこの対物レンズ４の光軸方向に沿う方向に延長
する巻き線部を有する第２のコイル１５ａ，１５ｂと、
磁気コア１６ａ，１６ｂと磁石１７から構成されこの第
１及び第２のコイル１４及び１５ａ，１５ｂに作用する
磁気回路とを具備し、この第１のコイル１４にフォーカ
スサーボ信号を与えてこの可動部をこの対物レンズ４の
光軸に沿って移動させてフォーカスサーボを行い、この
第２のコイル１５ａ，１５ｂにトラッキングサーボ信号
を与えてこの可動部をこの対物レンズ４の光軸から所定
距離だけ隔置された点を中心として回動させてトラッキ
ングサーボを行うようにしたものである。

【００１０】

【作用】本発明によれば対物レンズ４、保持部材１１、
ボビン１３、コイル１４，１５ａ，１５ｂ等より成る対
物レンズ４のみでフォーカシングサーボ及びトラッキン
グサーボを行うので、構成が簡単となると共に光軸の一
致等も容易に取ることができ、更にレーザー光源１、ビ
ームスプリッタ２、対物レンズ装置４′を直線に配置す
ることができ、これらを一体に形成することにより装置
の組み立て等を容易にすることができ、また組み立て時
の調整等も不要になる。また、本発明によればトラッキ
ングサーボは対物レンズ４、ボビン１３等の可動部自体
を回動させるのみなので変位のためのスペースをとらず
装置全体を小型化することができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
について説明しよう。まず、図１は本例に使用される対
物レンズ装置の例を示し、Ａは断面図、Ｂは上面図、Ｃ
は巻線の様子を示す斜視断面図である。

【００１２】この図１において、対物レンズ４がほぼ中
心部に載置される保持部材１１の周囲にフランジ１２が
設けられ、このフランジ１２の周縁部にレンズ４の光軸
方向に延長された円筒状のボビン１３の一端が接続され
る。このボビン１３の周囲に、ボビン１３を巡るように
巻回されたコイル１４が設けられる。さらに図１Ｃに示
す如くボビン１３の周囲の互いに対抗する位置にレンズ
４の光軸方向に巻回された矩形状のコイル１５ａ，１５
ｂが設けられる。

【００１３】またボビン１３の内側及びコイル１４，１
５ａ，１５ｂの外側に磁気コア１６ａ，１６ｂが設けら
れると共に、コア１６ａ，１６ｂの所定部に磁石１７が
設けられてコア１６ａ，１６ｂ間にコイル１４，１５
ａ，１５ｂを貫通する磁場を形成するようにされる。

【００１４】また保持部材１１の周縁部にレンズ４の光
軸方向に延長された円筒状のバレル１８の一端が接続さ
れると共に、内側の磁気コア１６ｂの内側にスペーサ１
９が設けられて、バレル１８の位置規制が行われる。な
お、バレル１８とボビン１３とは同心円状に配置され
る。

【００１５】そして保持部材１１において、レンズ４
が、その光軸が上述のバレル１８及びボビン１３の中心
軸より所定長離間された位置となるように取り付けられ
る。

【００１６】従ってこの装置において、コイル１４に電
流が流されると、その電流の大きさに応じて、対物レン
ズ４、保持部材１１、フランジ１２、ボビン１３、コイ
ル１４，１５ａ，１５ｂ、バレル１８の可動部が図１Ａ
の矢印ａのように移動される。

【００１７】またコイル１５ａ，１５ｂに電流が流され
ると、その電流の大きさに応じて、上述の対物レンズ４
〜バレル１８の可動部が図１Ｂの矢印ｂのようにボビン
１３の中心を回転軸として回動される。

【００１８】そしてこの場合に、ボビン１３の中心と対
物レンズ４の光軸が所定長離間されているので、レンズ
４の光軸は図１Ｂの破線のように移動し、光軸が左右に
移動される。

【００１９】すなわちこの装置において、コイル１４に
電流を流すことによりＦサーボを行い、矩形状のコイル
１５ａ，１５ｂに電流を流すことによりＴサーボを行う
ことができる。

【００２０】さらに図２は本例による光学ディスクプレ
ーヤの構成を示す。図２においてレーザー光源１からの
光ビームがビームスプリッタ２を通じて上述した構成の
対物レンズ装置４′に供給される。またディスク５から
の反射光が対物レンズ装置４′を通じてビームスプリッ
タ２に供給され、このビームスプリッタ２で反射されて
光検出器７に供給される。そして光検出器７の一部で検
出されたフォーカシング及びトラッキングのサーボ信号
が、対物レンズ装置４′の上述したコイル１４及び１５
ａ，１５ｂに供給される。

【００２１】こうして光学ディスクプレーヤにおいてフ
ォーカシングサーボ及びトラッキングサーボが行われる
わけであるが、この構成によれば、対物レンズ装置４′
のみで２軸のサーボを行うので、構成が極めて簡単にな
ると共に、光軸の一致等も容易に取ることができる。

【００２２】またガルバノミラーを用いないので、複共
振やヒステリシスによる不都合も生じない。

【００２３】さらにレーザー光源、ビームスプリッタ、
対物レンズ装置が直線に配置されるので、これらを一体
に形成することにより、装置の組み立て等を極めて容易
にすることができ、また組み立て時の調整等も不要にな
る。更には共通の磁気回路内にコイル１４と矩形状のコ
イル１５ａ，１５ｂとを配したので小型化並びに省部品
化が図れる。

【００２４】また、図３は本例による対物レンズ装置
４′の要部を示し、この図３においてコイル１５ａ，１
５ｂはそれぞれ図示のようにリターン部Ｒが２分割さ
れ、それぞれ駆動部Ｍと９０度の角度位置に配置される
ようにして、全体として直方形に構成する。また少なく
とも磁気コア１６ａのコイル１５ａ，１５ｂのリターン
部Ｒに対向する部分に切欠を設ける。

【００２５】すなわちコイル１５ａ，１５ｂは図４の斜
視図に示すように構成されると共に、コア１６ａは一点
鎖線で示すように切欠が設けられる。

【００２６】従ってこの構成において、コイル１５ａ，
１５ｂの駆動部Ｍに同方向の電流が流されると、コイル
１５ａ，１５ｂと磁気コア１６ａ，１６ｂ間の磁界との
間でボビン１３を回動する方向の力が発生する。なおこ
のときリターン部Ｒには逆方向の電流が流れるが、この
ときリターン部Ｒに対向する部分の磁気コア１６ａが切
欠かれているので、リターン部Ｒには磁界がなく、力は
発生しない。即ちリターン部Ｒを非磁界部に配したの
で、サーボ信号による駆動効率の向上が達成できる。

【００２７】こうしてこの構成によれば、ボビン１３が
回動されることにより、図１で述べた様に光軸を左右に
移動させることができると共に、極めて簡単な構成で装
置を実現することができる。

【００２８】また本例によればトラッキングサーボは対
物レンズ４、ボビン１３等の可動部を回動させるのみな
ので変位のためのスペースをとらず、装置全体を小型化
することができる。

【００２９】

【発明の効果】本発明に依れば対物レンズ４、保持部材
１１、フランジ１２、ボビン１３、コイル１４，１５
ａ，１５ｂ等より成る対物レンズ装置４′のみでフォー
カシングサーボ及びトラッキングサーボを行うので、構
成が簡単となると共に光軸の一致等も容易に取ることが
できる利益があり、更にレーザー光源１、ビームスプリ
ッタ２、対物レンズ装置４′を直線に配置することがで
き、これらを一体に形成することにより装置の組み立て
等を容易にすることができる利益があり、また組み立て
時の調整等が不要となる利益がある。更に本発明に依れ
ばトラッキングサーボはこの対物レンズ４のボビン１３
等の可動部を回動するのみなので変位のためのスペース
をとらず装置全体を小型化できる利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明光学ディスクプレーヤの実施例の要部の
説明に供する線図である。

【図２】本発明光学ディスクプレーヤの実施例を示す構
成図である。

【図３】図１の要部の説明に供する線図である。

【図４】図１の要部の説明に供する線図である。

【図５】従来の光学ディスクプレーヤの例を示す構成図
である。

【符号の説明】

１ レーザー光源 ２ ビームスプリッタ ４ 対物レンズ ４′ 対物レンズ装置 ７ 光検出器 １４，１５ａ，１５ｂ コイル １６ａ，１６ｂ 磁気コア １７ 磁石

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ビームを対物レンズを用いてディスク
   上に集光させて情報を検出する光学ディスクプレーヤに
   おいて、 上記対物レンズとボビンとを含む可動部を上記対物レン
   ズの光軸に沿って移動自在に且つ上記対物レンズの光軸
   から所定距離だけ隔置された点を中心として回動自在に
   支持する支持手段と、 上記ボビンに取り付けられ上記対物レンズの光軸方向に
   対して直行する方向に延長する巻き線部を有する第１の
   コイルと、 上記ボビンに取り付けられ上記対物レンズの光軸方向に
   沿う方向に延長する巻き線部を有する第２のコイルと、 磁気コアと磁石から構成され上記第１及び第２のコイル
   に作用する磁気回路とを具備し、 上記第１のコイルにフォーカスサーボ信号を与えて上記
   可動部を上記対物レンズの光軸に沿って移動させてフォ
   ーカスサーボを行い、 上記第２のコイルにトラッキングサーボ信号を与えて上
   記可動部を上記対物レンズの光軸から所定距離だけ隔置
   された点を中心として回動させてトラッキングサーボを
   行うようにしたことを特徴とする光学ディスクプレー
   ヤ。