JPH0717547B2 - 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法 - Google Patents
1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法Info
- Publication number
- JPH0717547B2 JPH0717547B2 JP61187814A JP18781486A JPH0717547B2 JP H0717547 B2 JPH0717547 B2 JP H0717547B2 JP 61187814 A JP61187814 A JP 61187814A JP 18781486 A JP18781486 A JP 18781486A JP H0717547 B2 JPH0717547 B2 JP H0717547B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- hydrogen fluoride
- difluorocyclohexane
- acid
- fluoride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は1,1−ジフルオロシクロヘキサンの新規な製造
法に関するものである。
法に関するものである。
従来1,1−ジフルオロシクロヘキサンはシクロヘキサノ
ンと四フツ化イオウとの反応〔ジヤーナル・オブ・オー
ガニツク・ケミストリー(J.Org.Chem.)、36巻、818頁
(1971)〕や、シクロヘキサノンと六フツ化モリブデン
との反応〔テトラヘドロン(Tetrahedron)、27巻、396
5頁(1971)〕、あるいは1−クロロシクロヘキセンと
フツ化水素との反応〔ヘルベチカ・ヒミカ・アクタ(He
lvetica Chimica Acta)、46巻、1818頁(1963)〕によ
つて合成されている。
ンと四フツ化イオウとの反応〔ジヤーナル・オブ・オー
ガニツク・ケミストリー(J.Org.Chem.)、36巻、818頁
(1971)〕や、シクロヘキサノンと六フツ化モリブデン
との反応〔テトラヘドロン(Tetrahedron)、27巻、396
5頁(1971)〕、あるいは1−クロロシクロヘキセンと
フツ化水素との反応〔ヘルベチカ・ヒミカ・アクタ(He
lvetica Chimica Acta)、46巻、1818頁(1963)〕によ
つて合成されている。
しかしながら従来の方法にはいくつかの欠点があつた。
例えば、四フツ化イオウや六フツ化イオウを用いる方法
では、これらのフツ素化試剤の合成が極めて厳しい反応
条件を必要とし工業的に実施することが困難である。例
えば四フツ化イオウ(沸点−40℃)を製造するために通
常、ハステロイCのオートクレーブへイオウとフツ化ナ
トリウムと塩素を仕込んだ後に長時間高温(最終的には
225〜250℃)に保つて反応を行つた後に反応混合物を低
温で蒸留して精製しなければならない〔ジヤーナル・オ
ブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイー(J.Am.C
hem.Soc.)82巻、539頁(1960)〕。またこれらのフツ
素化試剤では含有されるフツ素原子のうち実際にシクロ
ヘキサン環に導入されるものは半分以下にすぎない。四
フツ化イオウとシクロヘキサノンの反応を例にとれば下
式(II)に示すように 四フツ化イオウはシクロヘキサノンのフツ素化によりフ
ツ化チオニルへ転化するが、このものはもはやフツ素化
反応の活性をもつていない。工業的に1,1−ジフルオロ
シクロヘキサンを製造する場合には、高価なフツ素原子
を回収することが必要であり、したがって前出のフツ化
チオニルから原料である四フツ化イオウを再び合成せね
ばならない。しかしそのためには、フツ化チオニルをア
ルカリ加水分解することによりアルカリ金属フツ化物を
製造した後に前述の四フツ化イオウ製造工程の原料の一
部とするという極めて複雑な回収工程を必要とする。六
フツ化モリブデンとシクロヘキサノンの反応により1,1
−ジフルオロシクロヘキサンを製造する場合にも同様に
複雑な回収工程を必要とし、回収工程により生成するア
ルカリ金属フツ化物の量は四フツ化イオウの場合よりも
さらに多い。また四フツ化イオウを用いる反応では耐圧
反応容器を必要とし、六フツ化イオウを用いる方法では
重金属であるモリブデンの回収が問題である。
例えば、四フツ化イオウや六フツ化イオウを用いる方法
では、これらのフツ素化試剤の合成が極めて厳しい反応
条件を必要とし工業的に実施することが困難である。例
えば四フツ化イオウ(沸点−40℃)を製造するために通
常、ハステロイCのオートクレーブへイオウとフツ化ナ
トリウムと塩素を仕込んだ後に長時間高温(最終的には
225〜250℃)に保つて反応を行つた後に反応混合物を低
温で蒸留して精製しなければならない〔ジヤーナル・オ
ブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイー(J.Am.C
hem.Soc.)82巻、539頁(1960)〕。またこれらのフツ
素化試剤では含有されるフツ素原子のうち実際にシクロ
ヘキサン環に導入されるものは半分以下にすぎない。四
フツ化イオウとシクロヘキサノンの反応を例にとれば下
式(II)に示すように 四フツ化イオウはシクロヘキサノンのフツ素化によりフ
ツ化チオニルへ転化するが、このものはもはやフツ素化
反応の活性をもつていない。工業的に1,1−ジフルオロ
シクロヘキサンを製造する場合には、高価なフツ素原子
を回収することが必要であり、したがって前出のフツ化
チオニルから原料である四フツ化イオウを再び合成せね
ばならない。しかしそのためには、フツ化チオニルをア
ルカリ加水分解することによりアルカリ金属フツ化物を
製造した後に前述の四フツ化イオウ製造工程の原料の一
部とするという極めて複雑な回収工程を必要とする。六
フツ化モリブデンとシクロヘキサノンの反応により1,1
−ジフルオロシクロヘキサンを製造する場合にも同様に
複雑な回収工程を必要とし、回収工程により生成するア
ルカリ金属フツ化物の量は四フツ化イオウの場合よりも
さらに多い。また四フツ化イオウを用いる反応では耐圧
反応容器を必要とし、六フツ化イオウを用いる方法では
重金属であるモリブデンの回収が問題である。
1,1−ジフルオロシクロヘキサンを製造する従来技術の
一つは1−クロロシクロヘキセンとフツ化水素との反応
により行うものであり比較的温和な反応条件により反応
が進行するが、収率は良くない。また原料として用いる
1−クロロシクロヘキセンは通常、高価な塩素化試剤で
ある五塩化リンとシクロヘキサノンから製造されるた
め、工業的には実施しにくい。
一つは1−クロロシクロヘキセンとフツ化水素との反応
により行うものであり比較的温和な反応条件により反応
が進行するが、収率は良くない。また原料として用いる
1−クロロシクロヘキセンは通常、高価な塩素化試剤で
ある五塩化リンとシクロヘキサノンから製造されるた
め、工業的には実施しにくい。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、1,1−ジフルオロ
シクロヘキサンを製造する新規な方法を見出すに至つ
た。すなわち本発明は1,1−ビス(トリフルオロアセト
キシ)シクロヘキサンをフツ化水素と反応させることに
より1,1−ジフルオロシクロヘキサンを得る方法を提供
するものである。
シクロヘキサンを製造する新規な方法を見出すに至つ
た。すなわち本発明は1,1−ビス(トリフルオロアセト
キシ)シクロヘキサンをフツ化水素と反応させることに
より1,1−ジフルオロシクロヘキサンを得る方法を提供
するものである。
本反応は上式(III)に示すように、1,1−ビス(トリフ
ルオロアセトキシ)シクロヘキサン1モルが、2モルの
フツ化水素と反応することにより1,1−ジフルオロシク
ロヘキサン1モルとトリフルオロ酢酸2モルとを生成す
る。反応生成物である1,1−ジフルオロシクロヘキサン
とトリフルオロ酢酸は蒸留等の通常の分離操作により簡
単に精製することができる。
ルオロアセトキシ)シクロヘキサン1モルが、2モルの
フツ化水素と反応することにより1,1−ジフルオロシク
ロヘキサン1モルとトリフルオロ酢酸2モルとを生成す
る。反応生成物である1,1−ジフルオロシクロヘキサン
とトリフルオロ酢酸は蒸留等の通常の分離操作により簡
単に精製することができる。
本反応で原料として用いる1,1−ビス(トリフルオロア
セトキシ)シクロヘキサンは、どのような方法で製造さ
れたものでもよい。好ましい方法としては例えば本発明
者らが見出した、下式(IV)で示すシクロヘキサノンと
トリフルオロ酢酸無水物との反応によつて製造する方法
がある。
セトキシ)シクロヘキサンは、どのような方法で製造さ
れたものでもよい。好ましい方法としては例えば本発明
者らが見出した、下式(IV)で示すシクロヘキサノンと
トリフルオロ酢酸無水物との反応によつて製造する方法
がある。
この方法では高収率・高選択率で1,1−ビス(トリフル
オロアセトキシ)シクロヘキサンを製造することがで
き、先に出願した。
オロアセトキシ)シクロヘキサンを製造することがで
き、先に出願した。
本発明において使用されるフツ化水素とは、フツ化水素
を含有するものであればどのような組成のものでもよ
い。通常はフツ化水素あるいはフツ化水素とアミンの混
合物が用いられ、好ましくは無水フツ化水素あるいは無
水フツ化水素とアミンの混合物が用いられる。
を含有するものであればどのような組成のものでもよ
い。通常はフツ化水素あるいはフツ化水素とアミンの混
合物が用いられ、好ましくは無水フツ化水素あるいは無
水フツ化水素とアミンの混合物が用いられる。
本発明において使用されるフツ化水素は通常水含有量が
10重量%以下、好ましくは3重量%以下、さらに好まし
くは1重量%以下のものが使用される。
10重量%以下、好ましくは3重量%以下、さらに好まし
くは1重量%以下のものが使用される。
本発明でフツ化水素と混合して用いることのできるアミ
ンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキ
シルアミン等の脂肪族一級アミン類;ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、モルホリン、
ピペリジン、ピペラジン、ジシクロヘキシルアミン等の
脂肪族二級アミン類;トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシ
クロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オ
クタン(DABCO)等の脂肪族三級アミン;アニリン、ジ
フエニルアミン、トリフエニルアミン等の芳香族アミン
類;ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコ
リン、キノリン、メチルキノリン類、メラミン等の含窒
素芳香族化合物などがあげられる。特にブチルアミン、
シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、
ピリジン、ピコリン類、メラミンが好ましく用いられ
る。
ンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルア
ミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキ
シルアミン等の脂肪族一級アミン類;ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、モルホリン、
ピペリジン、ピペラジン、ジシクロヘキシルアミン等の
脂肪族二級アミン類;トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシ
クロヘキシルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オ
クタン(DABCO)等の脂肪族三級アミン;アニリン、ジ
フエニルアミン、トリフエニルアミン等の芳香族アミン
類;ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコ
リン、キノリン、メチルキノリン類、メラミン等の含窒
素芳香族化合物などがあげられる。特にブチルアミン、
シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、アニリン、
ピリジン、ピコリン類、メラミンが好ましく用いられ
る。
本反応において使用することのできるフツ化水素−アミ
ン混合物とは前述のフツ化水素とアミンを混合したもの
を指すが、この組成はアミンに対するフツ化水素分子の
モル比で表わして、通常0.1〜100、好ましくは1〜50の
ものが用いられる。
ン混合物とは前述のフツ化水素とアミンを混合したもの
を指すが、この組成はアミンに対するフツ化水素分子の
モル比で表わして、通常0.1〜100、好ましくは1〜50の
ものが用いられる。
本発明においては反応速度を上げる目的で酸を触媒とし
て添加することも好ましい方法である。このような酸と
しては、ギ酸、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢
酸等のカルボン酸類;メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、パラ
トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;塩酸、硫酸等の
鉱酸類;三フツ化ホウ素、塩化アルミニウム、フツ化ア
ルミニウム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化鉄、
三フツ化鉄等のルイス酸類などが挙げられる。本発明で
は反応が進行するにつれて副生物としてトリフルオロ酢
酸が生成してくるため、トリフルオロ酢酸を酸触媒とし
て使用することは反応混合物の分離を容易にするため特
に好ましい。
て添加することも好ましい方法である。このような酸と
しては、ギ酸、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢
酸等のカルボン酸類;メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、パラ
トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;塩酸、硫酸等の
鉱酸類;三フツ化ホウ素、塩化アルミニウム、フツ化ア
ルミニウム、三塩化チタン、四塩化チタン、三塩化鉄、
三フツ化鉄等のルイス酸類などが挙げられる。本発明で
は反応が進行するにつれて副生物としてトリフルオロ酢
酸が生成してくるため、トリフルオロ酢酸を酸触媒とし
て使用することは反応混合物の分離を容易にするため特
に好ましい。
また副生してくるトリフルオロ酢酸も触媒として作用す
るため、添加する酸触媒の量も少なくてよい。
るため、添加する酸触媒の量も少なくてよい。
本発明においてはまたフツ化セシウム、フツ化ルビジウ
ム、フツ化カリウム、フツ化ナトリウム等の金属フツ化
物を添加することもできる。
ム、フツ化カリウム、フツ化ナトリウム等の金属フツ化
物を添加することもできる。
本反応は無溶媒で行うこともできるが、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒を用いることもできる。例えば、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフライ、ビフエニルエーテル
などのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、フロン類などのハロゲン化炭化水素類;ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香
族炭化水素類;ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族
炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類など
が使用される。
及ぼさない溶媒を用いることもできる。例えば、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフライ、ビフエニルエーテル
などのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、フロン類などのハロゲン化炭化水素類;ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香
族炭化水素類;ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族
炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類など
が使用される。
本反応において使用される1,1−ビス(トリフルオロア
セトキシ)シクロヘキサンと、フツ化水素との量比は、
フツ化水素分子の1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサンに対するモル比で表わして、通常0.
1〜2000、好ましくは2〜1000が用いられる。
セトキシ)シクロヘキサンと、フツ化水素との量比は、
フツ化水素分子の1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサンに対するモル比で表わして、通常0.
1〜2000、好ましくは2〜1000が用いられる。
本反応において酸触媒を添加する場合、その量は使用す
る酸触媒の酸性度によつても変わるが、使用する酸触媒
の1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シクロヘキサ
ンに対するモル比で表わして、通常0.0001〜1、好まし
くは0.001〜0.1で充分である。
る酸触媒の酸性度によつても変わるが、使用する酸触媒
の1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シクロヘキサ
ンに対するモル比で表わして、通常0.0001〜1、好まし
くは0.001〜0.1で充分である。
本反応を行なう場合の反応温度及び反応時間は用いる原
料とフツ化水素の量比、触媒の有無及び種類、溶媒の有
無などにより異なるが、通常−76℃〜150℃、5分〜100
時間であり、好ましくは−40℃〜100℃、5分〜50時間
である。
料とフツ化水素の量比、触媒の有無及び種類、溶媒の有
無などにより異なるが、通常−76℃〜150℃、5分〜100
時間であり、好ましくは−40℃〜100℃、5分〜50時間
である。
本発明によれば、従来、合成の容易でなかつた1,1−ジ
フルオロシクロヘキサンを高収率・高選択率で得ること
ができる。
フルオロシクロヘキサンを高収率・高選択率で得ること
ができる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に述べる。
実施例1 予め系内を窒素置換した反応器へ無水フツ化水素−ピリ
ジン混合物(フツ化水素含量70重量%)600g(フツ化水
素を21モル含有)を入れ、−30℃まで冷却した後、攪拌
しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シクロ
ヘキサン154g(0.50モル)とトリフルオロ酢酸2.3g(0.
02モル)を添加した。攪拌を行ないつつ反応温度を−30
℃に2時間保つた後、徐々に加温することにより1時間
で20℃まで昇温し、さらに20℃に2時間保つた。
ジン混合物(フツ化水素含量70重量%)600g(フツ化水
素を21モル含有)を入れ、−30℃まで冷却した後、攪拌
しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シクロ
ヘキサン154g(0.50モル)とトリフルオロ酢酸2.3g(0.
02モル)を添加した。攪拌を行ないつつ反応温度を−30
℃に2時間保つた後、徐々に加温することにより1時間
で20℃まで昇温し、さらに20℃に2時間保つた。
反応混合物へ氷水を800g加えた後、水酸化ナトリウム水
溶液で中和し、エーテルで有機物を抽出した。有機層か
らエーテルを留去した後に蒸留により沸点99〜100℃の
1,1−ジフルオロシクロヘキサン58g(収率98%)を得
た。生成物の同定はプロトンNMR、IR、マススペクトル
等により行なつた。
溶液で中和し、エーテルで有機物を抽出した。有機層か
らエーテルを留去した後に蒸留により沸点99〜100℃の
1,1−ジフルオロシクロヘキサン58g(収率98%)を得
た。生成物の同定はプロトンNMR、IR、マススペクトル
等により行なつた。
実施例2 1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シクロヘキサン
添加時の反応温度を0℃とした他は実施例1と同一反応
条件下に行なつた結果、1,1−ジフルオロシクロヘキサ
ン56g(収率93%)を得た。
添加時の反応温度を0℃とした他は実施例1と同一反応
条件下に行なつた結果、1,1−ジフルオロシクロヘキサ
ン56g(収率93%)を得た。
実施例3 予め系内を窒素置換した還流冷却器付き反応器へ無水フ
ツ化水素500g(25モル)を入れ、−30℃まで冷却した
後、攪拌しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサン154g(0.50モル)とトリフルオロ酢
酸2.3g(0.02モル)を添加した。攪拌しつつ反応温度を
−30℃に1時間保つた後、徐々に加温することにより1
時間で20℃まで昇温し、さらに20℃に3時間保つた。
ツ化水素500g(25モル)を入れ、−30℃まで冷却した
後、攪拌しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサン154g(0.50モル)とトリフルオロ酢
酸2.3g(0.02モル)を添加した。攪拌しつつ反応温度を
−30℃に1時間保つた後、徐々に加温することにより1
時間で20℃まで昇温し、さらに20℃に3時間保つた。
反応混合物をそのまま蒸留することにより第1の留分と
してフツ化水素480g、第2の留分としてトリフルオロ酢
酸110g、第3の留分として1,1−ジフルオロシクロヘキ
サン57g(収率95%)を得た。
してフツ化水素480g、第2の留分としてトリフルオロ酢
酸110g、第3の留分として1,1−ジフルオロシクロヘキ
サン57g(収率95%)を得た。
実施例4 予め系内を窒素置換した還流冷却器付き反応器へ無水フ
ツ化水素100g(5モル)を入れ、−30℃まで冷却した
後、攪拌しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサン30.8g(0.10モル)を添加した。攪
拌しつつ反応温度を−30℃に1時間保つた後、徐々に加
温することにより1時間で30℃まで昇温し、さらに30℃
に8時間保つた。
ツ化水素100g(5モル)を入れ、−30℃まで冷却した
後、攪拌しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキ
シ)シクロヘキサン30.8g(0.10モル)を添加した。攪
拌しつつ反応温度を−30℃に1時間保つた後、徐々に加
温することにより1時間で30℃まで昇温し、さらに30℃
に8時間保つた。
反応混合物を蒸留することにより、1,1−ジフルオロシ
クロヘキサン10g(収率83%)を得た。
クロヘキサン10g(収率83%)を得た。
Claims (1)
- 【請求項1】式(1)で示される1,1−ビス(トリフル
オロアセトキシ)シクロヘキサンをフッ化水素と反応さ
せることを特徴とする1,1−ジフルオロシクロヘキサン
の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61187814A JPH0717547B2 (ja) | 1986-08-12 | 1986-08-12 | 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61187814A JPH0717547B2 (ja) | 1986-08-12 | 1986-08-12 | 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6344536A JPS6344536A (ja) | 1988-02-25 |
JPH0717547B2 true JPH0717547B2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=16212705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61187814A Expired - Lifetime JPH0717547B2 (ja) | 1986-08-12 | 1986-08-12 | 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717547B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4517458B2 (ja) * | 2000-06-14 | 2010-08-04 | Dic株式会社 | 6−ブロモ−1,2−ジフルオロナフタレンの製造方法 |
JP2024021068A (ja) * | 2022-08-02 | 2024-02-15 | ダイキン工業株式会社 | フッ素含有芳香族化合物の製造方法 |
-
1986
- 1986-08-12 JP JP61187814A patent/JPH0717547B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6344536A (ja) | 1988-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5241111A (en) | Processes for producing 5-fluorobenzoic acids and their intermediates | |
JP2002527415A (ja) | シクロプロピルエチンの製造方法とシクロプロピルエチン製造のための中間体 | |
US4595541A (en) | Process for the preparation of trifluoroacetic anhydride | |
EP0077853B1 (en) | Novel trifluoromethyl benzal chlorides and process for the preparation thereof | |
JPH0717548B2 (ja) | 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造方法 | |
JPH0717547B2 (ja) | 1,1−ジフルオロシクロヘキサンの製造法 | |
JP2935436B2 (ja) | フッ素化された安息香酸の製造方法 | |
JPH08231462A (ja) | パーフルオロアルキルカルボン酸フルオライド及びその誘導体の製造方法 | |
JPH0733340B2 (ja) | カルボニル基をジフルオロメチレン基に変換する方法 | |
US20060122426A1 (en) | Method for producing phthalic acid dichloride | |
JPH07242587A (ja) | ジフルオロ酢酸およびジフルオロ酢酸アミドの製造方法 | |
JP2557382B2 (ja) | メタ臭素化ビフュノールの製造方法 | |
CN113527191B (zh) | 一种2,3-二氯-5-三氟甲基吡啶的制备方法 | |
HU214290B (hu) | Eljárás 1,1-bisz(klór-fenil)-2,2,2-triklór-etanol előállítására | |
JP3132923B2 (ja) | メチル芳香族化合物の遊離基塩素化または臭素化方法 | |
EP0484742B1 (en) | 2-Chloropropionaldehyde trimer and production process thereof | |
US3950414A (en) | Preparation of aromatic diacid chlorides | |
JPH075493B2 (ja) | ビス(2―ヒドロキシヘキサフルオロ―2―プロピル)ベンゼン誘導体の製造方法 | |
JPH0717549B2 (ja) | フルオロベンゼンの製造方法 | |
KR0129408B1 (ko) | 1-히드록시시클로헥실 페닐 케톤의 제조방법 | |
JPH0317830B2 (ja) | ||
JPH0323532B2 (ja) | ||
JP4749638B2 (ja) | テトラフルオロハロゲンベンゼンの製法 | |
JPH0621092B2 (ja) | 4−ベンジルオキシフエノ−ルの製造方法 | |
JPS6160056B2 (ja) |