JPH07179120A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH07179120A
JPH07179120A JP32702893A JP32702893A JPH07179120A JP H07179120 A JPH07179120 A JP H07179120A JP 32702893 A JP32702893 A JP 32702893A JP 32702893 A JP32702893 A JP 32702893A JP H07179120 A JPH07179120 A JP H07179120A
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compressor
humidity
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Tomohisa Yoshimi
知久 吉見
Takamasa Kawai
孝昌 河合
Yuji Ito
裕司 伊藤
Masafumi Kawashima
誠文 川島
Takashi Tanaka
尚 田中
Yuichi Shirota
雄一 城田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の窓ガラスが曇る曇り条件となったとき
は車室内への送風空気を所定温度まで一旦冷却除湿する
構成において、確実に防曇しながら省燃費を図る。 【構成】 制御装置は、環境条件に基づいて温度調節制
御、快適湿度制御、防曇制御を実行する際に必要となる
エバポレータの出口温度TE1 ,TE2 ,TE3 を求
め、エバポレータの出口温度をTE1 ,TE2 ,TE3
のうちの最低温度に設定する。この場合、制御装置は、
防曇制御を実行する際に必要となるエバポレータの出口
温度TE3 を求めるときは、雨天か否かに応じて曇り判
定条件を変更する。従って、雨天により窓ガラスが曇り
易くなった場合でも、確実に防曇することができると共
に、雨天以外ではコンプレッサが不必要に駆動されない
ので、省燃費運転を実行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の窓ガラスが曇る
条件となったときは吹出空気を除湿する車両用空調装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用空調装置として、車室
内湿度を検出或いは計算により推定することにより、窓
ガラスが曇る条件となったときは、エバポレータの出口
温度を所定の防曇設定温度まで冷却する構成のものが供
されている。つまり、窓ガラスが曇るのは、外気温度と
車室内湿度との環境条件に依存するので、それらの関係
に基づいて窓ガラスが曇る曇り条件となったときは、窓
ガラスが曇らない程度までエバポレータにより吹出空気
を除湿,冷却するのである。この場合、車室内の温度を
設定温度に維持する必要があるので、車室内への吹出空
気を所定の防曇設定温度まで一旦冷却してからヒータコ
アにより目標吹出温度まで上昇させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、雨天のため
に窓ガラスに水滴が付着した状態では、窓ガラスの表面
温度は略外気温度まで低下していることから、雨天以外
の天候時よりも窓ガラスが曇り易くなっている。しかし
ながら、上記従来例のものでは、天候にかかわらず窓ガ
ラスが曇ると判定するための曇り条件は同一であるの
で、雨天時においては除湿送風にかかわらず窓ガラスが
曇り易くなっており、防曇効果が劣るという欠点があ
る。この場合、曇り条件を緩めに設定することにより雨
天時においても確実に防曇効果を得ることができるもの
の、斯様な設定では、窓ガラスが曇ることがない晴天時
においてもコンプレッサが不必要に駆動されてしまうの
で、省燃費効果が劣ってしまう。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、車両の窓ガラスが曇る曇り条件となっ
たときは車室内への送風空気を所定温度まで一旦冷却除
湿する構成において、確実に防曇しながら省燃費を図る
ことができる車両用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用空調装置
は、車室内に空気を導くためのダクトを設け、コンプレ
ッサの駆動に応じて前記ダクト内を通過する空気を冷却
・除湿する除湿手段を設け、この除湿手段を通過して車
室内に吹出す空気温度を調節する吹出温度調節手段を設
け、各種条件に応じて目標吹出温度を求めると共に車室
内への吹出温度が目標吹出温度となるように前記吹出温
度調節手段を制御する第1の制御手段を設け、車両の窓
ガラスが曇る曇り条件が成立したときは前記除湿手段に
よる冷却温度が所定の防曇設定温度となるように前記コ
ンプレッサを駆動する防曇待機運転を実行する第2の制
御手段を設け、雨天か否かに応じて前記第2の制御手段
における曇り条件を変更する曇り条件変更手段を設けた
ものである。
【0006】
【作用】第1の制御手段は、各種条件に応じて目標吹出
温度を求め、その目標吹出温度となるように吹出温度調
節手段を駆動する。このとき、第2の制御手段は、車両
の窓ガラスが曇る曇り条件が成立したときは、除湿手段
による冷却温度を窓ガラスの曇りを除去できる所定の防
曇設定温度となるようにコンプレッサを駆動して防曇待
機運転を実行する。
【0007】さて、曇り条件変更手段は、雨天か否かに
応じて第2の制御手段における曇りの条件を変更する。
従って、雨天により窓ガラスが曇り易い環境であって
も、曇り条件が変更されるので、確実に防曇しながら省
燃費を図ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を自動車の空調装置に適用した
場合の一実施例について図面を参照しながら説明する。
【0009】図1は全体の機能ブロック構成を示すもの
で、図示しない車室の前部に配置されたエアダクト1に
おいて、その上流側入口には内外気切換ダンパ2が回動
可能に設けられ、その下流側にブロワ3が設けられてい
る。内外気切換ダンパ2は、サーボモータ2aにより駆
動されるもので、空気の吸入口を内気導入口4a或は外
気導入口4bのいずれかに切換える。ブロワ3はブロワ
モータ5により回転駆動され、内気導入口4a或は外気
導入口4bのいずれか設定された側から空気を吸引して
下流側に送風する。
【0010】除湿手段たるエバポレータ6は、ブロワ3
の下流側に配設され、ブロワ3により送られてくる空気
を冷却して下流側に送るもので、冷凍サイクル7を構成
する要素のひとつである。冷凍サイクル7は、エバポレ
ータ6からコンプレッサ8,凝縮器9,レシーバ10及
びエキスパンションバルブ11を介してエバポレータ6
に冷媒が循環するように形成されたもので、コンプレッ
サ8の運転によりエバポレータ6による上記冷却機能を
得ることができる。
【0011】吹出温度調節手段たるエアミックスダンパ
12は、エバポレータ6の下流側に回動可能に設けら
れ、サーボモータ12aにより駆動される。エアミック
スダンパ12の下流側には、エアダクト1の一部を占め
るようにエバポレータ6と共に除湿手段を構成するヒー
タコア13が配設される。ヒータコア13は、図示しな
いエンジンの冷却水を熱源として空気を加熱するもの
で、エバポレータ6から送られてくる冷風を加熱する。
エアミックスダンパ12は、サーボモータ12aにより
設定される開度に応じて、エバポレータ6から送られて
くる冷風をヒータコア13及びバイパス通路14に分配
する。
【0012】エアダクト1の出口側には、デフロスト吹
出口15,フェイス吹出口16及びフット吹出口17の
3つの吹出口が配設されており、それぞれに対応してデ
フロスト吹出口ダンパ18,フェイス吹出口ダンパ19
及びフット吹出口ダンパ20が配設されている。各吹出
口ダンパ18乃至20はサーボモータ18a乃至20a
により駆動される。
【0013】デフロスト吹出口15は、窓ガラス21の
車室内側の面に向けて配置されており、サーボモータ1
8aによりデフロスト吹出口ダンパ18が開放されるこ
とにより窓ガラス21に送風可能な状態となる。
【0014】第1の制御手段、第2の制御手段及び曇り
条件変更手段としての制御装置22は、CPU22a,
ROM22b及びRAM22c等を含んで構成されるも
ので、予め空調制御のための自動空調制御プログラムが
記憶されている。ROM22bは、後述する外気温度及
び車室内湿度に応じてコンプレッサ8を停止可能な目標
吹出温度が記憶されている。
【0015】制御装置22の出力端子A乃至Eは、それ
ぞれ前記各サーボモータ2a,12a,18a,20
a,19aに接続され、出力端子Fは駆動回路5aを介
してブロワモータ5に接続されている。サーボモータ1
2aにはエアミックスダンパ12の開度θを検出するエ
アミックスダンパ開度センサ12bが設けられ、制御装
置22の入力端子Gに接続されている。
【0016】また、制御装置22の出力端子Hは、駆動
回路8aを介してコンプレッサ8の電磁クラッチ(図示
せず)に接続されており、その電磁クラッチのコイルに
通電することによりエンジンの回転力を伝達してコンプ
レッサ8を駆動する。尚、駆動回路8aは、電磁クラッ
チのコイルの通電電流を検出する機能を有し、その出力
端子は制御装置22の入力端子Iに接続されている。
【0017】制御装置22の入力端子J乃至Lは、それ
ぞれ図示しない操作パネルに配置された内外気切換スイ
ッチ23,温度設定スイッチ24及びデフロストモード
設定スイッチ25に接続され、入力端子M乃至Sは、そ
れぞれ内気センサ26,外気センサ27,水温センサ2
8,日射センサ29,エバポレータセンサ30,内気湿
度センサ31及びワイパ制御回路32に接続されてい
る。
【0018】尚、内気センサ26及び外気センサ27
は、それぞれ車室内及び車外の温度Tr 及びTamを検出
し、水温センサ28はエンジンの冷却水温度Tw を検出
し、日射センサ29は車室内に入射する日射量Ts を検
出し、内気湿度センサ31は車室内の相対湿度RHr を
検出し、ワイパ制御回路32はワイパが作動中であるこ
とを示すワイパ作動信号Sr を出力する。
【0019】次に、本実施例の作用について図2乃至図
6を参照して説明する。制御装置22は、電源が投入さ
れて空調制御プログラムをスタートすると、図2のフロ
ーチャートに従って制御を実施する。即ち、制御装置2
2は、まず、ステップS1において初期化処理を行なっ
て、各種カウンタやフラグ等を初期化してステップS2
に移行する。
【0020】制御装置22は、ステップS2において、
温度設定スイッチ24から設定温度Tset を読込み、R
AM22cに記憶する。続いて、制御装置22は、ステ
ップS3において、車両環境状態を検知するために各種
センサから検出信号を読込む。即ち、制御装置22は、
内気センサ26から内気温度(室温)Tr ,外気センサ
27から外気温度Tam,水温センサ28からエンジンの
冷却水温度Tw ,日射センサ29から日射量Ts ,エバ
ポレータセンサ30からエバポレータ6の出口温度Te
,内気湿度センサ31から車室内の相対湿度RHr ,
ワイパ制御回路32からワイパ動作信号Sr の入力状態
を読込んでRAM22cに記憶する。
【0021】次に、制御装置22は、ステップS4にお
いて、上記読出した各種データに基づいてROM22b
内に予め記憶されている演算式により目標吹出温度Tao
を算出する。この場合、データとしては設定温度Tset
,内気温度Tr ,外気温度Tam及び日射量Ts を用
い、次式(1)で示す演算式に代入することにより上述
の目標吹出温度Taoを求める。
【0022】 Tao=A×Tset +B×Tr +C×Tam+D×Ts +E …(1) (但し、A乃至Eは利得を設定する任意の定数であ
る。) 続いて、制御装置22は、ステップS5において、ステ
ップS2,S3において読出し記憶した設定温度Tset
及び環境状態を検知する各種センサからの検出信号に基
づいて、ブロワ電圧Ve を設定する。このブロワ電圧V
e は、ブロワ3による送風量を設定するために、駆動回
路5aを介してブロアモータ5に与える電圧である。
【0023】制御装置22は、ステップS6になると、
RAM22cに記憶した各種データに基づいてROM2
2b内に予め記憶されている演算式によりエアミックス
ダンパ12の目標開度θo を算出する。この場合、デー
タとしては、目標吹出温度Tao,冷却水温度Tw 及びエ
バポレータ6の出口温度Te を用い、次式(2)で示す
演算式に代入することにより上述のエアミックスダンパ
12の目標開度θo を求める。
【0024】 θo =[(Tao−Te )/(Tw −Te )]×100(%) …(2) 次に、ステップS7では、コンプレッサ8の駆動・停止
処理を行う。そして、上述の各ステップで求めた結果に
基づいて、ステップS8で制御信号を出力し、車室内の
空調制御を行う。
【0025】この場合、制御装置22は、ブロワ駆動信
号を駆動回路5aに与えてブロワモータ5をブロワ電圧
Ve にて駆動させ、これによりブロワ3を所定の送風量
で運転する。また、制御装置22は、エアミックスダン
パ開度制御信号をサーボモータ12aに与え、エアミッ
クスダンパ12の開度θをステップS6で算出した目標
開度θo となるように制御する。さらに、制御装置22
は、内外気導入モード制御信号をサーボモータ2aに出
力して内外気切換ダンパ2を所定位置に駆動する。
【0026】制御装置22は、次にステップS9に移行
して所定の制御周期τが経過するまで待機し、この後、
再び上述のステップを繰り返すようになる。従って、制
御装置22は、一定周期毎に上述のプログラムを繰り返
し実行し、これにより、設定温度Tset 及び車両環境状
態に応じた空調制御を行なって車室内を快適な状態に維
持するようになる。
【0027】さて、このように空調制御が行なわれてい
る状態で、ステップS7で行われているコンプレッサ8
の駆動・停止処理について説明する。
【0028】図3はコンプレッサ8の駆動・停止処理を
表している。この図3において、制御装置22は、温度
調節制御、快適湿度制御、防曇制御という各制御を実行
する際に必要となるエバポレータ6の出口設定温度(以
下、エバ後設定温度と称する)を算出する。
【0029】ここで、温度調節制御とは、図4に示すよ
うに目標吹出温度TAOに応じてエバ後設定温度TE1 と
なるようにコンプレッサ8を駆動する制御である。ま
た、快適湿度制御とは、図5に示すように車室内湿度に
応じてエバ後設定温度TE2 となるようにコンプレッサ
8を駆動,停止するもので、車室内湿度が上限設定値を
上回ったときは、コンプレッサ8を駆動して除湿運転を
行い、車室内湿度が下限設定値以下のときは、コンプレ
ッサ8を停止する制御である。そして、防曇制御とは、
図6に示すように車室内湿度が外気温に対する曇り限界
室内湿度となったときはエバ後設定温度TE3 となるよ
うにコンプレッサ8を駆動する制御のことである。
【0030】さて、窓ガラス21の曇りの発生について
説明する。窓ガラス21の曇り現象(曇り発生)は、ガ
ラス表面温度Tw とそれに接する空気の露点温度Td と
によって生じる。即ち、Tw <Td となったときに窓ガ
ラス21に結露して曇りが発生する。ここで、ガラス表
面温度Tw 及び露点温度Td は以下の演算式により計算
することができる。
【0031】 Tw =f(Tam,Tr ,αam,αr ,v,δ,λ) ……(3) Td =f(xr ) ……(4) (但し、αamは車外の熱伝導率、αr は室内の熱伝導
率、vは車速、δはフロントガラスの厚さ、λはガラス
の熱伝導率、xrは室内の絶対湿度である。(図7参
照))図6は上式(3),(4)に基づいて求めた外気
温と窓ガラス21の曇り限界室内湿度との相関を雨天時
及び雨天以外で夫々示している。
【0032】ところで、雨天時には、窓ガラス21の表
面に水滴が付着することによりガラス表面温度は外気温
度と見なすことができる。このため、雨天時と雨天以外
の環境では、上式(3)から明らかなように各種熱伝導
率が変化することから、図6に示すように外気温に対す
る曇り限界室内湿度特性が変化する。つまり、同一外気
温の場合、雨天時の方が雨天以外よりも曇り限界室内湿
度が低く、曇り易いことが分る。従って、例えば天候に
かかわらず図6中に実線で示した雨天以外における曇り
特性を用いた場合には、雨天時に窓ガラス21が曇って
防曇効果が低下する可能性がある。これに対して、天候
にかかわらず図6中に破線で示した雨天時における曇り
特性を用いた場合には、雨天時に窓ガラス21が曇るこ
とがなくなるものの、窓ガラス21に曇りが発生しない
晴天時にコンプレッサ8の駆動時間が長くなってしま
い、省動力効果が小さくなってしまう。
【0033】しかしながら、本実施例では、以下のよう
にして、防曇効果と省動力効果を両立させるようにして
いる。即ち、制御装置22は、まず、温度制御に必要な
エバ後設定温度TE1 を図4に示す特性に基づいて算出
する(ステップS701)。続いて、快適湿度維持のた
めに必要となるエバ後設定温度TE2 を図5に示す特性
に基づいて算出する(ステップS702)。
【0034】次に、制御装置22は、防曇制御に必要と
なるエバ後設定温度TE3 を以下の手順で算出する。ま
ず、ワイパ制御回路32からワイパ作動信号Sr の入力
状態に基づいて雨天か否かを判定する(ステップS70
3)。このとき、ワイパ作動信号Sr が入力していない
ときは、雨天以外であると判断できるので、図6中に実
線で示す雨天以外における曇り特性を用いて曇り判定を
行う(ステップS704)。一方、ワイパ作動信号Sr
が入力していたときは、雨天であると判断できるので、
図6中に破線で示す雨天における曇り特性を用いて窓ガ
ラス21が曇るか否かの曇り判定を行う(ステップS7
05)。
【0035】そして、上記曇り判定結果に基づいてエバ
後設定温度TE3 を最終的に設定する(ステップS70
6)。即ち、窓ガラス21が曇ると判断した場合には、
コンプレッサ8の除湿能力が最大となるようにTE3 を
設定する(本実施例では設定可能最低温度である3
℃)。また、窓ガラス21が曇らないと判断した場合に
は、コンプレッサ8の除湿能力は必要ないので、コンプ
レッサ8を停止するようにTE3 を設定する(本実施例
では設定可能最大温度である99℃)。
【0036】上述のようにして求めたエバ後設定温度、
即ち温度調節制御のためのTE1 、快適湿度維持のため
のTE2 、防曇のためのTE3 のうちの最小値に応じて
以後のコンプレッサ8に対する制御内容を決定する(ス
テップS707)。つまり、温度調節、快適湿度維持及
び防曇の全ての制御を適切に実行するには、エバ後設定
温度がステップS701,S702,S706で求めた
TE1 乃至TE3 のうちの最小値(エバ除湿能力を最大
値)となるようにコンプレッサ8を駆動する必要がある
からである。
【0037】そこで、制御装置22は、まず、ステップ
S708乃至S710においてTE1 ,TE2 ,TE3
のうちの最小値と現在のエバ後設定温度TE0 とを比較
する。このとき、現在のエバ後設定温度TE0 の方が最
小値よりも大きいときは、エバ後設定温度TE0 を設定
変更する必要があるので、ステップS708乃至S71
0においてTE1 ,TE2 ,TE3 のうちから最小値を
選択する。ここで、温度調節のためのTE1 が最小値で
あったときは、ステップS711において目標吹出温度
TAOがエアダクト1の吸込温度である外気温度TAMより
も所定温度αを上回っているか否かを判定し、TAO>T
AM+αのときはステップS712においてコンプレッサ
8の停止処理を実行する。
【0038】つまり、外気がエアダクト1を通過する際
には周囲の熱により所定温度α(例えば5℃)だけ上昇
するので、目標吹出温度TAOの方が外気温度よりも所定
温度高いという条件であるTAO>TAM+αのときはコン
プレッサ8を停止することができるのである。
【0039】また、ステップS711においてTAO>T
AM+αが成立しなかったときは、ステップS713にお
いてTE0 にTE1 を設定する。
【0040】一方、快適湿度維持のためのTE2 が最小
のときは、ステップS714においてTE0 にTE2 を
設定し、防曇のためのTE3 が最小のときは、ステップ
S715においてTE0 にTEmin (本実施例では3
℃)を設定する。そして、制御装置22は、エバ後設定
温度TE0 を設定した後は、ステップS716において
コンプレッサ8の駆動処理を実行する。
【0041】さて、制御装置22は、上述のようにして
エバ後設定温度TE0 を設定した後は、メインルーチン
にリターンして設定されたエバ後設定温度TE0 となる
ようにコンプレッサ8を制御し、制御周期τが経過する
と、再びコンプレッサ8の駆動・停止処理を実行する。
このとき、前回のコンプレッサ8の駆動・停止処理にお
いて算出したエバ後設定温度TE0 と今回算出した最低
エバ後設定温度とを比較し、TE0 が小さいとステップ
S707で判断するとステップS8に進み前回の作動を
継続する。
【0042】上記構成のものによれば、窓ガラス21の
表面への雨滴付着の有無によって変化する窓ガラス21
の曇り判定条件を、ワイパの作動状態に基づく雨天か否
かに応じて変更するようにしたので、天候にかかわらず
単に窓ガラスの曇り防止を行うための曇り判定条件に基
づいて防曇制御を行う構成のものと違って、雨天にかか
わらず窓ガラス21の曇りを確実に除去することができ
る。また、斯様な防曇運転は雨天のみに行われるので、
晴天時に不必要にコンプレッサ8を駆動することがな
く、省燃費運転を実行することができる。
【0043】尚、上記実施例では、雨天検出手段として
ワイパ制御手段32を用いるようにしたが、例えば静電
容量センサ或いは光センサを用いて検出するようにして
もよく、さらには上記(3)式に示した各パラメータを
雨天時に変化させる手段を用いてもよい。
【0044】また、車速に応じてガラス表面温度が変化
することから、車速変化に伴って曇り判定条件を可変す
るように構成してもよい。
【0045】さらに、制御ハンチングを防ぐ目的で一般
に用いられる制御ヒステリシスを採用することも可能で
ある。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の車両用空調装置によれば、除湿手段による冷却温度を
車両の窓ガラスが曇らない所定の防曇設定温度となるよ
うにコンプレッサを駆動する防曇待機運転を実行すると
きは、曇り条件変更手段により雨天か否かに応じて曇り
条件を変更するようにしたので、車両の窓ガラスが曇る
曇り条件となったときは車室内への送風空気を所定温度
まで一旦冷却除湿する構成において、確実に防曇しなが
ら省燃費を図ることができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における全体構成を示す概略
【図2】制御装置のメインルーチン動作を示すフローチ
ャート
【図3】制御装置のサブルーチン動作を示すフローチャ
ート
【図4】温度制御における目標吹出温度とエバ後設定温
度との関係を示す制御特性図
【図5】快適湿度制御における車室内湿度とエバ後設定
温度との関係を示す制御特性図
【図6】防曇制御における外気温と曇り限界室内湿度と
の関係を示す特性図
【図7】窓ガラスを介した外気と室内との温度勾配を示
す図
【符号の説明】
1はエアダクト、6はエバポレータ(除湿手段)、8は
コンプレッサ、12はエアミックスダンパ(吹出温度調
節手段)、13はヒータコア(除湿手段)、21は窓ガ
ラス、22は制御装置(第1の制御手段、第2の制御手
段、曇り条件変更手段)、31は内気湿度センサ、32
はワイパ制御回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川島 誠文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 田中 尚 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 城田 雄一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に空気を導くためのダクトと、 コンプレッサの駆動に応じて前記ダクト内を通過する空
    気を冷却・除湿する除湿手段と、 この除湿手段を通過して車室内に吹出す空気温度を調節
    する吹出温度調節手段と、 各種条件に応じて目標吹出温度を求めると共に車室内へ
    の吹出温度が上記目標吹出温度となるように前記吹出温
    度調節手段を制御する第1の制御手段と、 車両の窓ガラスが曇る曇り条件が成立したときは前記除
    湿手段による冷却温度が所定の防曇設定温度となるよう
    に前記コンプレッサを駆動する防曇待機運転を実行する
    第2の制御手段と雨天か否かに応じて前記第2の制御手
    段における曇り条件を変更する曇り条件変更手段とを備
    えたことを特徴とする車両用空調装置。
JP32702893A 1993-12-24 1993-12-24 車両用空調装置 Expired - Lifetime JP3309528B2 (ja)

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