JPH07178931A - 記録装置および該記録装置を出力手段とした情報処理システム - Google Patents

記録装置および該記録装置を出力手段とした情報処理システム

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JPH07178931A
JPH07178931A JP32795793A JP32795793A JPH07178931A JP H07178931 A JPH07178931 A JP H07178931A JP 32795793 A JP32795793 A JP 32795793A JP 32795793 A JP32795793 A JP 32795793A JP H07178931 A JPH07178931 A JP H07178931A
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recording
black
head
paper
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JP32795793A
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Shunei Wada
俊英 和田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 黒色のインク欠乏時に該黒色を複数の異なる
インクを混合して形成することが可能な記録装置、およ
び該記録装置を出力手段とした情報処理システムの提供
することを目的とする。 【構成】 黒色のインクと黒色以外の複数の色のインク
とを吐出することが可能な記録手段と、黒色のインクを
貯蔵するインクタンクと、複数のインクをそれぞれ貯蔵
する複数のインクタンクと、黒色のインクの残量を検出
するための検出手段とを備えた記録装置において、上記
黒色のインクの残量を検出した結果にもとづいて検出手
段が発生する信号によって、黒色以外の複数のインクに
よって黒インクの代用記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システムにおいて、文字、画像等の情
報を被記録媒体上に記録するための記録装置および該装
置に搭載されるインクジェット方式の記録ヘッドに関す
る。なお、ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等
のインク付与を受けるインク支持体全てへのインク付与
等(印字、画像形成、プリント、染色等)を含むもの
で、本発明は情報処理分野のみならず、布、糸、紙、シ
ート材等のインク付与を受けるインク支持体を用いるア
パレル産業等の幅広い産業分野において適用可能なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともい
う)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
【0003】これらの方式のなかで、インクジェット方
式は、インクを微小な液滴としてノズルより吐出し文字
や図形等の記録を行うもので、高精細な画像の出力、高
速記録の手段としてすぐれた利点を有している。特に、
電気熱変換体(以下、ヒータ)等により生成したバブル
(気泡)圧を用いる方法、いわゆる熱インクジェット記
録方法(特公昭61−59911〜4号)は装置の小型
化、画像の高密度化が容易であるなどの特長を有してい
る。
【0004】一般にインクジェット記録装置は、記録手
段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口
からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方
向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリ
アルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に
等しい量で間欠搬送するものである。
【0005】図17は、従来の記録方法が適用されるイ
ンクジェット記録装置の記録ヘッドおよびその周辺の概
略的構造を説明するためのものである。
【0006】記録ヘッド1701は、キャリッジ170
2に着脱自在に搭載されている。キャリッジ1702は
2本のガイド軸1703aおよび1703bに摺動自在
にして係合されており、これらのガイド軸1703a,
1703bに案内されながら不図示の駆動手段によって
矢印A方向(主走査方向)に往復移動する。
【0007】この記録ヘッド1701はフルカラー画像
を形成するため、単色の記録ヘッドB(ブラック対
応),C(シアン対応),M(マゼンタ対応),Y(イ
エロー対応)から成っている。各記録ヘッドは所定の密
度、例えば400dpiの密度で記録紙に相対し、キャ
リッジの移動方向と直角方向に配列されたオリフィスを
有する。用紙、OHPフィルム等の被記録媒体(以下、
記録紙とする)1704は搬送ローラー対およびテンシ
ョンローラー対(図示せず)に挟持され、矢印Bの方向
(副走査方向)に搬送される。参照符号1705はその
長手方向が搬送ローラー対と並行を成すプラテンであ
り、記録紙1704の浮きやシワを防止するため、不図
示の吸引手段によって記録紙を吸引している。
【0008】図18は、従来のカラー記録対応のヘッド
カートリッジの斜視図である。この図に示すように、イ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブ
ラック(Bk)のインクタンクが一体となったインクカ
ートリッジ1801と、各色に対応した記録ヘッドが一
体となったヘッドユニット1802とが着脱自在に接続
されている。
【0009】上記構成からなるインクジェット記録装置
は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、
情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシ
ミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークス
テーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパ
ーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディス
ク装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポー
タブルプリンタとして利用されている。この場合、イン
クジェット記録装置は、これら装置固有の機能、使用形
態等に対応した構成をとる。
【0010】さらに、カラー対応のインクジェット記録
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせたり、マトリックス(N×N)に配
色することによりカラー画像を形成する。一般に、カラ
ー記録を行う場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)お
よびシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラッ
ク(B)を含めた4色に対応する4種類の記録ヘッドお
よびインクカートリッジが必要とされる。昨今ではこの
ような3〜4色にそれぞれ対応した3〜4種類の記録ヘ
ッドを搭載し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実
用化されている。
【0011】さらにまた、上記インクジェット記録装置
は比較的容易にA1等の大判記録が可能な構成を取るこ
ともできる。すなわち、画像を読み取るリーダーを接続
し原稿を複写するA1版カラー記録対応の記録装置、例
えばCAD出力用プリンター等のプロッターも製品化さ
れている。また、一方で多様な使い方が要求されるよう
になり、会議、講義等におけるプレゼンテーション用に
投影可能なOHPフィルムへの記録の需要が高まってい
る。こうした需要に応えるため、インクの吸収特性が異
なる被記録媒体を必要に応じて選択した際に被記録媒体
の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発
および製品化が行われている。
【0012】このようにインクジェット記録装置は、優
れた記録手段として幅広い産業分野(例えばアパレル産
業等)で需要が高まっており、またより一層高品位な画
像の提供も求められている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のカラー
印字の可能なインクジェット印字装置において、黒色印
字には専用の黒インクを持っているのが一般的であるた
め、以下のような問題が生ずる。すなわち、黒インクが
無くなったときは、残量検出器が付いている装置の場合
は警告等を発し、オペレータが印字動作を中断し、イン
クタンクを変える必要がある。
【0014】したがって、予備のタンクのが無い場合、
印字動作を続行するのは不可能であった。
【0015】また、黒インク、カラーインク一体型のイ
ンクタンクの場合は、黒インクが無くなったらカラーイ
ンクが残っていても捨てなくてはならず、カラーインク
の有効利用は成されていなかった。
【0016】そこで、本発明の目的は上記問題に鑑み、
黒インクが無くなったとき予備タンクが無くても印字動
作を中断させず、またカラーインクの有効利用を提供す
るものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明にもとづく記録ヘ
ッドは、黒色のインクと黒色以外の複数の色のインク
(以下、カラーインクともいう)とを吐出することが可
能な記録手段と、黒色のインクを貯蔵するインクタンク
と、複数のインクをそれぞれ貯蔵する複数のインクタン
クと、黒色のインクの残量を検出するための検出手段と
を備えた記録装置において、黒色のインクの残量を検出
した結果にもとづいて検出手段が発生する信号によっ
て、黒色以外の複数のインクによって黒インクの代用記
録を行うことを特徴とする。好ましくは、黒以外の複数
のインクは、イエローインクと、マゼンタインクと、シ
アンインクとからなる。また、好ましくは、上記複数の
インクをそれぞれ貯蔵する複数のインクタンクを互いに
連通するための開口部を形成することによって、複数の
インクを所定の割合で混合し、黒色インクの代用記録を
行う。さらに、好ましくは、インクを吐出するためのエ
ネルギ発生手段として、インクに膜沸騰を生じさせる熱
エネルギを発生する電気熱変換体が記録手段に設けられ
ている。
【0018】本発明にもとづく情報処理システムは、上
記構成からなる記録装置を出力手段として用いることを
特徴とする。
【0019】
【作用】本発明によれば、インク残量を検出器によって
検出し、黒インクが無くなったならば、カラーインクを
用いて疑似黒印字を行うという手段を用い、具体的に
は、各カラーヘッドからインクを吐出し、印字用紙上で
重ねて黒印字を行う、およびカラーインクタンクの一部
を破壊し、カラーインクを混ぜて疑似黒インクを作り、
黒色印字用ヘッドで黒印字を行うという二つの手段を用
いることによって、印字動作を中断させず、またカラー
インクの有効利用を提供することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明する。
【0021】<実施例1>図1ないし図4にもとづいて
本発明にもとづく記録装置、該装置に搭載されるヘッド
カートリッジの構成、さらにこの記録装置を搭載した情
報処理システムの概略的構成について説明する。
【0022】図1は、本発明にもとづく記録装置の一実
施例を示すもので、本願人によって提案されたパーソナ
ルコンピュータ(図4参照)に内蔵のプリンタ機構を示
す斜視図、図2は本発明にもとづく記録装置に搭載され
るヘッドカートリッジの斜視図、図3は図1に示す記録
装置のリードスクリューに形成された案内条を説明する
ための断面図、そして図4は図1に示す記録装置を搭載
する情報処理システムの一例としてのパーソナルコンピ
ュータの斜視図である。
【0023】図1において、キャリア102には記録手
段を構成する記録ヘッド202とインクタンク203
(図2参照)が一体となったヘッドカートリッジ201
が搭載されている。
【0024】このキャリア101の一端部には、シャー
シ101に回動自在に取り付けられたリードスクリュー
103に、その軸方向に摺動可能に嵌合され、キャリア
102の他端部には、ガイド104が配設されており、
ガイド104がシャーシ101に形成されたガイドレー
ル105にリードスクリュー103の軸方向と平行に摺
動自在に嵌合されている。そしてキャリア102は、そ
の姿勢が常に一定に保たれながらリードスクリュー10
3の回転に伴ってその軸方向に往復移動可能な構成とな
っている。
【0025】上記リードスクリュー103は、両端をシ
ャーシ101で回転可能に支えられている。スクリュー
左端には図示しないギアが固着されていて、キャリアモ
ータ106の出力軸に固着された図示しないピニオンギ
アと噛み合って回転力を伝える。リードスクリュー10
3には螺旋状に所定のピッチで形成された案内条107
(図3)に、キャリア102に取り付けられたリードピ
ン108が摺動可能に嵌合されている。よってキャリア
モータの正転、逆回転に伴って、リードスクリュー10
3が回転すると、キャリア102は往復移動する。参照
符号109はリードピン108に与力を与えるリードピ
ンバネ、110はリードピンバネ109の移動量を規制
するストッパで、キャリア102に形成されている。
【0026】120はホームポジションセンサで、電源
投入時等にキャリア102に形成される遮蔽板を検出し
てキャリアの印字ポジションを決める。
【0027】参照符号111はフレキシブルケーブル
で、後述の電気回路から前記記録ヘッド202に印字信
号を伝えるものである。
【0028】上記キャリア102の往復移動に同期して
記録ヘッド202を駆動してインクを記録信号に応じて
吐出することにより、記録紙112に一行記録を行うも
のである。すなわち、この記録ヘッド202は微細な液
体吐出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に
設けられるエネルギー作用部と、該作用部にある液体に
作用して液体を吐出するために利用される液滴形成エネ
ルギーを発生するエネルギー発生手段を備えている。
【0029】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてピエゾ素子などを用いた記録方法、レ
ーザーなどの電磁波を照射して発熱させ、該発熱による
作用で液体を吐出させる記録方法、あるいは、発熱抵抗
体を有する発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加
熱して液体を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記
録方法などがある。
【0030】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液体を吐出して液滴を形成するための液
体吐出出口を高密度に配列することができるために高解
像度の記録をすることが可能である。その中でも電気熱
変換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘッド
は、コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分野
における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術や
マイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実
装化が容易で、製造コストも安価なことから有利であ
る。
【0031】上記キャリア102のスキャンによって一
行記録を行うと、記録紙112を搬送手段によって一行
分搬送して次行記録を行うものであるが、この記録紙1
12の搬送は、搬送ローラ113とこれに圧接するピン
チローラ114の回転対と、排出ローラ115とこれに
当接する拍車116との回転対とによって行われる。
【0032】これを具体的に説明すると、上記記録ヘッ
ド202の吐出口面に記録面が対向するる記録紙112
を、ピンチローラ114によって搬送ローラ115に圧
接し、上記搬送ローラ115を紙送りモータ117によ
って回転させることにより、記録位置へ必要なだけ搬送
する。そして記録後は、拍車116によって記録紙11
2を排出ローラ115に圧接し、この排出ローラ115
の回転によって装置外へと排出搬送する。
【0033】上記搬送ローラ113および排出ローラ1
15の駆動は紙送りモータ117によって行われるが、
その駆動力の伝達は減速歯車列(図示せず)によって行
われる。
【0034】上記記録紙112の記録面側に接触する拍
車116の回転軸は固定され、記録紙112の厚さに関
わらず、拍車116と記録紙112との接触位置は変化
しないのに対し、記録紙112の非記録面側に接触する
排出ローラ115は、記録紙112の厚さによって、排
出ローラ115が変形して記録紙112の厚さの変化に
対応するようになっている。具体的には、排出ローラ1
15には薄肉のゴムより成り、円錐状に形成され、径方
向に復元力を持って変形する。そこで、拍車116に対
する圧接力と、記録紙112の厚さに応じて変形が行わ
れる。
【0035】また、排出ローラ115を弾性的変形の大
きな材料、例えば多孔質のスポンジや硬度の非常に低い
樹脂やゴムなどの材料で構成することによって同様の効
果が得られる。
【0036】さらには排出ローラ115全体をバネ等で
拍車116に圧接してもよい。したがって、記録紙11
2の厚さに関わらず記録ヘッド202と記録紙112と
の間隔を所定量に保つことができ安定した搬送を行うこ
とができる。
【0037】参照符号118はペーパーセンサであり、
記録紙112の有無を検出する。
【0038】ピンチローラ114はその両端に穴が開い
ていて、そこにピンチローラバネ(図示せず)の端部が
折り曲げて入り込み軸状に支持し、ピンチローラ114
は前記ピンチローラバネの端部を中心として回転自在に
動き、前記ピンチローラバネのテンションで搬送ローラ
113に圧接される。
【0039】つぎに、図2を参照してヘッドカートリッ
ジの構成を説明する。同図において参照符号202は電
気信号によりインクを吐出させる記録ヘッド、214は
記録ヘッドへ電気信号を導くヘッドコンタクト部で、キ
ャリッジ内に導かれたフレキシブルケーブル111の端
面に形成された電極と接し、信号を伝達する。203は
インクを収納しておき記録ヘッド202に供給するイン
クタンクで、内部は黒インクタンク204、マゼンタイ
ンクタンク205、シアンインクタンク206、イエロ
ーインクタンク207の4部屋に分かれていて、各イン
クタンクのインクは各々専用の吐出ヘッド、黒ヘッド2
08、マゼンタヘッド209、シアンヘッド210、イ
エローヘッド211に導かれる。
【0040】黒インクタンク204にはインク残量検知
センサ212が有り、インクの有無を電気信号として検
出できる。
【0041】参照符号213はヘッドカートリッジ20
1をキャリア102へ装着するためのガイド溝で、キャ
リア上のロックレバー119は前記ガイド溝、位置決め
穴215によって、ヘッドカートリッジ201をキャリ
ア102に固定する。このとき前記フレキシブルケーブ
ル111とヘッドコンタクト213が接触する。
【0042】記録ヘッド202は、インクを吐出するた
めに利用される熱エネルギーを発生する複数の電気熱変
換素子およびこれを駆動するための駆動回路が形成され
た基板と、この基板上に上記複数の電気熱変換素子の各
々に対応した吐出口および液路、さらには各液路に連通
する共通液室を構成するための天板が積層されており、
さらには上記駆動回路にキャリアを介してプリンタ機構
本体あるいは該機構で搭載されたシステム本体から信号
を与えるための電気的接点が設けられている。さらにヘ
ッドの状態を記録装置本体から検知するためのセンサ
は、上記インク残量検知センサ212の他に、上記電気
熱変換素子近傍の温度を検知するための温度検知セン
サ、ヘッドカートリッジの種類が違うものを交換しなが
ら使用する場合にヘッドカートリッジの種類を特定する
ヘッド種類判別センサ等である。これらのセンサから信
号をプリンタ機構本体で判断し、上記電気熱変換素子に
印加する信号を制御して印字状態を最適にすることがで
きる。
【0043】そして、このようにして構成された記録ヘ
ッドの吐出口を配列した吐出口面が記録紙に対向するよ
うにしてプリンタ機構に搭載される。
【0044】なお、図示はしていないが自動給紙モー
タ、給紙イニシャルセンサ、手動/自動切り替えの給紙
切り替えセンサ等で構成された自動給紙装置を付けるこ
とも可能である。
【0045】つぎに上記構成からなる記録装置を組み込
んだ情報処理システムに関して、その構成と電気回路に
ついて説明する。
【0046】図4は上記記録装置(プリンタ機構)を組
み込んだ情報処理システム(パーソナルコンピュータ)
400の外観を表す斜視図である。
【0047】同図において、参照符号401は上述のプ
リンタ機構、402は文字や数字およびその他のキャラ
クタを入力するためのキーや、各種司令を与えるための
キーなどを備えたキーボード部、403は表示器を備え
る表示部である。
【0048】図5は本実施例にもとづく情報処理システ
ムの電気的制御信号の流れを説明するためのブロック図
である。同図において、参照符号501は主制御をなす
コントローラであり、502はある手順を実行する例え
ばマイクロコンピュータ形態のCPU、503はテキス
トデータや画像データを展開したりする領域や作業用の
領域などを設けたRAM、504は前記手順に対応した
プログラムやその他フォントデータなどの固定データを
格納したROM、505はCPU502の実行サイクル
を作り出したりプリンタ部401による記録動作の際必
要なタイミングを作り出したりするタイマ、506はC
PU502からの信号と周辺装置を結ぶインターフェイ
ス部である。
【0049】また、507はプリンタ部401のコント
ローラであり、508は記録ヘッド200のヘッド有
無、種類、記録ヘッド200の温度を検出するセンサの
出力値、インクタンク201ないのインクの有無を検出
するセンサの出力等の記録ヘッドの情報を検出するヘッ
ド検出部、509は記録ヘッド200の記録データを蓄
えるためのラインバッファ、510は記録ヘッド200
に記録信号や電力などを送出するヘッドドライバ、51
1a,511b,511cはそれぞれキャリアモータ1
06、紙送りモータ117、自動給紙モータ520を駆
動するのに必要な信号や電力などを送出するモータドラ
イバ、512はホームポジションセンサ120、ペーパ
ーセンサ118、給紙イニシャルセンサ521、給紙切
り替えセンサ522等のセンサの出力を検出するセンサ
検出部である。
【0050】さらに、404は例えばFDD,HDD,
RAMカードなどの外部記憶装置、405は例えば他の
情報処理装置と通信を行ったり、内部のバスに直接接続
して周辺装置を制御したりするための外部インターフェ
イスである。なお図5のブロック図には含まれていない
が、他に上記の電気回路に電力を供給するための電源部
であり、これには例えば充電式のバッテリや、使い捨て
の乾電池、あるいは情報処理装置本体を固定して使用す
る場合のAC電源用変換器などがある。
【0051】上述の電気回路構成により記録装置部で記
録紙112に記録を行う訳であるが、いかに記録動作制
御シーケンスの概略を図6以降のフローチャートを用い
て説明する。
【0052】図6は、記録装置あるいは情報処理システ
ムの電源オン、オフの際の処理を説明するフローチャー
トである。S1はパワーオフの状態であり、タイマ50
5(図5)の動作以外は機能が停止した状態である。パ
ワーオフの状態からパワーオンの信号、すなわち電源ス
イッチのオンによって動作が開始され、記録装置におい
てはまずS2のパワーオン処理が実行される。S2が終
了すると、次にS3に進みパワーオンの状態になる。記
録動作等が行われるのはパワーオンの状態である。パワ
ーオンの状態においてパワーオフの信号が検出される
と、S4に進みパワーオフ処理が実行される。S4が終
了すると、S1に進みパワーオフの状態となる。従っ
て、電源のオン、オフの際には所定の処理を経て電源オ
ン、オフの状態となる。また、S3の状態において一時
停止信号が検出すると、S5に進み一時停止処理が実行
される。一時停止信号とは、例えば図4に示す表示部4
03がパワーオンの状態においてキーボード部403の
上に畳まれた場合やバッテリーの交換を行った場合等、
使用者が装置動作中にも関わらず、非動作中に行うよう
な行為を行った場合にこれを検出するための手段、例え
ば表示部403の展開を検出するセンサやバッテリーの
脱着を検出するセンサ等によって検出される信号であ
る。また、一時停止処理とは、基本的使用と異なる使用
をされた場合に装置の破損、不良発生防止のために行う
処理であり、詳細は後述する。S5において一時停止処
理が終了すると、S6へ進み一時停止状態となる。一時
停止状態においては、必要な部分以外の機能を停止ある
いは電源をオフした状態となっている。一時停止状態に
おいて、一時停止解除信号が検出されると、S7へ進み
一時停止解除処理が行われる。一時停止解除信号とは、
前記一時停止信号と対になる信号であり、例えば表示部
403が閉じた状態から開いた状態に変化したときや、
バッテリーが外された状態から装着状態に変化した時
等、装置が動作可能状態に戻ったことを示す信号であ
る。また、一時停止解除処理とは、一時停止以前の状態
に復帰するための処理であり、詳細は後述する。これに
よって使用者が装置動作中に不用意に表示部403を展
開したり、バッテリーを脱着した場合においても、もと
の状態に復帰することが可能となる。S7において一時
停止解除処理が終了するとS3に進みパワーオン状態へ
戻る。一時停止信号においては、信号検出時に一時停止
処理を行うかどうかの選択ができるようにしてもよい。
例えば、記録装置が動作中は紙の取り扱いがあるため、
表示部403を閉じた方がよい場合には、表示部403
の開閉時に一時停止処理を禁止するように、装置の選択
をすることができる。
【0053】図7は、S2パワーオン処理を説明するフ
ローチャートである。まず、S11においてホームポジ
ションイニシャライズすなわちキャリア102の位置を
確定させる。具体的にはキャリアモータ106を駆動
し、ホームポジションセンサ120の出力が切り替わる
位置をキャリア102の基準位置(ホームポジション)
とする。
【0054】つぎにS12に進み紙送り、自動給紙のイ
ニシャライズを行う。具体的には、紙送りのガタを取る
ため、紙送りモータ117を逆方向および順方向にそれ
ぞれ所定量駆動し、給紙イニシャルセンサ521がイニ
シャル位置検出するまでの自動給紙モータ520を駆動
する。つぎにS15に進みペーパーセンサ118が紙有
りを検出しているかチェックし、紙有りならばS16に
進み、紙無しならばS17へ進む。S16においては検
出された紙を排出する。すなわちペーパーセンサ118
が紙無しを検出した後所定量まで紙送りモータ117を
順方向に駆動する。つぎにS17に進みパワーオン処理
を終了する。
【0055】図8はS4パワーオフ処理を説明するフロ
ーチャートであるまずS21において記録ヘッド202
がホームポジションにいるかどうかチェックし、いなけ
ればS22へ進み、いればS23に進む。S22におい
てキャリアモータ106を駆動し記録ヘッド202をホ
ームポジションとする。つぎにS23において記録装置
の電源をオフし機能を停止する。
【0056】図9はS5一時停止処理を説明するフロー
チャートである。まずS31において現在実行中の処理
の有無をチェックし、実行中処理が有るならばS23に
進み、なければS33に進む。S32において現在実行
中の処理を所定分だけ実行する。具体的には、記録実行
中であれば実行中の行の処理が終了するまで、紙送りや
自動給紙動作中であれば動作完了まで、処理する。ま
た、紙排出中であれば即時に処理中断する。次にS33
に進み現在の状態を記憶する。すなわち、中断した処理
が有れば中断した状態、表示部403や操作パネル(不
図示)の状態、オンライン、オフラインの状態、あるい
はバッテリー電源のための省力モードが有ればその状態
等をメモリに保存する。つぎにS34に進み記録ヘッド
を202をホームポジションにする。すでにホームポジ
ション状態にれば何もしない。つぎにS35に進み位置
停止状態において不必要な部分の電源をオフにする。つ
ぎにS36に進みS5一時停止処理を終了する。
【0057】図10はS7一時停止処理を説明するフロ
ーチャートである。まずS41において所定のイニシャ
ライズを行う。具体的には、S11,S12に示したキ
ャリア102の位置確定(ホームポジション)、紙送り
モータ117のガタとり、自動給紙機構のイニシャル位
置セット等を行う。つぎにS42に進みS33において
記憶された一時停止前状態をチェックする。つぎにS4
3に進み一時停止前の状態に復帰する処理を行う。具体
的には、中断した処理があれば処理を完了し、表示部4
03や操作パネルの状態を復帰させたりする。次にS3
3に進みS7一時停止解除処理を終了する。従って、記
録装置の処理実行中に一時中断状態になっても復帰後一
時停止前の処理を継続して行うことができる。
【0058】図11はS3パワーオンの状態における処
理を説明するフローチャートである。まずS51におい
て各種エラーのチェックおよびエラー処理を行う。具体
的には、例えば記録装置に紙がない場合、ヘッドカート
リッジ201が装着されていない場合、記録処理中に紙
ジャムを検出した場合、記録ヘッド202の温度が異常
に上昇した場合、各種モータの走査エラーを検出した場
合、等においてエラーを表示部403や操作パネルに表
示したりブザーを鳴らして警告したりする。次にS50
2に進み、キーボード部402、操作パネル、外部イン
ターフェイス部405等からキー操作やコマンド受信を
チェックし、対応する処理を行う。具体的には、紙送り
キーが押された場合には、紙の挿入、排出、所定量の紙
送り等を状況に応じて行う。また、オンラインキーが押
された場合やオンライン、オフラインコマンドが受信さ
れた場合にはエラー状態をチェックしオンライン状態、
オフライン状態の処理を行う。また、記録等に関するコ
マンドを受信した場合には対応する処理を行う。さらに
は、ヘッドカートリッジ201の交換を行うためのキー
入力を検出した場合には、キャリアモータ106を駆動
しキャリア102を交換のやりやすい位置に移動させ、
交換が終了した後キャリアモータ106を駆動しホーム
ポジションに戻す。次にS53に進み記録処理を行う。
詳細は後述する。つぎにS54に進みパワーオフ信号を
チェックしパワーオフ信号を検出した場合には前述のS
4のパワーオフ処理へ進み、検出しない場合にはS51
に戻る。
【0059】図12はS53記録処理を説明するフロー
チャートである。まずS61において記録を実行するコ
マンド例えば紙送りコマンドや記録すべきデータの受信
の有無をチェックする。記録命令がある場合にはS62
へ進み、ない場合にはS69へ進み本処理を終了する。
S62においてはオンライン状態のチェックを行い、オ
ンライン状態ならばS63に進みオフライン状態ならば
S69に進み本処理を終了する。S63においては記録
開始のための処理を行う。具体的には、記録ヘッド20
2内のヒータによる記録ヘッド202の温度調節を行っ
たり、記録ヘッド202の記録領域外への吐出による吐
出調整を行ったり、キャリアモータ106の正逆走査時
のズレ量をホームポジションセンサ120によって計測
し、双方向記録時のズレ補正を行ったりする。つぎにS
64に進み給紙のチェックを行う。自動給紙状態で記録
位置に紙挿入がされていない場合には、自動給紙モータ
520を駆動して給紙を行う。つぎにS65に進み1行
単位の記録を実行する。具体的には、キャリアモータ1
06を駆動し、記録ヘッド202によってインクを吐出
し記録を行い、1行の記録が終了すると所定量紙を送
り、S100へ進み、インク残量検出センサ212で黒
インク残量チェックを行う。まだインクがあればS66
へ進む。もし残量検出信号が出力されていたなら(イン
クが無い状態)、S101で今使用中のヘッドカートリ
ッジで以前にこのモードに入ったかどうかチェックし、
入っていたら使用者はこの件については処理済みとして
S66へ戻る。また、まだ入っていなければ、S102
カラーインク使用モードセット処理を行う。詳細は後述
する。S66においてエラーのチェックを行い、エラー
があればS68に進み、エラーがなければS67へ進
む。エラーのチェックは例えば紙下端の検出、紙ジャム
の検出、各種モータの走査エラー等であり、検出された
エラーは前述のS51において処理される。S67にお
いては記録終了を示すコマンド、例えば紙排出コマンド
の受信のチェックを行う。記録終了であれば、S68へ
進み、記録終了でなければ、S65に戻り記録を継続す
る。S68においては記録終了の処理を行う。具体的に
は、紙の排出、記録ヘッド202をホームポジションへ
戻す、等を行う。つぎにS69に進みS53記録処理を
終了する。
【0060】図13はS100カラーインク使用モード
セット処理を説明するフローチャートである。S105
でインクが無くなったこと、これ以後の印字は全カラー
インク吐出によりインクを混色して疑似黒を作るプロセ
ス黒印字を行う、というメッセージを表示部403に表
示し、使用者に了解を求める。
【0061】S106で使用者はこのモードに入るか否
かを入力する。S107でこのモードに入るときは、S
103へ進む。入らないときはS109へ進む。S10
3で全色吐出モードをセットし、S109でカラーイン
ク使用モードセット処理を終了する。このモードセット
はRAM501に記憶される。この処理は一度セットさ
れると、ヘッドカートリッジを交換するまで有効とな
る。
【0062】本例では記録ヘッドとインクタンク一体型
のヘッドカートリッジで説明したが、記録ヘッド、イン
クタンク分離式、さらにタンクも黒インクタンク、カラ
ーインクタンク分離式でも実現可能である。
【0063】<実施例2>本発明にもとづく記録装置の
第二の実施例を図14を参照しながら説明する。
【0064】インクタンク1403の内部は第一の実施
例と同様に、黒インクタンク1404、マゼンタインク
タンク1405、シアンインクタンク1406、イエロ
ーインクタンク1407の4部屋に分かれている。部屋
の壁には穴1409a,1409b,1409c,14
09dが開いていて、1409a,1409b,140
9cの各穴はシャフトで4連結された封止部材1402
で蓋をされ、また1409dは封止部材1402より大
きな穴だがその外部にはゴム、軟質プラスチック等の弾
性封止部材1408で蓋をされており、各インクが混ざ
ったり、インクタンク外部へ漏れることはない。
【0065】インクタンクのインクは第一の実施例と同
様各々専用の吐出ヘッド、黒ヘッド、マゼンタヘッド、
シアンヘッド、イエローヘッドに導かれる。黒インクタ
ンク1404にはインク残量検知センサ(図示せず)が
有り、インクの有無を電気信号として検出できる。
【0066】また、弾性封止材1408の外部から矢印
F方向の力をかけると、弾性封止部材1408は変形し
て封止部材1402を押し、壁と封止部材1402は離
れて各部屋は穴1409a,1409b,1409cに
よってつながり、各インクは混ざりあう。この時、穴1
409dは弾性封止部材1408に塞がれていて、混ざ
ったインクはインクタンク外部へ漏れることはない。
【0067】図15は上記ヘッドカートリッジ1401
をキャリアに装着したときを示す。
【0068】処理フローは第一の実施例の処理フローチ
ャートである図13と同様であり、図13を用いて説明
する。
【0069】S105でインクが無くなったこと、これ
以後の印字はインクを混色して疑似黒を作るプロセス黒
印字を行うというメッセージを表示部403に表示し、
使用者に了解を求める。S106で使用者はこのモード
に入るか否かを入力する。S107このモードに入ると
きは、S108へ進む。入らないときはS109へ進
む。モードに入る場合、使用者はヘッドカートリッジ1
401の弾性封止部材1408を押すことにより、封止
部材1402を穴1409a,1409b,1409c
から外し、余っているカラーインクを黒インクタンクに
導き、混色させて疑似黒インクとし、印字を続行させる
ことができる。
【0070】S108で混色吐出モードをセットし、S
109でカラーインク使用モードセット処理を終了す
る。このモードセットはRAM501に記憶される。こ
の処理は一度セットされると、ヘッドカートリッジを交
換するまで有効となる。
【0071】また、第一の実施例、第二の実施例とも、
このモードに入るときは、使用者に了解を求めている
が、自動的にこのモードに入るようにしてもよい。この
場合第一の実施例ではそのまま問題無いが、第二の実施
例では図16のようにキャリア102をリードスクリュ
ー103によって矢印方向へ移動させ、シャーシ101
にある柱部材1601によって弾性封止部材1408を
押し、封止部材1402を壁から分離するようにすれば
自動動作によってインクを混ぜることができる。また、
混色が促進するように、キャリア102を小刻みに印字
順方向、逆方向へ駆動し、ヘッドカートリッジ1401
に振動を与えてもよい。
【0072】使用するヘッドは、第一の実施例では4色
全てのヘッドだが、第二の実施例では黒ヘッドのみであ
る。第一の実施例は特に部品追加等必要無いため低コス
トで実現できる。第二の実施例はヘッドカートリッジに
加工が必要だが、黒ノズルのみで印字するため印字品位
は黒インクで印字したときと同等である。
【0073】本例では記録ヘッドとインクタンク一体型
のヘッドカートリッジで説明したが、記録ヘッド、イン
クタンク分離式でも実現可能である。
【0074】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0075】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0076】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0077】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0078】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0079】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0080】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0081】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0082】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク残量を検出器によって検出し、黒インクが無くな
ったならば、カラーインクを用いて疑似黒印字を行うと
いう手段を用い、具体的には、各カラーヘッドからイン
クを吐出し、印字用紙上で重ねて黒印字を行う、および
カラーインクタンクの一部を破壊し、カラーインクを混
ぜて疑似黒インクを作り、黒色印字用ヘッドで黒印字を
行うという二つの手段を用いることによって、印字動作
を中断させず、またカラーインクの有効利用が可能で、
かつ、常に高品位なカラー画像を形成することが可能な
記録ヘッド、該ヘッドを搭載した記録装置および該記録
装置を出力手段とした情報処理システムの提供が可能と
なるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく記録装置の一例であるプリン
タ機構を説明するための斜視図である。
【図2】本発明にもとづく記録装置に搭載されるヘッド
カートリッジの一例を説明するための斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタ機構に具備されたリードス
クリュー機構を説明するための模式的断面図である。
【図4】図1に示すプリンタ機構を備える情報処理シス
テムの一例であるパーソナルコンピュータを説明するた
めの斜視図である。
【図5】図4に示す情報処理システムにおけるプリンタ
制御機構に係わる構成およびその電気的信号の流れを説
明するためのブロック図である。
【図6】図4に示す情報処理システムにおける電源のオ
ン、オフ処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図4に示す情報処理システムにおける電源のオ
ン処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】図4に示す情報処理システムにおける電源のオ
フ処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図4に示す情報処理システムにおける一時停止
処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図4に示す情報処理システムにおける一時停
止処理解除を説明するためのフローチャートである。
【図11】図4に示す情報処理システムにおける電源の
オン処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図4に示す情報処理システムにおける記録処
理を説明するためのフローチャートである。
【図13】図4に示す情報処理システムにおけるカラー
インク使用モード処理を説明するためのフローチャート
である。
【図14】本発明にもとづく記録装置に搭載されるヘッ
ドカートリッジの他の例を説明するための断面図であ
る。
【図15】本発明にもとづく第二の実施例の記録装置を
搭載する情報処理システムにヘッドカートリッジを装着
した状態を説明するための斜視図である。
【図16】本発明にもとづく第二の実施例の記録装置を
搭載する情報処理システムの動作状態を説明するための
断面図である。
【図17】従来の記録装置の概略的構成を説明するため
の斜視図である。
【図18】従来のカラー記録対応のインクジェットカー
トリッジの一例を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
101 シャーシ 102 キャリア 103 リードスクリュー 106 キャリアモータ 111 フレキシブルケーブル 112 被記録材 113 搬送ローラ 114 ピンチローラ 115 排出ローラ 116 拍車 117 紙送りモータ 118 ペーパーセンサ 120 ホームポジションセンサ 201 ヘッドカートリッジ 202 記録ヘッド 203 インクタンク 212 インク残量検出センサ 400 情報処理装置 402 キーボード部 403 表示部 502 CPU 503 RAM 504 ROM 505 タイマ 506 インターフェイス部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色のインクと前記黒色以外の複数の色
    のインクとを吐出することが可能な記録手段と、前記黒
    色のインクを貯蔵するインクタンクと、前記複数のイン
    クをそれぞれ貯蔵する複数のインクタンクと、前記黒色
    のインクの残量を検出するための検出手段とを備えた記
    録装置において、 前記黒色のインクの残量にもとづいて前記検出手段が発
    生する信号により、前記黒色以外の複数のインクによっ
    て前記黒色を形成して記録を行うことを特徴とする記録
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録装置において、前記
    黒以外の複数のインクは、イエローインクと、マゼンタ
    インクと、シアンインクとからなることを特徴とする記
    録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の記録装置におい
    て、 前記複数のインクをそれぞれ貯蔵する複数のインクタン
    クを互いに連通するための開口部を形成することによっ
    て、前記複数のインクの混合を行い、該混合によって前
    記黒色の形成および該黒色の記録を行うことを特徴とす
    る記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項記載の
    記録装置において、前記インクを吐出するためのエネル
    ギ発生手段として、前記インクに膜沸騰を生じさせる熱
    エネルギを発生する電気熱変換体が前記記録手段に設け
    られたことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか一項
    記載の記録装置を出力手段として用いることを特徴とす
    る情報処理システム。
JP32795793A 1993-12-24 1993-12-24 記録装置および該記録装置を出力手段とした情報処理システム Pending JPH07178931A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309814A (ja) * 1997-05-13 1998-11-24 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
KR19990020085A (ko) * 1997-08-30 1999-03-25 윤종용 컬러를 이용한 블랙 출력 방법

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10309814A (ja) * 1997-05-13 1998-11-24 Fuji Xerox Co Ltd 記録装置
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