JPH0718258Y2

JPH0718258Y2 - 作業機

Info

Publication number: JPH0718258Y2
Application number: JP1987034918U
Authority: JP
Inventors: 賢二松田
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1987-03-10
Filing date: 1987-03-10
Publication date: 1995-05-01
Anticipated expiration: 2002-03-10
Also published as: JPS63174626U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、車体の下腹部に作業装置を昇降自在に配設し
てある作業機に関する。

〔従来の技術〕

従来、前記作業装置の一例である芝刈装置を備えた乗用
芝刈機としては、例えば実開昭60−5319号公報に開示さ
れたものがある。

この乗用芝刈機は、前記芝刈装置を車体の下腹部に前後
一対のリンク機構を介して昇降自在に連結して構成さ
れ、作業地の起伏に応じて前記芝刈装置が上下昇降でき
るようにするとともに、また前記公報に開示されたもの
ように手動あるいはアクチュエータ等を用いて芝刈装置
を昇降操作できるようにして、作業地まで芝刈機を移動
させる時などでは、芝刈装置が道路などで損傷しないよ
うにしたものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記構成によれば、前後のリンク機構を介して芝刈装置
を連結するこにとにより、芝刈装置は車体に対して自由
に上下揺動することが可能となって、この芝刈装置の下
面を作業地に沿わせながら作業が行えるという利点があ
るが、各リンク機構の構造が複雑で、且つ部品点数が多
いものとなっており、改善の余地があった。

また、従来より、車体から作業装置へ動力伝達する動力
伝達機構は、芝刈装置の前方がわあるいは後方がわの一
方に配設しているのであって、作業装置を昇降するため
の伸縮自在なアクチュエータを前後動力伝達機構の配設
された側に、車体と作業とにわたって設けていると、ア
クチュエータの伸縮に伴い、車体に対して作業装置が前
後方向に幾分か変位するものとなるので、その変位分を
吸収できる伸縮自在な構造を前記動力伝達機構に設けな
ければならない点があった。従って、この点で、動力伝
達機構が複雑で大型の構造となるとともに、そのアクチ
ュエータ設置箇所の空間部が狭いものとなり、メンテナ
ンス等を行いにくいものとなる等、改善の余地があっ
た。

本考案は上記の実情に着目してなされたものであって、
作業装置を昇降自在に連結するにあたって、構造を簡略
化し、部品点数を少なくすること等を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案にかかる作業機は、上記目的を達成するために、
車体の下腹部に昇降自在に配設した作業装置の一端部側
をリンク機構を介して前記車体に吊り下げ支持するとと
もに、前記作業装置の他端部側を伸縮自在なアクチュエ
ータを介して車体に吊り下げ支持し、かつ、前記車体か
ら前記作業装置へ動力伝達する動力伝達機構の配設され
た側に、前記リンク機構を配設してあることを特徴構成
とする。

かかる特徴構成による作用及び効果は次の通りである。

〔作用〕

すなわち、作業を行う場合には、前記アクチュエータを
自由伸縮状態にしておけば、作業装置はその自重で作業
地上面に接地し、作業車の走行に伴い作業地が起伏する
ものでもその起伏面に沿うように作業装置を昇降させる
ことがてきる。また、作業地まで作業車を移動させる時
などにおいて、作業装置の損傷を防止するために、作業
装置を地面から離した状態で移動させる場合には、前記
アクチュエータを短縮駆動させめことにより、作業装置
をを上昇させて車体に吊り下げ支持することができる。
また、作業装置を昇降させるアクチュエータを、作業装
置に動力伝達する動力伝達機構を設けた側とは反対側に
設けることになるので、アクチュエータを設けた側の空
間部、並びに、動力伝達機構を設けた側の空間部で共に
比較的広い空間を確保できることになり、メンテナンス
等をしやすくするとともに、昇降に伴う作業装置の前後
方向の変位の少ないリンク機構がわに動力伝達機構を設
けることによりその変位分を吸収できる構造を動力伝達
機構に設けなくても良いので、その動力伝達機構の構造
も比較的簡素なものにできる。

〔考案の効果〕

従って、作業装置を昇降自在に車体に連結するにあたっ
て、リンク機構と伸縮自在なアクチュエータとを用いて
車体に吊り下げ支持しているだけであるから、作業装置
の連結構造が簡略化でき、部品点数を少なくできるとと
もに、生産コストの面でも有利になった。加えて、従来
に比べて作業装置の上方には広いスペースが得られるこ
とになり、メンテナンスしやすく、又、作業装置のリフ
ト量を大きくしたり、車体高さを低く設定する上に有利
である。さらに、作業装置へ動力を伝達する動力伝達機
構の構造も簡略で小型のものにできるに至った。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面は乗用芝刈機を示したもので、この乗用芝刈機は、
左右一対の操向用前車輪（28），（28）及び駆動後車輪
（29），（29）を備えた自走車体（３）の前部に、出力
軸（４）を車体前後方向に向けたエンジン（５）を搭載
するとともに、車体（３）の後部に、前記左右後車輪
（29）用の静油圧式無断変速装置を備えたミッションケ
ース（６）を連結し、前記前車輪（28）及び後車輪（2
9）間において車体（３）の下腹部に作業装置の一例と
して芝刈装置（７）を昇降自在に配設し、また車体
（３）に運転座席（９）及び前記芝刈装置（７）のクラ
ッチレバー（10）を設けて構成されている。

前記エンジン（５）から前方に突出した出力軸（４）に
駆動プーリー（12）が連結され、また車体（３）の前部
に前後方向に向けて軸支されたPTO軸（13）の前端には
従動プーリー（14）が連結されて、前記駆動プーリー
（12）と前記従動プーリー（14）とに亘ってベルト（1
5）が巻回されており、このPTO軸（13）にユニバーサル
ジョイント（16）を介して、前記芝刈装置（７）から前
方に延出された入力軸（17）が連動連結されている。こ
こで、PTO軸（13）、ユニバーサルジョイント（16）及
び入力軸（17）は、車体（３）がわから芝刈装置（７）
へ動力伝達するための動力伝達機構を構成している。

図面に示すように、前記駆動プーリー（12）と従動プー
リー（14）間に巻回されたベルト（15）にはテンション
プーリー（18）が接当離間自在に構成され、このテンシ
ョンプーリー（18）を先端に軸支するテンションアーム
（19）が揺動自在に枢着されて、スプリング（21）によ
り前記テンションプーリー（18）をベルト（15）に接当
する方向へ付勢されており、また前記クラッチレバー
（10）とテンションアーム（19）とすがレリーズワイヤ
（22）で連係されていて、クラッチレバー（10）を揺動
操作することにより、テンションプーリー（18）をベル
ト（15）に対して接当離間させることでクラッチを入り
切り操作可能に構成されている。

また、前記運転座席（９）の下部に枢着された揺動アー
ム（23）と前記クラッチレバー（10）の揺動部（24）と
がレリーズワイヤ（25）を介して連結され、運転者が運
転座席（９）から降りた時には前記芝刈装置（７）のク
ラッチが切れるようになっている。つまり、前記運転座
席（９）はその前端部を支点として車体横軸芯（Ｐ）周
りで上下回動自在に枢着されているとともに、運転座席
（９）の下部に前記揺動アーム（23）が枢支連結され、
またこの揺動アーム（23）はスプリング（26）により運
転座席（９）を押上げ方向へ付着されており、作業走行
時において運転者が不測に転落したような場合には、前
記スプリング（26）の付勢力によって揺動アーム（23）
が揺動し、前記レリーズワイヤ（22）及びレリーズワイ
ヤ（25）を引っ張る結果、PTO軸（13）への伝動が断た
れるようになっている。また、運転座席（９）に運転者
の荷重がかかっている時には、前記揺動アーム（23）が
レリーズワイヤ（22）及びレリーズワイヤ（25）を押す
方向へ揺動して前記PTOクラッチが入り状態となるので
ある。また、この状態で、前記クラッチレバー（10）を
揺動操作すると、後方のレリーズワイヤ（25）が撓むた
めに支障なくクラッチレバー（10）で入り切り操作する
ことができる。

次に、前記芝刈機の前記前後車輪（28），（29）間に位
置させて、車体（３）の下腹部に昇降自在に配設した芝
刈装置（７）の昇降機構につして説明する。

前記芝刈装置（７）は前部のリンク機構の一例としての
左右一対のロッドから成るリンク機構（１）と、後部の
伸縮自在なアクチュエータの一例としての油圧シリンダ
（２）とで車体（３）の下部に昇降自在に吊り下げ支持
されている。前記前部のリンク機構（１）の上端と下端
は車体（３）及び芝刈装置（７）にそれぞれ揺動自在に
枢着され、また油圧シリンダ（２）のケース（2a）上端
とロッド（2b）の下端が車体（３）と芝刈装置（７）に
それぞれ揺動自在に枢着されていて、油圧シリンダ
（２）に圧油を供給又は排出することで油圧シリンダ
（２）のロッド（2b）を突出又は退入させ、前記芝刈装
置（７）の後部連結部の車体（３）からの距離を変える
ことによって、この芝刈装置（７）を昇降駆動させるこ
とができるのである。

〔別実施例〕

前記芝刈装置（７）の前部を油圧シリンダ（２）で吊り
下げ支持し、芝刈装置（７）の後部をリンク機構（１）
で吊り下げ支持しても良い。また、伸縮自在なアクチュ
エータ（２）としては、伝動モータでロッドをネジ伸縮
させるものや、空気で伸縮させるもので構成しても良
い。さらに、リンク機構（１）またはアクチュエータ
（２）に長孔構造を介して芝刈装置（７）を連結しても
良い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る乗用芝刈機の概略側面図である。（１）……リンク機構、（２）……アクチュエータ、
（３）……車体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体（３）の下腹部に昇降自在に配設した
作業装置（７）の一端部側をリンク機構（１）を介して
前記車体（３）に吊り下げ支持するとともに、前記作業
装置（７）の他端部側を伸縮自在なアクチュエータ
（２）を介して車体（３）に吊り下げ支持し、かつ、前
記車体（３）から前記作業装置（７）へ動力伝達する動
力伝達機構の配設された側に、前記リンク機構（１）を
配設してある作業機。