JPH07181631A - 写真フィルム用パトローネ及びそれに収納される写真フィルム - Google Patents

写真フィルム用パトローネ及びそれに収納される写真フィルム

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JPH07181631A
JPH07181631A JP32819293A JP32819293A JPH07181631A JP H07181631 A JPH07181631 A JP H07181631A JP 32819293 A JP32819293 A JP 32819293A JP 32819293 A JP32819293 A JP 32819293A JP H07181631 A JPH07181631 A JP H07181631A
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JP
Japan
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film
locking
spool
slit
cartridge
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Application number
JP32819293A
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English (en)
Inventor
Osamu Shibazaki
理 柴崎
Shigekazu Sakai
繁一 坂井
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 写真フィルムが現像所で現像される段階で取
扱いを楽にし、パトローネやスプールの再利用を可能に
させ、更に廃棄公害をなくす写真フィルムパトローネを
提供する。 【構成】 スプールを写真フィルムの送り出し方向に回
転させることにより該フィルムをパトローネ本体外に送
り出すようにした写真フィルム用パトローネにおいて、
該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該フィルム
後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリットの一
方の内壁面に幅方向にストレートに切断されたフィルム
後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設け、他方の
内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及びフィルム
巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム後端部の第
2係止孔が係止できる係止爪を設けたスプールを内蔵す
ることを特徴とする写真フィルム用パトローネ及びその
写真フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真フィルムのスクロー
ルを装填した該フィルムの送り出し駆動が可能な写真フ
ィルム用パトローネの改良に関するもので、特に写真フ
ィルムがその先端をスプールに自動的に係止し易くする
とともに、撮影済みで現像前には該フィルムの該スプー
ルへの係止部分が容易に外れるようにした構造に特徴を
もつものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パトローネ本体からフィルム先端
を予め引き出しておかなくてもカメラへの装填が可能
で、しかも、カメラ側の給送機構を簡略化することがで
きる写真フィルム用パトローネが提案されている。この
写真フィルム用パトローネは、スプールをフィルム送り
出し方向に回転させることによって、送り出し口からフ
ィルムを送り出す構造となっている(米国特許4834306
号)。
【0003】このような写真フィルム用のパトローネ
は、図14の分解斜視図及び図15の断面図に示すように上
ケース102と下ケース103とからなるパトローネ本体104
にスプール軸107が回動自在に収納されている。フィル
ム106が巻回されるスプール軸107の両端側には、フラン
ジ109,110とが一体に成形されている。また、パトロー
ネ本体104の内壁には、フィルム106のパーフォレーショ
ンと対応する二箇所の位置に隆起したリブ111a,111b
と、フィルム送り出しの時にフィルム106先端部をパト
ローネ本体104内から送り出し口112に向けて分離する分
離爪113とが設けられている。これらによって、フィル
ム106の送り出し、及び巻き取りがスムーズに行えるよ
うになっている。なお、送り出し口112から入射する光
を遮光するために、送り出し口112を形成する上下ケー
ス102,103の内壁にそれぞれテレンプ114が貼り付けら
れている。
【0004】ところで、従来のこのような写真フィルム
用パトローネは、フィルム106末端部とスプール軸107と
を確実に固定する構造となっている。この構造を詳しく
説明すると、フィルム106末端部は、フィルム106の幅方
向に対し両端側を切り欠いた形状となっており、ここに
図13の平面図に示すような二つの係止孔115が設けられ
ている。スプール軸107には、フィルム末端部の幅以上
の長さで、スプール軸107の直径方向に貫通したスリッ
ト116が設けられており、このスリット116内には、前記
係止孔115に係合する係止突起117が二つ設けられてい
る。そして、フィルム末端部の係止孔115をスリット116
内の係止突起117に係合させた状態でスプール105をフィ
ルム巻き取り方向に回転させると、スリット116の開口
端部116aによってフィルム巻き取り開始部106aがスプ
ール軸107の中心に対しフィルム106が巻き取られる方向
に約90°以下に折り曲げられてスプール軸107に巻き取
られていた。
【0005】このように、従来提案されている写真フィ
ルムパトローネは、写真フィルムがその末端をスプール
と係止した状態でスプールにロール状に巻回されてお
り、このようなスプールをパトローネ本体に回動自在に
収納した状態で市販されユーザに提供されることにな
る。このパトローネ本体は写真フィルムが引き出される
フィルム引き出し口を有し、カメラに装填された際に
は、写真フィルムがフィルム引き出し口から所定量ずつ
送り出されて撮影が行われる。撮影完了後、写真フィル
ム用パトローネ及びそれに収納された写真フィルムはユ
ーザーによって現像所に提出されることになる。
【0006】現像所では提出された写真フィルムパトロ
ーネを現像処理装置にかけて現像処理を行う。この処理
工程では先ず、写真フィルムの末端をカッターにて裁断
し、写真フィルムとパトローネ本体とを分離する作業が
必要である。また、パトローネ本体を暗室、又は装置内
で破壊して写真フィルムを取り出す作業を必要とする時
もある。このようにしてパトローネ本体から分離した写
真フィルムを現像処理装置にかけて現像処理を行ってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記記
載のような作業は、人手や時間を要し能率的でなく、さ
らに現像所においては写真フィルムの末端が僅かに残さ
れているパトローネ本体を屑として処理していた。
【0008】また、写真フィルム末端が残っているた
め、スプール樹脂の再生もフィルム末端を外す必要があ
り、手間もかかるためなかなか実施されておらず、環境
対策上の問題が多かった。
【0009】また、図15の断面図に示すようにフィルム
末端が係止爪を乗り越えスリットから反対側に突き出る
と2番目のフィルムによって折り曲げられて重ね巻きが
なされ巻きがいびつになりプレッシャーかぶりを起こす
ようなことがある。
【0010】本発明は、このような問題点を排除すべく
考慮してなされたもので、現像所においてパトローネ本
体の破壊作業や写真フィルムの切断作業を必要とせず、
パトローネ本体から写真フィルムを容易に分離して現像
処理を行うことが可能な写真フィルム用パトローネ及び
写真フィルムを提供することを課題目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
a,b,c,d,e及びfの何れか1項によって達成さ
れる。
【0012】(a)スプールを写真フィルムの送り出し
方向に回転させることにより該フィルムをパトローネ本
体外に送り出すようにした写真フィルム用パトローネに
おいて、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該
フィルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリ
ットの一方の内壁面に幅方向にストレートに切断された
フィルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設
け、他方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及
びフィルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム
後端部の第2係止孔が係止できる係止爪を設けたスプー
ルを内蔵することを特徴とする写真フィルム用パトロー
ネ。
【0013】(b)スプールを写真フィルムの送り出し
方向に回転させることにより該フィルムをパトローネ本
体外に送り出すようにした写真フィルム用パトローネに
おいて、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該
フィルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリ
ットの一方の内壁面に幅方向にストレートに切断された
フィルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設
け、他方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及
びフィルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム
後端部の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、前記第
1係止孔の係止爪の角度はスリットの他方の内壁面に対
して挿入方向に55〜65°傾斜し、該係止爪と前記押さえ
リブのオーバーラップ量は0.4〜0.6mmであるスプールを
内蔵することを特徴とする写真フィルム用パトローネ。
【0014】(c)スプールを写真フィルムの送り出し
方向に回転させることにより該フィルムをパトローネ本
体外に送り出すようにした写真フィルム用パトローネに
おいて、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該
フィルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリ
ットの一方の内壁面に幅方向にストレートに切断された
フィルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設
け、他方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及
びフィルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム
後端部の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、更に前
記スリットのフィルム挿入側と反対部分はフィルム後端
部のストッパー部分として一部又は全部を塞いであるス
プールを内蔵することを特徴とする写真フィルム用パト
ローネ。
【0015】(d)スプールを写真フィルムの送り出し
方向に回転させることにより該フィルムをパトローネ本
体外に送り出すようにした写真フィルム用パトローネに
おいて、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該
フィルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリ
ットの一方の内壁面に幅方向にストレートに切断された
フィルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設
け、他方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及
びフィルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム
後端部の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、更に、
前記スリットの前記係止爪、及び前記押さえリブのある
スリット部分を除いたフィルム挿入側と反対部分はフィ
ルム後端部のストッパー部分として塞いであるスプール
を内蔵することを特徴とする写真フィルム用パトロー
ネ。
【0016】(e)a,b,c及びd項の何れかに加え
て、フィルム後端部近傍の両エッジ部で第1及び第2係
止孔の外側を僅か切り落としてあることを特徴とする写
真フィルム用パトローネ。
【0017】(f)a,b,c及びd何れか1項の写真
フィルム用パトローネに装填される写真フィルムであっ
て該フィルムの係止後端がフィルムエッジに対しほぼ直
角に切断されていることを特徴とする写真フィルム。
【0018】
【実施例】本発明のパトローネの実施例を図を用いてそ
の作用と共に説明する。
【0019】図1は本発明の写真フィルム用パトローネ
300を組み立てた状態の斜視図であり、図3,図4はそ
の分解斜視図である。即ち、パトローネ300の本体は上
ケース301と下ケース302とからなり、それに図6の斜視
図に示すようなスプール210の巻き軸206に巻かれたフィ
ルム220のスクロール200がそのハブ202,203の部分をケ
ース301,302の受け部312に回転自在に支承されて組み
立てられている。
【0020】上下のケース301及び302には前記スクロー
ル200の外周部のフィルム220を受ける円弧状の凸状リブ
311がフィルム幅方向両側に設けられ、中間部にはそれ
よりも低い同じく円弧状の凸状リブ316がパトローネの
上下のケース301,302を補強するために設けてある。
【0021】そして、フィルム220が出入する送り出し
兼巻き取り用の送り出し口303が設けられ、その部分の
上下ケース301,302には遮光布(テレンプ)304が貼付
されている。そして、上下のケース301,302の接合面
は、インロー方式の合わせ目が形成されそこから外光が
進入して来ることはない。勿論、ケースの材質はカーボ
ンブラック等が混練され写真フィルムに対して写真特性
を損なうことのない耐衝撃性ポリスチレン、ABS、ポ
リカーボネート等の合成樹脂材料が使われる。また、図
3(c)及び図4(c)の斜視図及び図5のスプール軸
直角方向断面図に示すように下ケース302の片側の凸状
リブ311に近いところにフィルムの先端分離部材313が爪
状に設けられている。
【0022】更に、図2のスプール軸方向断面図に示す
ように上ケース301の中でスプール210の両側のフランジ
205の少なくとも一方の近傍にフランジ押えリブ315が板
カム状に設けられている。
【0023】一方、図4(b)の斜視図に示すようにス
プール210のハブ203の内側で、スプール軸方向両側に設
けられ、巻かれるフィルムの両サイドのガイドをするフ
ランジ205はスリットで放射状部材205Aに分割されてい
る。そして、該スプール210のハブ203がカメラの駆動軸
と接手部材204で連結して回転駆動されるフランジ205を
一体で回転し前記フランジ押えリブ315の所で各放射状
部材205Aは図2の断面図に示すように斜めに傾かされ
スクロール200の外周部のフィルム220は回転するスプー
ルの両側フランジ205の各放射状部材205Aによって挟持
され送り出し駆動力が伝達されることになる。このとき
前記先端分離部材313によって、スクロール200の先端の
フィルム220は掬い上げられ、図5に示すように送り出
し口303に送り出されるようになる。
【0024】これに対して図3(b)の斜視図に示すも
のはフランジ205は放射状に分割されていないのでかな
り柔軟性のあるポリエチレン材などで作られている必要
がある。
【0025】また、図5に示すようにその爪状の先端分
離部材313の頂部表面がパトローネの軸心との間に張る
半径Aは該軸心から前記凸状リブの内周面の半径Bより
大きくしてあるので、フィルムが前記スプールの回転駆
動により送り出された後、今度はカメラ側の引き出し駆
動によってフィルムがパトローネから随時繰り出されて
ゆくことになるが、その場合、前述のように、前記先端
分離部材313は前記凸状リブ311より低いのでフィルム22
0はその乳剤面及びその裏面を該先端分離部材313に触れ
ることは決してない。
【0026】その理由は、スクロール200のフィルム220
は円筒状に巻きぐせがつけられた状態であり両側のリブ
311で接触される円筒状のフィルム面の母線は直線状で
あり、両側リブ311の中間に設けた該リブより低い先端
分離部材に接触しないからと思われる。
【0027】そしてスクロール200の先端部のフィルム2
20は該フランジに挟持される段階でも樋状のカールを生
じて浮き上がり作用も生じ確実な分離を果たし支障なく
前述のように送り出されて行く。
【0028】次に、本発明で用いるスプール210を図6
の斜視図、図7の正面図、図7の1部a部の拡大図であ
る図8、図7のB−B断面図である図9、図7のC−C
断面図である図10及びスプールにフィルムを巻き取る場
合の巻き付き状態を表す図11を用いて説明する。
【0029】しかし、本発明に用いるスプールはこの実
施例に限定されるものではない。
【0030】本発明で用いるスプール210のスリット207
は一方の内壁面207a及びそれに平行な他方の内壁面207
bとそれ等に直角な両側の内壁面207c,207d及び207
eで構成され、巻き軸206の中心軸を含んで形成されて
いる。そして、内壁面207aにはフィルム220の第1係止
孔221を係止する係止爪213が、また、内壁面207bには
フィルムの押さえリブ211,212及びフィルム220の第2
係止孔222を係止する係止爪214が設けられている。ま
た、スリット207の内壁面207c,207d間の長さはフィ
ルム20の端部223の幅にほぼ等しくしてある。
【0031】そして、フィルム挿入方向奥側に形成され
た内壁面207eはフィルム220の端部223の先端が突き当
てられた状態で第1,第2の係止孔221,222が係止爪21
3,214にちょうど掛る位置になっている。これによっ
て、第1,第2の係止孔が前記係止爪213,214に一層か
かり易くしてあるがこれに限定されるものではない。そ
して係止爪213のフィルム第1係止孔221へのかかり面21
3aは前記内壁面207aまたは207bに対して55°乃至65
°にしてある。
【0032】また、押さえリブ211,212と係止爪213の
内壁面207a又は207bに直角な方向のオーバーラップ量
は0.4〜0.6mmにとってある。そして、巻き軸206と同心
にフランジ205、ハブ202,203及びその駆動伝達用の接
手部材204が設けられている。
【0033】図6の斜視図に示すように、このようなス
プール210のスリット207にフィルム220の端部223を挿入
して巻き取られると係止爪213への第1係止孔221の掛り
面213aと押さえリブ211,212とによって外れようとす
る力は制御され、安定した係止力を発生し、巻きこみが
始まると共に更に係止爪214が第2係止孔222を掛けなが
ら係止力をまして巻き取りを進行させるようになる。
【0034】そして、図11に示すように、内壁面207e
によって、フィルム端部223の先端がスプール10の巻き
軸206の円柱面の外部へ突出することがない。従って図1
6に示すようなフィルム端部223の先端部の突出によって
おこるいびつな巻き形状に基づくプレッシャーかぶりを
生ずることもなくなる。
【0035】そして、このような良好な巻き形状で巻き
取った、フィルム220のスクロール200はパトローネ300
の中に装填されて通常のカメラの撮影用フィルムとして
出荷される。
【0036】そして、このようなフィルムはカメラ内で
撮影される毎に巻き取られ撮影が終了すると再びパトロ
ーネ300の中に巻き戻されて、カメラから取り出され、
現像所に送られる。
【0037】現像所ではスプールを回してフィルム送り
出し駆動することによりフィルム220の先端が引き出さ
れ、そのまま全量が引き出されると共に、更に、フィル
ム端末部をかなり強く引っ張ることによりスプール210
に係止されているフィルム220の端部223にある第1係止
孔221が掛り面213aを滑りながら円滑に係止爪213から
外されて行くと共に第2係止孔222も全く障害なく係止
爪214から外されるようになる。
【0038】次に本発明に使われる写真フィルムの形状
等について説明する。
【0039】本発明には現在市販されている135タイプ
のパトローネフィルムに適用することも可能であるが、
それと共に図12(a)の平面図に示すようなフォーマッ
トのフィルムにも適用させることができる。
【0040】このフォーマットは幅が35mm程度で長さが
約1〜2mの一般撮影用の写真フィルムのもでありフィ
ルム220の先端部の片側には搬送駆動用のテークアップ
孔270が連続的に設けられておりこれにより、パトロー
ネから押し出されたフィルム220の先端部220bは更にカ
メラ内の駆動スプロケット等に係合しながら巻き軸まで
運び込まれるようにするものである。カメラの更なる小
型化を行うためには、フィルム幅はここに示す実施例に
は限定されず、更に狭くすることも可能である。
【0041】また271に示すものは各撮影画面の領域で
あり、各画面に1つずつ配置されている係止孔272は、
該画面271の正しい位置の検出用であり、最終画面271に
は3つの連続孔273が設けられこれによって最終画面の
検知がなされ、これ以上送りがかけられないようにカメ
ラを制御することが可能になる。以上の各孔はフィルム
の幅方向に対して片側だけに設けてあるがフィルム220
の端末220aには、図12(a)では両側に2つずつパー
フォレーションと同形状の係止用の第1係止孔221と第
2係止孔222が設けられており前述のように、巻取時の
係止がスプール210の係止爪213,214によって完全にな
ると共にカメラの撮影で最終画面を繰り出し終ったとき
は、前述の3つの連続孔によって最終画面であることが
キャッチされ、それ以上繰り出しを行わないことにな
る。これにより、撮影済みのフィルム220がスプール210
の係止から抜けて外れ、カメラ内に残ったままになり、
パトローネ本体304に巻き戻されないようになることは
なく、完全にパトローネ内に収納される。
【0042】この状態で現像所にまわすと、現像所にお
いては上ケース301、下ケース302からなるパトローネ内
からフィルム220をスプール210の駆動によって引き出
し、最終画面まで引き出したら、鋏で後端を切断するこ
となく更に引っ張ることにより円滑に第1,第2係止孔
の順に外されて行き、スムーズにスプール210からフィ
ルム220を離脱させることが可能になる。勿論係止用の
前記第1,第2の係止孔221,222はフィルムの片側のみ
にあってもかまわない。その場合、係止爪213,214も片
側のみとなる。また、この例に示すように第1,第2の
係止孔をパーフォレーションを用いて行うようにすれ
ば、係止用孔の打ち抜き工程を省くことも可能である。
【0043】そして、現像後もフィルムを6画面ずつに
切ってネガカバーに収納するような手間がいらなくな
り、全画面の長さのものを筒状のネガケースに丸めて入
れておけばよく、収納スペースや整理や現像所での再プ
リント作業も非常に簡易化され容易になる。
【0044】また、パトローネとフィルムが完全に分離
され、フィルムの切断片がパトローネに残されることが
ないので、パトローネの再使用ができ、今までのように
そのまま廃棄物として処分されてしまうことがなく公害
対策の上からも良好である。
【0045】フィルム220の先端220bは図12に示すよう
に斜めに切られていることにより分離爪313と組み合わ
せてスプールに回転駆動をかけたとき、フィルム先端が
パトローネの引き出し口303から繰り出され易くなって
いる。
【0046】また後端220aの形状は図12(a)に示す
ものの他に図12(c)のように第1,第2係止孔付近の
フィルム幅を僅か小さくして、スプール210のスリット2
07への挿入が更に円滑になるようにすることが可能にな
り、図12(d)に示すような従来の係止形状に近い形状
にすることも勿論可能である。
【0047】また、図12(b)に示すように長尺のフィ
ルムから定尺して所定の長さのフィルムを裁り出してゆ
くとき、先端,後端の形状を形成するため切り落とされ
る部分241が出ることになるが、そのロス量を少なくし
て収率を向上させることが可能になる。
【0048】これに対して既に発表されている図13
(a),(b)に示されるフォーマットのフィルム106
では前記切り落とし部分のロスが多い。
【0049】また、写真フィルムのベースには透明な磁
気記録層が塗工されており図12(a)には画面外に磁気
記録トラック278が設けられているが、これは、この領
域に限ることがなく、反対側の領域であっても良く、場
合によっては画面内に入っていてもよい。
【0050】また、前述のように撮影して現像済みのフ
ィルムを切断しないで保管することが可能になるので貴
重な磁気記録情報も分断されることなく保存できて便利
である。
【0051】
【発明の効果】本発明の効果を要約すると次のようにな
る。
【0052】(1) 写真フィルムパトローネが現像所に提
出されると、容易に写真フィルムとパトローネ本体が分
離できる。
【0053】(2) 現像後、得られるネガフィルムを分離
されたパトローネ本体あるいはネガフィルム収納容器に
収納できるため、現行の現像所で行われている6駒ずつ
に連ねた長さでネガフィルムを裁断する作業やこれらの
裁断されたネガフィルムを収納するシート等を必要とせ
ず、現像所で作業効率の向上を図れる。
【0054】(3) ネガフィルムを裁断する必要がないた
め、磁性層付きフィルムで記録したカメラの撮影情報や
現像所での顧客情報や現像条件情報などの貴重な記録情
報を分断することもなく、安定した状態での使用が可能
である。
【0055】(4) パトローネ本体を廃棄物として処理す
る必要がなく、経済的である。また、パトローネ本体、
スプール等を同一樹脂にて作製すれば、一括して樹脂再
生処理もでき、非常に環境適性が良好である。
【0056】(5) フィルム後端部がフィルム幅方向に対
してほぼ直角方向に切断されているため、生産時にフィ
ルムの切断ロスを少なくすることができ、歩留まりが向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の外観斜視図。
【図2】本発明の一実施例のスプール軸方向断面図。
【図3】本発明の一実施例の分解斜視図。
【図4】本発明の他の一実施例の分解斜視図。
【図5】本発明の一実施例のスプール軸直角方向断面
図。
【図6】本発明におけるスプールとフィルムの係止前を
示す斜視図。
【図7】本発明で使用するスプールの正面図。
【図8】図7の一部部分拡大図。
【図9】図7のB−B断面図。
【図10】図7のC−C部分断面図。
【図11】本発明におけるスプールとフィルムの巻付状
態を示す断面図。
【図12】本発明に使うフィルムフォーマットの一例の
平面図。
【図13】既に提示されているフィルムのフォーマット
の平面図。
【図14】既に提示されている写真フィルム用パトロー
ネの分解斜視図。
【図15】従来の写真フィルム用パトローネへのフィル
ムの巻き付きを示す断面図。
【図16】従来の写真フィルム用パトローネのフィルム
の巻き付き異常を示す断面図。
【符号の説明】
200 スクロール 202,203 ハブ 204 接手部材 205 フランジ 205A 放射状部材 206 巻き軸 207 スリット 207a,207b,207c,207d,207e 内壁面 210 スプール 213,214 係止爪 213a 掛り面 220 フィルム 221 第1係止孔 222 第2係止孔 220a フィルム端末 220b フィルム先端 300 写真フィルム用パトローネ 301 上ケース 302 下ケース 303 送り出し口 304 テレンプ 311,316 凸状リブ 313 分離部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプールを写真フィルムの送り出し方向
    に回転させることにより該フィルムをパトローネ本体外
    に送り出すようにした写真フィルム用パトローネにおい
    て、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該フィ
    ルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリット
    の一方の内壁面に幅方向にストレートに切断されたフィ
    ルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設け、他
    方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及びフィ
    ルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム後端部
    の第2係止孔が係止できる係止爪を設けたスプールを内
    蔵することを特徴とする写真フィルム用パトローネ。
  2. 【請求項2】 スプールを写真フィルムの送り出し方向
    に回転させることにより該フィルムをパトローネ本体外
    に送り出すようにした写真フィルム用パトローネにおい
    て、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該フィ
    ルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリット
    の一方の内壁面に幅方向にストレートに切断されたフィ
    ルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設け、他
    方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及びフィ
    ルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム後端部
    の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、前記第1係止
    孔を係止する係止爪の角度はスリットの他方の内壁面に
    対して挿入方向に55〜65°傾斜し、該係止爪と前記押さ
    えリブのオーバーラップ量は0.4〜0.6mmであるスプール
    を内蔵することを特徴とする写真フィルム用パトロー
    ネ。
  3. 【請求項3】 スプールを写真フィルムの送り出し方向
    に回転させることにより該フィルムをパトローネ本体外
    に送り出すようにした写真フィルム用パトローネにおい
    て、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該フィ
    ルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリット
    の一方の内壁面に幅方向にストレートに切断されたフィ
    ルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設け、他
    方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及びフィ
    ルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム後端部
    の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、更に前記スリ
    ットのフィルム挿入側と反対部分はフィルム後端部のス
    トッパー部分として一部又は全部を塞いであるスプール
    を内蔵することを特徴とする写真フィルム用パトロー
    ネ。
  4. 【請求項4】 スプールを写真フィルムの送り出し方向
    に回転させることにより該フィルムをパトローネ本体外
    に送り出すようにした写真フィルム用パトローネにおい
    て、該フィルムを巻き付けるスプールの巻き軸に該フィ
    ルム後端部分が挿入できるスリットを設け、該スリット
    の一方の内壁面に幅方向にストレートに切断されたフィ
    ルム後端部の第1係止孔が係止できる係止爪を設け、他
    方の内壁面に該フィルムを押さえる押さえリブ及びフィ
    ルム巻き付き方向のスリット端部に前記フィルム後端部
    の第2係止孔が係止できる係止爪を設け、更に、前記ス
    リットの前記係止爪及び前記押さえリブのあるスリット
    部分を除いたフィルム挿入側と反対部分はフィルム後端
    部のストッパー部分として塞いであるスプールを内蔵す
    ることを特徴とする写真フィルム用パトローネ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに加えて、フィル
    ム後端部近傍の両エッジ部で第1及び第2係止孔の外側
    を僅か切り落としてあることを特徴とする写真フィルム
    用パトローネ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項の写真フィル
    ム用パトローネに装填される写真フィルムであって該フ
    ィルムの係止後端がフィルムエッジに対しほぼ直角に切
    断されていることを特徴とする写真フィルム。
JP32819293A 1993-12-24 1993-12-24 写真フィルム用パトローネ及びそれに収納される写真フィルム Pending JPH07181631A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013516049A (ja) * 2009-12-29 2013-05-09 株式会社ニコン 基板ケース及び基板収容装置

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JP2013516049A (ja) * 2009-12-29 2013-05-09 株式会社ニコン 基板ケース及び基板収容装置
US10541160B2 (en) 2009-12-29 2020-01-21 Nikon Corporation Substrate case and substrate accommodation apparatus
US11342206B2 (en) 2009-12-29 2022-05-24 Nikon Corporation Substrate case and substrate accommodation apparatus

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