JPH10221032A - 干渉計測方法および干渉計測装置 - Google Patents

干渉計測方法および干渉計測装置

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JPH10221032A
JPH10221032A JP9023699A JP2369997A JPH10221032A JP H10221032 A JPH10221032 A JP H10221032A JP 9023699 A JP9023699 A JP 9023699A JP 2369997 A JP2369997 A JP 2369997A JP H10221032 A JPH10221032 A JP H10221032A
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JP
Japan
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wavelength
interference
measurement
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absolute
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JP9023699A
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English (en)
Inventor
Hidenori Yamada
秀則 山田
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長を越える段差や絶対距離を含んだ形状の
測定を高精度かつ高速に行うことが可能な干渉計測方法
および干渉計測装置を提供する。 【解決手段】 レーザ光源60から第1および第2の波
長のレーザ光を出射して干渉を生じさせ、第1の撮像管
67Aによって第1の波長の干渉縞画像を検出し、第2
の撮像管67Aによって第2の波長の干渉縞画像を検出
する。コンピュータ9は、第1の波長の干渉画像を基に
ラップされた第1の位相分布を、第2の波長の干渉縞画
像を基にラップされた第2の位相分布を演算し、第1お
よび第2の位相分布を基に2πの区間より拡大された所
定の測定範囲にわたり平面原器64と測定対象面4aと
の絶対距離の概略情報を演算し、第1および第2の位相
分布のいずれか一方の位相分布を基に精密な形状情報を
演算し、絶対距離の概略情報および精密な形状情報を基
に測定対象面の精密な絶対形状情報を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波の干渉現象を
利用して物体の形状を測定する干渉計測方法および干渉
計測装置に関し、特に、波長を越える段差や、波長を越
える測定対象面と干渉計との絶対距離を含む形状を高精
度かつ高速に測定する干渉計測方法および干渉計測装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】光波の干渉現象を利用した計測は、光の
波長すなわちサブミクロン以上の精度で非接触な計測が
可能であるため、高精度計測の分野で広く使われてお
り、従来の干渉計測方法としては、以下のものが知られ
ている。 (1) 2光束干渉法(以下「従来例1」という。) (2) 2波長干渉法(以下「従来例2」という。) (3) 白色干渉法(以下「従来例3」という。)
【0003】(従来例1)2光束干渉法は、原器と呼ば
れる高精度に作製された理想的形状の基準面で反射され
た基準波面と測定対象面で反射された測定対象波面とを
干渉させるものである(例えば、”Optical S
hop Testing 2nd Edition”,
D.Malacara編集,John Wiley &
Sons,Inc.発行,(1992年),14章,
p.501〜591 参照)。
【0004】図5はこの2光束干渉法を説明するための
フローを示す。まず、基準面で反射された基準波面と測
定対象面で反射された測定対象波面の2つを干渉させて
生じる干渉縞を式(1)に示す光強度として検出する
(ST1)。 I(x,y) =a(x,y) +b(x,y) ×cos{φ(x,y) +δ} …(1) 但し、I(x,y) :干渉縞を表す光強度 a(x,y) :バイアス成分 b(x,y) :干渉縞強度の振幅 φ(x,y) :検出対象の位相分布 δ :配置で決まる初期位相
【0005】次に、位相分布(ここではラップされた位
相分布)を求める(このステップを「干渉縞位相解析」
という。)(ST2)。
【0006】図6は位相がラップされる様子を説明する
図であり、同図(a) は実際の位相を示す図、同図(b) は
ラップされた位相を示す図である。上記式(1)に示す
干渉現象の周期的性質により、直接検出されるのは2π
の区間に折り返された位相(ラップされた位相)のみで
ある。すなわち、干渉縞1周期を越える分には不確定性
が存在する。換言すれば、干渉計測とは、上記式(1)
においてI(x,y) からφ(x,y) を求める行為である。し
かし、φ(x,y) を求める際に現れるcosの逆関数が多
価関数であることから、同図(b) に示すように、実際の
位相φを一意に求めることができず、一意に求めること
ができるのは、波長の整数倍成分(この倍数を表す整数
を「縞次数」という。)を除いた1波長未満の端数成分
だけである。
【0007】次に、縞次数ng(x,y) を求める(このス
テップを「位相アンラッピング」という。)(ST
3)。位相アンラッピングは数学的に一意に求められる
ものではない。位相アンラッピングにおいては、測定対
象面が「なめらかである」ことを仮定して、位相アンラ
ッピングの後に全体形状がなめらかになるように、試行
錯誤的に縞次数を決定している。なお、このような試行
錯誤を自動的に行うアルゴリズムも近年では精力的に開
発されている(例えば、T.R.Judge &P.
J.Bryanston−Cross:”A Revi
ew of Phase Unwrapping Te
chniques in Fringe Analys
is”,Optics and Lasers in
Engineering,vol.21,(199
4),p.199−239 参照)。縞次数ng(x,y)
を求めた後、次の式(2)を用いて実際のラップされて
いない位相分布φ(x,y) を求める。 φ(x,y) =ng(x,y) ×2π+ψs(x,y) …(2) 但し、ng(x,y) :縞次数(厳密に整数) ψs :2π未満の端数位相情報
【0008】最後に、位相を実際の形状(距離)に換算
する(ST4)。式(2)を位相ではなく、実際の形状
(距離)の単位に変換するには、式(2)の両辺にλ/
2πをかけ、式(3)を得る。 φ(x,y) ×λ/2π=ng(x,y) ×λ+ψs(x,y) ×λ/2π …(3) ここで、φ(x,y) ×λ/2πを総合的な精密絶対形状情
報h(x,y) 、ψs(x,y) ×λ/2πを1波長未満の端数
成分である端数形状情報hs(x,y) とすると、式(3)
は式(4)となる。 h(x,y) =ng(x,y) ×λ+hs(x,y) …(4) 式(4)より測定対象面の形状(距離)を求めることが
できる。
【0009】(従来例2)2波長干渉法は、2つの波長
の光を同時に用いて干渉計測を行うものである(例え
ば、Yukihiro Ishii and Ribu
n Onodera:”Two−wavelength
laser−diode interferomet
ry that uses phase−shifti
ng techniques”,Optics Let
ters,vol.16,No.19,(1991),
p.1523〜1525 参照)。2つの波長により形
成された干渉縞(モワレ縞)の濃淡の等高線は式(5)
で表されるΛ(合成波長)毎に現れる。 Λ=λ1 ×λ2 /|λ1 −λ2 | …(5) 但し、λ1 ,λ2 :使用する2つの波長 このため、不確定性が無い干渉縞1周期に相当する範囲
が、通常の2光束干渉法ではλ=波長であるのに対し
て、2波長干渉法ではΛに拡大される。従って、λより
広いΛの範囲において、波長を越える段差や、波長を越
える干渉計と測定対象面との絶対距離を含む形状の測定
が可能となる。例えば、波長660nmと670nmの
2つの赤い光を用いる場合、合成波長Λは44220n
m=44.22μmとなり、44.22μmまでの段差
や絶対距離を含んむ形状の測定が可能になる。これは、
通常の2光束干渉計の66倍のレンジの拡大に相当す
る。そして、波長差|λ1 −λ2 |を小さくするほど、
測定可能なΛ範囲は大きくなる。
【0010】(従来例3)白色干渉法は、白色光あるい
はそれに近いコヒーレンシーの低い光源を用いて干渉計
測を行うものである(例えば、Kumiko Mats
ui and Satoshi Kawata:”Fr
inge−scanning white−light
microscope for surface p
rofile measurement and ma
terial identification”,Pr
oc. of SPIE,vol.1720,(199
2),p.124〜132 参照)。白色干渉法で通常
使用される光のコヒーレント長は数μm程度であり、そ
のレンジしか干渉縞が現れない。また干渉縞の現れる数
μmの範囲内でも、干渉縞のコントラストの変化が最大
で干渉フリンジピークとなる原器と測定対象面との絶対
距離が0になる場所を、正確に検出することができる。
そこで、白色干渉法を用いた形状測定では、何らかの方
法で原器と測定対象面との距離を連続的に変化させ、原
器と測定対象面との絶対距離が0になる場所を順次マッ
ピングして全面の測定データを得るようにしている。通
常は、干渉計と測定対象物の距離を光軸に沿った方向に
直線走査することによって、マッピングを行う。このよ
うに白色干渉を用いると、100μm程度の広範囲にわ
たって、nmオーダの精度で波長を越える段差や、波長
を越える干渉計と測定対象面との絶対距離を含む形状の
測定が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例1の2
光束干渉法によると、測定対象面が波長を越える段差を
含む場合は、なめらかさの仮定を使うことができないの
で、位相アンラップを行うことができず、干渉計測のフ
ローを完遂することができない。また、位相アンラッピ
ングは、ラップされた位相の相対的な縞次数関係をなめ
らかになるように決定するだけなので、絶対的な縞次数
が決定できず、干渉計と測定対象面との絶対距離を測定
することができない。すなわち、2光束干渉法では、確
実に絶対距離が求められるレンジが1波長分以内に限ら
れるので、波長を越える段差や絶対距離を含んだ形状の
測定が不可能であるという欠点がある。
【0012】また、従来例2の2波長干渉法は、干渉縞
濃淡の等高線周期そのものを大きくする方法であるた
め、測定可能な範囲Λを大きくすると、それに比例して
測定精度が低下し、サブミクロンを越えるような高精度
な測定が著しく困難となる欠点がある。
【0013】また、従来例3の白色干渉法によると、原
器と測定対象面との絶対距離が0になる場所を順次マッ
ピングしていく際に、原器と測定対象面の距離を機械的
に連続変化させながら多数枚の干渉縞画像を記録してい
くため、干渉縞の採取だけでも時間がかかる。それに加
えて、形状情報の抽出のための計算機処理も画像が多数
枚になるため時間がかかる。このため、計測に長時間を
要するという欠点がある。従って、変化しつつある対象
面を測定するような場合や、振動環境で測定を行うよう
な場合や、多数の面領域を測定する場合のように、高速
な測定を必要とする場合に使用することはできない。さ
らに、多数枚の画像を記憶しておくためには、大量のメ
モリや外部記憶装置を用意しなくてはならないため、装
置が高価になるという欠点がある。例えば、上記Mat
suiらの文献では、1回の測定に256枚の画像を採
取するが、これを仮に、最高速のビデオレートで行った
としても、8.5秒を要する。実際には原器と測定対象
面との距離を機械的に連続変化させるのであるから、さ
らに遅くなる可能性がある。また、干渉縞のようを高精
細画像をビデオレートのように高速に採取する装置は高
価である。さらに、もし1枚の干渉縞画像を、最近のT
Vカメラで一般的に実現可能な程度の解像度512×5
12画素、256階調(8bit)で採取したとして
も、256枚では、512×512×8×256=64
Mbyteにもなる。大容量メモリが普及している昨今
でも、これだけのデータをハンドリングできる計算機環
境を実現することはまだまだ高価である。もちろん、干
渉縞をさらに高精細に採取る必要がある場合は、画像が
2次元データであることから、桁違いに大容量のメモリ
が必要となる。例えば、ハイビジョンの普及やパーソナ
ルコンピュータの高精細ディスプレイの普及で、100
0×1000画素程度の画像も珍しくなくなりつつある
が、そのクラスの画像で干渉縞を採取すると、前記の4
倍である256Mbyteクラスのメモリ容量を1回の
測定データだけのために必要とする。
【0014】従って、本発明の目的は、波長を越える段
差や絶対距離を含んだ形状の測定を高精度かつ高速に行
うことが可能な干渉計測方法および干渉計測装置を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、第1の波長の光波と第2の波長の光波を
基準面および測定対象面に照射し、前記基準面で反射し
た前記第1の波長の光波と前記測定対象面で反射した前
記第1の波長の光波とを干渉させるとともに、前記基準
面で反射した前記第2の波長の光波と前記測定対象面で
反射した前記第2の波長の光波とを干渉させる第1のス
テップと、前記第1の波長の光波の干渉によって生じた
前記第1の波長の干渉縞画像、および前記第2の波長の
光波の干渉によって生じた前記第2の波長の干渉縞画像
を個別に検出する第2のステップと、前記第1の波長の
干渉縞画像に基づいて測定対象波面の2πの区間にラッ
プされた第1の位相分布を演算するとともに、前記第2
の波長の干渉縞画像に基づいて測定対象波面の2πの区
間にラップされた第2の位相分布を演算する第3のステ
ップと、前記第1および第2の位相分布に基づいて、前
記2πの区間より拡大された所定の測定範囲にわたり、
前記基準面と前記測定対象面との絶対距離の概略情報を
演算する第4のステップと、前記第1および第2の位相
分布のいずれか一方の位相分布に基づいて、前記2πの
区間にわたり、精密な形状情報を演算する第5のステッ
プと、前記絶対距離の概略情報および前記精密な形状情
報に基づいて、前記所定の測定範囲にわたり、前記測定
対象面の精密な絶対形状情報を演算する第6のステップ
を含むことを特徴とする干渉計測方法を提供する。上記
第4のステップでは、第1および第2の位相分布に基づ
いて基準面と測定対象面との絶対距離の概略情報を演算
する。図3に示すように、測定対象面の同じ場所(着目
点)に対応する第1の波長の干渉縞と第2の波長の干渉
縞との間の位相の差は、測定対象面の当該着目点と基準
面との絶対距離(着目点と基準面との光学的距離)によ
って変化する。従って、その位相差から絶対距離を求め
ることができる。その変化量は周期関数であって、その
周期は2波長干渉法と同様に異なる2つの波長λ1 とλ
2 に対して、次の式のΛで与えられる。 Λ=λ1 ×λ2 /|λ1 −λ2 | すなわち、絶対距離が求められるレンジは、2πの区間
(λ1 ,λ2 )より拡大された所定の測定範囲のΛであ
る。このようにして求めた絶対距離は、2波長干渉法と
同様、通常の2光束干渉法と較べると精度が悪い。この
意味で、絶対距離は概略情報であるが、縞次数を定める
には充分な精度を持たせることが可能である。また、第
5のステップでは、第1および第2の位相分布のいずれ
か一方の位相分布に基づいて精密な形状情報を演算す
る。通常の2光束干渉法と同様に、λn/50(但し、
λnはλ1 もしくはλ2 のうち使用する方を表す。)程
度の高精度で2πの区間にわたり形状情報(1波長以下
の端数成分)が求まる。また、第6のステップでは、絶
対距離の概略情報に基づいて縞次数を求め、求めた縞次
数と2πの区間にラップされた位相分布とを基に、後述
する式(13),(14)を用いることによって、波長
を越える段差を持つ面の形状測定や干渉計と測定対象面
の絶対距離測定を含めた形状測定を、λnより広いΛの
範囲において、高精度に実現することができる。さら
に、測定の際に採取する画像の枚数が白色干渉法に較べ
て圧倒的に少なく、また2つの異なる波長の干渉縞検出
を同時並列に行うことで、従来方法に較べて飛躍的に高
速な測定が可能となる。このように本発明は、2波長干
渉法では不可能な高精度と、白色干渉法では不可能な高
速の両立を図ったものである。
【0016】また、本発明は、上記目的を達成するた
め、第1の波長の光波と第2の波長の光波を基準面およ
び測定対象面に照射する光源と、前記基準面で反射した
前記第1の波長の光波と前記測定対象面で反射した前記
第1の波長の光波とを干渉させるとともに、前記基準面
で反射した前記第2の波長の光波と前記測定対象面で反
射した前記第2の波長の光波とを干渉させる光学系と、
前記第1の波長の光波の干渉によって生じた前記第1の
波長の干渉縞画像、および前記第2の波長の光波の干渉
によって生じた前記第2の波長の干渉縞画像を個別に検
出する干渉縞画像検出手段と、前記第1の波長の干渉縞
画像に基づいて測定対象波面の2πの区間にラップされ
た第1の位相分布を演算するとともに、前記第2の波長
の干渉縞画像に基づいて測定対象波面の2πの区間にラ
ップされた第2の位相分布を演算する位相算出手段と、
前記第1および第2の位相分布に基づいて、前記2πの
区間より拡大された所定の測定範囲にわたり、前記基準
面と前記測定対象面との絶対距離の概略情報を演算する
概略形状算出手段と、前記第1および第2の位相分布の
いずれか一方と前記絶対距離の概略情報に基づいて前記
2πの区間にわたり、精密な形状情報を演算する精密形
状算出手段と、前記絶対距離の概略情報および前記精密
な形状情報に基づいて、前記所定の測定範囲にわたり、
前記測定対象面の精密な絶対形状情報を演算する精密絶
対形状算出手段を有することを特徴とする干渉計測装置
を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態に係る干渉計測装置を示す。この干渉計測装置1
は、水平に配置されたテーブル2と、テーブル2の上に
立設された柱3とを有し、テーブル2上に測定対象物4
を上下動させるピエゾステージ5を載置し、柱3に干渉
計6を設けている。
【0018】干渉計6は、第1の波長λ1 と第2の波長
λ2 の2種類のレーザ光を同時に発振する例えばアルゴ
ンイオンレーザの如きレーザ光源60と、レーザ光源6
0からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ61
と、コリメータレンズ61からの平行光の一部を測定対
象物4側に反射させる第1のハーフミラー62Aと、第
1のハーフミラー62Aの測定対象物4側に配置され、
通常の顕微鏡対物レンズと同様の結像性能を有する対物
レンズ63と、基準面としての平面原器64と、対物レ
ンズ63からの光の一部を測定対象物4に導き、残りの
一部を平面原器64に導く第2のハーフミラー62B
と、測定対象物4の表面(測定対象面)4aと平面原器
64で各々反射された光が第2のハーフミラー62Bに
戻り、そこで重ねられて生成された干渉光を第1の波長
λ1 の光と第2の波長λ2 の光に選別するダイクロイッ
クミラー65と、第1の波長λ1 の光を第1の結像レン
ズ66Aを介して撮像する第1の撮像管67Aと、第2
の波長λ2 の光を第2の結像レンズ66Bを介して撮像
する第2の撮像管67Bとを備えている。なお、対物レ
ンズ63,平面原器64および第2のハーフミラー62
Bにより、いわゆるマイケルソン干渉計を構成する。
【0019】また、干渉計測装置1は、ピエゾステージ
5を駆動するピエゾドライバ7と、第1および第2の撮
像管67A,67Bからの干渉縞の画像信号をデジタル
の干渉縞画像データに変換するイメージデジタイザ8
と、ピエゾドライバ7を制御するとともに、イメージデ
ジタイザ8からのデジタルデータを基に測定対象面4a
の形状を求めるコンピュータ9とを備えている。なお、
9aは後述する制御部90を備えるコンピュータ本体、
9bは測定結果を表示するディスプレイ、9cはキーボ
ードである。
【0020】レーザ光源60は、第1の波長λ1 として
488nm(青色)、第2の波長λ 2 として514.5
nm(緑色)の2種類の波長のレーザ光を同時に発振す
るようにレーザ光源60内の共振器が設定されており、
具体的には通常のレーザー共振器に適当に選んだエタロ
ンを挿入して調整されている。
【0021】ダイクロイックミラー65は、波長選別機
能を有し、第1の波長λ1 の波長488nmの光が透過
し、第2の波長λ2 の波長514.5nmの光が反射す
るように構成されている。
【0022】図2はコンピュータ9の機能ブロック図で
ある。コンピュータ本体9aは、本装置1全体の制御を
司るCPU、CPUのプログラムが記憶されたROM、
および測定対象面4aの形状を求めるのに必要な各種の
情報を記憶するRAM等からなる制御部90を備える。
この制御部90は、イメージデジタイザ8からの干渉縞
画像データを基に測定対象面4aの精密な絶対形状情報
を算出する処理を行うものであり、機能的には、干渉縞
画像取得手段91、位相算出手段92、概略形状算出手
段93、縞次数検出手段94、端数形状情報算出手段9
5、および精密絶対形状算出手段96を有する。
【0023】次に、制御部90の上記各手段91〜96
を説明する。干渉縞画像取得手段91は、位相シフト法
(例えば縞走査干渉測定法)により、ピエゾドライバ7
を制御して測定対象物4を上下方向に移動させ、干渉計
6と測定対象面4aとの距離をλ/4ずつ変化させなが
ら波長毎に4枚の干渉縞画像データを取り込むものであ
る。
【0024】位相算出手段92は、干渉縞画像取得手段
91が取得した干渉縞画像データを基に、以下の式
(6)および式(7)を用いて、第1の波長λ1 の位相
分布ψ1(x,y) と、第2の波長λ2 の位相分布ψ2 (x,y)
を算出するものである。 ψ1 (x,y) =arctan〔{Ia4 (x,y) −Ia2 (x,y) }/{Ia1 (x,y) −Ia3 (x,y) }] …(6) ψ2 (x,y) =arctan[{Ib4 (x,y) −Ib2 (x,y) }/{Ib1 (x,y) −Ib3 (x,y) }] …(7) なお、arctanが多価関数であるため、既に述べたように
ψ1 (x,y) およびψ2(x,y) は2πの区間に折り返され
た位相、すなわちラップされた位相として得られる。ま
た、取り込んだ第1の波長λ1 の4枚の干渉縞画像デー
タをIa1 (x,y) 、Ia2 (x,y) 、Ia3 (x,y) 、Ia
4 (x,y) 、同様に第2の波長λ2 の4枚の干渉縞画像デ
ータをIb1 (x,y) 、Ib2 (x,y) 、Ib3 (x,y) 、I
4 (x,y) とする。
【0025】概略形状算出手段93は、位相算出手段9
2が求めたψ1 (x,y) およびψ2 (x,y) を基に、式
(8)を用いて測定対象面4aの各点と原器64との絶
対距離(原器64と測定対象面4aとの光学的距離)の
概略情報hg(x,y) を算出し、その算出結果を縞次数検
出手段94に出力するものである。 hg(x,y) ={1/(2π×k)}・{( ψ1 (x,y) −ψ2 (x,y))/(1/λ1 −1/λ2)} …(8) 図3に示すように、測定対象面の同じ場所(着目点)に
対応する第1の波長λ 1 の干渉縞と第2の波長λ2 の干
渉縞との間の位相の差は、測定対象面4aの当該着目点
と原器64との絶対距離によって変化する。従って、そ
の位相差から絶対距離を求めることができる。その変化
量は周期関数であって、その周期は2波長干渉法と同様
に異なる2つの波長λ1 とλ2 に対して、上記式(5)
と同じ次の式で与えられる。 Λ=λ1 ×λ2 /|λ1 −λ2 | すなわち、絶対距離が求められるレンジは、2πの区間
(λ1 ,λ2 )より拡大された所定の測定範囲のΛであ
る。このようにして求めた絶対距離は、2波長干渉法と
同様、通常の2光束干渉法と較べると精度が悪い。この
意味で、絶対距離は概略情報であるが、縞次数を定める
には充分な精度を持たせることが可能である。ここで、
上記式(8)のhg(x,y) が絶対距離の概略情報である
理由を以下に述べる。ラップされた位相ψと実際の絶対
距離あるいは形状hとの関係は式(9)で表される。 hg・(2π×k)/λ=ψ+2π×N …(9) 但し、k:反射測定の場合は2、透過測定の場合は1 N:波長λでの縞次数 ψ測定を反射で行う場合は、光波が往復するため、同じ
距離の差でも位相差は2倍になり、k=2となる。この
ことは、干渉縞1フリンジが示す距離(干渉縞の間隔)
が反射と透過で2倍異なることに対応する。次に、λ1
とλ2 について上記式(9)を作り、辺々引き算して整
理すると式(10)となる。 hg ={1/(2π×k)}・[{( ψ1 −ψ2)+2π×ΔN }/(1/λ1 −1/λ2)] …(10) ここで、ΔN=N(λ1 )−N(λ2 )である。hgが
Λ=λ1 ×λ2 /|λ1 −λ2 |より小さいときは、λ
1 の縞次数N(λ 1 )とλ2 の縞次数N(λ2 )が等し
く、ΔN=0となる。従って、上記hgの式(8)が得
られる。
【0026】縞次数検出手段94は、概略形状算出手段
93が求めたhg(x,y) を基に、式(11)および式
(12)を満足するようにng1 (x,y) あるいはng2
(x,y)の一方を定め、λ1 あるいはλ2 の一方の単一の
波長に対する縞次数ng1 (x,y) あるいは縞次数ng2
(x,y) を算出するものである。 ng1 (x,y) ×λ1 >hg(x,y) ≧{ng1 (x,y) −1}×λ1 …(11) ng2 (x,y) ×λ2 >hg(x,y) ≧{ng2 (x,y) −1}×λ2 …(12)
【0027】端数形状情報算出手段95は、位相算出手
段92が求めたψ1 (x,y) あるいはψ2 (x,y) を基に、
次の式(13)を用いてλ1 あるいはλ2 の1波長未満
の端数成分である端数形状情報hsk (x,y) を算出する
ものである。 hsk (x,y) =ψk (x,y) ×λk /2π …(13) 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2
【0028】精密絶対形状算出手段96は、縞次数検出
手段94が求めた縞次数ngk (x,y) と、端数形状情報
算出手段95が求めた端数形状情報hsk (x,y) を基
に、次の式(14)を用いて総合的な精密絶対形状情報
h(x,y) を算出するものである。 hk (x,y) =ngk (x,y) ×λk +hsk (x,y) …(14) 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2
【0029】次に、本装置1の動作を説明する。まず、
コンピュータ9内の制御部90の干渉縞画像取得手段9
1は、位相シフト法(例えば縞走査干渉測定法)によ
り、ピエゾドライバ7を制御して測定対象物4を上下方
向に移動させ、干渉計6と測定対象面4aとの距離をλ
/4ずつ変化させながら波長毎に4枚の干渉縞画像デー
タを取り込む。
【0030】ここで、1枚の干渉縞画像データを取得す
る場合について説明する。レーザ光源60から出射され
た2種の波長λ1 ,λ2 からなるレーザ光は、コリメー
タレンズ61で平行光にされ、第1のハーフミラー62
Aによってその一部の光が反射され、対物レンズ63に
到達する。対物レンズ63からの光は第2のハーフミラ
ー62Bで一部が測定対象面4aに導かれ、残りの一部
が平面原器64に導かれる。測定対象面4aと平面原器
64で各々反射された光は、再び第2のハーフミラー6
2Bへ戻り、そこで重ねられて干渉光となる。対物レン
ズ63から出た光は、その一部が第1のハーフミラー6
2Aを透過して、ダイクロイックミラー65に到達す
る。従って、波長488nmの光は、第1の結像レンズ
66Aを経て第1の撮像管67Aに到達し、波長51
4.5nmの光は、第2の結像レンズ66Bを経て第2
の撮像管67Bに到達する。このようにして、第1の撮
像管67Aでは波長488nmの光のみによる干渉縞の
画像が、第2の撮像管67Bでは波長514.5nmの
光のみによる干渉縞の画像が、個別同時に光強度として
検出される。波長毎に検出された干渉縞の画像信号は、
イメージデジタイザ8でデジタルの干渉縞画像データに
変換され、コンピュータ9内の制御部90に転送され
る。このようにして制御部90の干渉縞画像取得手段9
1は、波長毎に4枚の干渉縞画像データを取得し、位相
算出手段92に出力する。この干渉縞画像データは、従
来の技術で説明した式(1)に示すように、a(x,y) 、
b(x,y) 、φ(x,y) が未知量であるので、δを変化させ
て最低3枚の干渉縞画像データを取得すれば、φ(x,y)
を求めることができるが、ここでは、計算精度および計
算速度を考慮して4枚の干渉縞画像データを取得するよ
うにしたものである。
【0031】次に、位相算出手段92は、干渉縞画像取
得手段91が取得した干渉縞画像データを基に、上記式
(6)および式(7)を用いて、第1の波長λ1 の位相
分布ψ1 (x,y) と、第2の波長λ2 の位相分布ψ2 (x,
y) を算出し、その算出結果を概略形状算出手段93お
よび端数形状情報算出手段95に出力する。
【0032】次に、概略形状算出手段93は、位相算出
手段92が求めたψ1 (x,y) ,ψ2(x,y) を基に、上記
式(8)を用いて測定対象面4aの各点と原器64との
絶対距離(原器64と測定対象面4aの光学的な距離の
差)の概略情報hg(x,y) を算出し、その算出結果を縞
次数検出手段94に出力する。
【0033】次に、縞次数検出手段94は、概略形状算
出手段93が求めたhg(x,y) を基に、上記式(11)
および式(12)を満足するようにng1 (x,y) あるい
はng2 (x,y) の一方を定め、λ1 あるいはλ2 の一方
の単一の波長に対する縞次数ng1 (x,y) あるいは縞次
数ng2 (x,y) を算出し、その算出結果を精密絶対形状
算出手段96に出力する。
【0034】次に、端数形状情報算出手段95は、位相
算出手段92が求めたψ1 (x,y) あるいはψ2 (x,y) を
基に、上記式(13)を用いてλ1 あるいはλ2 の1波
長未満の端数成分である端数形状情報hsk (x,y) を算
出し、その算出結果を精密絶対形状算出手段96に出力
する。
【0035】次に、精密絶対形状算出手段96は、縞次
数検出手段94が求めた縞次数ng k (x,y) と、端数形
状情報算出手段95が求めた端数形状情報hsk (x,y)
を基に、次の式(14)を用いて総合的な精密絶対形状
情報h(x,y) を算出する。
【0036】制御部90は、求めた精密絶対形状情報h
(x,y) をディスプレイ9bに表示する。
【0037】上記第1の実施の形態によれば、以下の効
果が得られる。 (イ) 2つの波長λ1 ,λ2 を用いているので、絶対距離
hが求められるレンジΛが広くなり(94750nm=
94.75μm)、波長λ1 ,λ2 を越える段差や絶対
距離を含んだ形状の測定が可能になる。 (ロ) λ1 あるいはλ2 の一方の単一の波長の位相分布ψ
1 (x,y) あるいはψ2(x,y) に基づいて端数形状情報h
k (x,y) を求めているので、1波長以下の端数成分を
精度良く求めることができる。この方法は通常の2光束
干渉法と同等であるので、λn/50程度の精度は容易
に得ることができる(但し、λnはλ1あるいは
λ2 )。この結果、測定対象面の精密な絶対形状情報h
(x,y) を得ることができる。 (ハ) 干渉計6と測定対象面4aとの距離をλ/4ずつ変
化させながら、波長毎に4枚の干渉縞画像データを取り
込む位相シフト法(縞走査干渉測定法)を採用している
ので、高速に形状を測定することが可能となる。さら
に、干渉縞を検出する手段として、2次元的な領域で光
強度を検出できる撮像管67A,67Bを使用している
ので、測定対象面4aの一定範囲ついての測定を1度に
行うことができ、高速な測定が可能になる。従って、従
来例3の白色干渉法では、最短で8.5秒要していたも
のが、本装置1によれば、1秒以内に大幅に短縮するこ
とができる。 (ニ) 絶対距離の概略情報hg(x,y) の測定誤差が、第1
および第2の波長λ1,λ2 のうち長い方の干渉縞の間
隔より小さくなるように第1および第2の波長λ1 ,λ
2 を予め選定しているので、縞次数の判定を必要な精度
で確実に行うことができるため、縞次数判定の誤りによ
る誤差を防止できる。 (ホ) 白色干渉と異なり、広いレンジで信号が得られるた
め、測定対象面と干渉計の相対位置姿勢の初期調整のた
めの信号もより広い範囲で得ることができる。そのた
め、白色干渉法において著しく困難であった初期位置姿
勢調整を容易に行うことができる。 (ヘ) 短時間に測定できるので、工場現場などの振動や騒
音のある場所でも、防振台なしに使用することができ
る。
【0038】図4は本発明の第2の実施の形態に係る干
渉計測装置を示す。なお、第1の実施の形態と同一の機
能を有するものには同一の符号を用いてその詳細な説明
は省略する。この干渉計測装置10は、水平に配置され
たテーブル11と、テーブル11の上に立設された一対
の柱12,12と、一対の柱12,12間に架設された
レール13Aおよび直進部13Bからなる直進ステージ
13とを有し、テーブル11上に測定対象物4を上下動
させるピエゾステージ5を載置し、直進ステージ13の
直進部13Bに干渉計16を設け、干渉計16を直進ス
テージ13によって水平方向に移動させて測定対象面4
a上を走査し、広い領域の計測ができるように構成した
ものである。
【0039】干渉計16は、第1の波長λ1 として48
8nm(青色)のレーザ光を出射する第1のレーザ光源
160Aと、第2の波長λ2 として514.5nm(緑
色)のレーザ光を出射する第2のレーザ光源160B
と、第1のレーザ光源160Aからのレーザ光を平行光
にする第1のコリメータレンズ161Aと、第2のレー
ザ光源160Bからのレーザ光を平行光にする第2のコ
リメータレンズ161Bと、第1のレーザ光源160A
からの第1の波長λ1 の光を透過させ、第2のレーザ光
源160Bからの第2の波長λ2 の光を反射させるダイ
クロイックミラー162と、第1および第2のコリメー
タレンズ161A,161Bからの平行光の一部を測定
対象物4側に反射させる第1のハーフミラー163A
と、第1のハーフミラー163Aの測定対象物4側に配
置され、通常の顕微鏡対物レンズと同様の結像性能を有
する対物レンズ164と、対物レンズ164と測定対象
物4との間に配置された基準面としての平面原器165
と、対物レンズ164からの光を一部を測定対象物4に
導き、残りの一部を平面原器165に導く第2のハーフ
ミラー163Bと、測定対象物4の表面(測定対象面)
4aと平面原器165で各々反射されたレーザ光が第2
のハーフミラー163Bに戻り、そこで重ねられた干渉
光を結像レンズ166を介して撮像するカラーCCDカ
メラ167とを備えている。なお、対物レンズ165,
平面原器165および第2のハーフミラー163Bによ
り、いわゆるミラウ干渉計を構成する。
【0040】第1および第2のレーザ光源160A,1
60Bは、カラーCCDカメラ167で色分解できる第
1および第2の波長λ1 ,λ2 が選定されている。例え
ば、第1のレーザ光源160Aは、第1の波長λ1 とし
てカラーCCDカメラ167のB信号に分解可能な48
8nm(青色)のレーザ光を出射するように選定され、
第2のレーザ光源160Bは、第2の波長λ2 としてカ
ラーCCDカメラ167のB色信号にG信号に分解可能
な514.5nm(緑色)のレーザ光を出射するように
選定されている。
【0041】また、干渉計測装置10は、ピエゾステー
ジ5を駆動するピエゾドライバ7と、直進ステージ13
を駆動する直進ステージ用ドライバ17と、カラーCC
Dカメラ167からの干渉縞の画像信号をデジタルの干
渉縞画像データに変換するイメージデジタイザ8と、ピ
エゾドライバ7および直進ステージ用ドライバ17を制
御するとともに、イメージデジタイザ8からのデジタル
データを基に測定対象面4aの形状を求めるコンピュー
タ9とを備えている。
【0042】次に、本装置10の動作を説明する。な
お、干渉縞画像データのコンピュータへの取り込みまで
を以下に説明する。まず、第1のレーザ光源160Aか
ら出射された第1の波長λ1 のレーザ光と、第2のレー
ザ光源160Bから出射された第2の波長λ2 のレーザ
光は、第1および第2のコリメータレンズ161A,1
61Bを経てダイクロイックミラー162で重ねられ
る。ダイクロイックミラー162からの2種類の波長を
含む光は第1のハーフミラー163Aでその一部が反射
されて測定対象面4aと原器165で反射され、第1の
実施の形態と同様に再び第1のハーフミラー163Aへ
干渉光として戻る。ミラウ干渉計から出た光は、結像レ
ンズ166を経てカラーCCDカメラ167に到達す
る。カラーCCDカメラ167は、波長の異なる光を個
別に画像として検出する機能を備えているため、第1の
波長λ1 の光のみによる第1の干渉縞画像と、第2の波
長λ2 の光のみによる第2の干渉縞画像が、個別同時に
検出される。波長毎に検出された干渉縞の画像信号は、
イメージデジタイザ16でデジタルデータに変換され、
コンピュータ9に転送される。測定対象面4aの一定範
囲について干渉縞画像データが得られると、コンピュー
タ9は、直進ステージ用ドライバ17を制御して直進ス
テージ13により干渉計16を水平方向に所定距離移動
させ、同様に干渉縞画像データを取り込む。上記のよう
にして取り込んだ干渉縞画像データは、コンピュータ9
にて第1の実施の形態と同様に処理される。
【0043】上記第2の実施の形態によれば、波長選別
手段および干渉縞検出手段の機能を合わせ持つ波長選別
機能付き干渉縞検出手段として2次元カラーCCDカメ
ラ167を備えているため、波長選別手段を別に備える
必要が無く、小型・軽量で安価な装置を実現することが
できる。
【0044】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れず、種々な実施の形態が可能である。例えば、波長毎
に得られた端数形状情報hsk (x,y) の相加平均を新た
な端数形状情報hs0 (x,y) として使用してもよい。平
均としては、単純な相加平均,重み付相加平均,あるい
は相乗平均など目的に応じて適当なものを選んで構わな
い。平均の効果によって、精度を向上させることができ
る。また、上記実施の形態では、位相シフト法として干
渉縞画像データを4枚取得する方法を採用したが、3枚
あるいは5枚取得する方法でもよい。3枚取得する方法
によれば、4枚取得する方法よりも誤差の影響があるが
高速に測定することができる。5枚取得する方法によれ
ば、4枚取得する方法よりも計算時間がかかるが、誤差
の影響が少なくなる。また、位相シフト法として干渉計
と測定対象面との距離を変化させずにδを変化させる位
相シフト電子モアレ法(「レーザー科学研究」,No.
13(1991)参照)によってもよい。これによれ
ば、干渉計と測定対象面との距離を変化させる必要がな
くなり、高速化をより図ることができる。また、上記実
施の形態では、干渉計と測定対象面との距離を変化させ
る場合に、測定対象面側を移動させたが、干渉計側を移
動させてもよい。また、第1の実施の形態の干渉計6に
第2の実施の形態の干渉計16を用いてもよく、第2の
実施の形態の干渉計16に第1の実施の形態の干渉計6
を用いてよい。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、異
なる2つの波長を用いているので、絶対距離が求められ
るレンジが、従来の2波長干渉法と同程度に広くなる。
また、測定対象波面の2πの区間にわたり、測定対象面
の精密な形状情報、すなわち、1波長以下の端数成分を
高精度に求め、この端数成分と縞次数に基づいて精密な
絶対形状情報を求めているので、従来の2光束干渉法と
同程度の精度で形状を測定することができる。また、測
定の際に採取する画像の枚数が白色干渉法に較べて圧倒
的に少なく、また2つの異なる波長の干渉縞検出を同時
並列に行うことで、従来方法に較べて飛躍的に高速な測
定が可能となる。従って、波長を越える段差や絶対距離
を含んだ形状の測定を高精度かつ高速に行うことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る干渉計測装置
の構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る干渉計測装置
の制御部の機能ブロック図
【図3】本発明に係る干渉計測装置により絶対距離の概
略情報を得る原理を説明する図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る干渉計測装置
の構成図
【図5】2光束干渉法を説明するためのフロー
【図6】位相がラップされる様子を説明する図
【符号の説明】
1 干渉計測装置 2 テーブル 3 柱 4 測定対象物 4a 測定対象面 5 ピエゾステージ 6 干渉計 60 レーザ光源 61 コリメータレンズ 62A 第1のハーフミラー 63 対物レンズ 64 平面原器 62B 第2のハーフミラー 65 ダイクロイックミラー 66A 第1の結像レンズ 66B 第2の結像レンズ 67A 第1の撮像管 67B 第2の撮像管 7 ピエゾドライバ 8 イメージデジタイザ 9 コンピュータ 9a コンピュータ本体 9b ディスプレイ 9c キーボード 90 制御部 91 干渉縞画像取得手段 92 位相算出手段 93 概略形状算出手段 94 縞次数検出手段 95 端数形状情報算出手段 96 精密絶対形状算出手段 10 干渉計測装置 11 テーブル 12 柱 13A レール 13B 直進部 13 直進ステージ 16 干渉計 160A 第1のレーザ光源 160B 第2のレーザ光源 161A 第1のコリメータレンズ 161B 第2のコリメータレンズ 162 ダイクロイックミラー 163A 第1のハーフミラー 163B 第2のハーフミラー 164 対物レンズ 165 平面原器 166 結像レンズ 167 カラーCCDカメラ 17 直進ステージ用ドライバ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の波長の光波と第2の波長の光波を基
    準面および測定対象面に照射し、前記基準面で反射した
    前記第1の波長の光波と前記測定対象面で反射した前記
    第1の波長の光波とを干渉させるとともに、前記基準面
    で反射した前記第2の波長の光波と前記測定対象面で反
    射した前記第2の波長の光波とを干渉させる第1のステ
    ップと、 前記第1の波長の光波の干渉によって生じた前記第1の
    波長の干渉縞画像、および前記第2の波長の光波の干渉
    によって生じた前記第2の波長の干渉縞画像を個別に検
    出する第2のステップと、 前記第1の波長の干渉縞画像に基づいて測定対象波面の
    2πの区間にラップされた第1の位相分布を演算すると
    ともに、前記第2の波長の干渉縞画像に基づいて測定対
    象波面の2πの区間にラップされた第2の位相分布を演
    算する第3のステップと、 前記第1および第2の位相分布に基づいて、前記2πの
    区間より拡大された所定の測定範囲にわたり、前記基準
    面と前記測定対象面との絶対距離の概略情報を演算する
    第4のステップと、 前記第1および第2の位相分布のいずれか一方の位相分
    布に基づいて、前記2πの区間にわたり、精密な形状情
    報を演算する第5のステップと、 前記絶対距離の概略情報および前記精密な形状情報に基
    づいて、前記所定の測定範囲にわたり、前記測定対象面
    の精密な絶対形状情報を演算する第6のステップを含む
    ことを特徴とする干渉計測方法。
  2. 【請求項2】前記第4のステップは、前記第1の波長を
    λ1 、前記第2の波長をλ2 (λ2>λ1 )、前記第1
    の位相分布をψ1 (x,y) 、前記第2の位相分布をψ
    2 (x,y)とするとき、前記絶対距離の概略情報hg(x,y)
    を hg(x,y)={1/(2π×k)}・{( ψ1 (x,y) −ψ2 (x,
    y))/(1/λ1 −1/λ2)} 但し、k :反射による測定の場合は2、透過による測
    定の場合は1 x,y:測定対象面に概略沿った平面の座標成分 によって求め、 前記第5のステップは、前記精密な形状情報hsk (x,
    y) を hsk (x,y) =ψk (x,y) ×λk /2π 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2 によって求め、 前記第6のステップは、前記hg(x,y) を用いて前記第
    1の波長λ1 あるいは前記第2の波長λ2 に対する縞次
    数ngk (x,y) を求め、前記精密な絶対形状情報h
    k (x,y) を hk (x,y) =ngk (x,y) ×λk +hsk (x,y) 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2 によって求める構成の請求項1記載の干渉計測方法。
  3. 【請求項3】前記第5のステップは、前記第1の位相分
    布に基づく前記精密な形状情報と第2の位相分布に基づ
    く前記精密な形状情報を求め、両者の平均値を前記ステ
    ップ6の演算に供する構成の請求項1記載の干渉計測方
    法。
  4. 【請求項4】前記第1のステップにおいて用いる第1お
    よび第2の波長の組合せは、前記絶対距離の概略情報の
    測定誤差が、前記第2の波長の干渉縞1フリンジが示す
    距離よりも小さくなるように選定した構成の請求項1記
    載の干渉計測方法。
  5. 【請求項5】前記第2のステップおいて前記第1および
    第2の波長の干渉縞画像を検出する手段として、2次元
    的領域で光強度を検出する撮像手段を用いる構成の請求
    項1記載の干渉計測方法。
  6. 【請求項6】第1の波長の光波と第2の波長の光波を基
    準面および測定対象面に照射する光源と、 前記基準面で反射した前記第1の波長の光波と前記測定
    対象面で反射した前記第1の波長の光波とを干渉させる
    とともに、前記基準面で反射した前記第2の波長の光波
    と前記測定対象面で反射した前記第2の波長の光波とを
    干渉させる光学系と、 前記第1の波長の光波の干渉によって生じた前記第1の
    波長の干渉縞画像、および前記第2の波長の光波の干渉
    によって生じた前記第2の波長の干渉縞画像を個別に検
    出する干渉縞画像検出手段と、 前記第1の波長の干渉縞画像に基づいて測定対象波面の
    2πの区間にラップされた第1の位相分布を演算すると
    ともに、前記第2の波長の干渉縞画像に基づいて測定対
    象波面の2πの区間にラップされた第2の位相分布を演
    算する位相算出手段と、 前記第1および第2の位相分布に基づいて、前記2πの
    区間より拡大された所定の測定範囲にわたり、前記基準
    面と前記測定対象面との絶対距離の概略情報を演算する
    概略形状算出手段と、 前記第1および第2の位相分布のいずれか一方の位相分
    布に基づいて、前記2πの区間にわたり、精密な形状情
    報を演算する精密形状算出手段と、 前記絶対距離の概略情報および前記精密な形状情報に基
    づいて、前記所定の測定範囲にわたり、前記測定対象面
    の精密な絶対形状情報を演算する精密絶対形状算出手段
    を有することを特徴とする干渉計測装置。
  7. 【請求項7】前記概略形状算出手段は、前記第1の波長
    をλ1 、前記第2の波長をλ2 (λ 2 >λ1 )、前記第
    1の位相分布をψ1 (x,y) 、前記第2の位相分布をψ2
    (x,y) とするとき、前記絶対距離の概略情報hg(x,y)
    を hg(x,y)={1/(2π×k)}・{( ψ1 (x,y) −ψ2 (x,
    y))/(1/λ1 −1/λ2)} 但し、k :反射による測定の場合は2、透過による測
    定の場合は1 x,y:測定対象面に概略沿った平面の座標成分 によって求め、 前記精密形状算出手段は、前記精密な形状情報hs
    k (x,y) を hsk (x,y) =ψk (x,y) ×λk /2π 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2 によって演算する端数形状情報算出手段を備え、 前記精密絶対形状算出手段は、前記hg(x,y) を用いて
    前記第1の波長λ1 あるいは前記第2の波長λ2 に対す
    る縞次数ngk (x,y) を検出する縞次数検出手段を備
    え、前記精密な絶対形状情報hk (x,y) を hk (x,y) =ngk (x,y) ×λk +hsk (x,y) 但し、k:波長を区別する添字の1あるいは2 によって求める構成の請求項6記載の干渉計測装置。
  8. 【請求項8】前記端数形状情報算出手段は、前記第1の
    位相分布に基づく前記精密な形状情報と第2の位相分布
    に基づく前記精密な形状情報を求め、両者の平均値を前
    記精密絶対形状算出手段の演算に供する構成の請求項6
    記載の干渉計測装置。
  9. 【請求項9】前記光源が照射する第1および第2の波長
    の組合せは、前記絶対距離の概略情報の測定誤差が、前
    記第2の波長の干渉縞1フリンジが示す距離よりも小さ
    くなるように選定した構成の請求項6記載の干渉計測装
    置。
  10. 【請求項10】前記干渉縞画像検出手段は、2次元的領
    域で光強度を検出する撮像手段を用いる構成の請求項6
    記載の干渉計測装置。
  11. 【請求項11】前記干渉縞画像検出手段は、2次元カラ
    ーCCDカメラを用いる構成の請求項6記載の干渉計測
    装置。
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