JPH07175364A - 圧力定着装置 - Google Patents

圧力定着装置

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JPH07175364A
JPH07175364A JP31789093A JP31789093A JPH07175364A JP H07175364 A JPH07175364 A JP H07175364A JP 31789093 A JP31789093 A JP 31789093A JP 31789093 A JP31789093 A JP 31789093A JP H07175364 A JPH07175364 A JP H07175364A
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JP
Japan
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pressure
roller
rollers
superelastic alloy
alloy layer
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JP31789093A
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English (en)
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Takekazu Shiotani
剛和 塩谷
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラの形状精度を従来ほど高めなくてもロ
ーラ軸方向における圧力の均一化が図れ、しかも、未定
着トナー像の像支持体の表面凹凸や幅サイズ等に影響さ
れることなく一定の圧力を均一に加えることができる圧
力定着装置を提供する。 【構成】 圧力定着装置における一対の加圧ローラや外
接する加圧用バックアップローラにて加圧される一対の
ワークローラの少なくとも一方を、剛性芯材の外周面に
超弾性合金からなる超弾性合金層を形成して構成した。
超弾性合金の超弾性現象により圧力定着が均一化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧されて互いに接触
する一対のローラ間に、未定着トナー像が形成された像
支持体を挿通させることにより該未定着トナー像の定着
を行う圧力定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式等による画像形成装置にお
いて使用されている圧力定着装置としては、平行に並ん
だ一対のローラの各両端に対してバネ等により所定の荷
重をかけて互いに接触させ、そのローラ間に未定着トナ
ー像支持体を挿通させる構成のものが主に知られてい
る。かかる定着装置の場合、その圧力定着のためには像
支持体に対して一般に10〜40kgf/cm(9.8
〜39.2N/mm)程度の大きな線圧力(ローラ軸方
向の単位長さ当たりの荷重)をかける必要があるため、
各ローラの両端部にかける荷重は数100〜1000k
gf(数100〜9800N)におよぶものである。そ
のため、このような圧力定着装置においては、ローラの
両端部にかける大きな荷重による曲げモーメントにより
ローラ全体がローラ軸方向においてたわみ、これにより
荷重によるローラからの圧力が像支持体の両端部領域に
集中して加わるだけで中央部には加わらなくなる。その
結果、像支持体の中央部領域におけるトナー像の定着が
良好になされないという問題がある。
【0003】そこで、上記のような定着圧力がローラ軸
方向において不均一になるという不具合を解消するた
め、従来においては、以下のごとき解決手段が提案され
ている。例えば、実公昭61−3014号公報におい
て、ローラの軸心を交差させて接触させ、少なくとも一
方のローラを逆クラウン形状(ローラ軸方向において中
央部より両端部の径を大きくした形状)にした圧力定着
装置が提案されている。また、軸心を交差させない例と
して、特開平3−150585号公報において両端を支
持するローラと中央部を支持する中空ローラ(センター
サポートローラ)とを加圧接触させ、少なくとも一方の
ローラを逆クラウン形状した圧力定着装置が提案されて
いる。更に、特開平2−114286号公報において、
未定着トナー像支持体を加圧するための外力が加わるバ
ックアップローラと、バックアップローラに内接して像
支持体をはさんで加圧する1本又は一対のワークローラ
と、ワークローラを側面から押圧するサイドアップロー
ラとを備えた圧力定着装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の圧力定着装置はいずれも、その圧力均一化のため
にはローラ形状をきわめて高精度に保つことが必要不可
欠であり、例えば鋼製ローラ周面に高い圧力に耐え得る
ようにするための硬質クロムメッキ等を施した高剛性の
金属ローラを使用し、さらに、その高剛性の金属ローラ
をミクロノーダーの厳しい精度で所定形状に仕上げる必
要があった。そのため材料、加工等のコストが高くな
り、ひいては装置全体のコスト高を招く傾向があった。
【0005】また、像支持体の表面に凹凸があると均一
に加圧することができなかった。更に、像支持体の挿通
方向における幅サイズが異なると、単位面積当たりの定
着圧力の大きさが変化するため、圧力が不足して定着が
できなかったり、反対に必要以上に高い圧力が加わって
像支持体が変質してしまうという問題があった。
【0006】本発明は、上述したような問題点に鑑みな
されたもので、ローラの形状精度を従来ほど高めなくて
も圧力の均一化が図れ、しかも、像支持体の表面凹凸や
幅サイズに影響されることなく一定の圧力を均一に加え
ることができる圧力定着装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧力定着装置
は、加圧されて互いに接触する一対の加圧ローラを有
し、その加圧ローラ間に未定着トナー像が形成された像
支持体を挿通させて該未定着トナー像の定着を行う圧力
定着装置において、少なくとも一方の加圧ローラを剛性
芯材の外周面に超弾性合金からなる超弾性合金層を形成
して構成し、その超弾性合金の超弾性が現れるよう加圧
ローラ間に圧力をかけて定着を行うことを特徴とするも
のである。
【0008】また、本発明の圧力定着装置は、加圧され
て互いに接触する一対のワークローラと該ワークローラ
の少なくとも一方に外接して荷重を伝達する加圧用バッ
クアップローラとを有し、そのワークローラ間に未定着
トナー像が形成された像支持体を挿通させて該未定着ト
ナー像の定着を行う圧力定着装置において、加圧用バッ
クアップローラが外接する少なくとも一方のワークロー
ラを剛性芯材の外周面に超弾性合金層を形成して構成
し、その超弾性合金の超弾性が現れるようワークローラ
間に圧力をかけて定着を行うことを特徴とするものであ
る。
【0009】更に、本発明の圧力定着装置は、上記の各
技術的手段において、超弾性合金層の超弾性合金による
超弾性が現れる圧力とトナーの最小定着圧力とが一致す
るように設定してなることを特徴とするものである。
【0010】ここで、超弾性合金とは、母相−マルテン
サイト相間での相変態を応力変化によって発生させるこ
とにより、見かけ上の弾性限の範囲を越えて塑性変形さ
せた場合でもその荷重を除くと元の形状に復元するとい
う超弾性現象を示す合金をいう。つまり、この超弾性合
金は、通常の金属材料とは異なり、除荷により回復可能
な数%〜20%程度の(変形)歪み特性を有している。
【0011】このような超弾性合金の応力−歪み曲線を
図8に模式的に例示する。この図8から明らかなよう
に、超弾性合金は、一般に加圧応力の増加に応じて歪み
も比例的に増加する母相の弾性変形特性領域aと、さら
に変形させると弾性変形特性領域aに続いて見かけ上の
降伏がおこり応力がほぼ一定になる、即ち歪みが増える
だけで応力は殆ど変わらない相変態の超弾性特性領域b
と、さらに変形させると応力が再び増加するマルテンサ
イト相の弾性変形特性領域cを有している。本発明は、
この相変態の超弾性特性領域bにおいて得られる超弾性
現象を有効に利用するものである。このような超弾性合
金としては、Ti−Ni合金やCu−Al−Ni合金等
が知られており、これらの公知の合金を適宜選択して使
用する。
【0012】なお、図8中には参考までに、通常の金属
材料、加圧ローラ表面に被覆するポリイミド等の合成樹
脂材料及びゴム材料の応力−歪み曲線を例示している。
通常の金属材料は応力を増加させてもわずかしか歪ま
ず、これとは対象的にゴム材料はわずかの応力で直ぐに
歪んでしまう。また、合成樹脂材料は応力の増加に応じ
て常に歪む弾性変形特性を有しているものの、超弾性合
金のように歪みが変わっても応力が変わらない相変態の
超弾性特性(領域b)は有していない。換言すれば、合
成樹脂材料は歪みに応じて応力も常に変化する性質を示
す。
【0013】超弾性合金層は、鋼製等の剛性ローラ芯材
の外周面に形成されるものであるが、その層厚は少なく
とも像支持体の表面凹凸等を超弾性変形して吸収し得る
程度のものであればよく、例えば、数mm以上であれば
100μm程度の像支持体の表面凹凸や幅サイズの違い
に対応することができる。反対に、その厚さが厚すぎて
剛性芯材の径の方が小さくなると、所定の定着圧力を加
えるためには大きな荷重が必要となってくるため、適宜
選定する必要がある。
【0014】超弾性合金層を形成するローラの作製は、
例えば、超弾性合金からなる円筒状の中空合金体を成形
した後、その中空合金体の中空内に剛性芯材を圧入する
ことにより行うことができる。なお、この超弾性合金層
の表面には、必要に応じて、テフロン等の耐磨耗性コー
ティング保護膜等を超弾性特性が損なわれない範囲内で
設けてもよい。
【0015】このような超弾性合金層が形成されたロー
ラと接触して像支持体を挿通させるローラ間にかける圧
力は、少なくとも超弾性合金層の超弾性合金による超弾
性が得られる大きさに設定すればよい。また、本発明装
置においては、超弾性合金層が像支持体のローラ間への
挿通等により圧縮変形して像支持体との接触面積が変動
し、これによって圧力の微調整が行われることになるた
め、従来装置のようにローラ間にかける圧力を入念に微
調整する必要がない。
【0016】また、超弾性合金層の超弾性合金は、その
合金による超弾性が現れる圧力(応力)とトナーの最小
定着圧力とが一致するように設定することが望ましい。
トナーの最小定着圧力とは、そのトナー特有の定着に必
要な圧力の最低限の大きさである。このような設定は、
超弾性合金の成分組成、使用環境温度等の調整や、合金
製造工程中の熱処理の条件設定等により行うことができ
る。
【0017】
【作用】このような技術的手段によれば、定着圧力を不
均一にする因子、即ち定着のためにローラ両端部にかけ
られる荷重をはじめ、像支持体の表面凹凸や幅サイズの
変化、ローラ形状のばらつき等があっても、それに応じ
て、加圧ローラ間又はワークローラ間における超弾性合
金層が圧縮変形する。そして、それらのローラ間で加え
られる圧力は、超弾性合金層の変形量に関係なく、その
超弾性合金層における超弾性現象によりローラ軸方向の
全域において常にほぼ一定である。従って、定着圧力が
ローラ軸方向において均一になる。
【0018】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】図1及び図2は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は一対の加圧ローラにて構成される圧力定着
装置の正面図、図2はその断面図である。この実施例の
圧力定着装置は、軸芯が平行状態に配置され、その両端
が回転自在に支持されかつその両端部に定着に必要な荷
重Fがかけられた一対の加圧ローラ1、2を備えたもの
で、その一方の加圧ローラ1は回転軸3と鋼製の剛性芯
材4と超弾性合金層5とで構成され、他方の加圧ローラ
2は回転軸3と剛性(コア)材6とで構成されている。
そして、加圧ローラ1、2の間に未定着トナー像が形成
された像支持体(記録紙等)7を挿通させるようになっ
ている。なお、回転軸3と剛性芯材4、回転軸3と剛性
材6はいずれも別体構成のものに限らず、一体構成のも
のであってもよい。
【0020】加圧ローラ1における超弾性合金層5は、
Cu−Al−Ni合金にて形成された層厚が2〜3mm
程度のものである。そして、上記合金は、その超弾性が
現れる応力とトナーの最小定着圧力が一致するように調
製されている。
【0021】この装置において加圧ローラ1、2の間に
かける荷重Fは、超弾性合金層5の合金による超弾性が
現れる圧力の大きさに設定されている。特に、本例にお
ける超弾性合金層5の合金が前記のように調製されたも
のであるため、超弾性が現れる荷重Fをかけた際には、
その加圧ローラ間ではトナーの最小定着圧力に相当する
圧力が加わるようになる。
【0022】次に、この圧力定着装置の作用について説
明する。
【0023】定着前(像支持体の挿通前)においては、
図2aに示すように、加圧ローラ1、2は、その両端部
に負荷される荷重Fによって直線平行状態から次第に、
その荷重Fにより発生する曲げモーメントにより互いに
回転軸3及び剛性芯材4を主にしてローラ中央部を湾曲
させた形状にたわみ、そのローラ両端部側により多くの
荷重が集中してかかる状態になる。このとき、加圧ロー
ラ1の超弾性合金層5は、ローラ両端部側が中央部に比
べて圧縮変形するが、加圧ローラ2との接触部はその全
域において歪みが変わっても応力が変わらない超弾性が
現れた状態にある。従って、定着前の加圧ローラ間にか
かる圧力は、その両端部や中央部のような位置の差異に
は関係なく全域において一定している。
【0024】続いて、このような圧力状態にある加圧ロ
ーラ1、2の間に、図2bに示すように未定着トナー像
8が形成された像支持体7が挿通されると、超弾性合金
層5が像支持体7の厚さや表面凹凸等に応じて圧縮変形
する。しかし、超弾性合金層5は前述のとおり超弾性が
現れた状態にあるため、像支持体の挿通による変形が生
じても像支持体7に加わる圧力は変化せず初期の圧力と
同じに保たれる。これと同様にして、加圧ローラにおけ
る像支持体7の挿通部分と非挿通部分の間においても、
合金層5の上記超弾性特性により、その両部分にかかる
圧力は相異せず互いに同じものとなる。
【0025】従って、このように加圧ローラ1、2間を
挿通する像支持体7には、均一な圧力がその全域にわた
って加わる。その結果、未定着トナー像8は像支持体上
に良好に定着されて定着トナー像8aとなる。
【0026】以上のように、この圧力定着装置において
は、各加圧ローラの形状精度をさほど高精度に保たなく
とも定着圧力の均一化が図れる。また、加圧ローラの両
端部に大きな荷重をかけてローラをたわませても、或い
は、像支持体の表面凹凸があったり挿通方向の幅サイズ
が異なったとしても、一定の定着圧力をローラ軸方向に
均一に加えることが可能である。
【0027】図3及び図4は、本発明の他の実施例を示
すものである。
【0028】この実施例の圧力定着装置は、図3に示す
ように、軸心が平行状態に配置されて接触し、その両端
部で回転可能に支持された一対のワークローラ10、1
1と、その各該ワークローラ10、11にそれぞれ外接
し、その両端部で回転自在に支持されかつその両端部に
定着に必要な荷重Fがかけられた2本の加圧用バックア
ップローラ12、13とを備えたものである。さらに、
図4に示すように、一方のワークローラ10が回転軸1
4と鋼製の剛性芯材15と超弾性合金層16とで構成さ
れ、その他方のワークローラ11が回転軸14と剛性
(コア)材17とで構成されている。
【0029】また、加圧用バックアップローラ12、1
3がいずれも回転軸18と剛性(コア)材19とで構成
されている。さらに、超弾性合金層16が形成されてい
ないワークローラ11と接するバックアップローラ13
は、ワークローラの軸方向に対して均一な圧力を加える
ことができるように、図5に示すように中太状のクラウ
ン形状(各ローラ径の関係:r1>r2=r3)とした
り、或いは、図6に示すようにワークローラ11に対し
て軸心を所定角度θで交差させて設置される。そして、
この装置の場合には、ワークローラ10、11の間に未
定着トナー像が形成された像支持体7を挿通させるよう
になっている。
【0030】ワークローラ10における超弾性合金層1
6は、Cu−Al−Ni合金にて形成された層厚が2〜
3mm程度のものである。また、この合金は、その超弾
性が現れる応力とトナーの最小定着圧力が一致するよう
に調製されている。
【0031】この装置において加圧用バックアップロー
ラ12、13にかける荷重Fは、この両バックアップロ
ーラを介してワークローラ10、11にそれぞれ伝達さ
れるようになっている。このように荷重をかける場合に
は、前記実施例の装置に比べてローラ軸方向の変形がほ
ぼ一定となり像支持体7の搬送横ズレやゆがみがなくな
る等のメリットがある。本実施例では、荷重Fは、前記
実施例のように超弾性合金層16の合金による超弾性が
現れる圧力の大きさに設定されている。そのため、やは
り前記実施例と同様に、超弾性が現れる荷重Fをかけた
際には、最終的にワークローラ間ではトナーの最小定着
圧力に相当する圧力が加わるようになる。
【0032】この圧力定着装置による定着は、以下のよ
うにして行われる。
【0033】定着前(像支持体の挿通前)においては、
図3に示すように、加圧用バックアップローラ12、1
3は、その両端部に負荷される荷重Fによって発生する
曲げモーメントによりローラ中央部を湾曲させた形状に
たわみつつ、その荷重Fによる圧力をワークローラ1
0、11にそれぞれ伝達する。そのため、ワークローラ
10、11には荷重が局部的に集中してかかる状態にな
る。このとき、ワークローラ10の超弾性合金層5は、
バックアップローラのたわみや表面凹凸等に応じて圧縮
変形して該ローラからの加圧力を適宜分散するよう機能
すると同時に、ワークローラ11との接触部はその全域
において歪みが変わっても応力が変わらない超弾性が現
れた状態にある。従って、定着前のワークローラ間にか
かる圧力は、その両端部や中央部のような位置の差異に
は関係なく全域において一定している。
【0034】続いて、このような圧力状態にあるワーク
ローラ10、11の間に、未定着トナー像8が形成され
た像支持体7が挿通されると、超弾性合金層16が像支
持体7の厚さや表面凹凸等に応じて圧縮変形する。しか
し、超弾性合金層16は前述のとおり超弾性が現れた状
態にあるため、像支持体の挿通による変形が生じても像
支持体7に加わる圧力は変化せず初期の圧力と同じに保
たれる。これと同様にして、加圧ローラにおける像支持
体7の挿通部分と非挿通部分の間においても、合金層5
の上記超弾性特性により、その両部分にかかる圧力は相
異せず互いに同じものとなる。
【0035】従って、ワークローラ10、11間を挿通
する像支持体7には、前記実施例と同様に、均一な圧力
がその全域にわたって加わり、その未定着トナー像は像
支持体上に良好に定着される。
【0036】図7は、本発明の他の実施例を示すもので
あり、この実施例装置は前記したワークローラタイプの
実施例の変更例に相当するものである。すなわち、この
圧力定着装置は、加圧用バックアップローラが1本であ
るタイプのもので、軸心が平行状態に配置されて接触
し、その両端部で回転可能に支持された一対のワークロ
ーラ20、21と、その各該ワークローラ20に外接
し、その両端部で回転自在に支持されかつその両端部に
定着に必要な荷重Fがかけられた加圧用バックアップロ
ーラ22とを備えたものである。さらに、一方のワーク
ローラ20は、図6及び図7に示す実施例装置のよう
に、回転軸24と鋼製の剛性芯材と超弾性合金層25と
で構成され、その他方のワークローラ21は回転軸24
と剛性(コア)材とで構成されかつその両端部に定着に
必要な荷重Fがかけらている。また、加圧用バックアッ
プローラ22は同様に回転軸28と剛性(コア)材とで
構成されている。
【0037】そして、この装置における超弾性合金層2
5の設定内容や、荷重Fの条件等は前記実施例(2本タ
イプ)と同じものである。なお、このタイプの装置にお
いては、バックアップローラは必ず超弾性合金層25が
形成されているワークローラに対して設置する。
【0038】また、この圧力定着装置による定着は、2
本のバックアップローラを使用する前記実施例装置の場
合とほぼ同様にかつ良好に行われる。但し、このタイプ
の装置の場合、像支持体7は、図7に示すようにワーク
ローラ21のたわみ形状の影響を受けて若干湾曲した状
態でワークローラ間を挿通するが、定着圧力の均一性は
保たれ、定着も良好になされる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧力定着
装置によれば、一対の加圧ローラ又はワークローラの少
なくとも一方を剛性芯材の外周面に超弾性合金層を形成
して構成したので、ローラの形状精度を従来ほど高めな
くてもローラ軸方向における圧力の均一化が図れ、しか
も、像支持体の表面凹凸や幅サイズ等に影響されること
なく一定の圧力を均一に加えることができる。
【0040】また、超弾性合金層の超弾性合金による超
弾性が現れる圧力とトナーの最小定着圧力とが一致する
ように設定することにより、ローラ間にかける荷重を少
なくすることができる上、像支持体に必要以上に高い圧
力を加えることがなく過度の加圧による像支持体の変質
や定着トナー像の画質劣化等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る圧力定着装置を示す
正面概念図である。
【図2】 図1の定着装置の非定着時及び定着時におけ
る状態を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の他の実施例に係る圧力定着装置を示
す正面概念図である。
【図4】 図3の定着装置の定着時における状態を示す
概略断面図である。
【図5】 図3の定着装置におけるバックアップローラ
の1態様を示す正面図である。
【図6】 図3の定着装置におけるバックアップローラ
の他の態様を示す正面図である。
【図7】 本発明の他の実施例に係る圧力定着装置を示
す正面概念図である。
【図8】 超弾性合金の応力−歪み曲線図である。
【符号の説明】
1、2…加圧ローラ、4、15…剛性芯材、5、16、
25…超弾性合金層、7…像支持体、8…未定着トナー
像、10、11、20、21…ワークローラ、12、1
3、22…加圧用バックアップローラ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧されて互いに接触する一対の加圧ロ
    ーラを有し、その加圧ローラ間に未定着トナー像が形成
    された像支持体を挿通させて該未定着トナー像の定着を
    行う圧力定着装置において、少なくとも一方の加圧ロー
    ラを剛性芯材の外周面に超弾性合金からなる超弾性合金
    層を形成して構成し、その超弾性合金の超弾性が現れる
    よう加圧ローラ間に圧力をかけて定着を行うことを特徴
    とする圧力定着装置。
  2. 【請求項2】 加圧されて互いに接触する一対のワーク
    ローラと該ワークローラの少なくとも一方に外接して荷
    重を伝達する加圧用バックアップローラとを有し、その
    ワークローラ間に未定着トナー像が形成された像支持体
    を挿通させて該未定着トナー像の定着を行う圧力定着装
    置において、加圧用バックアップローラが外接する少な
    くとも一方のワークローラを剛性芯材の外周面に超弾性
    合金層を形成して構成し、その超弾性合金の超弾性が現
    れるようワークローラ間に圧力をかけて定着を行うこと
    を特徴とする圧力定着装置。
  3. 【請求項3】 超弾性合金層の超弾性合金による超弾性
    が現れる圧力とトナーの最小定着圧力とが一致するよう
    に設定してなる請求項1又は2記載の圧力定着装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007061110A1 (ja) * 2005-11-28 2007-05-31 Cyber Imaging Corporation 定着装置
JP2009092887A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Sharp Corp 定着装置およびそれを備える画像形成装置

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