JPH07176455A - 電子部品の製造方法および電子部品連 - Google Patents

電子部品の製造方法および電子部品連

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JPH07176455A
JPH07176455A JP5319719A JP31971993A JPH07176455A JP H07176455 A JPH07176455 A JP H07176455A JP 5319719 A JP5319719 A JP 5319719A JP 31971993 A JP31971993 A JP 31971993A JP H07176455 A JPH07176455 A JP H07176455A
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holder
component
paste
applicator
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JP5319719A
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English (en)
Inventor
Shigeyoshi Matsuda
繁吉 松田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 部品本体2を、その両端部をそれぞれ突出さ
せた状態でホルダ8によって保持し、2個のアプリケー
タ24,24aを同時に部品本体2の関連の端部に向か
って近接させる。アプリケータ24,24aには、それ
ぞれ、導体ペースト27が充填された凹部25,25a
が設けられていて、上述した近接の結果、部品本体2の
各端部が凹部25,25a内に挿入されるとともに、導
体ペースト27内に位置される。次いで、アプリケータ
24,24aを部品本体2から離したとき、導体ペース
ト27が両端部に付与された部品本体2を得ることがで
きる。 【効果】 部品本体の両端部に導体ペーストを、能率的
にかつ一定の幅をもって付与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子部品の製造方法
に関するもので、特に、チップ状の電子部品の外部端子
電極を形成する場合のように、部品本体の両端部にペー
ストを付与する方法に関するものである。この発明は、
また、複数個の部品本体を搬送するための形態を与える
電子部品連にも向けられる。
【0002】
【従来の技術】図11には、この発明にとって興味ある
チップ状の電子部品1が示されている。積層セラミック
コンデンサ、積層チップインダクタ、チップ抵抗器等の
電子部品は、図11に示すような外観を有している。電
子部品1は、部品本体2およびその両端部に形成される
外部端子電極3および4を備える。これら外部端子電極
3および4は、Ag−Pdペースト、Agペースト等の
導体ペーストを、部品本体2の両端部に付与し、焼付け
ることによって形成される。このような電子部品1は、
表面実装可能な形式である。
【0003】図12には、部品本体1の端部に、外部端
子電極3および4となるべき導体ペーストを付与するた
めの工程が示されている。たとえば金属板からなるアプ
リケータ5上には、導体ペーストからなる膜6が、一様
な厚みをもって形成される。次いで、部品本体2の一方
端部を、ペースト膜6内に位置させ、その後、部品本体
2をペースト膜6から離すことによって、部品本体2の
一方端部に導体ペーストが付与される。次いで、この導
体ペーストを乾燥させた後、部品本体2は反転され、今
度は、部品本体2の他方端部がペースト膜6内に位置さ
れる。次いで、部品本体2をペースト膜6から取出した
後、この他方端部に付与された導体ペーストが乾燥され
る。その後、これら導体ペーストが焼成されることによ
って、それぞれ、外部端子電極3および4が与えられ
る。
【0004】なお、図12は、単に1個の部品本体2の
処理を図示していたが、このような処理は、通常、複数
個の部品本体2を適当なホルダによって保持した状態と
して、複数個の部品本体2について同時に実施される。
【0005】このように得られた電子部品1において
は、図11に示すように、外部端子電極3および4の幅
方向寸法7が、一定の範囲内に収まっていることが望ま
れる。しかしながら、複数個の部品本体7を保持するホ
ルダとアプリケータ5との間での平行度が悪かったり、
部品本体2がホルダに正規に保持されず、たとえば傾い
て保持されたりすると、一部の電子部品1において、図
13に示すような不都合が発生することがある。図13
では、たとえば外部端子電極4の幅方向寸法7aが、規
格寸法範囲より小さくなっている。同様に、外部端子電
極3および/または4の幅方向寸法が、規格範囲より大
きくなることもある。
【0006】
【関連の出願】上述した問題を解決するため、本件出願
人は、平成4年11月27日付で特願平4−31883
6号として「電子部品の製造方法および装置」の特許出
願をしている。この先の出願では、図14ないし図20
に示されるような実施例が記載されている。この実施例
は、図11に示す電子部品1を得ようとするためのもの
であり、特に、その外部端子電極3および4を形成する
ための導体ペーストを部品本体2の両端部に付与しよう
とするものである。
【0007】図14を参照して、たとえば直方体状の部
品本体2が示されている。この部品本体2を保持するた
め、ホルダ8が用意される。ホルダ8は、枠9およびこ
の枠9に固定された薄いシート10を備える。シート1
0は、好ましくは、後述する導体ペーストの乾燥温度に
耐え得る材料で構成される。シート10は、たとえば、
ポリエチレンテレフタレートのような樹脂、または金属
から構成される。シート10には、部品本体2を受け入
れる保持穴11が設けられる。保持穴11は、部品本体
2の断面の対角線方向の寸法より小さくされ、それによ
って、部品本体2を弾性的に挾持する。保持穴11の形
状は、図14に示すように、たとえば円形とされるが、
その他、三角形、四角形、あるいはその他の多角形であ
ってもよい。
【0008】なお、保持穴11は、図14に実線および
想像線で示すように、好ましくは、1個のホルダ8にお
いて複数個設けられ、それによって、1個のホルダ8が
複数個の部品本体2を保持し、この状態において、部品
本体2の各端部がシート10に沿って平面的に整列する
ように分布される。しかしながら、これら複数個の部品
本体2に対しては、各々実質的に同じ処理が施されるの
で、以下においては、単に1個の部品本体2に関連して
説明する。
【0009】部品本体2は、図14において矢印12で
示すように、保持穴11内に挿入される。この挿入後の
状態が、図15に示されている。図15において、部品
本体2の両端部はそれぞれシート10から突出してお
り、部品本体2の両端部間の位置において保持穴11の
周縁部が部品本体2を弾性的に挾持している。この状態
が、後述する図18、図19および図20によく示され
ている。
【0010】他方、図16には、アプリケータ13が示
されている。アプリケータ13は、たとえば金属板から
なる。このアプリケータ13上には、導体ペースト14
が載せられ、ブレード15を矢印16方向へ移動させる
ことにより、図17に示すように、アプリケータ13上
に、導体ペースト14からなる膜17が形成される。ブ
レード15が矢印16方向へ移動される間、ブレード1
5とアプリケータ13との間隔は一定に保たれる。した
がって、ペースト膜17は、一様な厚みを有している。
【0011】図17に示したペースト膜17を形成した
アプリケータ13は、図18に示されている。図18で
は、同様の方法でペースト膜17aが形成されたもう1
つのアプリケータ13aが示されている。また、図15
に示した部品本体2を保持したホルダ8が、2個のアプ
リケータ13および13aの間で直立状態で配置されて
いる。
【0012】2個のアプリケータ13および13aは、
図18において矢印18および19で示すように回転さ
れ、図18において想像線で示すように、部品本体2の
各端部にそれぞれアプリケータ13および13aが向け
られる。次いで、これら2個のアプリケータ13および
13aは、矢印20および21で示すように、部品本体
2の関連の端部に向かって近接される。これら近接動作
は、2個のアプリケータ13および13aについて同時
に行なわれる。
【0013】上述した近接後の状態が、拡大されて図1
9に示されている。図19に示すように、部品本体2の
各端部は、それぞれ、ペースト膜17および17a内に
位置される。このとき、部品本体2は、2個のアプリケ
ータ13および13aの近接動作に従って、2個のアプ
リケータ13および13aの間の中心に位置合せされる
ことができる。このとき、部品本体2は、このセンタリ
ングの結果として、保持穴11内で移動することもあり
得る。
【0014】次に、図20に示すように、2個のアプリ
ケータ13および13aが、矢印22および23方向に
移動され、それによって、導体ペースト14が両端部に
付与された部品本体2を得ることができる。
【0015】次に、上述した部品本体2は、ホルダ8に
保持されたまま、乾燥工程に付される。この乾燥工程に
おいて、部品本体2の両端部にそれぞれ付与された導体
ペースト14が同時に乾燥される。次いで、導体ペース
ト14が、焼成されたとき、図11に示すような外部端
子電極3および4が得られる。
【0016】このように、上述した先の出願に記載され
た実施例によれば、2個のアプリケータ13および13
aが同時に互いに近接するとき、その間の部品本体2を
センタリングする作用を及ぼす。その結果、2個のアプ
リケータ13および13aの各々に形成されたペースト
膜17および17aの厚みが互いに同じであれば、部品
本体12の両端部にそれぞれ形成された外部端子電極3
および4の幅方向寸法7は互いに実質的に等しくなり、
たとえば図13に示すような不適正な幅方向寸法7aが
もたらされることを防止できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先願に係る方法において用いられるホルダ8に備える
シート10は、たとえば数十〜数百μmと薄く形成され
ることがあるため、図21に示すように、保持穴11に
挿入された部品本体2が傾くことがある。このような部
品本体2の傾きは、前述した図19に示した2個のアプ
リケータ13および13aの近接により、ある程度修正
されることもあるが、修正されないまま、アプリケータ
13および13aが近接したとき、図22に示すような
電子部品1が得られることがある。すなわち、外部端子
電極3および4の各々において、幅方向寸法が変動して
いる。このように、外部端子電極3および4が不適正な
幅方向寸法を有していると、電子部品1を回路基板上に
はんだ付けしたとき、電子部品1が不所望に傾くことが
ある。
【0018】それゆえに、この発明の目的は、上述した
問題を解決し得る電子部品の製造方法を提供しようとす
ることである。
【0019】この発明の他の目的は、上述した製造方法
を実施するときに得られる複数個の部品本体の形態、す
なわち電子部品連を提供しようとすることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子部品
の製造方法は、次のような工程を備える。すなわち、相
対向する位置に2つの端部を有する少なくとも1個の部
品本体が用意される。また、この部品本体の両端部をそ
れぞれ突出させた状態で部品本体の両端部間の位置にお
いて部品本体を弾性的に挟持することによって部品本体
を保持するためのホルダが用意される。さらに、部品本
体の端部を位置合わせするように受け入れる凹部を有す
るとともに、少なくとも凹部内にペーストが充填されて
いるアプリケータが用意される。部品本体は、その両端
部がそれぞれ突出された状態で、ホルダによって保持さ
れる。次いで、ホルダとアプリケータとを相対的に近接
させ、それによって、ホルダが保持する部品本体の端部
を凹部内に挿入するとともにペースト内に位置させる。
次いで、ホルダとアプリケータとを相対的に離隔させ、
それによって、ペーストが端部に付与された部品本体を
得る。
【0021】また、この発明に係る電子部品連は、相対
向する位置に2つの端部をそれぞれ有する複数個の部品
本体、および各部品本体の両端部間の位置において各部
品本体を弾性的に受け入れる複数個の保持穴を有する長
尺のテープ状のホルダを備える。複数個の部品本体は、
それぞれ、各保持穴内に弾性的に受け入れられてホルダ
によって保持されている。
【0022】
【作用】この発明に係る電子部品の製造方法によれば、
ホルダとアプリケータとを相対的に近接させることによ
って部品本体の端部にペーストを付与しようとすると
き、この端部は凹部内に挿入される。そのため、ホルダ
によって保持されている部品本体の姿勢が傾いていて
も、その端部が凹部内に挿入されることにより、適正な
姿勢に強制的に戻されることができる。
【0023】また、この発明にかかる電子部品連は、複
数個の部品本体を、それぞれの両端部を突出させた状態
で、ホルダによって保持した形態を有している。
【0024】
【発明の効果】このように、この発明に係る電子部品の
製造方法によれば、ホルダによって保持された部品本体
の姿勢が傾いていても、前述したように、適正な姿勢に
強制的に戻されるので、部品本体の端部に付与されるペ
ーストの幅方向寸法を均一にすることができる。したが
って、たとえば図22に示すような不均一な幅方向寸法
を有する外部端子電極3および4が形成されることを防
止できる。
【0025】また、この発明に係る電子部品連によれ
ば、長尺のテープ状のホルダを長手方向に送ることによ
り、複数個の部品本体を連続的に搬送することができ
る。このとき、各部品本体の両端部は、ホルダから突出
しているので、上述のように複数個の部品本体を搬送し
ながら、各部品本体の両端部に対して、外部端子電極の
形成などの種々の加工を施すことができる。また、この
ように所望の加工が施された部品本体、すなわち、たと
えば完成品としての電子部品を、そのまま、長尺のテー
プ状のホルダによって保持した状態に維持すれば、電子
部品を回路基板へマウントする際の電子部品の供給形態
を与えることができる。
【0026】
【実施例】図1ないし図4は、この発明の一実施例を説
明するためのものである。この実施例は、図11に示す
ような電子部品1を得ようとするためのものであり、特
に、その外部端子電極3および4を形成するための導体
ペーストを部品本体2の両端部に付与しようとするもの
である。
【0027】この実施例においても、前述した図14に
示したホルダ8が用いられ、このホルダ8によって、図
15に示したように部品本体2が保持される。すなわ
ち、部品本体2は、図14において矢印12で示すよう
に、保持穴11内に挿入され、それによって、図15に
示すように、部品本体2の両端部がそれぞれシート10
から突出した状態で、部品本体2の両端部間の位置にお
いて保持穴11の周縁部が部品本体2を弾性的に挟持す
る。
【0028】他方、図1に示すようなアプリケータ24
が用意される。図1の線II−IIに沿う拡大断面図が
図2に示されている。アプリケータ24は、部品本体2
の端部を位置合わせするように受け入れる複数個の凹部
25を有する。これら凹部25の分布状態は、ホルダ8
に備える保持穴11の分布状態に対応している。また、
凹部25の平面形状は、部品本体2の断面形状に相似す
る四角形状をなしている。しかしながら、凹部25の平
面形状は、部品本体2の端部を受け入れることができ、
かつ位置合わせすることができる限り、他の形状に置換
えられてもよい。また、凹部25の開口は、部品本体2
の端面よりたとえば0.1〜0.2mm程度大きい寸法
とされ、好ましくは図2によく示されるように、凹部2
5を規定する側壁26には、開口に向かって開くテーパ
が付される。また、凹部25は、図11に示した外部端
子電極3および4の各々の幅方向寸法7よりわずかに深
くされるのが好ましく、たとえば、幅方向寸法7より
0.2mm程度深くされる。
【0029】上述した凹部25内には、図2に示すよう
に、導体ペースト27が充填される。導体ペースト27
の付与には、前述した図16に示した方法と同様の方法
が適用される。すなわち、アプリケータ24上に導体ペ
ースト27を載せ、ブレードを作用させることにより、
凹部25内に導体ペースト27を充填する。このとき、
凹部25を除くアプリケータ24の上面に導体ペースト
27が残らないようにすることが好ましく、そのため、
ブレードの高さが調整される。なお、アプリケータ24
を、たとえば水なし平版のように、シリコーン樹脂のよ
うな導体ペースト27をはじく性質を有する材料で構成
すれば、アプリケータ24の上面から容易に導体ペース
ト27を除去することができる。また、アプリケータ2
4の上面に導体ペースト27が残っていてもよい。
【0030】次に、前述した図18以降に示した工程と
同様の工程が実施される。図3および図4は、それぞ
れ、前述した図19および図20に示した工程に対応す
る工程を示している。図3および図4には、上述したア
プリケータ24に加えて、同様の方法で導体ペースト2
7を凹部25a内に充填したもう1つのアプリケータ2
4aが示されている。
【0031】図3に示すように、2個のアプリケータ2
4および24aは、部品本体2の関連の端部に向かって
近接される。これによって、ホルダ8が保持する部品本
体2の端部は、凹部25および25a内に挿入されると
ともに、導体ペースト27内に位置される。このような
2個のアプリケータ24および24aの近接動作は、好
ましくは同時に行なわれる。この工程において、部品本
体2が傾いていたとき、その端部が凹部25および25
a内に受け入れられることにより、強制的に適正な姿勢
に戻されることができる。
【0032】次に、図4に示すように、2個のアプリケ
ータ24および24aが、部品本体2から離隔される。
これによって、導体ペースト27が両端部に付与された
部品本体2が得られる。このように部品本体2の各端部
に付与された導体ペースト27は、一定の幅方向寸法を
有している。なお、2個のアプリケータ24および24
aをホルダ8から離隔させる場合、これらアプリケータ
24および24aを同時に移動させることは、それほど
重要ではない。
【0033】次に、上述した部品本体2は、ホルダ8に
保持されたまま、乾燥工程に付される。この乾燥工程に
おいて、部品本体2の両端部にそれぞれ付与された導体
ペースト27が同時に乾燥される。次いで、導体ペース
ト27が焼成されたとき、図11に示すような外部端子
電極3および4が得られる。
【0034】上述した実施例によれば、部品本体2の両
端部に同時に導体ペースト27が付与されるので、各端
部に導体ペースト27を付与する工程を別々に実施する
場合に比べて、導体ペースト27の付与を能率的に進め
ることができる。また、乾燥工程についても、両端部の
導体ペースト27に対して同時に実施することができる
ので、乾燥に要する総時間を短縮できるとともに、乾燥
に要するエネルギも節約することができる。
【0035】また、上述した実施例によれば、2個のア
プリケータ24および24aが同時に部品本体2に向か
って近接するとき、部品本体2をセンタリングする作用
をも及ぼす。その結果、2個のアプリケータ24および
24aの各々の凹部25および25a内に充填された導
体ペースト27の厚みが互いに同じであれば、部品本体
2の両端部に付与された導体ペースト27の幅方向寸法
は互いに等しくなる。したがって、図13に示すような
不適切な幅方向寸法7aがもたらされることもない。
【0036】なお、アプリケータ24および24aは、
金属または樹脂などの任意の材料から構成することがで
きる。しかしながら、たとえば硬質ラバーのような適度
な弾性を有する材料からアプリケータ24および24a
を構成した場合、これらアプリケータ24および24a
が互いに近接するとき、その移動が所定の終端位置を超
えて生じても、部品本体2に及ぼす衝撃を有利に吸収す
ることができる。そのため、部品本体2に過大な内部応
力が及ぼされることを防止でき、その結果、部品本体2
の欠けやチッピング等の損傷を防止することができる。
また、1個のホルダ8に保持される複数個の部品本体2
間に比較的大きな寸法誤差があっても、アプリケータ2
4および24aが弾性的に変形することにより、このよ
うな寸法誤差の吸収も可能になる。
【0037】図5には、長尺テープ状のホルダ31が図
示されている。このテープ状のホルダ31は、たとえば
ポリエチレンテレフタレートフィルムのような耐熱性フ
ィルムから構成される。ホルダ31には、図示しない
が、複数個の保持穴が分布されている。これら保持穴
は、前述した実施例における保持穴11と実質的に同様
である。このようなホルダ31を用いて、上述したのと
同様な操作を行なってもよいが、図5のものは、これら
の操作を連続して行なおうとするものである。
【0038】テープ状のホルダ31は、供給ロール32
から巻取ロール33に向かって、矢印34方向に送られ
る。このような送り経路上の第1の位置には、複数個の
部品本体2をテープ状のホルダ31に保持させるため、
部品本体2をそれぞれ複数個の保持穴内に挿入するため
の挿入ステーション35が配置される。また、テープ状
のホルダ31の送り経路上であって、挿入ステーション
35の下流側の第2の位置には、前述した2個のアプリ
ケータ24および24aが、それらの間にホルダ31を
挟むように配置される。また、テープ状のホルダ31の
送り経路上であって、アプリケータ24および24aの
下流側の第3の位置には、乾燥ステーション36が配置
される。この乾燥ステーション36は、たとえば電気エ
ネルギによる乾燥炉によって与えられ、乾燥炉内では、
テープ状のホルダ31は、複数個のローラ37〜41に
沿ってジグザク状に案内され、十分な乾燥効果が与えら
れるようにされている。
【0039】図5に示す装置において実施される操作
は、前述した実施例で実施した操作と実質的に同様であ
る。挿入ステーション35では、各部品本体2を複数個
の保持穴に挿入して、各部品本体2の両端部をそれぞれ
突出させた状態で各部品本体2をテープ状のホルダ31
に保持させることが行なわれる。なお、供給ロール32
から供給されるホルダ31に予め保持穴が形成されてい
ない場合は、この挿入ステーション35あるいはその直
前において形成するようにしてもよい。次いで、アプリ
ケータ24および24aが対向する部分では、2個のア
プリケータ24および24aを同時に部品本体2の各端
部に向かって近接させ、それによって、導体ペースト2
7内に部品本体2の各端部をそれぞれ位置させ、次い
で、アプリケータ24および24aを部品本体2から離
し、それによって導体ペースト27が両端部に付与され
た部品本体2が得られる。乾燥ステーション36では、
上述のように部品本体2の両端部に付与された導体ペー
スト27が乾燥される。
【0040】なお、図5において想像線で示すように、
テープ状のホルダ31をエンドレスの状態として、この
ホルダ31を、挿入ステーション35から乾燥ステーシ
ョン36まで循環させるようにしてもよい。
【0041】以上述べた各実施例では、部品本体2の両
端部に同時に導体ペースト27を付与するものであった
が、導体ペースト27の付与は、部品本体2の各端部に
ついて別々に行なわれてもよい。
【0042】図6には、ホルダ8に備えるシート10に
設けられた保持穴11に部品本体2が挿入され、それに
よって、部品本体2の両端部がそれぞれ突出した状態で
部品本体2の両端部間の位置において保持穴11の周縁
部が部品本体2を弾性的に挟持することによって、部品
本体2がホルダ8によって保持された状態が示されてい
る。また、部品本体2の一方の端部は、アプリケータ2
4の凹部25内に挿入され、凹部25内に充填された導
体ペースト27内に位置されている。このようにして、
部品本体2の一方端部に導体ペースト27が付与された
後、好ましくは、この導体ペースト27が乾燥され、次
いで、同様の工程が繰返され、部品本体2の他方端部に
も導体ペースト27が付与される。
【0043】上述した実施例において、好ましくは、補
助プレート42が用いられる。補助プレート42は、保
持穴11および凹部25に対応する位置に位置決め凹部
43を形成している。位置決め凹部43内には、部品本
体2の端部が受け入れられ、部品本体2の位置合わせを
より確実なものとする。なお、補助プレート42は、ホ
ルダ8のシート10に接する程度にまでホルダ8に近接
していることが好ましい。
【0044】図6に示した実施例に基づき、前述した図
5に示した実施例と同様、複数個の部品本体2に対する
処理を連続的に実施してもよい。図7には、このような
連続的処理を行なうための装置の一部が示されている。
【0045】図7を参照して、ホルダとして、長尺テー
プ状のホルダ44が用いられる。このホルダ44は、可
撓性および耐熱性を有するフィルムから構成される。ホ
ルダ44には、図示しないが、複数個の保持穴が分布さ
れ、そこには部品本体2が挿入されている。
【0046】ホルダ44は、矢印45方向に送られる。
このような送り経路上の第1の位置には、第1のアプリ
ケータ24および第1の補助プレート42が、それらの
間にホルダ44を挟むように配置される。次いで、ホル
ダ44の送り経路上であって、第1のアプリケータ24
の下流側の第2の位置には、乾燥ステーション46が配
置される。この乾燥ステーション46内において、ホル
ダ44は、180度捩じられる。次に、乾燥ステーショ
ン46の下流側の第3の位置には、第2のアプリケータ
24aおよび第2の補助プレート42aが、それらの間
にホルダ44を挟むように配置される。さらに下流側の
第4の位置には、図示しないが、乾燥ステーションが配
置される。
【0047】このように、ホルダ44が矢印45方向に
送られながら、第1の位置では、部品本体2の一方端部
に導体ペースト27が付与され、第2の位置では、この
導体ペースト27が乾燥されながら、ホルダ44が反転
され、次いで、第3の位置では、部品本体2の他方端部
に導体ペースト27が付与され、さらに、この導体ペー
スト27が乾燥される。
【0048】図8は、この発明のさらに他の実施例にお
いて用いられるホルダ47の一部を示す平面図である。
図9は、図8の線IX−IXに沿う拡大断面図である。
【0049】ホルダ47は、金属シート48を備える。
金属シート48は、好ましくは、可撓性を与える程度の
厚みとされる。一例として、金属シート48として、厚
み0.1〜0.25mm程度のスチールベルトが有利に
用いられる。金属シート48には、複数個の保持穴49
が設けられる。各保持穴49は、部品本体2を受け入れ
るものであり、好ましくは、その内周面において部品本
体2に弾性を及ぼすようにされる。そのため、各保持穴
49の内周面は、ゴムのような弾性体50によって規定
される。
【0050】上述したホルダ47は、前述したホルダ
8、31または44と比較して、耐久性および耐熱性に
優れたものとすることができ、そのため、繰返し使用す
ることが可能となる。
【0051】図10は、電子部品連51を示している。
この電子部品連51は、前述した複数個の部品本体2、
および各部品本体2の両端部間の位置において各部品本
体2を弾性的に受け入れる複数個の保持穴(図示せず)
を有する長尺のテープ状のホルダ52を備える。複数個
の部品本体2は、それぞれ、各保持穴内に弾性的に受け
入れられてホルダ52によって保持されている。ホルダ
52としては、たとえば、図5に示したホルダ31のよ
うに樹脂フィルムからなるものであっても、図8に示し
たホルダ47のように金属シートを備えるものであって
もよい。
【0052】図10に示すように、複数個の部品本体2
が長尺のホルダ52によって保持された電子部品連51
としての形態は、既に、図5または図7に示した工程に
おいて採用されている。このような電子部品連51は、
そのホルダ52が有する可撓性により、複雑な搬送経路
であっても複数個の部品本体2を連続的に送ることを可
能にし、また、各部品本体2の両端部がホルダ52がか
ら突出しているので、ホルダ52によって保持されたま
まの状態で、各部品本体2の両端部に対して導体ペース
トの付与のような所望の加工を施すことができる。ま
た、この電子部品連51は、部品本体2が既に完成され
た電子部品1とされた段階において、このような電子部
品1を回路基板へマウントする際の電子部品1の供給形
態としても用いることができる。
【0053】以上、この発明を図示したいくつかの実施
例について説明したが、この発明は、部品本体の両端部
に導体ペーストを付与する場合に限らず、不導体ペース
ト、絶縁性ペースト、ガラスグレーズ等のペーストを付
与する場合にも等しく適用することができる。
【0054】また、部品本体の形状は、図示した部品本
体2のように直方体状に限らず、立方体状であっても、
円柱状であっても、さらにその他の形状であってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例で用いられるアプリケータ
24の一部を示す斜視図である。
【図2】図1の線II−IIに沿う拡大断面図である。
【図3】図1に示したアプリケータ24および24aの
凹部25および25a内に充填された導体ペースト27
内に部品本体2の両端部を位置させた状態を示す拡大断
面図である。
【図4】図3に示した工程の後、アプリケータ24およ
び24aを部品本体2から離した状態を示す拡大断面図
である。
【図5】この発明の他の実施例を実施するための装置を
概略的に示す正面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例を説明するためた
めの図3に相当の図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例を実施するための
装置を概略的に示す正面図である。
【図8】この発明のさらに他の実施例において用いられ
るホルダ47の一部を示す平面図である。
【図9】図8の線IX−IXに沿う拡大断面図である。
【図10】この発明に係る電子部品連51を示す正面図
である。
【図11】この発明にとって興味ある電子部品1の外観
を示す斜視図である。
【図12】部品本体2の端部に導体ペーストを付与する
ための従来の方法を説明するための図解的断面図であ
る。
【図13】従来の問題を説明するための電子部品1の斜
視図である。
【図14】関連の出願において開示され、かつ図1ない
し図4に示した実施例において用いられるホルダ8およ
び部品本体2を互いに分離して示す斜視図である。
【図15】図14に示した部品本体2を、ホルダ8に設
けられた保持穴11内に挿入した状態を示す斜視図であ
る。
【図16】関連の出願で開示された方法で用いられるア
プリケータ13上にペースト膜17を形成する工程を示
す正面図である。
【図17】図16に示した工程に従ってペースト膜17
が形成されたアプリケータ13を示す正面図である。
【図18】ホルダ8によって保持された部品本体の両端
部に導体ペースト14を付与する準備段階にあるアプリ
ケータ13および13aを示す正面図である。
【図19】部品本体2の両端部をペースト膜17および
17a内に位置させた状態を示す拡大断面図である。
【図20】図19に示した工程の後、アプリケータ13
および13aを部品本体2から離した状態を示す拡大断
面図である。
【図21】関連の出願において遭遇し得る部品本体2が
傾いた状態を示す正面図である。
【図22】図21に示した部品本体2に与えられた姿勢
の結果もたらされた問題を含む電子部品1の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 電子部品 2 部品本体 3,4 外部端子電極 8,31,44,47,52 ホルダ 10 シート 11,49 保持穴 24,24a アプリケータ 25,25a 凹部 27 導体ペースト 51 電子部品連

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する位置に2つの端部を有する少
    なくとも1個の部品本体を用意し、 前記部品本体の両端部をそれぞれ突出させた状態で部品
    本体の両端部間の位置において部品本体を弾性的に挟持
    することによって前記部品本体を保持するためのホルダ
    を用意し、 前記部品本体の端部を位置合わせするように受け入れる
    凹部を有するとともに、少なくとも前記凹部内にペース
    トが充填されているアプリケータを用意し、 前記部品本体を、その両端部がそれぞれ突出された状態
    で、前記ホルダによって保持し、 前記ホルダと前記アプリケータとを相対的に近接させ、
    それによって、前記ホルダが保持する前記部品本体の端
    部を前記凹部内に挿入するとともに前記ペースト内に位
    置させ、次いで、 前記ホルダと前記アプリケータとを相対的に離隔させ、
    それによって、前記ペーストが前記端部に付与された前
    記部品本体を得る、各工程を備える、電子部品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 相対向する位置に2つの端部をそれぞれ
    有する複数個の部品本体、および各前記部品本体の両端
    部間の位置において各部品本体を弾性的に受け入れる複
    数個の保持穴を有する長尺のテープ状のホルダを備え、
    前記複数個の部品本体がそれぞれ各前記保持穴内に弾性
    的に受け入れられて前記ホルダによって保持されてい
    る、電子部品連。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008153310A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Shin Etsu Polymer Co Ltd 保持治具、電極形成装置及び電極形成方法
JP2010027888A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Tdk Corp 電子部品の製造方法及び電子部品の製造装置

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