JPH07180654A - アキシャルポンプ - Google Patents
アキシャルポンプInfo
- Publication number
- JPH07180654A JPH07180654A JP5328499A JP32849993A JPH07180654A JP H07180654 A JPH07180654 A JP H07180654A JP 5328499 A JP5328499 A JP 5328499A JP 32849993 A JP32849993 A JP 32849993A JP H07180654 A JPH07180654 A JP H07180654A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- port
- opening
- discharge port
- swash plate
- Prior art date
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- Reciprocating Pumps (AREA)
- Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 斜板の傾斜角および又はポンプ回転駆動速度
が比較的に広い範囲に渡って変化する場合でも、該範囲
の実質上全体においてシリンダ内圧の急激な変動を抑制
する。 【構成】 バルブプレ−ト7の、シリンダポ−トに対向
する面の吸入ポ−ト71と吐出ポ−ト72の間に設けた
小開口73,斜板4の傾動に連動して小開口73と吐出
ポ−ト72との通流路を、斜板4が回転軸2と直交する
面に対する斜板4の角度が大きいと狭く該角度が小さい
と広くする第1絞り弁10、および/又は、斜板4を支
持するピストンプランジャ9に加わる、ポンプ回転速度
に逆対応する支持圧Pcに応答して小開口73と吐出ポ
−ト72との通流路を、支持圧Pcが高いと狭く低いと
広くする第2絞り弁11を備える。
が比較的に広い範囲に渡って変化する場合でも、該範囲
の実質上全体においてシリンダ内圧の急激な変動を抑制
する。 【構成】 バルブプレ−ト7の、シリンダポ−トに対向
する面の吸入ポ−ト71と吐出ポ−ト72の間に設けた
小開口73,斜板4の傾動に連動して小開口73と吐出
ポ−ト72との通流路を、斜板4が回転軸2と直交する
面に対する斜板4の角度が大きいと狭く該角度が小さい
と広くする第1絞り弁10、および/又は、斜板4を支
持するピストンプランジャ9に加わる、ポンプ回転速度
に逆対応する支持圧Pcに応答して小開口73と吐出ポ
−ト72との通流路を、支持圧Pcが高いと狭く低いと
広くする第2絞り弁11を備える。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アキシャルポンプに関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】この種のポンプは、ポンプ基体で回転軸
を支持し、回転軸にはそれと平行に延びる複数個のシリ
ンダ穴を回転軸を中心とする円周上に所定ピッチで開け
たシリンダブロックを一体回転関係に結合し、シリンダ
ブロックの流体吸排口すなわちシリンダポ−トに対向し
て、吸入ポ−トおよび吐出ポ−トを有するバルブプレ−
トをポンプ基体に固着し、回転軸が貫通する斜板をポン
プ基体に結合して、シリンダに挿入されたピストンを斜
板に回動自在に係合したものであり、回転軸の回転によ
りシリンダブロックが同じく回転し、ピストンが、斜板
面に沿って回転軸を中心に回動することにより、回転軸
の延びる方向に往復動する。
を支持し、回転軸にはそれと平行に延びる複数個のシリ
ンダ穴を回転軸を中心とする円周上に所定ピッチで開け
たシリンダブロックを一体回転関係に結合し、シリンダ
ブロックの流体吸排口すなわちシリンダポ−トに対向し
て、吸入ポ−トおよび吐出ポ−トを有するバルブプレ−
トをポンプ基体に固着し、回転軸が貫通する斜板をポン
プ基体に結合して、シリンダに挿入されたピストンを斜
板に回動自在に係合したものであり、回転軸の回転によ
りシリンダブロックが同じく回転し、ピストンが、斜板
面に沿って回転軸を中心に回動することにより、回転軸
の延びる方向に往復動する。
【0003】斜板面上の、ピストンの係合点の回転軸を
中心とする回動軌跡(回転軸に直交する面では円、斜板
面上では楕円)の上で、バルブプレ−トとの距離が最短
の位置でピストンは上死点(吐出終点/吸入始点)とな
り、該距離が最長の位置でピストンは下死点(吸入終点
/吐出始点)となる。この最短の位置と最長の位置を結
ぶ直径線を回転軸が延びる方向でバルブプレ−トに投影
したとすると、バルブプレ−トには投影線に関して略対
称に、半円弧よりやや短い、円弧状の吸入ポ−トおよび
吐出ポ−トが存在し、吸入行程にあるピストンが入った
シリンダのポ−ト(シリンダの底面に開いた吸排用の
穴)は吸入ポ−トに対向し、吐出行程にあるピストンが
入ったシリンダのポ−トは吐出ポ−トに対向する。
中心とする回動軌跡(回転軸に直交する面では円、斜板
面上では楕円)の上で、バルブプレ−トとの距離が最短
の位置でピストンは上死点(吐出終点/吸入始点)とな
り、該距離が最長の位置でピストンは下死点(吸入終点
/吐出始点)となる。この最短の位置と最長の位置を結
ぶ直径線を回転軸が延びる方向でバルブプレ−トに投影
したとすると、バルブプレ−トには投影線に関して略対
称に、半円弧よりやや短い、円弧状の吸入ポ−トおよび
吐出ポ−トが存在し、吸入行程にあるピストンが入った
シリンダのポ−ト(シリンダの底面に開いた吸排用の
穴)は吸入ポ−トに対向し、吐出行程にあるピストンが
入ったシリンダのポ−トは吐出ポ−トに対向する。
【0004】シリンダポ−トは、ピストンが下死点に達
する少し前に吸入ポ−トから外れて、ピストンが下死点
を過ぎた少し後に吐出ポ−トに連通するので、シリンダ
ポ−トが吐出ポ−トに連通し始めたときシリンダの内圧
は極く低い。これに対して吐出ポ−ト(それに連通した
流体管路)の圧力は高いので、吐出ポ−トの高圧がシリ
ンダ内に入りシリンダ内圧が急激に上昇する。これがア
キシャルポンプに振動をもたらしポンプが騒音を発す
る。これを抑制するために、前記投影線(ピストンの吸
入終点/吐出始点)から吐出ポ−トの始点を少し離して
(予圧縮区間を置いて)、その距離分をシリンダブロッ
クが移動する間のピストンの圧縮行程により、吐出ポ−
トに至ったときにある程度シリンダ内圧が高くなるよう
にしている。
する少し前に吸入ポ−トから外れて、ピストンが下死点
を過ぎた少し後に吐出ポ−トに連通するので、シリンダ
ポ−トが吐出ポ−トに連通し始めたときシリンダの内圧
は極く低い。これに対して吐出ポ−ト(それに連通した
流体管路)の圧力は高いので、吐出ポ−トの高圧がシリ
ンダ内に入りシリンダ内圧が急激に上昇する。これがア
キシャルポンプに振動をもたらしポンプが騒音を発す
る。これを抑制するために、前記投影線(ピストンの吸
入終点/吐出始点)から吐出ポ−トの始点を少し離して
(予圧縮区間を置いて)、その距離分をシリンダブロッ
クが移動する間のピストンの圧縮行程により、吐出ポ−
トに至ったときにある程度シリンダ内圧が高くなるよう
にしている。
【0005】しかし、斜板の傾斜角により適正な予圧縮
区間が異なるので、従来は更に、吸入ポ−トと吐出ポ−
トの間に、吐出ポ−トと連通する小開口あるいはヒゲ溝
(クサビ形溝あるいはノッチ)を形成して、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに至るまでに吐出ポ−ト圧を少々加え
て、これによりシリンダ内圧の上昇をなめらかに行なう
ようにしている(例えば特開昭62−26382号公
報)。
区間が異なるので、従来は更に、吸入ポ−トと吐出ポ−
トの間に、吐出ポ−トと連通する小開口あるいはヒゲ溝
(クサビ形溝あるいはノッチ)を形成して、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに至るまでに吐出ポ−ト圧を少々加え
て、これによりシリンダ内圧の上昇をなめらかに行なう
ようにしている(例えば特開昭62−26382号公
報)。
【0006】しかしこれでも、振動等の抑制が不十分な
場合がある。例えば、ポンプの出力圧を目標値に維持す
るように出力圧又は出力流量に対応して斜板の傾斜角
(ピストンストロ−ク)を自動調整するポンプでは、傾
斜角に対応して予圧縮区間適値があるので、例えば図1
3に示すように吸入ポ−トと吐出ポ−トとの略中間に小
開口を設けてこれを吐出ポ−トと連通とした場合、傾斜
角(斜板角)が大きいときには予圧縮区間でのシリンダ
内圧の上昇が速いので、シリンダポ−トが吐出ポ−トに
連通するときのシリンダ内圧の変化は比較的に滑らかで
あるが、傾斜角が小さいときには予圧縮区間でのシリン
ダ内圧の上昇が遅いので、シリンダポ−トが吐出ポ−ト
に連通するときのシリンダ内圧の変化が急激になって、
これがポンプに振動を生じ、騒音発生の原因ともなる。
場合がある。例えば、ポンプの出力圧を目標値に維持す
るように出力圧又は出力流量に対応して斜板の傾斜角
(ピストンストロ−ク)を自動調整するポンプでは、傾
斜角に対応して予圧縮区間適値があるので、例えば図1
3に示すように吸入ポ−トと吐出ポ−トとの略中間に小
開口を設けてこれを吐出ポ−トと連通とした場合、傾斜
角(斜板角)が大きいときには予圧縮区間でのシリンダ
内圧の上昇が速いので、シリンダポ−トが吐出ポ−トに
連通するときのシリンダ内圧の変化は比較的に滑らかで
あるが、傾斜角が小さいときには予圧縮区間でのシリン
ダ内圧の上昇が遅いので、シリンダポ−トが吐出ポ−ト
に連通するときのシリンダ内圧の変化が急激になって、
これがポンプに振動を生じ、騒音発生の原因ともなる。
【0007】また、回転速度が低いときには、シリンダ
ポ−トが予圧縮区間にある時間が長いのでシリンダポ−
トが吐出ポ−トに連通するまでに小開口を介しての吐出
ポ−トからシリンダへの補償流量が十分で、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに連通するときのシリンダ内圧の変化
は図14に示すように比較的に滑らかであるが、回転速
度が高くなると補償流量が不十分となって、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに連通するときのシリンダ内圧の変化
が急激になって、これがポンプに振動を生じ、騒音発生
の原因ともなる。
ポ−トが予圧縮区間にある時間が長いのでシリンダポ−
トが吐出ポ−トに連通するまでに小開口を介しての吐出
ポ−トからシリンダへの補償流量が十分で、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに連通するときのシリンダ内圧の変化
は図14に示すように比較的に滑らかであるが、回転速
度が高くなると補償流量が不十分となって、シリンダポ
−トが吐出ポ−トに連通するときのシリンダ内圧の変化
が急激になって、これがポンプに振動を生じ、騒音発生
の原因ともなる。
【0008】実公平4−39426号公報には、前記小
開口に固定絞りを介して蓄圧器を接続ししかも固定絞り
と吐出ポ−トの間に、吐出ポ−ト圧が低圧のときには固
定絞りと吐出ポ−トの間を連通とし高圧のときには遮断
するバイパス弁を介挿したアキシャルポンプが提示され
ている。
開口に固定絞りを介して蓄圧器を接続ししかも固定絞り
と吐出ポ−トの間に、吐出ポ−ト圧が低圧のときには固
定絞りと吐出ポ−トの間を連通とし高圧のときには遮断
するバイパス弁を介挿したアキシャルポンプが提示され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】出力圧(吐出ポ−ト
圧)変動が比較的に狭い範囲である場合にはシリンダ内
圧の急激な上昇は抑制されてなめらかになると推察され
るが、例えば車両上エンジンで回転軸を回転駆動する場
合など、回転速度が比較的に広い範囲で変化しこれに対
応して斜板の傾斜角を自動調整したり、吐出流体の消費
流量が比較的に大きく変動しこれによる吐出ポ−ト圧の
変動を抑制するように斜板の傾斜角を自動調整したりす
る場合には、固定絞りと蓄圧器の組合せによる圧力平滑
化特性や、バイパス弁の開による固定絞りのみによる圧
力平滑化特性は比較的に狭い圧力変動範囲内でしか適合
しないので、やはりポンプに振動が現われるとかポンプ
が騒音を発する可能性がある。
圧)変動が比較的に狭い範囲である場合にはシリンダ内
圧の急激な上昇は抑制されてなめらかになると推察され
るが、例えば車両上エンジンで回転軸を回転駆動する場
合など、回転速度が比較的に広い範囲で変化しこれに対
応して斜板の傾斜角を自動調整したり、吐出流体の消費
流量が比較的に大きく変動しこれによる吐出ポ−ト圧の
変動を抑制するように斜板の傾斜角を自動調整したりす
る場合には、固定絞りと蓄圧器の組合せによる圧力平滑
化特性や、バイパス弁の開による固定絞りのみによる圧
力平滑化特性は比較的に狭い圧力変動範囲内でしか適合
しないので、やはりポンプに振動が現われるとかポンプ
が騒音を発する可能性がある。
【0010】本発明は、斜板の傾斜角および又はポンプ
回転駆動速度が比較的に広い範囲に渡って変化する場合
でも、該範囲の実質上全体においてシリンダ内圧の急激
な変動を抑制することを目的とする。
回転駆動速度が比較的に広い範囲に渡って変化する場合
でも、該範囲の実質上全体においてシリンダ内圧の急激
な変動を抑制することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のアキシャルポン
プは、 (1) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた開口
(73)と、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開
口面積を、回転軸(2)と直交する面に対する斜板(4)の角
度が大きい時小さく、該角度が小さい時大きくする弁部
材(10)とを備える; (2) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた開口
(73)と、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開
口面積を、シリンダブロック(5)の回転速度が高い時大
きく、該回転速度が低い時小さくする弁部材(11)とを備
える;あるいは、 (3) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた第1
開口(731)と、第1開口(731)と吐出ポ−ト(72)との間の
通流路の開口面積を、回転軸(2)と直交する面に対する
斜板(4)の角度が大きい時小さく、該角度が小さい時大
きくする第1弁部材(10)と、バルブプレ−ト(7)の、シ
リンダポ−トに対向する面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−
ト(72)の間に設けた第2開口(732)と、第2開口(732)と
吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開口面積を、シリンダ
ブロック(5)の回転速度が高い時大きく、該回転速度が
低い時小さくする第2弁部材(11)とを備える;ことを特
徴とする。なお、カッコ内には、理解を容易にするため
に、後述する実施例の対応要素に付した記号を、参考ま
でに付記した。
プは、 (1) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた開口
(73)と、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開
口面積を、回転軸(2)と直交する面に対する斜板(4)の角
度が大きい時小さく、該角度が小さい時大きくする弁部
材(10)とを備える; (2) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた開口
(73)と、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開
口面積を、シリンダブロック(5)の回転速度が高い時大
きく、該回転速度が低い時小さくする弁部材(11)とを備
える;あるいは、 (3) バルブプレ−ト(7)の、シリンダポ−トに対向する
面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−ト(72)の間に設けた第1
開口(731)と、第1開口(731)と吐出ポ−ト(72)との間の
通流路の開口面積を、回転軸(2)と直交する面に対する
斜板(4)の角度が大きい時小さく、該角度が小さい時大
きくする第1弁部材(10)と、バルブプレ−ト(7)の、シ
リンダポ−トに対向する面の吸入ポ−ト(71)と吐出ポ−
ト(72)の間に設けた第2開口(732)と、第2開口(732)と
吐出ポ−ト(72)との間の通流路の開口面積を、シリンダ
ブロック(5)の回転速度が高い時大きく、該回転速度が
低い時小さくする第2弁部材(11)とを備える;ことを特
徴とする。なお、カッコ内には、理解を容易にするため
に、後述する実施例の対応要素に付した記号を、参考ま
でに付記した。
【0012】
(1) 斜板(4)が急傾斜(回転軸(2)と直交する面に対する
斜板(4)の角度が大)のときには予圧縮区間でのピスト
ン移動距離が長いのでシリンダ内圧の予圧縮圧が高く、
上記(1)の態様によれば、この場合絞り弁10が開口/
吐出ポ−ト間の通流路を狭くするので予圧縮区間での吐
出ポ−トから開口(73)への補償流量が少く、予圧縮区間
でシリンダ内圧を過度に急上昇させることがなく、シリ
ンダ内圧の変化が滑らかとなる。
斜板(4)の角度が大)のときには予圧縮区間でのピスト
ン移動距離が長いのでシリンダ内圧の予圧縮圧が高く、
上記(1)の態様によれば、この場合絞り弁10が開口/
吐出ポ−ト間の通流路を狭くするので予圧縮区間での吐
出ポ−トから開口(73)への補償流量が少く、予圧縮区間
でシリンダ内圧を過度に急上昇させることがなく、シリ
ンダ内圧の変化が滑らかとなる。
【0013】斜板(4)が緩傾斜(回転軸(2)と直交する面
に対する斜板(4)の角度が小)のときには予圧縮区間で
のピストン移動距離が短いのでシリンダ内圧の予圧縮圧
が低く、この場合従来は吐出ポ−トに達したときのシリ
ンダ内圧の上昇が急激となるが、上記(1)の態様によれ
ば、この場合絞り弁10が開口/吐出ポ−ト間の通流路
を広くするので予圧縮区間での吐出ポ−トから開口(73)
への補償流量が多くシリンダ内圧の圧力上昇が早く、吐
出ポ−トに達したときのシリンダ内圧の急上昇はなく、
シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。
に対する斜板(4)の角度が小)のときには予圧縮区間で
のピストン移動距離が短いのでシリンダ内圧の予圧縮圧
が低く、この場合従来は吐出ポ−トに達したときのシリ
ンダ内圧の上昇が急激となるが、上記(1)の態様によれ
ば、この場合絞り弁10が開口/吐出ポ−ト間の通流路
を広くするので予圧縮区間での吐出ポ−トから開口(73)
への補償流量が多くシリンダ内圧の圧力上昇が早く、吐
出ポ−トに達したときのシリンダ内圧の急上昇はなく、
シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。
【0014】(2) 回転速度が高い場合、従来はシリンダ
ポ−トが予圧縮区間にある時間が短く開口(73)を通して
の吐出ポ−ト(72)からの補償流量が不十分となり、吐出
ポ-トに達したときのシリンダ内圧の上昇が急激となる
が、上記(2)の態様によれば、回転速度が高いときには
弁部材(11)が、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流
路の開口面積を大きくするので、予圧縮区間での吐出ポ
−トから開口への補償流量が多くシリンダ内圧の圧力上
昇が早く、吐出ポ−トに達したときのシリンダ内圧の急
上昇はなく、シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。回転
速度が低いときには、弁部材(11)が開口(73)と吐出ポ−
ト(72)との間の通流路の開口面積を小さくするので、予
圧縮区間での吐出ポ−ト(72)から開口(73)への補償流量
が少く、予圧縮区間でシリンダ内圧を過度に急上昇させ
ることがなく、シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。
ポ−トが予圧縮区間にある時間が短く開口(73)を通して
の吐出ポ−ト(72)からの補償流量が不十分となり、吐出
ポ-トに達したときのシリンダ内圧の上昇が急激となる
が、上記(2)の態様によれば、回転速度が高いときには
弁部材(11)が、開口(73)と吐出ポ−ト(72)との間の通流
路の開口面積を大きくするので、予圧縮区間での吐出ポ
−トから開口への補償流量が多くシリンダ内圧の圧力上
昇が早く、吐出ポ−トに達したときのシリンダ内圧の急
上昇はなく、シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。回転
速度が低いときには、弁部材(11)が開口(73)と吐出ポ−
ト(72)との間の通流路の開口面積を小さくするので、予
圧縮区間での吐出ポ−ト(72)から開口(73)への補償流量
が少く、予圧縮区間でシリンダ内圧を過度に急上昇させ
ることがなく、シリンダ内圧の変化が滑らかとなる。
【0015】(3)の態様は、(1)の態様の作用と(2)の態
様の作用とを補完的に生じさせることができ、(1)また
は(2)の態様に比べて、シリンダ内圧の変化がより精細
に滑らかとなる。
様の作用とを補完的に生じさせることができ、(1)また
は(2)の態様に比べて、シリンダ内圧の変化がより精細
に滑らかとなる。
【0016】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0017】
【実施例】図1に本発明の第1実施例を示す。この実施
例は、上述の(1)の態様と(2)の態様を含むものであり、
この例は、車両上においてエンジンの動力により回転駆
動されてサスペンションシステムの高圧ラインに高圧油
を与えるものである。ポンプ基体1に回転軸2が回転自
在に支持されている。この回転軸2は、プ−リ3および
ベルトを介して車両上のエンジン(図示せず)の動力で
回転駆動される。
例は、上述の(1)の態様と(2)の態様を含むものであり、
この例は、車両上においてエンジンの動力により回転駆
動されてサスペンションシステムの高圧ラインに高圧油
を与えるものである。ポンプ基体1に回転軸2が回転自
在に支持されている。この回転軸2は、プ−リ3および
ベルトを介して車両上のエンジン(図示せず)の動力で
回転駆動される。
【0018】ポンプ基体1に固着された平板リング状の
バルブプレ−ト7を回転軸2が直角に貫通しており、こ
のバルブプレ−ト7にシリンダブロック5が当接(摺
接)している。このシリンダブロック5の中心を回転軸
2が貫通しているが、シリンダブロック5は回転軸2に
スプライン結合(軸が延びる方向には相対的に滑り得る
が、回転方向には係合)しており、回転軸2が貫通しか
つそれにより一端(左端)が支持された圧縮コイルスプ
リングにより、シリンダブロック5はバルブプレ−ト7
に押し付けられている。シリンダブロック5には、回転
軸2を中心とする円上に所定ピッチで複数個のシリンダ
穴が、回転軸2と平行に開けられており、各シリンダ穴
の底(右端)にはシリンダポ−トが開けられ、これらの
シリンダポ−トがバルブプレ−ト7に対向している。
バルブプレ−ト7を回転軸2が直角に貫通しており、こ
のバルブプレ−ト7にシリンダブロック5が当接(摺
接)している。このシリンダブロック5の中心を回転軸
2が貫通しているが、シリンダブロック5は回転軸2に
スプライン結合(軸が延びる方向には相対的に滑り得る
が、回転方向には係合)しており、回転軸2が貫通しか
つそれにより一端(左端)が支持された圧縮コイルスプ
リングにより、シリンダブロック5はバルブプレ−ト7
に押し付けられている。シリンダブロック5には、回転
軸2を中心とする円上に所定ピッチで複数個のシリンダ
穴が、回転軸2と平行に開けられており、各シリンダ穴
の底(右端)にはシリンダポ−トが開けられ、これらの
シリンダポ−トがバルブプレ−ト7に対向している。
【0019】回転軸2は斜板4を貫通している。斜板4
は、図1の紙面と略垂直な軸線4cを中心とする回動軸
(図11には、別の実施例ではあるが、軸線4cに沿っ
た斜板4の断面を示す)を中心に回動自在にポンプ基体
1で支持されており、斜板4は、第1点でピストンプラ
ンジャ9で支持され、第1点を通り軸線4cと直交する
直径線上の第2点において当て片10aで支持されてい
る。
は、図1の紙面と略垂直な軸線4cを中心とする回動軸
(図11には、別の実施例ではあるが、軸線4cに沿っ
た斜板4の断面を示す)を中心に回動自在にポンプ基体
1で支持されており、斜板4は、第1点でピストンプラ
ンジャ9で支持され、第1点を通り軸線4cと直交する
直径線上の第2点において当て片10aで支持されてい
る。
【0020】ピストンプランジャ9が入った制御シリン
ダ室9cには斜板角制御弁8より流入した油が存在し、
その圧力すなわち支持圧Pcでピストンプランジャ9が
斜板4の第1点を支持する。斜板角制御弁8は、圧縮コ
イルスプリングで押されたスプ−ルを有し、このスプ−
ルにポンプ吐出圧がスプリング対向圧として加えられ、
ポンプ吐出圧が低いときにはスプ−ルの、スプリングが
伸びる方向の移動により弁8の出力ポ−ト(支持圧Pc
送給ポ−ト)が、ドレイン(ポンプの吸入ポ−ト)と通
流して制御シリンダ室9c内の油を排出する。その結
果、ピストンプランジャ9は図1において右方へ移動し
斜板4の傾斜角が大きく(傾斜が急に)なりピストンの
往復ストロ−クが長くなることによって吐出流量を増大
させる。ポンプ吐出圧が高いとスプ−ルの、スプリング
を縮める方向の移動により弁8の出力ポ−ト(支持圧P
c送給ポ−ト)が、ポンプの吐出ポ−トと通流して制御
シリンダ室9cに油を送り込む。その結果、ピストンプ
ランジャ9は図1において左方へ移動し斜板4の傾斜角
が小さく(傾斜が緩やかに)なりピストンの往復ストロ
−クが短くなることによって吐出流量を減少させる。
ダ室9cには斜板角制御弁8より流入した油が存在し、
その圧力すなわち支持圧Pcでピストンプランジャ9が
斜板4の第1点を支持する。斜板角制御弁8は、圧縮コ
イルスプリングで押されたスプ−ルを有し、このスプ−
ルにポンプ吐出圧がスプリング対向圧として加えられ、
ポンプ吐出圧が低いときにはスプ−ルの、スプリングが
伸びる方向の移動により弁8の出力ポ−ト(支持圧Pc
送給ポ−ト)が、ドレイン(ポンプの吸入ポ−ト)と通
流して制御シリンダ室9c内の油を排出する。その結
果、ピストンプランジャ9は図1において右方へ移動し
斜板4の傾斜角が大きく(傾斜が急に)なりピストンの
往復ストロ−クが長くなることによって吐出流量を増大
させる。ポンプ吐出圧が高いとスプ−ルの、スプリング
を縮める方向の移動により弁8の出力ポ−ト(支持圧P
c送給ポ−ト)が、ポンプの吐出ポ−トと通流して制御
シリンダ室9cに油を送り込む。その結果、ピストンプ
ランジャ9は図1において左方へ移動し斜板4の傾斜角
が小さく(傾斜が緩やかに)なりピストンの往復ストロ
−クが短くなることによって吐出流量を減少させる。
【0021】なお、弁8の上端のねじを締め込むとスプ
リングの押し力が強くなり、弁8の給排切替え時のポン
プ吐出圧が高くなる。ねじを緩めるとその逆となる。こ
のように本例の斜板角制御弁8はねじの締め込み調整に
より目標制御圧力を調整しうる。
リングの押し力が強くなり、弁8の給排切替え時のポン
プ吐出圧が高くなる。ねじを緩めるとその逆となる。こ
のように本例の斜板角制御弁8はねじの締め込み調整に
より目標制御圧力を調整しうる。
【0022】第2点において斜板4を支持する当て片1
0aにはガイドロッド10bの一端が固着されており、
このガイドロッド10bが、ピストン基体1に植設され
たロッドガイド10cで、回転軸2が延びる方向に移動
自在に案内されている。当て片10aには圧縮コイルス
プリング10dが斜板4を時計方向に回動駆動する力を
与えている。
0aにはガイドロッド10bの一端が固着されており、
このガイドロッド10bが、ピストン基体1に植設され
たロッドガイド10cで、回転軸2が延びる方向に移動
自在に案内されている。当て片10aには圧縮コイルス
プリング10dが斜板4を時計方向に回動駆動する力を
与えている。
【0023】またピストン6に加わる吐出圧の反力が上
死点(吐出終点/吸入始点)及び下死点(吸入終点/吐
出終点)付近では変化し斜板4の軸線4cに対して対称
でないため斜板4の軸線4cまわりに斜板4を回転させ
るモ−メントが発生する。さらに、吐出流量制御系の安
定化のため回転軸2の中心よりずらして斜板4の軸線4
cを設定することもあり、この場合ピストンに加わる反
力の合計も斜板4を回転させるモ−メントとなる。支持
圧Pcは、斜板4の軸線4cまわりに発生するこのモ−
メントと当て片10aより受ける圧縮コイルスプリング
の力によるモ−メントの合計と釣り合うように決定され
る。
死点(吐出終点/吸入始点)及び下死点(吸入終点/吐
出終点)付近では変化し斜板4の軸線4cに対して対称
でないため斜板4の軸線4cまわりに斜板4を回転させ
るモ−メントが発生する。さらに、吐出流量制御系の安
定化のため回転軸2の中心よりずらして斜板4の軸線4
cを設定することもあり、この場合ピストンに加わる反
力の合計も斜板4を回転させるモ−メントとなる。支持
圧Pcは、斜板4の軸線4cまわりに発生するこのモ−
メントと当て片10aより受ける圧縮コイルスプリング
の力によるモ−メントの合計と釣り合うように決定され
る。
【0024】シリンダブロック5のシリンダに挿入され
たピストン6は回転軸2の延びる方向では斜板4に結合
しているが、回転軸2を中心とする回転方向では斜板4
のリング状摺接面に沿って滑ることができる。これによ
り、回転軸2の回転すなわちシリンダブロック5の回転
によりピストン6が回転軸2を中心に回動するが、ピス
トン6は斜板4の摺接面との距離が常時固定であるの
で、該摺接面が傾斜していることにより、回動に伴って
シリンダブロック5に対して往復動する。ピストン6
は、ピストンプランジャ9に最も近い位置(バルブプレ
ート7との距離が最短の位置)で上死点、当て片10a
に最も近い位置(バルブプレート7との距離が最長の位
置)で下死点となる。
たピストン6は回転軸2の延びる方向では斜板4に結合
しているが、回転軸2を中心とする回転方向では斜板4
のリング状摺接面に沿って滑ることができる。これによ
り、回転軸2の回転すなわちシリンダブロック5の回転
によりピストン6が回転軸2を中心に回動するが、ピス
トン6は斜板4の摺接面との距離が常時固定であるの
で、該摺接面が傾斜していることにより、回動に伴って
シリンダブロック5に対して往復動する。ピストン6
は、ピストンプランジャ9に最も近い位置(バルブプレ
ート7との距離が最短の位置)で上死点、当て片10a
に最も近い位置(バルブプレート7との距離が最長の位
置)で下死点となる。
【0025】図2にバルブプレ−ト7の平面図(図1で
左側からバルブプレ−ト7を見た平面図)を示す。図中
の線ABLが、ピストン6の下死点と上死点とを結ぶ吐
出/吸入境界線である。バルブプレ−ト7には吸入行程
のシリンダポ−トが対向する吸入ポ−ト71,吐出行程
のシリンダポ−トが対向する吐出ポ−ト72、および、
両ポ−トの中間位置に開けられた小開口73がある。吸
入ポ−ト71はポンプ基体1の図示しない吸入ポ−トに
連通し、吐出ポ−ト72はポンプ基体1の図示しない吐
出ポ−トに連通している。
左側からバルブプレ−ト7を見た平面図)を示す。図中
の線ABLが、ピストン6の下死点と上死点とを結ぶ吐
出/吸入境界線である。バルブプレ−ト7には吸入行程
のシリンダポ−トが対向する吸入ポ−ト71,吐出行程
のシリンダポ−トが対向する吐出ポ−ト72、および、
両ポ−トの中間位置に開けられた小開口73がある。吸
入ポ−ト71はポンプ基体1の図示しない吸入ポ−トに
連通し、吐出ポ−ト72はポンプ基体1の図示しない吐
出ポ−トに連通している。
【0026】同一円周上に分布した吸入ポ−ト71,吐
出ポ−ト72および小開口73を直線配列で示すと図5
に示すようになり、この実施例では、吐出ポ−ト72と
小開口73の間に、後述する第1絞り弁10および第2
絞り弁11が並列に接続されている。
出ポ−ト72および小開口73を直線配列で示すと図5
に示すようになり、この実施例では、吐出ポ−ト72と
小開口73の間に、後述する第1絞り弁10および第2
絞り弁11が並列に接続されている。
【0027】再度図1を参照すると、この実施例では、
斜板4の傾斜角(回転軸2に直交する面に対する斜板4
の角度)に対応して小開口73と吐出ポ−ト72との通
流開度を調整する第1絞り弁10は、斜板4の第2点を
支えるためのガイドロッド10bをバルブスプ−ルと
し、ロッドガイド10cをバルブボディとしている。ロ
ッドガイド10cには、ガイドロッド10bの延びる方
向に2つのリング状内溝が切られており、それらの内左
側のもの左内溝(斜板4に近いのもの)は吐出ポ−ト7
2に連通し、右側のもの右内溝は小開口73に連通して
いる。ガイドロッド10bには、これら左内溝と右内溝
の間を通流とするためのクサビ形溝(又は切削)10e
が刻まれており、このクサビ形溝10eは左方(左内溝
に対向する側)で深く右方(右内溝に対向する側)で浅
い。図3の(a)に、クサビ形溝10e部での、ガイド
ロッド10bとロッドガイド10cの横断面を示し、図
3の(b)にガイドロッド10bの外観を拡大して示
す。
斜板4の傾斜角(回転軸2に直交する面に対する斜板4
の角度)に対応して小開口73と吐出ポ−ト72との通
流開度を調整する第1絞り弁10は、斜板4の第2点を
支えるためのガイドロッド10bをバルブスプ−ルと
し、ロッドガイド10cをバルブボディとしている。ロ
ッドガイド10cには、ガイドロッド10bの延びる方
向に2つのリング状内溝が切られており、それらの内左
側のもの左内溝(斜板4に近いのもの)は吐出ポ−ト7
2に連通し、右側のもの右内溝は小開口73に連通して
いる。ガイドロッド10bには、これら左内溝と右内溝
の間を通流とするためのクサビ形溝(又は切削)10e
が刻まれており、このクサビ形溝10eは左方(左内溝
に対向する側)で深く右方(右内溝に対向する側)で浅
い。図3の(a)に、クサビ形溝10e部での、ガイド
ロッド10bとロッドガイド10cの横断面を示し、図
3の(b)にガイドロッド10bの外観を拡大して示
す。
【0028】図6の(a)に、同一円周上に分布した吸
入ポ−ト71,吐出ポ−ト72および小開口73を直線
配列で示し、かつ、そこに第1絞り弁10と吐出ポ−ト
72および小開口73との接続関係を示す。
入ポ−ト71,吐出ポ−ト72および小開口73を直線
配列で示し、かつ、そこに第1絞り弁10と吐出ポ−ト
72および小開口73との接続関係を示す。
【0029】図1および図6の(a)を参照されたい。
クサビ形溝10eの存在により、斜板4の傾斜角が次第
に小さくなる(仮に固定絞り弁を使用した場合にはこれ
に伴ってシリンダ内圧の予圧縮区間(図2)における小
開口73を介しての吐出ポ−ト72からシリンダ内への
圧力補償量は次第に少くなる)につれてロッド10bが
次第に右方に移動し、クサビ形溝10eによる左内溝と
右内溝との通流開度、すなわち小開口73と吐出ポ−ト
72との通流開度は、次第に広くなり、これにより予圧
縮区間における小開口73を介しての吐出ポ−ト72か
らシリンダ内への圧力補償量が実質上低下せず、斜板4
の傾斜角を小さくした場合の、シリンダが吐出ポ−ト7
2に通流したときのシリンダ内圧の急上昇が抑制され
る。
クサビ形溝10eの存在により、斜板4の傾斜角が次第
に小さくなる(仮に固定絞り弁を使用した場合にはこれ
に伴ってシリンダ内圧の予圧縮区間(図2)における小
開口73を介しての吐出ポ−ト72からシリンダ内への
圧力補償量は次第に少くなる)につれてロッド10bが
次第に右方に移動し、クサビ形溝10eによる左内溝と
右内溝との通流開度、すなわち小開口73と吐出ポ−ト
72との通流開度は、次第に広くなり、これにより予圧
縮区間における小開口73を介しての吐出ポ−ト72か
らシリンダ内への圧力補償量が実質上低下せず、斜板4
の傾斜角を小さくした場合の、シリンダが吐出ポ−ト7
2に通流したときのシリンダ内圧の急上昇が抑制され
る。
【0030】斜板4の傾斜角が大きいときには、予圧縮
区間でのピストンによるシリンダ内圧の上昇があり、仮
に固定絞り弁を使用した場合にはこれに小開口73を通
した吐出ポ−ト72からの補償圧の供給で予圧縮区間で
のシリンダ内圧の上昇が過度になるが、本例では、クサ
ビ形溝10eによる左内溝と右内溝との通流開度、すな
わち小開口73と吐出ポ−ト72との通流開度、が小さ
いので、このような過度の圧力上昇を生じない。絞り弁
10の開度変化を図6の(b)に実線で示す。なお、ガ
イドロッド10bには、クサビ形溝10eに代えて図4
に示す溝群10f(又はこれらを周方向に連続とした1
つの溝)を刻んでもよい。この場合には、ガイドロッド
10bの軸方向の移動に対して、絞り弁10の開度は段
階的に変化する。すなわち絞り弁10は多段絞り弁とな
る。この場合には、絞り弁10の開度変化は図6の
(b)に2点鎖線で示したものとなる。
区間でのピストンによるシリンダ内圧の上昇があり、仮
に固定絞り弁を使用した場合にはこれに小開口73を通
した吐出ポ−ト72からの補償圧の供給で予圧縮区間で
のシリンダ内圧の上昇が過度になるが、本例では、クサ
ビ形溝10eによる左内溝と右内溝との通流開度、すな
わち小開口73と吐出ポ−ト72との通流開度、が小さ
いので、このような過度の圧力上昇を生じない。絞り弁
10の開度変化を図6の(b)に実線で示す。なお、ガ
イドロッド10bには、クサビ形溝10eに代えて図4
に示す溝群10f(又はこれらを周方向に連続とした1
つの溝)を刻んでもよい。この場合には、ガイドロッド
10bの軸方向の移動に対して、絞り弁10の開度は段
階的に変化する。すなわち絞り弁10は多段絞り弁とな
る。この場合には、絞り弁10の開度変化は図6の
(b)に2点鎖線で示したものとなる。
【0031】図1に示す実施例では更に第2の絞り弁1
1が備わっている。絞り弁11は、圧縮コイルスプリン
グで押されたスプ−ルを有し、このスプ−ルに支持圧P
c(弁8の出力圧)がスプリング対向圧として加えら
れ、支持圧Pcが次第に高くなるとスプ−ルがスプリン
グを圧縮する方向に移動し、小開口73と吐出ポ−ト7
2の間の通流路の開口面積が狭くなる。このように支持
圧Pcに対応して、第2絞り弁11は、支持圧Pcが高
いときには小開口73と吐出ポ−ト72の間の通流路の
開口面積を狭ばめ、低いときには小開口73と吐出ポ−
ト72の間の通流路の開口面積を広げる。
1が備わっている。絞り弁11は、圧縮コイルスプリン
グで押されたスプ−ルを有し、このスプ−ルに支持圧P
c(弁8の出力圧)がスプリング対向圧として加えら
れ、支持圧Pcが次第に高くなるとスプ−ルがスプリン
グを圧縮する方向に移動し、小開口73と吐出ポ−ト7
2の間の通流路の開口面積が狭くなる。このように支持
圧Pcに対応して、第2絞り弁11は、支持圧Pcが高
いときには小開口73と吐出ポ−ト72の間の通流路の
開口面積を狭ばめ、低いときには小開口73と吐出ポ−
ト72の間の通流路の開口面積を広げる。
【0032】図7に、同一円周上に分布した吸入ポ−ト
71,吐出ポ−ト72および小開口73を直線配列で示
し、かつ、そこに第2絞り弁11と吐出ポ−ト72およ
び小開口73との接続関係を示す。
71,吐出ポ−ト72および小開口73を直線配列で示
し、かつ、そこに第2絞り弁11と吐出ポ−ト72およ
び小開口73との接続関係を示す。
【0033】ポンプ回転数(回転軸2の回転速度)が変
化すると上死点及び下死点付近のピストン6から斜板4
に加わるモ−メントが変化することによって支持圧Pc
も変化する。このような連鎖による、ポンプ回転数に対
する支持圧Pcの関係を図8の(a)に示す。制御シリ
ンダ室9c内の油量を制御してポンプ出力圧を目標値に
維持するように斜板4の傾斜角を調整する場合、制御シ
リンダ室9c内の圧力すなわち支持圧Pcはポンプ回転
速度に対応して変化し、回転速度が低いほど支持圧Pc
は高く回転速度が高いときには支持圧Pcは低くなると
いう特性がある。支持圧Pcが変わる場合、第2絞り弁
11の上述の動作により、支持圧Pcが高い(ポンプ回
転速度が低い)ときには、仮に固定絞り弁を使用した場
合にはこれに小開口73を通した吐出ポ−ト72からの
補償圧の供給で予圧縮区間でのシリンダ内圧の上昇が過
度になるが、本例では、図8の(b)に示すように高い
支持圧Pc(低い回転速度)で絞り弁11の開度が小さ
いので、このような過度の圧力上昇を生じない。支持圧
Pcが低い(ポンプ回転速度が高い)ときには、仮に固
定絞り弁を使用した場合には予圧縮区間における小開口
73を介しての吐出ポ−ト72からシリンダ内への圧力
補償量が少く吐出ポ−ト72に達したときにシリンダ内
圧が急上昇するが、本例ではこの場合(高い回転速度)
には絞り弁11の開度が大きいので、予圧縮区間での圧
力補償量が多く、吐出ポ−ト72に達したときにシリン
ダ内圧が急上昇することはない。
化すると上死点及び下死点付近のピストン6から斜板4
に加わるモ−メントが変化することによって支持圧Pc
も変化する。このような連鎖による、ポンプ回転数に対
する支持圧Pcの関係を図8の(a)に示す。制御シリ
ンダ室9c内の油量を制御してポンプ出力圧を目標値に
維持するように斜板4の傾斜角を調整する場合、制御シ
リンダ室9c内の圧力すなわち支持圧Pcはポンプ回転
速度に対応して変化し、回転速度が低いほど支持圧Pc
は高く回転速度が高いときには支持圧Pcは低くなると
いう特性がある。支持圧Pcが変わる場合、第2絞り弁
11の上述の動作により、支持圧Pcが高い(ポンプ回
転速度が低い)ときには、仮に固定絞り弁を使用した場
合にはこれに小開口73を通した吐出ポ−ト72からの
補償圧の供給で予圧縮区間でのシリンダ内圧の上昇が過
度になるが、本例では、図8の(b)に示すように高い
支持圧Pc(低い回転速度)で絞り弁11の開度が小さ
いので、このような過度の圧力上昇を生じない。支持圧
Pcが低い(ポンプ回転速度が高い)ときには、仮に固
定絞り弁を使用した場合には予圧縮区間における小開口
73を介しての吐出ポ−ト72からシリンダ内への圧力
補償量が少く吐出ポ−ト72に達したときにシリンダ内
圧が急上昇するが、本例ではこの場合(高い回転速度)
には絞り弁11の開度が大きいので、予圧縮区間での圧
力補償量が多く、吐出ポ−ト72に達したときにシリン
ダ内圧が急上昇することはない。
【0034】図1に示すアキシャルピストンポンプは、
ポンプの吐出流量(サスペンションシステムの高油圧の
消費)の変動および回転軸2の回転速度(エンジン回転
速度)の変動にもかかわらず、ポンプの吐出圧を実質上
一定に維持するものである。すなわち、サスペンション
システムの高油圧の消費量が増加して出力圧が低下する
ときには制御シリンダ室9c内の油が斜板角制御弁8か
ら排出されて、ピストンプランジャ9が図1において右
方に移動し、斜板4の傾斜角が大きくなり(ピストンス
トロ−クが長くなり)、ポンプの吐出流量が増大して出
力圧が上昇(復帰)する。サスペンションシステムの高
油圧の消費量が低下してポンプ出力圧が上昇するときに
はこれとは逆の動作となってポンプ出力圧が低下(復
帰)する。回転軸2の回転速度(車両上エンジンの回転
速度)が上昇するとポンプの吐出流量が増大して出力圧
が上昇して斜板角制御弁8から制御シリンダ室9cに油
が送り込まれ、ピストンプランジャ9が図1で左方に移
動して斜板4の傾斜角が小さくなり(ピストンストロ−
クが短くなり)、ポンプの吐出流量が低下してポンプ出
力圧が低下(復帰)する。車両上エンジンの回転速度が
低下してポンプ出力圧が低下するときにはこれとは逆の
動作となってポンプ出力圧が上昇(復帰)する。
ポンプの吐出流量(サスペンションシステムの高油圧の
消費)の変動および回転軸2の回転速度(エンジン回転
速度)の変動にもかかわらず、ポンプの吐出圧を実質上
一定に維持するものである。すなわち、サスペンション
システムの高油圧の消費量が増加して出力圧が低下する
ときには制御シリンダ室9c内の油が斜板角制御弁8か
ら排出されて、ピストンプランジャ9が図1において右
方に移動し、斜板4の傾斜角が大きくなり(ピストンス
トロ−クが長くなり)、ポンプの吐出流量が増大して出
力圧が上昇(復帰)する。サスペンションシステムの高
油圧の消費量が低下してポンプ出力圧が上昇するときに
はこれとは逆の動作となってポンプ出力圧が低下(復
帰)する。回転軸2の回転速度(車両上エンジンの回転
速度)が上昇するとポンプの吐出流量が増大して出力圧
が上昇して斜板角制御弁8から制御シリンダ室9cに油
が送り込まれ、ピストンプランジャ9が図1で左方に移
動して斜板4の傾斜角が小さくなり(ピストンストロ−
クが短くなり)、ポンプの吐出流量が低下してポンプ出
力圧が低下(復帰)する。車両上エンジンの回転速度が
低下してポンプ出力圧が低下するときにはこれとは逆の
動作となってポンプ出力圧が上昇(復帰)する。
【0035】このように回転速度が比較的に広い範囲で
変化する場合は、回転速度の変化に伴い変化する支持圧
Pcに対応する方式、すなわち回転速度に対応して絞り
弁11の開度を制御する方式、が有効であり、吐出流体
の消費流量が比較的に大きく変動するときは吐出流量に
対応する斜板角感応方式、すなわち、斜板4の傾斜角に
対応して絞り弁10の開度を制御する方式、が有効であ
る。
変化する場合は、回転速度の変化に伴い変化する支持圧
Pcに対応する方式、すなわち回転速度に対応して絞り
弁11の開度を制御する方式、が有効であり、吐出流体
の消費流量が比較的に大きく変動するときは吐出流量に
対応する斜板角感応方式、すなわち、斜板4の傾斜角に
対応して絞り弁10の開度を制御する方式、が有効であ
る。
【0036】回転速度,吐出流量が共に大きく変化する
場合は、両者を併設する意義が高い。 第1絞り弁10
は、斜板4の傾斜角の小による予圧縮区間でのシリンダ
内圧の上昇の遅れを補償するために傾斜角に対応して小
開口73と吐出ポ−ト72との通流開口を定め、第2絞
り弁11は、ポンプ回転速度が高いときの予圧縮区間で
のシリンダ内圧補償の不足を補うために支持圧Pc(す
なわちポンプ回転速度)に対応して小開口73と吐出ポ
−ト72との通流開口を定めるので、補償特性が異な
り、それぞれに適した小開口の位置は同一点とは限らな
い。
場合は、両者を併設する意義が高い。 第1絞り弁10
は、斜板4の傾斜角の小による予圧縮区間でのシリンダ
内圧の上昇の遅れを補償するために傾斜角に対応して小
開口73と吐出ポ−ト72との通流開口を定め、第2絞
り弁11は、ポンプ回転速度が高いときの予圧縮区間で
のシリンダ内圧補償の不足を補うために支持圧Pc(す
なわちポンプ回転速度)に対応して小開口73と吐出ポ
−ト72との通流開口を定めるので、補償特性が異な
り、それぞれに適した小開口の位置は同一点とは限らな
い。
【0037】したがって、本発明の第2実施例では、第
1絞り弁10用の第1小開口731と第2絞り弁11用
の第2小開口732を用いて、図9に示すように、両小
開口731および732をそれぞれ別個の適位置に設け
る。図9の(a)は、第1実施例のバルブプレ−ト7に
代えて用いる第2実施例のバルブプレ−トの平面図であ
り、図9の(b)はバルブプレ−ト上のポ−トの、円上
分布を直線展開して示す展開図であり、この(b)に第
1小開口731と第1絞り弁10との接続関係ならびに
第2小開口732と第2絞り弁11との接続関係を示
す。第2実施例のその他の構成は、上述の、図1に示す
第1実施例と同じである。この第2実施例によれば、シ
リンダ内圧の変化がより精細に滑らかになる。
1絞り弁10用の第1小開口731と第2絞り弁11用
の第2小開口732を用いて、図9に示すように、両小
開口731および732をそれぞれ別個の適位置に設け
る。図9の(a)は、第1実施例のバルブプレ−ト7に
代えて用いる第2実施例のバルブプレ−トの平面図であ
り、図9の(b)はバルブプレ−ト上のポ−トの、円上
分布を直線展開して示す展開図であり、この(b)に第
1小開口731と第1絞り弁10との接続関係ならびに
第2小開口732と第2絞り弁11との接続関係を示
す。第2実施例のその他の構成は、上述の、図1に示す
第1実施例と同じである。この第2実施例によれば、シ
リンダ内圧の変化がより精細に滑らかになる。
【0038】図10に本発明の第3実施例を示す。この
実施例においては、斜板4の傾斜角に対応して小開口7
3と吐出ポ−ト72との通流開口を定める絞り弁12を
備えている。単純化して言うと、第1実施例の絞り弁1
0の機能と同様な機能をこの絞り弁12で実現する。絞
り弁12は、斜板4を第1点で支持するピストンプラン
ジャ9をバルブスプ−ルとして使用し、ピストンプラン
ジャ9を受ける、ポンプ基体1をバルブボディとしたも
のであり、基体1のスプ−ル穴すなわち制御シリンダ室
9cに2個のリング状の左内溝12aおよび右内溝12
bが切られており、左内溝12aは小開口73に、右内
溝12bは吐出ポ−ト72に連通している。なおバルブ
プレ−ト7の構造は、第1実施例(図2)に示すものと
同一である。ピストンプランジャ9には、これら左内溝
12aと右内溝12bの間を通流とするためのクサビ形
溝(又は切削)12cが刻まれており、このクサビ形溝
12cは右方で深く左方で浅い。この第3実施例での、
小開口73および吐出ポ−ト72と絞り弁12との接続
関係は、図6の(a)において、絞り弁10を絞り弁1
2と読み替えたものとなる。 この第3実施例によって
も、斜板4の傾斜角の変化に対して、絞り弁12の開度
は絞り弁10の開度変化と同様に変化するので、上述
の、絞り弁10を用いる場合のシリンダ内圧の急激な変
動の抑制と同様な抑制効果が得られる。
実施例においては、斜板4の傾斜角に対応して小開口7
3と吐出ポ−ト72との通流開口を定める絞り弁12を
備えている。単純化して言うと、第1実施例の絞り弁1
0の機能と同様な機能をこの絞り弁12で実現する。絞
り弁12は、斜板4を第1点で支持するピストンプラン
ジャ9をバルブスプ−ルとして使用し、ピストンプラン
ジャ9を受ける、ポンプ基体1をバルブボディとしたも
のであり、基体1のスプ−ル穴すなわち制御シリンダ室
9cに2個のリング状の左内溝12aおよび右内溝12
bが切られており、左内溝12aは小開口73に、右内
溝12bは吐出ポ−ト72に連通している。なおバルブ
プレ−ト7の構造は、第1実施例(図2)に示すものと
同一である。ピストンプランジャ9には、これら左内溝
12aと右内溝12bの間を通流とするためのクサビ形
溝(又は切削)12cが刻まれており、このクサビ形溝
12cは右方で深く左方で浅い。この第3実施例での、
小開口73および吐出ポ−ト72と絞り弁12との接続
関係は、図6の(a)において、絞り弁10を絞り弁1
2と読み替えたものとなる。 この第3実施例によって
も、斜板4の傾斜角の変化に対して、絞り弁12の開度
は絞り弁10の開度変化と同様に変化するので、上述
の、絞り弁10を用いる場合のシリンダ内圧の急激な変
動の抑制と同様な抑制効果が得られる。
【0039】図11に、本発明の第4実施例の一断面
(図1の紙面に略垂直な断面に相当)を示す。斜板4は
軸線4cを中心に回動自在にポンプ基体1に支持されて
いる。図11のXII−XII線断面を図12に示す。この実
施例においては、斜板4の傾斜角に対応して小開口73
と吐出ポ−ト72との通流開口を定める絞り弁13を備
えている。単純化して言うと、第1実施例の絞り弁10
の機能と同様な機能をこの絞り弁13で実現する。絞り
弁13は、斜板4の軸線4cを中心に回動するトラニオ
ン軸4taをバルブロ−タとして使用し、トラニオン軸
4taを支持するブッシュ14をバルブボディとしたも
のであり、ブッシュ14の、トラニオン軸4taの外周
面が摺接する丸穴内面に、入力ポ−ト14aと出力ポ−
ト14bが、斜板4の傾斜角を大きくする回転方向(図
12において時計方向)の下流側と上流側に並べて刻ま
れている。入力ポ−ト14aは吐出ポ−ト72に、出力
ポ−ト14bは小開口73に連通している。なおバルブ
プレ−ト7の構造は、第1実施例(図2)に示すものと
同一である。トラニオン軸4taには、入力ポ−ト14
aと出力ポ−ト14bの間を通流とするためのクサビ形
溝(又は切削)4aが刻まれており、このクサビ形溝4
aは、上記下流側で深く上流側で浅い。この第3実施例
での、小開口73および吐出ポ−ト72と絞り弁13と
の接続関係は、図6の(a)において、絞り弁10を絞
り弁13と読み替えたものとなる。
(図1の紙面に略垂直な断面に相当)を示す。斜板4は
軸線4cを中心に回動自在にポンプ基体1に支持されて
いる。図11のXII−XII線断面を図12に示す。この実
施例においては、斜板4の傾斜角に対応して小開口73
と吐出ポ−ト72との通流開口を定める絞り弁13を備
えている。単純化して言うと、第1実施例の絞り弁10
の機能と同様な機能をこの絞り弁13で実現する。絞り
弁13は、斜板4の軸線4cを中心に回動するトラニオ
ン軸4taをバルブロ−タとして使用し、トラニオン軸
4taを支持するブッシュ14をバルブボディとしたも
のであり、ブッシュ14の、トラニオン軸4taの外周
面が摺接する丸穴内面に、入力ポ−ト14aと出力ポ−
ト14bが、斜板4の傾斜角を大きくする回転方向(図
12において時計方向)の下流側と上流側に並べて刻ま
れている。入力ポ−ト14aは吐出ポ−ト72に、出力
ポ−ト14bは小開口73に連通している。なおバルブ
プレ−ト7の構造は、第1実施例(図2)に示すものと
同一である。トラニオン軸4taには、入力ポ−ト14
aと出力ポ−ト14bの間を通流とするためのクサビ形
溝(又は切削)4aが刻まれており、このクサビ形溝4
aは、上記下流側で深く上流側で浅い。この第3実施例
での、小開口73および吐出ポ−ト72と絞り弁13と
の接続関係は、図6の(a)において、絞り弁10を絞
り弁13と読み替えたものとなる。
【0040】この第4実施例によっても、斜板4の傾斜
角の変化に対して、絞り弁13の開度は絞り弁10の開
度変化と同様に変化するので、上述の、絞り弁10を用
いる場合のシリンダ内圧の急激な変動の抑制と同様な抑
制効果が得られる。
角の変化に対して、絞り弁13の開度は絞り弁10の開
度変化と同様に変化するので、上述の、絞り弁10を用
いる場合のシリンダ内圧の急激な変動の抑制と同様な抑
制効果が得られる。
【0041】なお、以上に説明した実施例では無段階可
変絞りまたは多段階可変絞りで小開口と吐出ポ−トの間
の通流開口面積を定めるようにしたが、絞りの変化が開
閉動作であっても、その簡略さに応じた効果が得られる
ことは言うまでもない。
変絞りまたは多段階可変絞りで小開口と吐出ポ−トの間
の通流開口面積を定めるようにしたが、絞りの変化が開
閉動作であっても、その簡略さに応じた効果が得られる
ことは言うまでもない。
【0042】更に、本発明は下死点(吸入終点/吐出始
点)におけるシリンダ内圧の急激な変化を抑制すること
を目的としているが、上死点(吐出終点/吸入始点)に
おけるシリンダ内圧の急激な変化にも応用可能であるこ
とは容易に推測できる。
点)におけるシリンダ内圧の急激な変化を抑制すること
を目的としているが、上死点(吐出終点/吸入始点)に
おけるシリンダ内圧の急激な変化にも応用可能であるこ
とは容易に推測できる。
【0043】
【発明の効果】斜板の傾斜角および又はポンプ回転駆動
速度が比較的に広い範囲に渡って変化する場合でも、該
範囲の実質上全体においてシリンダ内圧の急激な変動が
実質上抑制される。
速度が比較的に広い範囲に渡って変化する場合でも、該
範囲の実質上全体においてシリンダ内圧の急激な変動が
実質上抑制される。
【図1】 本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】 図1に示すバルブプレ−ト7の平面図であ
る。
る。
【図3】 (a)は図1に示すガイドロッド10bおよ
びロッドガイド10cの横断面図、(b)はガイドロッ
ド10bの拡大斜視図である。
びロッドガイド10cの横断面図、(b)はガイドロッ
ド10bの拡大斜視図である。
【図4】 (a)はガイドロッド10bの変形例とロッ
ドガイド10cの横断面図、(b)はガイドロッド10
bの変形例の拡大斜視図である。
ドガイド10cの横断面図、(b)はガイドロッド10
bの変形例の拡大斜視図である。
【図5】 図1に示すバルブプレ−ト7の吸入ポ−ト7
1,吐出ポ−ト72および小開口73と、第1絞り弁1
0および第2絞り弁11との接続を、ポ−トの円上配列
を直線展開して示す平面図である。
1,吐出ポ−ト72および小開口73と、第1絞り弁1
0および第2絞り弁11との接続を、ポ−トの円上配列
を直線展開して示す平面図である。
【図6】 (a)は、図1に示すバルブプレ−ト7の吸
入ポ−ト71,吐出ポ−ト72および小開口73と、第
1絞り弁10との接続を、ポ−トの円上配列を直線展開
して示す平面図であり、シリンダブロック5の回転角に
対する該ブロック5のあるシリンダの内圧の変化を示す
グラフをも示す。(b)は、絞り弁10の、斜板4の傾
斜角に対する絞り開度の関係を示すグラフである。
入ポ−ト71,吐出ポ−ト72および小開口73と、第
1絞り弁10との接続を、ポ−トの円上配列を直線展開
して示す平面図であり、シリンダブロック5の回転角に
対する該ブロック5のあるシリンダの内圧の変化を示す
グラフをも示す。(b)は、絞り弁10の、斜板4の傾
斜角に対する絞り開度の関係を示すグラフである。
【図7】 図1に示すバルブプレ−ト7の吸入ポ−ト7
1,吐出ポ−ト72および小開口73と、第2絞り弁1
1との接続を、ポ−トの円上配列を直線展開して示す平
面図であり、シリンダブロック5の回転角に対する該ブ
ロック5のあるシリンダの内圧の変化を示すグラフをも
示す。
1,吐出ポ−ト72および小開口73と、第2絞り弁1
1との接続を、ポ−トの円上配列を直線展開して示す平
面図であり、シリンダブロック5の回転角に対する該ブ
ロック5のあるシリンダの内圧の変化を示すグラフをも
示す。
【図8】 (a)は、図1に示す回転軸2の回転速度
(ポンプ回転数)と、ピストンプランジャ9に加えられ
る支持圧Pcの関係を示すグラフ、(b)は、支持圧P
cと第2絞り弁11の絞り開度の関係を示すグラフであ
る。
(ポンプ回転数)と、ピストンプランジャ9に加えられ
る支持圧Pcの関係を示すグラフ、(b)は、支持圧P
cと第2絞り弁11の絞り開度の関係を示すグラフであ
る。
【図9】 (a)は本発明の第2実施例で用いるバルブ
プレ−トの平面図であり、(b)は、該バルブプレ−ト
上のポ−トおよび小開口の円上分布を直線展開して示す
展開図であり、小開口731および732と第1絞り弁
10および第2絞り弁11との接続をも示し、かつ、シ
リンダブロック5の回転角に対する該ブロック5のある
シリンダの内圧の変化を示すグラフをも示す。
プレ−トの平面図であり、(b)は、該バルブプレ−ト
上のポ−トおよび小開口の円上分布を直線展開して示す
展開図であり、小開口731および732と第1絞り弁
10および第2絞り弁11との接続をも示し、かつ、シ
リンダブロック5の回転角に対する該ブロック5のある
シリンダの内圧の変化を示すグラフをも示す。
【図10】 本発明の第3実施例の縦断面図である。
【図11】 本発明の第4実施例の縦断面図であり、図
1および図2に示す縦断面に対して略直交する断面の縦
断面を示す。
1および図2に示す縦断面に対して略直交する断面の縦
断面を示す。
【図12】 図11のXII−XII線断面図である。
【図13】 斜板の傾斜角が大のときに騒音,振動が小
さくなるようにチュ−ニングされた従来のアキシャルピ
ストンポンプの吸入ポ−ト,吐出ポ−トおよび小開口
を、ポ−トの円上配列を直線展開して示す平面図であ
り、シリンダブロックの回転角に対する該ブロックのあ
るシリンダの内圧の変化を示すグラフを、斜板の傾斜角
との関係でも示す。
さくなるようにチュ−ニングされた従来のアキシャルピ
ストンポンプの吸入ポ−ト,吐出ポ−トおよび小開口
を、ポ−トの円上配列を直線展開して示す平面図であ
り、シリンダブロックの回転角に対する該ブロックのあ
るシリンダの内圧の変化を示すグラフを、斜板の傾斜角
との関係でも示す。
【図14】 図13に示す小開口と吐出ポ−トとの接続
の、低速回転時に騒音,振動が小さくなるようにチュ−
ニングされた従来のアキシャルピストンポンプの、シリ
ンダブロックの回転角に対する該ブロックのあるシリン
ダの内圧の変化を示すグラフであり、シリンダ回転角と
の関係で示す。
の、低速回転時に騒音,振動が小さくなるようにチュ−
ニングされた従来のアキシャルピストンポンプの、シリ
ンダブロックの回転角に対する該ブロックのあるシリン
ダの内圧の変化を示すグラフであり、シリンダ回転角と
の関係で示す。
1:ポンプ基体 2:回転軸 3:プ−リ 4:斜板 4a:クサビ形溝 4ta:トラニオ
ン軸 5:シリンダブロック 6:ピストン 7:バルブプレ−ト 71:吸入ポ−ト 72:吐出ポ−ト 73:小開口 731,732:小開口 8:斜板角制御弁 9:ピストンプランジャ 10:第1絞り弁 10a:当て片 10b:ガイドロ
ッド 10c:ロッドガイド 10d:圧縮コイ
ルスプリング 10e:クサビ形溝 10f:溝群 11:第2絞り弁 12:絞り弁 12a,12b:リング状内溝 12c:クサビ形
溝 13:絞り弁 14:ブッシュ 14a:入力ポ−ト 14b:出力ポ−
ト
ン軸 5:シリンダブロック 6:ピストン 7:バルブプレ−ト 71:吸入ポ−ト 72:吐出ポ−ト 73:小開口 731,732:小開口 8:斜板角制御弁 9:ピストンプランジャ 10:第1絞り弁 10a:当て片 10b:ガイドロ
ッド 10c:ロッドガイド 10d:圧縮コイ
ルスプリング 10e:クサビ形溝 10f:溝群 11:第2絞り弁 12:絞り弁 12a,12b:リング状内溝 12c:クサビ形
溝 13:絞り弁 14:ブッシュ 14a:入力ポ−ト 14b:出力ポ−
ト
Claims (3)
- 【請求項1】ポンプ基体に回転自在に支持された回転
軸,該回転軸に結合され一体に回転するシリンダブロッ
ク,該シリンダブロックのシリンダポ−トに対向する吸
入ポ−トおよび吐出ポ−トを有するバルブプレ−ト,ポ
ンプ基体に傾動自在に支持され回転軸に対して傾斜した
斜板,該斜板を支持してその傾斜角を定める角度設定手
段、および、斜板に回動自在に係合しシリンダブロック
のシリンダに挿入されたピストンを備えるアキシャルポ
ンプにおいて、 前記バルブプレ−トの、シリンダポ−トに対向する面の
吸入ポ−トと吐出ポ−トの間に設けた開口と、該開口と
吐出ポ−トとの間の通流路の開口面積を、前記回転軸と
直交する面に対する前記斜板の角度が大きい時小さく、
該角度が小さい時大きくする弁部材とを備えることを特
徴とするアキシャルポンプ。 - 【請求項2】ポンプ基体に回転自在に支持された回転
軸,該回転軸に結合され一体に回転するシリンダブロッ
ク,該シリンダブロックのシリンダポ−トに対向する吸
入ポ−トおよび吐出ポ−トを有するバルブプレ−ト,ポ
ンプ基体に傾動自在に支持され回転軸に対して傾斜した
斜板,該斜板を支持する手段、および、斜板に回動自在
に係合しシリンダブロックのシリンダに挿入されたピス
トンを備えるアキシャルポンプにおいて、 前記バルブプレ−トの、シリンダポ−トに対向する面の
吸入ポ−トと吐出ポ−トの間に設けた開口と、該開口と
吐出ポ-トとの間の通流路の開口面積を、前記シリンダ
ブロックの回転速度が高い時大きく、該回転速度が低い
時小さくする弁部材とを備えることを特徴とするアキシ
ャルポンプ。 - 【請求項3】ポンプ基体に回転自在に支持された回転
軸,該回転軸に結合され一体に回転するシリンダブロッ
ク,該シリンダブロックのシリンダポ−トに対向する吸
入ポ−トおよび吐出ポ−トを有するバルブプレ−ト,ポ
ンプ基体に傾動自在に支持され回転軸に対して傾斜した
斜板,該斜板を支持する手段、および、斜板に回動自在
に係合しシリンダブロックのシリンダに挿入されたピス
トンを備えるアキシャルポンプにおいて、 前記バルブプレ−トの、シリンダポ−トに対向する面の
吸入ポ−トと吐出ポ−トの間に設けた第1開口と、第1
開口と吐出ポ−トとの間の通流路の開口面積を、前記回
転軸と直交する面に対する前記斜板の角度が大きい時小
さく、該角度が小さい時大きくする第1弁部材と、前記
バルブプレ−トの、シリンダポ−トに対向する面の吸入
ポ−トと吐出ポ−トの間に設けた第2開口と、第2開口
と吐出ポ-トとの間の通流路の開口面積を、前記シリン
ダブロックの回転速度が高い時大きく、該回転速度が低
い時小さくする第2弁部材とを備えることを特徴とする
アキシャルポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5328499A JPH07180654A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | アキシャルポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5328499A JPH07180654A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | アキシャルポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07180654A true JPH07180654A (ja) | 1995-07-18 |
Family
ID=18210969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5328499A Pending JPH07180654A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | アキシャルポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07180654A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002070716A (ja) * | 2000-07-18 | 2002-03-08 | Liebherr Machines Bulle Sa | 流体圧作動アキシャルピストン機械 |
US8734127B2 (en) | 2007-09-19 | 2014-05-27 | Komatsu Ltd. | Hydraulic pump-motor and method of preventing pulsation of hydraulic pump-motor |
JP2015117658A (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | 株式会社豊田自動織機 | 可変容量型ピストンポンプ |
DE102022107860A1 (de) | 2022-04-01 | 2023-10-05 | Danfoss Power Solutions Inc. | Hydraulische Axialkolbeneinheit und Verfahren zum Steuern einer hydraulischen Axialkolbeneinheit |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP5328499A patent/JPH07180654A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002070716A (ja) * | 2000-07-18 | 2002-03-08 | Liebherr Machines Bulle Sa | 流体圧作動アキシャルピストン機械 |
US8734127B2 (en) | 2007-09-19 | 2014-05-27 | Komatsu Ltd. | Hydraulic pump-motor and method of preventing pulsation of hydraulic pump-motor |
JP2015117658A (ja) * | 2013-12-19 | 2015-06-25 | 株式会社豊田自動織機 | 可変容量型ピストンポンプ |
DE102022107860A1 (de) | 2022-04-01 | 2023-10-05 | Danfoss Power Solutions Inc. | Hydraulische Axialkolbeneinheit und Verfahren zum Steuern einer hydraulischen Axialkolbeneinheit |
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