JPH0718079A - 含フッ素オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents
含フッ素オルガノポリシロキサンの製造方法Info
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- JPH0718079A JPH0718079A JP18688893A JP18688893A JPH0718079A JP H0718079 A JPH0718079 A JP H0718079A JP 18688893 A JP18688893 A JP 18688893A JP 18688893 A JP18688893 A JP 18688893A JP H0718079 A JPH0718079 A JP H0718079A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】一般式: Rf −COOR (Rf :炭素原子
数3〜15の一価パーフルオロアルキル基もしくは一価
パーフルオロポリエーテル基,R:一価炭化水素基)で
表される含フッ素カルボン酸エステルと、下記一般式: NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m
− (n:2または3,m:0または1)で表されるアミノ
基含有有機基を有するオルガノポリシロキサンとを反応
させることにより、下記一般式: Rf −CONH−(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )
3 −〕m − (Rf ,n及びmは、前記の通り)で表される含フッ素
有機基を有する含フッ素オルガノポリシロキサンを製造
する。 【効果】低コストで且つ容易に入手可能なアミノ基含有
オルガノポリシロキサンを原料とし、一段階の反応で極
めて容易に含フッ素オルガノポリシロキサンを製造する
ことができるので、工業的に極めて有利である。
数3〜15の一価パーフルオロアルキル基もしくは一価
パーフルオロポリエーテル基,R:一価炭化水素基)で
表される含フッ素カルボン酸エステルと、下記一般式: NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m
− (n:2または3,m:0または1)で表されるアミノ
基含有有機基を有するオルガノポリシロキサンとを反応
させることにより、下記一般式: Rf −CONH−(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )
3 −〕m − (Rf ,n及びmは、前記の通り)で表される含フッ素
有機基を有する含フッ素オルガノポリシロキサンを製造
する。 【効果】低コストで且つ容易に入手可能なアミノ基含有
オルガノポリシロキサンを原料とし、一段階の反応で極
めて容易に含フッ素オルガノポリシロキサンを製造する
ことができるので、工業的に極めて有利である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた表面特性を持
ち、繊維処理材、離型剤、樹脂改質剤や、耐溶剤性乃至
耐薬品性ゴム材用素材として有用な含フッ素オルガノポ
リシロキサンの製造方法に関する。
ち、繊維処理材、離型剤、樹脂改質剤や、耐溶剤性乃至
耐薬品性ゴム材用素材として有用な含フッ素オルガノポ
リシロキサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素オルガノポリシロキサンの製造
方法として、現在、工業的に行われている方法は、トリ
フロロプロペンとメチルジクロロシランとを反応させて
メチル−3,3,3−トリフロロプロピルジクロロシラ
ンを製造し、次いで、加水分解、クラッキングにより環
状モノマーを得、これを開環重合して含フッ素オルガノ
ポリシロキサンにするものである。この製造工程は、以
下の式で示すことができる。
方法として、現在、工業的に行われている方法は、トリ
フロロプロペンとメチルジクロロシランとを反応させて
メチル−3,3,3−トリフロロプロピルジクロロシラ
ンを製造し、次いで、加水分解、クラッキングにより環
状モノマーを得、これを開環重合して含フッ素オルガノ
ポリシロキサンにするものである。この製造工程は、以
下の式で示すことができる。
【化1】
【0003】また特公平3−75558号公報には、以
下の式で示される製造工程にしたがって含フッ素オルガ
ノポリシロキサンを製造する方法が開示されている。こ
の方法では、中間で製造される環状モノマーの構造が先
の方法とは異なっている。
下の式で示される製造工程にしたがって含フッ素オルガ
ノポリシロキサンを製造する方法が開示されている。こ
の方法では、中間で製造される環状モノマーの構造が先
の方法とは異なっている。
【化2】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
従来公知の方法は、何れも反応工程が長く、コストが高
くなる。また、得られるポリマーのフッ素含有率は、中
間で製造される環状モノマーの構造によって規定されて
しまい、任意に設定することは困難であった。
従来公知の方法は、何れも反応工程が長く、コストが高
くなる。また、得られるポリマーのフッ素含有率は、中
間で製造される環状モノマーの構造によって規定されて
しまい、任意に設定することは困難であった。
【0005】従って本発明の課題は、一段の反応で容易
に含フッ素オルガノポリシロキサンを製造することがで
き、しかもそのフッ素含有量を任意に設定することが可
能な方法を提供することにある。
に含フッ素オルガノポリシロキサンを製造することがで
き、しかもそのフッ素含有量を任意に設定することが可
能な方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1): Rf −COOR (1) 式中、Rf は、炭素原子数3〜15の一価パーフルオロ
アルキル基もしくは一価パーフルオロポリエーテル基で
あり、Rは、非置換または置換の一価炭化水素基であ
る、で表される含フッ素カルボン酸エステルと、下記一
般式(2): NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (2) 式中、nは、2または3であり、mは、0または1であ
る、で表されるアミノ基含有有機基を分子中に少なくと
も1個有するオルガノポリシロキサンとを反応させるこ
とを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンの製造
方法が提供される。
般式(1): Rf −COOR (1) 式中、Rf は、炭素原子数3〜15の一価パーフルオロ
アルキル基もしくは一価パーフルオロポリエーテル基で
あり、Rは、非置換または置換の一価炭化水素基であ
る、で表される含フッ素カルボン酸エステルと、下記一
般式(2): NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (2) 式中、nは、2または3であり、mは、0または1であ
る、で表されるアミノ基含有有機基を分子中に少なくと
も1個有するオルガノポリシロキサンとを反応させるこ
とを特徴とする含フッ素オルガノポリシロキサンの製造
方法が提供される。
【0007】上記で得られる含フッ素オルガノポリシロ
キサンは、下記一般式(3): Rf −CONH−(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (3) 式中、Rf ,n及びmは、前記の通り、で表される含フ
ッ素有機基を分子中に少なくとも1個有するものであ
る。
キサンは、下記一般式(3): Rf −CONH−(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (3) 式中、Rf ,n及びmは、前記の通り、で表される含フ
ッ素有機基を分子中に少なくとも1個有するものであ
る。
【0008】
【作用】即ち、本発明においては、アミノ基含有有機基
を有するオルガノポリシロキサンと含フッ素カルボン酸
エステルとの反応により、一段で含フッ素オルガノポリ
シロキサンを製造することができ、生産効率が極めて高
い。しかも、反応原料として使用されるアミノ基含有有
機基を有するオルガノポリシロキサンは、従来から工業
的に低コストで生産されているものであるため、コスト
的メリットが極めて大きい。
を有するオルガノポリシロキサンと含フッ素カルボン酸
エステルとの反応により、一段で含フッ素オルガノポリ
シロキサンを製造することができ、生産効率が極めて高
い。しかも、反応原料として使用されるアミノ基含有有
機基を有するオルガノポリシロキサンは、従来から工業
的に低コストで生産されているものであるため、コスト
的メリットが極めて大きい。
【0009】また、前記の反応は、下記式(4): Rf −COOR + NH2 −Y−Si〜 ─────> Rf −CONH−Y−Si〜 + ROH (4) (式中、Yは、前記一般式(2)中のNH2 基とケイ素
原子の間に介在する二価の基である、)で表される。従
って、得られる含フッ素オルガノポリシロキサン中のフ
ッ素含有量は、含フッ素カルボン酸エステルと反応させ
るオルガノポリシロキサン中のアミノ基量に応じて幅広
く設定することが可能である。しかもこの反応は、選択
性が極めて高く、副反応を伴わないので工業的に極めて
有利である。
原子の間に介在する二価の基である、)で表される。従
って、得られる含フッ素オルガノポリシロキサン中のフ
ッ素含有量は、含フッ素カルボン酸エステルと反応させ
るオルガノポリシロキサン中のアミノ基量に応じて幅広
く設定することが可能である。しかもこの反応は、選択
性が極めて高く、副反応を伴わないので工業的に極めて
有利である。
【0010】
【発明の好適態様の説明】含フッ素カルボン酸エステル 本発明において、出発原料として使用される含フッ素カ
ルボン酸エステルは、一般式(1)、即ち、 Rf −COOR (1) で表されるものであり、該式中の含フッ素基Rf をオル
ガノポリシロキサン中に導入するものである。この含フ
ッ素基Rf は、炭素原子数3〜15の一価パーフルオロ
アルキル基もしくは一価パーフルオロアルキルエーテル
基であり、鎖状、分岐状の何れでもよく、その代表的な
例としては、これに限定されるものではないが、以下の
ものを例示することができる。
ルボン酸エステルは、一般式(1)、即ち、 Rf −COOR (1) で表されるものであり、該式中の含フッ素基Rf をオル
ガノポリシロキサン中に導入するものである。この含フ
ッ素基Rf は、炭素原子数3〜15の一価パーフルオロ
アルキル基もしくは一価パーフルオロアルキルエーテル
基であり、鎖状、分岐状の何れでもよく、その代表的な
例としては、これに限定されるものではないが、以下の
ものを例示することができる。
【化3】
【0011】また一般式(1)中、一価炭化水素基Rと
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシ
ル基とうのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘ
キセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等
のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラ
ルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部または全部
をハロゲン原子等で置換した基、例えばクロロメチル基
等を例示することができる。
しては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシ
ル基とうのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘ
キセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等
のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラ
ルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部または全部
をハロゲン原子等で置換した基、例えばクロロメチル基
等を例示することができる。
【0012】アミノ基含有有機基を有するオルガノポリ
シロキサン 上記の含フッ素カルボン酸エステルと反応させるこのオ
ルガノポリシロキサンは、一般式(2)、即ち、 NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (2) で表されるアミノ基含有有機基を有しているものであ
る、かかる有機基中のアミノ基が、含フッ素カルボン酸
エステルと反応し、オルガノポリシロキサン中に含フッ
素基が導入されるものである。
シロキサン 上記の含フッ素カルボン酸エステルと反応させるこのオ
ルガノポリシロキサンは、一般式(2)、即ち、 NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (2) で表されるアミノ基含有有機基を有しているものであ
る、かかる有機基中のアミノ基が、含フッ素カルボン酸
エステルと反応し、オルガノポリシロキサン中に含フッ
素基が導入されるものである。
【0013】上記のアミノ基含有有機基は、通常、ケイ
素原子に結合しているものであり、そのオルガノポリシ
ロキサンは、該有機基を少なくとも1個有している限
り、その分子構造は制限されず、鎖状、環状、分枝状の
何れのものでもよいが、好ましくは鎖状である。また分
子量等は、目的とする含フッ素オルガノポリシロキサン
に応じて選択すればよい。例えば高分子量の含フッ素オ
ルガノポリシロキサンを目的とするのであれば、当然高
分子量のオルガノポリシロキサンを使用すればよいし、
また低分子量のものを目的とするのであれば、低分子量
のオルガノポリシロキサンを使用すればよい。
素原子に結合しているものであり、そのオルガノポリシ
ロキサンは、該有機基を少なくとも1個有している限
り、その分子構造は制限されず、鎖状、環状、分枝状の
何れのものでもよいが、好ましくは鎖状である。また分
子量等は、目的とする含フッ素オルガノポリシロキサン
に応じて選択すればよい。例えば高分子量の含フッ素オ
ルガノポリシロキサンを目的とするのであれば、当然高
分子量のオルガノポリシロキサンを使用すればよいし、
また低分子量のものを目的とするのであれば、低分子量
のオルガノポリシロキサンを使用すればよい。
【0014】またかかるオルガノポリシロキサンにおい
て、上記のアミノ基含有有機基以外のケイ素原子結合有
機基としては、例えば前記一般式(1)における一価炭
化水素基Rと同様の基を例示することができ、場合によ
っては、これら以外に水酸基、アルコキシ基、水素原子
等でってもよい。一般的には、アルキル基、特にメチル
基が好適である。本発明において、かかるオルガノポリ
シロキサンの代表例としては、以下のものを例示するこ
とができる。
て、上記のアミノ基含有有機基以外のケイ素原子結合有
機基としては、例えば前記一般式(1)における一価炭
化水素基Rと同様の基を例示することができ、場合によ
っては、これら以外に水酸基、アルコキシ基、水素原子
等でってもよい。一般的には、アルキル基、特にメチル
基が好適である。本発明において、かかるオルガノポリ
シロキサンの代表例としては、以下のものを例示するこ
とができる。
【化4】 尚、上記の式中、s,p,qは0〜500 、tは1〜500
の整数であり、m及びnは前述した通りである。
の整数であり、m及びnは前述した通りである。
【0015】上述したアミノ基含有有機基を有するオル
ガノポリシロキサンは、先にも説明した通り、従来から
工業的に低コストで生産されているものであり、例えば
ヘキサメチルシクロトリシロキサンやオクタメチルシク
ロテトラシロキサンと、下記に示すようなアミノ基含有
オルガノシロキサンとを、アルカリ金属の水酸化物もし
くはシラノレート等の触媒の存在下で平衡化反応するこ
とによって得られる。
ガノポリシロキサンは、先にも説明した通り、従来から
工業的に低コストで生産されているものであり、例えば
ヘキサメチルシクロトリシロキサンやオクタメチルシク
ロテトラシロキサンと、下記に示すようなアミノ基含有
オルガノシロキサンとを、アルカリ金属の水酸化物もし
くはシラノレート等の触媒の存在下で平衡化反応するこ
とによって得られる。
【0016】
【化5】
【0017】この平衡化反応は、例えば下記式で示され
る。
る。
【化6】
【0018】反応 含フッ素カルボン酸エステルとアミノ基含有有機基を有
するオルガノポリシロキサンとの反応は、前記の式
(4)で表されるものであり、通常、200℃以下、好
ましくは50〜150℃の温度範囲で行なわれる。反応
時間は、数分〜数十時間の範囲で適宜選択できるが、好
ましくは5〜20時間がよい。また反応は無溶媒系て行う
こともできるし、溶媒系で行うこともできる。溶媒とし
ては、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンメタキシレンへキサフロ
リドなどが好適に使用できる。
するオルガノポリシロキサンとの反応は、前記の式
(4)で表されるものであり、通常、200℃以下、好
ましくは50〜150℃の温度範囲で行なわれる。反応
時間は、数分〜数十時間の範囲で適宜選択できるが、好
ましくは5〜20時間がよい。また反応は無溶媒系て行う
こともできるし、溶媒系で行うこともできる。溶媒とし
ては、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンメタキシレンへキサフロ
リドなどが好適に使用できる。
【0019】反応に際して使用される含フッ素カルボン
酸エステル量は、目的とする含フッ素オルガノポリシロ
キサンの含フッ素含有量に応じて決定される。即ち、前
記式(4)から明らかな通り、オルガノポリシロキサン
中のアミノ基量と等モルの含フッ素カルボン酸エステル
を反応させた場合が最大の含フッ素含有量を有するオル
ガノポリシロキサンを得ることができる。従って、それ
以上の含フッ素カルボン酸エステルを使用した場合に
は、未反応物が増大するだけであり、経済的に不利とな
る。
酸エステル量は、目的とする含フッ素オルガノポリシロ
キサンの含フッ素含有量に応じて決定される。即ち、前
記式(4)から明らかな通り、オルガノポリシロキサン
中のアミノ基量と等モルの含フッ素カルボン酸エステル
を反応させた場合が最大の含フッ素含有量を有するオル
ガノポリシロキサンを得ることができる。従って、それ
以上の含フッ素カルボン酸エステルを使用した場合に
は、未反応物が増大するだけであり、経済的に不利とな
る。
【0020】反応終了後は、副生するアルコール及び溶
媒を留去することにより目的とする含フッ素オルガノポ
リシロキサンを得ることができる。
媒を留去することにより目的とする含フッ素オルガノポ
リシロキサンを得ることができる。
【0021】かくして得られるオルガノポリシロキサン
は、前記一般式(3)で表されるような含フッ素有機基
を側鎖に有するものであり、優れた表面特性を持ち、繊
維処理材、離型剤、樹脂改質剤や、耐溶剤性乃至耐薬品
性ゴム材用素材として有用である。
は、前記一般式(3)で表されるような含フッ素有機基
を側鎖に有するものであり、優れた表面特性を持ち、繊
維処理材、離型剤、樹脂改質剤や、耐溶剤性乃至耐薬品
性ゴム材用素材として有用である。
【0022】
【実施例】実施例1 攪拌装置付 500mlセパラフラスコに、下記平均構造式:
【0023】
【化7】
【0024】で表されるアミノ基含有オルガノポリシロ
キサン 143.7g(50mmol)を仕込み、 100℃に昇温、次
いで、下記式:
キサン 143.7g(50mmol)を仕込み、 100℃に昇温、次
いで、下記式:
【0025】
【化8】
【0026】で表される含フッ素カルボン酸メチル 5
0.9g( 100mmol )を滴下ロートにて、30分間で滴下し
た。滴下後1時間攪拌を行い、反応を終了させた。尚、
得られた生成物の赤外吸収スぺクトルを測定することに
より、含フッ素カルボン酸メチルに由来するカルボニル
基(>C=O)の特性吸収(1790cm-1)が完全に消滅
し、含フッ素カルボン酸エステルがすべて消費されたこ
とを確認した。次に減圧ストリップにより副生したメタ
ノールを除去し、粘度 166cSt(25℃)の含フッ素オルガ
ノポリシロキサン175.5g(収率91.7%)を得た。これに
ついて、赤外吸収スペクトルの測定及びアミノ基の定量
を行ない、下記の結果を得た。
0.9g( 100mmol )を滴下ロートにて、30分間で滴下し
た。滴下後1時間攪拌を行い、反応を終了させた。尚、
得られた生成物の赤外吸収スぺクトルを測定することに
より、含フッ素カルボン酸メチルに由来するカルボニル
基(>C=O)の特性吸収(1790cm-1)が完全に消滅
し、含フッ素カルボン酸エステルがすべて消費されたこ
とを確認した。次に減圧ストリップにより副生したメタ
ノールを除去し、粘度 166cSt(25℃)の含フッ素オルガ
ノポリシロキサン175.5g(収率91.7%)を得た。これに
ついて、赤外吸収スペクトルの測定及びアミノ基の定量
を行ない、下記の結果を得た。
【0027】赤外吸収スペクトル:チャートを図1に示
す。 (特性吸収) 1000〜1400cm-1:(C−F) 1540、3350cm-1:(N−H) 1590cm-1:(NH2 ) 1720cm-1:(C=O)
す。 (特性吸収) 1000〜1400cm-1:(C−F) 1540、3350cm-1:(N−H) 1590cm-1:(NH2 ) 1720cm-1:(C=O)
【0028】アミノ基の定量(塩酸中和滴定によるアミ
ン当量で示した。) 実測値 639(g/ml) 理論値 650(g/ml)
ン当量で示した。) 実測値 639(g/ml) 理論値 650(g/ml)
【0029】以上の結果から得られたオルガノポリシロ
キサンは、下記式:
キサンは、下記式:
【化9】 で表されることが確認された。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、耐溶剤性、耐薬品性、
非粘着性、撥水、撥油性等、表面特性に優れた含フッ素
オルガノポリシロキサンを、低コストで且つ容易に入手
可能なアミノ基含有オルガノポリシロキサンを原料と
し、一段階の反応で極めて容易に製造することができる
ので、工業的に極めて有利である。また、アミノ基含有
オルガノポリシロキサンのアミノ基含有率を選択するこ
とにより、得られる含フッ素オルガノポリシロキサンの
フッ素含有率を任意に設定することが可能である。さら
に本発明の製造方法における反応の収率、選択率は、と
もに極めて高いので、副生するアルコールを除去する程
度の簡単な後処理で目的とする含フッ素オルガノポリシ
ロキサンを得ることができる。
非粘着性、撥水、撥油性等、表面特性に優れた含フッ素
オルガノポリシロキサンを、低コストで且つ容易に入手
可能なアミノ基含有オルガノポリシロキサンを原料と
し、一段階の反応で極めて容易に製造することができる
ので、工業的に極めて有利である。また、アミノ基含有
オルガノポリシロキサンのアミノ基含有率を選択するこ
とにより、得られる含フッ素オルガノポリシロキサンの
フッ素含有率を任意に設定することが可能である。さら
に本発明の製造方法における反応の収率、選択率は、と
もに極めて高いので、副生するアルコールを除去する程
度の簡単な後処理で目的とする含フッ素オルガノポリシ
ロキサンを得ることができる。
【図1】実施例1で製造された含フッ素オルガノポリシ
ロキサンのIRチャートを示す図である。
ロキサンのIRチャートを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 延幸 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 石田 浩一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式(1): Rf −COOR (1) 式中、Rf は、炭素原子数3〜15の一価パーフルオロ
アルキル基もしくは一価パーフルオロポリエーテル基で
あり、 Rは、非置換または置換の一価炭化水素基である、で表
される含フッ素カルボン酸エステルと、下記一般式
(2): NH2 −(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (2) 式中、nは、2または3であり、 mは、0または1である、で表されるアミノ基含有有機
基を分子中に少なくとも1個有するオルガノポリシロキ
サンとを反応させることを特徴とする含フッ素オルガノ
ポリシロキサンの製造方法。 - 【請求項2】下記一般式(3): Rf −CONH−(CH2 )n −〔−NH−(CH2 )3 −〕m − (3) 式中、Rf ,n及びmは、前記の通り、で表される含フ
ッ素有機基を分子中に少なくとも1個有する含フッ素オ
ルガノポリシロキサン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5186888A JP3022070B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 含フッ素オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5186888A JP3022070B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 含フッ素オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0718079A true JPH0718079A (ja) | 1995-01-20 |
JP3022070B2 JP3022070B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=16196447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5186888A Expired - Fee Related JP3022070B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 含フッ素オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3022070B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6643250B1 (en) | 1997-10-01 | 2003-11-04 | Nakamichi Corporation | Disk playback device |
EP2295488A1 (en) | 2009-09-09 | 2011-03-16 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | RT curable fluoropolyether base rubber composition and cured product |
JP2011201941A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | フッ素変性アミノ基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
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1993
- 1993-06-30 JP JP5186888A patent/JP3022070B2/ja not_active Expired - Fee Related
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