JPH07179626A - 生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびその製造法 - Google Patents
生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびその製造法Info
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- JPH07179626A JPH07179626A JP34623793A JP34623793A JPH07179626A JP H07179626 A JPH07179626 A JP H07179626A JP 34623793 A JP34623793 A JP 34623793A JP 34623793 A JP34623793 A JP 34623793A JP H07179626 A JPH07179626 A JP H07179626A
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- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
度及び耐熱性を有する生分解性延伸ポリエステルフイル
ムおよびその安定した製造方法を提供する。 【構成】 (1)コハク酸とテトラメチレングリコール
とから得られるポリブチレンサクシネート単位と(2)
コハク酸とエチレングリコール等の他のグリコールとか
ら得られるポリエステル単位とからなる還元比粘度が
0.8以上である生分解性の脂肪族ポリエステルを加熱
溶融して押出製膜した後、縦横方向に同時二軸延伸した
生分解性延伸ポリエステルフィルム。
Description
分解し、極めて透明性が高く、優れた機械的性質、電気
的性質、耐候性、寸法安定性を有し、この特性を利用し
て食品等の各種商品の包装用途等に使用できる生分解性
ポリエステル延伸フィルム及びその製造方法に関するも
のである。
は焼却や埋め立てによって処理されているが、近年、地
球的規模での環境汚染、大気汚染や、埋め立て地の問題
があり、また、プラスチック廃棄物に対する世界的な規
制の動きにより、生分解性を有するプラスチックが環境
適合材料として注目されている。
(PHB)、ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)、ポ
リグリコール酸(PGA)、ポリエチレンサクシネート
(PES)、あるいはポリブチレンサクシネート(PB
S)等の脂肪族ポリエステルが生分解性を有することが
知られている。そして、特開平5−132572にはP
CLの延伸フイルムが開示されているが、このポリマー
を原料としてフイルムを製造するためには、ポリマーの
融点が低いため延伸温度を80℃以下にしなければなら
ず安定生産性に問題があり、また、耐熱性が低いため広
い用途に適用することがむづかしかった。
伸することによって機械的強度、透明性等が改良され、
実用的価値の高いフィルムが得られるが、脂肪族ポリエ
ステルは結晶化速度が速く、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレートなどに比較して延伸
がむづかしいため生産性に問題があった。
等の業界においては、実用的な強度及び耐熱性を有する
生分解性フイルムの安定供給が強く望まれていたが、こ
のような要求に適合するフイルムはこれまでにはなかっ
た。本発明の目的は、食品包装用途等に使用できる実用
的な強度及び耐熱性を有する生分解性延伸ポリエステル
フィルム及びその安定した製造方法を提供することにあ
る。
とテトラメチレングリコールとから製造されるポリブチ
レンサクシネートをベースとする脂肪族ポリエステルを
延伸したフイルムが優れた物性を有し、実用的な強度及
び耐熱性を有することを見出し本発明に到達した。
ある。 下記一般式(1)および(2)で示される繰り返し単
位からなり、還元比粘度が0.8以上である脂肪族ポリ
エステルで構成された生分解性延伸ポリエステルフィル
ム。 −O−(CH2)4−O−CO−(CH2)2−CO− (1) −O−A−O−CO−(CH2)2−CO− (2) 〔式中Aは、−(CH2 )n −,−(CH2 CH2 O)
m −CH2 CH2 −,
〜20までの整数を表し、l は 0〜20までの整数を表す。
R1 及びR2 は、水素原子又は炭素数 1〜3 のアルキル
基を表し、R1 及びR2 が同時に水素原子であることは
ない。〕 式(1)及び式(2)で示される繰り返し単位からな
る脂肪族ポリエステルを加熱溶融して、ダイより押し出
し、製膜した後、融点−5℃〜融点−30℃の温度範囲
で縦横各々3倍以上同時二軸延伸することを特徴とする
二軸配向生分解性ポリエステルフィルムの製造方法。
発明の生分解性延伸ポリエステルフィルムの原料として
使用する脂肪族ポリエステルは、コハク酸とテトラメチ
レングリコールとから得られるポリブチレンサクシネー
トをベースとする脂肪族ポリエステルであり、式(1)
及び式(2)で示される繰り返し単位からなる。式
(2)におけるAとしては、特に次の基が好ましい。 −CH2CH2−,−CH2CH2OCH2CH2−又は
の還元比粘度は0.8以上であることが必要であり、
0.8未満では実用強度を有するフイルムを製造するこ
とがむづかしい。また、式(1)で示される繰り返し単
位と式(2)で示される繰り返し単位との割合は、モル
比で1:0.05〜1:0.30とすることが好まし
い。
特願平5−88103 号の方法を用いて製造することができ
る。すなわち、コハク酸とテトラメチレングリコールを
ベースにエチレングリコール等のグリコールを混合し、
酢酸マグネシウム・4水和物等の触媒の存在下、窒素中
で120〜250℃の温度で反応させてオリゴマーを合
成し、更に、テトラ−n−ブチルチタネート等の触媒を
加え、加熱、減圧することにより脱水および脱グリコー
ル化し、脂肪族ポリエステルを製造することができる。
解性および強度を損なわない範囲で他の重合体、帯電防
止剤、滑剤、防曇剤、染料などを含有してもよい。
形は通常のポリエステルフィルム成形法、例えばTダイ
法、インフレーション法等によって行うことができる。
フィルムの二軸延伸方法には、予め一軸に延伸した後、
更に直角方向に延伸を行う逐次二軸延伸法と、縦横方向
に同時に延伸を行う同時二軸延伸法とがあるが、脂肪族
ポリエステルの場合、逐次二軸延伸法では一軸延伸工程
において分子鎖が延伸方向に高度に配向し、次の直角方
向の延伸工程において配向軸に沿って裂け易くなるため
高倍率の延伸がむづかしい。これに対して同時二軸延伸
の場合は、縦横同時に延伸されるため縦横バランスのと
れた配向を得ることができ、切断もなく高倍率の延伸が
可能である。同時二軸延伸の方法としては、テンター
法、チューブラー法いずれの方法を用いてもよい。
は融点より5〜30℃低い温度の範囲とすることが適当
である。融点マイナス30℃より更に低い温度の場合、
フィルムを延伸する際に高い応力が発生し、フィルムが
破断又はネッキングし易くなり、実用速度で延伸するこ
とが困難となる。また、融点マイナス5℃未満の温度の
場合、フィルムの熱劣化や、融着、もしくは溶断し、均
一な延伸が難しい。
/分以上、1,000,000%/分以下が好ましい。
また、延伸倍率はフィルムの延伸の均一性及び強度に大
きく影響し、実用強度を有するフイルムを製造するため
には延伸倍率は3倍以上が必要であり、3.0〜5.5
倍が好ましい。フィルムの延伸倍率が3倍未満であると
延伸フィルムに延伸斑、厚み不良を生じやすく、均一で
強力なフィルムを得ることができない。このようにして
得られた延伸フィルムは、通常さらに熱処理することに
よって結晶化度が高くなり、延伸工程で生じたフィルム
の歪が除去され、機械的性質、寸法安定性等が向上す
る。
ィルムは食品包装用をはじめとする各種包装材、農芸分
野(例えば樹木類の根捲き用フィルム、移植用苗木鉢
等)や徐放基材(園芸用)等の用途に使用可能であり、
今後さらに広い分野に用途開発が期待できる。
に説明する。なお、実施例および比較例で用いた脂肪族
ポリエステルおよび測定法は次のとおりである。 (1) 脂肪族ポリエステル コハク酸1.00モル、テトラメチレングリコール1.
17モル、エチレングリコール0.13モル及び酢酸マ
グネシウム・4水和物3.0×10-4モルを200℃に
加熱し、200℃で3時間要して生成する水と過剰のテ
トラメチレングリコール及びエチレングリコールを留去
し、オリゴマーを得た。次いで、テトラ−n−ブチルチ
タネート1.0×10-3モルを加え、温度を220℃に
上げ、窒素下、2mmHgの減圧下で2時間、さらに、
温度を240℃に上げ、1mmHg以下の減圧下で1時
間加熱することにより、ポリマーを得た(ア−1)。グ
リコールの種類および配合比を変更して他に3種類の脂
肪族ポリエステル(ア−2)〜(ア−4)を合成し、各
々の物性を表1に示した。
濃度0.5g/dl、温度30℃でポリマーの溶液粘度
を測定することにより求め、分子量の目安とした。 (b) 融点 ヤナコ社製微量融点測定装置MP−S3を用い、昇温速
度1〜2℃/min で測定した。 (c) 曇度(Hz)、平行光線透過度(Tp) 東京電色(株)製ヘーズメーターを使用し、ASTM-D1003
-61 に準じて測定した。 (d) 強度(引張り強度) 島津製作所製DSS-500 型オートグラフを使用し ASTM-D8
82 に準じて測定し、縦、横方向の平均値で表示した。 (e) 外観 目視によりフィルムの均一性を判定した。
130℃で溶融し、Tダイより冷却ローラー上に押し出
し、厚さ100μmの未延伸フィルムを得た。この未延
伸フィルムをテンターを用いて表2に示す延伸条件で同
時二軸延伸し、得られたフィルムの性能を表2に示し
た。各実施例共に、Hz、強度および外観において、未
延伸フィルムと比べ顕著に改善された。
を製造し、その性能を表2に示した。比較例1では、ネ
ッキングが生じ、外観、Hz共に悪く、延伸が不均一な
ため強度も低いものであった。比較例2では、延伸温度
が高すぎるため、延伸時に溶断し、延伸フィルムは得ら
れなかった。また、比較例3では、延伸倍率が低すぎる
ため、延伸斑が大きく、厚みも不均一で、強度も低かっ
た。
性を有する生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびそ
の安定した製造方法が提供され、食品等の各種商品の包
装用途等への利用が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(1)および(2)で示され
る繰り返し単位からなり、還元比粘度が0.8以上であ
る脂肪族ポリエステルで構成された生分解性延伸ポリエ
ステルフィルム。 −O−(CH2)4−O−CO−(CH2)2−CO− (1) −O−A−O−CO−(CH2)2−CO− (2) 〔式中Aは、−(CH2)n −,−(CH2CH2O)m
−CH2CH2−又は 【化1】 を示し、nは4 を除く2 〜20の整数を表し、m は 1〜20
の整数を表し、l は 0〜20の整数を表す。R1 及びR2
は、水素原子又は炭素数 1〜3 のアルキル基を表し、R
1 及びR2 が同時に水素原子であることはない。〕 - 【請求項2】 延伸フィルムの縦横が各々少なくとも3
倍以上に延伸されていることを特徴とする請求項1記載
の二軸配向生分解性ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 延伸フィルムの縦、横方向の引張強度が
各々8kg/mm2以上であることを特徴とする請求項
1記載の二軸配向生分解性ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】 式(1)及び式(2)で示される繰り返
し単位からなる脂肪族ポリエステルを加熱溶融して、ダ
イより押し出し、製膜した後、融点−5℃〜融点−30
℃の温度範囲で縦横各々3倍以上同時二軸延伸すること
を特徴とする二軸配向生分解性ポリエステルフィルムの
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34623793A JP3385086B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34623793A JP3385086B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07179626A true JPH07179626A (ja) | 1995-07-18 |
JP3385086B2 JP3385086B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=18382047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34623793A Expired - Fee Related JP3385086B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 生分解性延伸ポリエステルフイルムおよびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3385086B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998004619A1 (de) * | 1996-07-26 | 1998-02-05 | Wolff Walsrode Ag | Monoaxial gereckte, biologisch abbaubare und kompostierbare folie mit verbesserten eigenschaften |
US5843573A (en) * | 1994-10-25 | 1998-12-01 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Polyester resin composition |
US6323308B1 (en) * | 1999-03-26 | 2001-11-27 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Aliphatic polyester film |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP34623793A patent/JP3385086B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1998004619A1 (de) * | 1996-07-26 | 1998-02-05 | Wolff Walsrode Ag | Monoaxial gereckte, biologisch abbaubare und kompostierbare folie mit verbesserten eigenschaften |
US6323308B1 (en) * | 1999-03-26 | 2001-11-27 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Aliphatic polyester film |
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---|---|
JP3385086B2 (ja) | 2003-03-10 |
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