JPH0717442U - 保持治具付パレット - Google Patents

保持治具付パレット

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JPH0717442U
JPH0717442U JP4914893U JP4914893U JPH0717442U JP H0717442 U JPH0717442 U JP H0717442U JP 4914893 U JP4914893 U JP 4914893U JP 4914893 U JP4914893 U JP 4914893U JP H0717442 U JPH0717442 U JP H0717442U
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勝敏 堀
辰美 嘉悦
幸司 大浦
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、多品種ワークに対応可能で、段取
り替え時間を短縮できる構成の簡素な保持治具付パレッ
トを提供することを目的とする。 【構成】 受口部及び軸方向基準面を有するパレット本
体10と、放射方向移動してワーク1の被保持軸部に接離
する第1当接部材及び入力回転を当接部材の移動に変換
する第1運動変換機構を有し第1当接部材の移動により
ワーク1を所定軸線上に位置決めする受口径可変の回転
中心位置決めユニット20と、ワーク1の突出部1bに当
接する第2当接部材31及び回転を当接部材31の位置調整
時の変位に変換する第2運動変換機構32を有する可変位
置決めユニット30と、突出部1bに第2当接部材31とは
反対側から接離する第3当接部材41及び回転を当接部材
41の移動に変換する第3運動変換機構42を有し可変位置
決めユニット30と協働して突出部1bをクランプするク
ランプユニット40と、を備えるよう構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、被加工物(ワーク)を着脱可能に保持する保持治具付パレット、詳 しくはマシニングセンタ等の加工ステーション上にセットされたとき概略形状の 類似した多品種のワークを所定加工位置に保持することのできる保持治具付パレ ットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、多品種少量生産の要求に伴ない、各種の機械加工分野においてマシニン グセンタ等のNC(数値制御)工作機械が多用されているが、このような場合に はワークを保持するためのパレットが各製品毎に準備されている。 この種のワーク保持用のパレットは、加工時にワークをセットした状態で加工 ステーション上に搬送され、あるいは加工ステーション上に位置決めされた状態 でワークを着脱されることで、ワークを加工位置に位置決めしつつ所定姿勢で保 持することができる。
【0003】 また、そのワーク保持に際しては、パレット本体又は加工ステーション側に設 けられたアクチュエータによりワーククランプ用の治具を駆動するようになって いる。前記アクチュエータは各治具に対応して複数設けられており、それら複数 のアクチュエータに流体又は電力を供給する配管や配線が加工ステーションの周 辺に配設されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のワーク保持用のパレットにあっては、各製品 毎に専用のワーク保持用のパレットを準備し、それに対応するアクチュエータの 作動位置調整等を行なうため、細部形状は異なるものの概略形状の類似する多品 種の製品を製作するような場合、多種類のパレットが必要になってパレット収納 スペースの増大とコスト高を招来するばかりか、製品切換えのためにワークを変 更する度にパレットを変更したり複数のアクチュエータの位置調整等をしたりし なければならず、段取り替えに時間がかかって作業効率が低下してしまうという 問題があった。
【0005】 さらに、加工ステーション側又はパレット本体にワーククランプ用の複数の治 具に対応する複数のアクチュエータを設ける構成となっていたため、これらアク チュエータに加えてその配管や制御弁、配線等が必要になり、加工ステーション 周辺の構成が複雑で大がかりなものとなり、コスト高となっていた。 そこで、本考案は、概略形状の類似する多品種のワークに対応可能で、ワーク 変更時の段取り替え時間を大幅に短縮することができ、しかも加工ステーション 周辺の構成を簡素化できる保持治具付パレットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の考案は、所定形状の被保持軸部と該 被保持軸部の軸線に対し交差する方向に突出した突出部とが形成されたワークを 着脱可能に保持する保持治具付パレットであって、前記ワークの被保持軸部が挿 入される受口部および被保持軸部の軸線方向所定位置でワークに当接する軸方向 基準面を有するパレット本体と、前記受口部の放射方向に移動して軸方向基準面 に当接したワークの被保持軸部に接近、離隔するようパレット本体内に設けられ た第1当接部材および外部からの回転を第1当接部材の移動に変換する第1運動 変換機構を有し、第1当接部材の放射方向移動によりワークの被保持軸部を所定 の回転軸線上に位置決め保持するとともに該保持時の受口径を可変とした回転中 心位置決めユニットと、ワークの突出部に当接するようパレット本体上に位置調 整可能に設けられた第2当接部材および外部からの回転を第2当接部材の位置調 整時の変位に変換する第2運動変換機構を有する可変位置決めユニットと、ワー クの突出部に第2当接部材とは反対の側から接近、離隔するようパレット本体上 に移動可能に設けられた第3当接部材および外部からの回転を第3当接部材の移 動に変換する第3運動変換機構を有し、可変位置決めユニットと協働してワーク の突出部をクランプするクランプユニットと、を備え、前記第1、第2および第 3運動変換機構のそれぞれへの回転を加減することにより前記被保持軸部および 突出部の形状の異なる多品種のワークに対応可能にしたことを特徴とするもので ある。
【0007】 また、請求項2記載の考案は、前記第1、第2および第3運動変換機構のそれ ぞれが、外部からの回転を入力する同一形状の噛み合いクラッチ部材を有するこ とを特徴とするものである。 さらに、請求項3記載の考案は、前記第2運動変換機構が、前記パレット本体 上に設けられた固定又は摺動ブロックと、該ブロックにねじ結合するとともに前 記噛み合いクラッチ部材に連結されたねじ部材と、を有し、前記噛み合いクラッ チ部材を所定割出し位置に回動させることによって第2当接部材が所定基準位置 に位置決め可能であることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
請求項1記載の考案では、パレット本体の受口部にワークの被保持軸部が挿入 され、ワークがパレット本体の軸方向基準面に当接した状態で、第1運動変換機 構に締付け方向の回転が入力されると、その回転が第1当接部材の放射方向移動 に変換されて第1当接部材がワークの被保持軸部に接近し、ワークの被保持軸部 が所定の回転軸線上に位置決めされる。また、第2運動変換機構に回転が入力さ れると、ワークの突出部に当接する第2当接部材の位置が調整され、第3運動変 換機構に回転が入力されると、第3当接部材がワークの突出部に第2当接部材と は反対の側から接近してワークの突出部をクランプする。ここで、第1、第3当 接部材は所定方向に移動し、第2当接部材は位置調整されるから、第1〜第3運 動変換機構のそれぞれへの回転を加減すると、保持時の受口径と突出部の保持位 置とが可変となり、ワークの被保持軸部および突出部の形状が異なる多品種のワ ークに対応可能になる。
【0009】 請求項2記載の考案では、第1、第2および第3運動変換機構のそれぞれが、 外部からの回転を入力する同一形状の噛み合いクラッチ部材を有するから、単一 又は少数の外部駆動源によってワークの位置決め、保持および保持解除の動作を 行なうことができ、パレットを配置する加工ステーション周辺の構成が簡素化で きる。
【0010】 請求項3記載の考案では、噛み合いクラッチ部材が所定割出し位置に回動され ると、ねじ部材を介して固定又は摺動ブロックにねじ結合した第2当接部材が所 定基準位置に位置決めされる。したがって、パレット本体に基準位置検出用のセ ンサや配線等を設ける必要がなく、パレットの構成の簡素化と段取り替え時間の 短縮とが可能になる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 図1〜図5は請求項1〜3記載の考案に係る保持治具付パレットの一実施例を 示す図である。 まず、構成を説明する。
【0012】 図1、図2において、1は所定形状の製品を製作するたるために加工されるワ ークであり、ワーク1には所定径の被保持軸部1aと、その軸部1aの軸線に対 して交差するようそれぞれ所定方向に突出した複数の突出部1b、1c、1dと が形成されている。ワーク1は、図示しない公知のワーク搬送装置によって所定 のワーク加工位置に搬送され、後述する保持治具付パレット50にセットされる。 このワーク搬送装置は、例えばワーク保持用のハンドを有するロボット等で構成 される。また、保持治具付パレット50は図示しない公知のパレット搬送装置、例 えばゴンドラ式のストッカーを採用した公知のガントリーローダによって加工テ ーブル300上に載置され、公知のクランパユニット60(図中には1つのみ図示し ているが複数設けられる)により加工テーブル300上の所定位置にクランプされ ている。
【0013】 保持治具付パレット50は、パレット本体10とそのパレット本体10に付設され回 転入力によりワーク1を保持する保持治具20、30、40とからなり、保持治具付パ レット50のパレット本体10は、ワーク1の一端側に形成された被保持軸部1aを 挿入する受口部11と、その軸部1aの軸線方向の所定位置でワーク1に当接する 軸方向基準面12と、加工テーブル300上での位置決めに使用する位置決め穴13と を有している。そして、受口部11に挿入され軸方向基準面12に当接したワーク1 は、保持治具20、30および40によって位置決め保持される。これら保持治具20、 30、40はそれぞれ図中X、Y、Z方向に移動可能な回転アクチュエータ200によ って駆動され、各保持治具20、30又は40とその回転アクチュエータ200の締付け 部240との結合は後述の噛み合いクラッチを介してなされるようになっている。 また、回転アクチュエータ200は水平方向と垂直方向とに噛み合いクラッチ結合 可能でかつ移動可能なものであれば、1つ又は2つといった少数で複数の保持治 具20、30、40および所謂びびり止め用のクランプユニット55(公知のものであり 詳細説明は省略する)等をすべて作動させることができる。なお、軸方向基準面 12はワーク1の所定の当接ポイントにのみ当接するような面であってもよいし、 例えばワーク1に当接する3つの当接点により基準面が形成されるようなもので あってもよい。
【0014】 パレット本体10に付設された保持治具20は、複数の第1当接部材21A、21Bに よりワーク1の被保持軸部1aを所定の回転軸線上に位置決めしてワーク1をセ ンタリングする受口径可変の回転中心位置決め手段となっており、第1当接部材 21A、21Bはクラッチ部材23を介してアクチュエータ200から回転を入力する運 動変換機構22によって駆動されるようになっている。具体的には、運動変換機構 22は、パレット本体10に固定された固定ブロック121と、固定ブロック121に軸受 122a、122bを介して回転自在に支持されクラッチ部材23と一体に連結された雌 ねじ部材123と、雌ねじ部材123に螺合した一端側の雄ねじ部124aおよび他端側 の傾斜面部124bを有し固定ブロック121に軸方向摺動のみ可能に案内された摺動 カム124と、摺動カム124の傾斜面部124bに当接する穴部125aおよび図中上端の くさび部125bを有し圧縮ばね126により図中下方から上方に付勢されることで摺 動カム124の摺動位置に応じて図中上下に変位する変位部材125と、変位部材125 のくさび部125bに係合して互いに接近、離隔する複数対の摺動軸127A、127B (一対のみ図示しているが例えば2対設けられている)と、摺動軸127A、127B の摺動位置に応じて回動するよう固定ブロック121に回動自在に支持されたリン ク部材128A、128Bと、リンク部材128A、128Bの回動により第1当接部材21A 、21Bを移動させる摺動軸129A、129Bと、を具備している。なお、本実施例に おいて、第1当接部材21A、21Bは図3(a)に示すに所定径範囲の円周面に対し 周方向2箇所で当接可能な凹部21aを有するもので、一対の第1当接部材21A、 21Bによってワーク1を所定軸線上に位置決めできるが、図3(b)に示すように 第1当接部材21A、21Bを先端の平坦なものとし、これらの接近・離間方向と直 交する方向に移動しワーク1を所定の基準面に押し付ける第1当接部材を設ける こともできる。この場合、ワーク1の被保持軸部1aが円周面部でなく、例えば 平行な一対の平坦面を有するもの等、異形状であってもよい。また、被保持軸部 1aをワーク1の外周に同一半径で形成した複数の円周面部としたり別体部材か らなる被保持軸部1aをワーク本体内に嵌入したりすることもできる。
【0015】 保持治具30は、ワーク1の突出部1bに当接するようパレット本体10上に位置 調整可能に設けられた当接部材31および外部からの回転を当接部材31の位置調整 時の変位に変換する運動変換機構32を有する可変位置決め手段となっている。ま た、保持治具40は、ワーク1の突出部1bに当接部材31とは反対の側から当接、 離隔するようパレット本体10上に移動可能に設けられた当接部材41および外部か らの回転を当接部材41の移動に変換する運動変換機構42を有し、保持治具30と協 働してワーク1の突出部1bをクランプするクランプ手段となっている。すなわ ち、保持治具30、40はワーク1の突出部1bに当接する当接部材31、41によりワ ーク1を所定回転位置に位置決めしてクランプするようになっている。
【0016】 図4に示すように、運動変換機構32、42はそれぞれ3つのクラッチ部材33、34 、35あるいは43、44、45を介して外部からの回転を入力するようになっており、 両運動変換機構32、42には、保持治具付パレット50のパレット本体10上に固定さ れた固定ブロック131、141と、固定ブロック131又は141にねじ結合するとともに 一端でクラッチ部材33又は43に連結されたねじ部材132、142と、ねじ部材132、1 42の他端に回転自在に連結されて固定ブロック131、141上で図中Z方向に駆動さ れる摺動ブロック133、143と、摺動ブロック133、143にねじ結合するとともに一 端でクラッチ部材34、44に連結されたねじ部材134、144と、ねじ部材134、144の 他端に回転自在に連結されて摺動ブロック133、143上で図中X方向に駆動される 摺動ブロック135、145と、摺動ブロック135、145にねじ結合するとともに上端で クラッチ部材35、45に連結されたねじ部材136、146と、当接部材31、41を支持す るとともにねじ部材136、146の下端に回転自在に連結され摺動ブロック135、145 に沿って図中Y方向に駆動される摺動ブロック137、147と、を具備している。す なわち、運動変換機構32、42のそれぞれには、アクチュエータ200の締付け部に 係脱可能に結合するクラッチ部材33、34、35又は43、44、45と、保持治具付パレ ット50のパレット本体10上に設けられた固定又は摺動ブロック131、133、135又 は141、143、145と、これらのブロック131、133、135又は141、143、145にねじ 結合するとともにクラッチ部材33、34、35又は43、44、45に連結されたねじ部材 132、134、136又は142、144、146とが設けられている。
【0017】 前記パレット搬送装置、ワーク搬送装置、アクチュエータ200および加工テー ブル300は、図示しないNC工作機械、例えばマシニングセンタの制御盤によっ て制御されるようになっており、この制御盤は所定のNC制御プログラムに従っ て主操作盤からの操作入力やアクチュエータ200内の締付けトルクセンサ等の各 種センサ情報に基づいて制御を実行する。そして、この制御盤は、加工テーブル 300上に載置された保持治具付パレット50に所定のワーク1がセットされたとき 、アクチュエータ200により保持治具付パレット50の3つの保持治具20、30、40 に順次回転を入力してワーク1を位置決め保持させ、アクチュエータ200から運 動変換機構22、32、42への入力回転を加減することにより、保持治具付パレット 50に概略形状が類似する多品種のワーク1を保持させる。
【0018】 なお、図1において、55は公知のびびり止め用のクランプユニットで、必要に 応じてパレット本体10に着脱可能に装着される。また、詳細を図示しないが、加 工テーブル300は、ワーク1をマシニングセンタの主軸と直交する水平軸線(X 軸)回りに傾動させることができ、かつ、ワーク1を前記主軸と直交する垂直軸 線(Y軸)回りに旋回させることができるようになっている。
【0019】 次に、作用を説明する。 まず、保持治具付パレット50が前記パレット搬送装置により加工テーブル300 上に搬送され、位置決め穴13を加工テーブル300側に設けられた位置決めピンに 係合させることで所定位置に位置決めされると、クランパユニット60によって保 持治具付パレット50が加工テーブル300上にクランプされる。
【0020】 次いで、アクチュエータ200を適宜移動させ、その先端部のクラッチ部材241を クラッチ部材23に噛み合せてこれを緩み側に回転させ、アクチュエータ200とパ レット本体10の離間距離から原点位置を検出する原点位置センサの検出情報に基 づいて第1当接部材21A、21Bを原点位置まで戻す。 次いで、アクチュエータ200先端部のクラッチ部材241を保持治具30のクラッチ 部材33、34、35順次に噛み合せてこれらを緩み側に回転させ、前記原点位置セン サの検出情報に基づいて当接部材31を原点位置まで戻すとともに、保持治具40の クラッチ部材43、44、45を緩み方向に回転させて当接部材41を原点位置に戻す。
【0021】 この状態において、保持治具付パレット50は装着可能な複数種のワーク1のう ち任意のワーク1を保持可能になる。すなわち、概略形状の類似する複数種のワ ーク1を保持可能な状態となる。 次いで、アクチュエータ200の割出しによってクラッチ部材33、34、35をそれ ぞれ所定割出し位置に回動させることで複数のねじ部材132、134、136を調整し 、当接部材31をワーク1に対応する位置決め基準位置に位置決めする。
【0022】 このような当接部材31の基準位置への位置決めが終了すると、段取り替えが終 了する。 次いで、前記ワーク搬送装置により保持治具付パレット50の受口部11にワーク 1の被保持軸部1aを挿入するとともに、ワーク1の突出部1bが当接部材31に 近接するようワーク1をセットする。
【0023】 次いで、アクチュエータ200の締付け部をクラッチ部材23に噛み合せて保持治 具20を締付け、パレット本体10の軸方向基準面12に当接しているワーク1を所定 軸線上に位置決めする。 次いで、保持治具40のクラッチ部材43、44、45を順次締め付けて当接部材41を ワーク1に押し付けると、当接部材31、41によって突出部1bを挟持されたワー ク1が前記回転軸線回りの所定回転位置に位置決めされ、保持治具付パレット50 上の所定の加工位置に固定される。
【0024】 次いで、アクチュエータ200を加工テーブル300上から離隔するよう移動させ、 前記マシニングセンタの主軸に必要なツールを装着して、前記主軸をX、Y、Z 方向に適宜移動させながらツールによりワーク1を所定形状に加工する。また、 1つのツールによる加工が終了すると、ツールを次のものに取り替えて次工程の 加工を行なう。
【0025】 マシニングセンタによる必要な加工が全て終了すると、ワーク1が保持治具付 パレット50から取り外される。 このとき、アクチュエータ200が再度加工テーブル300の近傍に移動され、保持 治具20および保持治具40のクラッチ部材23、43、44、45が緩められることによっ て、保持治具付パレット50からワーク1が取り外し可能になる。そして、前記ワ ーク搬送装置によって加工済みの製品が所定の製品収納部に移動される。
【0026】 次いで、同一の製品を加工する場合、上記と同種のワーク1を前記ワーク搬送 装置によって保持治具付パレット50上に搬送し、そのワーク1の被保持軸部1a をパレット本体10の受口部11に挿入した後、保持治具20のクラッチ部材23を前記 締付け部により締付けるとともに、保持治具40のクラッチ部材43、44、45を順次 締め付けてワーク1を保持治具付パレット50上の所定の加工位置に固定して、上 記と同様なツールによる加工を行なう。
【0027】 必要数の同種のワーク1に対する加工が終了すると、ワーク1を上記のものと 概略形状の類似する他品種のもの(例えば被保持軸部1aや突出部1bは形成さ れているが、被保持軸部1aの径や突出部1bの位置や向きが異なっているもの )に切り替えるが、このとき保持治具30のクラッチ部材33、34、35がすべて緩め られる。また、保持治具20のクラッチ部材23および保持治具40のクラッチ部材43 、44、45はワーク1の保持解除時に緩められる。
【0028】 したがって、段取り替え時には、まず、最初に説明したようにアクチュエータ 200先端部の噛み合いクラッチ部材を保持治具30のクラッチ部材33、34、35に順 次に噛み合せてこれらを緩み側に回転させ、前記原点位置センサの検出情報に基 づいて当接部材31を原点位置まで戻す。 次いで、次のワーク1に対応するアクチュエータ200の割出しにより、当接部 材31を次のワーク1に対応する所定の基準位置に位置決めする。
【0029】 この状態において、前記ワーク搬送装置により次の他品種のワーク1が保持治 具付パレット50に搬送され、セットされると、保持治具20および保持治具40を締 め付けてそのワーク1を所定の加工位置に固定でき、このワーク1に対応する加 工が可能になる。 このように本実施例では、アクチュエータ200の締付け部によって保持治具20 、30、40の運動変換機構22、32、42に回転を入力し、保持治具付パレット50にワ ーク1を保持させたり、運動変換機構22、32、42への入力回転を加減してパレッ ト本体10の受口径等を変化させたりすることにより、保持治具付パレット50が概 略形状の類似する多品種の製品に共用できるものとなる。したがって、ワーク保 持用のパレットの種類(総数に比例する)を大幅に減らすことができるとともに 、パレット収納スペースを大幅に削減することができ、製品切換えのためにワー クを変更する度にパレットを入れ換えるといった手間を省くことができる。この 結果、段取り替え時間が大幅に短縮される。
【0030】 また、第1、第2および第3運動変換機構22、32、42のそれぞれが、外部から の回転を入力する同一形状の噛み合いクラッチ部材23、33、34、35、43、44、45 を有するから、単一又は少数のアクチュエータ(外部駆動源)によってワーク1 の位置決め、保持および保持解除の動作を行なうことができ、保持治具付パレッ ト50を配置する加工テーブル300の周辺の構成が簡素化できる。
【0031】 さらに、アクチュエータ200を割り出すことにより第2当接部材31を所定基準 位置に位置決めできるから、パレット本体10に位置検出器等のセンサ類を設ける 必要がなく、それに付随する配線等も不要である。したがって、パレット構成を 簡素化しつつ段取り替え時間を短縮することが可能になる。また、トルク検出情 報に基づいて保持治具20、40を適宜締め付けることによりワーク1の保持力を不 要な歪みの発生しない最適範囲に設定することができる。したがって、各製品の 種類に対応して当接部材31を所定基準位置に正確にかつ迅速に位置決めし、しか も最適なクランプ力でワーク1を保持することができ、加工精度の向上を図るこ とができる。
【0032】 図5〜図7は請求項1〜3記載の考案に係る加工システムの他の実施例を示す 図である。なお、本実施例は上述例の保持治具20に代えて回転中心位置決め治具 としての保持治具420を付設したものであり、その他の構成は上述例と同様であ る。 図5、図6において、保持治具付パレット50のパレット本体10に付設された保 持治具420は、複数(例えば4つの)の第1当接部材421A、421B、421C、421 Dによりワーク1の被保持軸部1aを所定の回転軸線上に位置決めしてワーク1 をセンタリングする受口径可変の回転中心位置決め手段となっており、これら第 1当接部材421A、421B、421C、421Dはクラッチ部材23を介してアクチュエー タ200からの回転を入力する運動変換機構422によって駆動されるようになってい る。
【0033】 具体的には、運動変換機構422は、パレット本体10に固定された固定ブロック4 31と、固定ブロック431の突出部431aおよび内筒部431bに軸受432a、432bお よび432cを介して回転自在に支持されクラッチ部材23と一体に連結された入力 軸433と、入力軸433の内端側に一体形成されたベベルギヤ434と、ベベルギヤ434 に噛合するよう固定ブロック431に軸受432d、432eを介して回転自在に支持さ れかさベベルホイール435と、ベベルホイール435に図7に示すように形成された 放射方向駆動溝435aに係合する複数のピン部材436A、436B、436C、436Dと 、ピン部材436A〜Dが軸直角方向に嵌入されベベルホイール435の回転により各 第1当接部材421A〜Dを放射方向に移動させるよう固定ブロック431に摺動自在 に案内された摺動部材437A、437B、437C、437Dと、摺動部材437A〜D同士 の間に配設された第1当接部材421A〜Dが最も外方まで移動したとき(ワーク 1の受口部11への挿入時)にワーク1の被保持軸部1aに当接するよう固定ブロ ック431に装着された固定受口部材438A、438B、438C、438Dと、を具備して いる。
【0034】 本実施例においても、アクチュエータ200の締付け部によって保持治具420の運 動変換機構432および保持治具30、40の運動変換機構32、42に回転を入力して保 持治具付パレット50にワーク1を保持させたり、運動変換機構422、32、42への 回転を加減してパレット本体10の受口径等を変化させ多品種のワーク1に対応可 能にしたりすることができる。したがって、保持治具付パレット50が概略形状の 類似する多品種の製品に共用できるものとなり、ワーク保持パレットの種類(総 数に比例する)を大幅に減らすことが可能になって、パレット収納スペースを削 減できるとともに、製品切換えのためにワークを変更する度にパレットを入れ換 えるといった手間を省くことができ、段取り替え時間が大幅に短縮される。この 結果、上述例と同様の効果を得ることができる。
【0035】 なお、上記各実施例においては、ワーク1の被保持軸部1aが外周に円周面を 有するものであったが、被保持軸部1aはこのようなものに限らず、内周に円周 面を有するものであってもよい。その場合、例えば第1当接部材21A、21Bの形 状を変更して同図の上方に突出する当接部を形成し、ワーク内周面に当接させる ようにする。
【0036】 また、運動変換機構22、32、42のうち少なくとも1つの運動変換機構に各ブロ ックと各クラッチ部材との間に挿入される所定厚さのスペーサを準備しておき、 各ブロックとクラッチ部材の間にそのスペーサを挿入して、当接部材がX、Y、 Zの各方向についてワーク1に対応するクランプ基準位置に位置決めされるよう にすることもできる。
【0037】
【考案の効果】
請求項1記載の考案によれば、第1当接部材が放射方向に移動し、第2当接部 材が位置調整されるようにして、第1、第2および第3運動変換機構のそれぞれ への回転を加減することでワーク保持に際しての受口径と突出部の保持位置とを 可変としているので、保持治具付パレットを概略形状の類似する多品種のワーク に対応可能なものにでき、ワーク変更時の段取り替え時間を大幅に短縮すること のできる保持治具付パレットを提供することができる。
【0038】 請求項2記載の考案によれば、第1〜第3運動変換機構のそれぞれに外部から の回転を入力する同一形状の噛み合いクラッチ部材を設けているので、単一又は 少数の外部駆動源によってワークの位置決め、保持および保持解除を実行させる ことができ、パレットを配置する加工ステーション周辺の構成を簡素化すること ができる。
【0039】 請求項3記載の考案によれば、第2運動変換機構の噛み合いクラッチ部材を所 定割出し位置に回動させて、第2当接部材を所定基準位置に位置決めするように しているので、パレット本体上に位置検出器等のセンサ類を設ける必要がなく、 構成の簡素化と段取り替え時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る保持治具付パレットの一実施例の
全体構成を示す平面図である。
【図2】その保持治具付パレットの回転中心位置決めユ
ニットの構成を示す断面図である。
【図3】その放射方向移動部材の先端面形状を示す図
で、(a)は2つの傾斜面を有する凹状の場合、(b)は平
坦面の場合を示している。
【図4】その可変位置決めユニットの運動変換機構の斜
視図である。
【図5】本考案に係る保持治具付パレットの他の実施例
を示すその保持治具付パレットの回転中心位置決めユニ
ットの断面図である。
【図6】その回転中心位置決めユニットの平面図であ
る。
【図7】その回転中心位置決めユニットの放射方向移動
部材を駆動するための溝形状を示す図である。
【符号の説明】
1a 被保持軸部 1b 突出部 10 パレット本体 11 受口部 12 軸方向基準面 20 回転中心位置決めユニット 21A、21B 第1当接部材 22 第1運動変換機構 23、33、34、35、43、44、45 噛み合いクラッチ部材 30 可変位置決めユニット 31 第2当接部材 32 第2運動変換機構 40 クランプユニット 41 第3当接部材 42 第3運動変換機構 131 固定ブロック 132、134、136 ねじ部材 133、135 摺動ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 大浦 幸司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定形状の被保持軸部(1a)と該被保持軸
    部(1a)の軸線に対し交差する方向に突出した突出部
    (1b)とが形成されたワーク(1)を着脱可能に保持する
    保持治具付パレットであって、 前記ワーク(1)の被保持軸部(1a)が挿入される受口部
    (11)および被保持軸部(1a)の軸線方向所定位置でワー
    ク(1)に当接する軸方向基準面(12)を有するパレット本
    体(10)と、 前記受口部(11)の放射方向に移動して軸方向基準面(12)
    に当接したワーク(1)の被保持軸部(1a)に接近、離隔
    するようパレット本体(10)内に設けられた第1当接部材
    (21A、21B)および外部からの回転を第1当接部材(21
    A、21B)の移動に変換する第1運動変換機構(22)を有
    し、第1当接部材(21A、21B)の放射方向移動によりワ
    ーク(1)の被保持軸部(1a)を所定の回転軸線上に位置
    決め保持するとともに該保持時の受口径を可変とした回
    転中心位置決めユニット(20)と、 ワーク(1)の突出部(1b)に当接するようパレット本体
    (10)上に位置調整可能に設けられた第2当接部材(31)お
    よび外部からの回転を第2当接部材(31)の位置調整時の
    変位に変換する第2運動変換機構(32)を有する可変位置
    決めユニット(30)と、 ワーク(1)の突出部(1b)に第2当接部材(31)とは反対
    の側から接近、離隔するようパレット本体(10)上に移動
    可能に設けられた第3当接部材(41)および外部からの回
    転を第3当接部材(41)の移動に変換する第3運動変換機
    構(42)を有し、可変位置決めユニット(30)と協働してワ
    ーク(1)の突出部(1b)をクランプするクランプユニッ
    ト(40)と、 を備え、 前記第1、第2および第3運動変換機構(22、32および4
    2)のそれぞれへの回転を加減することにより前記被保持
    軸部(1a)および突出部(1b)の形状の異なる多品種の
    ワーク(1)に対応可能にしたことを特徴とする保持治具
    付パレット。
  2. 【請求項2】前記第1、第2および第3運動変換機構(2
    2、32および42)のそれぞれが、外部からの回転を入力す
    る同一形状の噛み合いクラッチ部材(23、(33、34、35)
    又は(43、44、45))を有することを特徴とする請求項1
    記載の保持治具付パレット。
  3. 【請求項3】前記第2運動変換機構(32)が、前記パレッ
    ト本体(10)上に設けられた固定又は摺動ブロック(131、
    133、135)と、該ブロック(131、133、135)にねじ結合す
    るとともに前記噛み合いクラッチ部材(33、34、35)に連
    結されたねじ部材(132、134、136)と、を有し、 前記噛み合いクラッチ部材(33、34、35)を所定割出し位
    置に回動させることによって第2当接部材(31)が所定基
    準位置に位置決め可能であることを特徴とする請求項1
    記載の保持治具付パレット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012086336A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Honda Motor Co Ltd クランプ装置、およびパレット装置
CN111872485A (zh) * 2020-07-22 2020-11-03 横店集团英洛华电气有限公司 一种环形工件内孔倒角装置
JP2022041015A (ja) * 2020-08-31 2022-03-11 いすゞ自動車株式会社 搬送用パレット

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