JPH071771A - プリンタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷出力の乱調等に際しては、その原因を迅
速かつ容易に把握しえるプリンタ装置を提供すること。 【構成】 バッファメモリ３から印刷データを読み出し
て解析すると共に内部コードへ変換する印刷データ解析
部４と、内部コードをビットマップデータに展開してフ
レームバッファ７に描画する描画部６と、ビットマップ
データを印刷媒体に印刷出力する印刷部８と、プリンタ
装置全体の動作を制御するプリンタ制御部２とを具備
し、印刷データ解析部４に、内部コードに変換不能でエ
ラーとみなした印刷データ中のコマンド情報を格納する
コマンドエラー記憶用メモリ５を併設すると共に、この
格納されたコマンドエラー情報をプリンタ装置１０から
外部に表示出力するコマンドエラー情報表示出力機能を
具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ装置に係わ
り、特に上位装置から送り込まれる情報を印刷出力する
プリンタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、プリンタ装置では、上位装置
から受信した印刷データに対し、これを内部コードに変
換したのち印刷出力するという手法が採用されている。
また、上位装置からの印刷データに不正なコマンドが含
まれる場合、プリンタ装置の印刷出力動作を確実で迅速
にするため、その不正なコマンドによる動作不安定な解
析を継続せず、コマンドエラーとしてこれを放置し、解
析し得る印刷データのみを印刷出力するという手法が採
用されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これを
上位装置から見ると、送り込んだはずのデータが印刷出
力されないという事態に遭遇し、エラーコマンドの放置
による印刷出力の乱調等に際して、その乱調原因を突き
止めるのにおおくの時間と労力を要するという不都合が
あった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに印刷出力の乱調等に際しては、その原
因を迅速かつ容易に把握しえるプリンタ装置を提供する
ことを、その目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明では、上位装置か
ら送られてくる印刷データを格納するバッファメモリ
と、このバッファメモリから印刷データを読み出して解
析すると共にプリンタ装置の内部コードへ変換する印刷
データ解析部と、この解析された内部コードをビットマ
ップデータに展開してフレームバッファに描画する描画
部と、展開された一ページ分のビットマップデータを保
存するフレームバッファと、このフレームバッファに保
存されているビットマップデータを印刷媒体に印刷出力
する印刷部と、プリンタ装置全体の動作を制御するプリ
ンタ制御部とを具備するプリンタ装置において、印刷デ
ータ解析部に、内部コードに変換不能でエラーとみなし
た印刷データ中のコマンド情報を格納するコマンドエラ
ー記憶用メモリを併設すると共に、この格納されたコマ
ンドエラー情報をプリンタ装置から外部に表示出力する
コマンドエラー情報表示出力機能を備える等の構成を採
っている。これによって前述した目的を達成しようとす
るものである。

【０００６】

【作用】上位装置１よりプリンタ装置に送られた印刷デ
ータはバッファメモリ３に一時的に蓄えられる。印刷デ
ータ解析部４はバッファメモリ３から印刷データを読み
出してプリンタの内部コードへ変換する。この印刷デー
タの内部コードへの解析中、不正とみなしたコマンド
は、コマンドエラー記憶用メモリ５に格納される。内部
コードに変換された印刷データは描画部６でビットマッ
プデータに変換され、ビットマップデータはフレームバ
ッファ７に１ページ分蓄積される。解析部４がページ終
了コマンドをバッファメモリ３に格納されている印刷デ
ータから受け取ると、プリンタ制御部２は印刷部８を起
動し、フレームバッファ７に蓄積されているビットマッ
プデータを媒体に印刷する。印刷の終了時点でプリンタ
制御部２は、コマンドエラー記憶メモリー５のコマンド
を文字コードとして印刷部８へ送るよう印刷データ解析
部４を制御し、内部コードに変換不能で読み飛ばした印
刷データ中のコマンドエラー情報を印刷する。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１を参照して説
明する。この図１に示す実施例においてプリンタ装置１
０は、上位装置１からの印刷データを格納するバッファ
メモリ３と、バッファメモリ３から印刷データを読み出
してプリンタ装置の内部コードへ変換する印刷データ解
析部４と、解析された内部コードをビットマップデータ
に展開し、フレームバッファ７に描画する描画部６と、
展開された一ページ分のビットマップデータを保存する
フレームバッファ７と、印刷データ解析部４がページ終
了コマンドを読み出したときに印刷部８を起動するほか
プリンタ装置全体を制御するプリンタ制御部２と、印刷
媒体に印刷出力する印刷部８とを備えている。また、印
刷データ解析部４には、内部コードに変換不能でエラー
とみなしたコマンドエラー情報を格納するコマンドエラ
ー記憶用メモリ５が併設されている。

【０００８】これをさらに詳述する、上位装置１は、ワ
ークステーションやパーソナルコンピュータなど文章や
図形を作成する装置であり、印刷データは一台のまたは
複数の上位装置１からケーブル等を通じてプリンタ装置
１０に伝送される。上位装置とプリンタ装置１０との間
の印刷データの伝送時間短縮や、上位装置１を印刷終了
時まで拘束することなく早期開放するため、バッファメ
モリ３は受信した印刷データを一時的に蓄積する。

【０００９】印刷データ解析部４は、上位装置１から伝
送されバッファメモリ３に蓄積されている印刷データを
読み込み、プリンタ装置１０で用いられる内部コードに
解析し変換する。印刷データは、文章の印刷の場合、文
字コードと，プリンタを制御するプリンタ制御コードと
により構成される。プリンタ制御コードは例えば改行コ
マンド，改ページコマンド，文字種の設定コマンドなど
である。また図形の印刷の場合、図形は図形制御コード
によって表現される。図形制御コードは、例えば図形の
座標指示コマンド，線の設定コマンド，図形の塗りを示
すコマンドなど図形コードや、円や楕円などをを記述す
るためのコマンド等で構成される描画コードである。

【００１０】これら印刷データを記述するコード（プリ
ンタ記述言語またはページ記述言語）にはいくつかの規
格があり、上位装置１は個々のプリンタ装置の内部コー
ドに合わせて印刷データを作成するのではなく、このプ
リンタ記述言語の規格に合わせて印刷データを作成する
ようになっており、そのため、プリンタ装置１０は、印
刷データであるプリンタ記述言語を解析し内部コードに
変換して印刷を実行することで、上位装置１に対して汎
用性を保持している。

【００１１】印刷データ解析部４は、従来、解析できな
い印刷データや、プリンタ装置１０のメモリの容量との
関係で複雑すぎる図形を記述する印刷データを、解析を
中断して読み飛ばし、解析できる印刷データのみを印刷
するようになっていた。本発明において印刷データ解析
部４は、解析できない印刷データを、印刷データを記述
するコードのままコマンドエラー記憶用メモリに格納す
る。

【００１２】印刷データ解析部４はさらに、格納された
コマンドエラー情報をプリンタ装置から外部に表示出力
する。外部への表示出力は当該エラーコマンドを印刷デ
ータ作成者に伝達する目的で行なわれ、表示出力の媒体
は、プリンタ装置１０の印刷用紙や、上位装置１のディ
スプレイや、プリンタ装置１０の操作パネル上のディス
プレイなどである。

【００１３】描画部６は、印刷データ解析部で変換され
た内部コードを、ビットマップデータ（点の集合）に展
開してフレームバッファ７に描画する。プリンタ装置１
０が日本語を印刷する場合、描画部６に日本語フォント
を併設する。印刷部８は、印刷データ解析部４のページ
終了コマンドの受信によって起動し、フレームバッファ
７のビットマップデータを印刷媒体である例えば紙に印
刷する。ここで印刷部８は、光導電体面にレーザビーム
で露光して静電的な像を作り、この像にトナーを付着し
て現像し、熱や圧力で溶解し用紙に定着させるレーザー
プリンタ方式を採用しているが、本発明は描画部６およ
び印刷部８の具体例によっては限定されない。

【００１４】次に、印刷出力によるコマンドエラー情報
表示出力機能ついて説明する。プリンタ装置１０が印刷
データを受信すると、印刷データ解析部４の解析用各種
モードが初期化される共に、コマンドエラー記憶用メモ
リ５の内容がクリアされる。上位装置１とのデータ転送
処理開始時に必要となる伝送規格の交信が通常に行なわ
れると、当該印刷データのモードが設定され印刷データ
解析部４は内部コードへの変換を開始する。なお、印刷
データを一旦内部コードへ変換することなく直接ビット
マップデータに展開してもよい。どちらの場合も、印刷
データにプリンタ記述言語の規格に合わない不正コマン
ドがあり内部コードに変換せずに読み飛ばす時、係るエ
ラーコマンドをバッファメモリ３からコマンドエラー記
憶用メモリ５に複写し格納する。

【００１５】エラーコマンドを放置した場合、印刷デー
タ解析部４はフラグを立てる。フラグが立っているとき
に印刷データ解析部４がページ終了コマンドを受信した
場合、プリンタ制御部２は印刷データのコマンドエラー
部分を読み飛ばした当該ページを媒体に印刷し、引き続
きコマンドエラー情報を印刷するため、通常の印刷デー
タ解析部４の内部コードへの変換を一時中止せしめる。

【００１６】エラーコマンドは制御コードとしてコマン
ドエラー記憶用メモリ５に格納されている。これを印刷
するため、印刷データ解析部４はこのエラーコマンドで
ある制御コードを文字コードとして扱うためのデータ処
理を行なう。また、印刷データ解析部４は、エラーであ
ることを印刷上表示するためにコマンドエラー情報印刷
用の書式を呼び出して当該エラーコマンドと合成し、ペ
ージ終了コマンドを添えた上、印刷データ解析部４はこ
れを通常の印刷データと同様内部コードに変換して描画
部に送付して印刷後、中止していた処理を再開する。

【００１７】コマンドエラー情報の印刷は、エラーコマ
ンドのほか、エラーの種類により分類されているエラー
メッセージや，印刷データのファイル名，ページ数，複
数の上位装置の場合その上位装置およびユーザ名など、
印刷データから通常に知り得て印刷データの特定に役立
つ情報を同時に印刷してもよい。

【００１８】このため、上記実施例においては、印刷デ
ータに不正なコマンドがあり、そのコマンドを読み飛ば
して印刷出力したとき、その印刷出力に乱調がある用紙
の次の用紙にこの放置したコマンドなど乱調の原因を印
刷出力することができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、不正なコマンドが印刷データに含
まれていて、そのコマンド部分を印刷出力しない場合に
あっても、読み飛ばしたことを明示すると共にその読み
飛ばしたコマンドをプリンタ装置の外部に表示する。こ
のため、印刷に乱れが生じた場合の原因を迅速かつ容易
に解明することができる、信頼性をより高める従来にな
い優れたプリンタ装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ 上位装置 ２ プリンタ制御部 ３ バッファメモリ ４ 印刷データ解析部 ５ コマンドエラー記憶用メモリ ６ 描画部 ７ フレームバッファ ８ 印刷部 １０ プリンタ装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上位装置から送られてくる印刷データを
   格納するバッファメモリと、このバッファメモリから印
   刷データを読み出して解析すると共にプリンタ装置の内
   部コードへ変換する印刷データ解析部と、この解析され
   た内部コードをビットマップデータに展開してフレーム
   バッファに描画する描画部と、展開された一ページ分の
   ビットマップデータを保存するフレームバッファと、こ
   のフレームバッファに保存されているビットマップデー
   タを印刷媒体に印刷出力する印刷部と、プリンタ装置全
   体の動作を制御するプリンタ制御部とを具備するプリン
   タ装置において、 前記印刷データ解析部に、内部コードに変換不能でエラ
   ーとみなした前記印刷データ中のコマンド情報を格納す
   るコマンドエラー記憶用メモリを併設すると共に、前記
   印刷データ解析部が前記コマンドエラー記憶用メモリに
   格納されたコマンドエラー情報をプリンタ装置から外部
   に表示出力するコマンドエラー情報表示出力機能を備え
   たことを特徴とするプリンタ装置。
2. 【請求項２】前記印刷データ解析部によるコマンドエラ
   ー情報表示出力機能が、前記コマンドエラー記憶用メモ
   リから前記コマンドエラー情報を読み出して文字コード
   にデータ処理したのち内部コードに変換し、前記描画部
   および前記印刷部を介する印刷出力による表示出力であ
   ることを特徴とする請求項１記載のプリンタ装置。