JPH07180001A - 加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材 - Google Patents
加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材Info
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- JPH07180001A JPH07180001A JP32539493A JP32539493A JPH07180001A JP H07180001 A JPH07180001 A JP H07180001A JP 32539493 A JP32539493 A JP 32539493A JP 32539493 A JP32539493 A JP 32539493A JP H07180001 A JPH07180001 A JP H07180001A
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Abstract
レス鋼光輝焼鈍材の提供。 【構成】 重量としてTiを0.05%以上2.0%以
下、Alを0.008%以上0.80%以下添加したシ
リコン0.15%以下の極低シリコンのフェライト系ス
テンレス鋼で、その表面に金属元素の比率で、Alが3
5原子%以上、Tiが8原子%以上で、シリコンが8原
子%以下である酸化物皮膜を有することを特徴とする加
工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼
鈍材。 【効果】 本発明によれば、建築建材や自動車モール用
などに適する安価で安定的に耐銹性と加工性に優れたス
テンレス鋼を得ることができる。
Description
動車モール材など湿潤大気環境において、加工性と同時
に耐銹性と美しい金属光沢が求められるフェライト系ス
テンレス鋼光輝焼鈍材に関する。
光沢と高い耐銹性を兼ね備えた材料として、自動車モー
ル材や建築物の内外装材などに装飾用として広く使用さ
れている。しかし、海塩粒子や亜硫酸ガスなど腐食性因
子が多い環境では発銹や、しみなど腐食による表面性状
の劣化が問題となっている。特に、近年の地球環境の悪
化による酸性雨やSO2 ガスの増加、臨海地域開発によ
る高濃度海塩粒子環境でのステンレス鋼建材の使用、さ
らに輸送機器においては冬季の安全確保のための塩化物
系融雪剤散布など、建材や輸送機器の使用環境の腐食性
は厳しくなってきており、ステンレス鋼光輝焼鈍材のよ
り一層の高耐食化が求められている。
るには、CrやMoを多量に合金化する方法と、水素−
窒素混合ガス中での焼鈍である光輝焼鈍過程で鋼表面に
耐銹性の良好な皮膜を形成させる方法とがある。前者は
合金化によるコスト増加を招くため建築建材や自動車用
としては好ましくないため、後者の光輝焼鈍処理を利用
した高耐食化の方法について種々の研究や発明がなされ
ている。
i分を30原子%以上含む非晶質シリカ(SiO2 )を
主成分とする皮膜を表面に形成させることでステンレス
鋼光輝焼鈍材の耐銹性を高められることが開示されてい
る。しかし、SiO2 膜形成の制御だけでは所定の耐食
性向上効果が得られないこともあり、場合によってはA
lなどの他元素の挙動にも着目する必要がある。
iO2 皮膜の耐銹性にとって有害なAlの酸化を規制す
る観点から、鋼中Al量と酸化皮膜中Al量に上限を規
定した発明が開示されている。その主旨とするところ
は、Al含有量が0.05重量%以下のステンレス鋼を
960℃以上1040℃以下で光輝焼鈍し、表面にCを
除いた原子%で金属状態のFeを10原子%以下、酸化
物状態のAlを60原子%以下とし、残部がSiO2 と
その他の金属酸化物からなる表面皮膜を形成させる耐銹
性に優れたステンレス鋼の製造方法である。基本的にこ
の場合の耐銹性もSiO2 膜に依存しており、光輝焼鈍
過程でSiを優先酸化させ、皮膜中にSiをある程度濃
縮させる必要があるため、鋼中Si量には必然的に下限
値が存在する。実施例に開示されているものも、何れも
鋼中Si量が0.39重量%以上で、表面皮膜中のSi
量も16原子%以上のものである。
は、酸化皮膜の表層2.0nmに含まれるSiとNbの平
均原子%の比をNb/Si=0.1〜0.3とすると、
フェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材の耐銹性が向上す
ることが開示されている。これも、実質的にはSiO2
の耐銹性がNb酸化物の共存により改善されることを利
用しており、酸化皮膜中にSiO2 がある程度多量に存
在することが必須条件であり、そのためには鋼中Si量
にも必然的に下限値が存在する。本願の実施例で開示さ
れている発明鋼は、何れも鋼中Si量が0.35重量%
以上で、酸化皮膜中のSi量の範囲が23原子%以上で
ある。
ンレス鋼光輝焼鈍材の耐食性改善技術は、主に脱酸元
素として添加されるSiが水素−窒素混合ガスの低露点
(低酸素ポテンシャル)環境下で優先酸化されてSiO
2 を主成分とする皮膜が形成されること、このSiO
2 皮膜が耐銹性に優れていること、SiO2 皮膜の耐
銹性がAl酸化物やNb酸化物の共存により阻害された
り改善されたりすることに基づいている。したがって、
従来技術に基づいて耐銹性の良好な光輝焼鈍材を得るに
は、たとえNbやAl量を制御しても、光輝焼鈍処理時
の雰囲気ガス中で優先酸化し、表面皮膜に濃縮するだけ
のSiを鋼中に添加することが必要であり、かつSiO
2 を比較的多量に含有する酸化皮膜を生成させる必要が
ある。これら技術とは全く異なった、Siの酸化皮膜へ
の濃縮を全く必要としないで、かつ耐銹性に優れたフェ
ライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材を得る技術は、未だ見
出されていない。
鋼の加工性が著しく阻害される。フェライト系ステンレ
ス鋼の欠点である曲げや絞りなどの加工性を改善し、S
US304鋼などの汎用オーステナイト系ステンレス鋼
並みに高めるには、Si量をできるだけ低めることが必
要である。
たように、今までに開示されている光輝焼鈍処理を利用
した耐銹性向上技術は、Siを主な脱酸元素として添加
したもので、実質的にSiを0.5重量%程度含むステ
ンレス鋼についてのものであり、加工性に優れた極低S
iフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材の耐銹性を著し
く改善する技術は未だ開発されていない。かくして、本
発明の目的は加工性と耐銹性に優れた極低Siフェライ
ト系ステンレス鋼光輝焼鈍材を提供することにある。
れた極低Siのステンレス鋼光輝焼鈍材の耐銹性を改善
すべく、ステンレス鋼成分と光輝焼鈍で生成する皮膜組
成との関係、光輝焼鈍条件と生成する皮膜組成や厚さの
関係、光輝焼鈍で生成する皮膜性状と耐銹性との関係な
どについて研究を行った結果、(1)フェライト系ステ
ンレス鋼のSi量が0.15重量%程度以下になると光
輝焼鈍により生成する皮膜中のSiO2 量が少なくな
り、耐銹性が劣化すること、(2)フェライト系ステン
レス鋼のSi量が0.15重量%以下であっても、鋼中
にAlとTiを複合添加すると、光輝焼鈍材の耐食性が
向上すること、(3)光輝焼鈍処理の際の水素−窒素混
合ガスの露点を−35℃以下とし、焼鈍温度を850℃
以上に高めることにより、表面酸化皮膜中のAl酸化物
とTi酸化物の量が多くなり、耐銹性が向上すること、
などの全く新しい知見を得た。
のであって、その要旨とするところは下記の通りであ
る。すなわち重量%にて、C :0.03%以下、
Si:0.15%以下、Mn:1.0%以下、 P
:0.08%以下、S :0.020%以下、 C
r:10%以上35%以下、N :0.08%以下、
Ti:0.05%以上2.0%以下、Al:0.00
8%以上0.80%以下、さらに、必要に応じて Ni:5%以下、 Mo:5%以下 の何れかまたは両方を含有し、残部はFeと不可避不純
物とからなるフェライト系ステンレス鋼であって、その
表面にC,O、およびNを除いたカチオンのみの割合
で、皮膜内平均濃度でAlが35原子%以上、Tiが8
原子%以上、さらにSiが8原子%以下で、残部を鋼中
元素の酸化物からなる表面皮膜を有することを特徴とし
た加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光
輝焼鈍材である。
酸化皮膜組成の限定理由について詳細に説明する。 (1)ステンレス鋼の成分範囲 Cは、それ自体では光輝焼鈍材の耐銹性には影響しない
が、過度に含有すると鋼板の靭性を劣化するため、0.
03重量%以下とした。Siの添加は深絞りや曲げなど
の加工性を著しく阻害する。本発明鋼では加工性を十分
確保するため、Siの添加量は0.15重量%を上限と
した。しかし、特に厳しい加工を施す用途の場合には、
0.10重量%以下とすることが望ましい。
加工性を改善する。また、それ自体では光輝焼鈍材の耐
銹性には影響しないが、多量に添加してもコスト上昇に
見合った効果を期待できないため、1.0重量%以下と
した。Pは、多量に存在すると、光輝焼鈍材の耐銹性に
とって有害であるので、0.08重量%以下とした。S
は、主にMnSなどの介在物として存在し、発銹の起点
となるため、その上限を0.020重量%とした。
が破壊された際の補修作用に寄与する。しかし、10重
量%未満ではその効果が弱く所望の結果を期待できず、
35重量%を超えて添加した場合には、耐食性は向上す
るが、加工性が劣化するため、上限を35重量%とし
た。Nは、それ自体では光輝焼鈍材の耐銹性に影響しな
いが、Nを過度に含有すると鋼板の靭性が低下するた
め、上限を0.08重量%とした。
を防止するとともに、光輝焼鈍中にAlなどとともに酸
化され、表面皮膜に濃化し、耐銹性を向上させる作用が
ある。光輝焼鈍材の耐銹性改善効果は、Ti酸化物が皮
膜に含まれることに起因しており、鋼中にTiを0.0
5重量%以上添加する必要がある。しかし、過度の添加
はコスト上昇に見合う効果が期待できなくなるばかりで
はなく、加工性を阻害することになるため、添加量の上
限を2.0重量%とした。光輝焼鈍過程で鋼中Tiが酸
化されるかどうかは、雰囲気ガスの露点や焼鈍温度にも
依存する。特に、雰囲気ガスの露点が高い場合には、F
eやCrの酸化が優先する傾向があるため、酸化皮膜中
にTiを濃化させるには、鋼中Ti量を高めに規制する
必要がある。特に、焼鈍に先立つ鋼板の脱水乾燥が不十
分な場合には、光輝焼鈍過程で鋼板自体に付着している
水分が蒸発し、鋼板近傍の雰囲気ガスの露点が、焼鈍炉
に導入した時点での露点よりも上昇する。したがって、
雰囲気ガスの露点にあまり依存せずに、安定的に酸化皮
膜中にTiを濃化させる最適な鋼中Ti量は、上記の下
限値よりも若干高く、0.15重量%以上である。ま
た、後述するように、このTiはAlと複合添加するこ
とにより、耐銹性向上効果を発揮する。
時に表面皮膜中に濃化し、耐銹性を改善する。耐銹性改
善を期待するには、酸化皮膜中にAlを一定量以上濃縮
させる必要があり、このためには鋼中には0.008重
量%以上添加する必要がある。しかし、過度に添加する
と加工性が劣化するため、添加量の上限は0.80重量
%とした。また、このAlの光輝焼鈍処理で生成する皮
膜の耐銹性を高める効果は、その詳細な作用機構は不明
であるが、AlとTiとの複合添加により現れる。ま
た、上記Tiの場合と同じように、Alが酸化皮膜に濃
縮する程度は、雰囲気ガスの露点や焼鈍温度にも依存
し、特に雰囲気ガスの露点の変動に対して安定的にAl
の優先酸化を生じさせるための最適な鋼中Al量の下限
は、0.025重量%である。
膜内に多量に濃縮したりすることはないが、素地に存在
し、皮膜破壊時に作用し、光輝焼鈍材の耐酸性や耐銹性
を向上させる。したがって、AlとTi添加による光輝
焼鈍皮膜の耐銹性改善が不十分な場合には、必要に応じ
てNi単独添加、Mo単独添加、もしくはNi,Mo複
合添加を行い、下地の耐銹性と皮膜補修性を高め、光輝
焼鈍皮膜の防食効果を補う必要がある。しかし、過度の
添加はコスト上昇を招くため、NiおよびMoの添加量
は、それぞれ5重量%を上限とした。
lは、皮膜の耐銹性を向上させる作用がある。詳細な作
用機構は不明であるが、このAlの耐銹性向上効果は、
酸化物状Tiの共存により顕著となり、酸化物状のSi
との共存により、その効果が薄れる。このため、耐銹性
向上を期待するには、酸化皮膜組成としては、C,Oお
よびNを除いたカチオンのみの存在割合で、皮膜内平均
濃度でAlが35原子%以上、Tiを8原子%以上、S
iが15原子%以下で、残部を鋼中元素の酸化物からな
るものと定めた。ここで、光輝焼鈍皮膜の耐食性を特に
高める場合には、Al濃度が47原子%以上、Tiを1
0原子%以上、Siが5原子%以下とすることが望まし
い。
した手順で求められるものである。すなわち、Arイオ
ンスパッタリングによりステンレス鋼の酸化皮膜を最表
層から徐々に削っていきながらオージェ電子分光法にて
表面組成の変化を測定する。ここで、図1のような皮膜
組成のスパッタリング時間に対する経時変化のデータ
で、酸素濃度が、最表層付近の酸素濃度OF と金属素地
部分での酸素濃度OM の算術平均値になる時点を表面酸
化皮膜と下地金属との界面とすることで、酸化皮膜の存
在領域を規定し、その酸化皮膜内での注目する元素の平
均濃度を算出し、酸化皮膜内平均元素濃度とした。
に依存して変化し、さらにArイオンスパッタや光学的
方法などの計測手法に依存して測定値が異なり絶対値の
決定が困難なため、明確にその範囲は記述できないが、
おおむね20オングストローム以上の厚さであれば、そ
の機能を発揮する。しかし、5000オングストローム
を超えた場合には、ステンレス鋼の干渉色による着色が
激しく、装飾用としてはあまり実用的ではない。
鋼を常法にしたがって、溶製し、圧延を行った後に、露
点を−35℃以下に制御した水素−窒素混合ガスなどの
還元性ガス中で850〜1200℃の範囲で焼鈍するこ
とにより生成するが、特に光輝焼鈍条件についても以下
に詳細に記載する。
しい。露点が高い場合には、酸素との親和力の強いAl
やTiばかりでなく鋼中に多量に存在するFeが酸化し
てしまい、耐食性が劣化する。特に、AlやTiを充分
に皮膜に濃化させるには、露点をできるだけ低くし、F
eやCrの酸化を抑える必要がある。焼鈍雰囲気ガスの
露点として、最適には−45℃以下である。
晶軟化温度が異なるため、一意に決定できないが、高温
で焼鈍を行うほどAlやTiの優先酸化にとっては有利
である。これは、酸化物生成の自由エネルギー変化に温
度依存性があり、露点を一定としても高温ほどFeやC
rの酸化を防止できるからである。ここで、本発明の耐
銹性に優れた光輝焼鈍皮膜を形成させるには、一般に、
鋼中成分量より決まる再結晶軟化温度を超える高温で焼
鈍する必要がある。したがって、高温焼鈍により生じる
結晶粒粗大化による機械的性質の劣化を防止するために
は、高温かつ短時間焼鈍にて結晶粒の粗大化を回避する
必要がある。焼鈍時間は加熱温度との関係で決まるが、
高温加熱の場合ほど短時間の焼鈍にする必要がある。
表1に示した各組成のステンレス鋼を真空炉にて溶解
し、通常の方法で熱間圧延、焼鈍、冷間圧延を行い、厚
さ0.5mmで縦50mm横40mmの大きさの試験片を作製
した。これらを露点を−48℃に制御した水素75容量
%−窒素25容量%の混合ガス中で焼鈍した。焼鈍には
赤外線加熱の炉を使用し、15℃・s-1の昇温速度で表
1中に示した所定の温度まで加熱後、10秒間保定し、
炉冷した。加熱、均熱、冷却過程を通して水素−窒素の
混合ガスを試験片に吹き付けた。また、ガスの流量制御
により、冷却速度は400℃以上の領域では15℃・s
-1以上、400〜100℃でも10℃・s-1程度になる
ようにした。
での発銹状態から判定した。これは、人工海水噴霧
(35℃、4時間)、乾燥(60℃、2時間)湿潤
(相対湿度95%以上、50℃、2時間)を1サイクル
としたサイクル腐食試験で、5サイクル試験した際の発
銹度合いを表2に示した規準に従い評点として示した。
また、光輝焼鈍皮膜の組成は、オージェ電子分光法とA
rイオンスパッタリングの併用により分析した。皮膜の
分析結果は、C,OおよびNを除いた酸化皮膜を構成し
ているカチオンの割合(カチオン分率)で表した。ま
た、皮膜組成は表面酸化皮膜内での平均値で表示した。
を整理したもので、0.23重量%のTiと0.066
重量%のAlを添加したステンレス鋼の焼鈍温度を変え
て光輝焼鈍を行った場合に生成する表面皮膜の組成と温
度との関係を示したものである。この鋼は、鋼中Si量
が0.10重量%であり通常のフェライト系ステンレス
鋼(Si:約0.5重量%)よりも少ないため、750
〜1100℃の範囲ではSiが表面皮膜に8原子%を超
えて濃化することはない。しかし、Tiは10原子%程
度濃化する。また、加熱温度が高くなると、皮膜中での
Alの濃度が高くなる。
較により、良好な耐銹性を示す光輝焼鈍材は、この鋼の
場合、850℃以上でAlおよびTiを酸化皮膜に濃縮
させた材料であることがわかる。皮膜中Al量として
は、35原子%以上の濃縮により耐食性が向上する。こ
の1−1〜1−9のステンレス鋼の機械的特性を満足す
るための通常の焼鈍温度は800〜840℃であり、こ
の温度範囲を超えて焼鈍することは、結晶粒粗大化を招
くため、通常ありえない。しかし、今回実施した10秒
の焼鈍時間では、結晶粒の粗大化による機械的性質の劣
化は、1100℃までの範囲では生じない。したがっ
て、高温かつ短時間の焼鈍となる製造プロセスを用いる
ことで、今までにない加工性と耐銹性に優れたステンレ
ス鋼光輝焼鈍材を得ることが可能である。
材料の酸化皮膜中のAlとTiの共存効果について試験
した結果である。図3は、図2の鋼に比較してTi量が
低い、本発明の対象成分外の組成を有する鋼での光輝焼
鈍温度と皮膜組成との関係を示したものである。この鋼
では皮膜中Ti量は、何れも8原子%未満である。この
ように、酸化皮膜中のTi量は、鋼中Ti添加量に依存
して少なくなる。酸化皮膜中Si濃度やAl濃化の温度
依存性は、図2と同じ傾向である。ところが、表1のサ
イクル腐食試験結果との対比から明らかなように、これ
ら試験片の耐銹性は何れも極めて悪い。これは、皮膜中
のAl濃度はほぼ同じ程度であるにもかかわらず、この
鋼の鋼中Ti量が少なく、その結果皮膜中Tiも少なく
なったためである。このように、表面酸化皮膜内にAl
とともにTiが濃縮することが耐銹性向上の必須条件で
ある。
に優れた材料が要求される、建築建材や輸送用機器など
各種用途に適したステンレス鋼を提供することが可能で
あり、本発明は、工業上極めて有用な効果をもたらす。
皮膜厚さの算出方法と、酸化皮膜内平均濃度の算出方法
の模式図。
焼鈍材の光輝焼鈍温度と表面酸化皮膜中のカチオンの割
合との関係を示す図。
焼鈍材の光輝焼鈍温度と表面酸化皮膜中のカチオンの割
合との関係を示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%にて、 C :0.03%以下、 Si:0.15%以下、 Mn:1.0%以下、 P :0.08%以下、 S :0.020%以下、 Cr:10%以上35%以下、 N :0.08%以下、 Ti:0.05%以上2.0%以下、 Al:0.008%以上0.80%以下 を含有し、残部はFeと不可避不純物とからなるフェラ
イト系ステンレス鋼であって、その表面にC,O、およ
びNを除いたカチオンのみの割合で、皮膜内平均濃度で
Alが35原子%以上、Tiが8原子%以上、さらにS
iが8原子%以下で、残部を鋼中元素の酸化物からなる
表面皮膜を有することを特徴とした加工性と耐銹性に優
れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材。 - 【請求項2】 重量%にて、 C :0.03%以下、 Si:0.15%以下、 Mn:1.0%以下、 P :0.08%以下、 S :0.020%以下、 Cr:10%以上35%以下、 N :0.08%以下、 Ti:0.05%以上2.0%以下、 Al:0.008%以上0.80%以下、さらに、 Ni:5%以下 を含有し、残部はFeと不可避不純物とからなるフェラ
イト系ステンレス鋼であって、その表面にC,O、およ
びNを除いたカチオンのみの割合で、皮膜内平均濃度で
Alが35原子%以上、Tiが8原子%以上、さらにS
iが8原子%以下で、残部を鋼中元素の酸化物からなる
表面皮膜を有することを特徴とした加工性と耐銹性に優
れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材。 - 【請求項3】 重量%にて、 C :0.03%以下、 Si:0.15%以下、 Mn:1.0%以下、 P :0.08%以下、 S :0.020%以下、 Cr:10%以上35%以下、 N :0.08%以下、 Ti:0.05%以上2.0%以下、 Al:0.008%以上0.80%以下、さらに、 Mo:5%以下 を含有し、残部はFeと不可避不純物とからなるフェラ
イト系ステンレス鋼であって、その表面にC,O、およ
びNを除いたカチオンのみの割合で、皮膜内平均濃度で
Alが35原子%以上、Tiが8原子%以上、さらにS
iが8原子%以下で、残部を鋼中元素の酸化物からなる
表面皮膜を有することを特徴とした加工性と耐銹性に優
れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材。 - 【請求項4】 重量%にて、 C :0.03%以下、 Si:0.15%以下、 Mn:1.0%以下、 P :0.08%以下、 S :0.020%以下、 Cr:10%以上35%以下、 N :0.08%以下、 Ti:0.05%以上2.0%以下、 Al:0.008%以上0.80%以下、さらに、 Ni:5%以下、 Mo:5%以下 を含有し、残部はFeと不可避不純物とからなるフェラ
イト系ステンレス鋼であって、その表面にC,O、およ
びNを除いたカチオンのみの割合で、皮膜内平均濃度で
Alが35原子%以上、Tiが8原子%以上、さらにS
iが8原子%以下で、残部を鋼中元素の酸化物からなる
表面皮膜を有することを特徴とした加工性と耐銹性に優
れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32539493A JP3268927B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32539493A JP3268927B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07180001A true JPH07180001A (ja) | 1995-07-18 |
JP3268927B2 JP3268927B2 (ja) | 2002-03-25 |
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ID=18176353
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32539493A Expired - Lifetime JP3268927B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 加工性と耐銹性に優れたフェライト系ステンレス鋼光輝焼鈍材 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3268927B2 (ja) |
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