JPH0718039Y2 - カセットデッキの誤動作防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案はフルロジックのカセットデッキのカセットハ
ーフの着脱に係り、特にカセットハーフの着脱時のカセ
ットメカの誤動作を防止するのに好適なカセットデッキ
に関する。

（ロ）従来技術・考案が解決しようとする問題点 従来より、フルロジックのカセットデッキはマイクロコ
ンピュータ（以下マイコンという）に接続された操作キ
ー（図示せず）からのキー入力によって動作する。

また、カセットハーフの着脱も、例えばカセットハーフ
が装着されると検出スイッチがONとなり、カセットハー
フが取り出されると検出スイッチがOFFとなって、カセ
ットハーフの着脱を検出していた。

今、カセットデッキにカセットハーフが装着されると、
カセットハーフ検出スイッチがONとなり、次の動作を行
う用意が完了して操作キーからの入力データを待つ状態
になる。

このカセットハーフ検出スイッチはカセットハーフが装
着され、カセットデッキのリッド（蓋）が完全に閉じて
から検出スイッチがONせず、カセットハーフの一部が検
出スイッチに当たると、検出スイッチはONになる。

このため、カセットハーフをカセットデッキに装着し、
カセットハーフ検出スイッチがONになってすぐに、操作
キーを操作すると、カセットデッキのリッドが閉じ、カ
セットハーフが完全にセットされる前に操作キー入力に
よって、カセットデッキメカが動作し、例えば磁気ヘッ
ドが上昇して、移動中のカセットハーフに当たるという
問題点がある。

更に、磁気ヘッドがカセットハーフに当たって、磁気ヘ
ッドを破損したり、カセットデッキメカの誤動作を起す
ことがあるなどの欠点があった。

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは従来例の欠点を解消し、カセット
ハーフ検出スイッチがONになると、予め設定された時間
のタイマが動作し、タイマが動作中は操作キーからの入
力を遮断するようにしたカセットデッキの誤動作防止装
置を提供するところにある。

（ハ）問題を解決するための手段 この考案のカセットデッキの誤動作防止装置は、カセッ
トハーフの着脱を検出する検出手段を備えたフルロジッ
クのカセットデッキにおいて、カセットハーフの着脱の
検出によって起動するタイマを備え、予め設定されたタ
イマ時間は操作キー入力を禁止するように構成したもの
である。

（ニ）作用 カセットデッキにカセットハーフが装着されると、カセ
ットハーフの着脱を検出する検出スイッチがONになる。
この検出スイッチがONになっても一般には、カセットハ
ーフが完全にセットされてカセットデッキのリッドが閉
じるまで、或る時間を必要とする。

上記カセットハーフ検出スイッチがONになるとタイマが
起動を始める。このタイマには予め時間設定がされてい
て、この設定時間は上記カセットハーフがセットされ、
カセットデッキのリッドが閉じる時間よりも長くなって
いる。

カセットハーフ検出スイッチがON後、上記タイマ作動時
間中はカセットデッキを操作する操作キーからの入力は
遮断され、タイマ作動時間後操作キーからの入力はマイ
コンに入力されて、カセットデッキの動作を実行する。

すなわち、タイマ作動時間後、カセットハーフは完全に
装着されてから、カセットデッキの録音また再生などの
動作を行い、カセットデッキメカの誤動作を防止するこ
とができる。

また、逆にカセットハーフを取り出す時も、カセットハ
ーフ検出スイッチがOFFになり、前述と同様にタイマが
作動し、操作キー入力を遮断する。

（ホ）実施例 この考案に係るカセットデッキの誤動作防止装置の実施
例を第１図及び第２図に基づいて説明する。

第１図はマイクロコンピュータとその制御を表したブロ
ック図、第２図はカセットハーフの着脱時の動作を表す
フローチャートである。

図において、１はマイクロコンピュータ（以下マイコン
という）で、演算及び判断を行うCPU4と、プログラムを
格納するROM2、演算データ及び外部情報を格納するRAM
3、基準信号を発生するクロック６、タイマ５、外部か
らの入力を受ける入力ポート７、外部へ出力を行う出力
ポート８より構成されている。

９はマイコン１に接続されている操作キー、10はカセッ
トハーフ検出スイッチ、11はマイコンより制御されるカ
セットデッキメカである。

カセットデッキにカセットハーフを装着し、操作キー９
を操作して再生または録音などの動作を実施したり、ま
た動作しているカセットデッキを止め、カセットハーフ
を取り出すなどのカセットハーフの着脱時、カセットハ
ーフ検出スイッチ10が作動する。

第２図のフローチャートはカセットハーフ検出スイッチ
10が作動して、カセットデッキメカが制御されるまでの
フローを示したものである。

カセットハーフの着脱を検出するカセットハーフ検出ス
イッチ10が作動したかどうかを判断する（ステップS
1）。カセットハーフ検出スイッチ10が作動するとマイ
コン１のタイマ５が起動する（ステップS2）。

このタイマ５には予め時間設定がされていて、この設定
時間はカセットハーフが装着されて完全にセットされ、
カセットハーフ装着口のリッドが閉じるに必要な時間よ
りも少し長く設定されている。タイマ５が起動を開始し
た後、カセットデッキの操作キー９が操作されたかどう
かを判断する（ステップS3）。

操作キー９が操作されると、タイマ５が動作中であるか
どうかを判断し（ステップS4）、動作中であれば操作さ
れた操作キー９入力は無効になり、ステップS3に戻る。

タイマ５のタイマカウントが完了すると、操作された操
作キー９入力を処理し（ステップS5）、カセットデッキ
メカ11を制御する（ステップS6）。

このように、タイマ５のタイマカウントが終了してカセ
ットデッキメカ11が作動するので、カセットハーフが装
着または取り出しの移動中にカセットデッキメカ11が作
動して、磁気ヘッドなどがカセットハーフに当たった
り、磁気ヘッドを破損するような誤動作はなくなる。

（ヘ）考案の効果 この考案に係るカセットデッキの誤動作防止装置は前述
のように、タイマを利用してカセットデッキメカを制御
するため、カセットデッキメカがカセットハーフに当た
るような誤動作を防止することができる。

また、カセットデッキメカの誤動作による磁気ヘッドの
破損なども防止することができるという効果がある。

しかも、構造が簡単であって、また、安価に構成するこ
とができるため実施も容易であるなどの優れた特長を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案に係るカセットデッキの誤
動作防止装置の実施例を示し、第１図はマイクロコンピ
ュータとその制御を表したブロック図、第２図はカセッ
トハーフの着脱時の動作を表すフローチャートである。 主な符号の説明 1:マイクロコンピュータ 5:タイマ 9:操作キー 10:カセットハーフ検出スイッチ 11:カセットデッキメカ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カセットハーフの着脱を検出する検出手段
   を備えたフルロジックのカセットデッキにおいて、 カセットハーフ着脱の検出によって起動するタイマを備
   え、予め設定されたタイマ時間は操作キー入力を禁止す
   るように構成したことを特徴とするカセットデッキの誤
   動作防止装置。