JPH07181005A - 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計 - Google Patents

多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計

Info

Publication number
JPH07181005A
JPH07181005A JP32832193A JP32832193A JPH07181005A JP H07181005 A JPH07181005 A JP H07181005A JP 32832193 A JP32832193 A JP 32832193A JP 32832193 A JP32832193 A JP 32832193A JP H07181005 A JPH07181005 A JP H07181005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
interference
visibility
light
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32832193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2993835B2 (ja
Inventor
Takashi Noguchi
俊 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP5328321A priority Critical patent/JP2993835B2/ja
Publication of JPH07181005A publication Critical patent/JPH07181005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2993835B2 publication Critical patent/JP2993835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多波長干渉計において、装置を複雑にせず、
測定に要する時間もほとんど増加させることなしに、不
連続部分の段差の大きさが一義的に決定できる範囲を拡
大できるようにする。 【構成】 光を分割して被測定物の表面と参照鏡で反射
させた後合成して干渉させる干渉光学系で複数の異なる
波長の光を選択的に干渉させ、各波長の光による干渉縞
の位相差より干渉縞の縞次数を決定するようにした多波
長干渉法において、被測定物の表面又は前記参照鏡を、
光路長が前記合成波長分づつ変化するように移動させ、
干渉縞の可視度が最大になる時に、合成波長の縞次数を
ゼロであると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近接した複数の異なる
波長の光を使用して一義的に光路長差を測定できる範囲
を拡大した多波長干渉法及び多波長干渉計に関し、特に
干渉縞の可視度を測定することにより、一義的に光路長
差を測定できる範囲を更に拡大した多波長干渉面の表面
形状も測定可能にした多波長干渉法及び多波長干渉計に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光波干渉を用いた形状計測におい
て、干渉縞解析の方法として位相シフト法が注目されて
いる。この位相シフト法は、参照面(物体面でもよい
が、通常は参照面。)を既知量移動、すなわち参照光路
を既知量変化させた時に得られる複数個の干渉図形から
位相差を求める方法である。位相シフト法は、比較的簡
単であり、干渉縞の読取誤差が波長の1/100程度と
高精度であるという特徴を有する。
【0003】しかし、通常のレーザ光による干渉計測で
は、図7の(1)に示したような段差のある不連続な面
を有する部分については、不連続な部分での干渉縞が図
7の(2)に示すように不連続になるため、段差の大き
さを特定できず面形状を完全には測定できないという問
題がある。このような問題を解決するため、近接した2
種類の波長の光を使用する2波長法と呼ばれる干渉測定
法がある。この2波長法は、測定に使用する2種類の波
長から実質的により長い波長を生成して測定範囲を拡大
する方法と、2つの波長の光を用いて測定された位相か
ら干渉縞の縞次数を決定する方法がある。以下、縞次数
決定法による2波長干渉法について簡単に説明する。
【0004】まず、2つの波長をλ1、λ2とし、それ
ぞれの波長による干渉縞を解析することにより測定され
るある点の位相をφ1、φ2とする。そして縞次数をn
1、n2とする。これによりその点の高さHは式(1)
で表される。 H=(n1+φ1/2π)λ1/2 =(n2+φ2/2π)λ2/2 …(1) いま高さHの変化に対する位相φ1、φ2だけの変化を
それぞれの波長について示すと図8のようになる。図よ
り明らかなようにそれぞれの波長について位相の変化周
期が異なるため、位相の差が徐々に拡大し、ある周期で
元通り一致することがわかる。この周期が式(2)で表
される合成波長λeqと呼ばれるものである。
【0005】 λeq=λ1λ2/(λ2−λ1) …(2) 但し、λ2>λ1であるとする。従って、合成波長λe
qの範囲内であれば、2つの波長の位相差より縞次数が
決定できる。測定に使用する2種類の波長から実質的に
より長い波長を生成する2波長干渉法は、φ1及びφ2
から直接λeqについての位相を算出するものでありビ
ートをとる方法であり、式(2)と同様の合成波長の縞
が得られ、高さが判定できる。
【0006】いずれにしろ2波長干渉法を用いることに
より、一義的に光路長差が測定できる範囲が、合成波長
λeqの範囲に拡大される。図9は2波長干渉法におけ
る合成波長の位相変化を示す図である。また、使用する
波長の種類を3つ以上に増加させ、各波長の組み合わせ
による複数の合成波長に対して2波長干渉法の原理を適
用することにより、更に長い合成波長を得ることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、2波長干渉法
を用いた場合でも、合成波長λeqの位相は図9に示す
ように変化しており、合成波長λeq以上の光路長差に
ついては一義的に決定することができない。すなわち、
λeq/2以上の段差については、正しい測定ができな
いという問題がある。また、これは多波長干渉法を用い
た場合でも同様である。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、多波長干渉法を用いた多波長位相干渉法及び
多波長位相干渉計において、合成波長λeq以上の光路
長差についても一義的に決定できるようにすることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の多波長位相干渉法は、光を分割して被測定
物の表面と参照鏡で反射させた後合成して干渉させる干
渉光学系で複数の異なる波長の光を選択的に干渉させ、
各波長の光による干渉縞の位相差より干渉縞の縞次数を
決定することにより、一義的に光路長差を測定できる範
囲を合成波長の範囲に拡大した多波長干渉法において、
参照鏡又は被測定物の表面を、光路長が合成波長分づつ
変化するように移動させ、干渉縞の可視度が最大になる
時に、合成波長の縞次数をゼロであると判定することを
特徴とする。
【0010】また、本発明の多波長位相干渉計は、それ
ぞれ所定のコヒーレンス度を有する複数の異なる波長の
光を選択的に放出する光源と、光源からの光を分割して
被測定物の表面と参照鏡で反射させた後合成して干渉さ
せる干渉光学系と、干渉光学系の検出面で得られる干渉
縞の光信号を電気信号に変換する光電変換手段と、各波
長の光による干渉縞の位相差より干渉縞の縞次数を決定
する縞次数決定手段とを備え、一義的に光路長差を測定
できる範囲を合成波長の範囲に拡大した多波長干渉計に
おいて、干渉光学系の検出面における干渉縞から可視度
を検出する可視度検出手段と、被測定物の表面又は前記
参照鏡を移動させる移動手段とを備え、移動手段により
参照鏡又は被測定物の表面を、光路長が合成波長分づつ
変化するように移動させ可視度検出手段が検出した干渉
縞の可視度が最大になる時に合成波長の縞次数をゼロで
あると判定することを特徴とする。
【0011】
【作用】検出面における干渉縞の可視度は、2光路の光
路長差OPDに応じて変化する。図2は2光路の光路長
差OPDの変化に対する検出面における干渉縞の可視度
の変化具合の例を示す図である。図2に示すように、光
源のコヒーレンス度が高ければ、光路長差に対する干渉
縞の可視度の変化は緩やかであり、光源のコヒーレンス
度が低ければ、光路長差に対する干渉縞の可視度の変化
は急激である。例えば、光源を白色光源と干渉フィルタ
で構成した場合には、干渉フィルタの波長幅が小さいほ
ど光源のコヒーレンス度が高く、干渉フィルタの波長幅
が大きいほど光源のコヒーレンス度が低くなる。
【0012】そこで、光源のコヒーレンス度を適当に設
定することにより、合成波長の位相変化と干渉縞の可視
度の変化を図1に示すような状態にすることが可能であ
る。図1において、OPDがそれぞれaとbで表される
点があり、その点における合成波長λeqの位相は同じ
値PaとPbであるが、その可視度はVaとVbで異な
る。可視度は次数がゼロの時がもっとも大きくなる。従
って、参照鏡又は被測定物の表面を移動させて各点の可
視度がもっとも大きくなる時を検出すれば、その時が干
渉縞の次数がゼロの時といえる。このようにすれば、合
成波長λeq/2を越えるような段差であっても段差で
分けられる不連続面のそれぞれについてこのような処理
を行えば、段差の大きさを一義的に決定できる。
【0013】また、検出面における干渉縞の可視度の測
定は、参照面又は被測定物の表面の位置を正弦波振動さ
せた上で、測定点における干渉縞の光信号をフーリエ変
換して算出することが望ましいが、これに必要な正弦波
振動手段とフーリエ変換演算手段は、通常の干渉計にお
ける干渉縞の解析手段で使用されるものが共用できるた
め、装置が複雑になることもない。
【0014】
【実施例】図3は本発明の第1実施例の干渉計の構成を
示す図である。図3において、参照番号1は白色光源、
2は白色光源1からの光を平行光にするコリメータレン
ズ、3はコリメータレンズ2からの平行光を第1と第2
の光路に分割するハーフミラー、4はミラー、5は中心
波長がλaで透過波長幅Δλが比較的小さい第1干渉フ
ィルタ、6は中心波長がλbで透過波長幅Δλが比較的
大きい第2干渉フィルタ、7と8は第1と第2の光路の
透過光量を調節するためのNDフィルタ、9と10はコ
ンピュータからの制御で第1と第2の光路を独立に遮断
するシャッタ、11はミラー、12は第1と第2の光路
を合成するハーフミラーである。以上の要素で光源が形
成され、この光源からは中心波長の異なる2種類の平行
光が独立に出射される。
【0015】13は平行光を分割した後再び合成するハ
ーフミラーであり、14は分割された光束を反射する高
精度の平面度を有する参照面、15は参照面14を正弦
波振動させるPZT製の第1圧電素子であり、16は参
照面14を数十μmから数百μmの範囲で移動させるP
ZT製の第2圧電素子であり、17は第2圧電素子の変
位量を検出する変位センサである。第2圧電素子16に
は機械的な移動機構とモータを組み合わせた移動装置を
使用してもよい。
【0016】18は被測定物であり、その表面がハーフ
ミラー13で分割されたもう一方の光束を反射する。参
照面14で反射された光束と被測定物18の表面で反射
された光束はハーフミラー13で合成され、干渉像を生
じる。以上の構成は、トワイマングリーン型干渉計とし
て一般に知られた干渉計の構成である。ここでは、トワ
イマングリーン型干渉計に本発明を適用した例を説明す
るが、本発明はどのような干渉計にも適用可能である。
【0017】19はハーフミラー13で合成された参照
面14からの光束と被測定物18の表面で反射された光
束を結像する結像レンズであり、結像位置にCCD(C
harge Coupled Device)等で構成
されたTVカメラ20が配置される。TVカメラ20上
には、参照面14で反射された光束と被測定物18の表
面で反射された光束の干渉縞、すなわち被測定物18の
表面と参照面14の表面形状の差に起因する干渉縞が生
成される。TVカメラ20はこの干渉縞の像を電気信号
に変換して出力する。21はA/D変換器であり、TV
カメラ20からのアナログ電気信号をディジタル信号に
変換する。
【0018】参照番号22乃至32は、各部の制御及び
TVカメラ20が捕らえた干渉縞の画像を処理を行うコ
ンピュータを構成する部分である。参照番号22は中央
処理装置(CPU)、23はメモリ、24はCRT等の
表示装置、25はA/D変換器21からのディジタル信
号に変換された干渉縞の画像を記憶するフレームメモ
リ、26は第1圧電素子15を駆動する第1PZTドラ
イバ、27は第2圧電素子16を駆動する第2PZTド
ライバ、28は変位センサ17の出力を取り込むための
変位センサインターフェイス、29はハードディスク装
置30やフロッピーディスク装置31等の外部記憶装置
とのSCSIインターフェース、32はシャッタ9、1
0を駆動するためのシャッタ駆動インターフェイス、3
2はシステムバスである。縞次数決定手段を含む干渉縞
解析手段、可視度検出手段等は、このコンピュータ上に
ソフトウェアにより実現される。干渉縞を解析するソフ
トウェアは既に実用化されているものがここでも使用さ
れるため、その詳しい説明はここでは省略する。
【0019】図3に示した干渉計において、ハーフミラ
ー13と参照面14間の距離をLR、ハーフミラー13
と被測定物18の表面間の距離をLWとすると、光路長
差OPDは式(3)のようになる。 OPD=2×(LW−LR) …(3) シャッタ9、10を交互に透過状態にすることにより、
波長λa、λbについての干渉縞が得られる。これらの
縞をそれぞれ解析し、2波長法により縞次数を決定する
ことにより、式(2)で表される合成波長λeqの範囲
について光路長差OPDを決定することができる。
【0020】前述のように、干渉フィルタを通過した光
の透過波長幅ΔλとOPDとの間には、コヒーレンス度
に関して図2のような関係、すなわち干渉縞の可視度に
関して図2のような関係がある。上記のように、第1光
路の干渉フィルタ5の透過波長幅Δλは小さく、第2光
路の干渉フィルタ6の透過波長幅Δλは大きい。そのた
め、第1光路をシャッタ9で遮断し、第2光路のシャッ
タ10を透過状態にすると、得られる干渉縞の可視度は
図2の透過波長幅Δλが大きい時の変化をする。
【0021】本実施例においては、第2光路の干渉フィ
ルタ6の透過波長幅Δλを適当に選択することにより、
光路長差OPDの合成波長λeq程度の変化に対して可
視度が、図1のように最高値の70%程度になるように
している。図4は本実施例における形状測定の処理を示
すフローチャートであり、図5はこの処理を説明するた
めの光路長差OPDの変化に対する合成波長λeqの位
相の変化と可視度の変化を示す図である。以下、本実施
例における測定手順を、図4及び図5を参照しながら説
明する。
【0022】まず、工程101において、各測定点
(X,Y)における可視度の最高値V’(X,Y)を記
憶する最高可視度レジスタと、可視度の最高値が得られ
た時の合成波長λeqの位相φ(X,Y)に第2圧電素
子16による移動量(Z方向移動量)を加えた値φ’
(X,Y)を記憶する最高位置位相レジスタをゼロに初
期化する。それと同時に、第2圧電素子16による移動
位置が初期位置(ステップ0位置)になるように移動さ
せる。
【0023】工程102では、2波長位相干渉法によ
り、ステップ0位置における各測定点での可視度V
(X,Y)と合成波長位相φ(X,Y)を求める。工程
103及び104では、各測定点(X,Y)毎に、工程
102で測定した可視度V(X,Y)と最高可視度レジ
スタに記憶されたV’(X,Y)とを比較し、V(X,
Y)がV’(X,Y)より大きい場合のみ、工程105
に進み、V’(X,Y)とφ’(X,Y)を式(4)、
(5)に従って更新する。
【0024】 V’(X,Y)=V(X,Y) …(4) φ’(X,Y)=2πN+φ(X,Y) …(5) 但し、N:ステップ位置番号 例えば、図5に示すように、ステップ0の位置ではある
測定点について、合成波長の位相としてPa1’、可視
度としてVa1が得られたとする。この場合、V’
(X,Y)としてVa1が、φ’(X,Y)としてPa
1’が記憶される。次のステップ1の位置では、合成波
長の位相としてはPa1’にほぼ等しいPa2が測定さ
れるが、可視度としてはVa1より大きなVa2が得ら
れる。従って、最高可視度レジスタと最高位置位相レジ
スタの内容をVa2と2πN+Pa2に変更する。
【0025】工程106と107で、最終測定位置まで
順次第2圧電素子16により参照面14の位置をλeq
/2づつ変化させながら工程102乃至105を繰り返
す。図5の例では、ステップ1の位置で更新されたレジ
スタの内容は、それ以後の工程で更新されることはない
ので、ステップ1の位置での値がそのまま記憶される。
【0026】以上の工程で段差で分けられたそれぞれの
不連続部分について、縞次数が決定されるので、工程1
08でφ’(X,Y)より各不連続部分の形状を求め、
各不連続部分を合成することにより全体の形状が得られ
る。本実施例においては、可視度の測定及び干渉縞の解
析には、より高精度の解析が可能であるように、「光
学」第15巻第1号(1986年2月)等に開示されて
いる正弦波位相変調干渉法を使用する。この方法につい
て簡単に説明する。
【0027】被測定物18は固定で、参照面14が第1
圧電素子15により振幅a、角周波数ωc 、初期位相θ
で正弦波振動される。被測定物18で反射された光(以
下、物体光)と参照面14反射された光(以下、参照
光)との光路差をLとすると、TVカメラ20で捕らえ
た映像状の1点において検出される干渉信号の交流成分
は、式(6)で与えられる。
【0028】
【数1】
【0029】式(6)において、I0 は物体光の強度で
あり、Ir は参照光の強度であり、R(L)は光路差L
1 =L−2aからL2 =L+2aに対する平均的な複素
コヒーレンス度の絶対値である。いま、式(6)の直流
分と交流分を式(7)のようにBとS0 で表すとする
と、式(6)は式(8)のようになる。
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】この干渉信号S(t)をフーリエ変換する
と、式(9)のような結果が得られる。
【0033】
【数4】
【0034】ここで、式(7)のF(ωc )とF(3ω
c )から式(10)が得られる。
【0035】
【数5】
【0036】従って、r31とzの関係はベッセル関数を
演算することにより得ることが可能であり、その関係を
図6に示す。図6からわかるようにzの範囲がある程度
既知であれば、その範囲でr31とzは1対1に対応して
おり、干渉信号S(t)のフーリエ変換の結果に従って
31を算出すれば、zが決定される。上記のようにzは
第1圧電素子15の振幅aにより決定されるが、このよ
うな形でzを算出することにより、zをより正確に得る
ことができる。
【0037】また上記のようにしてzが得られれば、式
(9)におけるF(ωc )の位相項は式(11)で得ら
れる。
【0038】
【数6】
【0039】すなわち、αの符号によりπの不確定製を
もってθが決定される。更に、式(9)のF(ωc )と
F(2ωc )より、式(12)が得られる。
【0040】
【数7】
【0041】すなわち、F(ωc )とF(2ωc )より
αが決定される。以上のようにして、TVカメラで捕ら
えた干渉縞映像の任意の点における参照面との光路長差
を正確に算出することができ、被測定物の表面形状が判
明する。このようにして干渉縞の解析が行われる。式
(9)より、式(7)のBとS0 は式(13)で表され
る。
【0042】
【数8】
【0043】従って、zとαが判明すれば、式(7)の
BとS0 が得られる。また式(7)より、S0 をBで除
した結果は式(14)のようになり、その結果は可視度
R(V)を表すことになる。
【0044】
【数9】
【0045】これにより、各測定点における可視度をよ
り正確に測定することが可能になる。以上の説明でも明
らかなように、可視度を検出するために必要な手段は、
ほとんど干渉縞の解析に必要な手段をそのまま使用でき
るため、可視度を検出するために付加するのは簡単な演
算手段と記憶手段のみである。従って、可視度を検出す
るようにしても装置が複雑になることはなく、演算時間
の増加もほとんど無視できる程度である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、装
置を複雑にせず、測定に要する時間もほとんど増加させ
ることなしに、大きな段差のある表面の測定も行える多
波長位相干渉計が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の干渉計の原理を説明するための図であ
る。
【図2】光路長差の変化に対する可視度の変化例を示す
図である。
【図3】実施例の干渉計の構成を示す図である。
【図4】実施例における表面の形状測定の処理手順を示
すフローチャートである。
【図5】実施例における縞次数決定方法を説明するため
の図である。
【図6】正弦波位相変調干渉法において、正弦波振動の
振幅に関係するzとフーリエ変換の角振動周波数とその
3倍の周波数の値の比の関係を示す図である。
【図7】段差の図と段差を測定した時の干渉縞を示す図
である。
【図8】2波長法における各波長の位相変化のずれを示
す図である。
【図9】2波長法における合成波長の位相変化を示す図
である。
【符号の説明】
1…白色光源 2…コリメータレンズ 5,6…干渉フィルタ 9,10…シャッタ 13…ハーフミラー 14…参照面 15…第1圧電素子 16…第2圧電素子 17…変位センサ 18…被測定物 20…TVカメラ 21…A/D変換器 22…CPU

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を分割して被測定物の表面と参照鏡で
    反射させた後合成して干渉させる干渉光学系で複数の異
    なる波長の光を選択的に干渉させ、各波長の光による干
    渉縞の位相差より干渉縞の縞次数を決定することによ
    り、一義的に光路長差を測定できる範囲を合成波長の範
    囲に拡大した多波長干渉法において、 前記被測定物の表面又は前記参照鏡を、光路長が前記合
    成波長分づつ変化するように移動させ、干渉縞の可視度
    が最大になる時に、合成波長の縞次数がゼロであると判
    定することを特徴とする多波長位相干渉法。
  2. 【請求項2】 それぞれ所定のコヒーレンス度を有する
    複数の異なる波長の光を選択的に放出する光源と、 該光源からの光を分割して被測定物の表面と参照鏡で反
    射させた後合成して干渉させる干渉光学系と、 該干渉光学系の検出面で得られる干渉縞の光信号を電気
    信号に変換する光電変換手段と、 各波長の光による干渉縞の位相差より干渉縞の縞次数を
    決定する縞次数決定手段とを備え、一義的に光路長差を
    測定できる範囲を合成波長の範囲に拡大した多波長干渉
    計において、 前記干渉光学系の検出面における干渉縞の可視度を検出
    する可視度検出手段と、 前記被測定物の表面又は前記参照鏡を移動させる移動手
    段とを備え、 該移動手段により前記被測定物の表面又は前記参照鏡
    を、光路長が前記合成波長分づつ変化するように移動さ
    せ、可視度検出手段が検出した干渉縞の可視度が最大に
    なる時に、合成波長の縞次数をゼロであると判定するこ
    とを特徴とする多波長位相干渉計。
  3. 【請求項3】 前記光源が放出する複数の異なる波長の
    光の内の少なくとも1つの波長の光は、光路長差が前記
    合成波長の1/2を越える付近で検出面における干渉縞
    の可視度の変化が大きくなるようなコヒーレンス度を有
    し、前記可視度検出手段はこの波長の光の干渉縞で可視
    度を検出することを特徴とする請求項2に記載の多波長
    位相干渉計。
JP5328321A 1993-12-24 1993-12-24 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計 Expired - Fee Related JP2993835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5328321A JP2993835B2 (ja) 1993-12-24 1993-12-24 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5328321A JP2993835B2 (ja) 1993-12-24 1993-12-24 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07181005A true JPH07181005A (ja) 1995-07-18
JP2993835B2 JP2993835B2 (ja) 1999-12-27

Family

ID=18208938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5328321A Expired - Fee Related JP2993835B2 (ja) 1993-12-24 1993-12-24 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2993835B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250853A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Fujitsu Ltd 物体表面形状測定方法及びその装置
JP2009053148A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Mitsutoyo Corp 多波長干渉計
JP2009121828A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Anritsu Corp 三次元形状測定装置
JP2012516453A (ja) * 2009-01-30 2012-07-19 コーニング インコーポレイテッド 周波数走査型干渉計による多重表面検査対象物の測定

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250853A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Fujitsu Ltd 物体表面形状測定方法及びその装置
JP2009053148A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Mitsutoyo Corp 多波長干渉計
JP2009121828A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Anritsu Corp 三次元形状測定装置
JP2012516453A (ja) * 2009-01-30 2012-07-19 コーニング インコーポレイテッド 周波数走査型干渉計による多重表面検査対象物の測定

Also Published As

Publication number Publication date
JP2993835B2 (ja) 1999-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9858671B2 (en) Measuring apparatus for three-dimensional profilometry and method thereof
US7177029B2 (en) Stroboscopic interferometry with frequency domain analysis
JPS62129711A (ja) 物体の形状誤差を測定する方法およびその装置
JP5663758B2 (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
JP2007240344A (ja) 動的形状計測方法及び動的形状計測装置
JP5511162B2 (ja) 多波長干渉変位測定方法及び装置
JP2993835B2 (ja) 多波長位相干渉法及び多波長位相干渉計
JP2001059714A (ja) 形状測定方法及び装置
JP4357360B2 (ja) 表面形状測定方法及び表面形状測定装置
JP5544679B2 (ja) 段差表面形状の計測方法および計測装置
JP2993836B2 (ja) コヒーレンス度を利用する干渉計
JP2020501131A (ja) 多重スペクトル変調の重ね合わせによるスペクトル制御干渉法の範囲の拡大
US20060033929A1 (en) Phase measuring method and apparatus for multi-frequency interferometry
JP2004286689A (ja) 多層膜の表面形状と膜厚分布の同時測定方法及びその装置
JP4765140B2 (ja) 干渉計測方法および干渉計測装置
JPH08201034A (ja) 非接触表面形状測定方法及び装置
JP2595050B2 (ja) 微小角度測定装置
KR101968916B1 (ko) 반사면 프로파일 측정 방법 및 장치
JP6501307B2 (ja) ヘテロダイン干渉装置
JP3689175B2 (ja) 圧電素子の位置決め方法及び位置決め精度確認方法
JPH10221032A (ja) 干渉計測方法および干渉計測装置
JP2009145068A (ja) 表面形状の測定方法および干渉計
JP2001099624A (ja) 干渉縞測定解析方法
KR0173509B1 (ko) 광위상 간섭계 및 그를 이용한 표면측정방법
JP2004053307A (ja) 微細構造計測方法及びその計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees